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はじめに

日頃より、弊社 Biware シリーズをご利用いただき、誠にありがとうございます。

本書は、Biware 全銀協手順 全銀TCP/IP手順で追加された機能について説明したものです。

従来の製品に下記の機能が追加されました。

第1章【追加機能】

1.複数ファイル転送機能

・回線接続から回線切断までの間に、複数ファイルの送受信を連続して実行することができます

2.通信前後の外部コマンド実行機能

・通信実行前や実行後に、指定した外部コマンドを実行することができます。

3.0バイトファイルの送受信対応

・「0バイト」ファイルの送受信時に対応にしました。

4.通信履歴CSVファイル出力

・通信履歴ファイルをCSV形式のテキストファイルに出力することができます。

5.設定ファイルのバックアップ機能

・全銀エクスプローラで設定した情報をバックアップすることができます。

第2章【仕様変更】

1.コマンドラインからの実行(全銀エクスプローラ)

・全銀エクスプローラ本体プログラムをコマンドラインから実行することが可能になりました。

この機能に伴い、簡易版のご提供を中止させていただきます。

2.SCOPEファイルを日付・時間名で作成

・異常終了時に作成される「終了情報ファイル」がユニークな名前で保管されるようになりました。

3.受信ファイル存在時の処理対応

・受信時に既存のファイル名が存在した場合の対応として、「追加書込み」が可能になりました。

第3章【バージョンアップ】

1.簡易版アプリケーションの通信制御ファイルのインポート対応

・従来の簡易版(BZ_RUN.EXE)で使用していた環境ファイルを新しい全銀エクスプローラで使用す

ることができます。

<API互換について>

上位アプリケーションとのインターフェイスは従来製品との互換性を保っておりますが、機能追加に伴い、

変更した箇所や新たに追加した関数があります。

本書では、追加された機能と、インターフェイスの変更箇所についての説明のみを記述しております。従来

製品と同等の部分については、従来の「Biware クライアントアプリケーション説明書」や「Biware プログ

ラミング説明書」の記述を参照してください。

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第1章

追加機能

1. 複数ファイル転送機能

・ 全銀エクスプローラの対応

・ w32biz.dllの対応

2. 通信前後の外部コマンド実行機能

3. 0バイトファイルの送受信許可

・ 全銀エクスプローラの対応

・ w32biz.dllの対応

4. 通信履歴CSVファイル出力

5. 設定ファイルのバックアップ機能

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1.複数ファイル転送機能

1-1 概要

回線接続から回線切断までの間に、複数ファイルの送受信を連続して実行することができます。

全銀ファイル名やファイルアクセスキーなどの設定が、1ファイルごとに指定するようになっ

ており、1回の通信で最大999,999 件までファイル送受信ができます。

「開始要求」から「終了要求」までを1ファイルとして、連続で送受信が行われます。

ただし、ファイル転送中にエラーが発生したときは回線が切断され、以降のファイル転送は実

行されません。(1-10 複数ファイル伝送シークェンス・フローを参照)

1-2 送受信モード変更の仕組みについて

複数ファイル転送で、1 ファイル転送ごとに「送信」、「受信」を変更することができます。

「送信」から「受信」、「受信」から「送信」のようにモード変更があるとき、「通信制御電

文」の項番 1 -電文区分にモード変更要求が設定されます。

モード変更要求を送信した後、モード変更回答を受信しモード変更されます。

(1-10 複数ファイル伝送シークェンス・フローを参照)

■通信制御電文区分

00 ............ 開局要求

01 ............ 開局回答

02 ............ 閉局要求

03 ............ 閉局回答

04 ............ モード変更要求

05 ............ モード変更回答

「モード変更」のときにエラーが発生した場合、終了情報(1-6 通信状態コードを

参照)に "04"、"05" が通知されます。

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1-3 全銀エクスプローラをご使用の場合

全銀エクスプローラをご使用の際は以下の手順で設定してください。

「w32biz.dll」のみ使用したアプリケーションを別途構築されている場合は、

1-4 w32biz.dllのみご使用の場合を参照してください。

設定方法

<1> [編集]メニューの[通信ファイル情報]をクリックし、[通信ファイル一覧]ダイアログを

表示します。

<2> [センター名]ボックスのリストから、接続先センター名を選択します。

<3> [新規] ボタンをクリックし、[通信ファイル登録] ダイアログを表示します。

※ 通信する業務は予め登録しておく必要があります。

<4> [通信ファイル登録]ダイアログの説明

① 送

② 転

③ 複

① ② ③

信・受信・複数転送

数ファイル転送・送信・受信を指定します。

数転送の業務を作成する場合は 複数転送 を指定してください。

送失敗時

で「複数転送」を選択した時に表示されます。複数ファイル転送で通信エラーが発生

たときの受信済みファイルの扱いを指定します。受信時のみ有効な設定です。

・ 転送済ファイル破棄 :すべての受信済ファイルを削除します。

・ 転送済ファイルを残す:正常受信済のファイルを残します。

数業務選択

で「複数転送」を選択した時に表示されます。ここでは、センター名に登録されている業

の一覧が表示されますので、複数転送を行う業務名にチェックを入れます。

<注意> ③の項目にある「未定義項目」に“あり”と表示されている

場合は、その業務名の登録内容で指定されていない項目があります。登

録内容を確認してから、複数業務選択を行ってください。 ※全銀パスワードやファイルアクセルキーなど

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<5> 複数転送を行う時の業務名を任意の名前で入力し、複数転送を行う業務名を選択して[登録]

ボタンをクリックしてください。業務一覧に追加されます。

全銀エクスプローラの「接続先センター」ツリーには以下のように追加表示されます。

1-4 W32BIZ.DLLのみご使用の場合

1-4-1 指令ファイルの変更について

指令ファイル(ORDER.BIZ)に第3レコードを追加しました。

第3レコードの設定の有無によって、複数ファイル転送と単一ファイル転送が区別されます。

第3レコードが設定されているときは、複数ファイル転送、設定されていないときは、単一フ

ァイル転送になります。

・単一ファイル送受信の指令ファイル作成について

従来通り、 第 1 レコード 第 2 レコード で作成します。

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・複数ファイル送受信の指令ファイル作成について

第1、第2レコードに加え、第3レコードと第2レコードの型を使用して情報を追加す

ることで指令ファイルを作成します。

「第3レコード+第2レコードの型」で記述された情報が、1ファイル送受信の情報にな

ります。

【例】 3つのファイルを送受信する場合の指令ファイル構成

第1レコード型 第2レコード型 第3レコード型 第2レコード型 第3レコード型 第2レコード型

6 5432 1

1 ファイル送受信情報 2 ファイル送受信情報 3 ファイル送受信情報

第1レコード+第2レコードは、1件目のファイル送受信情報で、続く第3レコード+第4レコード(第

2レコード型)が、2件目のファイル送受信情報、そして、第5レコード(第3レコード型)+第6レ

コード(第2レコード型)が3件目のファイル送受信情報になります。

このように、送受信するファイルの数が増えるごとに「第3レコード型+第2レコード型」を1ファイ

ル送受信情報として追加し指令ファイルを作成してください。

なお、第1レコード、第2レコードの型に変更箇所はありませんので、「Biware プログラミング説明書」

を参照して作成してください。

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指令ファイル(第 3 レコード)

桁 項 目 内容/設定値 桁数 エラーチェック コード

1 指令ファイル ID ‘F2’(X’4632’) 2 ○ JIS

3 通信モード ‘0’·照会モード

‘1’·連絡モード 1 ○ JIS

4 電文区分標識

(照会時のみ)

‘0’·開始要求

‘1’·再送要求 1 ○ JIS

5 ブロッキング指定

(連絡時のみ)

‘0’·ブロッキングする

‘1’·ブロッキングしない(アンブロッキング) 1 ○ JIS

6 通信年月日時分秒 YYMMDDHHMMSS 12 ○ JIS

18 ファイル名

オプション

‘0’·無効(通常は無効)

‘1’·有効 1 ○ JIS

19

送信ファイル

デリミタ文字

除去指示

連絡モード時の送信データの送出方法

‘0’·そのままのイメージで送信

‘1’· CRLF 文字を削除して送信

‘2’· CRLF(15h)文字を削除して送信

1 ○ JIS

20

受信ファイル

デリミタ文字

挿入指示

照会モード時の受信データの格納方法

‘0’·そのままのイメージで格納

‘1’· 1 受信データごとに CR 文字を付加して格納

‘2’· 1 受信データごとに LF 文字を付加して格納

‘3’· 1 受信データごとに CRLF 文字を付加して格納

‘4’· 1 受信データごとに LFCR 文字を付加して格納

‘5’· 1 レコードごとに CR 文字を付加して格納

‘6’· 1 レコードごとに LF 文字を付加して格納

‘7’· 1 レコードごとに CRLF 文字を付加して格納

‘8’· 1 レコードごとに LFCR 文字を付加して格納

(以降の LF は EBCDIC コード(X’15’)を意味する)

‘9’· 1 受信データごとに LF 文字を付加して格納

‘A’· 1 受信データごとに CRLF 文字を付加して格納

‘B’· 1 受信データごとに LFCR 文字を付加して格納

‘C’· 1 レコードごとに LF 文字を付加して格納

‘D’· 1 レコードごとに CRLF 文字を付加して格納

‘E’· 1 レコードごとに LFCR 文字を付加して格納

1 ○ JIS

21

送信ファイル

EOF 文字

除去指示

連絡モード時の送信データの EOF(END OF FILE)の処理

方法

‘0’·そのままのイメージで送信

‘1’· EOF(X’1A’)を検出するまで送信

‘2’·ファイルの最後の EOF(X’1A’)のみ送信

しない

1 ○ JIS

22

受信ファイル

EOF 文字

挿入指示

照会モード時の受信ファイルの最後に EOF を書き込む

かどうかの指示

‘0’·受信ファイルの最後に EOF を書き込まない

‘1’·受信ファイルの最後に EOF を書き込む

1 ○ JIS

23 全銀協規定

ファイル名

データコード(区別コード 2 桁+種別コード 2 桁)

サイクル(2 桁“00”<X’F0F0’> ~

“99”<X’F9F9’>)

ファイル名補助情報 ID(1 桁 “0”…なし“1”…あり)

ダミー(1 桁 “0”<X’F0’>)

8 × EBCDIC

31 レコード長 TCP=‘00001’~‘32762’

BSC=‘00001’~‘65530’ 5 ○ JIS

次のページに続く

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指令ファイル(第 3 レコード)

桁 項 目 内容/設定値 桁数 エラーチェック コード

36 ファイル名補助情報 アクセス ID(2 桁)+補助情報(15 桁) 17 × EBCDIC

53 通信制御電文

拡張エリア

34 バイトの FILLER コード

一般に X’00’ または X’40’ を使用する 34 × HEX

87 ファイル制御電文

拡張エリア

14 バイトの FILLER コード

一般に X’00’ または X’40’ を使用する 14 × HEX

101 未使用 未使用エリア(スペース<X’20’>)を詰める 1 × JIS

102 データ圧縮の有無

指定

‘0’· 圧縮無し

‘1’· 圧縮有り 1 ○ JIS

103 テキスト長の指定

‘0’· 伝送テキスト(データ電文)長最大 256 バイト

‘1’· 伝送テキスト(データ電文)長最大 2048 バイト

‘2’· 伝送テキスト(データ電文)長最大 32767 バイ

(‘2’は、TCP/IP 接続時のみ)

1 ○ JIS

104 未使用 未使用エリア(スペース<X’20’>)を詰める 4 × JIS

108 ファイルアクセスキー 送受信ファイルのファイルアクセスキーを設定 6 × 任意

114 産業別コード 通常 “5020”(X’F5F0F2F0’)を設定 4 × EBCDIC

118 可変長指定

‘0’· 固定長指定

‘1’· 可変長指定

‘2’· 可変長指定(H 情報付)

(第 3レコードの 118 バイト目のみ指定する)

1 × JIS

127 デリミタ文字 スペース+スペース、スペース+CR、CR+LF のいずれか

を使用する 2 × HEX

※ 網掛の項目が、変更箇所になります。

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1-4-2 ファイルアクセスキーと産業別コードの扱い

複数ファイル転送時の、ファイル制御電文に設定するファイルアクセスキーと産業別コード

の編集内容は、以下の通りになります。

■1件目は、パスワード情報テーブル(Biware32/Z API を呼び出すときのパラメータ)の

ファイルアクセスキーと構成ファイル(CONFIG.BIZ) の産業別コードから獲得し、ファイ

ル制御電文に編集します。

■2件目以降は、指令ファイル(ORDER.BIZ) の第3レコード(複数ファイル転送のために新

規に追加されたレコード) から獲得し、ファイル制御電文に編集します。

1-4-3 ファイル破棄基準(転送失敗時)

複数ファイル転送で通信エラーが発生したときに、すべての受信済ファイルを削除するか、

正常受信済のファイルを残すかを選択することができます。受信のみ有効です。

構成ファイル(CONFIG.BIZ)の第1レコードの「117バイト目」にフラグを追加しました。

構成ファイル(第1レコード)

桁 項目 内容/設定値 桁数 エラーチェック コード

117 ファイル破棄基準

0’・・・・・・・閉局回答電文を正常に受信したとき以外は

すべての受信ファイルを破棄する

1’・・・・・・・終了回答電文を正常に送信したとき以外は

受信ファイルを破棄する。

※ 1 ファイルごとに正常に受信したファイルが残ります。

1 × JIS

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1-5 終了情報ファイル(STATUS.BIZ)

プログラムを終了したとき、どのような状態で終了したのかを通知する出力ファイルです。

1ファイル送受信ごとに 1レコード(128バイト)単位で追記されます。

レコードの型は、下記の表に示します。

■送受信ファイル番号

指令ファイル(ORDER.BIZ) に設定されている順に番号付けしています。

桁 項 目

1 終了情報ファイル ID ‘F4’

3 終了情報ステータス 終了時

8 送受信レコード件数 当該フ

16 送受信テキスト件数 当該フ

21 処理結果コード 制御電

23 送受信ファイル番号 送受信

(指令

29 予備 未使用

127 デリミタ文字 CR+L

1-6 通信状態コード

モード変更に伴い、以下の通

通信状態コード

04

05

1-7 パラメータエラーコード

複数ファイル転送に伴い、以

3-00-55

原因:複数ファイル伝送

対策:送受信ファイルの

終了情報ファイル(STATUS.BIZ)

内 容 桁数

(X’4634’) 2

の情報コードおよび終了コード 5

ァイルで送受信済のレコード件数 8

ァイルで送受信済のテキスト件数 5

文の処理結果を JIS8 に変換した値 2

ファイルのシーケンス番号(000001~999999)

ファイルに指定された順番) 6

(スペース<X’20’>) 98

F 2

信状態コードが通知されます。

内 容

通信制御電文のモード変更要求送出中

通信制御電文のモード変更回答受信待ちまたは受信中

下のエラーコードを追加しました。

時に、送受信ファイル数が最大値の 999,999件を越えていた。

件数を減らしてください。

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1-8 複数ファイル送受信のエラー発生時動作について(W32BIZ.DLLのみご使用の場合)

■全送受信ファイルのパラメータチェックは通信実行前に行います。

パラメータエラーが発生した時点でパラメータチェックを中断し、パスワード情報テーブル、

および終了情報ファイルにエラーコードを設定します。このとき、通信は行いません。

■送受信中に ファイル無し(0-00-31<センター側ファイル無しを受信した>)以外のエラーが

発生した場合は通信を中断し、パスワード情報テーブル、終了情報ファイルにエラーコード

を設定します。以降のファイル送受信は行いません。

1-9 zterm_status 関数

この関数は、複数ファイル転送に対応するために追加されました。

現在処理中のファイル番号などの情報を獲得するために zterm_status 関数を使用します。

なお、通信開始のときは、必ず zterm(もしくは ztermii、以下同様)関数を呼び出す必要が

あります。通信開始時の zterm 関数呼び出しで 1(通信中)以外が返った場合、その後

zterm_status 関数を呼び出すと、0(関数が呼び出されていない)が返ります。

関数名: int zterm_status( DEF_STSTBL * )

引数: ステータス情報テーブルの先頭ポインタ

typedef struct {

BYTE StsTblID[2]; // ステータス情報テーブル ID

BYTE NowFNo[6]; // 現在処理中ファイル番号

BYTE EndStatus[5]; // 終了情報ステータス

BYTE RecCnt[8]; // 送受信レコード件数

BYTE TextCnt[5]; // 送受信テキスト件数

BYTE Result[2]; // 処理結果コード

BYTE SRFName[256]; // 送受信ファイル名

} DEF_STSTBL;

戻り値: -1 = ステータス情報テーブル ID エラー

0 = zterm 関数が呼び出されていない

1 = zterm 関数は現在通信中

2 = zterm 関数は通信を終了( エラーまたは正常終了)

ステータス情報テーブル

桁 項 目 内 容 桁数 I/O

1 ステータス情報

テーブル ID

通常は “F7”(X’4637’)を設定する

zterm 関数をキャンセルする場合は “FF” を設定する 2 IN

3 現在処理中

ファイル番号

現在送受信中のファイルシーケンス番号

(指令ファイルに指定された順、先頭を 1 とする) 6 OUT

9 終了情報ステータス 情報コードおよび終了コード 5 OUT

14 送受信レコード件数 当該ファイルで送受信済のレコード件数 8 OUT

22 送受信テキスト件数 当該ファイルで送受信済のテキスト件数 5 OUT

27 処理結果コード 制御電文の処理結果を JIS8 に変換した値 2 OUT

29 送受信ファイル名 現在送受信中の送受信ファイル名

(指令ファイル第 2 レコード内の送受信ファイル名) 256 OUT

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1-10 複数ファイル伝送シークェンス・フロー

■ 1-10-1 複数ファイル伝送-連絡

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■ 1-10-2 複数ファイル伝送-照会

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■1-10-3 モード変更(照会 → 連絡)

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■1-10-4 モード変更(連絡 → 照会)

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2.通信前後の外部コマンド実行機能

この機能は通信開始前、または通信終了後に起動する「外部コマンド」を指定し、通信前後の

処理を追加することができる機能です。

これにより、受信後に受信ファイルを別のツールより変換を行ったり、また送信後に送信ファ

イルを削除したりといった連結操作が実行できます。

設定方法

<1> [編集]メニューの[通信ファイル情報]をクリックし、[通信ファイル一覧]ダイアログを

表示します。

<2> [センター名]ボックスのリストから、接続先センター名を選択します。

<3> 業務名リストより、業務を選択し、[設定] ボタンをクリックします。

<4> [通信ファイル登録]ダイアログが表示されます。

【転送前処理】

① 転送前外部コマンドの実行

チェックを付けると、テキストボックスが表示されるので、実行したいコマンドを入力しま

す。[参照]ボタンをクリックすると、[参照]ダイアログからコマンドを選択して指定す

ることもできます。

② 外部コマンドの正常の戻り値以外は転送を行わない

チェックを付けると、外部コマンドの戻り値と設定値が一致しなければ、通信を停止

します。

<注意> 実行する外部コマンドの戻り値を事前に確認しておいてください。 戻り値が「-(マイナス)」の場合は、そのまま「-」で値を指定 してください。

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<5> 設定を終了する場合は、[登録]ボタンをクリックします

【転送後処理】

① 通信正常終了時に実行

チェックを付けると、テキストボックスが表示されるので、通信が正常終了した時に実行し

たいコマンドを入力します。[参照]ボタンをクリックすると、[参照]ダイアログからコ

マンドを選択して指定することもできます。

外部コマンドの入力時、以下のマクロを使用すると、コマンド実行時に実際の情報と置き

換えられます。

%user% :相手センター名称

%file% :転送ファイル名

%status% :終了ステータスコード

%strdate% :通信開始日時(YYYYMMDDHHMMSS)

%enddate% :通信終了日時(YYYYMMDDHHMMSS)

【使用例】

コマンド:COPY.BAT %file% C:¥BACKUP\%enddate%

処理内容:転送ファイルを Cドライブの「BACKUP」フォルダ内に通信を終了した時間の名前

でコピーする。

② 通信異常終了時に実行

チェックを付けると、テキストボックスが表示されるので、通信が異常終了した時に実行し

たいコマンドを入力します。[参照]ボタンをクリックすると、[参照]ダイアログからコ

マンドを選択して指定することもできます。

外部コマンドの入力時、以下のマクロを使用すると、コマンド実行時に実際の情報と置き

換えられます。

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%user% :相手センター名称

%file% :転送ファイル名

%status% :終了ステータスコード

%strdate% :通信開始日時(YYYYMMDDHHMMSS)

%enddate% :通信終了日時(YYYYMMDDHHMMSS)

【使用例】

コマンド:COPY.BAT %file% C:¥ERROR

処理内容:転送ファイルを Cドライブの「ERROR」フォルダ内にコピーする。

③ 受信データなし時に実行(受信業務のみ設定できます)

チェックを付けると、テキストボックスが表示されるので、通信が「ファイル無し」エラー

で終了した時に実行したいコマンドを入力します。[参照]ボタンをクリックすると、[参

照]ダイアログからコマンドを選択して指定することもできます。

<注意> 複数転送業務を実行した場合は、「複数転送業務」の前後処理を行ない、

業務ごとに登録されている前後処理は起動しません。

<6> 設定を終了する場合は、[登録]ボタンをクリックします

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3.0バイトファイルの送受信許可設定

この設定は送受信の際に、0バイトのファイルの扱いを有効にする時にチェックを付けます。

3-1 全銀エクスプローラをご使用の場合

全銀エクスプローラをご使用の際は以下の手順で設定してください。

「w32biz.dll」のみ使用したアプリケーションの場合は、3-2 w32biz.dllのみご使用の場合

を参照してください。

設定方法

<1> [編集]メニューの[通信ファイル情報]をクリックし、[通信ファイル一覧]ダイアログを

表示します。

<2> [センター名]ボックスのリストから、接続先センター名を選択します。

<3> [新規] ボタンをクリックし、[通信ファイル登録] ダイアログを表示します。

※ 通信する業務は予め登録しておく必要があります。

<4> [通信ファイル登録]ダイアログの説明

① ②

① 0バイトファイル受信許可(受信業務のみ有効)

この指定は照会モードの場合のみ有効です。チェックを付けると、受信ファイルのサイズが

0バイトの場合、通信終了時に0バイトファイルとしてファイルを残します。

② 0バイトファイル送信許可(送信業務のみ有効)

この指定は連絡モードの場合のみ有効です。チェックを付けると、送信ファイルのサイズが

0バイトの場合、通信開始時にエラーとせず、「開始回答」受信後「終了要求(処理結果: 正

常)」送出を行います。

<3> 設定を終了する場合は、[登録]ボタンをクリックします

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3-2 W32BIZ.DLLのみご使用の場合

構成ファイル(CONFIG.BIZ)の第1レコードの「115、116バイト目」にフラグを追加しました。

構成ファイル(第1レコード)

桁 項目 内容/設定値 桁数 エラーチェック コード

115

0バイトファイル

の受信

(照会時のみ)

0’・・・・・・・受信ファイルのサイズが 0バイトの場合

パラメータエラーになる(ファイルを削除する)

1’・・・・・・・受信ファイルのサイズが 0バイトの場合

パラメータ確認時に 0バイトファイルとして残す

1 × JIS

116

0バイトファイル

の送信

(連絡時のみ)

0’・・・・・・・送信ファイルのサイズが 0バイトの場合

パラメータエラーになる

1’・・・・・・・送信ファイルのサイズが 0バイトの場合

パラメータ確認時にエラーとせずに、「開始回答」

受信後「終了要求(処理結果:正常)」を送出する

1 × JIS

<メモ> 指定の数値以外の値が設定されたときは、”0” と見なします。

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4.通信履歴をCSV形式ファイルに出力

この機能は、全銀エクスプローラで行った「通信履歴」をカンマ区切りのCSVファイルに出力

する機能です。

設定方法

<1> [表示]メニューの[通信履歴]をクリックし、[通信履歴]ダイアログを表示します。

<2> [ファイル]メニューの[テキスト保存]をクリックし、[テキストファイルに保存]ダイア

ログを表示します。

① ファイル名

出力したいファイル名を任意の名前で指定します。

初期値はBIWAREのインストールフォルダの配下に[履歴]フォルダを作成し、最後に通

信を実行した日付(履歴)の名前でファイルが作成されます。

例)c:\Program files\intercom\全銀クライアント\履歴\YYYYMMDD-HHMM-history.csv

(最後に通信実行した日付-時間)

② 出力選択

・ すべて出力・・・・・・表示された通信履歴の記録をすべて出力します。

・ 年月日指定・・・・・・指定した「開始年月日」から「終了年月日」までの通信履歴を

出力します。

<3> 設定を終了する場合は、[OK]ボタンをクリックします。

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<メモ> 出力されるファイルは、カンマ区切りのCSV形式ファイルです。 先頭の1行目はタイトル表示で、2行目以降が通信履歴の記録です。

5.設定ファイルのバックアップ機能

この機能は、全銀エクスプローラで登録したセンター情報やファイル情報などの設定情報をバ

ックアップするための機能です。

設定方法

-バックアップ機能-

<1> [編集]メニューの[設定ファイルのバックアップ]をクリックし、[フォルダ名の指定]ダ

イアログを表示します。

■フォルダ名

バックアップされた設定ファイルの保管先フォルダ名を任意の名前で指定します。

初期値はBIWAREのインストールフォルダの配下に[Backup]フォルダ-[バックアップ

を実行した年月日時分秒のフォルダ]になります。

例)c:\Program files\intercom\全銀クライアント\Backup\YYYYMMDD-HHMMSS

-インポート機能-

<1> [編集]メニューの[設定ファイルのインポート]をクリックし、[フォルダの参照]ダイア

ログを表示します。

<2> 情報ファイルがバックアップされているフォルダを選択し、[OK]ボタンをクリックしま

す。

<3> [上書き]の警告を示すダイアログが表示されるので、問題がなければ[OK]ボタンをクリ

ックします。インポート作業を取り消す場合は、[キャンセル]ボタンをクリックします。

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第2章

仕様変更

1. 全銀エクスプローラのコマンドライン実行

2. SCOPEファイルの日付・時間名で作成

3. 受信ファイル存在時の処理対応

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1.全銀エクスプローラのコマンドライン実行

全銀エクスプローラは手動操作以外に、コマンドラインから通信を実行することも可能です。

毎回の通信内容が、まったく同じ場合に操作手順を簡略化し、容易にファイル転送を行う事が

できます。

1-1 起動パラメータの仕様

全銀エクスプローラは、以下のパラメータを指定することが可能です。

パラメータ パラメータの意味 設定内容

/H センター名 全銀エクスプローラで登録したセンター名を指定します

/W 業務名 全銀エクスプローラで登録した業務名を指定します

/C 全銀ファイル名のサイクル部 省略時は全銀エクスプローラで登録した番号で実行します

/Q 電文区分標識 照会時のみ有効であり、連絡時に指定された場合は無

視します。省略時は全銀エクスプローラで登録した区分値で

実行します。”0”:開始要求 ”1”:再送要求

/N DLL番号指定 ”1”:W32BIZ.DLL を使用します。(省略時)

”2”:W32BIZ2.DLL を使用します。

”3”:W32BIZ3.DLL を使用します。

”4”:W32BIZ4.DLL を使用します。

/R 即時実行モード ダイアログ表示後、即座に通信を実行します。

/S サイレント実行モード ダイアログ表示を行わずに通信を実行します。

例)c:\全銀クライアント\Zexplorer.exe ‒HセンターA ‒W受注 ‒R

(「センターA」の「受注業務」を即時実行します)

<メモ> /R、/Sの両パラメータを指定しない場合は、全銀エクスプローラは

指定された「センター名」「業務名」を開いた状態で立ち上がります。通信は実行

されません。

<注意> センター名と業務名は、大小文字区別しています。

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1-2 コマンドライン実行時の戻り値

全銀エクスプローラは、コマンドラインで実行を行った時、以下の戻り値を返します。

状態 値 エラーメッセージ

通信

開始 0 正常終了(通信が開始され、正常に終了した時)

1001 インスタンスの初期処理失敗(1) ※通常は発生しません

1002 インスタンスの初期処理失敗(2) ※通常は発生しません

1003 ZExplorer.ini ファイルの所在確認失敗

1004

実行モードが指定されていません (但し、センター名と業務名を指定した

場合はエラーではなく、エクスプローラの通信選択ダイアログ表示した状態

で起動する)

1005 センター名が指定されません

1006 業務名が指定されません

1007 コマンドラインパラメータエラー

1008 パスワード確認失敗

1009 指定されたセンター名または業務名が存在しない

1010 通信前処理失敗

1011 全銀パスワードが設定されていません

1012 ファイルアクセスキーが設定されていません

1013 受信ファイル名が指定されていません

1014 送信ファイル名が指定されていません

1015 通信実行待ち中にエクスプローラを終了させた(同期制御)

1021 通信制御ファイルの作成時にエラーが発生した

1022 通信前送信ファイルのコード変換がエラー発生しました

1023 通信の実行エラーが発生しました(W32BIZ.DLL が見つからない場合)

1024 通信後受信ファイルのコード変換がエラー発生しました

通信実行前(全銀エクスプローラのエラー)

1025 通信後処理失敗

通信

準備 -nn

通信準備中のエラー(終了ステータスが 3-XX-XX の時の詳細コード)

※終了ステータスの詳細は、全銀協プログラミング説明書を参照してくださ

通信

開始 nn

通信開始後の異常終了エラー(終了ステータスの詳細コード)

※詳細コードの詳細は、全銀協プログラミング説明書を参照してください

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2.SCOPEファイルの日付・時間名作成

全銀エクスプローラは相手システムとやりとりした回線データ、伝送制御文字、モデム信号な

どを記録したSCOPEファイルを出力します。通信中の突発的なエラーが通知されたときの解析

情報として有効であり、トラブルの原因を知る上で強力な機能になります。

設定方法

<1> [設定]メニューの[動作環境設定]をクリックし、[動作環境設定]ダイアログを表示しま

す。

① オンライントレースを出力する

チェックを付けると、通信終了時にオンライン トレース ファイルを出力します。

初期値はオンです。BIWAREのインストールフォルダの配下に[SCOPEフォルダ]を作成

し、その中に異常終了した時の年月日時分秒の名前でファイルが作成されます。

例)c:\Program files\intercom\全銀クライアント\SCOPE\YYYYMMDD-HHMMSS-SCOPE.dat

② エラー情報の保存期間

SCOPEファイルの保管期間日数を指定します。

採取されたSCOPEファイルは指定した保管期間が過ぎると、自動的に削除されます。

初期値は「0」です。0を指定した場合は削除しません。

<3> 設定を終了する場合は、[登録]ボタンをクリックします。

<メモ> SCOPEファイル以外に、終了情報ファイル(STATUS.BIZ)も通信終了時に作成されます。(STATUS.BIZの詳細は「全銀プログラミング説明書」を参照してください)

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3.受信ファイル存在時の処理対応

この設定は受信時に、受信ファイルと同名のファイルが既に存在する場合、BIWAREは以下の条

件により、受信ファイルにアクセスします。

3-1 全銀エクスプローラをご使用の場合

全銀エクスプローラをご使用の際は以下の条件を選択してください。

「w32biz.dll」のみ使用したアプリケーションの場合は、3-2 w32biz.dllのみご使用の場合

を参照してください。

受信時に、既存のファイルが存在すると、下図のダイアログが表示されます。

・上書き・・・・・・既存のファイルを一旦削除し、新規にファイルを作成します。

・追 加・・・・・・既存のファイルへ追記します。

・キャンセル・・・・・・・何も変更せず、通信は行いません。

<注意!> 通信ファイル登録の「基本設定」に「同名ファイルの存在」項目があ

ります。この設定は、スケジュール機能からの実行や、コマンドラインからの実行

時のみ有効です。

3-2 W32BIZ.DLLのみご使用の場合

指令ファイル(ORDER.BIZ)の第1レコードの「119バイト目」にフラグを追加しました。

指令ファイル(第1レコード)

桁 項目 内容/設定値 桁数 エラーチェック コード

119 既存ファイルへの処理

(照会時のみ)

0´・・・上書き:既存のファイルを一旦削除し、新規にファイ

ルを作成します。

1´・・・追加:既存のファイルへ追記します。

2´・・・エラーとする:既存のファイルが存在した場合はエラー

を返します。

1 × JIS

<メモ> 複数転送の場合は、第1レコード、第3レコード以降の「119バイト目」に指定してください。指定の数値以外の値が設定されたときは、”0” と見なします。

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第3章

バージョンアップについて

1. 簡易版通信制御ファイルからのインポート対応

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1.簡易版通信制御ファイルからのインポート対応

この機能は、従来のバージョンにあった「簡易版アプリケーション(BZ_RUN.EXE)」を使用し

ていた環境から新しい全銀エクスプローラで同様の運用を行うためのインポート機能です。

設定方法

<1> [編集]メニューの[設定ファイルのインポート]をクリックし、[フォルダの参照]ダイア

ログを表示します。

<2> 簡易版を実行するための「構成ファイルの格納フォルダ」を選択し、[OK]ボタンをクリ

ックします。

簡易版で使用している情報フ

ァイルの格納先を指定します

<3> 全銀エクスプローラの「接続先センター」ツリーに簡易版で使用していた情報が追加されます。

<メモ> 登録時の「センター名」はインポート元のフォルダ名になります。業務

名は「業務」固定で作成されまるので、任意の名前に変更してください。また、既

に同一のセンター名が存在する場合は「-nnn」と連番を付加します。