110603 第14回臨床救急医学会
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一般事務職員に対する 救急蘇生法およびAED 利用方法の講習会の実施
自治医科大学
メディカルシミュレーションセンター
淺田義和 鈴木義彦
目的
• 医療専門職のみならず、
一般職員に対しても蘇生訓練を実施
• 救急医療に対する意識・スキルの向上
• BLSの普及
• (今後の教育体制のベース作り)
実施内容
• 対象:一般事務職員(希望者)
– 10~12名x5回、計58名が参加
• 内容:BLS基礎とAED利用方法
実践ベースのシミュレーション(1時間)
• 期間:2010年11月
講習内容 • ショートガイダンス
• ハンズオンリーCPRの解説と実践
– 1人30回ずつ
– 中断を最小限に交代しつつ、さらに30回ずつ
• AEDの実践
– AED利用方法の解説
– 胸骨圧迫(適宜、交代しながら)+AEDの利用
• 発見・声かけから、AEDまで通しでシミュレーション
• 全体のまとめ、質疑、修了証の授与
実施風景
表彰状とカード • A4サイズの修了証
• 名刺サイズのカード
※有効期限 1年
アンケート結果
• トレーニングの直前・直後に
アンケートを実施し、救急蘇生に対する
自信を回答してもらった(7件法)
事前アンケート • 救急蘇生(実技)訓練の経験
– Yes or Noで回答
• 目の前で人が倒れていたら、
– 適切な(正しい)対応ができるか?
– 落ち着いて対応ができるか?
(それぞれ1~7の7段階評価)
事前アンケート結果 • トレーニングの経験
– Yes 11人 No 47人
• 落ち着いて対応できるか:平均2.5
1:全くそう思わない ~
7:とてもそう思う、 以下同様
• 適切な対応ができるか:平均2.2
事前アンケート 人数 落ち着いて 適切な
1
2
3
4
5
6
7
事後アンケート • (事前アンケートと同様、比較用)
– 適切な(正しい)対応ができるか?
– 落ち着いて対応ができるか?
• 講習は分かりやすかったか
• 今後も実習を受けてみたいか
• どのような講習を受けてみたいか(選択式)
• フリーコメント
事後アンケート結果
• 講習の分かりやすさ:平均6.8
(7:49人、6:8人、1:1人)
• 落ち着いて対応できるか:平均5.5
• 適切な対応ができるか:平均5.5
事後アンケート 人数 落ち着いて 適切な
1
2
3
4
5
6
7
講習前後での推移
• Wilcoxonの符号付順位和検定を実施
• 「落ち着いて対応」「適切な対応」
ともに平均値の差に有意差あり
(p < 0.001)
再受講に向けて • 再受講への要望:平均 6.6(最低 5)
• 今後、受けたい講習
– 今回と同一の講習(14人)
– 人工呼吸等も含めた、成人BLS(26人)
– 小児・乳児のBLS(29人)
– 応急処置(45人)
コメントの抜粋 • もう少し時間をかけてやりたい
• わずかな時間でコンパクトにまとまっていた
• 小人数でシミュレーションできてよかった
• AEDに触った経験自体が自信につながりそう
• 全職員に対し、一定期間ごとの
繰り返し講習が必要と感じた
• 定期的に取り組みたい
考察とまとめ • トレーニングによる自信の向上
• 蘇生の重要性PR・啓蒙に成功
• 指導員 育成の必要性
– 医学部学生・研修医(指導経験の場を提供)
• 今後の講習開催
– 救急蘇生の上級編(成人、小児、乳児)
– 応急処置の講習(Cf. AHA ファーストエイド)
ご静聴ありがとうございました
• 本日の資料は以下のURLからも
閲覧できるように致します。
http://www.jichi.ac.jp/msc/