それは美しいか?2009 web公開版
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それは美しいか?
はじめとおわりに、私がいつも考えること。
1.運~振り返ってみて~
1994
たまたま、そこにいたから
新しい場所にいよう。
人のしないこと。
評価のわからないこと。 →勇気・信念が
1998
パーソナル・コンピュータ
によるDTP
音楽シミュレーションゲーム
不可欠
子供の頃の風景
小学校のころ、体験したことでしか、人に秀でることは難しい。
進路を決めるとき、一度見直して!
子供のころの風景は、生涯ついてくる。
「お喰い初め」
7歳
何でも、自分で作ってみる
コピーとホッチキスで雑誌を作る
ワープロがない時代。
帳合をおぼえた。(もちろん、編集も一応。)
17歳
22歳
貧乏デザイナーはいない
イラストレータとデザイナーは異なる。
↓ ↓
個人の妄想と、必要性の結実。
「~っぽい」「~らしさ」がイラストレーション。→ホンモノ・オリジナルは絶対ではない。
デザインは必ず外からの注文に始まる。
(京都インアカ・パレットクラブ/新谷雅弘さん)
23歳
工場へ行こう
知らないとデザインできない。
工場は楽しい。
現場を嫌がるヒトもいる。そんなにキレイでいたいのかな?
→デザイナーはそんなにキレイな仕事ではない。
一方で、現場を知りすぎ、発想が鈍ってもいけない!
言うことを聞く
24歳
組織に求められること。
新人は、儲からない。
→必ず、誰か他の人に食わしてもらっている。
まず、言うことを聞く。
→言うことを聞かないヤツはいらない。
25歳
実際に売ってみる
何が売れるか?→体感する絶好のチャンス!
フリマ、コミケやワンフェスなど。
実際にお客さんに対面して、自分で作ったものを自分で販売すると、ものすごく鍛えられます。
なぜ、夕方のパン屋さんで、パンは売れ残っているのか?
とにかく丁寧に
26歳
日報で怒られた。(当時は手書き。)
→何度も書き直しをする。
鉛筆の使い方がまるでできていない。
それ以来、字が丁寧に書けているかで、良いデザインができているかを測るようにしている
(英和・日下さん)
副業について
展覧会を開催。
先輩に怒られた。「作家活動を続けるなら会社を辞めるか?」
社則で禁止している会社もある。
27歳
2.デザイン~ひろがる、領域~
必要は発明の母
技術先行から生れたデザインやアイデアは、最初の1度だけでしか有効にならない。
ユーザーの必要から生まれたデザインやアイデアは強い。何度でも使える。
それでも、テクノロジーがヒトの価値感を大きく変えることは良くあるので、アンテナを広げておくこと。
→怠惰なデザイナーはいない。
誰がお客さまなのか?
NHKの「ひきこもり」キャンペーンの仕事。
どうしても、誰かを傷つけるかもしれない。そういう仕事。
クライアント(お金を出す人)のためだけにデザインはするのではない。
http://www.nhk.or.jp/fnet/hikikomori/hikitoha/03.html
デザイナーの責任
自分を通った文字は必ずチェックする。
原稿が間違っていたとか、誰かのせいにしない。
おかしければ、確認する。
仕事には「のりしろ」が必要。
アートディレクターの責任
プロジェクト全体の、目で見える全ての事に責任を負う。
プロとはそういうもの。
忍耐力・注意力・交渉力・指導力などが必要。
意思決定に関わるデザイン
個々の仕様の策定から、経営方針まで。
デザインを突き詰めればより、組織の意思決定に関わることになる。
上から下まで、どの辺でデザインするのが自分に向いているのか?
→上に行けば手を動かすことは減ることが多い。
言語化できないデザインはない
デザインはコンセプトに始まる。
コンセプトは文章で定義できる。
実力があり、有名なデザイナーで、話しがヘタなひとはいない。
感性はあって当たり前。クライアントのオーダーを捉えなおす「知性」・「論理力」・「判断力」などは、全て文章を操る能力に依存している。
3.仕事~職業として~
椅子は、空くまで座れない
○○○みたいになりたい。は、難しい。
今、売れているヒトになりたいヒトは多い。
→しかし、その人が現役の間、そのポストは開かない。
バランシュを目指していてはバランシュを超えれない。(ファイブスター物語)
おさるのジョージは手をはなさない
転職について。
必ず、次の仕事を見つけてから辞める。
ブランクがあると、確実に腕が落ちる。
次の木の枝をつかんでから、前の枝をはなす。
途中でバナナを食べるのも、いいかもしれない。
例えばこんな感じ
1992年 神戸のデザイン会社に「営業職」で入社。こっそりデザインやMACの使い方を独学。
1995年 109のハウスエージェンシにデザイナ職で入社。IMIという学校のコンセプトに感動。妻のボーナスを全部使って入学。授業はあまり行かなかったが次の仕事が見つかる。
1996年 人の紹介で、コナミに入社。アーケードゲームのロゴや装飾の仕事をする。
2000年 知り合いのつてでゲーム制作へ移動。好きなインターフェースデザインを専門。
2002年 強固な意志を持ってアートディレクター制導入。
2003年 アートディレクションを社外へ拡大。
2005年 ディレクタを志望した矢先、マネージャ職に任命される。世の中わからん。
2006年 KDE-Jに移籍。人材育成とおまけでムービー制作をぼちぼち。
LAST MAN STANDING
とにかく生き残ることが大切。
「はやり・すたり」がある。
自分を信じて、自分の時を待つ。
その日のために毎日の研鑽を怠らない。
4.作法~新人のみなさんに伝えておきたいこと~
新人に最初に薦めるもの
電卓
デジカメできれば、マニュアル機能のあるデジカメを使おう。被写界深度・アイリス(絞り)・レンズの明るさなどを体感できます。→3Dツールの学習でも役に立つ。
無地のメモ帳と鉛筆、水性サインペン
例えばこんなやつ
日々行うと良いこと
スクラッピング
金銀特色の参考(田中一光さん)
電子辞書より紙の辞書
映像記憶として覚えることができる。
傍らのの関係ない単語。
すぐに文例がわかる。
優秀と思うスタッフは、紙の辞書を使っていることが多いような気がする。
国語辞書・英和辞書
自分のやり方に固執しない
合気道には型がない。
資料として貯めてきた雑誌を捨ててみる。
朝令暮改・君子豹変
行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。(方丈記)
それは、美しいのか。
自分でも買う?
調査結果や時間など、外のせいにしていない?
インスピレーションに従う。「おかしい!」と思うことはデザイナーの財産。→勘ではなく、長年培った感性・感覚。
おしまい。