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1. コンビニ業界の現状
2. コンビニ業界の構造問題
3. 国内市場の変化への対応
4. 海外への進出
5. 企業間格差広がるコンビニ
目次
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1. コンビニ業界の現状
4
出所:経産省「商業統計調査」、「経済センサス」
1.コンビニ業界の現状
小売業・年間商品販売額、事業所数推移
100
110
120
130
140
150
160
170
180
40
60
80
100
120
140
160
76 79 82 85 88 91 94 97 99 02 04 07 12
万箇所兆円
年
年間商品販売額 事業所数
(左軸) (右軸)
5
専門店47.2%
中心店20.4%
専門スーパー9.9%
総合スーパー6.0%
その他小売店
1.3%コンビニ2.2%
その他スーパー5.1%
百貨店8.0%
1991年 2012年
1.コンビニ業界の現状
業態別年間商品販売額構成比の推移
専門店
31.8%
専門スーパー
21.8%
中心店
14.2%
コンビニエンス
ストア
5.0%
百貨店
5.0%
総合スーパー
4.8%
その他の小売
店
17.4%
出所:経産省「商業統計調査」、「経済センサス」
6
• スーパー(イオン、イトーヨーカ堂、ダイエー、ユニー、西友等)
• 百貨店(三越伊勢丹、大丸松坂屋、高島屋等)
• コンビニ(セブン-イレブン・ジャパン、ローソン、ファミリーマート等)
1.コンビニ業界の現状
小売の3大業態
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出所:経産省「商業動態統計調査」
2.コンビニ業界の構造変化
百貨店・スーパー・コンビニの年間販売額推移
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2013年度の営業利益率比較
注:7-11はセブン&アイホールディングスのコンビニ事業、イオンはGMS、三越伊勢丹は百貨店事業の数値
出所:各社IR資料
1.コンビニ業界の現状
主要3業態の利益率比較
0 2 4 6 8 10 12
7-11
イオン
三越伊勢丹
%
9
注:売上高は全店ベース。店舗数は年度末の数値
出所:経産省「商業統計調査」
2.コンビニ業界の構造変化
コンビニ売上高・店舗数推移
575367588032583926660133645291587345599164584145627001561835523717601531
7137487
0
10
20
30
40
50
60
0
1
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3
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9
10
83 85 87 89 91 93 95 97 99 01 03 05 07 09 11 13
千店兆円
年度
売上高(左目盛) 店舗数(右目盛)
10
• 年中無休・長時間営業
• 便利な立地
• ワンストップ・ショッピング
• 高い商品開発力
• フランチャイズ・システムによる大量出店
• 地域に根差した店舗運営と本部の開発力がうまくかみ合う
1.コンビニ業界の現状
コンビニ成長の背景
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• POSシステムで単品管理
• 絶えず「売れ筋」と「死に筋」を選別
• 1年に7割入れ替わる商品
• 他業態からの顧客取り込み
1.コンビニ業界の現状
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出所:ミニストップ
1.コンビニ業界の現状
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出所:経産省「商業動態統計調査」
1.コンビニ業界の現状
百貨店・スーパー・コンビニ販売額推移 (前年比伸び率)
-20
-15
-10
-5
0
5
10
15
20
25
30
%
百貨店
コンビニスーパー
14
出所:経済産業省、日本百貨店協会、日本チェーンストア協会
1.コンビニ業界の現状
三大小売業態の売上構成比(2013年)
コンビニ スーパー百貨店
衣料品
34%
身の回り
品13%
雑貨
14%
家庭用品
5%
食料品
28%
その他
6%
食料品
62%衣料品
10%
住居関連品
21%
その他
7%ファーストフー
ドおよび日配
商品
35%
加工食品
27%
非食品
33%
サービス
5%
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2. コンビニ業界の構造変化
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出所:総務省統計局「世界の統計」
2.コンビニ業界の構造変化
65歳以上の人口構成の推移
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2.コンビニ業界の構造変化
出所:国立社会保障・人口問題研究所
世帯数の将来推計
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2.コンビニ業界の構造変化
出所:総務省「労働力調査」
女性の就業者数および就業率
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2.コンビニ業界の構造変化
出所:経済産業省「商業統計調査」、「経済センサス」
小売店舗数の推移
0
50
100
150
200
1982 1985 1988 1991 1994 1997 1999 2002 2004 2007 2012
万店
年
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2.コンビニ業界の構造変化
買い物難民の増加
308382
598
0
100
200
300
400
500
600
700
2005 2010 2025
万人
出所:農林水産政策研究所
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3. 国内市場の変化への対応
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3.国内市場の変化への対応
・世界に例を見ない高齢化の進展
・平均世帯人員の減少
・働く女性の増加
・小売店舗数減少
・買い物難民の増加
国内市場の変化(まとめ)
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3.国内市場の変化への対応
・小分けの生鮮食品、惣菜
・価格戦略の変化・店内調理、カウンターコーヒー、イートイン
・PB商品
・宅配、公共料金支払い、荷物受取もできる地域のインフラに
・会員カード活用
消費者ニーズへの対応
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3.国内市場の変化への対応
・7-11の食事宅配サービス「セブンミール」、宅配サービス「セブンらくらくお届け便」
消費者ニーズへの対応
7-11の食事宅配サービス「セブンミール」 7-11の超小型自動車「コムス」
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例:セブンカフェ1店1日販売数推移
出所:セブン&アイ・ホールディングス
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3.国内市場の変化への対応
セブン-イレブンの年齢別1日1店舗当たり平均客数推移
出所:セブン-イレブン・ジャパン来店客調査
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3.国内市場の変化への対応
・駅ナカの例:セブン;JR西日本等(約560店)、ファミマ;JR九州等(約400店)、ローソン;東急等(約50
店)
・複合店の模索
・ファミマの例:ドラッグストア、調剤薬局、スーパー、カラオケ、外食との複合店を今後5年で3000店舗まで
・ドラッグストアとの融合店(ローソン)
駅ナカ、複合店の取組
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4. 海外への進出
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4. 海外への進出
コンビニ大手4社の海外展開の状況(2013年度)
出所:各社IR資料
日本 韓国 台湾 中国 タイ 米国 その他海外 海外小計(店舗数) 合計セブン-イレブン 16319 7085 4919 2001 7429 8641 6039 36114 52433ローソン 11606 389 29 4 61 483 12089ファミリーマート 10703 2908 1154 1096 9 99 5266 15969ミニストップ 2218 1913 67 415 2395 4613
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4. 海外への進出
1人当たりGDP(名目)比較(2013年)
出所:日本貿易振興機構
869
1505
1902
2790
3510
5674
6747
10548
20930
24329
38491
43876
53101
0 10000 20000 30000 40000 50000 60000
ミャンマー
インド
ベトナム
フィリピン
インドネシア
タイ
中国
マレーシア
台湾
韓国
日本
アラブ首長国連邦
米国
ドル
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4. 海外への進出
(参考) 中国のコンビニ@桂林
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4. 海外への進出
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4. 海外への進出
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4. 海外への進出
・ファミリーマート:2020年までに中国で約5000店、海外全体で2万店目指す
・ローソン:中国出店5倍(2014年度180店舗出店)
海外展開の目標
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4. 海外への進出
・ファミリーマートは韓国、ミニストップはカザフスタンから撤退
・コンビニ展開:工場建設、物流網整備、システム構築、出店スペース獲得、地域に合わせた品ぞろえ、従業員の教育
・国・地域によっては政治リスクも
海外展開のむずかしさ
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• 有望と見られる中国は都市部の家賃の高さ、不透明な小売政策、弁当工場や物流などインフラ整備の難しさ、地場コンビニとの競合が課題
• 海外展開は資金負担や店舗経営の面でハードル高い
• →大手と中堅以下との差が広がる要因にも
4. 海外への進出
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4. 海外への進出
海外事業の収益状況(2013年度)
-100 0 100 200 300 400 500
7-11
ローソン
ファミリーマート
億円
注:7-11にはスーパー事業等の営業利益も含まれている
ローソンは連結子会社(中国3社、タイ1社)の合計
出所:各社IR資料
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5. 企業間格差広がるコンビニ
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5. 企業間格差広がるコンビニ
3大業態の国内シェア比較(2013年度)
コンビニ スーパー百貨店
7-1140%
ローソン
20%
ファミリー
マート18%
サークル
Kサンクス10%
ミニストッ
プ4%
その他
8%
イオンリ
テール15%
イトーヨー
カ堂10%
ユニー
5%ダイエー
4%ヨークベニ
マル3%
その他
63%
三越伊
勢丹16%
そごう・
西武11%
J.フロント
リテイリ
ング
11%
高島屋
11%
その他
51%
出所:経済産業省、各社IR資料
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5. 企業間格差広がるコンビニ
コンビニ上位4社の2014年度上半期営業利益比較
0 200 400 600 800 1000 1200 1400
7-11
ローソン
ファミリーマート
サークルKサンクス
億円
出所:各社IR資料
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5. 企業間格差広がるコンビニ
新規出店数も格差広がる
2014年2月末 2015年2月末見込み 増減数7-11 16,319 17,519 1,200ローソン 11,606 12,288 682ファミリーマート 10,547 11,451 904サークルKサンクス 6,359 6,354 ▲ 5ミニストップ 2,218 2,203 ▲ 15スリーエフ 563 573 10ポプラ 655 644 ▲ 11
出所:日本経済新聞(2014年10月18日)
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5. 企業間格差広がるコンビニ
1日当たり1店舗平均売上高比較(2013年度)
0 20 40 60 80
7-11
ローソン
ファミリーマート
サークルKサンクス
ミニストップ
万円
出所:各社IR資料
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5. 企業間格差広がるコンビニ
・セブン-イレブンの一人勝ち?
・コンビニは装置産業
・定期的にシステムや店舗改善に数百億円の投資が必要
・成長を続けないと加盟店がついてこない
・新たな再編の可能性も
新たな再編の動き?
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ご清聴ありがとうございました