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瀬崎研究室 [都市空間センシングとモビリティ解析] 生産技術研究所・空間情報科学研究センター Center for Spatial Information Science http://www.mcl.iis.u-tokyo.ac.jp 情報通信工学 都市空間センシングとモビリティ解析 Ew-601 情報理工学研究科電子情報学専攻 CSIS 新領域創成科学研究社会文化環境学専攻 都市様態把握のための交通移動データの解析 都市の人流や環境など,都市計画に重要である特徴を見出すことを目的として, 交通移動データの解析を行う 電車の交通系 IC カード記録による乗降駅のデータからは以下の知見が得られている 解析手法は非負値行列(テンソル)因子分解を用いている 大半の乗客は出発駅と同じ路線で乗り換える 即ち他路線への乗り換えがほとんどない (ただし市街部を除く) 上のパターンに当てはまらない駅を調べると,大型 ショッピングセンターや公務員住宅地など特殊な施 設や建物が背景にある特徴として表れる 近距離無線通信を用いた人流把握 目的 近距離無線通信を用いた低コストな 人々の移動を捉えるシステムの開発 意義 展示会場や商業施設での混雑緩和や レイアウト改善への利用 災害時における人々の避難経路把握 による効率的な避難支援 要素技術 周辺 Bluetooth デバイス発見による 混雑度推定 Bluetooth 信号強度変化からの人流 の方向検知 Relationship between number of counted people and number of detected Bluetooth device at Makuhari Messe Bluetooth beacon approaching sensor Observed received signal strength indication (RSSI) of approaching Bluetooth beacon Correlation coefficient between people and Bluetooth devices BR/EDR 0.310 LE 0.188 BR/EDR+LE 0.303 目的 : ノイズのある拡散に基づく分子通信において、 TxからRxへの通信距離をより効率的かつロバスト測定すること。 重要性 : 距離情報は高品質な接続の元となっている。 手法 :シグナル到達時間差(ATD) Step1: Tx は、異なるタイプの分子のインパルス シグナルを同時に送信 Step2: Rx は、シグナル到着時間の差を測定 (異なる分子の拡散率は通常異なる) Step3: Rx は、チャネルモデルにもとづいて 通信距離を推定 利点 : A)効率 (単方向シグナル); B)頑健性 (誤差の蓄積が少ない); C)最適化可能 (情報分子の選択) シグナル減衰に (SA) およびシグ ナル往復時間に (RTT) との (c) 入力ノイズ(d) 受信ノイズ(e) 拡散率 RMSE 比較 モバイルアプリケーション使用の為のエッジコンピューティング 「エッジ」はユーザーに近い計算資源であり、ク ラウド計算資源よりネットワークレイテンシーが 低い。つまり、エッジのサーバーの反応の方が早 い。通常、モバイルアプリが複雑な計算をする時、 データをクラウドに送信し、クラウドのサーバー で計算をする。しかし、 VR アプリや AR アプリ などをモバイル機器で使えるようにするには、ア プリの演算はエッジのサーバーで計算することが 必要になる。なぜなら、クラウドのサーバーの反 応が遅すぎて、アプリは上手く機能しない。他に も、モバイル機器の電池を節約することも重要だ。 現在は、コンピュータービジョンのアプリで実験 が行われている。 概要 人口密度を位置推定のための事前知識として, 既存のプライバシ保護手法への影響を評価 アプローチ 人口密度から得られる事前確率分布を攻撃者の 位置推定確率分布へ反映 評価 プライバシ保護レベルの低下,および攻撃者の 位置推定性能の向上を確認 人口密度分布の時変動を考慮した位置プライバシに関する研究 Existing metric : Proposed metric : Population Density Proposed{(α, β) = (1, 0.1)} Proposed{(α, β) = (2, 0.3)} Proposed{(α, β) = (3, 0.5)} Proposed{(α, β) = (4, 0.7)} Existing{(α, β) = (1, 0.1)} Existing{(α, β) = (2, 0.3)} Existing{(α, β) = (3, 0.5)} Existing{(α, β) = (4, 0.7)} Bluetooth Discovery Wi-Fi AP Smartphone Smartphone Preprocess Wi-Fi AP Smartphone Time Slice Pattern Discovery Graphical Modal Based on LDA Feature Vectors Time Slice Raw Bluetooth Proximity Links and Wi-Fi Proximity Links Interaction Type 1 Type 2 Type 3 Type 4 . . . WhoA, B, E B, C A, B, C, D, F A, G . . . WhereOffice 1 --- Office3 Family house . . . Mon-Fri. 9am-6pm Friday, 6pm-9pm Wednesday, 2pm- 3pm Every evening . . . WhenInteraction Recognition 図1. システムの外観 モバイルユーザー利用者の行動 パターンや、人間関係を理解す ることは多くのアプリケーショ ンにとって重要なものとなる。 確率モデルを使うことで、人間 関係を推測する手法を提案する。 具体的には、時間毎のモバイル デバイス間の隣接ネットワーク を分析することで、推測を行っ ている。 自然言語処理で使われる Latent Dirichlet Allocation のモデルを 採用した。 スマートフォンの隣接ネットワークを利用した人間関係推定の為の研究 Perturbationを用いたモバイル環境センシングの復元精度推定技術 Perturbation とは プライバシ保護のために,個々のユーザが手元で観測値を偽装化してから送信し,サーバ側 で統計情報だけを復元する技術 サーバでは復元結果が高精度か低精度か分からず,誤った統計情報の取得に繋がる問題 提案と実証実験 環境情報がもつ時空間的な相関に起因する時空間モデルを仮定して復元精度を推定 渋谷区内でモバイル環境センシング実証実験を実施し,観測結果を Negative Surveysで偽装 化した際の復元精度の推定精度を評価 CO O3 PM2.5 NO2 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 CO a Error 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 a Error 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 a Error 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 O3 a Error 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 a Error 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 a Error 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 NO2 a Error 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 a Error 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 a Error 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 PM2.5 a Error 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 a Error 10 20 30 40 50 0.00 0.15 0.30 a Error M1(N) M1(LN) M1(G) α: カテゴリ数 N: 正規分布 LN: 対数正規分布 G:ガンマ分布 野生動物のなわばりや習性を利用したセン サー情報収集のための非接触型通信機構の 研究 人がいないエリアなどにおいて、広域の データを収集するには多大な労力が必要と なり、自動で収集するためにも多くの動力 エネルギーが必要 動物同士が近づいた際の威嚇行動などの習 性を利用し起動するセンサーにアドホック 通信によるネットワーク機構を組み合わせ ることで、省電力(長時間)で広域のデー タを記録情報共有を実現 データの回収においても動物の習性を利用 し、非接触通信により給電と記録情報の回 家畜の伝染病対策、地雷探知支援など、こ れまでデータ収集が困難であった、電源・ 情報・道路インフラが存在しない区域での 利活用 野生動物装着センサ網による時空間情報ネットワーク機構 拡散に基づく 分子通信の距離測定の研究 A B C A B C

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Page 1: 0 CO 0 O3 3 都市空間センシングとモビリティ解析 Ew-601 CSIS 0 … · 位置推定確率分布へ反映 評価 • プライバシ保護レベルの低下,および攻撃者の

瀬崎研究室

[都市空間センシングとモビリティ解析]

生産技術研究所・空間情報科学研究センター

Center for Spatial Information Science

http: / /www.mcl. i is .u -tokyo.ac. jp情報通信工学

都市空間センシングとモビリティ解析 Ew-601

情報理工学研究科電子情報学専攻

CSIS

新領域創成科学研究社会文化環境学専攻

都市様態把握のための交通移動データの解析都市の人流や環境など,都市計画に重要である特徴を見出すことを目的として,交通移動データの解析を行う

電車の交通系 IC カード記録による乗降駅のデータからは以下の知見が得られている解析手法は非負値行列(テンソル)因子分解を用いている

大半の乗客は出発駅と同じ路線で乗り換える即ち他路線への乗り換えがほとんどない(ただし市街部を除く)

上のパターンに当てはまらない駅を調べると,大型ショッピングセンターや公務員住宅地など特殊な施設や建物が背景にある特徴として表れる

近距離無線通信を用いた人流把握

目的• 近距離無線通信を用いた低コストな人々の移動を捉えるシステムの開発

意義• 展示会場や商業施設での混雑緩和やレイアウト改善への利用

• 災害時における人々の避難経路把握による効率的な避難支援

要素技術• 周辺 Bluetooth デバイス発見による混雑度推定

• Bluetooth 信号強度変化からの人流の方向検知

Relationship between number of counted people and

number of detected Bluetooth device at Makuhari Messe

Bluetooth beacon

approaching sensor

Observed received signal strength indication (RSSI) of

approaching Bluetooth beacon

Correlation coefficient between

people and Bluetooth devices

BR/EDR 0.310

LE 0.188

BR/EDR+LE 0.303

・目的: ノイズのある拡散に基づく分子通信において、

TxからRxへの通信距離をより効率的かつロバストに

測定すること。

・重要性: 距離情報は高品質な接続の元となっている。

・手法:シグナル到達時間差(ATD)

・ Step1: Tx は、異なるタイプの分子のインパルス

シグナルを同時に送信

・ Step2: Rx は、シグナル到着時間の差を測定

(異なる分子の拡散率は通常異なる)

・ Step3: Rx は、チャネルモデルにもとづいて

通信距離を推定

・利点: A)効率 (単方向シグナル); B)頑健性 (誤差の蓄積が少ない);

C)最適化可能 (情報分子の選択) シグナル減衰に基 づ く 手 法(SA) およびシグナル往復時間に基 づ く 手 法(RTT) と の (c)入力ノイズ、(d)受信ノイズ、(e)拡散率の RMSE比較

モバイルアプリケーション使用の為のエッジコンピューティング

「エッジ」はユーザーに近い計算資源であり、クラウド計算資源よりネットワークレイテンシーが低い。つまり、エッジのサーバーの反応の方が早い。通常、モバイルアプリが複雑な計算をする時、データをクラウドに送信し、クラウドのサーバーで計算をする。しかし、 VR アプリや AR アプリなどをモバイル機器で使えるようにするには、アプリの演算はエッジのサーバーで計算することが必要になる。なぜなら、クラウドのサーバーの反応が遅すぎて、アプリは上手く機能しない。他にも、モバイル機器の電池を節約することも重要だ。現在は、コンピュータービジョンのアプリで実験が行われている。

概要• 人口密度を位置推定のための事前知識として,既存のプライバシ保護手法への影響を評価

アプローチ• 人口密度から得られる事前確率分布を攻撃者の位置推定確率分布へ反映

評価• プライバシ保護レベルの低下,および攻撃者の位置推定性能の向上を確認

人口密度分布の時変動を考慮した位置プライバシに関する研究

• Existing metric : ・Proposed metric : Population DensityProposed{(α, β) = (1, 0.1)}

Proposed{(α, β) = (2, 0.3)}

Proposed{(α, β) = (3, 0.5)}

Proposed{(α, β) = (4, 0.7)}

Existing{(α, β) = (1, 0.1)}

Existing{(α, β) = (2, 0.3)}

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Smartphone

Smartphone

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Wi-Fi AP

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Time Slice

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Discovery

Graphical Modal Based on LDA

Feature

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Time Slice

Raw Bluetooth Proximity Links and Wi-Fi Proximity Links

Interaction

Type 1

Type 2

Type 3

Type 4

.

.

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Who?

A, B, E

B, C

A, B, C, D, F

A, G

.

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Where?

Office 1

---

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Family house

.

.

.

Mon-Fri. 9am-6pm

Friday, 6pm-9pm

Wednesday, 2pm-

3pm

Every evening

.

.

.

When?

Interaction

Recognition

図1. システムの外観

モバイルユーザー利用者の行動パターンや、人間関係を理解することは多くのアプリケーションにとって重要なものとなる。

確率モデルを使うことで、人間関係を推測する手法を提案する。具体的には、時間毎のモバイルデバイス間の隣接ネットワークを分析することで、推測を行っている。

自然言語処理で使われるLatent

Dirichlet Allocation のモデルを採用した。

スマートフォンの隣接ネットワークを利用した人間関係推定の為の研究

Perturbationを用いたモバイル環境センシングの復元精度推定技術Perturbationとは

• プライバシ保護のために,個々のユーザが手元で観測値を偽装化してから送信し,サーバ側で統計情報だけを復元する技術

• サーバでは復元結果が高精度か低精度か分からず,誤った統計情報の取得に繋がる問題提案と実証実験

• 環境情報がもつ時空間的な相関に起因する時空間モデルを仮定して復元精度を推定• 渋谷区内でモバイル環境センシング実証実験を実施し,観測結果を Negative Surveysで偽装化した際の復元精度の推定精度を評価

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M1(N) M1(LN) M1(G) α: カテゴリ数N: 正規分布LN: 対数正規分布G:ガンマ分布

野生動物のなわばりや習性を利用したセンサー情報収集のための非接触型通信機構の研究

人がいないエリアなどにおいて、広域のデータを収集するには多大な労力が必要となり、自動で収集するためにも多くの動力エネルギーが必要

動物同士が近づいた際の威嚇行動などの習性を利用し起動するセンサーにアドホック通信によるネットワーク機構を組み合わせることで、省電力(長時間)で広域のデータを記録情報共有を実現

データの回収においても動物の習性を利用し、非接触通信により給電と記録情報の回収

家畜の伝染病対策、地雷探知支援など、これまでデータ収集が困難であった、電源・情報・道路インフラが存在しない区域での利活用

野生動物装着センサ網による時空間情報ネットワーク機構

拡散に基づく分子通信の距離測定の研究

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