統計と会計 - zansa#19

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統計と会計 #Zansa 19 th 2014/10/16 @horihorio

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-理系を専攻している/いた -社会人経験ゼロ~3年目 -統計解析が好き and/or それが仕事 -「会計の谷」を渡っていない人 という方に -統計が会計で活きる側面の紹介 統計で見る会社の命運を分けた例 を紹介します。(一部非公開)

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Page 1: 統計と会計 - Zansa#19

統計と会計

#Zansa 19th

2014/10/16

@horihorio

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自己紹介

Twitter ID @horihorio

お仕事 分析コンサルタント

興味 統計色々/DB/R/Finance/金融/会計

過去の発表 ここ

最近の出来事

子どもの父親業3年目。最近は嫌われっぱなし

4月から何故か転職

金融以外も色々分析してます

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本資料について

本資料は個人的な勉強会のために作成したものです。本情報の内容については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。これらの情報によって生じたいかなる損害についても、情報提供者は一切の責任を負いません。なお、本資料における意見、見解等はすべて筆者の個人的なものであり、筆者の属する組織の意見、見解等ではないことをあらかじめご了承ください。

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会場に質問

会計ってどんなイメージ?

『補足資料 財務3表の基礎知識』を事前公開しましたが、見ました?

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会場に質問

あなたの会計レベルを教えて下さい

1. 触れたこともない。全然ダメ

2. 簿記3級取得

3. 簿記2級取得

4. 決算書を作っている

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会場に質問

あなたの会計レベルを教えて下さい

1. 触れたこともない。全然ダメ

2. 簿記3級取得

3. 簿記2級取得

4. 決算書を作っている

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会計の谷

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想定対象者と発表の目的

理系を専攻している/いた

社会人経験ゼロ~3年目

統計解析が好き and/or それが仕事

「会計の谷」を渡っていない人

統計が会計で活きる側面の紹介

統計で見る会社の命運を分けた例

を紹介します。(一部非公開)

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の方々に

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アジェンダ

1. 決算での見積

なぜ会計に統計が入るのか?を説明します

2. 決算書を見るにあたって

3. (非公開)決算書から見える会社の命運

4. 参考文献

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1. 決算での見積

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決算書で見せるもの

大昔は…

お金の貸し借り

→ 複式簿記の動機

今は加えて、一例として…

1年間で収まらないものの見積

例 減価償却費、仕掛金、繰延税金資産、…

今に起因する、将来に発生する支払

例 退職給付引当金、貸倒引当金、…

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補足資料財務3表の基礎知識

2014/9

@horihorio

参考

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大きな流れ:国際会計基準(IFRS)での特徴

原則主義

その理由

法律や商慣行が違っても、世界のあらゆる企業を同一尺度で比較したい

→原則だけ決め、細部は各社の論証に任せる

統計も使わないと、世界の人に説明出来ない

でも見積には規則があるのでは?

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見積は大きいの?(例:リクルートHD)

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【資産の部】 2013/3/31 2014/3/31 【負債の部】 2013/3/31 2014/3/31

流動資産 流動負債 現金及び預金 41,172 161,153 支払手形及び買掛金 43,977 51,907

受取手形及び売掛金 144,559 162,418 1年内返済予定の長期借入金 36,700 26,719

有価証券 160,289 26,030 未払費用 53,114 65,634

繰延税金資産 19,039 16,278 未払法人税等 45,262 34,096

その他 30,629 30,986 賞与引当金 13,381 17,223

貸倒引当金 △6,735 △6,555 その他 44,321 37,527

流動資産合計 388,954 390,312 流動負債合計 236,758 233,108

固定資産 固定負債

有形固定資産 長期借入金 121,719 30,000

建物及び構築物(純額) 7,777 8,095 繰延税金負債 801 15,919 土地 7,763 7,763 退職給付引当金 22,330 -

その他(純額) 5,393 7,685 労災補償引当金 5,065 6,805

有形固定資産合計 20,933 23,543 退職給付に係る負債 - 25,182

無形固定資産 その他 2,599 2,745

のれん 172,841 193,713 固定負債合計 152,516 80,652

ソフトウエア 43,698 46,241 負債合計 389,274 313,760

その他 56,026 62,261 純資産の部

無形固定資産合計 272,565 302,216 株主資本

投資その他の資産 資本金 3,002 3,002

投資有価証券 87,516 106,526 資本剰余金 14,680 17,632

退職給付に係る資産 - 78 利益剰余金 450,597 503,006 繰延税金資産 11,570 11,296 自己株式 △85,698 △60,815

その他 27,651 26,804 株主資本合計 382,582 462,826

貸倒引当金 △669 △398 その他の包括利益累計額

投資その他の資産合計 126,068 144,308 その他有価証券評価差額金 17,013 23,429

固定資産合計 419,567 470,069 繰延ヘッジ損益 1,612 712

資産合計 808,522 860,381 為替換算調整勘定 15,343 58,318

退職給付に係る調整累計額 - △1,929

その他の包括利益累計額合計 33,969 80,530

新株予約権 - 321

少数株主持分 2,696 2,943

純資産合計 419,247 546,621 負債純資産合計 808,522 860,381

色つきが 「見積」

決して無視出来ない

※色は科目名のみで判断のため、違う可能性も有

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本節のまとめ

複式簿記は、お金の貸し借りを可視化した

現在は、今に起因する、将来に発生する支払も可視化したい

決算書で、外部者に見積の論拠を示すには、統計も使用せざるを得ない

特に国際会計基準(IFRS)は原則主義なので、その色彩は濃くなる

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2. 決算書を見るにあたって

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まずは:持ってほしい感覚

BS/PLには、会社の意向や、将来の見積もりも、多分に反映されている

補足資料の作成意図には、

会計初心者にも↑の感覚を知って欲しい

がありました

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まずは:業界/企業分析での鉄則

その業界/企業は

何を仕入れて

何で儲けているのか

を理解すること

これって簡単? …でないです

例えば、本日上場の6098さんとか

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次に:決算書って?どこで入手するの?

株主が多い会社は有価証券報告書 決算期末日より3ヶ月以内に株主総会を開催し、株主の決算承認後、金融庁のEDINETへ電子的に提出

根拠法は金融商品取引法。虚偽記載は懲役刑(同法197条)で、証券取引所の上場廃止基準抵触

※正確な発行義務の条件は各種ソースを

上場企業ならば決算短信がやや早い 決算期末より45日以内に、上場取引所に提出

会計基準は日本/米国/IFRSから選択

その他は決算公告、決算報告書、など 入手は各社HPや官報、新聞などなど

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次に:決算書評価の基本的発想

相対評価

同業他社と比較して

過去の時系列推移を見て

などなど

絶対評価をするには、お金/時間/手間が必要 ボトルネックは教師データの数(要は倒産企業)

一般企業や個人がアクセス可能な情報(有料)ならば、 帝国データバンク、東京商工リサーチの評点、等々

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これ以降の前提条件

どうしても財務3表(BS/PL/CF)に 言及せざるを得ませんので、その辺の知識

無い場合には、当座しのぎとして、 『補足資料 財務3表の基礎知識』 をご参照ください

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補足資料財務3表の基礎知識

2014/9

@horihorio

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4. 参考文献

財務諸表を読んで使う観点で挙げました。

作る観点(主に簿記)の本は除外してます。

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参考文献 (超初級編)

全くの初心者 and/or 食わず嫌いの方が念頭です。

1. 『国語 算数 理科 しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」』岩谷誠治、日本経済新聞出版社、2007年

2. 『ストーリーでわかる財務3表超入門―お金の流れで会計の仕組みが見えてくる』國貞克則、朝日新聞出版社、2011年

3. (文庫) 『決算書がスラスラわかる-財務3表一体理解法』國貞克則、朝日新聞出版社、2007年

4. (文庫) 『財務3表一体分析法-「経営」がわかる決算書の読み方』國貞克則、朝日新聞出版社、2009年

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参考文献 (読み物編)

教科書以外の読み物仕立ての本も、色々出てきています。

1. 『決算書の50%は思い込みでできている』村井直志、東洋経済新報社、2011年

2. 『週刊isologue(イソログ)』公認会計士・磯崎哲也氏による週刊メルマガ(要有料会員登録:¥840/月)http://www.tez.com/mag/

3. 『稲盛和夫の実学-経営と会計』稲盛和夫、日本経済新聞社、2000年

4. 『東方粉飾劇』東証Projectの同人誌、2010年 → 無料公開されました! http://blog.livedoor.jp/love_aeria/archives/51899546.html

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参考文献 (初級編)

学部での講義レベルを念頭に挙げました。特に1は、仕事と利益の繋がりを考えるために必要な道具なので、全ビジネスマンに薦めたいところ。今後を見据えての勉強ならば、5のIFRSから入るのもアリかも。

1. 『財務マネジメントの基本と原則』デイビッド メッキン、東洋経済新報社、2008年

2. 『会社「経理・財務」入門 第3版』金児昭、日本経済新聞出版社、2011年

3. 『グロービスMBAアカウンティング 第3版』グロービス経営大学院 、ダイヤモンド社、2008年

4. 『実況LIVE 企業ファイナンス入門講座―ビジネスの意思決定に役立つ財務戦略の基本』保田隆明、ダイヤモンド社、2008年

5. 『IFRS会計学基本テキスト 第3版』橋本尚、山田善隆 、中央経済社、2012年

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参考文献 (中級編)

学部での講義~ゼミ輪読レベルを念頭に挙げました。ファイナンスや経営の意思決定とも絡み始めてきます。

1. 『経営財務入門 第4版』井手 正介、日本経済新聞社、2009年

2. 『ゼミナール現代会計入門 第8版』伊藤邦雄、日本経済新聞出版社、2010年

3. 『企業分析入門 第2版』クリシュナ・G. パレプ他、東京大学出版会、2001年

4. 『エッセンシャルIFRS 第3版』秋葉賢一 、中央経済社、2014年

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参考文献 (各種データ編)

1. EDINET(金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム) http://disclosure.edinet-fsa.go.jp/

2. EDGER(アメリカの開示システム)http://www.sec.gov/edgar.shtml

3. TeCAX(フリーソフト。EDINETからXBRLをDLし、表形式での閲覧、主要財務指標算出、csv, EXCEL出力が可能) http://tecaweb.net/

4. 企業価値検索サービスUllet http://www.ullet.com/

5. 有価証券報告書オンライン閲覧サービス 有報リーダー http://www.uforeader.com/v1/

6. 野村證券 証券用語集 http://www.nomura.co.jp/terms/

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