細菌 マイコプラズマ

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細細 細細細細細細細 細細細細細 細細細細細 細細細細細細細細 細細細細 細細細細 細細 細細 細細 DNA 細 RNA 細細細細細細 細細細細細細 細細細細 細細細細 細細細細細細 () 細細細細 細細細細細細 細細細細細 細細細 細細細細 細細細細細細細細細 () 細細細細細細細 細細細 細細細細 細細細細 細細細細細細細細細細細細細細細細細細細細細細細細細 細細細細細細細細細細細細細細 細細細 細細細細細細細細細細細 、。 病病病病病病病病病病

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病原微生物の性状比較. 原核細胞. ウイルス. 細菌 マイコプラズマ. クラミジア ファイトプラズマ. リケッチア. 細胞構造. あり. なし. 核酸. DNA と RNA の両方を持つ. どちらか片方. 一段階増殖 暗黒期の存在. 増殖様式. 対数増殖(分裂や出芽). 単独で増殖. できる. できない(偏性細胞内寄生性). エネルギー産生. できる. できない. 真菌は真核細胞を持つ高等生物である。 マイコプラズマ は、ペプチドグリカン細胞壁を欠くことで、真正細菌と区別される。. 鳥インフルエンザ 特論. 螺旋状のヌクレオカプシド - PowerPoint PPT Presentation

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Page 1: 細菌 マイコプラズマ

細菌マイコプラズマ

リケッチア クラミジアファイトプラズ

ウイルス

細胞構造 あり なし

核酸 DNA と RNA の両方を持つ どちらか片方

増殖様式 対数増殖(分裂や出芽) 一段階増殖暗黒期の存在

単独で増殖 できる できない(偏性細胞内寄生性)

エネルギー産生 できる できない

原核細胞

真菌は真核細胞を持つ高等生物である。マイコプラズマは、ペプチドグリカン細胞壁を欠くことで、真正細菌と

区別される。

病原微生物の性状比較

Page 2: 細菌 マイコプラズマ

螺旋状のヌクレオカプシド一本鎖 RNA 直線状マイナス鎖( 8 分節)

エンベロープ表面には、細胞膜レセプターとの結合性を支配する 2 種の抗原赤血球凝集素( H1 ~ H16 )とノイラミニダーゼ( N1 ~ N9 )

HN

細胞膜からの出芽により成熟

鳥インフルエンザ特論

子孫 RNA :核内で転写と複製ウイルス蛋白:核内で mRNA ができ、細胞内で宿主細胞のタンパク合成系を利用

Page 3: 細菌 マイコプラズマ

H2N8

H3N8

H1N1

H2N2

H3N2

H1N1

1890

1900

1910

1920

1930

1940

1950

1860

1970

1980

1990

2000

2010

2013

スペイン風邪

香港風邪

ソ連風邪

H5N1HPAI

インフルエンザ流行史スペイン風邪( 1918 ~ 19 年):世界の約 50 %( 6 億人)が感染し、 2,000 万人以上が死亡した。日本でも半数( 2,400 万人)が感染し、 30 万人以上の死亡者が出た。ウイルス分離:豚で 1930 年、ヒトで1933 年アジア風邪( 1957 年):船が主な輸送機関だった時代に、わずか 7 ヶ月間で世界に広がった。季節性インフルエンザ:香港風邪( 1968年)とソ連風邪( 1977 年)を指す。高病原性鳥インフルエンザ HPAI H5N1 :香港で 1997 年に発生し、 2003から世界各地の家禽と野鳥に広がっている。

世界流行インフルエンザ H1N1 2009 :メキシコで発生            

H7N9 LPAI  :中国で発生

H1N12009

Page 4: 細菌 マイコプラズマ

ウイルスの構造と受容体ウイルス表面にあるヘマグルチニン(赤血球凝集素、 16 種類)とノイラミニダーゼ( 9 種類)の組合せで型別する。これらの糖蛋白は変異が大きく、インフルエンザの種類が多い要因となっている。ウイルス粒子成分を規定している RNA 遺伝子は 8 文節からなる。

100nm

ヒト細胞 トリ細胞

Α2-6 レセプター

Α2-3 レセプター

トリウイルス ヒトウイルス 受容体(レセプター)は鍵と鍵穴の関係で、一致したウイルスだけが細胞内に侵入し、増殖できる。不一致であれば感染しない。

Page 5: 細菌 マイコプラズマ

インフルエンザ・ウイルスの流行模式

ウイルスの H 型(α レセプター対応 )

動物細胞α レセプター

ヒトα2-6

H1 、 H2 、 H3(α2-6)

ブタα2-3 、 α2-6

H1 、 H3(α2-3 、 α2-6)

ニワトリα2-3

H5 、 H7(α2-3)

ウマα2-3

H3 、 H7(α2-3)

水禽類(カモなど)α2-3

矢印の形と太さは、感染の頻度を示す

H1 ~ H16(α2-3)

「種の壁」を越えることは、頻繁に起きるものではないが・・・・

通常は同一動物種内での流行H5N1

α2-6 、 α2-3

肺には α2-3 が存在する

Page 6: 細菌 マイコプラズマ

スペイン風邪

2000 万人以上の死亡は、戦争による死亡数をはるかに上回る。単年当りの死亡数は中世のペスト以上であり、史上最悪の伝染病であった。

中外製薬

Page 7: 細菌 マイコプラズマ

年少者と高齢者の死亡率が高かった従来とは異なり、スペイン風邪では 20 ~ 40 歳の健康成人が死亡者の半数を占めた。働き手を失った家族は、その後も苦しい生活を強いられた。死亡者の多くは、細菌性肺炎を併発し、1 週間以内に死亡したとされる。

この時ウイルスは未だ発見されていなかったのでワクチンはなく、細菌に有効な抗生物質も発見されていなかった。これらのことが、社会活動を止められない青壮年の被害を高めた側面がある。後年の研究でトリウイルスに由来することが判った。

H1N1

H3N8

Page 8: 細菌 マイコプラズマ

H5N1 鳥インフルエンザの誕生と世界的拡大1997 年香港 高病原性鳥インフルエンザ( HPAI ) H5N1 の人への感染5 月に 3 歳男児が原因不明で死亡したのを皮切りに、年末までに 18 人が感染し、 6 人が死亡した(致命率 33 %)。  8 月にトリウイルスだと判明したが、ヒト型に変異することなく直接感染したことの謎が残った。それまでは、養鶏場などでヒトが稀に直接感染することがあっても軽症で済んでいた。2003 年  HPAI H5N1 の再発11 月に、中国の北京で 24 歳男性の死亡例が発生した。同時期に韓国で家禽にH5N1 が初めて確認され、 発生は 2004年 9 月まで続いた。さらに、発生は東南アジアに広がった。

2005 年 4 月  HPAI H5N1 の世界流行何十万羽もの渡り鳥が集まる中国中央の青海湖で野鳥が死に始めた。その後の数週間で様々な種の 6,345羽の鳥が死亡した。これは、高病原性鳥インフルエンザが野鳥の大量死を引起した最初の報告事例である。水禽類は H1 ~H16 の全ての型に感染するが、軽症でほとんど死なないとされてきた。コブハクチョウなどの大型水禽類が世界各地に渡り、 H5N1 を広げ、家禽での流行を引起すことになった。

渡りのルート現時点で、ヒト・ヒト感染は起きていない!ヒト型 H5N1 ウイルスは未発

生!

Page 9: 細菌 マイコプラズマ

水禽類とは、「水掻き」のある鳥類カモ等の水禽類のインフルエンザは、一般的に消化器系感染であり、ウイルス

は糞便中に排出される。すなわち、池や湖は H5N1 ウイルスで汚染されている。

家畜化 家畜化

マガモ アヒル 雁(ガン、カリ) ガチョウ

アジアの伝統的稲作では、水田にアヒルを放して除草作業などを手伝わせている。 アヒルが放たれている水田

地帯で HPAI が発生している。これが野鳥の鴨や雁などと自然交配を含めた濃厚接触を重ねて、春には北方の繁殖地へ渡っていく。シベリアの繁殖地で別の集団に感染が広がり、それらのカモ類が秋になると日本や韓国に渡ってきてニワトリへの感染源となる。こうした生態系の営みを変えられるか?

FAO : 鳥インフルエンザの理解

Page 10: 細菌 マイコプラズマ

2013 年 1 ~ 9 月の発生状況

家禽における高病原性インフルエンザ発生の推移

H5N1 の外に、 2011 年以降はメキシコでのH7N3 、 2012 年以降は台湾での H5N2 、 2013 年にはイタリアでの H7N7を含む。

:終息(野生動物):終息(家畜):継続中(家畜)

疫学単位が村だったり、小規模農場の場合、発見が遅く、死亡割合がきわめて高い。死亡して見つかった割合は平均 7.3% であり、鶏群全体が殺処分されるのでこの 9 年間で 7.900 万羽が犠牲になった。平均すると毎年 870万羽となる。

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 20130

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

1,800

2,000

淘汰数

死亡数

万羽

Page 11: 細菌 マイコプラズマ

高病原性鳥インフルエンザ H5N1のヒト感染状況 ( 2013 年 8 月 10 日現在)

患者数:  637名死者数:  378名致命率:  59%

患者数 死者数インドネシア 193 161

エジプト 173 63

ベトナム 125 62

中国 46 30

カンボジア 38 29

タイ 25 17

アゼルバイジャン 8 5

トルコ 12 4

その他 17 7

イラク、ラオス、パキスタン、ナイジェリア、バングラディッシュ、ミャンマー、ジブチ

致命率はエジプトが 36.4% と最も低く、インドネシアが 83.4% と最も高い。

2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 20130

20

40

60

80

100

120死亡数 生存数

Page 12: 細菌 マイコプラズマ

鳥インフルエンザ A ( H5N1 )のヒト感染例:年齢、転帰別

2010 年 2 月 8 日現在、総数 441例死亡( 260

例)

生存( 181

例)

年齢層

症例数

死亡数

生存数

70 歳以上

季節性インフルエンザ

Page 13: 細菌 マイコプラズマ

世界保健機関( WHO )の勧告●  病気になったか死亡した動物を調理したり、喫食してはいけない。それは非常に危険である。●  流行地においては、自宅で食用と殺してはならない。

 鼻や喉から H1N1 は感染せず、ホコリとともに大量のウイルスを吸込んで肺に達した場合にのみ感染する。

アジアにおける H5N1 発生の 8割以上が庭先養鶏で起きている。国内発生が起きても、市販の鶏肉や卵を食べることによって感染することはない。写真は FAO 日本事務所

Page 14: 細菌 マイコプラズマ

2004 年 2 月大分県九重町

2004 年 1 月山口県阿東町

2004 年 2 月京都府京丹波町

2007 年 1 月宮崎県(清武町・新富町・日向市)

2007 年 2 月岡山県高梁市

2010 年 10 月北海道稚内市大沼

カモの糞

2007 年 3 月熊本県相良村

クマタカ

2008 年 5 月北海道佐呂間町オオハクチョウ

2008 年 5 月青森県十和田市オオハクチョウ

2008 年 4 月秋田県小坂町オオハクチョウ

2004 年 3 月京都府・大阪府ハシブトガラス

2008 年 5 月北海道別海町オオハクチョウ

2005 ~ 2006 年 H5N2

茨城県(2ヶ所)2005 ~ 2006 年 H5N2

埼玉県(1ヶ所)2009 年  H7N6愛知県豊橋市 ( ウズ

ラ )

日本における鳥イ

ンフルエン

ザの発生状況

20110-11 年には 10 月の北海道に始まり全国で野鳥や公園の白鳥が感染し、家禽では 9県 24農場(宮崎 13件、千葉、愛知、三重で各 2件、島根、奈良、和歌山、大分、鹿児島で 各 1件)。

Page 15: 細菌 マイコプラズマ

改正家畜伝染病予防法に基づく手当金の減額2010 年の口蹄疫拡大に対する問題点を是正する中で、殺処分

に対する補償の充実と同時に、農家が防疫対応しなかった場合の罰則が強化された。法改正以降に発生した H5N1 について、罰則が初適用された。【減額割合  10割 (減額割合の適用は特別手当金のみ) 】当該農場は、飼養鶏の死亡羽数が増加をしていたにもかかわらず、その確認した同日及び翌日に飼養鶏を食鳥処理場へ出荷した。これは、周囲の農場に感染を拡大させるおそれのある非常に重大な事態であると判断され、特別手当金を交付しないこととした。なお、飼養衛生管理という面においても、未消毒の河川の水を鶏の飲用に供していたこと、防鳥ネットや鶏舎の壁に破損があったことから、管理水準が標準より劣っていると考えられた。【減額割合  4割 (減額割合の適用は特別手当金のみ)】当該農場は、飼養衛生管理において、車両用の消毒設備を備えていなかったこと、防鳥ネット等の野鳥の鶏舎侵入防止対策が図られていなかったこと、未消毒の河川の水を鶏の飲用水に供していたことから、不備があったと判断し、特別手当金を 4割減額することとした。

Page 16: 細菌 マイコプラズマ

世界流行インフルエンザ H1N1 2009 の誕生古典的

ブタ H1N1

新型H1N1 2009

季節性ヒト H3N2

ユーラシアブタ H1N1

× ⇒

2 種混合H3N2

3 種混合H1N1

97-98

トリH?N?

3 種混合H1N2

× ⇒98

3 種混合H3N2

古典的ブタ H1N1

×

⇒2000 -⇒09

×

PB2PB1PAHANPNAMPNS

PB2PB1PAHANPNAMPNS

北アメリカ地域で ヒト⇔ブタ 軽症

Page 17: 細菌 マイコプラズマ

0 ~ 4

5 ~ 9

10 ~ 14

15 ~ 19

20 ~ 29

30 ~ 39

40 ~ 49

50 ~ 59

60 ~ 69

70 ~ 79

80 ~0

5

10

15

20

25

30

35

0 ~ 4

5 ~ 9

10 ~ 14

15 ~ 19

20 ~ 29

30 ~ 39

40 ~ 49

50 ~ 59

60 ~ 69

70 ~ 79

80 ~0

0.5

1

1.5

2

2.5

3

3.5

4

0 ~45 ~

9

10 ~14

15 ~19

20 ~29

30 ~39

40 ~49

50 ~59

60 ~69

80 ~

70 ~79

0 ~45 ~

9

10 ~14

15 ~19

20 ~29

30 ~39

40 ~49

50 ~59

60 ~69

80 ~

70 ~79

新型インフルエンザ 2009 による日本の年齢別死亡数

新型インフルエンザによる年齢別死亡率(対 10 万)

5 歳階級 10 歳階級 5 歳階級 10 歳階級

:基礎疾患あり:基礎疾患なし

死亡数は 198名で、季節性インフルエンザの約 1000名(基礎疾患者を含めると約 1 万名)を下回った。

10歳未満の健康な子供達の死亡率が際立って高かったが、ワクチン接種は基礎疾患のある高齢者が優先された。そして、重度の基礎疾患のある高齢者がワクチン接種後に死亡した。

Page 18: 細菌 マイコプラズマ

2013 年中国での H7N9 鳥インフルエンザの誕生3 月 31日  H7N9 鳥インフルエンザに感染した 3症例を発表。上海市: 87歳男性 2 月 19日発症 3 月 4日死亡、 27歳男性 2 月 27日発症 3 月 10日死亡、安徽省: 35歳の女性 3 月 15日発症( 4 月 9日死亡)

4 月 2日 江蘇省東部における 4症例45歳女性 3 月 19日発症 、 48歳女性 3 月 19日発症 、 83歳男性 3 月 20日発症 、 32歳女性 3 月 21日発症

4 月 3日 浙江省における 2症例38歳男性 3 月 7日発症 3 月 27日死亡、67歳男性 3 月 25日発症4 月 3日 江蘇省における 1症例48歳男性 3 月 28日発症 4 月 3日死亡

Page 19: 細菌 マイコプラズマ

ウイルスが夏越し、秋に再流行し、 2014 年春までの第 2波、さらに 2015 年の第 3波へと続いている。 2013 年から 2015 年までに 678名症例、 271 名の死亡が確認された(致命率 40% )。

4 月 3日 上海市生鳥市場の鳩から H7N9 ウイルスを検出。4 月 5日 上海市の生鳥市場を閉鎖、 20,536 羽の鶏、アヒル、ガチョウおよびハトを殺処分。上海 6名、江蘇省 4名、浙江省 3名および安徽省 1名の計 14名の H7N9症例を確認4 月 5日  FAO は強力な生物学的安全確保措置を呼掛け動物の生息域と人々の生活領域を離すことが鍵となる。4 月 6日 杭州市、南京市は生きている家禽の取引を一時停止 ただし、この時点の公式見解では感染源不明生鳥市場の閉鎖が進むにつれ発生数は減少し、 5 月には 3例、 6 月はなく、7 月に 2例と散発的発生になった。 8 月 12日現在の WHO 集計で、患者 135名(内台湾 1名)、死亡 45名。

Page 20: 細菌 マイコプラズマ

第一波における患者の発生は、浙江省、江蘇省、上海市に集中していた。このことは、H7N9 ウイルスが長江デルタ地帯と深いかかわりを持っていることを示唆している。

江蘇省蘇州市で働いていた台湾市民の 53歳男性が、台湾に帰国してから 3日後に発症し、 4 月 24日に鳥インフルエンザH7N9 の感染が確認された。しかし、台湾内での H7N9感染はなく、その後の香港における発 症例も全て中国本土で感染した輸入症例であった。 H7N9 が中国本土から出ない理由は?

Page 21: 細菌 マイコプラズマ

あひる

H7N3

カモH7N9

鶏  H9N2

HA NAPB2 PB1PA NPM NS

長江デルタ

生鳥市場

アヒルと鶏などが多数飼育されている農村部にカモが飛来し、ウイルスの再集合が起きた。それが生鳥市場に運ばれて・・・

Page 22: 細菌 マイコプラズマ

2015 年 8 月 18日現在の省および由来別の鳥または環境からのウイルス学的サンプルの陽性数

●   H7N9 ウイルスは生きた家禽の上部気道に感染するので、肉、骨および皮膚などの家禽製品は消費者にリスクをもたらさない。●  特定の鳥種(たとえば、黄色鶏、ウコッケイ)がより頻繁にウイルスを保有することが示されており、一時的な市場閉鎖は、ヒトと他の鳥への H7N9暴露リスクの軽減に役立つ。●  野鳥は、 H7N9 ウイルスの感染源または保有動物とはみなされない。  H5N1 とは異なり、野鳥の渡りを介して中国以外にウイルスが広がった事例は報告されていない。

Page 23: 細菌 マイコプラズマ

ウイルスの亜型 H5 、 H7 H5 、 H7 以外

病原性

高い

低病原性鳥インフルエンザ(LPAI)

対象種:鶏、あひる、うずら、きじ、だちょう、ほろほろ鳥、七面鳥

鳥インフルエンザ対象種:鶏、あひる、うずら、七面鳥

高病原性鳥インフルエンザ (HPAI) 対象種:鶏、あひる、うずら、きじ、だちょう、ほろほろ鳥、

七面鳥

H5 、 H7 は、高病原性に変異する可能性がある。

低い

OIE の診断基準のいずれかを満たした場合に、病原性が高いと判定 ①  6週齢鶏の静脈内接種試験で病原性指標( IVPI )が 1.2 以上又は 4 ~ 8週齢鶏の静脈内接種試験で 75%以上の致死率を示す。 ②  H5又は H7亜型のウイルスで、特定部位のアミノ酸配列が既知の HPAI ウイルスと類似している。

鳥インフルエンザの病原性による分類

Page 24: 細菌 マイコプラズマ

発生時期 場所 概要

2011/6Minnesot

a5,500羽の七面鳥、抗体陽性、未発症

2009/4-5 Kentuckyブロイラー種鶏、 2棟 2 万羽、産卵率が 10-20%低下

2009/4-5Tennesse

eブロイラー種鶏、 2群 32,600羽、抗体陽性、未発症

2009/4-5 Illinois 肉用七面鳥、 10,000羽、抗体陽性、未発症

2009/5-9Minnesot

a8施設 89群約 100 万羽の七面鳥、抗体陽性、未発症

2007/6 Nebraska 145,000羽の七面鳥、抗体陽性、未発症

米国における低病原性鳥インフルエンザ H7N9 発生例

① 中国で発生した H7N9 は、野鳥のみならず家禽も発症しないので低病原性ウイルスである。 ② ヒトの感染は、生鳥市場と関連していることが、市場閉鎖で患者発生が止まったことから考えられている。ヒト・ヒト感染はなかった。③ 新型 H7N9 ウイルスは無症状なので、野鳥や家禽における広がりの調査は正確さを欠く。④ 日本に飛来したカモの糞便から検出された場合、養鶏場の警戒を高め、サンプル調査を行う。⑤ 新型 H7N9 ウイルスがさらに変異してヒト・ヒト感染し易くなり、世界流行を引起す可能性は否定できない。

Page 25: 細菌 マイコプラズマ

韓国における高病原性鳥インフルエンザ H5N8 発生初発: 2014 年 1 月 16日、全羅北道、アヒル発生件数: 212件総羽数: 4.693.875 羽発症数: 18.228羽死亡数: 1.728羽殺処分数: 4.678.147羽解決日: 2014 年 9 月 4 日

第二波初発: 2014 年 9 月 24 日、全羅南道、アヒル発生件数: 164件総羽数: 4,101,333 羽発症数: 1,640羽死亡数: 1,600羽殺処分数: 4,099,733羽継続中: 2015 年 9 月 19 日

Page 26: 細菌 マイコプラズマ

台湾における高病原性鳥インフルエンザ高病原性 H5N8

初発: 2015 年 1 月 11日、嘉義県大林鎮

発生件数: 297件総羽数: 1,391,057羽発症数: 312,415羽死亡数: 312,312羽殺処分数: 618,859羽継続: 2015 年 9 月 4 日

高病原性 H5N2初発: 2015 年 1 月 12日、屏東県新埤庄発生件数: 538件総羽数: 3,828,585羽発症数: 980,488羽死亡数: 975,001羽殺処分数: 1,633,176羽継続: 2015 年 10 月 2 日

Page 27: 細菌 マイコプラズマ

米国における高病原性鳥インフルエンザ H5N2 発生初発: 2014 年 12 月 10日、 WASHINGTON州発生件数: 241件総羽数: 65,486,763羽発症数: 24,942羽死亡数: 49,561羽殺処分数: 15,639,861羽継続中: 2015 年 9 月 21 日

州別被害羽数IOWA : 48,377,174 羽MINNESOTA : 9,444,008 羽NEBRASKA : 3,936,961 羽WISCONSIN : 1,833,904 羽SOUTH DAKOTA : 1,819,599羽NORTH DAKOTA : 71,520 羽MISSOURI : 53,103 羽ARKANSAS : 40,020 羽WASHINGTON : 4,984 羽

Page 28: 細菌 マイコプラズマ

インフルエンザの予防ワクチン接種: 糖尿病や免疫低下のある方は、流行期の前に毎年接種する。 ウイルスが毎年変化するので、それに合わせてワクチンは毎年作り変えている。 100%防ぐことはできなくとも、症状を軽くしてくれる。人混みを避ける: 自覚症状が出る前から呼気中にウイルスが排出される。流行情報を把握し、不可欠な外出も迂回路などで対処。マスクの着用は完全に防がないけれども、乾燥した空気に湿り気を与え、喉を保護してくれる(室内の加湿器と同じ効果)。手洗い、うがい、洗顔: ウイルスで汚れた手で目や鼻をこすると粘膜からウイルスが侵入する。うがいと同時に、洗顔によって付着したウイルスを取り除く。十分な栄養と休養: 基礎体力を保持する。徹夜などで疲れた時は感染し易い。咳エチケット: 周囲のヒトにウイルスをまきちらさない。早めの受診: 高熱が出始めたら、抗ウイルス薬治療(タミフルなど)を含めて医師の適切な判断を仰ぐ。

Page 29: 細菌 マイコプラズマ

高病原性鳥インフルエンザ及び低病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針( 2011 年 10 月

1日)前文1 鳥類のインフルエンザは、 A 型インフルエンザウイルスの感染による疾病であり、家畜伝染病予防法では、そのうち、次の 3 つを規定している

( 1 )  OIE診断基準による指定家畜の鳥インフルエンザ( HPAI )感染( 2 )  H5又は H7亜型の低病原性鳥インフルエンザ( LPAI )感染( 3 )  HPAI および LPAI 以外の A 型ウイルス感染2 HPAI は、 FAO などの国際機関が「国境を越えてまん延し、発生国の経

済、貿易及び食料の安全保障に関わる重要性を持ち、その防疫には多国間の協力が必要となる疾病」と定義する「越境性動物疾病」の代表例である。3 HPAI は、その伝播力の強さ及び高致死性から、ひとたびまん延すれば、① 養鶏産業に及ぼす影響が甚大であるほか、② 国民への鶏肉・鶏卵の安定供給を脅かし、③ 国際的にも、 HPAI非清浄国として信用を失うおそれがある。

4 LPAI は、 HPAI と同様に伝播力が強いものの、ほとんど臨床症状を示さず、発見が遅れるおそれがあり、また、海外では、 HPAI に変異した事例も確認されている。5 HPAI と LPAI は常に国内侵入する可能性があり、家禽の所有者、行政および関係団体は緊密に連携し、実効ある防疫体制を構築する必要がある。

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第1  基本方針1 防疫対策上最も重要なのは、「発生の予防」と「早期の発見・通報」、さらには「初動対応」である。

2 家禽の所有者が、飼養衛生管理基準を遵守するとともに、 HPAI又はLPAI が疑われる場合に、直ちに都道府県に確実に通報することが何よりも重要である。

①  国は、全都道府県の防疫レベルを高位平準化のため指導・助言を行う。② 都道府県は、家禽所有者の指導を徹底し、発生時に備える。③ 市町村・関係団体は、家禽所有者への指導や発生時準備に協力する

3 発生時には、迅速・的確な初動対応により、まん延防止・早期収束を図ることが重要である。防疫対応の経費については、国が負担することとなっている。

第2  発生の予防及び発生時に備えた事前の準備

第3  発生予察のための監視

第4  異常家きん等の発見及び検査の実施

第5  病性の判定

第6  病性判定時の措置

第7  発生農場における防疫措置

第8  通行の制限(法第 15 条)

第9  移動制限区域及び搬出制限区域の設定(法第 32 条)

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第 10 家きん集合施設の開催等の制限(法第 33条・第 34条)第 11 消毒ポイントの設置(法第 28条の2)

第 12 ウイルスの浸潤状況の確認第 13 ワクチン(法第 31条)第 14 家きんの再導入第 15 農場監視プログラム第 16 発生の原因究明

第 17 その他:方法、取りまとめ方、報告など

「家畜伝染病予防法」に基づく防疫措置が、想定される様々な事態について具体的に規定されている。このような実施要領を事前に定めておくことが、迅速な対応において不可欠であり、この実施要領に基づく防疫演習が県段階で定期的(少なくとも毎年)行われている。防疫演習には、獣医療、畜産農家・団体・食鳥処理場、飼料・薬

業・化製場などの直接的関係者だけではなく、運送業、土木業、警察、自衛隊、報道、ならびに県の主な部局が参加する。それは、発生時の社会的協力を得るために必要だからである。

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豚インフルエンザ

ヒトα2-6

H1 、 H2 、 H3(α2-6)

ブタα2-3 、 α2-6

H1 、 H3(α2-3 、 α2-6)

α2-6 、 α2-3

肺には α2-3 が存在する豚はヒトと同じ α2-6 レセプターを持つことから、鳥型ウイルスとヒト型ウイルスとの遺伝子が再集合してヒトに感染し得る新型インフルエンザウイルスが誕生する溶鉱炉の役割を果たす。

世界流行が始まって間もなくの 5 月初旬に、メキシコからカナダに帰国した大工職人が養豚場の修理に立入ったため新型インフルエンザが豚に感染した。その後、米国、メキシコ、英国、日本、台湾、韓国など多くの国から豚への感染が報告された。

こうしたことから、致命率の高い H5N1 が家禽や野鳥から豚に入るのを警戒している。

世界流行インフルエンザ H1N1 2009 が誕生するまでに、豚、ヒト、鳥のウイルスが豚で再集合を繰返したことが米国で明らかにされており、豚の溶鉱炉の役割は実証されている。

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豚と家禽のウイルスの再集合と関連する 要因

豚と野生水禽類のウイルスの再集合と関連する 要因

豚と家禽が多数飼養されている日本を含めた先進諸国は、家禽における流行が豚に波及する恐れがあり、 H5N1 が豚に感染することでヒト・ヒト感染を起し得る新型 H5N1 となって世界流行する可能性がある。

インドとベトナムは、豚の飼養頭数および野生水禽類の飛来が多く、接触の機会も多いことから、水禽類のウイルスが豚に感染することで再集合のリスクが高い。

:豚飼養頭数が少ない

;高い:低い

Lina AWADA2011

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豚のインフルエンザ感染は、一般的には症状が現れないか、あるいは非常に軽微(呼吸器症状、発熱、食欲不振、体重減少等)であり、細菌の混合感染がない限り、死亡することはない。家畜伝染病には含まれず、調査研究は進んでいない。日本では H1N1亜型と H3N2亜型が検出されており、豚のインフルエンザワクチンが承認されているものの、流行株に応じた株に迅速に対応できない状況である。農家の豚インフルエンザに対する関心も低い。

インフルエンザウイルスは、 1918 年のスペイン風邪( H1N1 )から 12 年経た 1930 年に豚で初めて発見された。ヒトでも 1933 年にウイルスが分離され、スペイン風邪が 豚由来ウイルスと長年信じられてきた。

1976 年 2 月にニュージャージー州フォートディクスのアメリカ陸軍訓練基地( Fort Dix )で、少なくとも 4人の兵士がウイルス性肺炎に罹り、 1名が死亡した。分離株はスペイン風邪と 同じH1だったため大流行の懸念ありとされ、緊急予防接種が行われた。 4000 万の米国人が予防接種を受け、麻痺を伴う神経疾患であるギラン・バレー症候群の副作用が 500人に現れ、 30人以上が死亡した。

この件は、分離株の病原性に関する判断ミスの例とされ、その後の研究でスペイン風邪もその 元は鳥に由来したことが判っている。

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2011 年 11 月  ECDC リスク査定:結論と勧告世界流行 2009 ウイルスの遺伝子要素を含む豚由来の三種再集

合体インフルエンザでヒト・ヒト感染の恐れがある A(H3N2) ウイルスによる北米における子供達の最近の感染を受けて、 ECDC は次の暫定的意見に達した。

●  このウイルスは、北米において豚で見つかったが、欧州( EU/EEA諸国)の豚では見つかっていない。しかし、豚においけるインフル発生動向調査は北米と欧州の両方とも低調で、豚と密接に接触するヒトの感染調査は欧州で著しく低調である。したがって、豚インフルエンザの疫学に関する上記の声明は、注意深く取り扱う必要がある。

●  米国の症例のほとんどは、軽症例のみであった。入院した患者には基礎疾患があったが、全ての患者は完全に回復した。

●  それらのウイルスは、現在の A(H3N2) 成分からなる季節性インフルエンザワクチンでは防護されないが、ノイラミニダーゼ阻害薬(オセルタミビルとザナミビル)には感受性がある。年長者は、以前のワクチン接種による何がしかの防護を持っている。

北米における三種再集合体豚由来インフルエンザ A(H3N2) ウイルス

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豚インフルエンザ発生動向調査世界連携網の始動OFFLU: 14 April 2011

豚におけるインフルエンザの世界一体となった発生動向調査は、動物のインフルエンザに関する専門家の OIE/FAO 連携網である OFFLU によって着手され、全世界の豚集団において循環しているインフルエンザウイルスについてのデータを収集、共有および解析する国際的受皿についての科学界からの呼び掛けに応じたものである。豚群の健康と生産性の向上に関して発生動向調査への参加が

利益をもたらすことを豚の所有者が理解するために、効果的なコミュニケーションは重要である。一般市民と政策立案者は、豚インフルエンザ感染は、通常、公衆衛生上のリスクではなく、食品安全上のリスクでもないという科学的見解を理解しなければならず、貿易や経済の制裁をもたらしてはならない。

ヒトの世界流行は、異なるウイルスがその遺伝子を交換した時に起きることがある。しかしながら、誰も、たとえ専門家であっても、なぜ、どのようにして、いつ、どこでそれが起こるかを正確に予測することができない。

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世界流行インフルエンザのリスク管理WHO

ウイルスの進化により新型インフルエンザが誕生して世界流行 を繰返してきた歴史は、現在の科学技術で止めることはできない。しかし、その誕生を遅らせ、事前準備することで被害を最小限にする。