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千葉県環境研究センター 11-ケトテストステロン 11-Ketotestosterone 別名:17β-ヒドロキシ-4-アンドロステン-3,11-ジオン 17β-Hydroxy-4-androsten-3,11-dione IUPAC 名:(8S,9S,10R,13S,14S)-17-hydroxy-10,13-dimethyl-2,6,7,8,9,12,14,15,16,17 -decahydro-1H-cyclopenta[a]phenanthrene-3,11-dione 【対象物質の構造】 CAS 番号:564-35-2 分子式C19H26O3 【物理化学的性状】 分子量 融点(℃) 水溶解度(mg/Llog P ow 302.4 186187 875 (計算値) 1.92 (計算値) 分子量、融点:SIGMA-ALDRICH MSDS 【毒性、用途等】 物質情報:雄硬骨魚のアンドロゲン (内分泌かく乱化学物質の科学的現状に関する全地球規模での 評価(環境省版:日本語訳)より) §1 分 析 法 (1) 分析法の概要 水質試料 200 mL を固相カートリッジ(Oasis HLB)に通水して 11-ケトテストス テロンを抽出し、抽出液を固相抽出管(ENVI-Carb CDiscovery Ag-ION)で精製 551

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千葉県環境研究センター

11-ケトテストステロン 11-Ketotestosterone

別名:17β-ヒドロキシ-4-アンドロステン-3,11-ジオン

17β-Hydroxy-4-androsten-3,11-dione IUPAC 名:(8S,9S,10R,13S,14S)-17-hydroxy-10,13-dimethyl-2,6,7,8,9,12,14,15,16,17

-decahydro-1H-cyclopenta[a]phenanthrene-3,11-dione

【対象物質の構造】

CAS 番号:564-35-2 分 子 式:C19H26O3

【物理化学的性状】

分子量 融点(℃) 水溶解度(mg/L) log Pow

302.4 186~187 875 (計算値) 1.92 (計算値)

分子量、融点:SIGMA-ALDRICH MSDS

【毒性、用途等】

物質情報:雄硬骨魚のアンドロゲン

(内分泌かく乱化学物質の科学的現状に関する全地球規模での

評価(環境省版:日本語訳)より)

§1 分 析 法

(1) 分析法の概要

水質試料 200 mL を固相カートリッジ(Oasis HLB)に通水して 11-ケトテストス

テロンを抽出し、抽出液を固相抽出管(ENVI-Carb C、Discovery Ag-ION)で精製

551

する。これを LC/MS/MS-SRM 法で定量する。

(2) 試薬・器具

【試薬】

・11-ケトテストステロン:SIGMA-ALDRICH 製 (含量 98.0%)

・ ヒドロコルチゾン -9,12,12-d3:Cambridge Isotope Laboratories,Inc. 製(含量

98.0%)

・メタノール:LC/MS 用

・酢酸アンモニウム、塩酸、水酸化ナトリウム:試薬特級

・エタノール:残留農薬試験・PCB 試験用(5000 倍濃縮)

・ジクロロメタン、アセトン、ヘキサン、トルエン:残留農薬試験・PCB 試験用

(300 倍濃縮)

・ 精製水:ミリQ水(JIS K 0557(1998)に規定される種別 A4 と同等以上の質のもの) ・固相カートリッジ:Oasis HLB Plus 225 mg(Waters 社製)

・固相抽出管:ENVI-Carb C 100 mg/ 1mL(SUPELCO 社製)

Discovery Ag-ION 750 mg/ 6 mL(SUPELCO 社製)

【器具】

・メスシリンダー、メスフラスコ、共栓遠沈管(10mL)、ピペット類、シリンジ

・コンセントレーター:Waters 社製 Sep-Pak Concentrator ・LC 用サンプルバイアル(不活性ガラス微量インサート)(注 1) ・LC 用ディスクフィルター:HLC-DISK 13 溶媒系

(孔径 0.2 μm,フィルター径 13 mm:関東化学㈱製)

(3)分析法

【試料の採取及び採取試料の前処理】

環境省「化学物質環境実態調査実施の手引き」(平成 21 年 3 月)に従う。

試料の採取時に 2 mol/L 塩酸を添加し、pH 4 以下として冷暗所に保存する(注 2)。

【試験液の調製】

2 mol/L 水酸化ナトリウムを添加し、pH 5 以上 7 未満とした試料(注 3)200 mLを、あらかじめコンディショニングをした固相カートリッジ(Oasis HLB: 注 4)に、

10 mL/min の流速で通水する。試料の入っていた容器は精製水 10 mL で 2 回洗浄

し、洗液も通水する。通水後に固相を約 40 分間通気して間隙水を除去し乾燥する

(注5)。メタノール6 mLで共栓遠沈管に溶出して、窒素ガスを吹き付け乾固する。

アセトン/トルエン(1 : 1, v/v) 200 μL で溶解し、あらかじめコンディショニン

グをした固相抽出管(ENVI-Carb C と Discovery Ag-ION を連結したもの:注 6)に添加する。さらに、共栓遠沈管をトルエン 200 μL で 2 回洗い込みを行い、固

552

相抽出管に添加する。固相をトルエン 2 mL で溶出後、上段の固相抽出管

(ENVI-Carb C)を取り外し、下段の固相抽出管(Discovery Ag-ION)をジクロロメ

タン/ヘキサン(1 : 1, v/v) 10 mL、アセトン/ヘキサン(1 : 9, v/v) 5 mL で洗浄する。

固相抽出管の先端に LC 用ディスクフィルター(注 7)を取り付け,アセトン/ヘ

キサン(1 : 1, v/v) 10 mL で溶出する。 溶出液に窒素ガスを吹き付け乾固し、10.0 ng/mL の 50%メタノール内標準液

(ヒドロコルチゾン-d3) 200 μL を加え再溶解して試験液とする。

【空試験液の調製】

試料と同じ量の精製水を用い、【試験液の調製】の項に従って操作し、得られ

た試験液を空試験液とする。

【標準液の調製】

〔標準原液〕 11-ケトテストステロン 5.0 mg を精秤し、エタノール 100 mL に溶解して 50

μg/mL 濃度の標準原液を調製する。

〔内標準液〕 ヒドロコルチゾン-d3 5.0 mg を精秤し、エタノール 100 mL に溶解して 50 μg/mL

濃度の内標準原液を調製する。この原液を 50%メタノール水溶液で希釈し、10 ng/mL 内標準液を作成する。

〔検量線用標準液〕 標準原液を必要に応じて 50%メタノール水溶液で希釈後、内標準液を併せ 0.10

~10 ng/mL の範囲で検量線作成用標準液を作成する (内標準濃度:10 ng/mL)。

【測定】

〔LC/MS/MS 条件〕(注 8)

※(example1)流量:0.2 mL/min15.0 → 30.0 min A:B:C = 0:90:1030.0 → 45.0 min A:B:C = 50:40:10

※(example2)流量:0.4 mL/min15.0 → 22.5 min A:B:C = 0:90:1022.5 → 30.0 min A:B:C = 50:40:10

LC/MS機種名:Waters Alliance 2695/Quattro micro API(LC)カラム:SUPELCO Ascentis RP-Amide (2.1mm×150mm×3μm)移動相 : A:水  B:メタノール  C:1mM 酢酸アンモニウム

0 min A:B:C = 50:40:100 → 6.0 min B:40 → 90 linear gradient

(A:50 % → 0 % C:Fixed )6.0 → 15.0 min A:B:C = 0:90:10Return to initial conditions ※

流量:0.2 mL/min カラム温度:40 ℃ 注入量:10 μL

553

〔検量線〕

検量線標準液は、S/N 比=10 程度の濃度(0.10~0.20 ng/mL)~10 ng/mL の範囲

にわたる 5 種類以上の濃度を作成する。各濃度の標準液には、10 ng/mL の濃度

となるように内標準物質(ヒドロコルチゾン-d3)を添加する。

5 種類以上の検量線用標準液 10 μL を LC/MS/MS に導入して分析する。内標準

物質のみを添加した溶媒ブランク試料からは対象物質のピークが検出されない

ことを確認する(検量線の計算には使用しない)。分析した検量線用標準液濃度

を内標準物質の濃度で割って得られる比(x 軸)と分析して得られた標準物質の

ピーク面積を内標準物質のピーク面積で割って得られる比(y 軸)を計算し、最小

二乗法により、一次の検量線を作成する。回帰式及び寄与率(r2)を計算し、寄与

率が 0.995 以上であることを確認する。各測定点における計算濃度と、実際に添

加した濃度との差の偏差を計算し、%偏差が±15%以下であることを確認する。

〔定量〕

試料液 10 μL を LC/MS/MS に導入して分析する。得られた対象物質のピーク

面積を内標準物質のピーク面積で割った比から、検量線を基にして、対象物質

濃度を内標準物質濃度で割った比(R)を求める。

〔濃度の算出〕

試料水中濃度 C (ng/L)は次式により算出する。

C = R ・ Q / V R:検量線から求めた対象物質濃度を内標準物質濃度で割った比

Q:試料中に添加した内標準の量 (ng) (=添加する内標準の濃度 (ng/μL)×添加する内標準の容量 (μL))

V:試料水量(L) 本分析法に従った場合、以下の数値を使用する。

Q = 2.0 (ng) (=添加する内標準の濃度 (0.010 ng/μL) ×添加する内標準の容量 (200 μL))

V = 0.200 (L)

(MS)イオン化法:ESI(+) SRMキャピラリー電圧 : 3.6 kVコーン電圧 : 35 Vコリジョンエネルギー : 22 eVソース温度 : 120 ℃ デゾルベーション温度 : 500 ℃コーンガス : N2 50 L/hr デゾルベーションガス : N2 700 L/hrモニターイオン : m/z 303.1 > 259.0 (確認用;303.1 > 121.0)モニターイオン(内標準) : m/z 366.1 > 121.0(ヒドロコルチゾン-d 3)

554

即ち、

C = R × 10.0 (ng/L) である。

〔装置下限値 (IDL)〕

本分析に用いた LC/MS/MS の IDL を次に示す(注 9)。

表 1 IDL の算出結果

〔測定方法の検出下限(MDL)及び定量下限値(MQL)〕

本測定方法における検出下限及び定量下限を次に示す(注 10)。

表 2 MDL 及び IDL の算出結果

注 解

(注 1) 環境水試料において吸着と考えられる濃度の低下があったので、不活性

タイプを使用することとした。 (注 2) 環境水の保存性試験で、微生物による分解と考えられる濃度の低下があ

ったので、試料の保存条件を pH 4 以下の酸性とした。また、短時間での

分解も認められたため、採水時に塩酸を添加することとした。(〔保存性

試験〕参照) 目安として河川試料 1 L に対して 2 mol/L 塩酸を 1.5 mL 添加した場合、

pH は約 3 であった。

(注 3) 水質試料の pH がアルカリ性側だと固相抽出の回収率が低下することが

あったので酸性条件下で抽出を行うこととしたが、pH が低すぎても夾雑

物質の影響があるため、pH 5 以上の弱酸性条件とした。 目安として(注 2)pH を約 3 とした河川試料に 2 mol/L 水酸化ナトリウム

を 1.0 mL 添加した場合、pH は約 6 であった。

IDL 試料量 最終液量 IDL試料換算値

(ng/mL) (L) (mL) (ng/L)11-ケトテストステロン 0.032 0.200 0.200 0.032

物質名

試料量 最終液量 検出下限値 定量下限値

(L) (mL) (ng/L) (ng/L)11-ケトテストステロン 0.200 0.200 0.088 0.23

物質名

555

(注 4) 固相カートリッジはアセトン 10 mL、メタノール 10 mL と精製水 20 mL でコンディショニングしたものを使用する。

(注 5) 固相を十分乾燥させないと、メタノール溶出後に窒素ガスを吹き付けて

乾固する時に時間がかかってしまう。

(注 6) ENVI-Carb C はトルエン 3 mL、ヘキサン 3 mL で、Discovery Ag-ION は

アセトン 10 mL、ヘキサン 10 mL でコンディショニングして,カートリ

ッジアダプターで上段 ENVI-Carb C、下段 Discovery Ag-ION を接続した

ものを使用する。 それぞれの固相抽出管をヘキサンでコンディショニングした後は、10 mL 程度通気して余分なヘキサンを除去しておくこと。

(注 7) 操作ブランクの確認をすることにより、そのまま使用してもよい。 (注 8) LC/MS の条件は、本測定に使用した機種(WATERS Quattro micro API)

特有のものである。SRM 測定時の対象物質の確認用イオンと内標準物質

のモニターイオンの m/z が同じであり、クロストークを避けるために別

の m/z のデータサンプリングを挿入する。

(例) WATERS Quattro micro API で使用しているサンプリング時間

m/z Dwell (sec) m/z Dwell (sec)303.1 > 121.0 0.25 366.1 > 121.0 0.25303.1 > 259.0 0.30 366.1 > 259.0 0.10

556

(注 9) IDL は、「化学物質環境実態調査実施の手引き」(平成 21 年 3 月)に従

って、表 3 のとおり算出した。IDL 測定時のクロマトグラムを図 1 に示

す。

表 3 IDL の算出結果(WATERS Quattro micro API) 対象物質名 11-ケトテストステロン

試料量 (L) 0.200 最終液量 (mL) 0.200 注入液濃度 (ng/mL) 0.1 装置注入量 (μL) 10 結果 (ng/mL) test 1 0.111 test 2 0.109 test 3 0.094 test 4 0.097 test 5 0.110 test 6 0.109 test 7 0.093 平均値 (ng/mL) 0.10 標準偏差 0.0082 IDL (ng/mL)* 0.032 IDL 試料換算値 (ng/L) 0.032 S/N 比 9.9 CV (%) 7.9

* IDL = t (n-1、0.05) ×σn-1×2

図 1 IDL 算出時のクロマトグラム(0.1 ng/mL 標準液)

(注 10) MDL 及び MQL は、「化学物質環境実態調査実施の手引き」(平成 21 年

3 月)により、表 4 のとおり算出した。MDL 測定時のクロマトグラムを

図 2、図 3 に示す。

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+303.1 > 2598.788e+002

100106_068 Smooth(Mn,1x2) 0.1KTES/10HCd3

1.861.40 2.12 9.006.966.664.97 11.05 13.18 14.25

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+366.1 > 1215.141e+004

100106_068 Smooth(Mn,1x2) 0.1KTES/10HCd3

11-ketotestosterone Area :132 S/N :9.6

Hydrocortisone-d 3

557

表 4 MDL 及び MQL の算出結果

対象物質名 11-ケトテストステロン

試料 河川水

試料量 (L) 0.200 最終液量 (mL) 0.200 注入液濃度 (ng/mL) 0.5 装置注入量 (μL) 10 操作ブランク平均 (ng/L) *1 ND 無添加 (ng/L) *2 ND 結果 (ng/L) test 1 0.509 test 2 0.504 test 3 0.496 test 4 0.472 test 5 0.455 test 6 0.458 test 7 0.464 平均値 (ng/L) 0.48 標準偏差 0.023 MDL (ng/L) *3 0.088 MQL (ng/L) *4 0.23 S/N 比 5.8 CV (%) 4.7 要求感度 (ng/L) 0.1

*1 操作ブランク平均:試料マトリクスのみがない状態で他は同様の 操作を行い測定した値の平均 (n=2)

*2 無添加:MDL 算出用試料に標準を添加していない状態で含まれる 濃度 (n=1)

*3 MDL = t(n-1、0.05) ×2 σn-1×2 *4 MQL = σn-1×10

図 2 MDL 試験試料のクロマトグラム(0.5 ng/L )

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+303.1 > 2594.088e+003

100106_089 Smooth(Mn,1x2) MDL2

1.698.82

8.21

6.942.37 5.26

10.7711.05

11.98

13.14

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+366.1 > 1213.293e+004

100106_089 Smooth(Mn,1x2) MDL2

11-ketotestosterone Hydrocortisone-d 3

558

図 3 MDL 試験時、無添加試料(河川水:養老川)のクロマトグラム

§2 解 説

【分析法】

〔フローチャート〕

分析法のフローチャートを図 4 に示す。

水質試料

LC/MS/MS-SRM

200 mL(2 mol/L塩酸で酸性)pH 4以下で保存

銀イオンクロマトグラフィークリーンアップ

Discovery Ag-ION

ESI-Positive

固相抽出

Oasis HLB 10 mL/min精製水10 mLで2回洗い込み

洗 浄

ジクロロメタン/ヘキサン(1:1) 10 mLアセトン/ヘキサン(1:9) 5 mL

濃 縮

pH調整

2 mol/L NaOHで

pH5~7

乾 燥

N2通気 40 min

溶 出

メタノール 6 mL

濃 縮

N2気流下乾固

再溶解

アセトン/トルエン(1:1) 0.2 mLトルエン 0.2 mL×2(洗い込み)

活性炭カラムクリーンアップ

ENVI-Carb C (下流側に

Discovery Ag-IONを連結)

溶 出

トルエン 2mL

溶出及びろ過

HLC-DISK 13 を下流側に連結

N2気流下乾固

シリンジスパイク添加

50%メタノール内標準液 200 μL(ヒドロコルチゾン-d3 2 ng)

ENVI-Carb C取り外し

アセトン/ヘキサン(1:1) 10 mL

再溶解

図 4 分析法のフローチャート

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+303.1 > 2592.638e+003

100106_085 Smooth(Mn,1x2) Yourou MUTENKA

1.73 10.821.82 10.38

8.82

8.342.354.21 6.584.93

11.22

11.7312.44

14.36

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+366.1 > 1212.938e+004

100106_085 Smooth(Mn,1x2) Yourou MUTENKA

Hydrocortisone-d 3

559

〔検量線〕

検量線を図 5 に、検量線データ一覧を表 5 に示す。

図 5 検量線(0.1~10 ng/mL)

表 5 検量線データ一覧

 0.1 112 8921 0.013 0.1 128 9140 0.014 0.2 220 9683 0.023 0.2 233 10212 0.023 0.5 592 9330 0.063 0.5 628 9776 0.064 1 1189 9013 0.13 1 1300 9693 0.13 5 6013 9689 0.62 5 6211 10119 0.61

      10 11935 9579 1.2     10 12615 10235 1.2

応答比(As/Ars)

標準液試料濃度(単位:ng/mL)

(Cs)

  調査物質(As)【11-ケトテストステロン】

(m/z = 303.1 > 259.0)

  内標準物質(Ars)【ヒドロコルチゾン-d3 】

(m/z = 363.1 > 121.0)※

応答値

※内標準物質濃度:10 ng/mL(Crs) 〔環境水(河川水)試料における検量線 〕

本試験法は、環境水中の夾雑物質の影響でイオン化抑制が生じて見かけ上の

回収率が低下する。【試験液の調製】により調製した環境水(河川水)試料(注 11)に、各濃度の標準液を添加して検量線を作成し(LC/MS への試料注入量は 20 μL、図 5 の検量線作成時は 10 μL)、定量値へのイオン化抑制の影響を確認した。検

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

1.2

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

応答

括弧内の数値は標準液濃度 【内標準物質濃度=10ng/mL】

濃度比

(0) (2) (4) (6) (8) (10)

560

量線を図 6 に、検量線データ一覧を表 6 に示す。

環境水試料に添加した標準液の応答値は、元の標準液の応答値の 50~60%

(注 12)であったが、内標準物質の補正により定量性は保たれていた。

 0.2 259 14364 0.018 0.5 653 13589 0.048 1 1309 12075 0.11 5 7209 13213 0.55

      10 12593 11405 1.1

応答比(As/Ars)

※内標準物質濃度 : 10 ng/mL (Crs )

標準液試料濃度(単位:ng/mL)

(Cs)

  調査物質(As)【11-ケトテストステロン】

(m/z = 303.1 > 259.0)

  内標準物質(Ars)【ヒドロコルチゾン-d3 】

(m/z = 363.1 > 121.0)※

環境水試料中の応答値

(注 11) 対象物質が未検出の環境水を使用。

(注 12)〔環境水試料における検量線〕を作成した時点では、LC/MS への試料注

入量を 20 μL としていたので、元の標準液は表 5(試料注入量:10 μL)に示した検量線データの 2 倍程度の応答値を示していた。その値と比較し

た場合、表 4 の調査物質(As)の応答値は 50~60%であった。

〔標準物質のマススペクトル〕

標準物質のマススペクトルを図 7 に、m/z 303.1 のプロダクトイオンのマスス

ペクトルを図 8 に示す。

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1.0

1.2

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

応答

括弧内の数値は標準液濃度 【内標準物質濃度=10ng/mL】

濃度比

(0) (2) (4) (6) (8) (10)

図 6 検量線(0.2~10 ng/mL)

表 6 検量線データ一覧

561

図 7 標準物質のマススペクトル

図 8 m/z 303.1 のプロダクトイオンのマススペクトル

〔添加回収試験〕

精製水、河川水(養老川)及び海水(千葉港)への添加回収試験結果を表 7 に示す。

(注 14)

(注 13) MDL 試験時の試料

(注 14) 本分析法では環境水試料を測定することにより、その後の数検体にわた

り応答値に影響が残り、同一濃度の標準液を測定しても応答値が低下し

た状態が継続した。そのために、最初に測定した標準液、環境水試料の

後に測定した標準液など、どの時点で測定した標準液の応答値と比較し

たかによって、環境水試料中の対象物質の回収率に差異が生じた。そこ

m/z120 140 160 180 200 220 240 260 280 300 320 340

%

0

100

080108KTES500_MS4 12 (0.121) Scan ES+ 4.50e6303.1

325.1

304.2326.2

m/z100 120 140 160 180 200 220 240 260 280 300 320

%

0

100

080108KTES500_MSMS4 18 (0.181) Daughters of 303ES+ 2.44e5303.1

121.0259.1

試料試料量

(L)添加量

(ng)測定回数

回収率(%)

内標準補正

回収率(%)精製水 0.200 無添加 1 - -

0.200 0.1 1 0.51 98 1010.200 0.6 1 90 95

河川水 0.200 無添加 2 - -(注13) 0.200 0.1 7 0.48 65 94海 水 0.200 無添加 1 - -

0.200 0.6 5 73 90

3.0

ND2.8

検出濃度(ng/L)

ND

ND

表 7 添加回収試験結果

562

で、〔添加回収試験〕における環境水の回収率は、添加回収試験の試料

と同一濃度の標準液を試料の直後に測定し、その応答値との比較から求

めた値とした。

図 9 添加試料(海水:3 ng/L)のクロマトグラム

図 10 添加回収試験時、無添加試料(海水:千葉港)のクロマトグラム

〔操作ブランク試験〕

操作ブランク試験結果を表 8 に示す。

対象物質名試料試料量 (L) 0.200最終液量 (mL) 0.200装置注入量 (μL)結果 (ng/L) test 1

test 2

11-ケトテストステロン

10

 精製水

NDND

表 8 操作ブランク試験結果

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+366.1 > 1213.076e+004

100106_123 Smooth(Mn,1x2) TK Umi2

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+303.1 > 2591.138e+004

100106_123 Smooth(Mn,1x2) TK Umi2

1.69

Hydrocortisone-d 311-ketotestosterone

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+303.1 > 2591.146e+003

100106_137 Smooth(Mn,1x2) Umi MUTENKA

9.941.71

1.45

9.20

8.936.866.512.194.11 8.41

11.2712.62

13.1913.3413.77

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+366.1 > 1213.444e+004

100106_137 Smooth(Mn,1x2) Umi MUTENKA

Hydrocortisone-d 3

563

図 11 操作ブランクのクロマトグラム

〔分解性スクリーニング試験〕

分解性スクリーニング試験結果を表 9 に示す。

〔保存性試験〕

(1)標準液

検量線用標準液を作成した 10 ヶ月後に、再度検量線用標準液の一部の濃度

(0.20 ng/mL、1.0 ng/mL、10 ng/mL)を作成し、保存性を確認した。表 10 に標準

液の残存率(注 15)を示す。

0.2 ng/mL 1 ng/mL 10 ng/mL

残存率(%) 98 101 100

(注 15) 10 ヶ月後に作成した標準液を 100%として、はじめに作成した検量線用

標準液の残存率を算出した。 (2) 環境水試料(河川水)

①11-ケトテストステロンを河川水に 1 ng/L の濃度となるように添加し、冷暗所

に 7 日間保存した。表 11 に河川水における 7 日後の残存率を示す。

表 9 分解性スクリーニング試験結果

表 10 標準液の残存率(10 ヶ月)

暗所 明所

5 10 99 100 -

7 10 98 99 999 10 100 99 -

pH 初期濃度(ng/L)

1時間後の

残存率 (%)

7日後の残存率 (%)

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+303.1 > 2594.570e+002

100106_108 Smooth(Mn,1x2) Sousa BL2

11.12

10.921.54

1.20

9.369.131.89 6.996.683.14 7.25

12.7013.75

14.56

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+366.1 > 1214.556e+004

100106_108 Smooth(Mn,1x2) Sousa BL2

Hydrocortisone-d 3

564

試料試験数(n)

初期濃度(ng/L)

残存率(%)

7日間

河川水(養老川) 2 1.0 0 (注 16) 7 日間の保存で、生物分解と考えられる濃度の低下が認められた。

②11-ケトテストステロンを 3.0 ng/L の濃度となるように調製した河川水に、フ

ェノール類の試験法(衛生試験法、工場排水試験方法)に準じて、硫酸銅、リ

ン酸を添加し、3 日間の保存性試験を行った。 1) リン酸 :河川水 200 mL にリン酸(1:99)を 4 mL 添加し、pH4 と

した。

2) 硫酸銅 :河川水 200 mL に CuSO4・5H2O を 0.2 g 添加した。 3) リン酸+硫酸銅:河川水 200 mL に CuSO4・5H2O を 0.2 g 添加し、リン酸

(1:99)4 mL で pH4 とした。

3 日後の 11-ケトテストステロンの残存率を表 12 に示す。

試 料初期濃度(ng/L) 残存率(%)

標準液 -

河川水(無添加) 0日 101 河川水(無添加) 3日 38 河川水(リン酸) 3日 98 河川水(硫酸銅) 3日 99 河川水(硫酸銅+リン酸) 3日 100※ 残存率は、標準液(3ng/L)と比較して算出

3.0

(3)塩酸酸性条件下での環境水試料

11-ケトテストステロンを 0.5 ng/L の濃度となるように調製した河川水及び海

水に、2 mol/L 塩酸を添加し pH4 以下として、7 日間の保存性試験を行った。

試験 7日目に【試験液の調製】に従い環境水の前処理を行い、試験液とした。

試験結果を表 13 に、保存性試験 7 日後の環境水試料における 11-ケトテストス

テロンの回収率を表 14 に示す。

また、試料の採取現場ではなく試験機関に戻ってからの塩酸の添加を想定し

て、11-ケトテストステロンを 0.5 ng/L の濃度となるように調製した環境水につ

いて、4 時間後に塩酸を添加し pH4 以下としたときの結果を表 15 に示す。4 時

間後の塩酸添加では濃度の低下が認められるため、試料採取時に塩酸を添加す

る必要がある。

表 11 河川水の保存性試験結果(注 16)

表 12 硫酸銅、リン酸を添加したときの保存性試験結果

565

試料試験数(n)

初期濃度(ng/L)

残存率(%)

7日間

河川水(養老川) 2 0.5 100海水 (東京湾) 2 0.5 99

試料試験数(n)

初期濃度(ng/L)

残存率(%)

4時間

河川水(養老川) 2 0.5 76海水 (東京湾) 2 0.5 88

〔環境試料の分析〕

環境水試料の分析例を示す。

図 12 河川水(養老川)のクロマトグラム

表 13 塩酸で pH4 以下としたときの保存性試験結果

表 14 塩酸で pH4 以下とした保存試料の回収率

表 15 塩酸を 4 時間後に添加したときの残存率

試料試料量(L)

添加量(ng)

測定回数

回収率(%)

内標準補正

回収率(%)

河川水7日間保存

0.200 0.1 2 65 100

海 水7日間保存

0.200 0.1 2 92 99

※ 回収率は0.5 ng/L 11-ケトテストステロン標準液の面積値と比較して算出

0.50

検出濃度(ng/L)

0.50

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+303.1 > 2592.333e+003

100323_016 Smooth(Mn,1x2) Kasen Bl 3

1.84

8.33

2.27 8.132.54 7.29

3.23 6.50

10.899.43

12.00

13.1814.50

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+366.1 > 1212.816e+004

100323_016 Smooth(Mn,1x2) Kasen Bl 3

Hydrocortisone-d 3

566

図 13 海水(千葉港)のクロマトグラム

〔イオン化抑制について〕

環境水試料(河川水)を固相カートリッジ (Oasis HLB)で抽出して、逆相系

の LC カラム(C18 カラム、Phenyl カラム)で LC/MS/MS による測定を行ったと

ころ、あらかじめ添加した 11-ケトテストステロン標準液のピークはイオン化抑

制が生じて検出されなかった。このイオン化抑制の影響を低減するために以下

の検討を行った。

(1)対象物質と夾雑物質の大きなピークを分離するために、LC カラムの検討を

行った。Amide カラムで夾雑物質のピークとの分離ができた。

図 14 Phenyl カラムのクロマトグラム

(上段:11-ケトテストステロン 中段,下段:夾雑物質)

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+303.1 > 2599.624e+002

100323_014 Smooth(Mn,1x2) Umi Bl 2

9.438.29

7.937.49

1.84

0.63

6.955.04

4.56

9.63 10.8411.3911.68

12.79

13.18

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+366.1 > 1213.466e+004

100323_014 Smooth(Mn,1x2) Umi Bl 2

Hydrocortisone-d 3

Time2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00

%

0

100

2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00

%

0

100

2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00

%

0

100

080225_003 1: MRM of 4 Channels ES+ 303.1 > 259.1

9.58e48.32

080225_011 1: SIR of 4 Channels ES+ 177

5.39e78.44

2.42 9.93

080225_011 1: SIR of 4 Channels ES+ 148.9

1.34e88.44

11.13

13.82

567

図 15 Amide カラムのクロマトグラム

(上段:11-ケトテストステロン 中段,下段:夾雑物質)

(2)固相カートリッジ(Oasis HLB)で抽出を行っただけで 1000 倍濃縮した試料で

は、LC カラムの検討だけでは取り除けないイオン化抑制の影響が残ったた

め、試料の精製についての検討を行った。さらにカラム以外の LC 条件(試料

注入量等)の検討も行い、イオン化抑制の影響が大きく標準液を添加した時

の 11-ケトテストステロンの回収率が 40%以下であった河川水試料でも、本

分析法では 65%程度まで改善した。

図 16 添加試料(河川水:0.5 ng/L)を固相カートリッジ(Oasis HLB)で抽

出し、1000 倍濃縮した時のクロマトグラム

(3)イオン化抑制による定量値の変動を少なくするために、なるべく同じ割合で

イオン化抑制を受けるような物質を内標準物質とすることとした。そのため

に、11-ケトテストステロンと構造式が似ていて、クロマトグラム上でリテン

ションタイムが近い物質を候補とした。内標準物質としてヒドロコルチゾン

-d3 を使用することにより、〔MDL 試験〕、〔添加回収試験〕、〔保存性試験〕の

各試験で内標準補正回収率は 90%以上となり、定量性が保たれていた。

Time2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00

%

0

100

2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00

%

0

100

2.00 4.00 6.00 8.00 10.00 12.00 14.00

%

0

100

081024_007 1: MRM of 3 Channels ES+ 303.1 > 259.1

6.52e49.22

081024_017 1: SIR of 5 Channels ES+ 177

2.06e710.03

9.85

2.68

081024_017 1: SIR of 5 Channels ES+ 148.9

1.21e810.01

12.76

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+366.1 > 1211.439e+004

100401_008 Smooth(Mn,1x2) K-HLB 0.5KTES

1.93 9.0510.91

min2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0

%

0

100

F1:MRM of 4 channels,ES+303.1 > 2594.899e+003

100401_008 Smooth(Mn,1x2) K-HLB 0.5KTES

2.01

9.68

3.008.363.93 7.92

6.7310.05

12.69

Hydrocortisone-d 3

11-ketotestosterone

568

【評価】

本法により、水質試料中 11-ケトテストステロンの 0.23 ng/L レベルまで定量

が可能である。

【担当者連絡先】 所属先名称 :千葉県環境研究センター 所属先住所 :〒290-0046 市原市岩崎西 1-8-8 TEL:0436-23-7777 FAX:0436-23-2870 担当者名 :清水 明、吉澤 正 E-mail :[email protected]

569

11-Ketotestosterone

An analytical method for the determination of 11-Ketotestosterone in water by liquid- chromatography mass spectrometry(LC/MS/MS) has been developed. A water sample preserves at acidity that is lower than pH4 with hydrochloric acid. Two hundred milliliters of water sample is adjusted at acidic condition of pH5 or more with sodium hydroxide, and passed through a preconditioned solid phase extraction cartridge(Oasis HLB) at a flow rate of 10 mL/min. The cartridge is dried by N2 gas for 40 minutes, and eluted with methanol of 6 mL. The extracted solution is dried up by N2 gas purge. The sample that dissolves to acetone/toluene(1:1) is added to a preconditioned solid phase (It is connected ENVI-Carb C and Discovery Ag-ION.), and toluene of 2 mL is thrown. After ENVI-Carb C is detached, dichloromethane/hexane(1:1) of 10 mL and acetone/ hexane(1:9) of 5 mL is thrown into Discovery Ag-ION. The extract is eluted with acetone/hexane (1:1) of 10 mL. The extracted solution is dried up by N2 gas purge, and Hydrocortisone-d3 solution (10 ng/mL) of 200 μL is added as an internal standard. The sample solution is analyzed by LC/MS/MS-SRM (ESI positive ion mode as the precursor/product ion pair of m/z 303.1/259.0 for 11-Ketotestosterone and m/z 366.1/ 121.0 for the internal standard Hydrocortisone-d3). The method detection limit(MDL) and the method quantification limit(MQL) is 0.088 and 0.23 ng/L, respectively. The average of recoveries from river water and sea water were 65% and 73%, the relative standard deviations were 4.7% and 6.0%, respectively.

Water sample

LC/MS/MS-SRM

200 mL2 mol/L HClpreserve on lower than pH 4

Ag ion chromatography clean up

Discovery Ag-ION

ESI-Positive

Solid phase extraction

Oasis HLB 10 mL/minpure water 10 mL × 2 timesto rinse a bottle

Wash

dichloromethane/hexane (1:1) 10 mLacetone/hexane (1:9) 5 mL

Concentration

pH adjustment

2 mol/L NaOHpH5 - 7

Drying

N2 gas 40 min

Elution

methanol 6 mL

Concentration

N2 gasto dryness

Redissolution

acetone/toluene (1:1) 0.2 mLtoluene 0.2 mL×2

Activated carbon column clean up

ENVI-Carb C (connected Discovery Ag-ION on the downside)

Elution

toluene 2mL

Elution and Filtration

connect HLC-DISK 13 on the downside

N2 gasto dryness

syringe spike 50% methanol internal standard solution 200 μL

(hydrocortisone-d3 2 ng)

remove ENVI-Carb C

acetone/hexane (1:1) 10 mL

Redissolution

570

物質名 分析法フローチャート 備考

11-ケトテストステロン

別名:17β-ヒド

ロキシ-4-アンドロステロン-3,11-ジオン

【水質】 水質試料

LC/MS/MS-SRM

200 mL(2 mol/L塩酸で酸性)pH 4以下で保存

銀イオンクロマトグラフィークリーンアップ

Discovery Ag-ION

ESI-Positive

固相抽出

Oasis HLB 10 mL/min精製水10 mLで2回洗い込み

洗 浄

ジクロロメタン/ヘキサン(1:1) 10 mLアセトン/ヘキサン(1:9) 5 mL

濃 縮

pH調整

2 mol/L NaOHで

pH5~7

乾 燥

N2通気 40 min

溶 出

メタノール 6 mL

濃 縮

N2気流下乾固

再溶解

アセトン/トルエン(1:1) 0.2 mLトルエン 0.2 mL×2(洗い込み)

活性炭カラムクリーンアップ

ENVI-Carb C (下流側に

Discovery Ag-IONを連結)

溶 出

トルエン 2mL

溶出及びろ過

HLC-DISK 13 を下流側に連結

N2気流下乾固

シリンジスパイク添加

50%メタノール内標準液 200 μL(ヒドロコルチゾン-d3 2 ng)

ENVI-Carb C取り外し

アセトン/ヘキサン(1:1) 10 mL

再溶解

分析原理:

LC/MS/MS-SRM

ESI -Positive

検出下限値:

【水質】(ng/L)

0.088

分析条件:

機器

LC: Waters Alliance

2695

MS: Waters Quattro

micro API

カラム

Ascentis RP-Amide

150 mm × 2.1 mm、

3 μm

571