外国人特別研究員事業 よくある質問jsps.go.jp(定着促進)...

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FAQ for the JSPS Postdoctoral Fellowship for Foreign Researchers 外国人特別研究員事業 よくある質問 本紙は「平成 26 年度 外国人特別研究員事業 諸手続の手引」(以下、手引とする。)の内容 を問答形式で補足するものです。「手引」をよく読んでからご利用ください。なお、和文と英 文で内容に解釈上の差異が生じた場合は、和文による解釈を優先します。 独立行政法人 日本学術振興会 Japan Society for the Promotion of Science 102-0083 東京都千代田区麹町5―3―1 国際事業部人物交流課 外国人特別研究員係(一般、欧米短期、定着促進) 企画調整係(戦略的プログラム) TEL: 03-3263-3444, 3810, 3769, 3783 (一般、欧米短期、定着促進) 03-3263-4098, 3750(戦略的プログラム) FAX: 03-3263-1854(共通) E-mail: [email protected](一般) [email protected] (欧米短期) [email protected](定着促進) [email protected](戦略的プログラム) 外国人特別研究員事業ウェブページ: http://www.jsps.go.jp/j-fellow/index.html

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FAQ for the JSPS Postdoctoral Fellowship

for Foreign Researchers

外国人特別研究員事業 よくある質問

本紙は「平成 26 年度 外国人特別研究員事業 諸手続の手引」(以下、手引とする。)の内容

を問答形式で補足するものです。「手引」をよく読んでからご利用ください。なお、和文と英

文で内容に解釈上の差異が生じた場合は、和文による解釈を優先します。

独立行政法人 日本学術振興会 Japan Society for the Promotion of Science

〒102-0083 東京都千代田区麹町5―3―1

国際事業部人物交流課 外国人特別研究員係(一般、欧米短期、定着促進)

企画調整係(戦略的プログラム)

TEL: 03-3263-3444, 3810, 3769, 3783 (一般、欧米短期、定着促進)

03-3263-4098, 3750(戦略的プログラム)

FAX: 03-3263-1854(共通)

E-mail: [email protected](一般)

[email protected] (欧米短期)

[email protected](定着促進)

[email protected](戦略的プログラム)

外国人特別研究員事業ウェブページ: http://www.jsps.go.jp/j-fellow/index.html

1. 基本的事項に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

2. 滞在費等に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2

3. 航空券に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3

4. 一時出国に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5

5. 保険・年金に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8

6. 採用期間の変更に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11

7. 証明書等に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12

8. 査証、在留資格に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13

9. 税金に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16

10. 特別研究員奨励費に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17

11. 調査研究費に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21

12. 生活に関する質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22

13. その他の質問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23

1

1.基本的事項に関する質問 本項では、手引の「Ⅰ 基本的事項」にかかる補足事項を記載しています。

Q1.外国人特別研究員に採用される以前から、研究機関で給与所得を得ています。外国

人特別研究員としての採用期間中も、当該研究機関から給与所得を得ることはできま

すか?

A1.外国人特別研究員事業(以下、本事業とする。)の採用前に、外国の研究機関等で職

員として給与所得を得、当該職員の立場を保有した状態で外国人特別研究員(以下、

研究員とする。)になる場合、採用期間中において、手引のⅠ-7.-(1)「研究員の義

務」の③において定めている研究専念義務に抵触しなければ、当該研究機関から支給

される給与を得ることは差し支えありません。

ただし、採用以前の職が日本国内の研究機関におけるものである場合はこの限りで

はありません。詳細は日本学術振興会(以下、振興会とする。)にお問い合わせくださ

い。 Q2.研究員は、振興会が提供する各種経費や研究費の他に研究助成金を受けることはで

きますか?

A2.いいえ、手引のⅠ-7.-(1)「研究員の義務」の②及び③において定めている研究

専念義務に抵触すると考えられるため、研究員は、本事業及び特別研究員奨励費と同

様の性格をもつ研究助成金等を受けることはできません。

なお、平成25年度までの手引には、「研究員は、採用期間中、他のフェローシッ

プ、研究費及び謝金等を受けてはならない。」とあり、平成26年度版では「研究費」

を削除していますが、これは、上記回答を変更するものではありませんのでご了承く

ださい。

2

2.滞在費等に関する質問 Q1.宿舎手当は支給されますか?

A1.滞在費に含まれています。別途支給しません。

Q2.家族が来日します。家族手当は支給されますか?

A2.滞在費は、研究員が日本で研究活動を行うための滞在に必要な経費です。振興会は、

同行者にかかる生活費を別途支給しません。

Q3.採用期間中、滞在費が減額されて振り込まれました。理由を教えてください。

A3.研究員による一時出国が、一定日数を超えたために減額したものです。振興会は、

研究員の一時出国が通算で90日(採用期間が1年の研究員は45日。ただし外特(欧

米短期、戦プロ)を除く。)を超えると滞在費を減額して支給します。一時出国の累計

日数及び手引Ⅳ-4.-(4)「一時出国期間中の滞在費の支給」にある滞在費減額のル

ールを確認してください。なお、振興会は、研究員又は受入研究者への事前の連絡な

く滞在費を減額することはありません。

Q4.外特(一般又は定着)の研究員です。3月下旬に振り込まれるはずの4~6月分の

滞在費が、3か月分より少なく入金されていました。何故ですか?

A4.振興会内における年度末の経理処理の関係上、毎年3~6月にかけて継続的に滞在

する研究員への4~6月分の滞在費は、変則的な支払いになります。支払額と時期は

当該年度予算の状況によって決定しますので、詳細は、3月に受入研究機関を通じて

お送りする通知文書を確認してください。なお、ここ数年は、概ね3月に4月分、4

月に5・6月分を支給しています。

ただし、当該期間中に初回金が支給される研究員については、この限りではありま

せん。

Q5.源泉徴収票の発行手続を教えてください。

A5.振興会が支給する滞在費等は、給与ではなく旅費であるため、源泉徴収の対象外で

す。振興会から受けていた経費の金額の証明を求められた際は、Award Letter や経

費負担証明書の写しを使用してください。

3

3.航空券に関する質問 Q1.申請時とは異なる場所で就業しています。現在の所属機関の最寄りの国際空港から

来日することは可能ですか?なお、現在の所属機関は、国籍国、採用通知先及び所属

機関の所在地のいずれでもない第三国にあります。

A1.手引のⅢ-2.-(1)「支給条件」のいずれにも当てはまらない場所を出発地又は到

着地に希望する場合は、証憑の提出があり、かつ振興会が適当と判断した場合に限り、

当該地からの来日又は離日を認めます。詳細は振興会に問い合わせてください。

Q2.家族と共に渡航予定です。家族と同じ便を利用できますか?

A2.希望があれば家族分を同時に手配することは可能です。詳細は所定の旅行代理店に

問い合わせてください。ただし、振興会は研究員1名のための航空券を支給し、家族

分は支給しませんのでご注意ください。

Q3.乳幼児がいるため、ゆりかご付の便を予約できますか?

A3.振興会指定の旅行代理店に問い合わせてください。なお、旅行代理店は、大きな荷

物を運びたい、特定の座席に座りたい等の特別な要望について、可能な限り対応いた

しますが、結果として対応いたしかねる場合もありますのでご了承ください。

Q4.外特(欧米短期)の採用者です。この度外特(一般)に採用が決まりました。欧米

短期の採用終了に合わせて帰国し、一般の採用開始に合わせて来日したいと考えてい

ますが、欧米短期の離日及び一般の来日に係る航空券は振興会から支給されますか?

A4.現在採用になっている外国人特別研究員事業の採用終了に伴う復路航空券は支給可

能ですが、その後採用となる別の外国人特別研究員事業の採用開始に伴う往路航空券

の支給可否は、研究員の日本への滞在状況を基に総合的・個別的に判断します。振興

会は、当該研究員や受入研究機関に対し、判断材料として文書等の提出を求めること

がありますのでご了承ください。

Q5.既に発券済である航空券をキャンセルすることはできますか?

A5.研究員の自己都合により、既に発券済である航空券をキャンセルする場合、キャン

セルにかかる追加費用は研究員の負担となります。ただし、天変地異の発生によるも

の等、やむを得ない場合はこの限りではありません。

Q6.来日する途中、国際学会(3日間)に参加したいので、当該学会の開催地を経由し

てから来日することは可能ですか?

4

A6.来日及び離日の際のストップオーバーについては、原則として、当該ストップオー

バーが、外国人特別研究員としての研究に密接に関係している理由によるものに限り

認めています。ストップオーバーを希望する研究員は、航空券の手配前に振興会に問

い合わせてください。ストップオーバーに係る料金は研究員の自己負担となります。

なお、出発地から本来の到着地までの一般的な経路から著しく逸脱している場合は、

支給しないこともありますのでご注意ください。

Q7.採用期間が終了した後、研究をまとめるために日本に滞在し続けて2か月が経ちま

したが、帰国するための航空券は支給してもらえますか?

A7.採用期間終了後、「採用期間終了後の本邦滞在」の手続をとらずに研究員が引き続き

日本に滞在した場合、振興会は、研究員の帰国のための航空券を支給することができ

ません。採用期間終了後に日本に一定期間滞在し、かつ振興会による航空券の支給を

希望する場合は、必ず採用期間終了前に受入研究機関を通じて振興会に問い合わせて

ください。

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4.一時出国に関する質問 滞在費は、研究員が受入研究者の指導のもと、日本国内で共同研究を行うため、日本国

内に滞在し、生活する際の諸経費として支給されます。 また、研究員は、原則として、採用期間中は継続して日本に滞在し、研究に従事するこ

とが義務付けられています。よって、採用期間中、研究員が一時出国をした場合、その目

的が研究か否かに関わらず、滞在費を支給することは適切ではないと考えられます。 ただし、研究活動等の事情から、一時出国をすることが不可欠な場合もあります。その

ため、研究員が一時出国をする場合は、一定の猶予期間ののち滞在費の減額を行うことと

しています。また、何らかの理由で振興会の定める一時出国の上限(150 日又は 105 日、

ただし外特(一般、定着)の場合のみ)を越えた場合は、その最後に一時出国を開始した

日付をもってフェローシップ終了とします。

なお、研究員の一時出国は、上記のとおり、やむを得ない場合にのみ認められるもので

あり、研究員に与えられた権利ではありません。短期、長期を問わず一時出国を行う際に

は、受入研究者の事前の許可を得て下さい。また、振興会は、一時出国の理由、期間等が

不適切と判断した場合は、一時出国を認めない場合があります。

さらに、外特(欧米短期、戦プロ)においては、研究員は採用期間中、継続して日本に

滞在する義務があり、原則として一時出国は認められません。(手引Ⅳ-4.「研究員の一時

出国」参照)家族の病気等、やむを得ない事情がある場合は、事前に受入研究者を通じて

振興会に相談してください。共同研究と関連する国際学会、資料収集の場合を含め家族の

事故等出国が如何なる場合でも、累計で最長15日(4か月以上の滞在者は30日)を限

度とします。また、採用期間終了前1か月以内の時期の一時出国は認められません。

滞在費の減額は、一時出国を行ったことによるペナルティーではなく、日本を離れるこ

とを理由に滞在費を減額するものです。研究上の理由であっても同様の取扱いとなること

に特にご理解をお願いします。 なお、振興会では、日本を出国及び帰国(再上陸)する際に日本の入国管理局で押印す

る日付により、一時出国期間を算定します。自動化ゲートを使用した際は、パスポートに

出入国スタンプを押すよう空港の係員に必ず申し出て下さい。

以下の内容は、外特(一般、定着)の採用者向けです。外特(欧米短期、戦プロ)の採

用者にかかる一時出国については、振興会にお問い合わせください。

Q1.研究上必要な場合や家庭の事情等でやむを得ない場合であっても、一時出国期間が

通算で90日(採用期間が1年の研究員は45日)を超えた場合、滞在費は減額され

ますか?

A1.一時出国の理由の如何を問わず所定の期間を越えた場合は、滞在費を減額します。

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Q2.いつの分の滞在費が減額されるのですか?

A2.一時出国期間が通算で90日(採用期間が1年の研究員は45日)を超えた翌月の

支給の際に減額します。既に最終の支払が終了している研究員については、戻入を要

求します。

Q3.一回の一時出国で許可される最長期間を教えてください。

A3.最大150日(採用期間が1年の研究員は105日)までです。その際、以下のこ

とに留意してください。

一時出国の期間の長短にかかわらず、必ず事前に受入研究者の許可を得てください。

理由の如何に関わらず、150日(採用期間が1年の研究員は105日)を超える

一時出国は認められません。また、一時出国を複数回行う場合、合計日数が150日

(採用期間が1年の研究員は105日)を超えることも認められません。

一時出国による滞在費の減額方法は、研究員の採用期間及び通算一時出国期間によ

り、以下のとおりとします。研究を目的として一時出国をする場合(例:フィールド

ワーク、国際会議出席)でも滞在費が減額されることに変わりありません。 初回の

減額以降、通算一時出国期間が15日加算されるごとに、0.5か月分を減額します。

減額される滞在費は、最大で2か月分です。

(1)採用期間が1年を超える研究員

通算一時出国期間 減額対象額

91日~105日 0.5か月分

106日~120日 1か月分

121日~135日 1.5か月分

136日~150日 2か月分

(2)採用期間が1年の研究員

通算一時出国期間 減額対象額

46日~60日 0.5か月分

61日~75日 1か月分

76日~90日 1.5か月分

91日~105日 2か月分

Q4.24か月採用の研究員の場合、12か月毎の出国日数制限はありますか?

A4.ありません。24か月で通算最大150日です。

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Q5.採用期間終了を控えた研究員(24か月採用)です。採用期間中、一時出国を一度

もしておらず、また休暇もなかったため、一時出国可能な期間である90日間を使っ

て旅行してから終了することは可能ですか?

A5.研究員の一時出国は、前述のとおり、やむを得ない場合にのみ認められるものであ

り、研究員に与えられた権利ではありません。よって、一時出国の期間をいわゆる年

次休暇と解釈して、採用期間終了日を早めるために利用することはできません。年次

休暇の取り方については、受入研究者及び受入研究機関と相談してください。

なお、受入研究者及び受入研究機関は、年次休暇の取り方について、就業規則及び

慣行等を踏まえ、適切にご対応ください。

Q6.研究員の一時出国に係る旅費を受入研究機関の運営費交付金で支出できますか?

A6.研究員に支給する滞在費は、振興会の旅費規程等に基づき、1日あたりの旅費、つ

まり日当、宿泊料及び交通費を 1月分乗ずることにより算出しています。旅費のうち、

宿泊費や交通費については、実費負担の範囲内に止まると考えられるため、他の財源

で支弁しても差し支えありません。しかし、日当は、上述の滞在費の性格を鑑み、受

給を辞退してください。 (参考:特別研究員奨励費<外国人特別研究員>による出張旅費の支出について) *外特(一般、定着)の採用者で、特別研究員奨励費を受けている方は必ずお読みください

平成 25年度以前は、振興会が発行する「科学研究費助成事業 学振研究者使用ルール(補

助条件)」(以下、「使用ルール」とする。)において、研究代表者、研究分担者及び研究協力

者が国内外の出張に行く場合、かかる旅費(交通費、宿泊費及び日当)は特別研究員奨励費

から支出しても差し支えないこととなっていました。

他方、振興会は、研究分担者である外国人特別研究員に対して滞在費を支給しており、こ

れは旅費、つまり日当、宿泊料及び交通費を合わせた費用と同等の取扱いとしています。従

って、外国人特別研究員に対し、特別研究員奨励費から日当を支給すると、日当の二重支給

となり、振興会として整合性を取る必要がありました。

そのため、平成 26年度から「使用ルール」を一部変更し、外国人特別研究員に対し特別研

究員奨励費からの日当の支給はできないことといたしましたので、ご注意ください。詳細は、

特別研究員奨励費(外国人特別研究員)のウェブページを参照ください。

なお、上記 A6のとおり、交通費及び宿泊費については、実費負担の範囲内と認められるた

め、受給しても差し支えありません。

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5.保険・年金に関する質問 Q1.国民健康保険は必ず加入する必要がありますか?

A1.日本に3か月を超える在留資格を有する外国人は、国民健康保険に加入することが、

法律で義務づけられています。国民健康保険は最寄りの市町村区役所で加入できます。

在留カードに住居地を登録した後、加入の手続をしてください。

なお、研究員は、国民健康保険に加入した上で、さらに振興会によって海外旅行保

険が付されます。いずれかを脱退する必要はありません。

Q2.国民健康保険はいつ加入するのですか?

A2.来日して14日以内に、在留カードに住居地の登録を行う必要があるので、そのと

きに併せて加入の手続を必ずとってください。なお、来日して、数か月以上経過した

後に国民健康保険の加入手続をとると、来日から加入時まで保険料をまとめて支払う

ように指示される場合があるので、ご注意ください。

Q3.国民健康保険の保険料はいくらですか?

A3.保険料の計算方法は市町村によって異なりますので、振興会では回答しかねます。

最寄りの市町村区役所にお問い合わせください。

Q4.外国人特別研究員事業に採用される前に、日本で就業し、就業先の社会保険に加入

していました。国民健康保険の保険料は、社会保険の保険料と比べてどのように違い

ますか?

A4.国民健康保険の保険料は、基本的に前年の所得をもとに計算されるため、前年に就

業先の社会保険が適用されていた者が、職を辞して国民健康保険に移行する場合、そ

の後請求される保険料は高額になる場合が少なくありません。しかし、振興会が研究

員に支給する滞在費は給与ではなく旅費であり、源泉徴収の対象とはならないため、

同額の給与所得を得ている場合に比べて保険料が減額される場合があります。ただし、

減額されるためには申請が必要です。振興会の滞在費の性格を示す資料(採用通知、

経費負担証明書及び『諸手続の手引』等)を持参の上、最寄りの市町村区役所に必ず

問い合わせてください。

Q5.国民健康保険が適用されて自己負担した30%について、振興会の海外旅行保険に

請求することはできますか?

A5.可能です。ただし、振興会が加入している海外旅行保険は民間の保険会社のもので

あるため、請求に応じかねるものもあります。詳しくは採用当時に送付した「A GUIDE

TO THE INSURANCE POLICY FOR JSPS FELLOWS」を参照してください。

9

Q6.海外旅行保険の保険証券(付保証明書)はいつもらえますか?

A6.振興会が「採用期間開始届(様式2)」を受け取り、研究員が「Declaration, Agreement & Authorization」を送付した後、約1か月以内に、保険代理店から各大学等機関を

通じて研究員に送付されます。

Q7.配偶者が日本で就業しています。配偶者の扶養で健康保険に入ることはできます

か?

A7. 就業先により条件が異なります。配偶者の就業先に問い合わせてください。その際、

本事業で研究員に支給している滞在費等は給与ではなく旅費であるため、源泉徴収の

対象とはならないことも併せて説明してください。なお、振興会としては、然るべき

健康保険制度に合法的に加入していれば、国民健康保険以外のいずれの健康保険制度

でも差し支えありません。

Q8.来日後、研究や通勤等のため自動車(単車)の利用を考えています。国民健康保険

や海外旅行保険に自動車保険は含まれていますか?また、自動車を利用する際の留意

点を教えてください。

A8.まず、車両の運転をする必要がない場合は、できるだけ公共交通機関を利用するよ

う心がけてください。国民健康保険にも振興会が加入する海外旅行保険にも、自動車

保険は含まれていません。日本では車両を運転する際、その車両に対し強制保険への

加入が義務づけられており、事故を起こした際には一定限度の保証が行なわれます。

しかし、この保険は、対人についてのみであり、さらに対人賠償でも場合によっては

1億円を超えるような請求をされることは珍しくありませんし、長期間の裁判を受け

る可能性もあります。特に飲酒運転による交通事故・違反は、一般の交通事故よりも

厳しく罰せられます。飲酒をした後の運転は厳に謹んで下さい。 なお、自動車等を運転する必要がある場合は、安全運転を心がけ、さらに個人で大

きな保証を受けられる任意保険に必ず加入してください。(振興会は自動車保険料の

負担はしません。) また、振興会では、研究員が交通事故に巻き込まれることがあっても、金銭的な支

援はできません。くれぐれも安全に気を付けてください。

Q9. 国民健康保険以外に特別に加入すべき保険はありますか? A9.一般的に民間アパートに入居する際、火災保険の加入を義務づけられることがあり

ます。その場合は、お支払いしている滞在費でお支払い下さい。

Q10.国民年金について、手引Ⅱ-2.-(2)③「国民年金への加入」に「年金制度の

二重加入を防止するために、外国の年金制度の加入期間を取り入れ年金が受けられ

るように協定を締結しています」とありますが、協定とは何ですか?また、脱退一

時金とは何ですか?

10

A10.協定とは「社会保障協定(International Social Security Agreement)」のこと

です。当該協定は、①「保険料の二重負担」を防止するために加入するべき制度を

二国間で調整する(二重加入の防止)、及び②保険料の掛け捨てとならないために、

日本の年金加入期間を協定を結んでいる国の年金制度に加入していた期間とみな

して取扱い、その国の年金を受給できるようにする(年金加入期間の通算)ために

締結しています。平成 26 年 4 月現在、日本はアメリカをはじめ15か国との間で

社会保障協定を締結しています。

また、脱退一時金とは、日本国籍を有しない方が、国民年金、又は厚生年金保険

に 6カ月以上加入後、被保険者資格を喪失し、日本を出国した場合、日本に住所を

有しなくなった日から 2年以内に請求できる一時金です。

社会保障協定と脱退一時金の関係については、これまで年金を納付していた国に

よって異なります。詳細は日本年金機構に問い合わせてください。

(参考:「社会保障協定」日本年金機構ウェブページ

http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=5068)

※ 国民健康保険についての詳細は、市区町村役場へお問合せください。

11

6.採用期間の変更に関する質問 Q1.採用期間の延長の手続を教えてください。 A1. 採用期間の延長は、外特(一般、定着)の採用者のうち、当初の採用期間が12か

月以上24か月未満で、研究の遂行上特に必要が認められる場合に、所定の審査を経

たうえ、合計24か月を超えない範囲で期間の延長を認めることがあります。

なお、研究期間の延長は、共同研究の遂行上の必要がある場合に限ります。共同研

究の成果が出ない等の研究の遅れ、研究員の就職(フェローシップ)先等の理由で期

間を調整したいなどの理由による延長は認められません。 また、外特(欧米短期、戦プロ)の採用者は、当初定められた研究期間の延長はで

きません。

Q2.採用期間の延長はいつ手続を行えばよいのですか? A2.当初採用期間終了日の3か月前までに延長申請書を提出してください。これより遅

れて延長申請があった場合は、当該延長申請は認められません。従って、当初終了日

の約4か月前までに、受入研究機関の国際交流事務担当部署に延長の書類を取り寄せ

るよう連絡をとる必要があります。

Q3.延長申請書を提出してからどれくらいで結果が分かりますか? A3.振興会に延長申請書が到着後、約1か月程度かかります。

Q4.採用期間の延長は難しいのですか? A4.採用期間中の研究実績、延長後の研究計画等の総合的な見地から審査されます。必

ずしも延長が許可されるとは限りません。また、予算等の状況により、延長を許可し

ない場合もあります。

Q5.採用期間の短縮の手続を教えてください。 A5.やむを得ない事情により採用期間の短縮を希望する場合は、まずは速やかに振興会

に連絡してください。同時に、受入研究機関を通じて「採用期間終了(短縮)届(様

式6))」を振興会に提出してください。 研究員によっては、採用期間の短縮に伴い、既に受領した滞在費やその他の経費の

一部を戻入する必要があります。帰国後の外国からの送金による戻入は、高額の手数

料が発生します。また、トラブルの原因となりやすいため必ず帰国前に日本国内から

送金してください。なお、送金手数料は、研究員の負担となります。なお、戻入は、

必ず円建てで行ってください。

12

7.証明書等に関する質問 Q1.就職のための採用証明書の発行手続を教えてください。 A1.証明書交付願(様式11)及び返信用封筒(振興会から希望の住所に証明書を郵送

するために十分な金額の切手等を貼付したもの)を提出してください。発行可能部数

は申請書1枚につき3部までです。また提出先も1部ごとに明記してください。なお、

証明書は採用期間終了後の発行となります。

Q2.就職活動の目的以外で証明書の発行を依頼できますか。 A2.振興会は、研究員が採用期間終了後の就職のために必要とする場合に限り証明書を

発行します。研究員の契約行為(高額商品の購入等)や家族の査証取得、査証の更新、

保育所等の利用等、研究員の日本滞在に必要となる各種証明書は発行しません。 振興会の発行する証明書がなくとも、採用時に送付した採用通知や経費負担証明書、

又は受入研究者(受入研究機関)が作成する研究従事証明書を利用することで対応し

てください。

Q3.子どもを保育園に預けるための必要書類に、雇用主のサインが必要です。振興会は

サインをしてくれますか? A3.振興会は、研究員の日本滞在に必要な各種書類(税金に関する文書や保育所等の利

用に必要な書類等)への署名及び押印等は行いません。各受入研究機関で対応してく

ださい。

Q4.証明書に自己の研究課題名を明記することはできますか? A4.振興会が発行する証明書は様式が決まっており、項目の追加や削除はできません。

証明書に明記される項目は、研究者名、採用期間、受入研究者名、支給経費のみで、

研究者個人の研究課題名は表記されません。項目の追加や削除、別の様式による証明

書が必要な場合は、各受入機関で作成してください。

Q5.科学研究費補助金(特別研究員奨励費)を受けていた証明の発行手続を教えてくだ

さい。 A5.本事業の担当課(人物交流課)では受け付けておりません。必ず受入研究機関の科

研費担当部署を通じて、振興会の研究助成第二課に依頼してください。研究助成第二

課への研究員からの直接の依頼は受け付けることができません。

13

8.査証、在留資格に関する質問 研究員の国籍や経歴は実に多様です。そのため、全研究員が同一種類の査証(ビザ)

を取得することは困難であると考えられることから、振興会は、査証の取得は個人の責

任において行うべきであるとしています。研究員には、受入研究者及び受入研究機関の

支援の下で、在留目的及び期間に合致した査証の申請・取得をお願いします。 したがって、新たな査証及び在留資格の申請のための書類の作成・交付等の援助が必

要な際は、受入研究者及び受入研究機関に依頼してください。振興会では、採用通知及

び経費負担証明書の文書以外は作成しかねますのでご了承ください。なお、査証や在留

資格について不明点等があれば、最寄りの入国管理局や日本大使館に問い合わせ、指示

を仰いでください。

Q1.在留資格の更新(本人及び家族)はどのように行えばよいのですか?

A1.在留期間の更新の申請は、現在の在留資格による在留期間が満了する日までに、最

寄りの法務省入国管理局事務所又はその出張所で行ってください。

また、研究員が入国管理局へ出頭する際は、受入研究者、研究室の同僚及び受入研

究機関事務職員等の日本人の方が同行されることをお勧めいたします。

なお、申請に必要な書類は、研究員自身及び受入研究者が、入国管理局事務所に確

認し準備します。概ね次の書類が求められます。

1)振興会発行の英文採用通知(写)及び経費負担証明書(写)

2)預金通帳

3)受入研究者による文書(採用期間、受入研究機関及び研究課題を記載)

4)外国人特別研究員事業諸手続の手引

なお、英文採用通知及び経費負担証明書については、今後も他の目的で使用するこ

とが考えられます。提出の際はコピーを使用してください(手続にあたっては原本も

持参してください)。

Q2.家族を日本に呼びたいのですが、どのようにしたらよいですか?

A2.すでに来日した研究員が扶養家族を日本に呼び寄せるためには通常「家族滞在」の

査証が必要となります。査証の取得方法は、家族本人が日本の在外公館で申請する方

法もありますが、研究員が日本国内の入国管理局で家族の在留資格認定証明書を申請

する方法の方がより容易です。申請書類等詳細は受入研究機関の国際交流事務担当部

署又は最寄りの地方入国管理局に問い合わせて確認してください。

その際、研究員本人の在職証明が必要な場合がありますが、在職証明書は受入研究

者又は受入研究機関に作成を依頼してください(別添参照)。

Q3.「教授」の在留資格を申請します。「所属機関等作成用1」の「雇用契約先」「稼働

先」はそれぞれどのように記入すれば良いですか?

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A3.「雇用契約先」には日本学術振興会と記入し、「稼働先」には受入研究機関名を記入

してください。

Q4.『諸手続の手引』では「教授」又は「研究」の取得を推奨していますが、最寄りの

入国管理局に相談したところ、「文化活動」での取得を勧められました。問題はあり

ますか?

A4.本事業や支給経費の性格を説明した上で、入国管理局の指示に従ってください。

振興会と研究員は雇用関係になく、また振興会が研究員に支給する滞在費は給与や

報酬ではないため、受入研究機関の国際交流事務担当者や入国管理局の担当者によっ

ては、収入を得ることができない「文化活動」を推奨する場合があるようです。

しかし、研究員が銀行口座を開設する際、銀行によっては、振興会が支給する滞在

費は給与と同等の性格を持つと判断されることがあるため、振興会は、そのような誤

解を未然に防ぐために、収入を得ることができる「教授」又は「研究」を推奨してい

ます。 Q5.配偶者が日本人であるため、現在の在留資格は「日本人の配偶者等」です。手引で

は「教授」「研究」の取得が推奨されていますが、変更する必要はありますか?

A5.本事業や支給経費の性格を説明した上で、入国管理局の指示に従ってください。

Q6.外特(欧米短期)の採用者です。採用期間が3か月であり、ビザをあらかじめ申請

する時間がないため、「短期滞在」での来日を予定しています。問題がありますか?

A6.本事業や支給経費の性格を説明した上で、入国管理局の指示に従ってください。

なお、「短期滞在」の場合、入国時に付される上陸許可印では、3か月(例:4月

1日~7月1日)しか滞在できません。3か月を超えて滞在を希望する場合は、最寄

りの入国管理局で在留期間の延長手続を行ってください。

また、「短期滞在」でも、研究員の国籍によっては、来日前に手続が必要な場合

もあります。詳細は最寄りの日本大使館や入国管理局に問い合わせてください。 なお、振興会としては、採用期間の長短にかかわらず、適切な査証をあらかじ

め取得してから来日することを推奨します。

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※別添 受入研究者が作成する研究員の研究内容、採用期間及び滞在費等を証する文書

のサンプル

平成 年 月 日

殿

受入研究機関

所属機関・部局長

職・氏名 印

申 請 人

氏 名:(外国人特別研究員氏名)

生年月日:

国 籍:

上記申請人は、日本学術振興会の外国人特別研究員として、下記により日本に

滞在し、(受入研究機関)において受け入れ、研究を行っております。

なお、申請人の本国との渡航費及び日本国内での滞在費については、日本学術

振興会が負担しております。

滞在期間:平成 年 月 日~平成 年 月 日( か月)

研究課題:

受入研究機関:

※ 査証及び在留資格の詳細は、入国管理局へお問合せください。

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9.税金に関する質問 Q1.市役所で、源泉徴収票を提出するように言われました。どのように対応すればよい

ですか? A1.源泉徴収とは、雇用主が労働者に給与を支給する際に所得税及び住民税を予め給与

から差し引くことにより納税する制度です。源泉徴収票はその差し引いた税金の金額

を明記したものであり、これにより、税金の金額が分かるものです。 振興会と研究員は雇用関係にないため、源泉徴収を行っていません。また日本にお

ける収入については採用通知及び「外国人特別研究員事業 諸手続の手引」を市役所

に持参の上、旅費であることを説明してください。可能であれば、受入研究者や研究

室の同僚等、日本人の方が市役所に随行することを推奨します。

Q2.税務署から確定申告に関する照会がありました。どのように記入すればよいです

か? A2.本事業及び支給経費の性格を説明した上で、税務署や市役所等の指示に従ってくだ

さい。

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10.特別研究員奨励費に関する質問 *外特(一般、定着)のみ

Q1.研究員の研究を助成する研究費はありますか? A1. あります。 研究員が受入研究者と共同して行う研究計画を助成対象として、科学研究費補助

金(特別研究員奨励費)があります。特別研究員奨励費は、研究代表者である受入研

究者が、研究員を研究分担者とし、共同して行う研究計画を助成するものです。研究

員の研究の進展を援助する趣旨を踏まえ、研究員と受入研究者がその使途について十

分意見交換を行った上で、研究員本人が研究を遂行する上で必要な経費とするよう留

意してください。

なお、特別研究員奨励費の応募は、研究員として採用されるための申請とは別

途行うものですので、ご注意ください。 応募可能な募集時期は、研究員の来日(研究開始)時期により異なります(別

表参照)。これらの提出時期を過ぎてしまった場合は、原則として応募書類を受け

付けることができませんので、研究員と受入研究者は早めに応募の準備をしてく

ださい。 Q2.応募できる特別研究員奨励費の額を教えてください。 A2.応募できる1年度当たりの上限額は、以下のとおりです。

実験系 :120万円 非実験系: 80万円 特別枠 :150万円(特に研究経費を必要とする場合に少数に限り認められ

る) 採用期間が24か月で、各年度の採用期間が4か月を満たす場合は、1年度の応

募額は上記に従った上で、上限額の2倍の額を応募総額として、2年度(3年度にわ

たる場合は3年度)分を応募できます。ただし、これらの金額は、あくまで応募可

能な上限であり、実際に配分される金額を保証するものではありません。配分金

額は、研究計画により査定されることがあり得るとともに、全体の応募件数が予

算規模を超える場合は、応募金額を下回ることがあります。 Q3.特別研究員奨励費を使用するにあたって、特別な規則はありますか? A3.あります。学振研究者使用ルール(補助条件)(以下、使用ルールとする。)が

あります。 使用ルールは、研究代表者である受入研究者に通知するため、研究分担者であ

る外国人特別研究員は、受入研究者と情報共有の上、使用ルール等に従い適正に

使用してください。 また、特別研究員奨励費は、滞在費等と異なり各受入研究機関で管理します。

従って、使用ルールの他に、各研究機関で定める会計規程等に従って使用してくださ

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い。 Q4.特別研究員奨励費として使えるもの・使えないものを教えてください。 A4.次のとおりです。 (1)使用できる経費

特別研究員奨励費の補助対象となる経費は、研究計画の遂行及び研究成果の

取りまとめに直接必要な経費です。なお、直接経費は 4 つの費目に区分し、各費

目の対象となる具体的な経費は以下の通りです。

また、平成26年度から、旅費の欄に「(ただし、外国人特別研究員に対し日

当を支払うことはできない。)」の一文が追加されていますのでご注意ください。 物品費 物品を購入するための経費 旅 費 研究代表者、研究分担者及び研究協力者の海外・国内出張(資料収

集、各種調査、研究の打合せ、研究の成果発表等)のための経費(交

通費、宿泊費、日当)(ただし、外国人特別研究員に対し日当を支

払うことはできない) 人 件

費・謝金 資料整理、実験補助、翻訳・校閲、専門的知識の提供、アンケート

の配付・回収、研究資料の収集等を行う研究協力者(ポストドクタ

ー・リサーチアシスタント(RA)・外国の機関に所属する研究者等)

に係る謝金、報酬、賃金、給与、労働者派遣業者への支払いのため

の経費 その他 上記のほか当該研究を遂行するための経費(例:印刷費、複写費、

現像・焼付費、通信費(切手、電話等)、運搬費、研究実施場所借

り上げ費(研究機関の施設において補助事業の遂行が困難な場合に

限る)、会議費(会場借料、食事(アルコール類を除く)費用等)、

レンタル費用(コンピュータ、自動車、実験機器・器具等)、機器

修理費用、旅費以外の交通費、研究成果発表費用(学会誌投稿料、

ホームページ作成費用、研究成果広報用パンフレット作成費用、一

般市民を対象とした研究成果広報活動費用等)、実験廃棄物処理費)

(2)使用できない経費

特別研究員奨励費は、一定の研究組織、研究用施設・設備等の基盤的な研究

条件が最低限確保されている研究機関で交付することとしているため、次の経

費として使用することはできません。 a 建物等の施設に関する経費(直接経費により購入した物品を導入すること

により必要な軽微な据付等のための経費を除く) b 補助事業遂行中に発生した事故・災害の処理のための経費 c 研究代表者又は研究分担者の人件費・謝金 d その他間接経費を使用することが適切な経費

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Q5.特別研究員奨励費の応募方法を教えてください。 A5.様式S-2-5「科学研究費補助金(特別研究員奨励費)(外国人特別研究員)

研究計画調書」及び様式S-2-6「科学研究費補助金(特別研究員奨励費)(外

国人特別研究員)の応募等に係る確認書」を参照してください。(URL:

http://www.jsps.go.jp/j-fellow/j-fellow_14/19_shorei_download.html)受入研究者

が研究代表者となり応募します(外国人特別研究員は研究分担者)。 年度単位で必要な研究費を申請し、審査を経て交付しているため、原則、研究

代表者及び研究分担者は、様式S-2-5「科学研究費補助金(特別研究員奨励

費)(外国人特別研究員)研究計画調書」に準じて研究費を使用する必要がありま

す。 Q6.特別研究員奨励費はいつから使用できますか? A6.交付内定通知日以降、使用できます。

通常、振興会は応募書類を受領してから約1~2か月後に受入研究機関を通じ

て交付内定を通知し、その約1か月後に交付を決定します。なお、実際に特別研

究員奨励費が送金される時期は、交付決定後です。 また、平成24年又は平成25年に来日した研究員で、平成25年度から継続

する研究課題の場合、平成26年4月1日から使用することができます。 Q7.特別研究員奨励費の使用方法について、受入研究者(受入研究機関)と意見が

合わないのですが、どうしたらよいでしょうか? A7.特別研究員奨励費の管理責任は、研究代表者である受入研究者にあります。例

えば、特別研究員奨励費の使用方法について不備があった場合は、受入研究者が

責任を負わなければなりません。このため、特別研究員奨励費の使用方法につい

て受入研究者の合意が得られない場合は、受入研究者の意見が優先されます。 しかし、特別研究員奨励費は、研究員と受入研究者との共同研究を遂行するた

めに交付されるものであり、どちらか一方のみを補助するものではありません。

したがって、両者で合意のうえ使用するのが理想的な在り方です。受入研究者に

おいては、研究員の意見を最大限尊重した上で、最終的な方針を決定してくださ

い。 Q8.特別研究員奨励費で購入した物品等の取扱いについて教えてください。 A8.特別研究員奨励費で購入したすべての物品等は、特別研究員奨励費の交付の目的

に従って、適切に取り扱わなければならないことを前提とした上で、設備備品又は図

書については、使用ルールに従い、購入後ただちに研究機関に寄付してください。そ

の他詳細については、受入研究機関の会計規程等に従ってください。 Q9.就職することになったので、採用期間を短縮して終了することにしました。交

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付を受けている特別研究員奨励費の取扱いはどうなりますか? A9.研究員の採用期間終了日以降、特別研究員奨励費を執行することはできません。採

用期間終了日時点で未支出の特別研究員奨励費がある場合、振興会に返還してくだ

さい。採用期間の短縮が決定次第、受入研究者は速やかに振興会に電話連絡の上、採

用期間短縮届(様式6)及び研究報告書(様式7及び8)を提出するようお願いして

いますが、この手続とは別途、特別研究員奨励費についても、受入研究機関を通して

補助事業廃止等の手続を行ってください。

Q10.外特(一般)に採用されています。この度、同じ年度に外特(定着)にも採

用になり、一般が終了してから 2 か月後に開始する予定です。この場合、定着の

採用者として特別研究員奨励費に申請する資格はありますか?なお、一般の採用

者としては、本年度分の特別研究員奨励費は既に受け取っています。 A10.定着の採用者として、新規に申請することができます。詳細は振興会にお問

い合わせください。 (別表)

募集時期 来日(研究開始)時期 応募書類受付期間 交付内定(予定) 交付決定(予定)

平成26年度

第1回

26年 4月 1日~

26年 4月30日

26年 2月17日~

26年 2月20日 4月下旬 6月下旬

第2回 26年 5月 1日~

26年 7月31日

26年 6月 2日~

26年 6月 5日 7月下旬 9月上旬

第3回 26年 8月 1日~

26年 9月30日

26年 9月 1日~

26年 9月 4日 10月中旬 11月下旬

第4回 26年10月 1日~

26年11月30日

26年 9月29日~

26年10月 2日 11月中旬 12月中旬

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11.調査研究費に関する質問 *外特(欧米短期)のみ Q1. 研究員の採用終了に伴い、調査研究費の余剰金を戻入します。余剰金の総額に

は利子が含まれますが、利子も併せて戻入する必要はありますか? A1.手引Ⅴ-2.-(3)「調査研究費使用ルール」において、調査研究費の管理の伴

い生じた利子は、本事業の遂行に使用し、又は受入研究機関に譲渡しなければな

らない旨を定めています。いずれか適切な方を選択してください。 Q2.振込手数料は、「消耗品費」「謝金等」「その他」のどの項目に該当しますか? A2.「その他」に該当します。

Q3.設備備品費には使用不可とありますが、学内規程で 10 万円以上の物品が備品費

とされています。当該規程を適用することは振興会として問題ありますか。 A3.問題ありません。消耗品費にあたるか設備備品費にあたるかの判断は、受入研

究機関の会計規則等に準じて行ってください。 Q4.研究員が受入研究機関に出勤する際に発生する、研究員の自宅と受入研究機関

を往復する交通費を支出することは可能ですか? A4.本件は、手引Ⅴ-2.-(3)「調査研究費使用ルール」内、「研究を実施するにあ

たり、研究員が国内を出張又は移動するための旅費」には該当しないと判断します。しか

し最終的には、受入研究機関の会計規則等に従ってください。

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12.生活に関する質問 Q1.日本にはじめて滞在するので、日本での生活に不安があります。

A1.振興会は、採用通知とともに「Life in Japan 来日外国人研究者のための生活ガイ

ドブック」を全採用者に送付しています。日本の生活に関する一般的な情報は当該ガ

イドブックを参照してください。

実際の生活事情は、地域ごとに異なります。振興会よりも受入研究機関の担当部署、

受入研究者、最寄りの市役所等、近くの日本人に相談することを推奨します。

Q2.民間アパートに入居を考えています。礼金・敷金(保証金)が高額なため、振興会

で負担してもらえますか?

A2.振興会では採用通知に記載された経費以外の負担はできません。

Q3.来日後、日本語を勉強したいと考えています。振興会から、授業料や教材費等の補

助はもらえますか? A3.振興会として特に提供はしていません。受入研究機関に相談してください。

Q4.日本でクレジットカードを申し込む方法を教えてください。

A4.手引Ⅱ-1.-(7)「※クレジットカードについて」にあるとおり、振興会が研究員

に支給する諸経費は給与や報酬にはあたらないため、研究員が日本でクレジットカー

ドを取得することは非常に困難です。学会の参加等のためにクレジットカードを使用

することが見込まれる場合は、来日前にあらかじめ取得することを推奨します。

やむを得ず日本でクレジットカードを取得する必要がある場合、受入研究機関に生

協(生活協同組合)があれば、そちらで発行できる場合があるようですので、一度問

い合わせてください。

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13.その他の質問

Q1.論文の謝辞に外国人特別研究員事業について記載する予定です。決まった書式はあ

りますか?

A1.手引Ⅰ-11.「成果発表」を参照してください。

Q2.研究員が採用期間中に発明を行いました。発明の権利の帰属は振興会ですか?

A2.振興会は、研究員による発明や特許等の権利の帰属には関与しません。研究成果物

の帰属に係る問題の発生が予想される場合は、共同研究開始前に研究員と受入研究機

関及び受入研究者間で必要な覚書等をあらかじめ交わしてください。

Q3.手引のⅡ-1.-(3)「学位記等の提出」について、対応機関推薦で採用された者

で、採用手続中に学位記(写)又は学位取得証明書(正)を既に提出している者も再

度提出が必要ですか?

A3.必要ありません。対応機関推薦で採用された者は、採用手続中に然るべき文書によ

って学位の有無が確定している場合、同様の文書を採用後に再度提出する必要はあり

ません。