パート1 つながるデータ編

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“グラフ”でつながり、 可視化されるデータ パート1 つながるデータ編 セマンティックウェブとXAPI 株式会社デジタル・ナレッジ プラットフォーム事業部 教育ビッグデータチーム 田中 伸一

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Page 1: パート1 つながるデータ編

“グラフ”でつながり、可視化されるデータパート1 つながるデータ編セマンティックウェブとXAPI

株式会社デジタル・ナレッジプラットフォーム事業部 教育ビッグデータチーム田中 伸一

Page 2: パート1 つながるデータ編

Agenda

• パート1:つながるデータ編

xAPIの動向

xAPIとセマンティックウェブ

• パート2:可視化されるデータ編

Page 3: パート1 つながるデータ編

xAPIの動向海外の活用事例と今後の展開

Page 4: パート1 つながるデータ編

xAPIの動向

xAPIの登場から3年

従業員243,000人へのコンプライアンス教育で学習履歴の統合管理とリアルタイム監視(AT&T)

IoTを駆使した緊急医療訓練(NIST,US Ignite@GTCT)レガシーLMSへのLRS組み込みで最新のレポーティング機能とモバイル環境に対応(Network, Inc.)

LRSテストスイートの提供(Riptide Software) etc.

幅広い分野でxAPIが活用されているhttp://www.tryxapi.com/case-studies.html

Page 5: パート1 つながるデータ編

xAPIの動向

xAPIの登場から3年

従業員243,000人へのコンプライアンス教育で学習履歴の統合管理とリアルタイム監視(AT&T)

IoTを駆使した緊急医療訓練(NIST,US Ignite@GTCT)レガシーLMSへのLRS組み込みで最新のレポーティング機能とモバイル環境に対応(Network, Inc.)

LRSテストスイートの提供(Riptide Software) etc.

様々な分野でxAPIの活用事例が報告されているhttp://www.tryxapi.com/case-studies.html

Page 6: パート1 つながるデータ編

xAPIの動向

https://www.us-ignite.org/globalcityteams/actioncluster/NSkmt5PEY5iTYgweMCPvRd/

事例「IoTを駆使した緊急医療訓練(NIST,US Ignite)」の場合

Bluetooth近距離ビーコン, 無線センサー, 超小型マイコンをEMT(救急医療技師)や患者、医療機器、救急車、ER施設に配置

センサーが捉えたデータをクラウド上の分析システムに送信

ER指導医がリアルタイムでモニタリング

GTCT(Global City Team Challenge)の一環

IoTを活用した地域社会の「質の向上」を目指し、自治体や非営利団体、大学、民間企業などが協力Sectors: Public Safety, Education, Transportation, Health, etc.

Ecosystem for Smart Medical Simulation Team Training

Page 7: パート1 つながるデータ編

開発者向け情報

https://mananda.jp/developer/index.html

ところで…

ManandaはLRS(KnowledgeRecorder)を公開

アカウントを登録(無料)し、Developerサイトにアクセスするとアプリケーションの登録方法、エンドポイントへの接続方法、xAPI仕様のサポート状況、バッジ(デジタル修了証)システムの活用方法などの情報を提供

検索キーワード「xapi oauth」でGoogle検索するとMananda OAuth API Betaのページが2番目に出てきます。

法人での利用をご希望の方はセールス窓口に御問合せください

[email protected]

Page 8: パート1 つながるデータ編

開発者向け情報

Mananda LRSアプリケーションの例

簡易YouTubeプレイヤー

JavaScriptとHTMLのみで開発 YouTubeのAPIを活用 プレイヤーに対するユーザの操作をxAPIでLRSに蓄積 過去の操作も含めた履歴をリスト表示 視聴頻度をヒートマップでリアルタイム表示

法人用途であれば受講者の視聴状況を一覧できるレポーティングツールなども考えられる

Page 9: パート1 つながるデータ編

両仕様の要約レベルでの違いをまとめた”Initial xAPI/Caliper Comparison”公開

xAPIの動向

xAPIとCaliper

ADLがIMSに加入

2016年8月、IMS四半期会議の一部として”The xAPI and Caliper Dicovery Review”を開催

https://www.imsglobal.org/initial-xapicaliper-comparison

2016年11月、”The xAPI and Caliper Dicovery Review 2”を開催

両仕様の詳細レベルでの違いを検討

https://www.adlnet.gov/adl-experience-api-xapi-and-ims-caliper-discovery-review-2/

Page 10: パート1 つながるデータ編

xAPIとセマンティックウェブ

Page 11: パート1 つながるデータ編

xAPIとセマンティックウェブ

xAPIの相互運用における課題

従来

動詞やアクティビティにIRI形式のIDを使用。

動詞ID、アクティビティIDは自由に定義できる。

ただしシステム間でIDと語彙を対応付けて相互運用性を確保するための指針が明示されていなかった。

米国Rustici Software社は独自に”Tin Can Registry”を運営・公開

2015年、xAPIコミュニティはワーキンググループ(xAPI Vocabulary & Semantic Interoperability Community Group)を結成し、セマンティックウェブのリサーチを開始。

xAPI(旧Tin Can API) 0.95以前は仕様に動詞、アクティビティの共通語彙が記載されていたが、以降の仕様からは削除

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xAPIとセマンティックウェブ

xAPI語彙 -セマンティックウェブへの拡張

Companion Specification for xAPI Vocabularies

2016年3月に仕様公開

xAPIの語彙をLinked Dataとしてウェブ公開し、相互運用するためのビルディングブロック

入門書” Experience xAPI Vocabulary Primer”

RDF

JSON-LD

https://adl.gitbooks.io/companion-specification-for-xapi-vocabularies/content/

https://adl.gitbooks.io/experience-xapi-vocabulary-primer/content/

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教育市場とセマンティックウェブ

セマンティックウェブ

Semantic Web

“W3C のティム・バーナーズ=リーによって提唱された、ウェブページの意味

を扱うことを可能とする標準やツール群の開発によってワールド・ワイド・ウェブの利便性を向上させるプロジェクト。セマンティック・ウェブの目的はウェブページの閲覧という行為に、データの交換の側面に加えて意味の疎通を付け加えることにある。”(wikipediaより抜粋)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%96

RDF(Resource Description Framework) – Linked DataOWL(Web Ontology Language) –語彙SPARQL –検索

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教育市場とセマンティックウェブ

schema.org

schema(スキーマ)とは

• もともと図や図式、計画を示すことば。

• 哲学の存在論の一部においては、この世界における存在についての問いと答えのリスト。

• 心理学や認知発達の理論においては、心理的な描写(心象、概念)。

• コンピュータサイエンスにおけるスキーマ言語とは、文書構造を定義する言語 – HTML, XMLなど

(wikipediaより抜粋)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%9E

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教育市場とセマンティックウェブ

schema.org

schema.orgボキャブラリ(語彙)

• Google, Microsoft, Yahoo, Yandexが主催。

• 検索エンジンのクローラーにコンテンツに関する詳しい情報(メタデータ)を伝える(マークアップする)仕組み。

• RDFa(RDF in Attributes), Microdata, JSON-LD(JSON for Linked Data)で拡張可能。

• HTML文書内に記述することで検索エンジンは文書の内容を解釈できる。

schema.orgのスタートガイドで紹介されている記述例<div itemscope itemtype="http://schema.org/Movie"><h1>Avatar</h1><span>Director: James Cameron (born August 16, 1954)</span><span>Science fiction</span><a href="../movies/avatar-theatrical-trailer.html">Trailer</a>

</div>

divタグ内には“アバター”という映画(Movie)に関する

情報が含まれていることを明示できる

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教育市場とセマンティックウェブ

LRMI

Learning Resource Metadata Initiativeの略

ウェブ上の学習リソースにメタデータを記述するための共通フレームワーク開発を目指した教育メタデータプロジェクト。

2011年、AEP(全米教育出版協会)とCC(クリエイティブコモンズ)が共同で立ち上げ。

2013年、LRMI語彙仕様がschema.orgに採択。 2014年、スチュワードシップをAEP, CCからDCMI(Dublin Core

Metadata Initiative)に移管。 Open Badges仕様においてLRMI語彙の使用が想定されている。⇒BadgeClassのcriteria(目標達成基準)

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教育市場とセマンティックウェブ

LRMI記述例

schemaorg/CreativeWorkに含まれるeducationalAlignment

<!-- A list of the issues for a single volume of a given periodical. --><div vocab="http://schema.org/" typeof="CreativeWork">

<h1 property="name">Designing a treasure map</h1><p>Resource type: <span property="learningResourceType"> lesson plan</span>,<span property="learningResourceType"> learning activity</span></p><p>Target audience:<span rel="audience" typeof="EducationalAudience"><span property="educationalRole">teacher</span>s

</span></p><p rel="educationalAlignment" typeof="AlignmentObject">

<span property="alignmentType">Educational level</span>:<span property="educationalFramework">US Grade Levels</span><span property="targetName">2</span><span rel="targetUrl" resource="http://purl.org/ASN/scheme/ASNEducationLevel/2"></span>

</p><p>Link to lesson plan: <a property="url" href="http://example.org/lessonplan">http://example.org/lessonplan</a></p>

</div>

学習リソースタイプは”lesson plan”, “learning activity”

対象は”EducationalAudience”タイプの“teacher”

教育アライメントは”Educational Level”タイプの”US Grade Level 2”

Page 18: パート1 つながるデータ編

RDFグラフ

[email protected] 名前はSasaki Abigail 住所は東京都台東区 AbbieとBobの知り合い ABC大学のメンバ

RDF: リソースの繋がりを記述するためのフレームワーク基本単位は「主語-述語-目的語」(RDFトリプル)一つ以上のトリプルが組み合わされてRDFグラフを構成自由に語彙を定義できる – FOAF, Dublin Core, SKOS, etc.

セマンティックウェブの基礎技術

Google, MS, Yahooがスポンサーする共通語彙のまとめサイトschema.orgは記述例にRDFa, JSON-LD, Microdataを採用

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自治体におけるRDF活用 –オープンデータ

データシティ鯖江(福井県鯖江市)

国内のRDF活用事例

http://www.city.sabae.fukui.jp/pageview.html?id=11552

むろらんオープンデータライブラリ(北海道室蘭市)http://www.city.muroran.lg.jp/main/org2260/odlib.php

埼玉県オープンデータ(埼玉県)https://opendata.pref.saitama.lg.jp/

すぎナビオープンデータ(東京都杉並区)http://www2.wagmap.jp/suginami/top/opendata.asp

多くの自治体がオープンデータの取り組みとして統計データやサービスに関する情報などをRDF形式で公開している

Page 20: パート1 つながるデータ編

まとめと今後の展望

Page 21: パート1 つながるデータ編

まとめ

セマンティックウェブにxAPIのステートメントがつながることで行動履歴の高度な利活用への期待

つながるデータ編

検索大手が主催するschema.orgに様々な分野の語彙が集約。⇒教育分野のLRMI語彙も含まれる。⇒LRMIはOpen Badgesでの仕様も想定。

xAPIは動詞、アクティビティの相互運用性確保のためにセマンティックウェブの仕組みを採用した語彙仕様を公開。

セマンティックウェブの基礎技術であるRDFは、ウェブ上のあらゆるリソースのつながりを記述できる。

国内の自治体はオープンデータの取り組みとしてRDF形式の統計データを公開。

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考えられる未来

データの収集から分析まで含めた、AIによる完全自動化への期待

つながるデータ編

LMS機械がインターネットを探索して動詞、アクティビティの意味を解釈し、再利用(レシピに従ったステートメント生成)

Analytics

Reporting

個々の学習者についての課題発見から、その克服にベストな教材、学習方法のレコメンドまでを自動で行う

与えられた目的に応じて学習ログとウェブ上に公開された背景データ(統計など)を探索、ジョインし、多角的に分析

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今回の資料はfacebookページで公開中です。

https://www.facebook.com/mananda.jp/

Page 24: パート1 つながるデータ編

閲覧いただき、ありがとうございました。