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1 技術革新統括本部の木谷と申します。よろしくお願いいたします。当社で取り組 んでいる技術革新の内容についてご紹介させていだきます。 2つのパートに分けてご説明します。最初のパートがデジタルトランスフォーメー ションについてです。デジタルというキーワードに対し、当社がどのように取り組ん でいるのか、どのようにビジネスが変わっていくのかお話しします。2つ目のパート は、AI、IoT、ブロックチェーン、セキュリティ等の技術の活用についてお話しします。

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技術革新統括本部の木谷と申します。よろしくお願いいたします。当社で取り組んでいる技術革新の内容についてご紹介させていだきます。

2つのパートに分けてご説明します。最初のパートがデジタルトランスフォーメーションについてです。デジタルというキーワードに対し、当社がどのように取り組んでいるのか、どのようにビジネスが変わっていくのかお話しします。2つ目のパートは、AI、IoT、ブロックチェーン、セキュリティ等の技術の活用についてお話しします。

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では、最初のパート、デジタルトランスフォーメーションに向けた取組みについてご説明します。

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これは調査会社がまとめた資料を少しデフォルメし、SI(System Integration)のトレンドがどのように変わっていくかを示した図です。グラフは、当社のビジネスボリュームではなく世の中一般のIT市場の分析です。SIのうち、現在は全体の約90%がデジタルではない事業で、トラディショナルなSI・ITサービスと言われています。そのトラディショナルなSIのさらなる効率化がなされる段階をStreamⅠと名付けています。そして、徐々にトラディショナルな領域のデジタル化が進んでいく過程をStreamⅡ、さらに新しい破壊的なビジネスをデジタルで作っていく過程をStreamⅢと名付けています。

右側の棒グラフで、2025年の終わり頃にはデジタルの割合は60%程度になると書いていますが、これは調査会社の予測です。実際にIT市場がこの通りデジタルになるのかというのは、まだ分からないと思っています。

これから、このStreamⅠ、Ⅱ、Ⅲの内容と、当社の取組みをご説明します。

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まずStreamⅠは効率化を図る部分で、自動化が大きく寄与します。

StreamⅡは、レガシーシステムを安全かつ確実に再構築する手法であるレガシーモダナイゼーションに関連します。レガシーモダナイゼーションが進む中、データをどう取り扱うのかというのが1つのポイントになっていきます。それについては後ほどご紹介します。また、現時点でかなり進んできているAPI(Application Programming Interface)の仕組みが整ってくる段階がStreamⅡです。

StreamⅢは、AIやIoTなど新しい技術を使い、全く新しいサービスを作り出し、エコシステムを変えていく新しいビジネスモデルができてくる段階です。

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StreamⅠについて当社の技術的な取組みを幾つかご紹介します。

1つ目がNTT DATA Core Methodologyという、開発のプロセスを統合する取組みです。これまで当社は、海外を含め数多くの会社を買収していますが、TERASOLUNAという日本の開発方法論と、アメリカ、スペイン等の開発方法論を一つに統合しています。これらを純粋なアプリケーション開発に適用するだけではなく、SAPやOracle、Salesforce等の開発手順も順次揃えているところです。特に海外グループ会社が複数連携して開発する際には、この方法を使うことで開発の効率化、品質向上が期待できます。

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2つ目は、5年程前から本格的に取り組んでいる開発自動化です。ソースコードを書かない開発が増加しており、設計文書を作り込み、ソースコードは自動的に生成することで、単体試験の一部を省略することができます。これは開発期間の短縮、品質の向上にも寄与しています。ソースコードを書かない開発の他にも試験の自動化に取り組んでおり、適用件数は1,000件以上、自動化適用率は97%と、かなりのプロジェクトで自動化を適用しています。

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2016年度から強力に進めているのが、開発自体をクラウド上で実施する取組みです。従来は、各プロジェクトで開発マシンを購入し、そこに開発環境を作っており、今でも当社はその方法が主流です。それをクラウド上で実施する取組みを急速に進めています。これにより、クラウド上で全ての開発環境が整い、開発するためのリソースを設定するとすぐに開発ができるようになり、開発期間の短縮につながります。更に、様々な開発環境を購入する手間が省けるというメリットもあります。

上流から下流に向けて一直線に進めるウォーターフォールモデルの開発が主流ですが、Agile開発という方法も増えています。これは開発が必要なたくさんの機能の中から重要なものを選び、順番に開発していく方法です。これに対応できる開発環境もクラウド上で提供できます。

この統合開発クラウドは日本だけではなく、世界にも展開しています。日本向けのオフショア開発をしている中国はこれを取り入れており、スペインのeverisも使い始めています。また当社の開発に利用するだけではなく、商用環境としてお客様への販売も始めています。

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今までがStreamⅠの話、これからがStreamⅡの少し技術的な話になります。

昨今、既存システムにデジタルなシステムが加わりつつあります。これらはまず、お客様の既存のITシステムの資産を分析するアプリケーション・ポートフォリオ・マネジメントを最初に実施する必要があります。そして、レガシーシステムと外部のサービスを組み合わせるAPIと呼ばれる仕組みが出てきます。こちらは後ほどご説明します。次にデジタルな領域が拡大すると、コンテナやマイクロサービスによる機能分解データの民主化によるデータ活用の推進が必要となってくると考えています。こちらも後ほど、ご説明します。

最後のDigitalシフトという段階では、どこのクラウドでも情報システムが動く、AnyCloudのような仕組みが一般的になってきます。

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まず、最初にAPIに関するご説明をします。

例えば、当社がサービスを提供しているAnserBizSOLという企業向けの口座管理システムに、外部のサービスとつなげる通り道であるAPIを作ります。Money ForwardのようなFinTech企業がこのAnserBizSOLを経由し、金融機関のアカウントにアクセスし、企業向けの家計簿機能を提供するといったことが簡単にできるようになってきています。

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また、大企業にはたくさんの情報システムがあり、それぞれ個別に作られているため、有機的につなげて活用するのは大変難しい状況にあります。このような状況を解決するため、データレイク、簡単に言えばデータウェアハウスを作り、今ある情報システムからデータを取り出し、意味付けをし、分析・活用ができるようにするという流れが出てきています。このデータの民主化と呼ばれるビジネスがかなり大きくなってきているため、対応が必要だと考えています。

StreamⅡのご説明は以上です。

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StreamⅢは新しいビジネスを作っていく段階です。既存の産業を破壊するUberやAirbnbのような革新的なビジネスの実現に向けた、当社の取組み内容をお話しします。

顧客価値を上げていくという意味の、ユーザエクスペリエンスという言葉がよく使われています。そのためにサービスをデザインする力が求められています。今ある業務のIT化は、既に業務があるわけで、新しいサービスを作っていく訳ではありません。Uberのように新しい仕組みを作るためには、新しいサービスを考えていく必要があり、そのために必要な要素はストラテジー、デザイン、テクノロジーの3つがあります。

ストラテジーは、お客様や業界のノウハウを理解しているビジネスのコンサルタントが、従来にない新しいサービスのネタを考えていく領域です。

デザインは従来にないサービスを企画する部分を指します。デザインシンキング、ストーリーボード、カスタマージャーニーという手法が使われ、お客様、あるいはお客様のエンドユーザーが価値を見いだすサービスを企画する部分です。

テクノロジーは従来の情報システムの開発ですが、使われる技術が従来とは違います。AI・IoT・ブロックチェーン等はもちろん、クラウド上の開発が可能になり、Agile、DevOpsという開発方法などに対応できる技術者が必要になってきます。

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当社は、イノベーションを実行するための仕組み作りをグローバルで進めています。技術革新統括本部と海外グループ会社とで、Innovation Hubという仮想的な組織を立ち上げました。そこではお客様に向けて新しい提案をしていく活動を実施しています。

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他にもMIT media lab(マサチューセッツ工科大学内に設置した研究所)と連携したBoston Exponential Hubの取組みを開始しました。またグループ会社を対象にグローバルハッカソンを開催し、2017年11月20日に各地域の選抜チームが集結し、バルセロナで決勝大会を実施しました。更に、スタートアップ企業との連携を図ったグローバルオープンイノベーションコンテスト等を実施しています。

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以上で、最初のパートであるデジタルトランスフォーメーションに対する当社の活動のご紹介を終わります。

2つ目のパートはAI、IoT、ブロックチェーン、セキュリティ等に関する最先端技術の活用についてご説明します。

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こちらのページは調査会社のデータです。AIが人に置き換わる知的労働の自動化は、今注目を集めている領域です。IoTはデバイスが多数あるので、IoT市場の規模も大きくなります。

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AIの分野には、3つの大きな重点領域があると考えています。

1つ目は顧客接点領域で、顧客対応等のフロントオフィスの業務の高度化などを行います。

2つ目が業務高度化領域で、審査等のミドル・バックオフィスの業務の高度化を実施します。

3つ目は、大規模データ分析による予測や予兆検知です。様々な大量のデータを分析し、予兆を検知する領域で、業務と社会インフラ両方に関連があると捉えています。

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それぞれ事例を使ってご紹介をします。

まず、コールセンターやコンタクトセンターに導入されている顧客対応に関する当社の事例です。コンタクトセンターのオペレーターにはお客様から色々な問い合わせがあり、業務を適切に実施するのはかなり大変です。過去の問い合わせに対して回答した情報がFAQとしてデータベースに格納されていますが、お客様が色々な言い方で質問をするため、合致するFAQを探し出すのは大変です。当社のサービスでは、音声認識した結果からキーワードを抜き出しFAQ検索をする際に、NTT研究所の機械学習の技術を活用しており、曖昧な検索も可能です。

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審査等のミドル・バックオフィス業務に関連するものについてもご説明します。RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)という言葉も今ではかなり知られています。BPOでルーチン化されているバックオフィス業務については、RPAによりかなり自動化されています。オペレーターの作業には、キーボードのインプットやマウスクリック等、RPAのツールを使い自動化できる部分が多くあります。

WinActorというNTT研究所が開発したツールを使い、NTTグループも事業を始めています。しかし、定型業務の自動化はすぐに一巡してしまうため、今後は非定型業務をどう業務分析し標準化していくかが重要だと考えています。AIを始め、新しい技術を組み合わせ、さらに高度化、インテリジェント化することで大きなビジネスになると考えています。

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次に3つ目の大規模データ分析による予測や予兆検知の事例をご説明します。

重篤な患者がいる集中治療室(ICU)で、危篤状態になる2時間前に状態の変化を捉えるという取組みをスペインの病院と一緒に行っています。ICUに入っている患者の体に色々なデバイスを付けており、それぞれのデバイスは個別につながっています。通常は何か問題があると複数のアラームが鳴り、問題がないか医療スタッフが確認しに行くというプロセスですが、2時間前にその予兆を捉えると、その時点で適切な医療行為を行うことができます。これは、色々なデバイスから上がる信号を予兆検知する取組みで、これにも機械学習が取り入れられています。

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私たちの身近な所では、飛行機のAir Traffic Flow Managementにもこの予兆検知や複合分析の活用を検証しています。飛行機に乗る際、目的地の空港が混んでいて、待たされることがあります。しかし、到着時間が1時間後、2時間後、さらに先の場合、実際に目的地の空港が混んでいるかどうかは分かりません。気象条件や飛行機の遅れ具合などの情報を複合的に分析し、できるだけ待ち時間を少なくするという取組みをしています。

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次にIoT重点領域についてご説明します。

NTTデータの場合、IoTのデバイス自体を作って販売している訳ではないのでIoT技術を活用したサービスを考えています。

私たちが取り組んでいる技術要素には大きく分けて3つあります。

IoTの場合、情報量が大変多いため、クラウド上のプラットフォームで大量のデータを処理・蓄積し、時にはリアルタイム処理する必要があります。それらに関する技術が1つ目です。

2つ目はエッジサイドです。デバイスサイドである程度の処理をしないとサーバサイドの処理が間に合わないという課題に関する技術です。

3つ目は、IoTによりセキュリティの脅威が増大しており、その対応に関する技術です。

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サーバサイド技術の事例としてConnected Carについてご説明します。

エッジから車の情報を次々送ってくるため、2020年に5Gが出てきてきたとしても、そのまま全情報をサーバサイドに送ると、通信路もサーバもパンクする可能性があります。エッジサイドにおいてある程度の処理をした上で、データ量を減らしてサーバに送る必要があります。この場合、車も、基地局もエッジに該当します。どこでどのような処理をするのかは、サービスの要求条件や通信路の混雑状況によりダイナミックに変えていく必要があります。

車の場合、人命に関わるので、リアルタイムでドライバーに対して通知をしなければいけない場合があります。例えば300メートル先で前の車が急ブレーキをかけていることがわかると、サーバに信号を送り、サーバで処理をし、ドライバーに通知をするのが良いのか、エッジサイドの基地局で処理、判断をしてドライバーに通知するのが良いのかはそのときの状況によって変わります。サーバの方が性能は高く、色々な処理ができますが、状況に応じてダイナミックに考える必要があります。

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次はブロックチェーンについてです。

ブロックチェーンは、ご存知のとおり仮想通貨のように実際に使われているものもありますし、色々なところでPoCが行われています。現状では、大規模でミッションクリティカルな情報システムをブロックチェーンで置き換えるのは大変難しいと判断していますが、数多くのプレイヤーが関わる貿易金融のような領域、リアルタイム性があまり求められないシステム、記録が安全に格納されるシステムについては、ブロックチェーンは有効に使えると考えています。どこにどのような使い方をすれば良いのか、当社も見定めている段階です。

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最後に、セキュリティについてご説明します。

エンタープライズシステムは常にセキュリティの脅威にさらされています。IoTデバイスが乗っ取られ、そこから攻撃が起こることもあります。IoTデバイスからの攻撃に対しては、サーバサイドに不審な通信を検知してその通信先からの通信を遮断するというようなNTT研究所のテクノロジーも使っています。

以上で技術革新統括本部のご説明を終わります。

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