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Page 1: はじめに - j-color.or.jp · 「自分ブランディング」 パーソナルカラーの探し方や取り入れ方の基礎と、その基になる色 についての基本を学びます。
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「パーソナルカラー」は人を中心とした色の使い方として、日本では 1980年代に広まりました。個人に対して「似合う色の診断」を行い「似合う色を使うことでその人の魅力をアップさせる」という「外見力アップ」のツールの1つとして活用され、さまざまな形でコンサルティングが行われています。

そのような中、「J-color 色彩活用パーソナルカラー検定」は、さらなる「パーソナルカラー」の新しい可能性である「ビジネスでの活用」を広めることを目的としています。そのため1級では、似合う色の診断方法のノウハウだけではなく、パーソナルカラーを活用した「自分ブランディング」や「マーケティング」といったビジネスモデルを提案し、実践的に活用することを目指しています。

「自分ブランディング」を、サービスの現場でカスタマーサービスの付加価値としたり、イベントやセミナー企画に活かすこともできます。また、サービスに従事する人のスキルアップやビジネスパーソンのコミュニケーション力アップといった人材育成にも活用できます。また「人」を中心とした新しい「マーケティング」として VMD や商品およびサービス企画に活かすこともできます。

1級では、このようなパーソナルカラーを活用した「ビジネスモデル」を提案する「パーソナルカラー活用コンサルタント」として活躍するためのスキルを身につけます。クライアントのあらゆるニーズに対応し、パーソナルカラーの効果を最大限に発揮できる「ビジネスモデル」を提案し実践することで、新たなビジネスチャンスをつくることができます。

より戦略的にパーソナルカラーを活用する視点を持ち、色によってビジネスシーンでも大きな効果をもたらすことができるよう活躍されることを祈っています。

 

2011 年 11 月NPO法人 日本カラーコーディネーター協会 三木ゆか

はじめに

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004

目次

はじめに ………………… 003NPO 法人 日本カラーコーディネーター協会とは ………………… 005パーソナルカラー活用の可能性 ………………… 005検定の構造 ………………… 006本書の使い方 ………………… 008

序章 色をビジネスに活かす ………………… 009

1章 パーソナルカラー概論 ………………… 017

2章 クライアントニーズをつかむ ………………… 033

3章 似合う色の分析方法 ………………… 051

4章 色彩体系・色名の活用 ………………… 081

5章 調和論を提案に活かす ………………… 105

6章 配色ルールで実践力を磨く ………………… 129

7章 色によるイメージ演出方法 ………………… 153

8章 カラープランニングへの活用 ………………… 177

9章 業界別のビジネス展開 ………………… 193

10 章 目的別のビジネス展開 ………………… 207

カラー図版 ………………… 225

色彩活用パーソナルカラー検定 受験要項 ………………… 250

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005

特定非営利活動法人 日本カラーコーディネーター協会(通称:J-color)は、2003 年の設立以来、色彩教育からビジネスまでに役立つ、色彩の正しい理論に基づいた実践的な提案やカラーコーディネーターの育成活動により、心豊かな生活(衣食住)環境の実現をサポートしています。J-color では、「すべての人に色で心豊かな生活を」を合言葉に、色を通して社会貢献するためにさまざまな活動を行っています。

パーソナルカラーとは、人間の持つ色素(肌・眼・髪の色)にマッチした似合う色のことです。似合う色はその人の魅力を引き出し、生き生きとした表情に見せてくれます。学生からシニアまで、パーソナルカラーを通して自分の個性や魅力を再発見することができれば、自分に自信が持て、人との関わりもより豊かなものになります。また、パーソナルカラーは、「人材育成」にも有効活用できたり、「商品やサービス」に付加価値をつけることもでき、ビジネスに新しい切り口をもたらします。J-color では、「パーソナルカラー」を2つの形で世の中に広めています。

◆ 色彩活用パーソナルカラー検定の実施

パーソナルカラーの知識と活用法を学びやすくするために「検定」という形を取り、学んだ証として資格を取得できるようにしています。

◆ パーソナルカラー教育・カラーボランティアの実施

高齢者施設や児童館、生涯学習センターなどで、子供やお母さん、シニア世代に向けたカラーワークショップを開催し、色を必要とする現場でのニーズを把握しています。そして、現場での色の必要性を踏まえ、大学、専門学校、高校などの教育機関や企業や団体などで「色」を有効活用してもらうための実際的な色彩教育を行っています。

NPO 法人 日本カラーコーディネーター協会とは

パーソナルカラー活用の可能性

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色彩活用パーソナルカラー検定の構造

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「 色彩活用 パーソナルカラー検定」は、3 級、2 級、1 級に分かれており、数字が少なくなるほど難易度が増していきます。3 級から1 級に進むにしたがって、個人から社会へと、視野を広げていくように課題を設定しています。3 級では「自分ブランディング」、2 級では「カラーアドバイザー」、1 級では「カラーコンサルタント」と、テーマが深まります。個から社会へ視野を広げながら、色の力を戦略的に使うプロとして、豊かな生活を提案できる実力を備えることを目的としています。

「自分ブランディング」パーソナルカラーの探し方や取り入れ方の基礎と、その基になる色についての基本を学びます。それぞれの人が「自分に似合う色」を探し出し、それを通じて自己を印象づける、「自分ブランディング」の方法を習得します。

「カラーアドバイザー」相談者の「自分に似合う色選び」を、ドレーピングその他さまざまな方法でお手伝いできる「パーソナルカラー活用アドバイザー」を目指します。販売やサービス業のいろいろな場面で、すぐに実践できる内容であり、色の提案を通じて業務の充実や質の向上に寄与できます。

「カラーコンサルタント」パーソナルカラーという新しい色の活用方法をビジネス戦略のひとつとして、さまざまな分野の現場に取り入れることができる「パーソナルカラー活用コンサルタント」の育成を目標としています。消費者のニーズに応えた色によるカスタマイズを、各業界で実践できる力をつける内容となっています。

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008

本書は、「色彩活用パーソナルカラー検定1級」の内容に準拠した公式テキストです。検定に必要な知識を網羅しており、ポイントをわかりやすくまとめていますので、試験対策に直結する内容になっています。

コンサルティングを行う際の手法を理論立てて解説すると共に、具体的な実践例を数多く挙げ、さまざまなクライアントの要望に柔軟に対応するためのポイントも確認できます。

また、パーソナルカラーをカラープランニングに活用したり、講座やセミナーを企画するなど、「パーソナルカラー活用コンサルタント」として幅広く活躍するためのビジネス戦略のノウハウも盛り込んだ内容です。

本書の使い方

ポイントを箇条書きにし• て整理し、図や表、イラストなど、目で見て理解しやすい構成になっています。パーソナルカラーのタイ• プやクライアントの嗜好に応じた提案内容を多く挙げ、コンサルティングで即活用できる資料の例も掲載しています。

本文

本文と関わりの深• い内容を掘り下げて解説しています。コンサルタントと• して即実践に役立つ具体的事例も挙げています。

コラム

・本文を理解しやすくするカラー図版を巻末にまとめています。

・実際のアイテムによる例や色の面積、バランスにも配慮し、パーソナルカラータイプ別の活用法をわかりやすく示しています。

カラー図版

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色をビジネスに活かす

序章

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序章 色をビジネスに活かす

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これからの「カラー提案」に求められること

私たちのまわりに存在する「色」は、人間の心や体に大きな影響を与えています。季節を感じさせる色、自然界が生み出す美しい色に心を癒されたり、洋服のカラーコーディネートで見せたいイメージを表現したり、信号やサインの色によって誘導がスムーズに行われたり…。また、商品パッケージの色で消費者の目を引き、購入を促すなど、ビジネスの世界でも、さまざまなカラー戦略が行われています。

色の検定資格も広く世の中に知られるようになった現在では、「色の効果を有効活用することの大切さ」は、多くの人に認められています。ところが、それと同時に、「色の大切さはわかっていても、どのように活用したらよいかわからない」という声も多く聞かれます。現在は、昔のように、業界主導で「流行色」を発信すれば、その色がそのまま売れるという時代ではありません。多くの色を表現する技術が発達し、商品のカラーラインナップも非常に豊かになりましたし、商品やサービスを求めるクライアントのニーズもかなり多様化しています。

そんな、これからの時代に必要とされるのは、「色の実践方法」の提案です。「色の効果を伝える」だけではなく、クライアントのニーズに合わせた、具体的な生活シーンやビジネスシーンに落としこんだ「色の実践的な活用方法」を提案することが大切です。

例えば、パーソナルカラーコンサルティングのシーンを考えてみましょう。似合う色を診断した結果は、スプリングのような明るく華やかな色でした。ところが、そのクライアントが求めていたのは、ビジネスシーンでの「信頼感」や「キリッとした印象」を演出できるスーツのカラー提案です。このような場合、典型的なスプリングの色をそのまま提案するわけにはいきません。似合う色を使って、クライアントの印象もアップさせながら、求めるイメージを演出する方法をアレンジしてカラー提案しなければ、クライアントを満足させることはできないでしょう。

このように、これからのカラー提案には、クライアントのニーズに合わせた「色の実践方法」の提案ができることが非常に重要なポイントとなります。こ

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序章色をビジネスに活かす

1章パーソナルカラー概論

2章

クライアントニーズをつかむ

3章似合う色の分析方法

4章

色彩体系・色名の活用

5章

調和論を提案に活かす

れができて初めて、クライアントの満足のいく色の効果を得ることができるからです。

また、今後、カラー提案が必要とされる場は、非常に大きな広がりをみせるはずです。なぜなら、「色の実践的な活用方法」を多岐にわたって求められる現代では、それに対応し、色が力を発揮するシーンも今まで以上に幅が広がると考えるからです。今までとは違う視点で「色の実践方法」を提案することができれば、カラーコンサルタントの活躍の場も大きく広がります。それはパーソナルカラーにおいても同様です。

パーソナルカラーの新しい可能性

「パーソナルカラーコンサルティング」は、1980年代にアメリカから日本に紹介されました。当時は「女性のおしゃれのための色」として注目され、パーソナルカラーに関心を持った人々が、アメリカでパーソナルカラーを学び、日本に持ち帰ってカラースタジオを設立し、パーソナルカラーリストとして活躍するようになりました。それから約 30年が経ち、現在では、男性も対象となり、またビジネス研修などでも「外見力アップ」のツールの1つとして活用され、さまざまな形でコンサルティングが行われています。ただし、そのほとんどは、個人に対して「似合う色の診断」を行い「似合う色を使うことでその人の魅力をアップさせる」という形なのではないでしょうか。

実は、パーソナルカラーの可能性は、もっと幅広いものです。今までのコンサルティングの基本形から、もっと戦略的にパーソナルカラーを活用する視点を持ってみましょう。そうすれば、個人のセンスアップツールとしてだけではなく、ビジネスシーンでも大きな効果をもたらすことができます。

【ビジネスにおけるパーソナルカラー活用例】

◆「自分ブランディング」戦略「似合う色」も「似合わない色」も、自分にどう影響を与えるかを知った上で上手に活用することが大切です。外見には、その人の性質や価値観が現れるといわれます。色で「自分はこういう人」とわかりやすくア

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序章 色をビジネスに活かす

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ピールできれば、コミュニケーションがスムーズになり、ビジネスチャンスにも恵まれます。

◆「マーケティング」戦略商品のコンセプトを表現するカラープランニングにおいて、パーソナルカラー独自の色分類を活用することで、今までとは違う商品ラインナップを展開することができ、クライアントが目を引くような、新規性のあるカラー提案を行うことが可能です。

このように、例えば、TPOに合わせた自己演出・自己アピールのために、商品の差別化を図るために、サービスに付加価値をつけるためになど、パーソナルカラーを活用できる場面は多岐にわたります。パーソナルカラーを戦略的に活用することができれば、「ビジネス」を成功に導くことができるのです。

J-color 色彩活用パーソナルカラー検定とは

J-color 色彩活用パーソナルカラー検定は、「パーソナルカラーのビジネスでの活用」をテーマとした検定試験です。大きく分けて、次の3つの内容を学ぶことができます。「パーソナルカラー=似合う色」という捉え方だけではなく、パーソナルカラーをより幅広く、新しく活用していく方法を学ぶことができます。

◆「似合う色を診断する力」を身につけるためのノウハウ似合う色の根拠となる人間の「色素」の捉え方、似合う色と似合わない色の見え方の違いについてなどが詳しくわかり、「正確な診断」を助ける知識が身につきます。

◆ パーソナルカラーを活用した「コンサルティング方法」のノウハウサービスの現場で必要不可欠な、クライアントとのコミュニケーション力、提案力を磨く方法がわかり、あらゆるクライアントのニーズに対応できる力が身につきます。

 

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序章色をビジネスに活かす

1章パーソナルカラー概論

2章

クライアントニーズをつかむ

3章似合う色の分析方法

4章

色彩体系・色名の活用

5章

調和論を提案に活かす

◆ パーソナルカラーを「ビジネス」で戦略的に使うためのノウハウすべてのビジネスパーソンに対する、パーソナルカラーによる「自分ブランディング」活用方法、ファッション、美容、ブライダルなど、色が直接関わる業界での専門職としての人材育成方法、また、パーソナルカラーの配色理論をモノづくりやプロモーション戦略に役立てる方法などが身につきます。

パーソナルカラー活用コンサルタントとは

「J-color 色彩活用パーソナルカラー検定」の3級のテーマは、「自分ブランディング」です。パーソナルカラーの基礎理論を習得し、まずは自分自身が似合う色で「自分ブランディング」できるようになるスキルを学びます。

さらに、2級では、「自分」だけではなく、色で「相手」の魅力を引き出す「パーソナルカラー活用アドバイザー」として活躍するためのスキルを身につけます。「パーソナルカラー活用アドバイザー」は、主に「個人」を対象にしたパーソナルカラーアドバイスを行いますが、その活躍の場はさまざまで、マンツーマンのしっかりと時間をかけたパーソナルカラーコンサルティングだけではなく、ファッション、美容、ブライダルなどのサービスの現場での、クライアントの目的に合わせたピンポイントのパーソナルカラーアドバイスを行うことも視野に入れています。

そして、1級では、3級の「個」から「社会」へと視野を広げ、パーソナルカラーを活用した「ビジネスモデル」を提案する「パーソナルカラー活用コンサルタント」として活躍するためのスキルを身につけます。クライアントのあらゆるニーズに対応し、パーソナルカラーの効果を最大限に発揮できる「ビジネスモデル」を提案することで、ビジネスを成功に導きます。

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序章 色をビジネスに活かす

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パーソナルカラー活用コンサルタントの活躍の場

パーソナルカラー活用コンサルタントは、ファッション、美容、ブライダル業界をはじめとして、人に対するサービスを行う現場や、そのサービスをプロデュースする場面で広く活躍することができます。例をいくつか挙げてみましょう。

【コンサルタントの活躍の場の例】

◆ サービスの現場でのコンサルティングマンツーマンコンサルティングやファッション、美容、ブライダルのサービスの現場で、高度な専門知識や応用力により、クライアントのあらゆるニーズに答え、クライアントが色で「自分ブランディング」できるように導きます。

◆ イベントやセミナーなどの企画商品の販売促進を目的とした店舗でのカラーイベント、リクルートのための学生対象のパーソナルカラーセミナーなど、目的に合わせたイベントやセミナーのプロデュースを行います。

◆ サービスの現場に従事する人材の育成パーソナルカラーリスト、ファッション、美容、ブライダル業界のアドバイザーなどに対して、パーソナルカラーの専門知識や活用方法の研修指導を行います。

◆ ビジネスパーソンの育成「自分ブランディング」を活用した、自己演出、コミュニケーションスキルアップなどの研修指導を行います。

◆ 店舗のビジュアルプレゼンテーションパーソナルカラーを活用し、商品を見やすく、買いやすく、接客もスムーズにはかどる運営しやすい売り場づくりをプロデュースします。

◆ さまざまな商品のカラープランニングパーソナルカラーの色分類やイメージ表現などを活用し、アパレル、メイク用品のみならず、インテリア、雑貨、ステーショナリーなど、さまざまな商品のカラープランニングを行います。

このように、パーソナルカラー活用コンサルタントは、サービスの現場でクライアントにアドバイスをするだけではなく、パーソナルカラーをビジネス戦略としてどう活用するかを企画し、それを統括的に推し進める「プロデューサー」の役割を担います。

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序章色をビジネスに活かす

1章パーソナルカラー概論

2章

クライアントニーズをつかむ

3章似合う色の分析方法

4章

色彩体系・色名の活用

5章調和論を提案に活かす

例えば、ファッション、美容、ブライダル業界などで、たとえ現在プロデュースする立場にないとしても、「ビジネス戦略としてどのように色を活用するか」という視点を持つことは非常に有効です。単に「目の前のクライアントの対応」ということではなく、今行っている業務がどのようにビジネス全体に関わるかを認識できれば、「ワンランク上の現場対応」ができるようになるでしょう。

ここに挙げたのは、いくつかの例であって、他にも人に対するサービスに関わる現場はたくさんあります。それだけ、「パーソナルカラー活用コンサルタント」の活躍の場は幅広いといえるでしょう。ビジネスにおける「パーソナルカラーの重要性と活用方法」をよりよい形で伝えていくためには、その業界やクライアントのニーズに合わせた企画や指導方法を十分検討することが大切です。

パーソナルカラー活用コンサルタントに必要なスキル

「パーソナルカラー活用コンサルタント」になるには、パーソナルカラーの専門的な理論の習得はもちろん、それに留まらず、高度なコンサルティング力、カラープランニング力など、幅広いスキルを身につける必要があります。

そのために、1級では、「クライアントのニーズをリサーチする方法」「実践に活用しやすい似合う色の診断方法」「似合う色を的確に伝えるために必要な色彩体系」「コーディネート提案の幅を広げる色彩調和論・配色ルール・イメージ表現方法」「目的に合わせたビジネスプランの企画方法」など、ビジネスにおける「パーソナルカラーの活用方法」を企画・提案・実行するための内容を詳しく学んでいきます。

ただし、「ビジネス」の場で実際に活用するためには、理論だけではなくケーススタディで学ぶ必要があります。業界やクライアントのニーズは本当にさまざまで、応用力がないとそれに対応することができないからです。応用力を身につけるために、テキストのケーススタディをもとに、自分なりに業界やクライアントを想定して「ビジネスプラン」を企画してみましょう。そして、日頃から意識して「パーソナルカラーの重要性や活用方法」を伝える(アウトプットする)機会を持ち、多くの経験を積むことが大切です。

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序章 色をビジネスに活かす

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パーソナルカラー活用コンサルタントが大切にすべきこと

「コンサルティング」とは、クライアントからの依頼を受けて、クライアントの抱える課題を客観的に把握、分析し、専門的なスキルを持って、その対応策を提案し、実行するサポートを行うことです。クライアントが個人であっても、企業であっても大切なのは、自己完結するのではなく、「クライアントの満足=コンサルティングの成功」と捉え、いつでもクライアントのニーズに応える努力を惜しまないことです。

例えば、企業からの依頼で、アパレル商品を販売する店舗で「パーソナルカラーイベント」を行うという場合を考えてみましょう。まずは、そのクライアントがイベントを企画する「目的」は何か、というニーズを把握することが大切です。得意客へのサービスの一環なのか、あるいは新規客の獲得が目的なのか、イベントでの販売促進をどの程度見込んでいるのかなどをヒアリングし、その上でイベントの企画を立てていきます。新規客にイベントをきっかけに店舗に足を運んでもらう機会とするのであれば、限られた時間で、できるだけ多くのお客様の診断をする体制を取る必要があるかもしれません。あるいは、商品の購入まで結びつけるために、パーソナルカラータイプ別の商品コーディネートをあらかじめ用意し、セット販売することで販売促進を図るなど、さまざまな切り口が考えられます。

パーソナルカラー活用コンサルタントは、似合う色の提案を行うだけではありません。パーソナルカラーの専門的な知識とレベルの高いコンサルティング力を持って、さまざまなクライアントのニーズに的確に応えるコンサルティングを行い、クライアントを成功に導く大切な役割を担っているのです。

また、パーソナルカラー活用コンサルタントとして活躍するには、「似合う色を正確に診断する力」は欠かせないスキルです。「色彩活用パーソナルカラー検定」では、似合う色の「正確な診断」を助ける知識を身につけることができますが、「正確な診断」ができるようになるには、実地での訓練が必要不可欠です。数多くのモデルを見ることで、似合う色を見極める目を養うことができるからです。また、数多くのクライアントに対応することで、コンサルティング力も磨かれます。知識の習得だけではなく、実地経験を積み、実践力を身につけましょう。

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「色彩活用ライフケアカラー検定 1級」 2012 年 2 月 26 日(日)実施!

パーソナルカラーとは、人間の持つ色素傾向(眼・肌・髪の色)にマッチした「似合う色」のこ

とです。色素の傾向は人によって違い、それがその人の個性、魅力でもあるので、パーソナルカ

ラーを通して「自分らしさを発見」することができます。「パーソナルカラー=似合う色」という

捉え方にとどまらず、パーソナルカラーを「自分演出」のツールとして捉えたり、1つの色彩調

和論の理論として捉えたりすることができると、活用の幅が大きく広がります。

パーソナルカラーの理論、そしてビジネスへの活用スキルを習得して、パーソナルカラーの楽し

さ、大切さを多くの方に伝える「パーソナルカラー活用コンサルタント」を目指してみませんか?

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験してください。※3級・2級検定日:2012 年 2 月 19 日(日)

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講座では、効率のよい学習方法のレクチャーや「記述・実技」対策も行います。

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