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教育における地理院地図の活用と課題
NPO法人伊能社中 山内啓之
〜伊能社中のめざす地理教育の方向〜
地理院地図活用における教育現場の課題
地理院地図(デジタル地図)が利用できない教員 技術の進展に教育現場が対応できていない
技術者、研究者と学校教員との間に大きな溝がある
・ 地理院地図を活用できる環境がない ・授業に使いにくい、わかりにくい ・ 意見や要望はあるが窓口がわからない
教育現場 技術者・研究者
① 双方の中間的的位置 教員と対話しながら、最新技術や方
法論を授業へ
②人材育成 教育現場でGISができる人材の育
成、とくに若い世代
中間的立ち位置をめざして、教育現場で地理院地図を活用
中学校社会科での活用
神戸市星陵台中学校における防災学習
地理院地図の活用事例
2015年1月16日に実施した防災WS 中学生が防災に関する地域調査を実施 フィールドワーク等に、地理院地図を活用
災害時に活躍できるリーダーを育成
高等学校特別授業での活用 地理院地図の活用事例
福知山成美高校(京都)における地域学習
地理的特性や歴史を総合的にとらえ、地域課題を解決できる人材の育成を目指したワークショップ型学習スタイル(ふくちやまモデル)の実施 フィールドワークやデジタルアーカイブに地理院地図を利用することで、生徒の空間的思考力が向上した
教員、技術者、大学生向けの講習会
技術者向け:FOSS4Gでハンズオンを実施 (東京、大阪、北海道)
教員向け:すごい地理教育トーク (2015年10月、2016年3月)
地理院地図の活用事例
主催:すごい地理教育実行委員会 共催:青山学院大学、伊能社中、ESRIジャパン株式会社、慶應義塾一貫教育空間情報研究会(KIKKJK)、東京カートグラフィック株式会社
伊能社中からみた地理院地図と GISの課題
先生自身がGISを使おうとしなかった → GISがわからない = 地理院地図が教育で普及しない
忙しい中で、 0からスキルを習得して、向上させることが困難! 講習会は少ないし、 技術者向けの講習会は、先生には不向き
教員がGISを簡単に学べるようにしたい
QGISを中心としたデータ作成は、もちろん、 地理院地図、CartoDBの活用法 GitHubをフルに活用した、Web地図(Cesium、 Leaflet)作成法を学習 ※背景地図に地理院タイルを利用する
RGB合成
教師つき分類
教師なし分類
レイアウト
QGIS入門 GRASS GIS入門 GRASS GISの基礎について学んでいきます
歴史の教員や防災担当教員が興味を持ちやすいテーマを用意
身につけたスキルを駆使して デジタル地図を作成、公開
まとめとこれから
地理院地図は、学校教育において有効であるが、その価値が伝わっていない 課題:デジタルを扱えない教員をどうするのか? 伊能社中は、教員と技術者、研究者の中間的な位置をとる ① 教育現場との連携と授業モデルの導入:ふくちやまアーカイブ ② 教育現場でITを駆使できる人材の育成:講習会+Mapup Mapupを使うことで、GISを使える教員(=より広がりのある授業ができる先生)が増える → 地理院地図の価値がわかるようになる