ポアソン分布の式を忘れない方法 及び 二項分布との関係 how to avoid...

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ポポポポポポポポポ ポポポポポポ ポポポポポポポポポポ 2014-07-25 ポポポポ ポポポポポポポポポポポ ポポポポポ ポポポポポポポポポポポポポポ

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ポアソン分布についてもっと知りたい人向け。

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Page 1: ポアソン分布の式を忘れない方法 及び 二項分布との関係  How to avoid forgetting the formula of the probability mass functoin of the Poisson distribution

ポアソン分布の式を忘れない方法

及び二項分布との関係2014-07-25 下野寿之

数式には馴染んでるけど、確率分布は覚え切れない人向けの資料です。

Page 2: ポアソン分布の式を忘れない方法 及び 二項分布との関係  How to avoid forgetting the formula of the probability mass functoin of the Poisson distribution

ポアソン分布とはよく教科書にある例 : プロイセン陸軍で 1875 年から 1894 年の間に 年間で馬に蹴られて死亡した兵士数」の例 : → パラメータ 0.61 のポアソン分布によく従う。

教科書的な定義 : バラメータ n と p=λ/n の二項分布の n→+∞ の極限分布が パラメータ λ のポアソン分布になる。 ( ポアソンの極限分布 1837 年 )

ポアソン分布の密度関数の式 : λk e-λ / k!平均も分散も λ に等しい。 ← この事実は、日常生活上も広く実用的に応用できる。 期待値 λ 個の現象は、実際の観測をすると λ から “平均的” に √ λ 個揺らぐ。 ( √  は平方根のルート ) 100 個なら 10 個揺らぐし、 1 万回なら 100 個揺らぐ。

— このページは Wikipedia からたくさん引用しています。

Page 3: ポアソン分布の式を忘れない方法 及び 二項分布との関係  How to avoid forgetting the formula of the probability mass functoin of the Poisson distribution

ポアソン分布の確率密度の式を忘れない方法 :

λk e-λ / k! ← 大事なのに、意外と覚えにくい . .. 日常生活で年に 10 回くらい応用できる場面があるのに .. (!?)

ということで、簡単に自然に思い出せる方法 : 「テイラー展開」 ( ちょっと昔の高校数学 ) を使う。 eλ = 1 + λ + λ2/2! + λ3/3! + λ4/4! + λ5/5! + … 両辺を eλ で割る。 1 = e-λ + λe-λ + λ2e-λ/2! + λ3e-λ/3! + … 右辺の各項を 0, 1, 2, 3,.. と番号付けしたときの 番号 k の所が求めたい確率に等しい !

— 主たる話は以上 !

..

Page 4: ポアソン分布の式を忘れない方法 及び 二項分布との関係  How to avoid forgetting the formula of the probability mass functoin of the Poisson distribution

補足 : 二項分布をポアソン分布で表すλ ← np と代入するとして、パラメータ n と p の二項分布に対してnCk pk (1-p)n-k = { λk e-λ / k! } × { (n-λ)(n-k) e-(n-λ) / (n-k)! } × n!(e/n)n

つまり、 k のみをいろいろ動かして値を比で比較したいとき、定数倍を消去してnCk pk (1-p)n-k { ∝ λk e-λ / k! } × { (n-λ)(n-k) e-(n-λ) / (n-k)! }

すなわち、二項分布 (n,p) の密度関数は、(1) λ←np のポアソン分布の密度関数(2) λ←n(1-p) のポアソン分布の 密度関数のグラフを x=n/2 の直線で鏡映して 作られる関数積を定数倍したものになる ( 右図参照 ) 。

この考え方はカイ 2 乗検定の導出にも使える ( 多分 ) 。

Page 5: ポアソン分布の式を忘れない方法 及び 二項分布との関係  How to avoid forgetting the formula of the probability mass functoin of the Poisson distribution

( 参考 ) 前ページのグラフを生成する R コードplot(-2:12,dbinom((-2:12),10,.7),type="b", lty=2, ylim=c(0,0.4),cex=1.5,lwd=2,xlab="",ylab="", main="How a binom dist. is derived from two Poisson dist. through multiplication")points ( -2:12, dpois(-2:12,7) , type="b", lty=2, col="blue1", pch=16)points ( 12:-2, dpois(-2:12,3) , type="b", lty=2, col="red2", pch=16)abline(v=c(0,5,10),lty=c(3,2,3),lwd=c(1,1.5,1),col=c(1,"red2",1))

legend(x=-2, y=0.41, legend=c("Binom( 10 , 0.7 )","Poisson(7)","Poisson(3) mirror reflected by x=5"), bg="white", col=c("black","blue","red"),pch=c(1,16,16),lwd=c(1.5,1,1),lty=2)

— 前ページで「多分」と書いたのは、著者が 5 年前に見つけたと思ったのだが、今この文書を作成中にその方法をよく思い出せないので、自信が無いため。

— ここに書いた話は 10 年位前に著者が自分で気が付いたことを、いろいろな人にしゃべってきて誰も知らないので、とりあえず書きまとめておくことで、今後の説明の手間を軽減するために作った。ただし、二項分布をポアソン分布の積で表す話は、そのような話をある人から聞いて、自分で再構成したものである。参考文献があれば、是非知りたい。