口腔衛生管理（体制）加算

介護保険施設において、介護職員が入所者に対して計画的な口腔ケアを行うことができるよう、歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、当該施設の介護職員に対して、入所者の口腔ケアに係る技術的助言及び指導等を行う場合に評価を行う。

【算定要件】

1. 介護老人福祉施設、介護老人保健施設又は介護療養型医療施設であり、歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が当該施設の介護職員に対して、入所者の口腔ケアに係る技術的助言及び指導を月1 回行っていること。

2. 当該施設において、入所者の口腔ケア・マネジメントに係る計画が作成されており、1．に掲げる歯科医師又は歯科衛生士がその計画の作成にあたり助言及び指導を行っていること。

★ 算定要件で必要十分とされる事項・書類 ① 歯科医・衛生士による助言・指導１/月② 口腔衛生管理施設全体計画書 （体制加算） ： 後記述③ 口腔衛生管理実施記録 （管理加算） ： 後記述

★ 実施内容別の算定パターン （施設でどのパターンで実施するか検討）

◆ パターンⅠ ①入所者個別のアセスメントはせず施設全体アセスメントのみ行う②全員にほぼ同様の極めて簡便な口腔ケア（Ｍ１）スライド③のみ行う③効果等の評価も行わない

（推奨パターン）

１

◆ パターンⅡ ：一部の入所者（口腔機能状態が著しく悪化している入所者）に対してのみ『口腔機能向上サービス』に準じた口腔ケア（Ｍ２）スライド④を実施し、他の入所者はパターンⅠと同様に実施する

①一部入所者に対してのみアセスメントを行い個別計画を立案する②一部入所者に対しては、個々の状態に合わせ口腔ケアを行う③上記の対象者に対しては、歯科医師or衛生士が月に１度はアセスメントを実施し、計画の見直し等を行う

◆ パターンⅢ ：全ての入所者に対して個別計画を立て、デイサービスで実施されている『口腔機能向上サービス』に準じた口腔ケア（Ｍ２）スライド④を行う①全入所者に対してアセスメント〈検診〉を行い、個別口腔ケア計画を立案する②全入所者に対して計画に従い一定レベル以上の口腔ケアを実施する③全入所者に対して、歯科医師or 衛生士が月に１度はアセスメンとを実施し、計画の見直し等を行う④施設全体、および個人に対して口腔ケアの効果を検証する

口腔ケアの具体的な実施方法は、施設が以下の２パターンのどちかを選択し決定します。

Ｍ１：極めて基本的な口腔ケア

（食前の健口体操＋基本的な口腔・義歯の清掃）

Ｍ２：普及型口腔ケア（デイサービスレベル）（食前の健口体操＋普及型口腔・義歯清掃機能・リハビリ）

スライド２のみ実施

スライドの３ ＋ ４を実施

２

口腔ケアマニュアルＭ１（簡便法）

Ａ－Ⅰ歯のない方

義歯をはずす①

Ａ－Ⅱ歯のある方

義歯の清掃（流水下で義歯ブラシを使用し軽くみがく）

舌を、舌ブラシまたは歯ブラシで軽くこすって清掃する

デンタルリンス or エピオスでうがいを行う

義歯をはめる

義歯をはずす

義歯の清掃（流水下で義歯ブラシを使用し軽くみがく）

舌を、舌ブラシまたは歯ブラシで軽くこすって清掃する

歯間ブラシ、デンタルフロスで歯間部を清掃する

歯をエピオスorネオステリングリーンを浸した歯ブラシ(fuft24)で磨く

エピオスまたはデンタルリンスでうがいを行い、義歯をはめる

②

１分

１分

③

④

⑤

１分

１分

2分

2分

1分

①

②

③

④

⑤

⑥

１分

推奨パターン推奨パターン

＊夜間は義歯洗浄剤液に入れて保管

３

口腔ケアマニュアル Ｍ２（普及型レベル）

Ａ－Ⅰ歯のない方

義歯をはずす①

Ａ－Ⅱ歯のある方

うがいを行う（水・ぬるま湯などで）

舌を、舌ブラシまたは歯ブラシで軽くこすって清掃する

口腔粘膜を、ネオステリングリーンor エピオスを浸したスポンジブラシ

で清掃する

エピオス or カテキン茶でうがいを行う

うがいを行う（水・ぬるま湯などで）

舌を、舌ブラシまたは歯ブラシで軽くこすって清掃する

歯間ブラシ、デンタルフロスで歯間部を清掃する

歯をエピオスorネオステリングリーンを浸した歯ブラシ(fuft24)で磨く

エピオスまたはカテキン茶でうがいを行い、義歯をはめる

②

１分

2分

③

④

⑤

１分

１分

2分

3分

1分

②

③

④

⑤

⑦

１分

＊口腔ケアの間、義歯は薬剤併用超音波洗浄を行います

義歯をはめる⑥

１分

義歯をはずす

口腔粘膜を、ネオステリングリーンor エピオスを浸したスポンジブラシ

で清掃する

⑥

①

1分

４

唇、頬、舌などのマッサージ、健康体操を職員が介助して行う

唇、頬、舌などのマッサージ、健康体操を出来るだけご自身で行い、出来ない部分・運動は職員が介助して行う

唇、頬、舌などのマッサージ、健康体操をご自身で行う

実施口腔ケアプラン（機能・リハビリ面）

口腔リハビリ自 立 の 方

口腔リハビリ一部介助の方

口腔リハビリ全介助の方

＊具体的な方法、使用器具などは通所事業所向け、『口腔機能向上サービス』導入のためのＤＶＤ（下記）の映像を参照して下さい

『口腔機能向上を向上させる症状別アプローチ、２１年度改定版』

販売価格：7,800円 製作：オーラルケア社（株）

監修：横浜市歯科医師会・口腔ケア特別委員会

協力：（社福）若竹大寿会横浜市片倉三枚地域ケアプラザ、雨宮歯科医院・ＡＭＥ

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