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別紙「報告資料」

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事業名事業名事業名事業名::::学力向上総合対策事業学力向上総合対策事業学力向上総合対策事業学力向上総合対策事業 連携連携連携連携地域名:地域名:地域名:地域名:呉市B中中連携地域 連携連携連携連携地域を構成する学校地域を構成する学校地域を構成する学校地域を構成する学校 (H27.1.1現在) 学校名学校名学校名学校名 学級数学級数学級数学級数 生徒数生徒数生徒数生徒数 呉市立音戸中学校呉市立音戸中学校呉市立音戸中学校呉市立音戸中学校 9999 219219219219 呉市立阿賀中学校呉市立阿賀中学校呉市立阿賀中学校呉市立阿賀中学校 11111111 313313313313 1111 指導上の課題指導上の課題指導上の課題指導上の課題 本連携地域における両校の学力実態には違いが見られるが,平成25年度「基礎・基本」定着状況調査の分析を通して,次のような共通の課題が明らかになった。 (1)平成25年度「基礎・基本」定着状況調査結果から 【国語】 ・問題の意図や条件を読み取る力 ・主語・述語を明確にし,自分の考えを根拠 付けて表現する力 【数学】 ・基礎的な計算力及び図形の知識の定着 ・論理的に思考し,自分の考えを表現する力 【英語】 ・正しい英語で質問したり,適切に応じたり する力 ・まとまりのある英文を用いて自分のことを 表現する力 (2) 生徒質問紙から ・自分の考えや意見を,具体的な例を挙げて順序に気を付けながら話している生徒の割合が約56%と低い(音戸中学校55.4% 阿賀中学校56.9%)。 2222 研究の概要研究の概要研究の概要研究の概要 (1)研究テーマ及び研究のねらい ① 研究テーマ 「基礎的・基本的な学力を定着させ,思考力・表現力を高める指導方法の工夫」 ② 研究のねらい 共通の課題を解決する取組を連携し,学力の向上を図るために,次の4点に焦点化して指導の工夫と改善を図り,研究に取り組んだ。 ・授業規律の確立 ・めあてと振り返りの質を高める ・効果的な学習プリントの作成 ・グループ学習などの交流を取り入れた授業 (2)取組の重点項目 【教科指導・生徒指導】 「基本的な授業スタイルの確立」 (めあてと振り返り・グループ学習の活用) 目 指 す 姿 取 組 内 容 1年 2年 3年 ○学習の見通しをもって授業に臨み,何を学んだのか振り返ることができる。 ・必ず学習のめあて(学習課題・問題など)を示し,まとめ・振り返りを行う流れを授業に位置付ける。 ○授業での関わり合いの中で,自分と他者の考えを比較したり,関連付けしたりすることを通して,各教科等における思考力・表現力を身に付けている状態。 ・各教科等における本時の目標を達成するために,教科の特性を生かしてグループ(4人の小グループ)学習を設定する。

【授業づくりの基盤】 「授業規律の確立」 目 指 す 姿 取 組 内 容 1年 2年 3年 ○学習環境を整え,心を落ち着けて授業に臨むことができる。 ・授業をする教員は必ずチャイムの前に教室に入り,学習道具を揃えさせる。 ・チャイム前に着席をさせ,チャイムと同時に決められた姿勢と大きな声で挨拶をさせる。 3333 実践事例実践事例実践事例実践事例 【教科指導・生徒指導】 (1)(1)(1)(1) 国語科の実践事例国語科の実践事例国語科の実践事例国語科の実践事例 (阿賀中学校の事例を中心に)(阿賀中学校の事例を中心に)(阿賀中学校の事例を中心に)(阿賀中学校の事例を中心に) <課題となる力> ・読み取った条件から,主語と述語の関係・文と文との関係を意識し,叙述の仕方を確認して書く力 (平成25年度「基礎・基本」定着状況調査 中学校国語 四-2) 【阿賀中学校】 通過率32.1% 誤答のうち, 類型3「主語は補えたが接続語を誤っている」17.4% 類型4「接続語は補えるが主語を補えない」 27.5% 類型5「主語・接続語ともに補えない」 6.4% ① 学年・単元名 第1学年 「オオカミを見る目」 ② 単元(題材)の目標 ・文章の構成の理解をもとに,「○○を見る目」と題する説明文を書き,構成の工夫について意見を述べ合っている。 【国語への関心・意欲・態度】 ・文章の中心的な部分と付加的な部分,事実と意見などを見分け,目的や必要に応じて要約したり,要旨を捉えたりすることができる。【C読むことイ】 ・指示語や接続語に注意して文章構成を捉えることができる。 【伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項イ(エ)】 ※ 本単元は,「読む」力を身に付けさせる単元のため,授業では主に「読むこと」を中心に指導と評価の在り方に取り組む。しかし,「読む」単元の中でも,まとめる手段として「書く」活動は行われるので,本推進地域では,「読む」単元の中でも,両校の課題である「書く」力を育成できるのではないかと考えた。そこで,「複数の条件を示し,それを読み取って書く活動を工夫する。」場面を設定することで,課題となる力としての見取り・分析を実施することとした。 ③ 重点項目との関連 ア めあてと振り返り ・目標に即して課題を設定し,条件を示してまとめを書かせ,発表・交流を通して振り返りを行う。 イ グループ学習の活用 ・3種類のミッションのうちの1つをグループに与え,課題を解決するためのグループ学習を設定する。 ④ つまずきの大きい生徒への具体的な取組 ・序論の構成をモデルとして示し,考えさせる。 (両校共通) ・「ミッションカード」などの教具の工夫を用いて,グルー プで話し合わせる意欲付けを行う。(A校・B校共通) ・書き出しの提示をするなど,ワークシートの工夫により 書く「型」を示す。(両校共通) ・単元の導入に,小学校での既習教材「ヤドカリとイソギ ンチャク」(4年生)を用いて,(ア)接続表現(イ)序論・

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別紙「報告資料」

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本論・結論の構成を確かめ,(ウ)文章の構成を図で示す ことで捉える練習を行い,既習事項の確認と活用を図る。 (音戸中学校) ⑤ 中中が連携した具体的な取組 ・説明文の学習指導の中で,効果的なグループ学習を工夫 した。 ・A校が実施した授業の学習指導案を研究協議会で改善し, B校の授業で活用する積み上げ式の授業を行った。 <授業の様子(生徒の変容) 阿賀中学校での授業から> ○本時の目標 接続語の役割・読者への呼びかけの効果・対比的な表現の用い方について分析させる3種類の「ミッション」のうちの1つについてグループで考えさせ,発表・交流を行わせた。 まとめとして,筆者の文章の書き方の特徴を,次の条件に従って表現させ,課題となる力の見取りを行った。 < 検証 (評価問題の結果分析)> ○ 阿賀中学校においての検証 検証結果から,正答率は54%であり,平成25年度の県平均及び自校の正答率よりも大幅に向上した。誤答についても,類型3~5について,平成25年度の自校の結果よりも低くなっている。ただ,類型9(誤答)および無回答については,県平均を下回るものの,平成25年度の自校の結果よりも若干高くなっている。 今回の授業で,文と文の関係や段落相互の関係について理解が深まり,適切な接続詞や主語を補って「書く」力は成果を上げたと考えられる。しかし一方で,条件の二文に分けることや,問い

の意味が理解できていない点について,継続課題として取り組んでいきたい。 〈次時に設定された課題〉「○○の見方を考える」と題して,筆者の文章の書き方の特徴を生かして書いた生徒の文章。 呼びかけ(実線赤枠)・接続語(破線青枠)・対比的な表現(二重線緑枠)と,読み取った3つの特徴を生かして「こんにゃくの見方」の昔と今の変化を書いている。 ○ 音戸中学校においての検証 ※【 】内の数字は25年度「基礎・基本」定着状況調査結果 検証結果から,正答率は29.7%であり,平成25年度の自校正答率を上回ったが,まだ十分な結果とはいえない。特に,類型4(誤答)の生徒の割合が50.0%と高くなっており,主語・述語の対応を意識させて文を書く力はまだ不十分である。 ただ,条件に示された,「一文を二文に分けること」「逆接の接続語を補うこと」に対して,正しく反応できた生徒が多く,類型9の誤答・無解答は大きく減少した。問題を読み取り,考える力,また,今回の授業で主に取り上げた,文や段落のつながりから適切な接続語を補って「書く」力については,成果を挙げたと考えることができる。これは,内容が関連している小学校での教材を活用することで,つまずきを解消できた生徒が多かったと考える。 一方で,主語を補うという問いが読み取れていないこと,あるいは,主語が何か理解できていない・二文目の主語を意識していない点は今後も継続課題として取り組んでいきたい。 (2)(2)(2)(2) 数学科の実践事例数学科の実践事例数学科の実践事例数学科の実践事例 (音戸中学校の事例を中心に)(音戸中学校の事例を中心に)(音戸中学校の事例を中心に)(音戸中学校の事例を中心に) <課題となる力> ・問題を解決する方法を数学的に説明する力 (平成26年度 全国学力・学習状況調査 中学校数学 B問題6(3) 通過率26.9% 無解答率16.7%) ① 学年・単元名 第3学年 「相似な図形」 ② 単元(題材)の目標

筆者の文章の書き方について,特徴をまとめる。

類型1 ①意味は変えずに,二つの文に分けて適切に書いている。 ②逆接の接続詞を補って書いている。 ③「学習です。」に対する主語を補って二文目を適切に書いて いる。 (正答) 54.0% 〃 2 ③の主語を「それ」にして書いている。 (正答) 0.0% 〃 3 接続語を誤って用いている。 (誤答) 6.8% 〃 4 主語を補っていない。 (誤答) 17.6% 〃 5 主語・接続語ともに補っていない。(誤答) 2.7% 〃 9 上記以外の誤答 (誤答) 12.1% 〃 0 無答 6.8%

類型1 ①意味は変えずに,二つの文に分けて適切に書いている。 ②逆接の接続詞を補って書いている。 ③「学習です。」に対する主語を補って二文目を適切に書いて いる。 (正答) 25.0%【13.5%】 〃 2 ③の主語を「それ」にして書いている。(正答) 4.7%【2.7%】 〃 3 接続語を誤って用いている。 (誤答) 4.7%【4.1%】 〃 4 主語を補っていない。 (誤答) 50.0%【40.5%】 〃 5 主語・接続語ともに補っていない(誤答) 7.8%【6.8%】 〃 9 上記以外の誤答 (誤答) 1.6%【21.6%】 〃 0 無答 6.3%【10.8%】 ①一段落…分かりやすい説明文にするための筆 者の工夫 ②二段落…その工夫をすることでの効果や自分 が取り入れたいと思ったこと ③主述の整った文で表現すること ④文体をそろえること

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別紙「報告資料」

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「イ 数学的な見方や考え方」に関する内容を主な目標とし,論理的に考察・表現させることをねらった授業を実施した。 ③ 重点項目との関連 ア めあてと振り返り ・生徒に1時間の活動の見通しがもてるよう,めあてを示し,振り返りを行った。 イ グループ学習の活用 ・理由や根拠を付けて説明し,それを互いに吟味する活動をグループ活動で設定した。 ④ つまずきの大きい生徒への具体的な取組 ・ワークシートを工夫し,考えるための「型」を示した。 ・導入で,必要な既習事項を確認させた。 ・グループ内での教え合いと個別の支援を行った。 ⑤ 中中が連携した具体的な取組 ・めあての設定を振り返りと整合させたものにした。 ・明確な指示を行い,グループ活動をスムーズにでき るようにした。 <授業の様子(生徒の変容) 音戸中学校での授業から> 11月の授業(第2期:T教諭の2度目の研究授業) ○本時の目標 ○ めあてに対する振り返りについて ・めあてを焦点化し,振り返りと整合性のあるものにした。 ・指示を明確にし,テンポの良い授業展開にすることで,振 り返り・評価問題の時間を十分に確保し,しっかり考えさ せた。 ○ グループ学習の活用に関して 第1期(5月)の授業では小グループでの交流を取り入れることで,生徒の意欲的な姿勢が見られた。さらに,第2期(11月)では,「ジグソー式」のグループ活動に発展させた。それにより,数学的な用語を用いて説明する・説明を吟味する過程がより必然性をもった活動となり,全員が参加して考えを深め合う学習展開となった。 < 検証 (評価問題の結果分析)> 64%の生徒が,中点連結定理を用いて四角形PQRSの四辺の長さが等しいことを説明できていた。これは,導入で既習事項や図形の定義を確認し,それらを活用する授業展開が効果的だったためと考えられる。また,ワークシートで「型」を身に付けることができた成果とも考えられる。 また,第1期の評価問題の結果(正答33.8%,準正答23.8%,無答38.1%)と比較すると,無答率がかなり減少した。ワークシートの工夫による「型」を身に付けさせる取組,グループ活動の工夫による全員に表現させる場を設けた取組が有効であったと考えられる。

〈生徒Aの第1期→第2期の変容(評価問題)〉 ↓ 第2期(11月) ↑ 第1期(5月) 第1期では無答だった 生徒が,第2期の授業後の 評価問題では,「型」によ って考える手順を身に付 けている。グループでの学び合いに意欲的に参加できていたことも要因であると考える。今後は,身に付けた「型」を活かして,論理的に考え表現する力の育成につなげていきたい。 (3)(3)(3)(3) 英語科の実践事例英語科の実践事例英語科の実践事例英語科の実践事例(音戸中学校(音戸中学校(音戸中学校(音戸中学校の事例を中心に)の事例を中心に)の事例を中心に)の事例を中心に) <課題となる力> ○ 情報を基に,分かったことが伝わるように,文と文のつながりなどに注意してまとまりのある一貫した英語の文章を書く力 (平成26年度「基礎・基本」定着状況調査 中学校英語12-3) ・無解答の生徒の割合が26.6%と高く,語彙力や英文を構成する力(語順)に課題がある。 ・綴りの誤り,大文字・小文字の誤り,動詞の三人称単数形の誤り,複数形の誤り,代名詞の誤り,冠詞の誤り,前置詞の誤り,符号の誤りなどが1~5か所程度ある生徒の割合が32.8%であることから,言語に関する知識を活用することに課題があるといえる。 ① 学年・単元名 第1学年 Lesson8『 School Life in the USA 』 USE Mini-project「ホームページを作ろう」(書くこと) ② 単元(題材)の目標 外国語表現の能力 ・学校行事の写真について,一定量以上の意味のつながりのある英文で表現することができる。 ・学校行事について,ALTに正確に伝えることができる。 ③ 重点項目との関連 ア めあてと振り返り 学校行事の紹介文作成時のポイントについて,全体に尋ねたり,自己評価表に記述させたりするなどして,めあてに沿ったまとめを行う。 イ グループ学習の活用 本時の目標を達成するために,4人組のグループを編成し,学習を進めていく。 ④ つまずきの大きい生徒への具体的な取組 ・黒板に掲示してあるモデル文を見て,紹介文の形式を確認させる。 ・各学校行事を紹介する際に必要となるワードリストをグループごとに配付する。 ⑤ 中中が連携した具体的な取組 英語部会では,研究協議会を重ねる中で, ○ 「書く」活動に取り組ませる際に,何を活用すれば課題を達成できるのかに気付かせて,英文や既習事項から情報を獲

類型1 中点連結定理を用いて正しく説明できている。(正答) 32.0% 〃 2 表現に不十分な点はあるが説明できている。(準正答) 32.0% 〃 3 中点連結定理までしか説明できていない。(誤答) 4.0% 〃 9 記述が途中で終わっている。(誤答) 28.0% 〃 0 無答 4.0%

見いだした図形の性質を,中点連結定理を用いて説明することができる。

〈評価問題〉 長方形ABCDの辺AB・BC・CD・DAの中点をそれぞれP,Q,R,Sとするとき,四角形PQRSはどんな四角形になりますか?また,そのことを説明しなさい。

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別紙「報告資料」

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得させる(ヒントツールの明確化)に,取り組みを進めた。 ○ モデルとなる英文から,参考となる英文を具体的に示し(読み取らせ),活用して書かせる授業構成を意識した。また,次の例に示したように,「書く」活動を軸に,4技能の統合の機会を意識して取り入れた。 また、授業の終末に行うことが多い「まとめ」を「書く」活動の前に位置付ける(〈例〉でいえば②の後)ことで,「書く」ための課題設定を明確にする。 ○ 授業のまとめを次時のめあてや家庭学習の課題へとつなげていく。 また,教材や教具の工夫として, ① ワークシートの工夫 色の付いた用紙に用途別に印刷(例・水色→家庭学習の課題,黄→グループ学習で解決する課題,ピンク→グループ学習のために個人で取り組む課題)し,視覚的に分かりやすくなるよう工夫した。 また,「モデル」(型)となる構文→モデルを使った作文(学習課題)の流れが視覚的に伝わりやすい,構造的なワークシートになるよう工夫した。 ② ルーティンワーク(暗唱シートの活用)を用いたペア学習を導入で用いることで,雰囲気を高め、授業の流れやテンポを良くした。 ③ BGMや教材の中で話題になっている実物,ミッションカードなどの教具・小道具の活用で楽しい雰囲気をつくる。 <授業の様子(生徒の変容) 音戸中学校での授業から> ○ 本時の目標 ・学校行事の紹介文を英語で書くことに積極的に取り組むことができる。(コミュニケーションへの関心・意欲・態度) ・写真を用いて,音戸中学校の学校行事についての紹介文を書くことができる。(外国語表現の能力) ○ 授業の展開 ① ALTが作成した 学校行事の紹介文を 読み,写真からは得 られない情報をまと まりのある英文から 読み取る。【読む】 ② その情報がどこで 示され,何を表すも のかを整理する。 ・行事名 ・いつ行われるか ・何をするか ③ その情報を「学校 行事について相手に 伝えるために取り入 れてほしい情報」と して,英文を書く際 の課題として示し,

まとめ(「情報を正しくとらえるためには,写真にはない 情報を,まとまりのある英文からとらえる必要がある。」) を行う。 ④ 個人課題(ピンクの ワークシート)として, グループごとに個別の ミッション(音戸中学 校の学校行事の紹介) を与え,何をしている 場面か,など,写真以 外に必要な情報を話し 合い,個人で4文以上の英文にまとめる。【書く】 ⑤ ヒントカード(必要 な単語リスト)を活用 して,モデル文をヒン トに作成した英文を, グループで協力して添 削する。【読む・書く】 ⑥ 次時のめあて(「音戸中学校の学校行事を紹介しよう ~聞き手に感想を問う一文を加えて~」)を聞き,家庭学習(本時で作った英文の暗唱)を確認する。 < 検証 (調査問題の結果分析)> ○ 音戸中学校における検証(平成26年度調査問題による) 取組の結果、特に平成26年度「基礎・基本」定着状況調査 中学校英語12-3の通過率が県平均51.4%に対して48.4%と下回った音戸中学校では,調査問題の同趣意の設問に対し,76.7%と大きな伸びを示した。 また,類型別に見ると,1(正答)が大幅に伸び,類型0(無解答)が大幅に減少している。類型3(準正答,支障のない誤りが1~5か所)の生徒が増えたが,個別に追跡すると,「基礎・基本」状況調査で誤答・無解答だった生徒が類型3に,準正答だった生徒が正答に,それぞれ移動している傾向が見られる。特に類型9の生徒に関しては,阿賀中学校でも同様な傾向が見られた。モデル文を参考に,収集した情報をまとまりのある英文にして書かせることを意識した取組の成果と考える。 一方で,綴りの誤り,大文字・小文字の誤り,動詞の三人称単数形の誤り,複数形の誤り,代名詞の誤り,冠詞の誤り,前置詞の誤り,符号の誤り等については,引き続き指導の工夫・改善を行う必要がある。

「基礎・基本」 「調査問題」 類型1(正答) 14.1% → 40.0% 類型2(準正答) 1.6% → 0.0% 類型3(準正答) 32.8% → 36.7% 類型4(誤答) 0.0% → 3.3% 類型5(誤答) 1.6% → 0.0% 類型6(誤答) 4.7% → 0.0% 類型7(誤答) 6.3% → 3.3% 類型9(誤答) 12.5% → 0.0% 類型0(無解答) 26.6% → 16.7%

〈例〉モデルになる英文を「①聞く」→内容を「②読み取る」→②で読んだ英文をヒントにまとまりのある英文を「③書く」→③で書いたものを「発表する(④話す)」

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別紙「報告資料」

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【授業づくりの基盤】 (1)具体的な取組内容 ・全教科で,授業開始前に授業道具を机上にそろえ,着席しておくことを「約束事」として生徒に示し,評価していく。 ・挨拶の声が小さい場合には再度やり直しをさせ,徹底を図る。 ・授業の開始・終了時刻を教員が守る。 (2)生徒の変容 当該授業での「授業評価シート」(各項目4点満点の評価)では「授業開始・終了の挨拶をきちんとしている。」が第1期3.0ポイントから第2期3.2ポイント,今年度からの取組である「授業の準備物がそろっている。」については2.8ポイントから4.0ポイントに上昇するなど,授業の回数を重ねる毎に,机上の準備が定着している生徒は増えている。学習環境の面でも,落ち着いて授業が受けられる雰囲気づくりが着実に進んでいるといえる。 4444 研究の成果と課題研究の成果と課題研究の成果と課題研究の成果と課題等等等等 (1)成果 ① 調査問題の結果(通過率,両校の平均) 「基礎・基本」(6月) 調査問題(12月) 国語 73.4ポイント 78.1ポイント 数学 70.3ポイント 79.4ポイント 英語 72.0ポイント 76.5ポイント ② 重点項目に関して ○ 「基本的な授業スタイルの確立」 各授業の「授業評価シート」の集計では,「本時のねらいや目標を明示している。」が平均3.8ポイント(4点満点),「『学び合い』の活動が授業のねらいに迫るものである。」が平均3.5ポイント,「小集団での学習が充実するよう,適切な声かけをしている。」が平均3.5ポイントであった。それぞれの授業で,重点項目を意識した取組ができている。 ○ 「授業規律の確立」 授業評価シートでの評価では「授業の準備物がそろっている」(平均3.9ポイント),「チャイムと同時に挨拶ができている」(平均3.8ポイント),「授業開始・終了の挨拶をきちんとしている」(平均3.7ポイント),「学習環境が整っている。」(平均3.8 ポイント)だった。 また,重点項目に関する取組,特に,学習環境についての取組は両校全体の取組として成果を上げつつある。(両校の教員アンケート結果平均 98.6%) ③ 研究授業・協議会の実施に関して 各教科の中で,連続する2回の授業研究を可能な限りほぼ同時期・同学年・同単元で設定し,教材研究や学習指導案・ワークシートの工夫を積み上げ,授業ごとの「つながり」をつくることができた。また,協議の中で次の授業に引き継ぐ「つなぐ課題」を設定し,次の研究授業でその課題を解決していく取組を進めることができた。 (2)課題 ○ 数学科だけでなく,国語科・英語科の授業研究の中で共通した課題は,タイムマネジメントの重要性である。普段からタイムマネジメントを意識した授業づくりをする必要がある。グループで活動や,振り返りの時間を確保できるよう,明確な指示や,生徒の活動と

の必然性をもたせためあての設定等を工夫していく必要がある。 ○ 通過率30%未満の生徒のつまずきに対する支援が,まだ十分ではない。 ○ 重点項目に関して,両校の同一教科内,及び3教科間での「つながり」を意識した取組はできたが,3教科以外の教科との温度差が生じている。 (3)今後の改善方策等 ○ グループの活用法や指示の仕方の工夫,整合性と必然性をもたせためあての設定など,研修を重ねる。 ○ 通過率30%未満の生徒への対策として,個に応じた指導を更に充実させる。 ○ 重点項目の取組を全教員で確認し,学校全体で組織的・計画的な取組を推進していく。国・数・英のそれぞれに,それ以外の教科の教員が参画してチームを作り,学習指導案検討などを行うなど,教科の特性も活かしながら,学校体制による取組の強化を進めたい。