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コンピュータネットワーク 第3回授業 誤り訂正と通信の信頼性 WEB公開版のため、 内容は大幅に抜粋・修正してあります。 WEB公開版

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Page 1: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

コンピュータネットワーク第3回授業

誤り訂正と通信の信頼性

WEB公開版のため、

内容は大幅に抜粋・修正してあります。

WEB公開版

Page 2: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

法政大学情報科学部2012年度コンピュータネットワーク

2012年4月10日~2012年7月19日

WEB公開版

第1回 イントロダクション第2回 デジタル伝送技術第3回 誤り訂正と通信の信頼性第4回 イーサネットとデータリンクの仮想化第5回 LANの拡張と無線技術

第6回 遠距離通信とインターネットへの接続第7回 後半授業の準備第8回 通信の種類とフロー制御の基本第9回 大規模ネットワークの構築と運用第10回 4種類のルーティング第11回 制御パケットとセッション層のネットワーク第12回 データグラムとストリームの処理第13回 インターネットのインフラストラクチャ第14回 ネットワークのモニタリングとチューニング

Page 3: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

誤り訂正と通信の信頼性

①速く、遠くまで正確に届くこと

変調、復調、デジタル通信

②資源を効率的に利用すること

多重化1:多くの人が同時に使える

多重化2:周波数帯の利用効率を上げる。

③信頼性があること

送信した内容と同じものが送信先に届く

ノイズや事故があっても影響がない

送信データの誤りが生じても、検出、訂正できる

第1,2回

WEB公開版

Page 4: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

①速く、遠くまで届くこと

変調、復調、デジタル通信

②資源を効率的に利用すること

多重化1:多くの人が同時に使える

多重化2:周波数帯の利用効率を上げる。

③信頼性があること

送信した内容と同じものが送信先に届く

ノイズや事故があっても影響がない

送信データの誤りが生じても、検出、訂正できる

今日(第3回)の内容

通信の多重化とデジタル伝送技術

WEB公開版

Page 5: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

本日の概要1:シャノン限界と誤り訂正符号

多重化技術誤り検出訂正技術

WEB公開版

Page 6: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

F(x) = H(x) ?

H(x) = A(x) Or

H(x) = D(x) ?

本日の概要2:通信の完全性WEB公開版

Page 7: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

通信方式

①直列と並列

②同期と非同期

③再送とリアルタイム

ARQ(Automatic Repeat reQuest)-自動再送要求

FEC(Forward Error Correction)-前方誤り訂正特徴

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Page 8: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

直列(serial) と並列(parallel)WEB公開版

Page 9: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

多重化と誤り訂正を兼ねるCDMA

TDM(時分割)

FDM(周波数分割)

CDM(符号分割)

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Page 10: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

CDMAはPN符号というものを使う。

送信したい信号

PN符号

送信信号

受信信号複数の周波数帯をモニタして

いる。

複数の周波数帯域に広く拡散

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Page 11: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

CDMA:受信側の処理

受信信号

PN符号

(送信側と同じ!)

演算結果+8→1-8→-1

スパイクが出れば正解!( `∀´)b

受信側は、送信側が使ったPN符号と同じPN符号を

持っている必要がある。

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Page 12: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

同期が取れていれば多少ビットがずれていて

も訂正できる。

同期が取れてない(位相がずれている)と復元できない!

CDMAと誤り訂正・同期WEB公開版

Page 13: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

デジタル通信の場合(標本化)

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Page 14: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

変調(ASK) 変調(FSK)

デジタル通信の場合(変調・変調)

復調(FSK)復調(ASK)

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Page 15: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

誤り訂正符号の種類

①誤りが検出できるが、間違っている位置が分からない。

②誤りが検出できるし、間違っている位置が分かる。

③誤り、位置とも検出できるが、その場で訂正できない。

④誤り、位置とも検出できるし、その場で訂正できる。

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Page 16: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

搬送波の周波数帯域や信号電力の増加により、ノイズが増える可能性が高くなる。

しかし、S/N(信号とノイズ比)の増加により発生する誤

りを訂正することができれば、周波数帯域や信号電力を改善できなくとも、伝送容量を増加できる。

シャノンの定理WEB公開版

Page 17: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

誤り検出方式(ARQ)Automatic Repeat Request

• 送信側のF(x)と受信側のG(x)が同じか?

• パリティ(偶数か奇数か)データのビット列内の1の数が偶数の時1、奇数の時は0

• チェックサム(和)データの総和を取る。0x61 0x56 0x78 = 0x12F

• CRC(割り算:余り)受信側と送信側で共有している生成多項式で割る。

• ハッシュ(写像)より小さな有限の空間に写像する。

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Page 18: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

2つの誤り訂正符号

①ブロック符号

ガロア体上での除算、乗算を使う。

ハミング符号、BCH符号、リードソロモン符号

最新の符号→LDPC

②畳み込み符号

擬似乱数(M系列)等を使った系列相関と推定を行う。

CDMA、ビタビ符号、ターボ符号

最新の符号→ターボ符号

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Page 19: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

有限体:ガロア体GF(2)

①ガロア体とは整数を素数で除算した余りの集合であり、要素が有限で四則演算が閉じている集合である。 - WikiPedia

Source: http://ja.wikipedia.org/wiki/有限体

②なので。。A とB という整数があり、任意の素数X でAとB演算結果を割ることで、通常の整数とは違う集合(体)を扱える。

• (0 + 0) / 2 = 0• (1 + 0) / 2 = 1• (0 + 1) / 2 = 1• (1 + 1) / 2 = 0

1=-1となるのがポイント!

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Page 20: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

有限体の例:GF(2^4)

G(X)=X^4+X+1上の演算(4次の多項式)

GF(2)の1=-1が成立する。

①X^4 = -(X+1) = X+1なので

X^4は(0011)を割りあてることができる。

②X^5 = X*X4 = X(X+1) = X^2 + XX^5は(0110)となる。

G(X)=X^4+X+1上で四則演算ができる集合を体という。

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Page 21: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

ステートマシン(畳み込み符号)vs 代数系演算(ブロック符号)

ブロック暗号の代数系演算に使うシフトレジスタ

畳み込み符号の生成にはこのようなステートマシンを使う。

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O1

O0

O2

X2X1

O0

O1

O1 O2

O2 G(x)

F(x)

Page 22: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

有限体(GF)の演算は

シフトレジスタ回路と相性が良い

このシフトレジスタで、GF(2^3):G(X)=x^3+ x + 1の演算ができる!

係数の有無がフィードバックの位置に対応している。

X^2

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O1

O1 O2

X^3

X^1X^0

O0

O0

G(x)

F(x)

O2

O2

Page 23: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

垂直水平パリティ:誤りの位置も検出する。WEB公開版

Page 24: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

巡回冗長符号(割り算を使う)CDMA方式と同じく、受信側と送信側であらかじめ、同じ符号G(x)を持っている。

送信側は、符号G(x)を用いて、符号H(x)を生成して送信。G(x)*H(x)=0の条件とカーネルという。

受信側は、受信した符号H(x)を符号G(x)を用

いて検査する。H(x) / G(x) = 0 なら誤りなし。H(x) / G(x) > 0 なら誤りあり。(位置も特定できる)

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Page 25: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

FECなブロック符号の例2ハミング符号:エラーシンドローム:EG

GS=0となるようにSを生成

GS=0

送信の過程でE(エラー)

が混入

送受信でGを

共有しておく。

EGをエラー

シンドロームという。

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Page 26: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

1001を生成多項式G(x)=X^3+X+1

を使って1001001に変換 送られてきたH(x)

をG(x)で割って

余りをチェック

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Page 27: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

ハッシュ関数(一方向性関数)WEB公開版

Page 28: 法政大学情報科学部 2012年度コンピュータネットワーク-第3回授業-Web公開用

ハッシュ関数とSSL(通信の安全性)WEB公開版