睡眠ポリグラフィーに必要な me の知識 (スライド用資料)

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1 388 388 388 388 388 388 388 384 384 384 384 384 384 384 384 380 380 380 380 380 380 380 376 376 376 376 376 376 376 380 C3-A2 50.0 C4-A1 50.0 O1-A2 50.0 O2-A1 50.0 LOE 100.0 ROE 100.0 Chin 50.0 Snore 200.0 ECG 1000.0 L-LEG 50.0 R-LEG 50.0 Flow 250.0 Chest 150.0 Abdom 150.0 SaO2 25.0 POS 500.0 1sec/div 睡睡睡睡睡睡睡睡睡睡睡睡睡 ME 睡睡睡 睡睡睡睡睡睡睡睡 () 睡睡 睡睡睡睡睡睡睡睡睡睡睡睡 () 睡睡 睡 第 12 第第第第第第第第第第第第第第第第 2004 睡 11 睡 7 睡 第第第第第第 http://www.noru pro.ne.jp

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睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料). (有)のるぷろライトシステムズ 大木 昇. ホームページ http://www.norupro.ne.jp. 第 12 回日本ポリソムノグラファー研究会 2004 年 11 月 7 日. はじめに. 最初に結論 PSG をきれいに検査できる性能の PSG 機器の使用 PSG 機器性能で解決する場合もある( PSG 機器の構成を理解する)     性能を持っているのに使い方を誤っているためにうまく検査できない場合がある ・ 判読に耐えうるデータ記録条件 - PowerPoint PPT Presentation

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Page 1: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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388 388 388 388 388 388 388 384 384 384 384 384 384 384 384 380 380 380 380 380 380 380 376 376 376 376 376 376 376 380

C3- A2 50. 0

C4- A1 50. 0

O1- A2 50. 0

O2- A1 50. 0

LOE 100. 0

ROE 100. 0

Chi n 50. 0

Snore 200. 0

ECG 1000. 0

L- LEG 50. 0

R- LEG 50. 0

Fl ow 250. 0

Chest 150. 0

Abdom 150. 0

SaO2 25. 0

POS 500. 0

1sec/ di v

睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識

(スライド用資料)

(有)のるぷろライトシステムズ 大木 昇第 12 回日本ポリソムノグラファー研究会  2004 年 11 月 7

ホームページ http://www.norupro.ne.jp

Page 2: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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はじめに

最初に結論  PSG をきれいに検査できる性能の PSG 機器の使用     PSG 機器性能で解決する場合もある( PSG 機器の構成を理解する)    性能を持っているのに使い方を誤っているためにうまく検査できない場合がある

・ 判読に耐えうるデータ記録条件    アンプ性能、サンプリング周波数やデータ分解能に注意    フィルターは波形を化けさせる     メーカーデフォルト設定では精度が悪い場合がある    最終的には、生波形で確認!    

判読時にはアーチファクトを判別する    機械的なものと生体的なアーチファクトを区別する    アーチファクトに見えないアーチファクトを判別する    フィルターを使いこなす

   

C3- A2 50. 0

C4- A1 50. 0

O1- A2 50. 0

O2- A1 50. 0

L- EOG 100. 0

R- EOG 100. 0

L- LEG 50. 0

R- LEG 50. 0

Chi n 50. 0

ECG 500. 0

1sec/ di v

Page 3: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

3

PSG 機器の一般的な構成(対象とする現象の大きさに注意)

アンチエリアジングフィルター

EEG,EOGEMG,ECG 差動アンプ

10uV~ 1mV

Resp,PulseSound DCアンプ±1mV ~ 1V

SpO2,CPAPEXT DCアンプ±10mV~ 5V

E

E

電極系

センサ系

外部機器入力系

ハー

ド時定数 A/D

リサンプリング

アンチエリアジングフィルター

デジタルフィルター

アナログアンプの性能 A/D 変換の特性 デジタルフィルタ特性

Page 4: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

4

アナログアンプの性能

デジタルアンプでも最初の入力はアナログアンプ    特性     ダイナミックレンジ      リカバリー特性     クロストーク性能

ダイナミックレンジ    どこまで最大入力が可能か

リカバリ特性    アンプが飽和状態になってから、正常な状態になるまでの時間

クロストークによる信号混入    隣り合ったチャネル間などで過大な信号により、混入が生じること。

Page 5: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

5

アナログアンプの性能 (ダイナミックレンジが重要になる現象)

本当は、DC成分を含んだ信号に近いものがアンプに入ってくる    体動や覚醒時の場合に特に現れやすい。簡単に 2mV くらいの電位が入ってくる。    

通常みるフィルタ後の波形 フィルタ前の波形(時定数があるので本当はもっと DC成分)

Chin

C3-A2

C4-A1

O1-A2

O2-A1

LOG

ROG

L-LEG

R-LEG

PolymatePolymate

Page 6: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

6

アナログアンプの性能 (リカバリ特性とダイナミックレンジの違いによる波形)

リカバリやダイナミックレンジの特性が悪い場合、フラットな波形になる   

あまり性能の良くないアンプ 体動の後にフラットな波形が数秒続いている

性能の良いアンプ 体動中に一部フラットになるが、 すぐ復帰して脳波をみることが可能

Chin

C3-A2

C4-A1

O1-A2

O2-A1

LOG

ROG

L-LEG

R-LEG

Polymate

Page 7: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

7

アナログアンプの性能 (クロストークによる信号混入)

正常範囲を超えた信号を入力すると、別のチャネルに影響を与える可能性がある。    

X電極入力に体位センサを入力した波形(同じ系列の EMGと ECGにノイズ混入)

Position

L-LEG

ECG

Chin

R-LEG

X電極入力に体位センサを入力した波形(脳波にも影響を与えている例)

Page 8: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

8

抵抗測定・その他について(アンプ性能だけでは解決できないこと)

電極抵抗が高いと、ハムが入る可能性が高い(検査技師の一般常識)    電極付けの時にはできるだけ抵抗値が小さくなるようにする    必要条件

電極抵抗が低ければ、きれいな波形になる? というわけではない。    外来ノイズが多い環境では、電極コードの取りまわしなどで変化する    必ず波形で確認することが必要    できれば電極付の近くで波形モニタできることが望ましい    (波形モニタが集中モニタ室に戻らないと見えないのは不便に見えますね)

電極コードの取りまわし    EEG ・ EOG ・ EMG など小さい電位のコードはまとめることでコード上に入る

外来ノイズを同じにしてアンプ側でキャンセルできる可能性が大きくなる。   

     注意 呼吸や体位など電位レベルが大きいコードとは離すか直交させる!         電源コードからも離すか直交させる!

Page 9: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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AD 分解能とその影響(8ビット分解能ではどこまで波形を表現できるか?)

AD 変換でデジタルする場合の AD 分解能による範囲   8ビットの分解能      8ビットはー128~+127の範囲です。    最小分解能( 1 ビットで表現できる値)を1 uV とした場合には、    ― 128uV ~+ 127uV   これでは K-Complex や SlowWave は範囲を超えてしまいます。   10ビットの分解能      10ビットはー512~+511の範囲です。    最小分解能( 1 ビットで表現できる値)を1 uV とした場合には、    ― 512uV ~+ 511uV   どうにかカバーできそうですが・・                 DC ドリフトを含む過大な信号が入ったら・・   12ビットの分解能      12ビットはー2048~+2047の範囲です。    最小分解能( 1 ビットで表現できる値)を 0.25uV としても十分です。     ― 512uV ~+ 511uV   細かい波形変化もとらえられますが・・

 

                                       

                            

Page 10: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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AD 分解能とその影響(8ビット分解能の波形では)

この波形どこかおかしくありませんか?(8ビット収録)

         

                                       

                            

C4A1 50. 0

C3A2 50. 0

O1A2 50. 0

O2A1 50. 0

Chi n 50. 0

LEMG 50. 0

1sec/ di v

Chin

C3-A2

C4-A1

O1-A2

O2-A1

Page 11: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

11

AD 分解能とその影響(判読できないデータ)

このような場合、どう判断しますか?     呼吸 の判断に必要な基準振幅が、イベント 波形が上限で切れているために参考にならない。

         

                                       

                            

764 764 756 756 764 756 764 756 756 748 748 741 748 748 741 748 748 748 748 741 733 733 725 725 725 725 725 725 741 748 756 756 756 748 748 741 741 741 733 733 725 725 725 717 702 694 694 702 702 709 709 702 709 725 748 764 764 756 756 756

FLOW 100. 0

CHEST 50. 0

ABDOM 50. 0

SaO2 10. 0

10sec/ di v

波形が上限で切れています。波形が上限で切れています。

Hypopnea!Hypopnea?

Flow

Chest

Abdomen

SpO2

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適切なサンプリング周波数(アナログデジタル変換の特性)

生体情報に応じた適切なサンプリング周波数で収録    目安は? 目的とする波形要素の周波数の10倍以上       EEG,EOG,EMG,ECG    200Hz以上 呼吸、食道内圧 20Hz以上      SpO2,CPAP圧など 1Hz

サンプリング周波数が低い場合の問題    1. 波形がひずみます。    2.  エリアジング現象がおきます。 3. アーチファクトの確認ができません

Page 13: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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サンプリング周波数が低いと (アナログデジタル変換の特性)

Spindle や β 波の認識が悪くなる    サンプリングと波数の関係がどうなるかみてみます。

   スピンドルの周波数付近をみると、100Hz サンプリングの場合、データポイントが1異なっただけで、 14.3Hz から 16.6Hzそして 20.0Hz と周波数が飛んでしまっています。

   では、波形としてどのくらい歪んでしまうのでしょうか?

      

Page 14: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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サンプリング周波数が低いと (アナログデジタル変換の特性)

ひずみ方の比較1    ひずみをみるために正弦波で比較してみます。 20Hzの正弦波を入力して、各サンプリング周波数でどうなるか

をみてみます。

   200Hzサンプリング                    100Hzサンプリング

    100Hzは形が左右非対称でかなり崩れているのがわかります 。   実際の波形では、どのくらい違うのか?

      

250ms/ di v 50. 0uV/ di v

22. 2

62

20. 0

64

20. 0

64

20. 0

64

20. 0

64

20. 0

64

20. 0

64

20. 0

64

20. 0

64

20. 0

64

20. 0

64

Freq( β ) 20. 2 [ 0. 67]Amp. ( β ) 64. 5 [ 0. 73]

500ms/ di v 50. 0uV/ di v

25. 0

55

20. 0

63

20. 0

63

20. 0

63

20. 0

63

20. 0

63

20. 0

63

Freq( Spi ndl e) 20. 7 [ 1. 89]Amp. ( Spi ndl e) 62. 6 [ 3. 01]

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サンプリング周波数が低いと (アナログデジタル変換の特性)

ひずみ方の比較2    実際の脳波ではどのくらい違うのでしょうか?    スピンドル波形を拡大して比較してみます。(同一波形比較が困難)

  200Hzサンプリング                         100Hzサンプリング

   見た目には、同じようなスピンドル波形に見えます。視察ではあまり問題にならないかもしれません。   しかし、ひとつひとつの波形の周波数をみると、100 Hz の場合には、範囲が広くなっていることがわ

かります。   この影響は、自動判定でスピンドル検出する場合に、スピンドルの持続時間で問題になり、100 Hz で

スピンドル波形の認識が悪くなる原因になります。

      

250ms/ di v 78. 0uV/ di v

14. 3

23

14. 3

26

12. 5

35

14. 3

46

13. 3

32

14. 3

32

14. 3

27

Freq( Spi ndl e) 13. 9 [ 0. 71]Amp. ( Spi ndl e) 32. 1 [ 7. 66]

500ms/ di v 78. 0uV/ di v

16. 7

24

14. 3

28

14. 3

36

14. 3

31

14. 3

33

12. 5

26

12. 5

28

Freq( Spi ndl e) 14. 1 [ 1. 40]Amp. ( Spi ndl e) 29. 9 [ 4. 17]

Page 16: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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C3- A2 50. 0

C4- A1 50. 0

LOG 50. 0

ROG 50. 0

Chi n 50. 0

LEG/ L 250. 0

LEG/ R 250. 0

ECG 250. 0

1sec/ di v

サンプリングが低くてEMG が分からない悪いデータ例

                                       

                            

本来の EMG成分ではなく、低い周波数のみしか表示されていません。

LEG-L

Sampling 32HzLEG-R

Sampling 32Hz

Page 17: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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サンプリング周波数が低い場合の問題点2(エリアジング現象とアンチエリアジングフィルター)

エリアジング現象とは    サンプリング周波数に近い成分が入ってくると、サンプリング周波数との差分の成分(ゴースト信号)が

AD 変換の結果取り込まれる現象です。    例    ゴースト信号=信号ーサンプリング周波数

   

   エリアジングが起こらないようにするためには、信号の最高周波数の 2倍以上の速度でサンプリングするか、あるいは、 A/D 変換器の前段にサンプリング周波数の1/3のアナログのハイカットフィルターを入れて最高周波数を制限します。

     200Hz サンプリング    66Hz の HFF    100Hz サンプリング    33Hz の HFF        ←- 注意

      

                                       

                            

Page 18: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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サンプリング周波数が低い場合の問題点3(ハムや EMG が見えない?)

エリアジング対応のため AD変換前に がかかるアンチエリアジングフィルター    

 100Hzサンプリングでは、アンチエリアジングフィルターを 33Hzくらいで急峻にかけます。  EEG,EMG,EOG,ECGなどの100Hz以下のサンプリングは問題があります。   

 1.50Hzや60Hzのハムは AD変換前にカットされている。   これは、いいことのように見えますが・・    アーチファクトの確認ができないのは問題です!     100Hzサンプリングの機器ではハムが入らないように見える だけで実はハム入っているかも!   ハムが入ったままでは、アナログアンプ部の負担(ハムで飽和)が大きくなります。   ハム成分まで含めた 生波形をモニタして、もし 必要ならばフィルターをかけることが 必要です。

 2.EMGが見えない。   100HzでもEMG成分は見えます。しかし本当のEMG波形なのでしょうか?   一般に表面筋電の周波数成分は、20~60 Hz以上必要とされています。   33Hzのアンチエリアジングフィルタがかかっている場合、     EMG波形は振幅が低く抑えられている可能性があります。   Chinや LMで正確に筋放電を確認するのは、200Hz以上のサンプリングが 必要です。      

      

                                       

                            

Page 19: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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アンチエリアジングフィルタ -の影響EMG 波形の比較例

                                       

                            

本来の EMG成分ではなく、低い周波数のみしか表示されていません。

500Hz で収録したデータに、 と同じ効果のアンチエリアジングフィルタ HFF をかけて比較してみる

フィルター OFF(170Hz くらい)

フィルター 30Hz

フィルター 30Hzは100Hzサンプリング時の

と同じアンチエリアジングフィルター100Hz 以下で収録した EMG 波形はウソの波形!

Chin

Chin

Polymate

Polymate

Page 20: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

20

フィルターの影響

                                       

                            

デジタルフィルタをかけることで本来の入力波形が化ける    デジタルフィルタをかけることで波形はきれいになりますが、本来の

波形がひずんできれいに見える場合があることに注意。     例   EMG の本来の波形は、もっとゆらいでいる!        ゆらぎが大きいとダイナミックレンジをオーバー!

     例  過大なハム入力を無理にフィルタかけると、        取りきれない場合には細かい波形が残る!

 

      

Page 21: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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デジタルフィルターの特性

                                       

                            

・ デジタルフィルタの特性    サンプリングの 1/2以上のフィルタはきかない!      例  サンプリング 100Hz では 50Hz の HFF もハムフィルタも効かない    フィルタにより波形は歪む(特に LFF )     

 

     DC 入力は LFF ( TC) をかけると 0 電圧のフラット波形になる!    例  波形がダイナミックレンジを越えて飽和した場合、最大電圧の DC 値になります。        これに LFF(TC) をかけると、0電位のフラット波形になります。

      

LFF0.5Hz

Page 22: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

22

フィルターの影響(本来の EMG 波形)

                                       

                            

EMG 波形は、本来はゆらいだ波形です。    

  

      

フィルタを OFFにすると!

PolymatePolymate

Page 23: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

23

フィルターの影響(過大なハムが混入した波形)

                                       

                            

過大なハムの混入している波形に無理やりフィルタをかけると    フィルタでとりきれない波形や過大な波形による波形自体の歪みより、本来と異なる波形になる

  

      

REMなのに Chinの EMGが減らない! 何故?

Polymate

Page 24: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

24

フィルターの影響(過大なハムが混入した波形)

                                       

                            

フィルタを外してみると    過大なハムの混入があり、フィルタでとりきれなかった痕跡であることが分かる

  

      

ハムフィルタがかかった波形

フィルタなしの波形

Polymate

Page 25: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

25

フィルターの影響(ハムと DCドリフトが混 在した場合)

                                       

                            

DC ドリフトを伴うハム混入の場合、紡錘型エンベーロープ波形!     DC ドリフトにより飽和した場合にハムが少ないように見えてしまう!

紡錘型エンベロープ波形

直ちに、電極の確認が必要!

Page 26: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

26

フィルターの影響(ハムフィルターはどの 程度まで有功なのか)

                                       

                            

ハム混入でも限度を超えれば、ハムフィルタも効かない!    どの程度までのハムであれば、ハムフィルタできれいにできるのか?  

この程度のハム混入であればきれいに除去可能

ハムフィルタで除去しきれずに、アーチファクトが残る

直ちに、電極の確認が必要!

PolymatePolymate

Page 27: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

27

フィルターの影響(ポリメイトを使用した実演1)

                                       

                            

ハム混入した信号をサンプリング変えてモニタ!     上から 200Hz,100Hz,50Hz,40Hz のサンプリング周波数

ハム混入が見える

アンチエリアジングフィルターでカット

Polymate

Page 28: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

28

フィルターの影響(ポリメイトを使用した実演2)

                                       

                            

ハムフィルタをかけてみると! 

ハムが 減衰している

ここからハムフィルタ ON

ハムに変化なし?何故?

100Hzサンプリングでは 50Hzのハムフィルタは 効かない!

Polymate

Page 29: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

29

フィルターの影響(ポリメイトを使用した実演3)

                                       

                            

本当の信号を見るにはフィルタをすべて OFF にする! 

ハムが大きく混入しているのが把握できる

ここからフィルタ OFF

ハムに変化なし?(元々フィルタかかっていない)

便利なワンタッチ OFFボタン

Polymate

Page 30: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

30

判読時の注意

機械的なアーチファクトと生体的なアーチファクトを区別する

機械的なアーチファクト    判読時にできるだけ排除するように収録時に対処する必要がある    原因を追求して、対処により少なくすることが可能      ハム混入            ハムフィルタ (かけないのが基本)      電極コードのゆれ        LFF の調整(但し限界あり)                        電極コードのまとめ方で改善      アンプ性能を超えた信号  PSG 機器の限界 良いアンプ性能の PSG 機器を使用

      

                                       

                            

Page 31: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

31

判読時の注意

生体的なアーチファクト   体動       当然の生体現象ととらえる 発汗       δ 波に間違えないように注意(フィルタをOFFにして確認)    ECG 混入    電極つけかたでどうにもならない場合には、 L+R基準波形を使用               EEG と EOG は独立して G2 の基準が変更できるのが良い

判読時に確認する方法   波形をよく観察(突然フラットな波形になっていないか?)   リフィルルタ機能が有効であれば、フィルタをOFFにしてみる。     左右差を確認、極端に違う場合には注意 

      

                                       

                            

Page 32: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

32

判読時のアーチファクト判別(フラット波形に注意1)

波形の一部がフラットな場合には注意

      

                                       

                            

C4A1 50. 0

C3A2 50. 0

O1A2 50. 0

O2A1 50. 0

Chi n 50. 0

LEMG 50. 0

1sec/ di v

Chin

C3-A2

C4-A1

O1-A2

O2-A1

LEG

Page 33: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

33

判読時のアーチファクト判別(フラット波形に注意2)

波形の一部がフラットな場合には注意   わかりにくい場合には をフィルター OFFにする

      

                                       

                            

フィルターを OFFにする

フラットな波形が見えてくる指数的に 減少している波形は疑う!

Page 34: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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判読時の L+R基準の波形(振幅の低下に注意)

ECG が脳波に混入している場合に、 L+R基準にすると ECG 混入が無くなるが     L+R基準の波形は、 A1,A2基準に比べて10%から20%振幅低下します。    特に、 δ 波の低下は STAGE3,4 の判定に関わるので注意が必要です。

      

                                       

                            

A1,A2基準

L+R基準

Page 35: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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PSG 検査データを正確にレポートするには

性能の良い PSG 機器を使用し使いこなす!    アンプ性能   ダイナミックレンジ、リカバリ特性     AD 変換性能   AD 分解能( 12 ビット以上を推奨)、サンプリング周波数    リフィルタリング可能なデータ形式と Viewer (フィルタをかけないで収録)              簡単にフィルタ OFF波形が見れると便利(収録時と再生時)  

      メーカーのデフォルト 設定は信 用しないこと!              波形をきれいに見せるような設定が多く、精度に問題がある

アーチファクトの識別技術を習得(特に機械的要因)    過大なハムがないかどうか  フィルタを OFFにして確認    フラット波形がないかどうか フィルタを OFFにして確認    他の信号と同期していないか  特に ECG や外部機器の信号との同期を確認

必ずフィルターなしの生波形を確認!

Page 36: 睡眠ポリグラフィーに必要な ME の知識 (スライド用資料)

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C3-A2 50.0

C4-A1 50.0

O1-A2 50.0

O2-A1 50.0

LOE 100.0

ROE 100.0

Chin 50.0

ECG 500.0

L-LEG 50.0

R-LEG 50.0

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おわりに

きれいな PSG 波形データが収録できれば、将来は自動判定で負担を軽くすることも可能(私の個人的な目標!)

    今まで、睡眠ステージや Arousal の自動判定の精度が悪い理由として、機器の誤使用によるアーチファクト混入ということも大きい。これが改善されることで、自動判定でレポート出せるデータもでてくるのではないかと考えている。

    しかし、自動判定ソフトのアーチファクト識別技術や判定精度の向上も必要ではあるが・・

  データ協力    太田睡眠科学センター        使用機器 ポリメイト&ナイトアウル サンドマン ソムノスター (Pro)  アリス4

    虎の門病院 睡眠センター       使用機器 ポリメイト&ナイトアウル ソムノスター (Pro)

     参考 ポリメイトで収録したデータには右下に Polymateと印をつけています。

ホームページにて、今回の資料をダウンロード可能です。    http://www.norupro.ne.jp

Polymate