事例紹介130420 hpアップ用

18
事例(1) ニラク平塚黒部丘店 2009年4月頃 平塚市黒部丘で(株)ニラクによる大型 パチンコ店建設が問題化。 (駐車場台数約500台。) 同年6月 12,035筆の署名による反対請願が、都市 建設常任委員で全会一致により趣旨採択。 1 2010年1月 パチンコ店建設の 開発許可の取り消しを求める査請求を市の開発審査会へ提 出。請求人は606人。 2010年8月 「ニラク平塚黒部丘 店」オープン

Upload: -

Post on 24-Jul-2015

1.628 views

Category:

Documents


3 download

TRANSCRIPT

事例(1) ニラク平塚黒部丘店

• 2009年4月頃 平塚市黒部丘で(株)ニラクによる大型パチンコ店建設が問題化。 (駐車場台数約500台。)

• 同年6月 12,035筆の署名による反対請願が、都市建設常任委員で全会一致により趣旨採択。

1

• 2010年1月 パチンコ店建設の開発許可の取り消しを求める審査請求を市の開発審査会へ提出。請求人は606人。

• 2010年8月 「ニラク平塚黒部丘店」オープン

問題点:道路の形状 一方通行のUターン道路 【問題①】道幅が6mしかない。→Uターン前と後で合わせて都市計画法の規定9mをクリアと市は解釈。 【問題②】渋滞が発生し、地域の道路交通に悪影響を与える可能性がある。

2 地図データ© Google , ZENRIN 利用規約:http://www.google.co.jp/permissions/geoguidelines.html

アクション①

反対請願→

趣旨採択 3

「趣旨採択」とは?

•請願の含意は妥当であるものの、財政事情などから実現性の面で確信が持てない場合に、不採択とすることもできないとしてとられる決定の方法とされ、便宜的に「趣旨には賛成である」という意味の議決。

4

アクション② 開発/建築許可 審査請求

5

•「違法性はない」として、建築を認める結論。

•但し、原告適格は認められた。

神奈川新聞 朝刊 2010年1月13日

「原告適格」とは? •審査会の裁決は、「不服申立適格」について次のように述べ、「住民に申立ての適格がない」とする市の主張を退けた。

• 「(ア) 確かに、県道61号の構造は当該部分において特殊であり、車両が北側に通過できずに桃浜町、八重咲町などの住宅地域に影響しないとは言えず、そのため、本件開発許可によって利益が害される可能性がないとは言えない。」

• http://no16f.exblog.jp/12008987/ • ※裁決結果の資料は、別途手配中。

6

7

審査請求書抜粋

http://kokorono-uta.net/kokorono-uta/kurobeoka/100212ken-seikyu-sho.pdf

【平塚市事例との類似点】 道路の形状① →57号方面からの屋敷四丁目へのルート

8 地図データ© Google , ZENRIN 利用規約:http://www.google.co.jp/permissions/geoguidelines.html

片側通行しかできない箇所

9

住宅地域への影響が懸念されるエリア

地図データ© Google , ZENRIN 利用規約:http://www.google.co.jp/permissions/geoguidelines.html

道路の形状② 両側通行部分も道が狭く、広い範囲で渋滞が発生する恐れ

10 地図データ© Google , ZENRIN 利用規約:http://www.google.co.jp/permissions/geoguidelines.html

事例(2) ボートピア習志野

• 2004年3月 「ボートピア習志野」建設の動きが表面化。

• 2005年2月 住民らが署名を集め「ボートピア習志野」建設について市民の賛否を問う住民投票条例の制定を市議会に請求。→否決。

11

• 2005年8月 建設開始。

• 2006年3月 陳情11件が否決。

• 2006年6月 陳情11件が否決。

• 2006年9月 開設。

多様な取決めの締結と委員会の設置

• 2004年8月 習志野市と施設会社(テックエステート)で「協定書」を締結。

• 同年11月 習志野市と施工者(東京都六市競艇事業組合etc)で「行政協定」を締結。

• 2005年11月 習志野市と施工者で「細目協定」を締結。

• 同年11月 習志野市と施設会社で「覚書」を締結。

• 2006年5月 習志野市、施工者、施設会社、周辺地域住民代表者からなる環境委員会設置。

※ 習志野市ホームページ「ボートピア開設までについて」のページですべての書面を閲覧可能。

http://www.city.narashino.chiba.jp/joho/machidukuri/boatpia/kaisetumade/index.html

12

覚書の抜粋

13

事例(3) マルハン福久店(金沢市)の覚書

http://homepage3.nifty.com/moritah/town/tayori/tayori162.pdf 14

取り決めの重要性

15

•建設や営業開始の条件として、覚書や協定の締結、委員会等の立上げ等を要望し、協議締結する。

•多くの制約の下での営業は運営コストがかさみ、集客にも影響。

•招かれざる客に、早々にお引き取りいただくための布石。→売上げ停滞による、早期撤退→土地の用途変更。

習志野市風営法条例の 廃止について

• 3月の習志野市議会定例会にて、5/1施行の「特定建築行為に係る手続等に関する条例」が可決。⇒4/30付で習志野市の風営法条例が廃止。

• 本条例改正について、市長は「宝塚市や奈良市のような県との二重基準による賠償被害を避けるため」と説明。

• しかし、当の宝塚市や、同様の訴訟があった奈良市でさえ、風営法条例は廃止せず維持しており、大阪府交野市では条例の実効性効果を求める意見書を国や県に提出している。 16

宝塚市パチンコ事件

•市の風営法に違反しているため建設に同意しなかったにも関わらず、業者が建設を強行したため、宝塚市が工事差し止めを求め業者を提訴。

•本件条例は、風営法・都市計画法・建築基準法が許容しない規制を定めているという理由から、本件条例を無効とし、宝塚市の請求を「棄却」。

•その後業者が市に対して営業ができず損害を受けたとして、神戸地裁が市に4億8千万円の支払いを命じる。 17

判決への疑問 • 工事中止を求める上告を棄却した最高裁の裁判官

金谷利広氏は、交通事故被害者に支払われる賠償金から、現実に即さない「5%」の法定利息を差し引くべきとの判決。

• http://blog.goo.ne.jp/koutsuujiko/e/5a17cb952e0d94b1a01011c821b8439c

• 賠償に対する上告を棄却した最高裁の裁判官今井功 氏は、思想弾圧事件「立川ビラ訴訟」の担当裁判官。

• 行政法 櫻井敬子(学習院大学法学部教授)では、本判決について「悪名高い「大阪空港判決」をしのぐ歴史に残る判決」と解説。(『行政法のエッセンス』学陽書房)

• 当該土地は別の業者に売却され、その後更地に。 18