他人任せじゃすまされない! 知っておくべきサーバのこと
DESCRIPTION
「サーバのトラブルはあって当然と考えましょう」 企業がウェブサイトの制作を専門の会社に依頼する際、依頼する側もされる側も、見た目や機能、検索順位などには強い関心を持ちますが、サーバに関しては、配慮されていない場合が非常に多いのが実情です。 「サーバは専門外」と考えて、サーバについて考えることを放棄してしまうと、トラブルが発生したときの対処法がわからずに混乱してしまいます。 安全性に関しては、漠然とした不安を持つ利用者は多いものの、トラブル発生時の現実的な対応を想定している企業は、極めて少ないのです。 サーバは機械、運用は人間。壊れない機械も、ミスをしない人間も、この世には存在しません。サーバのことは、その前提で考える必要があります。 今回のセミナーでは、よくあるサーバのトラブルや、業務でサーバを使っていく上で、最低限、知っておきたいサーバのこと、正しいサーバの選び方などについて、お話します。TRANSCRIPT
いわい ともひさ
他人任せじゃすまされない!知っておくべきサーバのこと
-正しい知識を身に付けてトラブルを防止しよう!!-
自己紹介
/iwai/tomohisa.iwai
いわい ともひさ
2005年、株式会社クララオンライン入社。今年(2013年)で9年目となる。
西日本統括として静岡県以西の全顧客を担当。中国、韓国、台湾などへの進出を目指す企業のサポートを行っている。
略歴
IWAIMOTORSBLOG
.comRENSABOUT
Photo:Microsoft Bing Maps’ datacenter By undefined
近年発生したサーバ障害
2011年
5月 NTTPC WebARENA CLOUD9 障害
4月 Amazonクラウド 大規模障害
2012年
12月 さくらのクラウド ストレージネットワーク障害
7月 Windows Azure 欧州リージョンダウン
ニフティクラウド(富士通) 電源障害でダウン
6月 ファーストサーバ データ消失事故
2013年
8月 ロリポップ 改ざん被害
よくあるサーバの選定理由
「大手だから」
問題は理由が明確でないこと(考えることを放棄している)
聞いて欲しい人
WEB制作会社企業のWEB担当者
WEB制作会社の方に伝えたいこと
プロとしてサーバの重要さを理解し、サーバ関連トラブルを減らして欲しい!!
サーバを理解することで、サービスに付加価値を持たせて欲しい!!
企業のWEB担当者に伝えたいこと
丸投げはトラブルの元となってしまう!!
有事の際に制作会社やホスティング会社に怒りをぶつけても解決にはならない。
サーバについて理解すれば、サービスの選定眼が養えて、トラブル防止に!!
WEB制作を依頼する側もされる側も、サーバを理解して損をしないでね!!
•よくあるサーバのトラブル•知っておくべきサーバのこと•付加価値を生むサーバ選び
本日お話すること
よくあるサーバのトラブル
WEBサイト
SEO
デザインCMS
マークアップ
システムUX
アクセス解析
広告
ディレクション
サーバ
自動車
価格
デザイン
性能
乗り心地用途
燃費
環境負荷
自動車はパッケージなのでバランスは良いけど...
サーバを考えないWEBサイトはこんな感じになることも!!
タイヤちっさ!!
間違いだらけのサーバ選び
企業
•WEBもサーバも専門外•制作もサーバも安い方がよい•サーバは制作会社が選んでね
WEB制作会社
•サーバは専門外•サーバは安くてもよい•サーバはお客様が選んでね
有事の際に爆発するグレーゾーンが発生!!
グレーゾーン
企業
•ホスティング会社と直接契約•制作会社にWEBの全てを依頼•サーバは制作会社が選んだ
WEB制作会社
•サーバはお客様が契約•制作のみでサーバ保守は契約外•サーバは予算の範囲で選んだ
トラブル発生!!サーバがダウン
ナニコレ?!どういうこと!
サーバ屋に確認します!
保守契約とかしてないし...
トラブルの原因はアクセス集中によるサーバのメモリ不足
サーバ選び任せたじゃないすか。なんで、こんなことになるの?聞いてないですよ。
困っちゃうなあもう。
企業
お客様の代わりにサーバを選んであげたのに。。。サーバ運用費とか、もらってないけど、今後のこともあって対応している。
でも、困っちゃうなあもう。
WEB制作会社
どうすれば、良かったの?
原因は契約時のグレーゾーンと説明不足
グレーゾーンとは?
契約開始時、責任範疇など、受発注者の間で明確に取り決めていない(または文書化されていない)事項
グレーゾーンが発生する原因
•知識不足・丸投げ(発注側)•ことなかれ主義(受注側)•重要さの認識不足(受発注双方)
サーバのトラブルはあって当然
サーバは機械、運用は人間機械はいつか壊れるし、ミスをしない人間はいない
よくあるサーバのトラブルまとめ
•WEB制作においてサーバも重要な要素•サーバへの無関心さがトラブルを生む•必要なサービスレベルを明確化し、共有することでトラブルを防げる
よくあるサーバのトラブルまとめ
「止まらないサーバは無い」という前提を理解し、トラブル発生時の対応を考えておくのが重要。
□ よくあるサーバのトラブル
□ 知っておくべきサーバのこと
□ 付加価値を生むサーバ選び
知っておくべきサーバのこと
•ホスティングサービスの構成要素•価格差はどこでつくのか•サーバの利用期限•ホスティングサービスの安全性
抑えておきたいサーバの基礎
ホスティングサービスの構成要素
人 物
サービス
場所
他ソフト
ホスティングサービスの構成要素
総務営業
技術保険
交通費
税金
手当
人
開発広告
マーケ
その他
物
サービス
場所
ソフト
物
場所
Photo:Building By undefined
サービス ソフト
Photo:Server room with grass! By undefined
場所 サービス ソフト
•OS•サーバ仮想化•アンチウィルス•バックアップ•VPN
•データセンタ•回線•ドメイン•IPアドレス•ウェブ改ざんチェック•脆弱性診断サービス•コントロールパネル
場所 サービス ソフト
価格差はどこでつくのか
例えば、月300万円の売上月額300円のサービスなら10000契約月額30,000円のサービスなら100契約
薄利多売か高性能か
※かなり単純化した考え方です。実際にはもっと複雑になります。
共用サーバ一台に数十~数百の利用者
専用サーバ一台一利用者
月額300円・10000件1台の物理サーバに500契約として20台の物理サーバに10000契約
月額30,000円・100件1台の物理サーバに1契約として100台の物理サーバ100契約
共用サーバ一台に数十~数百の利用者
専用サーバ一台一利用者
価格はどうやって抑えるのか
•システムによる自動化•大量購入で仕入れ価格を下げる•安価な設備や機器を利用する•インフラ貸し(IaaS)に徹する•サービスレベルを下げる
価格差が生まれる理由
•会社の戦略によるもの•サービスレベルの違い•企業体力
※最近では、クラウドの運用代行に特化したサービスもあります。
•場所・物品•サービス•運用
従来のホスティングサービス → 場所からサービス設計、運用まで全て自社
クラウドインテグレータ → 場所や基本サービスは他社クラウド、運用は自社
多様化するサービス
サーバの利用期限
サービスの期限は意外に短い
•OSのサポート期限•物理サーバの老朽化•物理サーバ性能の陳腐化
ホスティングサービスの安全性
•24時間の入退出管理・有人監視•高度な耐震・免震構造•窒素ガス等による消化装置•非常用電源装置•災害時等の燃料優先供給契約
データセンタの安全性
•施設・設備的な信頼性は高い※1
•不正アクセスはシステムだけで防げない•保全を怠ればクラックなどの危険性※2
安全性に対する事実と誤解
※1 信頼性が低い施設を使っている場合もあります。※2 例えば、脆弱性を放置していれば、クラックのされる可能性が高くなります。
知っておくべきサーバのことまとめ
•ホスティングは複数要素の集合体•各要素への重み付けで価格差が生まれる•OSサポート期限等でサービスが使えなくなる•サーバの安全性維持には利用者の努力も必要
□ よくあるサーバのトラブル
□ 知っておくべきサーバのこと
□ 付加価値を生むサーバ選び
付加価値を生むサーバ選び
サーバ選びが大切な理由「WEB制作会社」は顧客への説明のため•一方的な責任転嫁をされないよう自己防衛•プロとしてお客様から信頼を勝ち得る
「企業」は自己防衛や最適な予算配分のため•安全面の配慮を怠れば存亡に関わる•限られた予算で良い制作会社を選べる
サーバ選びのポイント(概要)1.限られた予算の中でのトレードオフ (なんでも良いという選択肢はない!)
2.一定期間での乗換を前提とした予算編成
3.トラブルを想定した運用・予算 (難しくても説明だけは、行っておく)
4.契約時のグレーゾーンを無くす
サーバ選びのポイント(実践)
1.ホスティング会社の事業継続性
2.サポート(何をどこまで求めるか)
3.自社にあったサービスを選ぶ
4.ホスティング会社は2~3社に絞る
本日のまとめ!!
サーバは「ウェブサイトの一部」と考えて、慎重に選びましょう
サーバは「止まる」前提で体制や対応を考えましょう
サーバについて正しく理解することが企業にとっても、制作会社にとっても幸せな結果をもたらします
サーバのことを皆が知れば、サーバ屋の対応が良くなる!!
「
」
ありがとうございました