190311 【土砂若手】釧路 -...
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釧路湿原⾃然再⽣事業
釧路湿原での湿原再⽣と⼟砂との関係
⼀般財団法⼈ 北海道河川財団 ⼭本太郎
The Kushiro Wetland 1釧路湿原
北海道開発局 釧路開発建設部
釧路湿原 2茅沼地区旧川復元2007(H19)-2010(H22)
実施前の直線河道1999.6.12
北海道開発局 釧路開発建設部
釧路湿原 3
旧川復元後2011.8.3
茅沼地区旧川復元2007(H19)-2010(H22)
北海道開発局 釧路開発建設部
釧路湿原 4
2014.8.26
左岸土砂調整地
久著呂川
右岸土砂調整地
北海道開発局 釧路開発建設部
湿原の変化 5
ヨシの⾯積が約30%減
釧路湿原の⾃然再⽣事業
釧路湿原自然再生協議会
環境 6
Kushiro Wetlandコッタロ展望台より
2014.7.14
ヨシ
ハンノキ
7環境
Kushiro Wetlandコッタロ展望台より
2014.7.14
ハンノキ林
ハンノキ林拡⼤の主要因︓⼟砂流⼊ 8
湿原中⼼部への流⼊⼟砂が増加
森林伐採河川の直線化による河床洗掘農地開発
発⽣⼟砂量の増加
⼟砂流⼊量の増加
かつてはヨシ原
ヨシ原にハンノキ
湿原中⼼部に流⼊する⼟砂が増加、⼟砂に吸着して流⼊する栄養塩類も増加、その結果、ハンノキ林が拡⼤した。
栄養塩も吸着
⾃然再⽣︓湿原中⼼部への⼟砂流⼊の抑制 9
茅沼地区旧川復元
湿原中⼼部に⼟砂が⼊り込むのを湿原辺縁部で抑える⽅策
久著呂地区⼟砂調整地
久著呂川河床低下対策(道)
■久著呂地区⼟砂調整地2006(H18)-現在
■茅沼地区旧川復元2007(H19)-2010(H22)
釧路湿原 10
釧路川
旧川復元区間
2016.8.24
H28出⽔時2016 flood
氾濫
北海道開発局 釧路開発建設部
0.00001
0.0001
0.001
0.01
0.1
1
10 100 1000
Qs[m3/s]
Q[m3/s]
2016.8.17洪水
五十石茅沼
0100200300400500
8/13
0:00
8/18
0:00
8/23
0:00
8/28
0:00
9/2 0:00
9/7 0:00
9/12
0:00
9/17
0:00
9/22
0:00
9/27
0:00
Q[m3/s] 2016.8洪水
五十石
茅沼
釧路湿原 11旧川復元区間
五⼗⽯
茅沼
H30年度土木学会年次講演会で発表
釧路湿原 12
Re-meandered channel
2016年洪⽔では 74% のカット効果があった。
Monitoring of restoration outcome
0
50,000
100,000
150,000
200,000
250,000
8/14/2016
Qs_sum[m3] Total amount of suspended loads
Gojikkoku Kayanuma
Re-meandered channel
Gojikkoku
Kayanuma
74% cut
H30年度土木学会年次講演会で発表
0100200300400500
10/1 0:00
10/1 12:00
10/2 0:00
10/2 12:00
10/3 0:00
Q[m3/s] 2012.10.1洪水
五十石
茅沼
釧路湿原 13
0100200300400500
8/11
0:00
8/11
12:00
8/12
0:00
8/12
12:00
8/13
0:00
8/13
12:00
8/14
0:00
Q[m3/s] 2014.8.11洪水
五十石
茅沼
0100200300400500
9/22
0:00
9/22
12:00
9/23
0:00
9/23
12:00
9/24
0:00
Q[m3/s] 2011.9.22洪水
五十石
茅沼
0100200300400500
8/10
12:00
8/11
0:00
8/11
12:00
8/12
0:00
8/12
12:00
8/13
0:00
Q[m3/s] 2015.8.10洪水
五十石
茅沼
0100200300400500
9/17
12:00
9/18
0:00
9/18
12:00
9/19
0:00
9/19
12:00
9/20
0:00
9/20
12:00
9/21
0:00
9/21
12:00
Q[m3/s] 2017.9.18洪水
五十石
茅沼
2011
2012
2014
2015
2017
H30年度土木学会年次講演会で発表
0.00001
0.0001
0.001
0.01
0.1
1
10 100 1000Qs[m3/s]
Q[m3/s]
2017.9.18洪水
五十石茅沼
0.00001
0.0001
0.001
0.01
0.1
1
10 100 1000
Qs[m3/s]
Q[m3/s]
2016.8.17洪水
五十石茅沼
0.00001
0.0001
0.001
0.01
0.1
1
10 100 1000
Qs[m3/s]
Q[m3/s]
2014.8.11洪水
五十石茅沼
2014.7.10データを含む
浮遊砂観測結果 14
0.00001
0.0001
0.001
0.01
0.1
1
10 100 1000
Qs[m3/s]
Q[m3/s]
2012.10.1洪水
五十石茅沼
0.00001
0.0001
0.001
0.01
0.1
1
10 100 1000
Qs[m3/s]
Q[m3/s]
2011.9.22洪水
五十石茅沼
0.00001
0.0001
0.001
0.01
0.1
1
10 100 1000
Qs[m3/s]
Q[m3/s]
2015.8.10洪水
五十石茅沼
流下する浮遊砂は削減されるものの下流に流れる濃度は⾼い
H30年度土木学会年次講演会で発表
釧路湿原 15
概ね 70-90% のカット効果を確認した。
0
2,000
4,000
6,000
8,000
10,000
12,000
9/22/2011 10/1/2012 8/11/2014 8/10/2015
cut rate of suspended loads
Gojikkoku Kayanuma
Qs_sum[m3]
0
50,000
100,000
150,000
200,000
250,000
8/14/2016
H30年度土木学会年次講演会で発表
釧路湿原 16
2016年⼤出⽔での⼟砂トラップ
釧路湿原⾃然再⽣協議会 旧川復元⼩委員会資料より
釧路湿原 17
土砂トラップ回収土砂トラップ設置状況
2017年 ⼩洪⽔釧路湿原⾃然再⽣協議会 旧川復元⼩委員会資料より
釧路湿原 18計算での検証︓平⾯2次元浮遊砂堆積シミュレーション
釧路湿原⾃然再⽣協議会 旧川復元⼩委員会資料より
釧路湿原 19流れの式
0
yN
xM
th
2
2
2
2
3/1
222
yM
xM
huugn
xzh
ghyM
xuM
tM b vv
2
2
2
2
3/1
222
yN
xN
hugn
yzh
ghyN
xuN
tN b vvv
⼟砂の式(細粒⼟砂が対象のため浮遊砂のみを計算)
2
2
2
2
)(yhCD
xhCDqCw
yhC
xuhC
thC
yxsuf
v
sgd
w
sgdq f
s
su )9.014(14.0008.0*
*
3
2
3
2 363632
sgdsgdsgd
w f
0)(1
1
Cwq
t fsu
釧路湿原における河川氾濫に伴う⼟砂堆積と乾燥化現象の関連性に関する研究名久井孝史、清⽔康⾏、藤⽥隆保(⽔⼯学論⽂集、第47巻、2003年2⽉)
釧路湿原 20
図1 年間の湿原流入土砂量の推定値(シミュレーションによる旧川復元実施・実施なしの比較)
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
0
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
30,000
35,000
40,000
45,000
50,000
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
湿原
流入
土砂軽
減割合
湿原流
入土砂
量(m3/年
)
旧川復元実施なし(左軸) 旧川復元実施(左軸)
軽減割合(右軸)
実施計画時に期待した効果
釧路湿原⾃然再⽣協議会 旧川復元⼩委員会資料より
釧路湿原 21
久著呂川 ⼟砂調整地(そのまえに)
釧路湿原 22
釧路湿原⾃然再⽣協議会 ⽔循環⼩委員会資料より
釧路湿原 23
釧路湿原⾃然再⽣協議会 ⽔循環⼩委員会資料より
釧路湿原 24
久著呂川 ⼟砂調整地
⾃然再⽣︓湿原中⼼部への⼟砂流⼊の抑制 25
茅沼地区旧川復元
湿原中⼼部に⼟砂が⼊り込むのを湿原辺縁部で抑える⽅策
久著呂地区⼟砂調整地
久著呂川河床低下対策(道)
■久著呂地区⼟砂調整地2006(H18)-現在
■茅沼地区旧川復元2007(H19)-2010(H22)
釧路湿原(久著呂⼟砂調整地) 26
2016.8.24
久著呂川
北海道開発局 釧路開発建設部
The Kushiro Wetland 27
Artificial KermiLow height wall made of wood, set around inundation area at both side of the river.That make it possible to storage inundated flood containing fine sediments.
Kermi is ridge of peat moss mostly found in bogs in Finland.
⼈⼯ケルミケルミとはフィンランド語で⾼位泥炭地で僅かな勾配のある湿原表⾯に現れる微地形(あぜ)。
釧路湿原(久著呂⼟砂調整地) 28
久著呂川
土砂調整地
流入越流
流れ(推定)
Sediment Trapsize: 0.22m×0.22m
⼟砂トラップ
釧路湿原⾃然再⽣協議会 ⼟砂流⼊⼩委員会資料より
釧路湿原(久著呂⼟砂調整地) 29
釧路湿原⾃然再⽣協議会 旧川復元⼩委員会資料より
釧路湿原(久著呂⼟砂調整地) 30
0
10000
20000
30000
2016
Vs[m3]
no kermi(assumption)after setting kermi
Passing sediment volume
釧路湿原⾃然再⽣協議会旧川復元⼩委員会資料より
Numaoro 31
ヌマオロ地区2箇所⽬の旧川復元(計画中)
釧路湿原(ヌマオロ地区旧川復元) 32
次の旧川復元ヌマオロ地区(計画中)
茅沼地区
ヌマオロ地区
久著呂地区
環境 33
June 5, 2017
環境 34
May 13, 2016
環境 35
May 20, 2016
釧路湿原(ヌマオロ地区旧川復元) 36
【上流端の接続部】
【現河道・旧川交差部】
SP5000
SP5200
【下流端の接続部】
現河道下流端SP4600
接続点モンダイ(不安定疑惑)
■急縮約20m→7-8m
■高低差約1m
釧路湿原自然再生協議会 旧川復元小委員会
釧路湿原(ヌマオロ地区旧川復元) 37
0.9 0.2
7.7
21.8
29.8
18.316.8
3.41.1
0
5
10
15
20
25
30
35
0.075 0.106 0.25 0.425 0.85 2 4.75 9.5 19
粒径(mm)
KP5.4
・1次元河床変動計算により30年間を想定した予測計算を⾏う。・洪⽔波形は、近年の最⼤流量である平成25年9⽉出⽔をもとにした波形とし、
ピーク流量は平均年最⼤流量(Q=42.4m3/s)とした。
計算条件一覧ヌマオロ川河床材料調査結果
(%)
■計算手法
河床変動計算 1次元河床変動計算(混合粒径モデル)
水理計算 1次元不等流計算(氾濫計算水位をもとに地点流量を補正)
対象河川 ヌマオロ川
対象区間 旧川復元区間および現況直線区間
初期断面形状平成26年測量横断旧川復元計画断面
粗度係数n=0.032※準2次元不等流計算で用いた粗度係数
河床材料 平成27年河床材料調査
計算流量 平均年最大流量(Q=42.4m3/s)規模のハイドロ☓30回(30年程度の平均的な洪水を想定)
上流端境界条件 動的平衡
下流端条件 等流起算
流砂量式掃流砂量式:芦田・道上の式浮遊砂量式:板倉・岸の式(浮上)、Rubeyの式(沈降)
■計算条件
河床の砂
1mm程度の砂が⼤半H28年度土木学会年次講演会で発表
釧路湿原(ヌマオロ地区旧川復元) 38
10
11
12
13
14
15
16
17
18
4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 7.0 7.5 8.0 8.5 9.0
KP
旧川復元直後
1年
10年
30年
旧川復元対象区間
直轄管理区間
予測計算の結果、旧川接続部など一部の箇所で洗掘傾向があるが全川的に大きな変動は見られず、長期的に旧川復元河道は維持されると考えられる。
釧路湿原⾃然再⽣協議会 旧川復元⼩委員会資料より
環境 39
Numaoro
Time-lapse movie
環境 40Numaoro
Kushiro Wetland 41
Thank you!