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Page 2: ø - サントリー...サントリーホールには、日々 さまざまな楽器の音色が響き渡ります。ピアノやヴァイオリンなど なじみのある楽器もあれば、古楽器や

サントリーホールには、日々さまざまな楽器の音色が響き渡ります。

ピアノやヴァイオリンなどなじみのある楽器もあれば、古楽器や見たこともない打楽器が登場することも。どういう仕組みで鳴っているのか、

どんな演奏技法なのか、楽器のことって

意外と知らないものですよね。今号では、6月に開催される

室内楽の祭典、『サントリーホールチェンバーミュージック・ガーデン』(通称CMG)にも出演する

5人の器楽奏者をクローズアップ。

楽器と演奏家のストーリーをお届けします。

まな打楽器が加わります。

 

同じ楽器でも、つくり手や素材によっ

て音の鳴り方は異なりますし、奏者の演

奏技術で音質や響きは大きく変わります。

楽器や奏者のコンディションによっても

音色は微妙に変化します。そんな要因が

楽器ごとにいくつも組み合わさることで、

同じ作品でもまったく違う音楽になり得

るのです。だからこそコンサートは、毎

回たった一度きりの奇跡なのです。

 

演奏家の個性と楽器の組み合わせの妙

を親密な空間で味わえる室内楽は、ひと

つひとつの楽器の魅力を知る場でもあり

ます。今年のサントリーホール『チェン

バーミュージック・ガーデン(CMG)』

(6月1日〜16日)は、充実した弦楽四

重奏やピアノを交えたアンサンブルなど

に加え、ハープとコントラバスのデュオ

や、木管、金管、打楽器奏者による室内

楽が新鮮です。クラリネット五重奏、ト

ランペットと何種類もの打楽器の掛け合

い、クラリネットとホルンとチェロと小

太鼓の珍しい四重奏など、未知のハーモ

ニーに刺激を受けそうです。楽器と演奏

家の関係性を知れば、よりドラマチック

に聴こえるでしょう。

 

演奏家の方々に、ご自身が奏でる楽器

の魅力や苦労を伺ってみました。まずは、

ヴァイオリン奏者の服部百音さんから。

ソリストとしての活動はもちろん、初登

場のCMGではエネルギッシュな室内楽

を聴かせてくれます。

楽器×演奏家

 

大ホールのステージに80人超の奏者が

並ぶオーケストラでは、たいてい10種類

以上の楽器が合わさって、ひとつの音楽

をつくりあげます。弦楽器、管楽器(木

管、金管)、打楽器から成る、いわゆる

管弦楽です。主に、弦楽器のヴァイオリ

ン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、

木管楽器のフルート、オーボエ、クラリ

ネット、ファゴット、金管楽器のトラン

ペット、ホルン、トロンボーン、テュー

バ、打楽器のティンパニ、大太鼓、小太

鼓、タンバリン、シンバルなど。曲によっ

てピアノやハープ、マリンバほかさまざ

特集

楽器の物語

3 2Hibiki Vol .7Hibiki Vol .7

Page 3: ø - サントリー...サントリーホールには、日々 さまざまな楽器の音色が響き渡ります。ピアノやヴァイオリンなど なじみのある楽器もあれば、古楽器や

 

チャイコフスキーの『ヴァイオリン協

奏曲』が流れると、泣き止む赤ちゃん

だったそうです。

「ヴァイオリンの曲が好きで、5歳から

本格的に習い始めました。好きな曲を弾

きたい一心で。どんどん技巧的なものを

弾きたくなって、クリアしてノルマ達

成!みたいなゲーム感覚でした」

「父がクラリネット奏者だったので、

私がクラリネットを吹くのは自然なこと

でした。小さい頃からクラリネットが大

好き。かっこいいでしょ」

 

と流暢な日本語で話すコハーンさんは、

ハンガリーの音楽一家に生まれ育ち、ハ

ンガリーで音楽教育を受け、現在、日本

を拠点に活動しています。

「クラリネットは、バロックから現代音

楽まで、クラシックもジャズも民俗音楽

も、どんなスタイルでも演奏できるのが

2カ月足らずで第3楽章をマスター。

「身体にクセをつけるんです。それは今

も同じで、身体のどこをどういう風に動

かせばいいのか、何回も弾くことでクセ

をつけます。指先はかなりアクロバ

ティックに動き、背中の筋肉や両腕の力

を使う全身運動で、アスリートと同じで

す。やればできるっていう根性も(笑)」

 

ヴァイオリンは、人の声に近い音が出

るのが魅力と言います。

「音域も音質もソプラノやメゾ・ソプラ

ノ歌手が歌っているように表現できます。

だから弾く人の声に音が似るし、普段ど

んな言語でしゃべっているかが、音楽の

フレーズの取り方に影響します。考え方

をイメージして音をつくることを心がけ

ています」

 

息を吹き込み、マウスピースに装着し

た1枚のリード(天然の葦やグラスファ

イバー製)を震わせて発音する楽器です

が、同じような仕組みのサックスなどに

比べ、音の出し方が難しいと言います。

「強い身体が必要だし、顔の筋肉も口の

筋肉もいろいろな筋肉を使うけれど、一

番大事なのはリラックスして自然に吹く

こと。身体のどこかにストレスがあると、

や価値観なども音に出てしまう楽器だと

思います。チェロほどではないけれど、

太い低音も魅力。どんな音でも表現した

いし、どういう音を出すべきか譜面から

想像し、つくりあげます。気分や感覚で

はなく、理論的に分析して。根拠のない

音はひとつもありません。ですから、ヴァ

イオリンはこういう音、というフィル

ターを外して聴いていただくと、いろい

ろな情景が浮かんでくると思いますよ」

 

使用楽器は1740年製ピエトロ・

グァルネリ(上野製薬貸与)。イタリア

そうです。調性によって長さの異なる数

種類を使い分け、主にはB管(変ロ調)

とA管(イ調)の2本を使います。

 

コハーンさんはソリストとして活動し、

編曲や作曲も手掛けます。

「クラリネットの曲はあまり多くないの

で、新しいチャレンジは嬉しい。CMG

で初めて演奏するフランセの曲は、大学

生の時に図書館で楽譜を見つけて、絶対

やりたい!と思っていたんです。たくさ

んのキャラクターを吹きわける、すごく

楽しい曲。マルティヌーも初めてで、と

てもワクワクしています」

Moné Hattori 8歳でオーケストラとの初共演。2010年より日本、ロシア、ヨーロッパ各地でコンサート活動を行う。CMGでは室内楽を。「ピアノ、チェロとのチームワークで同じところに向かっていく楽しさがあります」。

István Kohán 「この楽器は5年目。シルバーの部分を金メッキにしたら、響きが変わって、全方位に響くように。初めてのサントリーホールが楽しみです」。ハンガリーのリスト音楽院卒業後、2013年より日本在住。

 

6歳の最初の発表

会でサン゠サーンス

の『ヴァイオリン協

奏曲』を弾くと言い

出して譲らず、1日

100回以上、しか

も1小節ごとに繰り

返し毎日練習して、

5月8日(水)日本フィル&サントリーホール「とっておき アフタヌーン」Vol.10 チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲

チェンバーミュージック・ガーデン 6月7日(金)プレシャス1pm Vol. 2 「服部百音の室内楽」ショスタコーヴィチ ピアノ三重奏曲第2番 ほか 

チェンバーミュージック・ガーデン 6月5日(水)プレシャス1pm Vol. 1「クラリネット五重奏の深遠」モーツァルト クラリネット五重奏曲 より 第2楽章フランセ クラリネット五重奏曲 より 第3楽章 ほか6月16日(日)フィナーレ 2019 マルティヌー 四重奏曲

ヴァイオリン

×

服部百音

クラリネット

×

コハーン・イシュトヴァーン

魅力です。もちろん、

発音の仕方はそれぞ

れ違います。その作

品に最も合った音色

よく響く自然な音は

出ません。地面から

のエネルギーをスッ

と取り込むような自

然な身体の使い方。

頑張ってもダメ。楽

しんで、自信を持っ

て吹くことが大切。

で生まれ3世紀弾き継が

れてきた名器。14歳の時

に出会い、常に一緒です。

「ヴァイオリンは自分と

切り離すことはできない

パートナーです。対話を

しながら楽器のクセを知

り、身体を合わせていく。

私が弾くのではなく、楽

器に音を出していただく

という意識でいます」

そして、自分の思い描く

音色を出すために、楽器

を選ぶというより、楽器

に自分の身体を合わせま

す」

 

アフリカ産のグラナ

ディラという硬い木でつ

くるクラリネットは、吹

き始めて半年から3、4

年目が最も良い音が出る

©Chiho Ishii

撮影・森口奈々(P5、P6、P7)5 4Hibiki Vol .7Hibiki Vol .7

Page 4: ø - サントリー...サントリーホールには、日々 さまざまな楽器の音色が響き渡ります。ピアノやヴァイオリンなど なじみのある楽器もあれば、古楽器や

Satoshi Takeshima「奏者の言語やしゃべり方、性格が、はっきりリズムに表れるんです」。CMGで演奏するプロコフィエフ『ロメオとジュリエット』は、トランペット・打楽器・ピアノ用に自身で編曲。「僕ら3人ならではの音楽にします」。

チェンバーミュージック・ガーデン 6月12日(水)ディスカバリーナイトⅡ(菊本・竹島)ジョリヴェ トランペットと打楽器のための『エプタード』よりプロコフィエフ(竹島悟史 編曲)  バレエ音楽『ロメオとジュリエット』より ほか6月16日(日)フィナーレ 2019(竹島) マルティヌー 四重奏曲

打楽器

×

竹島悟史

「トランペットとの出会いは中学校の

部活動。音楽にあまり興味はなかったの

ですが、姉の影響もあって吹奏楽部に。

甲子園球場の近くで育ったので、タイ

ガースの応援団が吹くトランペットを、

かっこいいなあとも思っていました」

 

が、トランペットは「苦しそうに吹い

ている」という印象だったそう。実際、

身体への負担はかなり大きい楽器だと言

います。

「唇を振動させて発音するので、演奏後

は鬱血したり腫れ上がったりすることも

あります。本番に最高のコンディション

 

同じ楽団員の菊本さんから見て、竹島

さんは「打楽器奏者を超越した、まさに

音楽家という言葉が似合う人」。実際、

作曲や編曲も手掛け、ピアノを弾き、か

つて指揮法も勉強した竹島さんにとって、

打楽器は「音楽を表現するためのひとつ

のツール」だと言います。

を持っていくために、唇や身体全体のケ

アが大事です。リップクリームは普段か

ら欠かせません」

 

トランペットの起源は数千年前に遡り、

唇の動きと息の強さ・速さだけで音を変

える楽器でした。19世紀初めにバルブ機

構が発明され、指でピストンを押すこと

で管の長さを変え、半音階の細かな音程

まで出せるようになったのです。とは言

え、自分の口で音をつくり、高音域のひ

ときわ目立つ音色を奏でる緊張感は……。

「それが醍醐味でもあります。トラン

ペット奏者は自我が強くて目立ちたがり、

「クラシックでは、弦や管楽器が奏でる

音楽に、色づけしたりスパイス的な役割

で打楽器が使われることが多いです。よ

りキラッとさせたり、ズーンとさせる。

自分ひとりでは成り立たない。けれど、

打楽器の音ひとつで音楽が変わってしま

う。だから、譜面上は休みが多いですが、

自分が音を一発鳴らすまでのストーリー

はずっと追っていて、音楽の流れのなか

で皆と共存しています」

 

オーケストラでは、ティンパニ奏者と、

それ以外の打楽器すべてを担当する奏者

に分かれることが多いそうで、竹島さん

は後者としてN響に所属。大太鼓、小太

鼓、シンバル、木琴・鉄琴などの鍵盤打

楽器、銅鑼やチャイムなどを奏でます。

「叩けば音が出るからこそ、どういう音

を出すか。他の楽器と混ざり合い、そこ

にしかない音が生まれることを目標にし

ています。音に命を宿す。打楽器はレン

タルもできますが、僕は、どんなオモ

チャみたいな楽器でも自分の音色を求め

たいので、自前の楽器が家に溢れかえっ

ています(笑)。どれだけ楽器と仲良くな

り、楽器で遊べるかを常に考えています」

 

CMGでは、トランペットと打楽器の

く人も魅了されるのでしょうね」

 

オーケストラの中では優秀なパーツで

あるよう心掛け、一方、室内楽は自分の

表現をする場、トランペットの魅力を存

分に伝えたいと言います。

「ファンファーレのイメージが強いと思

いますが、叙情的な表現もできるし、柔

らかな音色も出ます。ミュート*をつけ

ることでパッと音色を変えられるのが特

徴でもあり、いろいろな音色を楽しんで

いただきたいです」

 

すかさず、打楽器奏者の竹島悟史さん

から一言。

「菊ちゃんがワウワウ・ミュートで吹く

と、見事に関西弁に聴こえるんです! 

組み上げるそうです。使用するすべての

楽器の運搬・配置の方法などを綿密に考

えることも、打楽器奏者の重要な仕事。

「組み方は人それぞれ。楽譜を見ながら、

頭の中で段取りをイメージします。より

いい音を出すために、いい音楽にするた

めに、僕らは常に挑戦しています。だか

らこそ、とてつもない瞬間が生まれるこ

とがある。それはライブでしか味わえな

い時空間です。スリリングなところも含

めて、そこに生まれる空気感、匂い、ド

キドキする臨場感をお楽しみいただけた

らと思います」

* ミュートは、音色を変化させるために、音の出るベルの部分に装着して使う道具。さまざまな形の種類があり、とくにワウワウ・ミュートは独特な音色に。

トランペット

×

菊本和昭

Kazuaki Kikumoto 「このトランペットは人生で27本目。初めて買ってもらったものからほとんどとってあります」。そのうち10本ぐらいを使い分けている。「ジャンル問わず屋外でも吹ける、可能性溢れる楽器だと思います」。

でも小心者が多いんじゃ

ないですかね(笑)。狙っ

た音が出るか博打のよう

なところもあり、だから

こそ、頭の中で音程を

しっかりつくりあげます。

このIT時代に、超アナ

ログ。そこに、奏者も聴

ための『エプター

ド』のために、そ

の数えきれない種

類のなかから、グ

ラスチャイム、カ

ウベル、ウッド

チャイム、木魚、

ボンゴ、コンガ、

大・中・小太鼓、

銅羅やタンバリン、

シンバルなど20余

の打楽器を運び込

み「要塞のように」

次にお話を伺う二人は、共にNHK交響楽団

団員としての活動を行いながら、

それぞれソリストとしても活躍されています。

CMGでは、近現代フランスの作曲家ジョリヴェによる

トランペットと打楽器のための『エプタード』

という難曲に、初のデュオで挑戦します。

楽器の音って生身の人間がどうしても出

ちゃう。それが味ですよね」

7 6Hibiki Vol .7Hibiki Vol .7

Page 5: ø - サントリー...サントリーホールには、日々 さまざまな楽器の音色が響き渡ります。ピアノやヴァイオリンなど なじみのある楽器もあれば、古楽器や

サントリー美術館 ショップ×カフェ和の空間で、優しい味わいのランチ&スイーツ

サントリー美術館 shop×cafeカフェ:11:00~18:00ショップ:10:30~18:00(火曜日・美術館の展示替期間は11:00~18:00)いずれも、金・土・祝前日は20:00まで営業*展示替期間中の火曜日、年末年始は休業*5月25日は六本木アートナイトのため、ショップのみ24:00まで営業

美術館では、4月27日(土)~6月2日(日)「information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美」展開催。4月1~26日、6月3~25日は展示替期間で休館。美術館の開館時間や休館日など詳細情報は http://suntory.jp/SMA/

上:建築家・隈研吾設計の落ち着いた店構え。中・下:人気の数量限定ランチ「ふやき御汁弁当」1,836円と「不室屋パフェ」897円(税込)。

『ウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2019』は11月5日~15日開催。5月25日よりチケット一般発売(サントリーホール・メンバーズ・クラブ先行 発 売 は4月27日~5月18日)です。公演詳細は http://suntory.jp/HALL/ をご覧ください。

*カフェでこの記事を提示していただくと、ポストカードをプレゼントします。

サントリーホールから歩いて約18分、六本木・東京ミッドタウン ガレリア3階の「サントリー美術館」には、心落ち着くカフェがあります。金沢の老舗「加賀麩 不室屋」のプロデュース。上品な味わいの和食ランチや、彩り美しいスイーツが、マチネの前後を盛り上げてくれます。ワインやビールなどのアルコール類も。もちろん展覧会鑑賞とクラシックのコンサートで、心豊かな一日を過ごすのもおすすめです。併設のショップには、大切な方へのプレゼントにぴったりな、ユニークでセンス良い品々が並んでいます。

 

私たちはサントリーホールでの

演奏会を、毎年本当に楽しみにし

ています。日本のお客様は芸術や

音楽に造詣が深く、演奏作品につ

いても本当によくご存知で、愛情

深く聴いてくださる。ですから私

たちも最高の演奏をしなければと、

より努力しますし、実際、至福の

瞬間が訪れます。

 

今年はクリスティアン・ティー

レマンとアンドレス・オロスコ゠

エストラーダ、二人のマエストロ

が作品によって指揮を振り分けま

す。ティーレマンとウィーン・

フィルは今、最も緊密な関係にあ

り、本拠地ウィーン楽友協会での

国立歌劇場やザルツブルク音楽祭

でも共演を重ねています。オペラ

を愛する指揮者と、オペラやオペ

レッタの曲を日本で演奏するのが

楽しみです。オープニングにはス

ペシャル・プログラムも組まれる

予定です。俊英オロスコ゠エスト

ラーダとは、ストラヴィンスキー

のバレエ音楽に取り組みます。

 

響きの素晴らしいこのサント

リーホールで、皆さんと音楽でひ

とつになれる時を、今から楽しみ

にしています。

 

母親がハープ奏者で、生まれる前から

ハープの音色を聴き、家具と同じように

家にハープがあるのが当たり前だったと

いう吉野さん。

「自分にとってハープがどういう存在か、

考えたこともないぐらい自然にあって。

ただ、ピアノは大きいし挑むという感じ

であまりなじめなかったけれど、ハープ

は最初から自分の身体の一部のようで、

なんの違和感もなかったんです。抱えて

弾くからかしら。チェロほど密接ではな

いけれど、楽器と身体が共鳴しますし、

音色をつくるのは自分の手だけ。間に何

も入らないシンプルさが、難しさでもあ

り魅力でもあります」

ルが7つも付いていて、それぞれのペダ

ルを三段階踏み分けることで、ドからシ

までの各弦の長さを調整して半音(♯や

♭)を出す仕組みになっています。

「両手両足、結構忙しく動いているんで

す。使わないのは手の小指だけ。私は手

も身体も小さめですが、その自分の身体

で、いかにハープを美しく鳴らせるか。

優雅で流れるような響きもあれば、打楽

器のように一音だけでパッと場面を変え

たり、リズムを刻んだり、鋭い音、激し

い音、やさしい音、さまざまな表現がで

きるんです。ハープのいろいろな世界を

知っていただければ」

この秋は、

特別なウィーン・フィルを

最後に、CMGには欠かせない存在、

「親密でありながらクラシカルな

ブルーローズ(小ホール)の雰囲気が大好き」

とおっしゃる、世界的ハープ奏者の

吉野直子さんに伺います。

ハープ

×

吉野直子

Naoko Yoshino CMGでは「楽器を超えて音楽家として素晴らしい」コントラバスの池松宏とデュオを。「お互い今までやったことのない曲ばかり。変化のあるプログラムで、いろいろな表情を楽しんでもらえると思います」。

 

ピアノのペダルのように音を響かせて

伸ばす機構もなく、他の弦楽器のように

ヴィブラートをかけることもなく、弦を

弾はじ

く指の角度や速度、強さ、音を消すタ

イミングなどの工夫で、音色や響きをつ

くるのだそうです。弦は47本で、6オク

ターブ余の幅広い音域。実は足元にペダ

チェンバーミュージック・ガーデン 6月14日(金)プレシャス1pm Vol. 4 「第一人者の華麗な交歓」クープラン 『コンセールのための5つの小品』フランセ 『バロック風二重奏曲』サン=サーンス ファゴット・ソナタ

(コントラバス版) ほか

 

木の楽器なので、弾き込

むことで馴染んでいき、

「10年、20年使い続けてあ

げながら自分の音にしてい

く。一緒に育っていく」の

だと言います。その一体感

がまた、聴衆を魅了するの

かもしれません。

日本とオーストリア友好150周年の今年、17回目を迎える「ウィーン・

フィルハーモニー

ウィーク

イン

ジャパン」も、より華やかに開催されます。

ウィーン・フィル楽団長のダニエル・フロシャウアーさんより「愛する日本

の聴衆の皆さんへ」、メッセージが届きました。

ニューイヤー・

コンサートも今

年は彼の指揮で

した。ウィーン

©Akira Muto

9 8Hibiki Vol .7Hibiki Vol .7

Page 6: ø - サントリー...サントリーホールには、日々 さまざまな楽器の音色が響き渡ります。ピアノやヴァイオリンなど なじみのある楽器もあれば、古楽器や

席に座ると、ぶどうの段々畑のよう

に広がる大ホール全体をゆっくりと

見渡しながら、

「ここでフルオーケストラが鳴り響

いたら、圧倒されますよね」

 

と呟き、コンサートの始まりを待

つ観客のように、ライトの光注ぐス

テージを見つめます。

「演奏者が舞台に出てくるのを待っ

ている時間というのは、ちょっと緊

張感がありますよね。もちろん演奏

者の方たちも緊張しているでしょう。

その感じ、僕はとても好きなんです。

そこに流れる空気、その空間という

のが、たまらない。僕はステージに

立つ側でもあるけれど、その緊張

感ってライブならではの感覚なんで

す。やっぱり特別な空間だし、それ

を楽しむ自分もいます」

 

ステージに立つ側でもあるからこ

その〝思い〞もあります。

「どんなサイズのコンサートホール

でも劇場でも、どんな演目でも、観

客と演者の間に流れる緊張感という

のは大切なんじゃないかな。ひとつ

の〝出会い〞のなかで、お互いに対し

て敬意を払う、尊敬し合うというこ

と。それは礼儀でもあり、ひとつの

エチケットなのだと思います。馴れ

合いにならない緊張感。僕らもそれ

はずっと意識してやってきているこ

とです。人と人、家族でも友達でも

どんな関係性でも同じなんじゃない

かな。そういう緊張感があったほう

が、きれいだなって僕は思うんです」

体感し、共有する

 

クラシックコンサートという空間

は「敷居が高い」とも捉えられるこ

とがあるけれど、それも必要なこと、

はどうやって?と尋ねると、

「バーンと切り替えることはやっぱ

り難しいですよ。だからいつも焦ら

ずに、ゆっくりと流れを待つ。季節

の流れに順応してゆくみたいなイ

メージなのかな。これまでもずっと、

常にまっさらな自分のまま、身を任

せるような感覚で仕事をしてきたの

で、無理に逆らわず、風のように、

水のように。そうやって、いろんな

ことに挑戦しながら、前に進んでい

けたらいいなと思います。

 

クラシック音楽は、僕もまだまだ

勉強中ですが、ベートーヴェンを演

じることで触れた世界からさらに広

げ、音楽を紹介したり、ナビゲー

ター的に伝えることができたらうれ

しいですね。自分でいいなと感じた

ものは、みなさんとも共有できたら

いいなって思うんです」

によって広がる世界、そういう世界

があるということも、多くの方に

知ってもらいたいなって思います。

僕自身、体感することでたくさんの

感動をもらった経験が多いから、よ

りそう思うんですよね」

 

映画や舞台でさまざまな役にも挑

み、留まることなく新しい世界を広

げている稲垣さんですが、切り替え

と続けます。

「僕は、敷居が高いというのはいい

言葉だと思うんですよね。それが品

格や伝統でもあるし、何百年と繋い

できてくれた先人たちへの敬意でも

ありますから。普段、自分の部屋で

リラックスしながら好きな音楽を聴

くのもいいけれど、コンサートホー

ルでクラシック音楽を生で聴くこと

Hibiki Special Interview Goro Inagaki

稲垣吾郎(いながき ごろう) 1973年12月8日生まれ。91年にCDデビュー。2017年9月に草彅剛・香取慎吾らと共にファンサイト「新しい地図」を開設。日本財団パラリンピックサポートセンターのスペシャルサポーターに就任。サントリービール株式会社「オールフリー」CMに現在出演中。主なドラマ出演に『金田一耕助シリーズ』『流れ星』『不機嫌な果実』など、主な出演映画に『催眠』『笑の大学』『十三人の刺客』など。現在『半世界』が公開中。手塚治虫原作の『ばるぼら』は今年公開予定。

「ここしばらく、ピアノ・ソナタ

や交響曲ばかり聴いていたので、最

近はヴァイオリンとか室内楽も聴い

てみたいなと思うようになりました。

映画で観て、カルテット(弦楽四重奏)

にも興味をもったんです。自分のプ

レイリストも広げていきたいですね」

 

昨年11月から全40公演にわたり、

舞台『No・9

―不滅の旋律―』

でベートーヴェンの生涯を生き抜い

た稲垣吾郎さん。頭の中には次の新

しい音楽が鳴り始めているようです。

特別な時間

 

音楽を聴く環境が多様になってき

ている今こそ、コンサートに足を運

ぶことは特別感がありますよね、と

稲垣さんは語ります。

「コンサートホールに行くというの

は、ひとつの出来事。それを含めて、

一日の流れができるわけですから。

サントリーホール大ホール、ヴィンヤード(ブドウ畑)形式の客席にて。

その日の夜、眠る前に思い返すと、

〝今日はコンサートに行って音楽を

聴いた日〞となりますよね。僕も自

分が舞台に立つときは、観に来てく

ださる方の一日の時間を預かってい

るんだという気持ちになりますし、

それはすごいことだなと思います」

 

稲垣さんはサントリーホールの客

稲垣吾郎(俳優)

その4 ライブならではの感覚

サントリーホールの響きを

感じていただきながらの

インタビュー。フィナーレです。

撮影・加藤アラタ 構成・盆子原明美 ヘアメイク・金田順子 スタイリング・栗田泰臣11 10Hibiki Vol .7Hibiki Vol .7

Page 7: ø - サントリー...サントリーホールには、日々 さまざまな楽器の音色が響き渡ります。ピアノやヴァイオリンなど なじみのある楽器もあれば、古楽器や

コンサート案内2019年4~7月

Concert Information

9年目を迎える初夏の恒例、室内楽の祭典

サントリーホールチェンバーミュージック・ガーデン 2019

世代や国境を超えた気鋭のアーティストたちが集結し、定番のベートーヴェン・サイクルのほか、エラールピアノや現代作品など、宝石のようなさまざまなプログラム。室内楽をもっと好きになる、室内楽の庭へ。

6月1日(土)~6月16日(日) ブルーローズ(小ホール)

6月1日(土)

オープニング堤 剛プロデュース 2019 18:00開演

堤剛がディレクターを務める室内楽アカデミーのフェローたちを共演者に迎えた、アクティブで緊密なアンサンブル。

6月5日(水)

プレシャス1pm Vol.1 13:00開演

クス・クァルテット ベートーヴェン・サイクル Ⅱ 19:00開演

6月7日(金)

プレシャス1pm Vol.2 13:00開演

6月8日(土)

ENJOY!室内楽アカデミー・フェロー演奏会 Ⅰ 11:00開演

クス・クァルテット ベートーヴェン・サイクル Ⅲ 19:00開演

6月6日(木)

ディスカバリーナイト Ⅰ 19:30開演

6月9日(日)

エラールの午后

14:00開演

~第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール優勝者を迎えて~

6月13日(木)

クス・クァルテット ベートーヴェン・サイクル Ⅴ 19:00開演ベートーヴェンの弦楽四重奏曲をモチーフとする委嘱作品マントヴァーニ:弦楽四重奏曲第6番「ベートヴェニアーナ」を世界初演。

ディスカバリーナイト I・Ⅱ

プレシャス 1pm Vol. 1~4

平日19 :30から、音楽家が温めてきた「秘蔵の企画」をお披露目するシリーズ。本格的なプログラムでありながら、ライブならではのトークで新しい発見も。ブルーローズの親密な空間で企画者の心意気を感じることができるコンサートです。

気軽に楽しめる平日のお昼間60分コンサート。多彩な顔ぶれの室内楽の第一人者や、今聴きたいフレッシュな音楽家が気さくなトークを交えて、心沸き立つレパートリーを披露します。

Ⅰ 6月6日(木)  19:30開演(19:00開場)シューベルト 歌曲集『美しき水車屋の娘』D. 795 ほかテノール:ジョン・健・ヌッツォ ピアノ:岡原慎也ピアノ三重奏:トリオ デルアルテ (室内楽アカデミー第5期フェロー) ヴァイオリン:内野佑佳子 チェロ:河野明敏 ピアノ:久保山菜摘

Ⅱ 6月12日(水)  19:30開演(19:00開場)イウェイゼン トランペット・ソナタ クレストン マリンバ小協奏曲 作品21 ほかトランペット:菊本和昭 パーカッション:竹島悟史 ピアノ:新居由佳梨【チケット料金】I 指定 4,000円 サイドビュー 2,500円 ペア 7,000円II 指定 3,500円 サイドビュー 2,000円 ペア 6,000円

Vol. 1 6月5日(水)  クラリネット五重奏の深遠 13:00~14:00ドヴォルジャークテルツェット ハ長調 作品74 より 第1楽章、第3楽章ブラームス クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115 より 第2楽章 ほかヴァイオリン:渡辺玲子、池田菊衛 ヴィオラ:磯村和英チェロ:毛利伯郎 クラリネット:コハーン・イシュトヴァーン

Vol. 2 6月7日(金)  服部百音の室内楽 13:00~14:00ショスタコーヴィチ ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調 作品67プロコフィエフ ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調 作品80ヴァイオリン:服部百音[ソナタ]ピアノ:青柳 晋[三重奏]チェロ:奥泉貴圭 ピアノ:坂口由侑

Vol. 3 6月12日(水) 親密な至極のデュオ 13:00~14:00メンデルスゾーン チェロ・ソナタ第1番 変ロ長調 作品45

チェロ・ソナタ第2番 ニ長調 作品58ピアノ:小山実稚恵 チェロ:堤 剛

Vol. 4 6月14日(金) 第一人者の華麗な交歓 13:00~14:00フランセ 『バロック風二重奏曲』サン=サーンス ファゴット・ソナタ ト長調(コントラバス版) ほかハープ:吉野直子 コントラバス:池松 宏【チケット料金】指定 2,500円 サイドビュー 1,500円 ペア 4,000円(同一公演の指定席2枚)

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岡原慎也

菊本和昭 ©Lasp. Inc.

渡辺玲子 ©Yuji Hori

吉野直子©Akira Muto

服部百音©Chihoko Ishii

ジョン・健・ヌッツォ

竹島悟史 新居由佳梨 ©アールアンフィニ

小山実稚恵©ND CHOW

6月2日(日)

クス・クァルテット ベートーヴェン・サイクル Ⅰ 14:00開演5回にわたり、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲を作曲年順に演奏。

6月4日(火)

CMGスペシャル車いす利用者のための室内楽演奏会(関係者招待)

6月14日(金)

プレシャス1pm Vol.4 13:00開演

6月15日(土)

ENJOY!室内楽アカデミー・フェロー演奏会 Ⅱ 11:00開演

アンサンブル・ラロ結成15周年のピアノ四重奏 19:00開演

6月16日(日)

フィナーレ 2019 14:00開演

6月10日(月)

アジアンサンブル@TOKYO 19:00開演

6月11日(火)

クス・クァルテット ベートーヴェン・サイクル Ⅳ 19:00開演

6月12日(水)

プレシャス1pm Vol.3 13:00開演

ディスカバリーナイト Ⅱ 19:30開演

昨年のフィナーレより

※サントリーホール所蔵のエラールは1867年製のピアノの名器。

実演が貴重な作品を集めたスペシャルコンサート。CMGを彩ってきたアーティストたちが大集合して、世代を超えた室内楽の饗宴が実現します。

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残席僅少

残席僅少

売切

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Page 8: ø - サントリー...サントリーホールには、日々 さまざまな楽器の音色が響き渡ります。ピアノやヴァイオリンなど なじみのある楽器もあれば、古楽器や

バークレイズ証券株式会社 特別協賛東京交響楽団&サントリーホール

こども定期演奏会 2019年シーズン《音楽レシピ~音楽は何でできている?》『ハーモニー』『メロディー』『スタイル』『リズム』

サントリーアートキッズクラブ

いろいろドレドレ― 美術と音楽に親しむ ワークショップ&コンサート ―

【チケット料金】年間会員券 12,000円(全席指定・4公演分) 1回券 3,500円  小学1年生からご入場いただけます オーケストラ:東京交響楽団 司会:坪井直樹(テレビ朝日アナウンサー)

18年目を迎える、こどものためのオーケストラ定期演奏会。2019年シーズンのテーマは「音楽レシピ」。音楽が どんな要素で出来上がっているのか、4回の公演に分けて解き明かします。今シーズン1回目のテーマは『ハーモニー』、2回目は『メロディー』です。フル編成のオーケストラとソリストの豊かな演奏とわかりやすい解説で、親子ともども楽しめるコンサート。いずれも日曜日の開催です。

サントリーホールとサントリー美術館とのコラボレーションでお届けする、3~6歳のこどもたちを対象にしたプログラムです。音楽と美術で、こどもたちの創造性や感受性を引き出します。

第69回 ハーモニー 4月14日(日) 11:00開演(10:30開場) 大ホール

第71回 スタイル 9月8日(日) 11:00開演

第70回 メロディー 7月7日(日) 11:00開演(10:40~プレトーク) 大ホール

第72回 リズム 12月15日(日) 11:00開演

7月26日(金) 27日(土) 各日とも11:00開始(10:45開場) 14:00開始(13:45開場) ブルーローズ(小ホール)

指揮:角田鋼亮 ヴァイオリン:千住真理子              (*がソリストとの共演)ヴィヴァルディ ヴァイオリン協奏曲集『四季』より 第1番「春」第1楽章 *マスネ 『タイスの瞑想曲』 *リムスキー゠コルサコフ 交響組曲『シェエラザード』より 第1楽章「海とシンドバッドの船」  ほか

指揮:下野竜也 ピアノ:小山実稚恵

お話と歌:神崎ゆう子 アンサンブル:Music Players おかわり団【チケット料金】親子ペア券(3~6歳のこども1名と同伴保護者1名) 2,000円 

こども券(3~6歳) 1,000円/おとな券(7歳以上の同伴者追加1名) 1,500円 <限定40枚>

指揮:沼尻竜典 テノール:錦織 健 プッチーニ オペラ『トゥーランドット』より「誰も寝てはならぬ」 *カプア「オー・ソレ・ミオ」 *シベリウス 交響詩『フィンランディア』 ほか

指揮:飯森範親 チェロ:伊藤文嗣

角田鋼亮 © 大杉隼平

錦織 健 © 大八木宏武(都恋堂)

沼尻竜典

千住真理子 © Kiyotaka Saito(SCOPE)

坪井直樹

こども奏者と東京交響楽団(2018年シーズン公演より)

サントリーホール オペラ・アカデミー修了コンサート

日本フィル&サントリーホール とっておき アフタヌーン 2019-20シーズン Vol. 10

5月28日(火) 19:00開演(18:20開場) ブルーローズ(小ホール)

5月8日(水) 13:30開演(12:50開場) 大ホール

世界的テノール歌手の活動を経て、現在は指揮者として活躍するジュゼッペ・サッバティーニをエグゼクティブ・ファカルティに迎えた、若き声楽家のためのサントリーホール オペラ・アカデミー。サッバティーニの薫陶を2年にわたって受けた歌い手たちがイタリア室内歌曲やオペラ・アリアを披露します。

クラシック音楽のコンサートを通して、平日の午後を優雅で豊かに過ごすライフスタイルを提案するシリーズの第10回目は、クラシック音楽シーンを牽引する指揮者の藤岡幸夫とヴァイオリンの新星、服部百音を迎え、豊穣なオーケストラサウンドをお楽しみいただきます。コンサートの前後にホテルオークラ東京、ANAインターコンチネンタルホテル東京でランチやティータイムを特別優待価格でご利用いただけるサービスや、コンサート前のリハーサル体験(事前申込制、無料)も。託児サービス(事前申込制、有料)もご用意しています。

2018年公演より

2018年公演より

サントリーホール オペラ・アカデミープリマヴェーラ・コース第4期生、アドバンスト・コース第3期生

指揮: 藤岡幸夫 ヴァイオリン: 服部百音 ナビゲーター: 政井マヤ管弦楽: 日本フィルハーモニー交響楽団チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35ストラヴィンスキー バレエ組曲『火の鳥』(1919年版)※指揮者による解説付

【チケット料金】自由席 2,000円

【チケット料金】S 6,000円 A 4,000円 B 3,000円グループ割引 3名以上お申し込みでS席、A席10%オフ(受付はサントリーホールチケットセンター電話および窓口)

服部百音 ©Chihoko Ishii藤岡幸夫 © 青柳聡日本フィルハーモニー交響楽団 ©堀田力丸

オーケストラとホールが贈る、エレガントな平日の午後

若き声楽家たちの瑞 し々い音楽を3~6歳のための音楽と美術のプログラム

親子でクラシック音楽との出会い コンサート案内2019年4~7月

Concert Information

このマークのついた公演は、未来を担うこどもたちや若きプロフェッショナルな音楽家たちに向けたサントリーホールの活動「ENJOY! MUSIC プログラム」の一環として開催します。音楽に出

会うよろこびの場、音楽を創るよろこびの場、そして、より開かれたホールをめざし、様 な々取り組みを行っています。

政井マヤ

神崎ゆう子

15 14Hibiki Vol .7Hibiki Vol .7

Page 9: ø - サントリー...サントリーホールには、日々 さまざまな楽器の音色が響き渡ります。ピアノやヴァイオリンなど なじみのある楽器もあれば、古楽器や

充実したHibikiをお届けしてゆくために、ぜひみなさまのご意見をお聞かせください。アンケートにお答えくださった方に誌面でご紹介したサントリー美術館のオリジナルグッズをプレゼントいたします。サントリーホールホームページ http://suntory.jp/HALL/ の応募フォームに、アンケートのお答え、お名前・ご住所等をご記入のうえ、ぜひご応募ください。受付期間は4月1日(月)~6月11日(火)です。

サントリー美術館オリジナル浮線綾文 和綴ノート (いずれかの色 8名様) 

※0570で始まるこの電話番号は、国際電話および一部のIP電話・プリペイド方式の携帯電話からはご利用できません。 ご利用いただけない場合は、03-3584-4402へお電話ください。

【チケットセンター窓口】10:00~18:00 ※18時以降の公演がある場合は開演時刻まで営業/休館日・年末年始は休業

先行発売がご利用いただける「サントリーホール・メンバーズ・クラブ」、公演情報、チケットのご購入など詳細は、サントリーホールホームページをご覧いただくか、サントリーホールチケットセンターにお問い合わせください。

サントリーホールホームページ http://suntory.jp/HALL/サントリーホールチケットセンター Tel. 0570-55-0017

(10:00~18:00)オペレーターが対応いたします(休館日・年末年始は休業)

サントリーホールホームページへは

こちらから

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サントリーホール情報誌『Hibiki』Vol.7

2019年4月1日発行発行責任者 ● 折井雅子編集発行 ● サントリーホール〒107-8403 東京都港区赤坂1-13-1TEL. 03-3505-1001(代表)

企画編集 ● サントリーホール/   株式会社スケープス/ 内海陽子デザイン ● 中澤睦夫(SAKU CORPORATE DESIGN)

表紙絵 ● 五味太郎印刷製本 ● 共同印刷

サントリーホールディングス株式会社は公益財団法人サントリー芸術財団のすべての活動を応援しています。

サントリー美術館所蔵品の国宝「浮線綾螺鈿蒔絵手箱」をモチーフにあしらった、和紙を和綴にしたノートです。公演や美術鑑賞の感想を綴ってみてはいかがでしょう。

Q u e s t i o n n a i r e & P r e s e n t

プレゼント

<表紙のことば>音楽を聴きながら、色やカタチを思い巡らす癖があります。子どもの頃からですね。バッハは色のチップが網膜の中で並びます。モーツァルトはチップではありません。色のラインです。ベートーヴェンは色からカタチに変わっていきます。ラフマニノフには光沢を感じます。少し近代だからですかね。そんな楽しみ方をいつもしています。その楽しみのまま、今回は具体的に絵にしてみました。手法としては切り絵です。心楽しい仕事です。僕にとってサントリーホールは、色とカタチ、そして音の遊び場。なじみの庭です。 五味太郎

サントリーホール情報誌『Hibiki』

サントリーホールは1986年に東京初のコンサート専用ホールとして “世界一美しい響き” をコンセプトに誕生しました。これからもサントリーホールの響きを、より多くの方々にお届けしたい--そんな想いを込めて、情報誌『Hibiki』を発行しています。表紙絵は今号より世界的な絵本作家・五味太郎氏による描き下ろしです。