11

そのその時時つくばが動いたつくばが動いた～備蓄を確保せよ～～備蓄を確保せよ～

担当教員：糸井川栄一　 担当教員：糸井川栄一　 TA:TA: 西羅憲作西羅憲作班長：澤田敏規　 副班長：八木下沙班長：澤田敏規　 副班長：八木下沙織織印刷：小畑博史・竹 敦﨑印刷：小畑博史・竹 敦﨑D B :D B : 島田達成・林恵子　　　島田達成・林恵子　　　渉外：鈴木碧衣渉外：鈴木碧衣

都市計画実習 防災班　最終発表

22

背景背景

懸念される大地震の発生懸念される大地震の発生

つくば

地震調査研究推進本部　確率論的地震予測地（ 2008 ）

背景背景

救援活動開始まで平均３日間救援活動開始まで平均３日間　　　　　　～災害発生から３日間は外部からの　　　　　　　　　　　　　応援は期待できない～

　　　　　　　　　　「防災ガイドブック つくば市」より

背景背景

防災意識の低い筑波大学生防災意識の低い筑波大学生

「都市計画実習防災班２００２」より

３日間しのげるのか？

55

背景背景

ヒアリング調査よりヒアリング調査よりつくば市や大学に飲食物の備蓄はほとんどな

い

　　　　　　　　　　飲食物の備蓄に注目！

個人の備蓄、つくば市の備蓄・・・

背景背景

震災時に重要となる　　「自助・共助・公助」

【【自助自助】】　筑波大生の備蓄意識　筑波大生の備蓄意識 【【共助共助】】　周辺店からの飲食物の供給　周辺店からの飲食物の供給

【【公助公助】】　つくば市・筑波大学　つくば市・筑波大学 の備蓄の備蓄

共助公助

自助

自助：自分の責任で、自分自身が行う自助：自分の責任で、自分自身が行うことこと共助：周囲や地域が協力して行うこと共助：周囲や地域が協力して行うこと公助：公共（公的機関）が行うこと公助：公共（公的機関）が行うこと

筑波大生

つくば市・筑波大学 周辺店

77

目的目的

「自助」「共助」は？

筑波大生の備蓄を確保せよ！

つくば市・大学に頼れない＝「公助」に頼つくば市・大学に頼れない＝「公助」に頼れないれない

　 筑波大生・筑波大周辺の自助・共助　の実態を調査し、筑波大生の備蓄を　確保するために有効な方法を提案したい

公助

学生

自助

共助

公助

学生

自助

共助

災害発生時の対応や飲食物の在庫について調査災害発生時の対応や飲食物の在庫について調査

　　　　周辺店からの共助に頼ることができるか検周辺店からの共助に頼ることができるか検討討

99

周辺店へのヒアリング調査周辺店へのヒアリング調査

目的目的

1010

周辺店へのヒアリング調査周辺店へのヒアリング調査ココストア カスミ

セブンイレブン

ココストアココストア 筑波大厚生会一の矢店筑波大厚生会一の矢店　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (5/28(5/28 塚本さん塚本さん ))

セブンイレブン　つくば春日セブンイレブン　つくば春日 44 丁目店丁目店　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (5/28(5/28 店長さん）店長さん）

カスミカスミ テクノパーク桜店テクノパーク桜店　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (5/29(5/29 　　太田さん太田さん ))

周辺店へのヒアリング調査周辺店へのヒアリング調査

Q.Q. 災害時、営業を続けるか？災害時、営業を続けるか？　　　　　　 A. できる限り営業を続ける

Q.Q. 商品を提供するか、販売するか？商品を提供するか、販売するか？　　　　　　 A. 提供ではなく、販売される

Q.Q. 店に食料や飲料の在庫はあるか？店に食料や飲料の在庫はあるか？　　　　　　 A. 在庫はほとんどない

Q.Q. 震災時に販売制限はあるか？震災時に販売制限はあるか？　　　　　　 A. 非常時の販売制限などは考えたことがない

実際に周辺店が供給できる量は？

1212

３日間を凌ぐために必要となる飲食物の総量

周辺店( コンビ二、スーパー、ショッピングセン

ター )からの供給

足りない分＝ 個人で備蓄すべき

量

飲食物の需要と供給飲食物の需要と供給

1313

学生が災害時に利用すると考えられる一般のコンビニ（１６店舗）学内のコンビニ（２店舗）

（学生は災害時には利用しないと考えられる周辺のコンビニ）

スーパーや大型ショッピングセンターが集まる３つの拠点

　・テクノパーク拠点 ( j=1 )

　・研究学園拠点 ( j=2 )

　・センター拠点 ( j=3 )

飲食物保有量調査対象店舗飲食物保有量調査対象店舗

14141414

飲食物保有量調査方法飲食物保有量調査方法店舗が保有している飲食物の量を実際に数え

る対象品目項目：水、水以外の飲料水（酒除く）　　　　　　　　　　　　　　　おにぎり、サンドイッチ、菓

子パン全店舗は調べきれないので、コンビニに関し

てはサンプルとして２店を調査サンプル調査店舗サンプル調査店舗▼▼一般のコンビニ一般のコンビニ　　　　セブンイレブン つくば春日セブンイレブン つくば春日 44 丁目店丁目店

▼▼学内のコンビニ学内のコンビニ　　　　ココストア 筑波大厚生会一の矢店ココストア 筑波大厚生会一の矢店

▼▼各拠点にあるスーパーとショッピングセンター各拠点にあるスーパーとショッピングセンター　　　　カスミ、カワチ、まるも、カスミ、カワチ、まるも、 iiasiias内のカスミ、とりせん、ジャスコ内のカスミ、とりせん、ジャスコ

15151515

飲食物保有量のサンプル調査結果飲食物保有量のサンプル調査結果飲料水はℓ、食糧は kcalを計算単位として集計

食料は１品当たりの平均量をサンプルから算出

　　　　　　　おにぎり　　　：　 181.8kcal　（　７品目の平均値）　　　　　　　サンドイッチ　：　 335.3kcal　（１０品目の平均値）　　　　　　　菓子パン　　　：　 329.5kcal　（１９品目の平均値）

※食料総量は kcal 表記にすると桁数が多くなるので、 kcal を 1000倍した Mcal で表記してある

1616

６つの生活圏域を設定６つの生活圏域を設定・テクノパーク圏域 （ ・テクノパーク圏域 （ i=1i=1 ））・天久保・天久保 1212圏域 圏域 ( ( i=2i=2 ) )・天久保・天久保 3434圏域 圏域 ( ( i=3i=3 ) )・一の矢圏域 ・一の矢圏域 ( ( i=4i=4 ) )・春日・春日 44圏域 圏域 ( ( i=5i=5 ) )・春日・春日 123123圏域 圏域 ( ( i=6i=6 ) )

対象圏域設定と対象圏域設定と飲食物の配分方法（コンビニ）飲食物の配分方法（コンビニ）

i=1

i=3

i=2

i=4

i=5

i=6

＜＜　仮定　＞＞＜＜　仮定　＞＞

圏域内のコンビニが保有圏域内のコンビニが保有する飲食物は、圏域内のする飲食物は、圏域内の全住民に平等配分される全住民に平等配分される

1717

スーパーや大型ショッピスーパーや大型ショッピングセンターが集まる拠ングセンターが集まる拠点別に拠点供給エリアを点別に拠点供給エリアをボロノイ分割で求めるボロノイ分割で求める

飲食物の配分方法飲食物の配分方法 (( スーパーなスーパーなど）ど）

i=1

i=3

i=2

i=4

i=5

i=6センター拠点j=3 　（ 23972 人）

研究学園拠点j=2 　（ 30865 人）

テクノパーク拠点j=1 　（ 20404 人）

（大穂拠点）

＜＜　仮定　＞＞＜＜　仮定　＞＞

拠点を構成する店舗が拠点を構成する店舗が有する飲食物は、分割有する飲食物は、分割されたエリア内の全住されたエリア内の全住民に平等配分される民に平等配分される

1818

個人が備蓄すべき量の算出式個人が備蓄すべき量の算出式

個人が備蓄すべき量

個人が備蓄すべき3

日間を凌ぐために必要

となる量

コンビ二からの供給量

スー

パー

や大型ショッ

ピン

グセンター

からの供給量

＝ － ＋

19191919

周辺店の飲食物保有量計算結果周辺店の飲食物保有量計算結果 周辺店から供給される量を圏域ごとに算出周辺店から供給される量を圏域ごとに算出

周辺店からの食料供給は、どの圏域でもほとんど無い

周辺店からの飲料水供給は半日～１日分程度

⇒⇒もっとも条件が悪い圏域を基準に、もっとも条件が悪い圏域を基準に、　 個人が備蓄するべき飲食物の量を算出　 個人が備蓄するべき飲食物の量を算出

飲料水

食料

考察考察3ℓ×3 日分＝ 9ℓ

1200kcal×3 日分＝３６００ kcal

水道水

周辺店

周辺店

個人で備蓄すべき量＝ 6.5ℓ6.5ℓ

個人で備蓄すべき量＝ 3600kcal3600kcal

2121

学生

自助

公助 共助

つくば市・大学 周辺店

2222

アンケート調査アンケート調査 目的：目的：「自助」の実態調査　　　　　情報が備蓄意思に与える影響の調査

対象：対象： 6/8(6/8(月月 )) の以下の授業の受講者　の以下の授業の受講者　 270270名名 情報機器のからくり　情報機器のからくり　 6161名　　　　　名　　　　　 臨床感覚器学　臨床感覚器学　 7575名名 経済行動論　経済行動論　 9393名名 住まいと居住環境の計画　住まいと居住環境の計画　 4141名名

そのうち自宅通学者を除く 201 人をアンケート対象者として集計

アンケート　質問内容（自助の実態調アンケート　質問内容（自助の実態調査）査）

在学中に震度６弱以上の地震が起きると思うか⇒筑波大生の地震リスク認知の把握

震災時食料が不足したときどこに頼るか⇒筑波大生の頼りにする所を把握⇒そこが頼りになるかこれまでの調査結果より確認

非常用持ち出し袋の有無⇒筑波大生の備蓄状況の把握

2424

結果①　地震リスク認知結果①　地震リスク認知 震度６弱以上の地震震度６弱以上の地震　　　　・・・「起きない」「たぶん起きない」 「どちらともい・・・「起きない」「たぶん起きない」 「どちらともい

えない」　えない」　 7979％％

危機意識の低い危機意識の低い筑波大生筑波大生

2525

結果②　震災時頼りにする場所結果②　震災時頼りにする場所

もっとも頼りにされるのはもっとも頼りにされるのは「周辺店」「周辺店」

しかし、周辺店が供給できる飲食物の量はごくわずか・・・

2626

結果③　非常用持ち出し袋の有結果③　非常用持ち出し袋の有無無

非常用持ち出し袋を用意していない非常用持ち出し袋を用意していない　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　→→ 9898％％ほとんどほとんど

　　備蓄なし　　備蓄なし

2727

結果④　準備していない理由結果④　準備していない理由

非常用持ち出し袋を準備していない理由非常用持ち出し袋を準備していない理由　　「考えたこともなかった」「考えたこともなかった」　　「面倒だから」「面倒だから」

2828

結果⑤　今後用意する意思がある結果⑤　今後用意する意思があるかか

今後用意する意思はあるか今後用意する意思はあるか「用意する気はない」「用意する気はない」

過半数過半数

強制的な備蓄も必要

2929

考察（自助の実態調査より）考察（自助の実態調査より）

危機意識が低い

筑波大生の備蓄はほとんどない

災害や備蓄について考える機会の必要性

自発的な備蓄は難しい

3030

共助公助

学生

自助

アンケート調査（情報提供）アンケート調査（情報提供）

　情報提供が備蓄意思に影響を与えるか

情報提供

現状の地震リスク認知 備蓄意思

アンケート調査（情報提供）アンケート調査（情報提供）

制御群地震情報群

備蓄情報群

両情報群

地震情報 × ○ × ○備蓄情報 × × ○ ○

地震情報： つくば市内で今後つくば市内で今後 3030年以内に震度年以内に震度 66弱以上の地弱以上の地震が震が 起こる確率などの情報起こる確率などの情報

備蓄情報： 調査でわかった周辺店の状況などの情報調査でわかった周辺店の状況などの情報

アンケート質問内容（情報提供アンケート質問内容（情報提供））

非常用持ち出し袋セットの購入意思

群別の購入意思の変化を調査

⇒情報提供が購入意思にどう影響するか

⇒自主購入（自主的に購入する）の場合と入学時購入（大学入学時に強制的に購入する）の場合で購入意思に差はあるのか

3434

非常用持ち出し袋セット案非常用持ち出し袋セット案

セットセット AA セットセット BB セットセット CC

価格価格 35003500円円 70007000円円 90009000円円

内容内容

水水 (2(2年保存年保存 ))

カロリーメイトカロリーメイトラジオライトラジオライトナップザックナップザック

水水 (2(2年保存年保存 ))

カンパンカンパン災害用パン災害用パンラジオライトラジオライト((充電機能付充電機能付 ))

耐火バッグ耐火バッグ

水水 (5(5年保存年保存 ))

カンパンカンパン災害用パン災害用パンアルファ米アルファ米ラジオライトラジオライト((充電機能付充電機能付 ))

簡易トイレ簡易トイレ耐火バッグ 耐火バッグ

「周辺店が提供できる量の計算」の結果より、各自で備「周辺店が提供できる量の計算」の結果より、各自で備蓄しなければならない蓄しなければならない 3600kcal 分の食料とと 6.5ℓ の水をを確保できるセットを考案。確保できるセットを考案。

3535

結果⑥　支払意思額を上げた人の割結果⑥　支払意思額を上げた人の割合合

地震情報より備蓄情報を与えた方が効果があった

各情報提供後に支払い意思額を上げた人の割合

3636

結果⑦　情報提供前後の変化結果⑦　情報提供前後の変化

情報を与えると支払意思額が増加！！

情報を与えることが有効に働いた

情報提供前 情報提供後

4133円 5367円

（両情報群より）

3737

結果結果⑧⑧　購入手段による変化　購入手段による変化

自主購入より入学時購入の方が　　　　　　　　　　　　支払意思額が高い！！

情報提供前 情報提供後

自主購入 4133円 5367円入学時購入 6071円 6500円

購入の手間はかからない方が効果的

（両情報群より）

考察（情報提供）考察（情報提供）

情報を与えることは非常用持ち出し袋セットの支払意思額の増加に有効である

地震情報より備蓄情報を与えた方が効果があった

非常用持ち出し袋セット購入の手間はなるべくかからない方が効果があった

3939

筑波大生個人の筑波大生個人の備蓄を増加させるために備蓄を増加させるために

備蓄増

機会提供 情報提供

大学の提供 身近な販売

備蓄における３助の関係性備蓄における３助の関係性

共助公助

学生

自助つくば市・大学 周辺店

4141

提案①情報提供提案①情報提供ポスターポスター　宿舎や支援室前に貼る　宿舎や支援室前に貼る

　　　 　 cf.cf.東海大学東海大学　　　　『『海洋学部内のトイレに海洋学部内のトイレに　　　防災ポスターを掲示　　　防災ポスターを掲示 』』　　　　

備備えあればえあれば

憂憂いなしいなし

→防災にふれる

→機会を増やす

4242

提案②機会提供提案②機会提供

フレッシュマンセミナー内での授業フレッシュマンセミナー内での授業　防災に関する情報提供　防災に関する情報提供　　　　　　　　

cf.cf.静岡大学静岡大学

　　 学際科目　　 学際科目『『地震防災地震防災』』

→考える機会の増加

4343

提案③身近な販売提案③身近な販売 非常用持ち出し袋を身近な場所で販売非常用持ち出し袋を身近な場所で販売　大学会館の　大学会館の UTUTショップで販売ショップで販売　カスミなどスーパーマーケットで販売　カスミなどスーパーマーケットで販売

cf.cf.立命館大学立命館大学　　　　　　『『防災クマさん防災クマさん』』

　　

→手軽な備蓄が可能

4444

提案④大学の提供提案④大学の提供

大学入学時購入義務付け大学入学時購入義務付け　入学金に上乗せ　入学金に上乗せ　　→確実な備蓄確保

4545

今後の課題今後の課題

提案の実現可能性の評価提案の実現可能性の評価 「公助」「共助」の協力のために「公助」「共助」の協力のために　 必要なことは何か？　 必要なことは何か？

→筑波大生の備蓄確保へ !

共助公助

学生

自助

つくば市・大学 周辺店

4646

参考文献参考文献 アシトチエ・プレス（ 2004 ）：『自然災害ハンドブック』，山と渓谷社． 島崎邦彦（ 2001 ）：『あした起きてもおかしくない大地震』，集英社． 太丸伸章（ 2005 ）：『巨大地震があなたを襲う』，学習研究者． 矢島幸男（ 2005 ）：『震災マニュアル』，フォーバイフォーマガジン社． つくば市防災会議編（ 2007 ）：つくば市地域防災計画，つくば市． つくば市防災会議編（ 2007 ）：つくば市地域防災計画　資料・様式編，つくば市． 神戸大学庶務部庶務課（ 1996 ）：兵庫県南部地震による震災の記録、神戸大学． つくば市ホームページ <http://www.city.tsukuba.ibaraki.jp/> （ 2009/6/1 ） 災害時協定報告書 <http://www.kasumi.co.jp/news/news380.pdf> （ 2009/5/14 ） セブンイレブンホームページ <http://www.sej.co.jp/corp/social/community/disaster.html

> （ 2009/5/14 ） 三立製菓ホームページ <http://www.sanritsuseika.co.jp/useful/us_3.html>(2009/5/22) 静岡大学防災総合センターホームページ <http://sakuya.ed.shizuoka.ac.jp/sbosai/>(2009/6/19) 買う市商品ページ（立命館大学：防災クマさん） <

http://mall.cau1.com/t/genepa/item3766668.html>(2009/6/19) 東海大学災害救援ボランティアチーム KONAホームページ　　　 <http://www.scc.u-tokai.ac.jp/club/kona/right.html>(2009/6/19)

Special Thanks!Special Thanks! つくば市市民生活部生活安全課　色川様・浦和様 つくば市上下水道部水道総務課主査　小吹正通様 筑波大学総務部リスク管理課　黒岩様 筑波学園ガス株式会社　穂刈様 カスミテクノパーク桜店店長　太田信之様 ココストア筑波大厚生会一の矢店店長　塚本様 セブンイレブンつくば春日４丁目店様 磯谷順一先生 上市秀雄先生 藤井さやか先生 和田哲郎先生

4848

ご清聴ありがとうございまご清聴ありがとうございましたした