(1)第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計 33 産業部門...
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第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
30
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
1 温室効果ガス排出量の現況
(1) 温室効果ガスの総排出量
本県における 2015(平成 27)年度の温室効果ガス総排出量は,13,752 千トンCO2(二
酸化炭素換算:各温室効果ガス排出量に地球温暖化係数を乗じた値。以下同じ。)であ
り,全国における温室効果ガス総排出量 1,325 百万トン CO2 の約 1%を占めています。
温室効果ガス総排出量のうち,エネルギー起源二酸化炭素が 78.1%と大部分を占め,
以下,メタンが 8.1%,一酸化二窒素が 7.1%,代替フロン等 4 ガスが 4.4%,非エネ
ルギー起源二酸化炭素が 2.3%となっています。
本県の温室効果ガスの排出割合を全国と比較すると,メタン及び一酸化二窒素の占
める割合が大きくなっています。メタンが家畜の消化管内発酵や排せつ物管理,水田
など,一酸化二窒素が家畜の排せつ物管理や農用地の土壌などからの発生に起因して
いることから,農業県としての特徴を示しているものと考えられます。
※ 温室効果ガスの排出量については,「地方公共団体実行計画(区域施策編)策定・
実施マニュアル(平成 29 年 3 月 環境省)」に準拠して算定しました。
図 3-1 2015 年度の温室効果ガス排出割合 資料 全国:日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
エネルギー
起源
二酸化炭素
78.1%
非エネルギー
起源
二酸化炭素
2.3%
メタン
8.1%
一酸化二窒素
7.1%
代替フロン等
4ガス
4.4%
鹿児島県
温室効果ガス総排出量:13,752千トンCO2
エネルギー
起源
二酸化炭素
86.7%
非エネルギー
起源
二酸化炭素
5.9%
メタン
2.4%
一酸化二窒素
1.6%代替フロン等
4ガス
3.4%
全国
温室効果ガス総排出量:1,325百万トンCO2
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第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
31
2015(平成 27)年度の温室効果ガスの総排出量は,2013(平成 25)年度と比較して,
1,448 千トン CO2,9.5%の減少(全国は 84 百万トン CO2,6.0%の減少)となっていま
す。これは,エネルギー起源二酸化炭素において,火力発電所からの排出が減少した
ことや省エネ・節電の取組が進んだことが主な要因と考えられます。
なお,1990(平成 2)年度以降,温室効果ガス総排出量は増減を繰り返しながら推移
し,2013(平成 25)年度に 15,200 千トン CO2 と最も多くなっています。
図 3-2 本県における温室効果ガス総排出量の推移
図 3-3 全国における温室効果ガス総排出量の推移 資料 日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
1,274
1,382 1,389 1,399 1,3801,415
1,329
1,2521,306
1,3561,391 1,409
1,3641,325
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(百万トンCO2)
(年度)
代替フロン等4ガス
一酸化二窒素
メタン
非エネルギー起源二酸化炭素
エネルギー起源二酸化炭素
基準年度
11,395
12,83713,446 13,437 13,434 13,555 13,172
12,86613,053
14,232
14,953 15,20014,602
13,752
0
2,000
4,000
6,000
8,000
10,000
12,000
14,000
16,000
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(千トンCO2)
(年度)
代替フロン等4ガス
一酸化二窒素
メタン
非エネルギー起源二酸化炭素
エネルギー起源二酸化炭素
基準年度
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第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
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表 3-1 本県における温室効果ガス総排出量の推移
(単位:千トン CO2)
年度
区分
1990 1995 2000 2005 2006
平成 2 平成 7 平成 12 平成 17 平成 18
二酸化炭素 9,054 10,425 10,949 10,944 10,914
エネルギー起源 8,724 10,134 10,595 10,634 10,611
非エネルギー起源 330 291 354 309 303
メタン 1,274 1,310 1,261 1,260 1,267
一酸化二窒素 1,013 960 987 963 962
代替フロン等 4 ガス 54 141 248 271 291
合 計 11,395 12,837 13,446 13,437 13,434
年度
区分
2007 2008 2009 2010 2011
平成 19 平成 20 平成 21 平成 22 平成 23
二酸化炭素 11,000 10,560 10,294 10,425 11,629
エネルギー起源 10,696 10,250 9,995 10,118 11,322
非エネルギー起源 304 310 298 307 307
メタン 1,271 1,286 1,265 1,250 1,223
一酸化二窒素 941 961 951 972 951
代替フロン等 4 ガス 344 365 356 406 429
合 計 13,555 13,172 12,866 13,053 14,232
年度
区分
2012 2013 2014 2015 基準年度比
平成 24 平成 25 平成 26 平成 27 2015/2013
二酸化炭素 12,331 12,560 11,978 11,059 88.0%
エネルギー起源 12,013 12,252 11,664 10,745 87.7%
非エネルギー起源 318 308 314 314 101.9%
メタン 1,196 1,168 1,134 1,118 95.7%
一酸化二窒素 973 983 926 970 98.7%
代替フロン等 4 ガス 454 488 564 604 123.8%
合 計 14,953 15,200 14,602 13,752 90.5% 備考 1 四捨五入の関係上,合計が一致しないことがある。
2 代替フロン等 4 ガスの 2006(平成 18)年度以降は,「地球温暖化対策推進法」に基づく特定排出者の報
告値を加算している。
3 2000(平成 12)年度以前の非エネルギー起源及び 2005(平成 17)年度以前の代替フロン等 4 ガスの排
出量は,県独自推計。
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第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
33
産業部門
35.8%
業務その他
部門
23.1%
運輸部門
18.6%
家庭部門
15.6%
エネルギー
転換部門
6.9%
全国
エネルギー起源二酸化炭素排出量:1,149百万トンCO2
(2) エネルギー起源二酸化炭素の排出量
ア 排出量
本県における 2015(平成 27)年度のエネルギー起源二酸化炭素の排出量は,10,745
千トン CO2 であり,温室効果ガス総排出量の 78.1%を占めています。
部門別排出割合をみると,運輸部門が 41.0%と最も大きく,以下,業務その他部
門が 27.5%,産業部門が 15.6%,家庭部門が 13.4%,エネルギー転換部門が 2.5%
となっています。
また,全国の排出割合と比較すると,本県は運輸部門の割合が大きく,産業部門の
割合が小さくなっています。
図 3-4 2015 年度のエネルギー起源二酸化炭素排出割合 資料 全国:日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
【各部門の定義】
部 門 定 義
産 業 部 門 農業,林業,漁業(第一次産業)や,鉱業,建設業,製造業等(第二次産
業)における生産活動に伴って排出される温室効果ガスを計上する部門。
業務その他部門
事務所・ビル,商業・サービス業等(第三次産業)における事業活動に伴
って排出される温室効果ガスを計上する部門(社用自動車からの排出を除
く)。
家 庭 部 門 家庭における電気やガス等の使用に伴って排出される温室効果ガスを計
上する部門(自家用自動車からの排出を除く)。
運 輸 部 門 自動車,船舶,航空機,鉄道による人や物の輸送等に伴って排出される温
室効果ガスを計上する部門(社用・自家用自動車からの排出を含む)。
エネルギー転換部門 発電所における所内の自家消費分及び送配電ロスに伴って排出される温
室効果ガスを計上する部門(販売電力からの排出を除く)。
運輸部門
41.0%
業務その他
部門
27.5%
産業部門
15.6%
家庭部門
13.4%
エネルギー
転換部門
2.5%
鹿児島県
エネルギー起源二酸化炭素排出量:10,745千トンCO2
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第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
34
1,067
1,1471,182
1,219 1,2001,235
1,153
1,0901,139
1,1881,221 1,235
1,1891,149
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(百万トンCO2)
エネルギー転換部門
家庭部門
運輸部門
業務その他部門
産業部門
(年度)
基準年度
8,724
10,134
10,595 10,634 10,611 10,696
10,250 9,995 10,118
11,322
12,01312,252
11,664
10,745
0
2,000
4,000
6,000
8,000
10,000
12,000
14,000
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(千トンCO2)
エネルギー転換部門
家庭部門
産業部門
業務その他部門
運輸部門
(年度)
基準年度
2015(平成 27)年度は,2013(平成 25)年度と比較して,1,507 千トン CO2,12.3%
の減少(全国は 86 百万トン CO2,7.0%の減少)となっており,最も減少したのは業
務その他部門の 486 千トン CO2 で,続いて家庭部門の 426 千トン CO2,産業部門の 323
千トン CO2,運輸部門の 145 千トン CO2,エネルギー転換部門の 127 千トン CO2 の順と
なっています。
また,1990(平成 2)年度と比較して,2,021 千トン CO2,23.2%の増加(全国は 82
百万トン CO2,7.7%の増加)となっています。全国よりも増加したのは,本県の経済
成長が全国よりも進んだことが主な要因と考えられます。
なお,1990(平成 2)年度以降,エネルギー起源二酸化炭素排出量は 2008(平成 20)
年度に減少へ転じたものの,2011(平成 23)年度以降,火力発電が増加したことなど
から増加し,2013(平成 25)年度に最も多くなっています。その後,火力発電所から
の排出の減少や省エネ・節電の取組が進んだことなどにより減少傾向にあります。
図 3-5 本県におけるエネルギー起源二酸化炭素排出量の推移
図 3-6 全国におけるエネルギー起源二酸化炭素排出量の推移 資料 日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
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第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
35
表 3-2 本県におけるエネルギー起源二酸化炭素の部門別排出量の推移
(単位:千トン CO2)
年度
区分
1990 1995 2000 2005 2006
平成 2 平成 7 平成 12 平成 17 平成 18
産業部門 1,416 1,535 1,516 1,564 1,637
業務その他部門 1,721 1,944 2,134 2,266 2,299
家庭部門 1,330 1,466 1,367 1,533 1,491
運輸部門 4,021 4,977 5,387 5,035 4,944
エネルギー転換部門 236 212 191 236 240
合 計 8,724 10,134 10,595 10,634 10,611
年度
区分
2007 2008 2009 2010 2011
平成 19 平成 20 平成 21 平成 22 平成 23
産業部門 1,625 1,499 1,370 1,504 1,818
業務その他部門 2,410 2,273 2,372 2,393 2,975
家庭部門 1,517 1,436 1,395 1,408 1,709
運輸部門 4,906 4,812 4,618 4,570 4,486
エネルギー転換部門 237 230 240 243 334
合 計 10,696 10,250 9,995 10,118 11,322
年度
区分
2012 2013 2014 2015 基準年度比
平成 24 平成 25 平成 26 平成 27 2015/2013
産業部門 2,027 2,001 1,889 1,678 83.9%
業務その他部門 3,219 3,437 3,287 2,951 85.9%
家庭部門 1,839 1,866 1,639 1,440 77.2%
運輸部門 4,524 4,546 4,490 4,401 96.8%
エネルギー転換部門 404 401 359 274 68.3%
合 計 12,013 12,252 11,664 10,745 87.7%
備考 四捨五入の関係上,合計が一致しないことがある。
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第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
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1,416
1,535 1,5161,564
1,637 1,625
1,499
1,370
1,504
1,818
2,027 2,001
1,889
1,678
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(千トンCO2)
農林水産業
建設業・鉱業
製造業
(年度)基準年度
イ 部門別排出量
(ア) 産業部門
2015(平成 27)年度の産業部門の二酸化炭素排出量は,1,678 千トン CO2 であり,
業種別排出割合をみると,製造業が 75.1%,建設業・鉱業が 12.7%,農林水産業が
12.2%となっています。
また,2013(平成 25)年度と比較して,16.1%の減少(全国:4.8%の減少)とな
っており,業種別では,製造業は 19.2%,建設業・鉱業は 3.6%,農林水産業は 7.2%
減少しています。
なお,1990(平成 2)年度と比較して,18.5%の増加(全国:18.2%の減少)とな
っており,エネルギー消費量が増加したことや火力発電所からの排出が増加したこ
とが主な要因と考えられます。
図 3-7 2015 年度の産業部門の業種別二酸化炭素排出割合 資料 全国:日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
図 3-8 本県における産業部門の業種別二酸化炭素排出量の推移
製造業
95.8%
建設業・鉱業
3.3%
農林水産業
0.9%
全国
産業部門二酸化炭素排出量:411百万トンCO2
製造業
75.1%
建設業・鉱業
12.7%
農林水産業
12.2%
鹿児島県
産業部門二酸化炭素排出量:1,678千トンCO2
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第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
37
1,721
1,944
2,1342,266 2,299
2,4102,273
2,372 2,393
2,975
3,219
3,4373,287
2,951
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
4,000
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(千トンCO2)
(年度)基準年度
(イ) 業務その他部門
2015(平成 27)年度の業務その他部門の二酸化炭素排出量は,2,951 千トン CO2 で
あり,2013(平成 25)年度と比較して,14.1%の減少(全国:4.6%の減少)となっ
ています。
なお,1990(平成 2)年度と比較して,71.5%の増加(全国:93.4%の増加)とな
っており,空調・照明設備の増加やオフィスの OA 化の進展によりエネルギー消費量
が増加したこと,火力発電所からの排出が増加したことが主な要因と考えられます。
図 3-9 本県における業務その他部門の二酸化炭素排出量
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
38
1,330
1,466
1,367
1,5331,491 1,517
1,4361,395 1,408
1,709
1,839 1,866
1,639
1,440
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
2,000
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(千トンCO2)
(年度)基準年度
(ウ) 家庭部門
2015(平成 27)年度の家庭部門の二酸化炭素排出量は,1,440 千トン CO2 であり,
2013(平成 25)年度と比較して,22.8%の減少(全国:10.9%の減少)となってい
ます。
なお,1990(平成 2)年度と比較して,8.3%の増加(全国:36.6%の増加)とな
っています。本県の世帯数と人口の推移をみると,人口は減少しているものの,世帯
数が 9.8%増加しており,世帯数の増加や家庭用機器の電化等により,電力消費量が
増加したことや火力発電所からの排出が増加したことが主な要因と考えられます。
図 3-10 本県における家庭部門の二酸化炭素排出量
図 3-11 本県の世帯数と人口の推移 資料 県統計年鑑(県統計課)
660
725
1,798
1,6481,640
1,660
1,680
1,700
1,720
1,740
1,760
1,780
1,800
1,820
600
620
640
660
680
700
720
740
760
780
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
人口
(千人)
世帯数
(千世帯)鹿児島県世帯数
鹿児島県人口
(年度)
基準年度
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
39
(エ) 運輸部門
2015(平成 27)年度の運輸部門の二酸化炭素排出量は,4,401 千トン CO2 であり,
排出区分別割合をみると,自動車からの排出量が 68.9%と最も大きく,続いて船舶
が 23.4%,航空が 6.4%,鉄道が 1.3%の順となっています。また,2013(平成 25)
年度と比較して,3.2%の減少(全国:5.0%の減少)となっています。
なお,1990(平成 2)年度と比較して,9.5%の増加(全国:3.4%の増加)となっ
ており,乗用車の増加や船舶による輸送量が増加したことが主な要因と考えられま
す。
図 3-12 2015 年度の運輸部門の二酸化炭素排出割合
資料 全国:日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
図 3-13 本県における運輸部門の二酸化炭素排出量の推移
自動車
68.9%
船舶
23.4%
航空
6.4%
鉄道
1.3%
鹿児島県
運輸部門二酸化炭素排出量:4,401千トンCO2
4,021
4,977
5,387
5,035 4,944 4,906 4,8124,618 4,570 4,486 4,524 4,546 4,490 4,401
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(千トンCO2)
鉄道
航空
船舶
自動車
(年度)基準年度
自動車
86.1%
船舶
4.9%
航空
4.7%
鉄道
4.3%
全国
運輸部門二酸化炭素排出量:213百万トンCO2
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
40
2,932
3,625
3,866
3,599 3,536 3,5253,438
3,235 3,202 3,136 3,149 3,122 3,045 3,034
464
621
762
855 865 866 870877 884
896 909921 931 937
0
200
400
600
800
1,000
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
台数
(千台)
二酸化炭素排出量
(千トンCO2)
二酸化炭素排出量(自動車)
乗用車台数
貨物車台数
乗合車台数
(年度)基準年度
236
212
191
236 240 237 230240 243
334
404 401
359
274
0
50
100
150
200
250
300
350
400
450
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(千トンCO2)
(年度)基準年度
図 3-14 本県における自動車の二酸化炭素排出量と車種別自動車保有台数の推移 資料 自動車保有台数統計データ((一財)自動車検査登録情報協会)
(オ) エネルギー転換部門
2015(平成 27)年度のエネルギー転換部門の二酸化炭素排出量は,274 千トン CO2
であり,2013(平成 25)年度と比較して,31.7%の減少(全国:19.5%の減少)と
なっています。
なお,1990(平成 2)年度と比較して,16.1%の増加(全国:12.7%の減少)とな
っています。販売電力量の増加に伴う送配電ロスが増加したことや火力発電所の稼
働が増えたことにより発電所内の自家消費量が増加したことが要因と考えられます。
図 3-15 本県におけるエネルギー転換部門の二酸化炭素排出量の推移
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
41
ウ 一人当たりのエネルギー起源二酸化炭素排出量
県民一人当たりのエネルギー起源二酸化炭素排出量は,1990(平成 2)年度で 4.9
トン CO2 であり,以後徐々に増加し,2013(平成 25)年度に 7.3 トン CO2 まで増加し
ましたが,2015(平成 27)年度は 6.5 トン CO2(2013 年度比 11.0%の減少)となっ
ています。
一方,国民一人当たりのエネルギー起源二酸化炭素排出量は,1990(平成 2)年度
で 8.6 トン CO2,2013(平成 25)年度で 9.7 トン CO2,2015(平成 27)年度で 9.0 ト
ン CO2 となっており,2015(平成 27)年度の県民一人当たりのエネルギー起源二酸化
炭素排出量は,全国平均の約 72%となっています。
なお,2015(平成 27)年度の温室効果ガス総排出量でみると,国民一人当たりの排
出量は 9.7 トン CO2,県民一人当たりの排出量は 8.3 トン CO2 となっています。
図 3-16 一人当たりのエネルギー起源二酸化炭素排出量 資料 1 県統計年鑑(県統計課)
2 日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
4.9
5.65.9 6.1 6.1
6.26.0 5.8 5.9
6.77.1 7.3 7.0
6.5
8.6 9.1 9.3
9.5 9.4 9.6
9.0 8.5
8.9 9.3
9.6 9.7
9.3 9.0
6.3
7.7
9.0
8.3
9.4
10.3 10.3
9.7
2.0
4.0
6.0
8.0
10.0
12.0
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(トンCO2/人)
鹿児島県:一人当たりエネルギー起源二酸化炭素排出量
全 国:一人当たりエネルギー起源二酸化炭素排出量
鹿児島県:一人当たり総排出量
全 国:一人当たり総排出量
(年度)基準年度
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
42
(3) エネルギー起源二酸化炭素以外の温室効果ガス排出量
ア 非エネルギー起源二酸化炭素の排出量
本県における 2015(平成 27)年度の非エネルギー起源二酸化炭素排出量は,314 千
トン CO2 であり,温室効果ガス総排出量の 2.3%を占めています。
排出区分別割合をみると,廃棄物分野が 79.3%,工業プロセス分野が 20.7%とな
っています。
また,全国の排出割合と比較すると,本県は廃棄物分野の割合が大きく,工業プロ
セス分野の割合が小さくなっています。
図 3-17 2015 年度の非エネルギー起源二酸化炭素排出割合 資料 全国:日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
廃棄物分野
79.3%
工業プロセス
分野
20.7%
鹿児島県
非エネルギー起源二酸化炭素排出量:314千トンCO2
工業プロセス
及び製品の
使用分野
58.8%
廃棄物分野
36.8%
その他
4.4%
全国
非エネルギー起源二酸化炭素排出量:78.4百万トンCO2
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
43
96
10298
92 90 9087
77 79 7880 81 79 78
0
20
40
60
80
100
120
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(百万トンCO2)
その他
廃棄物分野
工業プロセス及び製品の使用分野
(年度)基準年度
2015(平成 27)年度は,2013(平成 25)年度と比較して,6 千トン CO2,1.9%の
増加(全国は 3 百万トン CO2,3.7%の減少)となっており,工業プロセス分野が 4 千
トン CO2,廃棄物分野が 2 千トン CO2 増加となっています。
なお,1990(平成 2)年度以降,非エネルギー起源二酸化炭素排出量は 2000(平成
12)年度に増加したものの,2005(平成 17)年度以降,ほぼ横ばいで推移していま
す。2015(平成 27)年度は,1990(平成 2)年度と比較して,16 千トン CO2,4.8%
の減少(全国は 18 百万トン CO2,18.8%の減少)となっています。
図 3-18 本県における非エネルギー起源二酸化炭素排出量の推移 備考 2000(平成 12)年度以前の工業プロセス分野については,県で独自に算定。
図 3-19 全国における非エネルギー起源二酸化炭素排出量の推移 資料 日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
330
291
354
309 303 304310
298307 307
318308 314 314
0
50
100
150
200
250
300
350
400
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(千トンCO2)工業プロセス分野
廃棄物分野
(年度)基準年度
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
44
表 3-3 本県における非エネルギー起源二酸化炭素排出量の推移
(単位:千トン CO2)
年度
区分
1990 1995 2000 2005 2006
平成 2 平成 7 平成 12 平成 17 平成 18
工業プロセス分野 92 73 80 72 66
廃棄物分野 238 218 274 237 237
合 計 330 291 354 309 303
年度
区分
2007 2008 2009 2010 2011
平成 19 平成 20 平成 21 平成 22 平成 23
工業プロセス分野 60 67 53 64 61
廃棄物分野 244 243 245 243 246
合 計 304 310 298 307 307
年度
区分
2012 2013 2014 2015 基準年度比
平成 24 平成 25 平成 26 平成 27 2015/2013
工業プロセス分野 70 61 69 65 106.6%
廃棄物分野 248 247 246 249 100.8%
合 計 318 308 314 314 101.9%
備考 1 四捨五入の関係上,合計が一致しないことがある。
2 2000(平成 12)年度以前の工業プロセス分野については,県で独自に算定。
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
45
イ メタンの排出量
本県における 2015(平成 27)年度のメタン排出量は,1,118 千トン CO2 であり,温
室効果ガス総排出量の 8.1%を占めています。
排出区分別割合をみると,家畜の消化管内発酵や排せつ物管理,水田など,農業分
野からの発生が 95.6%と最も大きく,以下,廃棄物分野が 2.6%,燃料の燃焼分野が
1.8%となっています。
また,全国の排出割合と比較すると,本県は農業分野の割合が大きく,廃棄物分野
の割合が小さくなっています。
図 3-20 2015 年度のメタン排出割合 資料 全国:日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
農業分野:
消化管内発酵
64.5%
農業分野:
家畜排せつ物
管理
23.1%
農業分野:
水田
7.7%
農業分野:
農作物残さの
野焼き
0.3%
廃棄物分野
2.6%
燃料の燃焼
分野
1.8%
鹿児島県
メタン排出量:1,118千トンCO2
農業分野:
水田
44.4%
農業分野:
消化管内発酵
23.4%
農業分野:
家畜排せつ物
管理
7.5%
農業分野:
農作物残さの
野焼き
0.2%
廃棄物分野
16.8%
燃料の燃焼
分野
5.0%
燃料からの
漏出
2.5%
工業プロセス
及び製品の
使用分野
0.2%
全国
メタン排出量:31.3百万トンCO2
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
46
44
42
38
35 35 35 35 34
35 34
33 33 32 31
0
10
20
30
40
50
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(百万トンCO2)
(年度)
工業プロセス及び製品の使用分野燃料からの漏出分野燃料の燃焼分野廃棄物分野農業分野:農作物残さの野焼き農業分野:家畜排せつ物管理農業分野:消化管内発酵農業分野:水田
基準年度
2015(平成 27)年度は,2013(平成 25)年度と比較して,50 千トン CO2,4.3%の
減少(全国は 2 百万トン CO2,6.1%の減少)となっており,農業分野が 51 千トン CO2
減少で,廃棄物分野が 2 千トン CO2 増加,燃料の燃焼分野が横ばいとなっています。
なお,1990(平成 2)年度以降,メタン排出量は 2008(平成 20)年度までほぼ横ば
いで推移していたものの,それ以降,減少しています。2015(平成 27)年度は,1990
(平成 2)年度と比較して,156 千トン CO2,12.2%の減少(全国は 13 百万トン CO2,
29.5%の減少)となっています。
図 3-21 本県におけるメタン排出量の推移
図 3-22 全国におけるメタン排出量の推移 資料 日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
1,2741,310
1,261 1,260 1,267 1,2711,286 1,265 1,250
1,2231,196
1,1681,134 1,118
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(千トンCO2)
(年度)
燃料の燃焼分野
廃棄物分野
農業分野:農作物残さの野焼き
農業分野:水田
農業分野:家畜排せつ物管理
農業分野:消化管内発酵
基準年度
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
47
表 3-4 本県におけるメタン排出量の推移
(単位:千トン CO2)
年度
区分
1990 1995 2000 2005 2006
平成 2 平成 7 平成 12 平成 17 平成 18
農業分野 1,076 1,137 1,165 1,194 1,206
消化管内発酵 688 737 775 803 813
家畜排せつ物管理 249 263 275 284 287
水田 133 133 110 103 102
農作物残さの野焼き 6 5 5 4 4
廃棄物分野 187 159 82 48 42
燃料の燃焼分野 11 14 15 18 18
合 計 1,274 1,310 1,261 1,260 1,267
年度
区分
2007 2008 2009 2010 2011
平成 19 平成 20 平成 21 平成 22 平成 23
農業分野 1,221 1,243 1,222 1,201 1,177
消化管内発酵 827 844 828 811 795
家畜排せつ物管理 289 294 291 286 281
水田 101 100 99 99 96
農作物残さの野焼き 5 5 5 5 4
廃棄物分野 32 26 26 26 27
燃料の燃焼分野 18 17 16 23 19
合 計 1,271 1,286 1,265 1,250 1,223
年度
区分
2012 2013 2014 2015 基準年度比
平成 24 平成 25 平成 26 平成 27 2015/2013
農業分野 1,150 1,121 1,087 1,070 95.5%
消化管内発酵 775 754 731 721 95.6%
家畜排せつ物管理 276 270 260 258 95.6%
水田 95 94 92 86 91.5%
農作物残さの野焼き 4 4 4 4 100.0%
廃棄物分野 27 27 27 29 107.4%
燃料の燃焼分野 19 20 20 20 100.0%
合 計 1,196 1,168 1,134 1,118 95.7%
備考 四捨五入の関係上,合計が一致しないことがある。
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
48
ウ 一酸化二窒素の排出量
本県における 2015(平成 27)年度の一酸化二窒素排出量は,970 千トン CO2 であ
り,温室効果ガス総排出量の 7.1%を占めています。
排出区分別割合をみると,家畜の排せつ物管理や農用地の土壌,農作物残さの野焼
きなど,農業分野からの発生が 90.8%と最も大きく,続いて燃料の燃焼分野が 6.3%,
廃棄物分野が 2.2%,製品の使用分野(麻酔剤の使用)が 0.7%となっています。
また,全国の排出割合と比較すると,本県は農業分野の割合が大きく,廃棄物分野
の割合が小さくなっています。
図 3-23 2015 年度の一酸化二窒素排出割合 資料 全国:日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
農業分野:
家畜排せつ物
管理
71.9%
農業分野:
農用地の土壌
18.3%
農業分野:
農作物残さの
野焼き
0.6%
燃料の燃焼
分野
6.3%
廃棄物分野
2.2%
製品の使用
分野
0.7%
鹿児島県
一酸化二窒素排出量:970千トンCO2
農業分野:
農用地の土壌
26.2%
農業分野:
家畜排せつ物
管理
19.1%
農業分野:
農作物残さの
野焼き
0.1%
燃料の燃焼
・漏出分野
29.3%
廃棄物分野
17.6%
工業プロセス
及び製品の
使用分野
7.7%
全国
一酸化二窒素排出量:20.8百万トンCO2
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
49
32 33
30
25 25 24 23 23 22 22 21 21 21 21
0
5
10
15
20
25
30
35
40
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(百万トンCO2)
(年度)
工業プロセス及び製品の使用分野
廃棄物分野
燃料の燃焼・漏出分野
農業分野:農作物残さの野焼き
農業分野:家畜排せつ物管理
農業分野:農用地の土壌
基準年度
2015(平成 27)年度は,2013(平成 25)年度と比較して,13 千トン CO2,1.3%の
減少(全国は同値)となっており,農業分野が 17 千トン CO2,燃料の燃焼分野が 1 千
トン CO2 減少で,廃棄物分野が 1 千トン CO2,製品の使用分野が 5 千トン CO2 増加と
なっています。
なお,1990(平成 2)年度以降,一酸化二窒素排出量はほぼ横ばいで推移していま
す。2015(平成 27)年度は,1990(平成 2)年度と比較して,43 千トン CO2,4.2%
の減少(全国は 11 百万トン CO2,34.4%の減少)となっています。
図 3-24 本県における一酸化二窒素排出量の推移
図 3-25 全国における一酸化二窒素排出量の推移 資料 日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
1,013
960987
963 962941 961 951
972951
973 983
926970
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(千トンCO2)
(年度)
製品の使用分野
廃棄物分野
燃料の燃焼分野
農業分野:農作物残さの野焼き
農業分野:農用地の土壌
農業分野:家畜排せつ物管理
基準年度
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
50
表 3-5 本県における一酸化二窒素排出量の推移
(単位:千トン CO2)
年度
区分
1990 1995 2000 2005 2006
平成 2 平成 7 平成 12 平成 17 平成 18
農業分野 911 837 851 853 857
家畜排せつ物管理 691 648 662 661 667
水田 210 182 182 185 183
農作物残さの野焼き 10 8 7 7 7
燃料の燃焼分野 75 92 98 83 80
廃棄物分野 21 22 31 20 20
製品の使用分野 6 9 7 6 5
合 計 1,013 960 987 963 962
年度
区分
2007 2008 2009 2010 2011
平成 19 平成 20 平成 21 平成 22 平成 23
農業分野 840 865 859 880 863
家畜排せつ物管理 646 665 665 685 674
水田 186 191 185 187 183
農作物残さの野焼き 8 9 8 8 6
燃料の燃焼分野 77 73 70 69 65
廃棄物分野 21 20 20 20 21
製品の使用分野 3 3 3 2 2
合 計 941 961 951 972 951
年度
区分
2012 2013 2014 2015 基準年度比
平成 24 平成 25 平成 26 平成 27 2015/2013
農業分野 886 899 837 882 98.1%
家畜排せつ物管理 693 707 648 698 98.7%
農用地の土壌 187 186 184 178 95.7%
農作物残さの野焼き 6 6 6 6 100.0%
燃料の燃焼分野 64 62 62 61 98.4%
廃棄物分野 21 20 20 21 105.0%
製品の使用分野 2 2 7 7 350.0%
合 計 973 983 926 970 98.7%
備考 四捨五入の関係上,合計が一致しないことがある。
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
51
エ 代替フロン等 4 ガスの排出量
ハイドロフルオロカーボン類は,エアコンや冷蔵庫の冷媒,発泡剤,洗浄剤,スプ
レーの噴射剤などの様々な用途に使用されています。パーフルオロカーボン類は,電
子部品の洗浄や半導体製造で用いられ,六ふっ化硫黄は,半導体製造のほか変圧器な
ど電力機器の電気絶縁ガスとして,三ふっ化窒素は,半導体製造や製造装置の洗浄に
使用されています。
本県における 2015(平成 27)年度の代替フロン等 4 ガス排出量は,604 千トン CO2
であり,温室効果ガス総排出量の 4.4%を占めています。
代替フロン等 4 ガスの種類別排出割合をみると,ハイドロフルオロカーボン類が
89.7%と最も大きく,続いて,パーフルオロカーボン類が 6.1%,六ふっ化硫黄が
4.0%,三ふっ化窒素が 0.2%となっています。
図 3-26 2015 年度の代替フロン等 4 ガス排出割合
資料 全国:日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
ハイドロフルオ
ロカーボン類
89.7%
パーフルオロ
カーボン類
6.1%
六ふっ化硫黄
4.0%
三ふっ化窒素
0.2%
鹿児島県
代替フロン等4ガス排出量:604千トンCO2
ハイドロフルオ
ロカーボン類
86.7%
パーフルオロ
カーボン類
7.3%
六ふっ化硫黄
4.7%
三ふっ化窒素
1.3%
全国
代替フロン等4ガス排出量:45.2百万トンCO2
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
52
35
59
42
2830 31 31
29
3234
37
39
42
45
0
10
20
30
40
50
60
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(百万トンCO2)
三ふっ化窒素
六ふっ化硫黄
パーフルオロカーボン類
ハイドロフルオロカーボン類
(年度)基準年度
2015(平成 27)年度は,2013(平成 25)年度と比較して,116 千トン CO2,23.8%
の増加(全国は 6 百万トン CO2,15.4%の増加)となっており,ハイドロフルオロカ
ーボン類が 99 千トン CO2,パーフルオロカーボン類が 22 千トン CO2 増加で,六ふっ
化硫黄が 5 千トン CO2 減少,三ふっ化窒素が横ばいとなっています。
なお,1990(平成 2)年度以降,代替フロン等 4 ガス排出量は年々増加しています。
2015(平成 27)年度は,1990(平成 2)年度と比較して,550 千トン CO2 の増加で,
10 倍以上(全国は 10 百万トン CO2,28.6%の増加)となっています。業務用冷凍空
調機器や家庭用エアコン,カーエアコンの普及が進んだことが主な要因と考えられま
す。
図 3-27 本県における代替フロン等 4 ガス排出量の推移 備考 1 2006(平成 18)年度以降は,地球温暖化対策推進法に基づく本県の特定排出者の報
告値を加算している。
2 2005(平成 17)年度以前の排出量は,県で独自に算定。
図 3-28 全国における代替フロン等 4 ガス排出量の推移 資料 日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2017 年(環境省)
54
141
248271
291
344365 356
406429
454
488
564
604
0
100
200
300
400
500
600
700
1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(千トンCO2)
三ふっ化窒素
六ふっ化硫黄
パーフルオロカーボン類
ハイドロフルオロカーボン類
(年度)基準年度
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
53
表 3-6 本県における代替フロン等 4 ガス排出量の推移
(単位:千トン CO2)
年度
区分
1990 1995 2000 2005 2006
平成 2 平成 7 平成 12 平成 17 平成 18
ハイドロフルオロカー
ボン類 0 35 90 159 182
パーフルオロカーボン
類 22 64 112 76 74
六ふっ化硫黄 32 41 46 35 34
三ふっ化窒素 0 1 1 1 1
合 計 54 141 248 271 291
年度
区分
2007 2008 2009 2010 2011
平成 19 平成 20 平成 21 平成 22 平成 23
ハイドロフルオロカー
ボン類 220 258 288 320 358
パーフルオロカーボン
類 75 65 31 36 24
六ふっ化硫黄 48 40 35 49 46
三ふっ化窒素 1 1 2 1 1
合 計 344 365 356 406 429
年度
区分
2012 2013 2014 2015 基準年度比
平成 24 平成 25 平成 26 平成 27 2015/2013
ハイドロフルオロカー
ボン類 404 443 495 542 122.3%
パーフルオロカーボン
類 20 15 29 37 246.7%
六ふっ化硫黄 30 29 39 24 82.8%
三ふっ化窒素 1 1 1 1 100.0%
合 計 454 488 564 604 123.8%
備考 1 四捨五入の関係上,合計が一致しないことがある。
2 代替フロン等 4 ガスの 2006(平成 18)年度以降は,地球温暖化対策推進法に基づく特定排出者の報告
値を加算している。
3 2005(平成 17)年度以前の排出量は,県で独自に算定。
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
54
2 温室効果ガス排出量の将来推計
2030 年度の温室効果ガス総排出量(現状すう勢ケース)
将来予測される人口や経済状況等を基に,現状すう勢ケース(特段の温暖化対策を
講じない場合)による 2030 年度の温室効果ガス排出量の将来推計を行いました。
将来推計では,本県における 2030 年度の温室効果ガス総排出量は,13,791 千トン
CO2 と推計され,2013(平成 25)年度と比較して,人口・世帯数等の減少により総排出
量は 9.3%の減少と推計されます。
表 3-7 2030 年度の温室効果ガス総排出量の将来推計結果
(単位:千トン CO2)
区分
2013 年度
(平成 25)
2015 年度
(平成 27)
2030 年度
(現状すう勢) 基準年度比
基準年度 現状 目標年度 2030-2013 2030/2013
二酸化炭素 12,560 11,059 11,195 ▲ 1,365 89.1%
エネルギー起源
産 業 部 門 2,001 1,678 1,736 ▲ 265 86.8%
業務その他部門 3,437 2,951 3,225 ▲ 212 93.8%
家 庭 部 門 1,866 1,440 1,297 ▲ 569 69.5%
運 輸 部 門 4,546 4,401 4,378 ▲ 168 96.3%
エネルギー転換部門 401 274 243 ▲ 158 60.6%
小 計 12,252 10,745 10,879 ▲ 1,373 88.8%
起源
非エネルギー
工業プロセス分野 61 65 65 4 106.6%
廃 棄 物 分 野 247 249 250 3 101.2%
小 計 308 314 315 7 102.3%
メタン 1,168 1,118 1,107 ▲ 61 94.8%
一酸化二窒素 983 970 950 ▲ 33 96.6%
代替フロン等 4 ガス 488 604 540 52 110.7%
合 計 15,200 13,752 13,791 ▲ 1,409 90.7%
備考 四捨五入の関係上,合計が一致しないことがある。
図 3-29 本県における温室効果ガス総排出量の将来推計
11,395
13,437
15,200
13,752 13,791
0
2,000
4,000
6,000
8,000
10,000
12,000
14,000
16,000
18,000
1990 2005 2013 2015 2030
(千トンCO2)
(年度)
代替フロン等4ガス
一酸化二窒素
メタン
非エネルギー起源二酸化炭素
エネルギー起源二酸化炭素
現状すう勢現状基準年度
-
第 3 章 温室効果ガス排出量及び吸収量の現況と将来推計
55
● 新規植林
過去 50 年間森林でなかった土地に植林
● 再植林
1990 年時点で,森林でなかった土地に植林
● 森林経営
1990 年以降に適切な整備・保全を行っている森林
京都議定書で森林吸収源の対象と認められる森林
3 森林による吸収量
(1) 現況
森林による二酸化炭素の吸収は,京都議定書においても重要な地球温暖化防止対策
として位置付けられました。京都議定書で森林吸収源として計算の対象にできたのは,
次に該当するものです。
本県の 2015(平成 27)年度における森林吸収量は,県の試算で 2,073 千トン CO2 と
なります。この森林吸収量は,本県の 2015(平成 27)年度の温室効果ガス総排出量
(13,752 千トン CO2)の 15.1%に相当します。
(2) 将来推計
本県の森林は高齢級化してきており,年間の成長量は減少傾向にあります。
このため,森林吸収量も減少することが見込まれますが,間伐など適切な森林経営
を引き続き行うことにより,将来も一定量確保されると考えられます。
京都議定書に準じた方法で算出した場合,本県の2030 年度の森林吸収量将来推計量
は 1,348 千トン CO2 となります。