大規模地震に備える－大学と地域が連携した 減災対策の取り組み－

2010 年 1 月 30 日 ( 土 ) 13 ： 00 ～ 17 ： 00　新都心における多文化共生と震災対策　　に関する国際ワークショップ

工学院大学 建築学科　村上 正浩

阪神・淡路大震災では何が起こった？

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阪神・淡路大震災（ M7.3 ）1995 年 1 月 17 日5 時 46 分に発生

震災の帯（震度７）

活断層

死者： 6,434 名　直接死　 5,520 名　（殆どの方が 15 分以内に亡くなった）　　約 8 割：建物倒壊、約 1 割：家具類等転倒、約 1 割：焼死　関連死　 914 名　（仮設住宅や災害復興住宅での孤独死など）

読売テレビ：ビジュアル版幸せ運ぼう

首都直下地震では何が起こる？

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○ 全壊・焼失 45 万 5 千棟　都内 16 ％の建物がなくなる○ 焼失面積 98km2 　　　江戸川区の 2 倍○ 被害に伴う死者・負傷者　 11000 人の死者、約 16 万人の負傷者○ 大量の滞留者（都内 1140 万人）、帰宅困難者（都内 390 万人）　大規模ターミナル・駅周辺は滞留者で大混乱○ 復旧・復興、業務影響　など　直接被害： 67 兆円、間接被害： 45 兆円

NHK ：首都激震

新宿（震度６

弱）

東京湾北部地震（ M7.3 ）

高層・超高層建築の内部は大変なことに！

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高層階は地震発生直後に衝撃的な揺れ

震度 6 弱

震 度 6強

震度 7

日テレ：アースクエイク

様々な被害・負傷者などが同時多発に発生、エレベータ停止、避難・負傷者・要援護者搬送の問題、エレベータ閉じこめ事故・・・　

工学院大学の概要

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八王子キャンパス23 万 m2

43 km

新宿キャンパス29 階建て高さ 143m

○ 日本最初の私立工科系教育機関（明治 20 年工手学校）○ 工学部・情報学部・グローバルエンジニアリング学部（平成 18

年－）　　学生数：約 6,500 名、教職員数：約 440 名（平成 21 年 5 月現在）

都心型・高層ビル

郊外型 ・ 丘陵地

地域の防災拠点となる大学を目指して

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研究活動（総合研究所・都市減災研究センターなど）

教育活動学生・社会人教育

地域貢献活動（新宿・八王子など）

工学院大学を中心に地域と連携した防災拠点を形成

地域に開かれた大学、地域の防災活動拠点・安全空間としての大学

地域の防災研究拠点としての大学

研究活動

設備・ライフライン機器 耐震壁耐力実験

ハード対策地震動予測（首都直下型、海溝型：長周期）、地震応答解析、構造・設備・ライフラインなどリスク評価、耐震・制震補強対策の検討など

震動実験（本学 28 階、東京湾北部地震）

地震応答解析

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研究活動

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ソフト対策緊急時対応組織・対応マニュアルの作成（災対本部、自立した現場対応など）、非常時通信手段の多重化（ ICT 援用）、防災備蓄・資機材の整備（現場対応、本部運営、帰宅困難対応）　、発災対応訓練の実施、など

2008.10.22 発災対応訓練

災害対策本部の様子

研究活動

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通常時インターネット

新宿サーバー

八王子サブシステム

震災後からの諸活動・対応を支援する統合システムの構築自然エネルギーを活用した非常時電力システムの構築　など

震災時の輻輳にも強い長距離無線ネットワーク網（ 8 ～11Mbps ）

緊急地震速報リアルタイム被害推定初動対応・避難誘導フロア間通信システム

所在・安否確認システム

ポータルサイトシステム 災害情報共有システ

ム（ WebGIS ）

教育活動地域貢献活動■学生教育○防災活動のための実践的教育、　地域貢献活動○ 東北福祉大・神戸学院大と連携　して地域・社会貢献活動に関する　共通教育プログラムを実施

■社会人教育○ 新宿駅周辺の事業者・自治体の　防災担当者を対象とした「新都心　の減災セミナー」の開催、　シンポジウム「新宿駅周辺地域　から首都直下地震を考える」、　ワークショップ「新都心における多　文化共生と震災対策」　

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2009 年 10 月 15 日地震防災訓練

地域点検マップづくり

地域貢献活動

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新宿駅周辺防災対策協議会（駅周辺事業者、公的機関、防災関係機関）○ 新宿キャンパス 1 階に新宿駅西口地域の防災活動拠点となる現地本部を設置　長距離無線 LANを活用した新宿・八王子地域の情報共有、帰宅支援情報の提供　地域連携による駅周辺滞留者対策訓練の実施　○ 地域と連携した学生ボランティア活動の体制づくり　など→「防災隣組」育成促進モデル事業 に選定（内閣府、 2008 年度）

現地本部を中心とした駅前滞留者対策訓練

2007

2008

2009 学生ボランティア活動訓練（ 2008 ）

おわりに・・・・

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この新宿には多様な防災資源（ひと、もの）がある　大学、公的防災機関、ライフライン事業者、医療機関、　多業種・多国籍・多文化、広大な公開空地、大規模公園・・・・

○ 地域にある多様な防災資源を再点検　　マイナスをプラスに変える発想転換！ 　○そうした資源を活用したひとづくり・ものづくり・ことづくり　　資源をいかして、みんなで「できる」ことを考えよう！　　「できる」ことから始めよう！○その活動を通じた日頃からの顔の見える関係づくり　　地域共助、地域減災へつながっていく！

多文化が共生する、魅力ある安心・安全な新都心・新宿へ！