第1節 災害に強い市民・組織の形成¬¬2章 21 第2章 災害予防計画...

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21 第2章 災害予防計画 1. 市民への啓発  第1 防災知識の普及・啓発 ●自助・共助の役割 市民 ・防災知識を習得するとともに家族で災害時の対応を共有する。 ・地域の自治会自主防災組織へ参加する。 事業所 ・従業員へ防災知識を周知する。 ・消火・防災管理者の選任、防災設備の整備、自衛消防隊の編成、消防計 画の作成等の事前対策を実施する。 ・事業継続計画(BCP)を作成する。 ・防災訓練を行う。 自治会自主防 災組織等 ・地域住民の防災知識の周知に努める。 ・自治会自主防災組織の編成に努める。 ・自主防災訓練の実施に努める。 災害発生時に、市民が自主的に地域及び家族の安全を守るためには、あらかじめ「災 害の特徴」、「災害発生時の行動」、「日常の準備」などを理解し、的確な行動ができる よう準備することが重要である。そのため、市及び防災関係機関は、様々な手段を用 いて、防災知識の普及・啓発を図る。 (1) 防災広報活動の推進 市は、市民の防災意識の高揚を図るため、市公式ホームページや広報うらやす に自助・共助の重要性等の防災情報を掲載する。 また、防災講演会、市民大学、出前講座等により市民に直接防災知識の普及を 図る。 項  目 担  当 関係機関 第1 防災知識の普及・啓 市長公室、総務 部、消防本部、教 育総務部 東日本電信電話(株)、京葉瓦斯(株)、東 京電力(株)、県水道局、東日本旅客鉄道 (株)、東京地下鉄(株)、ジェイコム千葉 第2 防災組織等の育成 総務部、消防本 第3 防災訓練の充実 総務部、消防本 部、教育総務部、 都市整備部 東日本電信電話(株)、京葉瓦斯(株)、東 京電力(株)、県水道局、東日本旅客鉄道 (株)、東京地下鉄(株) ●対策項目と公助の担当機関 第1節 災害に強い市民・組織の形成

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Page 1: 第1節 災害に強い市民・組織の形成¬¬2章 21 第2章 災害予防計画 1.市民への啓発 第1 防災知識の普及・啓発 自助・共助の役割 市民 ・防災知識を習得するとともに家族で災害時の対応を共有する。・地域の自治会自主防災組織へ参加する。事業所

第2章

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第2章 災害予防計画

1. 市民への啓発 

第1 防災知識の普及・啓発

●自助・共助の役割

市民 ・防災知識を習得するとともに家族で災害時の対応を共有する。・地域の自治会自主防災組織へ参加する。

事業所

・従業員へ防災知識を周知する。・消火・防災管理者の選任、防災設備の整備、自衛消防隊の編成、消防計

画の作成等の事前対策を実施する。・事業継続計画(BCP)を作成する。・防災訓練を行う。

自治会自主防災組織等

・地域住民の防災知識の周知に努める。・自治会自主防災組織の編成に努める。・自主防災訓練の実施に努める。

災害発生時に、市民が自主的に地域及び家族の安全を守るためには、あらかじめ「災

害の特徴」、「災害発生時の行動」、「日常の準備」などを理解し、的確な行動ができる

よう準備することが重要である。そのため、市及び防災関係機関は、様々な手段を用

いて、防災知識の普及・啓発を図る。

(1) 防災広報活動の推進

市は、市民の防災意識の高揚を図るため、市公式ホームページや広報うらやす

に自助・共助の重要性等の防災情報を掲載する。

また、防災講演会、市民大学、出前講座等により市民に直接防災知識の普及を

図る。

項  目 担  当 関係機関第1 防災知識の普及・啓   発

市長公室、総務部、消防本部、教育総務部

東日本電信電話(株)、京葉瓦斯(株)、東京電力(株)、県水道局、東日本旅客鉄道

(株)、東京地下鉄(株)、ジェイコム千葉第2 防災組織等の育成 総務部、消防本

部-

第3 防災訓練の充実 総務部、消防本部、教育総務部、都市整備部

東日本電信電話(株)、京葉瓦斯(株)、東京電力(株)、県水道局、東日本旅客鉄道

(株)、東京地下鉄(株)

●対策項目と公助の担当機関

第1節 災害に強い市民・組織の形成

Page 2: 第1節 災害に強い市民・組織の形成¬¬2章 21 第2章 災害予防計画 1.市民への啓発 第1 防災知識の普及・啓発 自助・共助の役割 市民 ・防災知識を習得するとともに家族で災害時の対応を共有する。・地域の自治会自主防災組織へ参加する。事業所

第2章 災害予防計画

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(2) 防災マップ等の作成

市は、災害時の指定避難所、救護所、ヘリポート、緊急輸送路等の防災施設や

災害危険区域を記載した防災マップ、水害ハザードマップを作成し、市民に配布

する。

(3) 防災セット・消火器の配付

市は、市民が自主的に災害に備えることを推進するため、浦安市に転入した世

帯に対し防災セットや消火器の無償配付を行う。

(4) 外国人への広報

市は、外国人に対して市公式ホームページや City News うらやすにより防災

情報を提供する。また、災害時に指定避難所等で外国語表記の掲示ができるよう

に、多言語で注意事項を表記したシートを備蓄する。

(5) 学校等における防災教育

学校等においては、園児・児童・生徒を対象に、災害の脅威や災害発生時の行

動、自助・共助・公助の重要性等に関する教育を家庭や地域と連携して行う。

防災教育の推進にあたっては、防災教育カリキュラムに基づき、各学校におい

て児童生徒等の発達段階に応じた指導を行う。

(6) 防災関係機関における防災広報

東日本電信電話(株)、京葉瓦斯(株)、東京電力(株)、県水道局、東日本旅

客鉄道(株)、東京地下鉄(株)は、災害発生時の安全措置やライフライン機関

の対応等について、パンフレット、チラシ、市公式ホームページ等を活用して利

用者に知識の普及を図る。

■防災広報の内容例

■児童生徒の安全確保対策

○地域防災計画の概要○風水害等に関する一般知識○指定避難所、指定緊急避難場所、避難路○食料、物資の備蓄○自主防災活動の実施○災害時に発信する情報及び市の対応○帰宅困難者の対応

○防災関係機関の風水害対策○防災、ハザードマップ○避難方法、避難時の心得○学校施設等の防災対策○災害時の危険箇所○防災訓練の実施○過去の災害状況、教訓

○保護者の事前対策・児童生徒の安否確認、所在把握の方法を知ること・通学路の危険箇所の認知

○市の事前対策・安否確認、所在把握の方法の周知・通学路の安全点検と通学時の安全指導・防災教育カリキュラムの見直し・防災マニュアルの作成・見直し(学校管理者が作成)等

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第2章 災害予防計画

 市は、過去に発生した災害の教訓を後世に伝えるために、災害に関する調査結果

や資料を広く収集し、市民への公開及び、災害広報や防災教育に活用できるよう整

理する。

 市民は、過去の災害から得られた教訓の伝承に努めるとともに、自発的に防災活

動へ参加するなど防災意識の向上を図る。

 市は、市職員が災害時に迅速かつ円滑な対応ができるよう、防災訓練の実施及び

防災に係る職員研修、講演会等への参加を通じて、職員の防災意識の向上を図る。

2. 災害教訓の伝承 

3. 市職員に対する啓発 

1. 自主防災組織の育成等 

第2 防災組織等の育成

 災害発生時には、被害を最小限にくいとめるために「自らの地域は自らが守る」こ

とが必要である。そのため、市は、特に日常、地域活動に役割を果たしている女性の

経験、能力を活用することに留意し、自治会自主防災組織の育成・指導を行うほか、

地域の自治会自主防災組織が実施する訓練を支援する。

 また、事業者等の防災力の強化に向けて、必要な育成・指導を行う。

(1) 自治会自主防災組織の育成

市は、昭和 55 年5月「浦安市自主防災組織防災器材等購入補助金交付要綱」

と平成8年7月「浦安市自主防災組織設立及び事業費補助金交付要綱」及び「浦

安市自主防災組織防災資器材の貸付けに関する規則」を定めており、市内の自治

会に対し自主防災組織の結成を働きかけ、補助金の交付を行い、自治会自主防災

組織の育成・強化を図る。

特に、日常、地域活動に役割を果たしている女性の経験、能力を活用すること

に留意する。

(2) 地域防災ネットワークづくりへの支援

市は、浦安市自治会自主防災組織連絡協議会を通じて、自治会自主防災組織相

互の連携強化を図る。

また、地域のボランティア団体、NPO等との協力体制を構築するよう働きか

け等を行う。

(3) 自治会自主防災組織等の防災力の向上

市は、自治会自主防災組織等が実施する初期消火や

救出救護、要援護者の避難支援等、災害を想定した自

主防災訓練の指導や訓練資機材等の提供を行い支援す

る。

また、地域コミュニティにおける防災活動を推進す

るため、地域住民等が行う自発的な防災活動に関する

地区防災計画の作成を推進する。

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第2章 災害予防計画

第2章

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2. 施設、事業者等の防災力の強化 

3. 人材育成 

(1) 施設・事業者等の防災組織

百貨店・ホテル・オフィスビル等多数の人が利用する大規模・高層の建築物等

について、管理権原者は、自衛消防組織の設置とともに、防災対策として、防災

管理者を選任し、防災に係る消防計画の作成、避難訓練の実施を行うので、消防

機関は事業所における消防防災体制を強化し、自衛消防力を確保するよう指導す

る。

(2) 事業継続計画(BCP)の作成

事業者は、事業者の安全対策の強化、業務継続、早期再開あるいは事業中断に

伴う損害を最小限に抑えるため、事業継続計画(BCP)を作成する。

(3) 危険物施設及び高圧ガス施設等の防災組織

危険物施設の管理者は、事業所の自主防災体制の強化、相互間の応援体制を確

立する。市は、県等と協力して指導、助言を行う。

 市は、地域防災力の向上のため、地域住民等の中から災害時に専門的な知識を

もって協力することができる防災リーダーの育成を行う。

 市は、市民、自治会自主防災組織、警察、消防、ライフライン機関、自衛隊、ボ

ランティア(NPO)組織等及び職員が参加して、情報伝達、避難、初期消火等の

能力向上を図る総合防災訓練を実施する。

 市民及び自治会自主防災組織は、総合防災訓練に参加し防災知識の習得や初期対

応力の向上を図る。

1. 総合防災訓練 

第3 防災訓練の充実

 災害時の行動の検証や防災関係機関相互の連携体制をとるために、大規模災害を想

定して多くの機関が参加する総合防災訓練、市民が中心となる自主防災訓練を実施す

る。

 また、市をはじめとする防災関係機関は、個別に非常参集や指定避難所開設・運営

等の訓練を行う。

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第2章 災害予防計画

 市役所その他各施設において、個別の対策事項の訓練を実施する。

(1) 市における訓練

市は、市役所の対応能力を向上させるため、次の訓練を実施する。

(2) 施設管理者における訓練

小・中学校、幼稚園・認定こども園、保育園、高等学校、大学、社会福祉施設

等の管理者は、避難その他救助の円滑な遂行を図るため、定期的に避難誘導訓練

等を実施する。

(3) 自治会自主防災組織における訓練

自治会自主防災組織は、地域の自主防災訓練を実施する。

(4) 水防に関する訓練

市は、水防活動の円滑な遂行を図るため、関係団体が合同して実施する合同訓

練に参加するとともに、浦安市消防団と協力し、浦安市兼任水防団訓練を実施す

る。

○市役所における訓練○非常参集訓練○避難誘導訓練○給水訓練

○災害対策本部設置訓練○情報収集伝達訓練○情報収集伝達訓練

2. 個別訓練の実施 

■訓練の内容例