新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

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新庁舎建設の凍結と 第二庁舎取得騒動 子育て × 賑わい × 繋がり の好循環の仕組みをつくろう

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小金井市議会2014年9月議会にて、突如稲葉市長が提案して、約10日で議決せよと出してきた「新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動」の一連の経過と論点をスライドにまとめました。9月30日に撤回に至ったわけですが、提案自体が杜撰すぎ、こういう仕事の仕方によって、多大な目に見えない損害が出ていると感じています。必要な時にレビューできるように共有します。

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Page 1: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

新庁舎建設の凍結と 第二庁舎取得騒動

子育て × 賑わい × 繋がり の好循環の仕組みをつくろう

Page 2: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

新庁舎建設についておさらい―1

ココ

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これらの移転先が決まらないとはじまらない。 移転について、「関係部局で検討段階」

缶処理施設 リサイクル事業所

ペットボトル処理施設 新庁舎建設についておさらい―2

Page 4: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

新庁舎の建設に要する費用は、新庁舎の規模を延べ面積約13,000㎡とし、自 走式立体駐車場による駐車場整備(延べ面積約3,000㎡)を前提として、下表の ように約55億円と想定します。

▼建設費用

新庁舎建設についておさらい―3

さらに、建材費や人件費の高騰でコストアップが予想される。

Page 5: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

▼財源

新庁舎の財源については、現在、市の財政が危機的な財源不足である状況から、一般財源の負担軽減に加え、地方債発行による将来世代への負担を可能な限り抑えるよう、基金積立、市有地の資産活用等を含め様々な方策による財源の確保に努めます。

①「庁舎建設基金」が5億円しかない

②一般財源10億円(9億円)の捻出

→新庁舎建設はわかっていたこと。計画立てて積み立てできないくらい財政はひっ迫している。

→いまだ、その目処はたっていない

新庁舎建設についておさらい―4

Page 6: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

スケジュール

▼「基本設計」「実施設計」は平成26年度予算に計上された

→市「予算編成段階で総合的に調整する」

しかし、残り財源確保の目処はたたず

新庁舎建設についておさらい―5

Page 7: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

5月時点での動き

7月までに「基本設計」の業者を選定し委託するはずが・・・

「凍結も視野に、影響が少なく なるよう、あらゆる方策を考える」

「財源の目処が立っていない」 「資材や人件費の高騰で予定価格を見直す必要があるかもしれない」

その理由は

「建設着工時期が適切かどうかも含め調査する」

結局

Page 8: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

6月時点での動き

契約期間は4年8か月(=平成30年8月末迄)

賃料減額調停の議案の際の本会議での質問

「新庁舎の建設は4年8か月内でやるんですよね?」

「このリース庁舎の契約は4年8か月ですので、それ以降使えなくなるということ。 それに対する対応は必要だと思います。」

市長

ここで、市長は必ずしも「作る(建設する)」とは言っていない。

Page 9: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

8月25日の総務企画委員会にて…

「特に進展なし」

担当課

「無駄になる恐れもあるから取り掛からない」という主旨の答弁

「基本計画通りにやる」と市は一貫して述べてきた。であれば、基本設計だけでもかかっておけば?と質問

前回6月の定例会での委員会から2か月以上経過するものの、ずっと「凍結も視野に検討中」だそうです。

HPにも「凍結も視野に検討中」を掲載して欲しいものだが…。

Page 10: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

そういう経緯をたどった中、 9月10日夜中(非公式にある議員より)

寝耳 に水 の出来事が…

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新庁舎建設

無期限に凍結 (最短で15年)

第二庁舎

約18億円で取得して賃借契約を解消

※イメージ

「これを24日に議決してもらいたい」

9月12日に非公式会議で市長が表明

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新庁舎建設は30年来の市政課題

約30年にもわたる問題。市民参加を踏まえて新庁舎建設基本計画を策定。4年後に新庁舎が建つことになっていたはずが…

S61年:庁舎建設計画プロジェクトを設置し、庁舎の建設構想を検討開始 H4年:蛇の目ミシン工業の土地を取得 H5年:第2庁舎賃借契約開始(10年間の予定) H11年:武蔵小金井駅南口再開発地区に庁舎整備の方針案作成 H22年:1万人アンケートで蛇の目跡地での新庁舎建設に圧倒的な回答 H23年:市民参加を経て新庁舎建設基本構想策定←蛇の目跡地が明記 H25年:市民参加を経て新庁舎建設基本計画策定←H30年竣工スケジュール H26年:基本設計予算が組み込まれる

Page 13: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

市長の提案とは(9月12日)

基本計画通りの新庁舎建設は社会情勢的な事情により財源確保が困難である

新庁舎建設を15年間凍結し、第二庁舎を取得する

9月16日の総務企画委員会で行政報告をして、19日にでも補正予算を本会議に上程する

9月24日の本会議で議決していただきたい

新庁舎建設を凍結せざるを得ない状況において、第二庁舎を取得し賃借契約を解消することは、財政効果が大きい

その財政効果は15年間で約18億円にものぼる<賃借をずっと継続することと比較しての試算>

説明

メリット

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市長の提案とは(9月12日)

なぜ、急ぐのか ▼(先ほどの財政効果に含まれるが)9月24日までに決めれば、都の振興協会から民間より1%安い金利でお金を借りることができる

▼第二庁舎の土地建物所有者が信託銀行と結んでいた第二庁舎の信託契約が8月18日に解除されたことで市が取得する条件が整った

▼第二庁舎の土地建物所有者が「売ってもいい」という意向があり、9月9日に内諾を得た

▼これらの条件が整ったのにこの提案を出さなかったら、「不作為」だと言われてしまう(後日答弁にて)

前振りもなく議会の途中で出して、定例会中(9月24日)に議決、に反発の声も多く

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こんなチラシが撒かれる動きも…

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市の説明に対するギモンー①

「基本計画通りの新庁舎建設は、社会情勢的な事情により財源確保が困難である」

財政計画(または財政見通し)は、一向に示されず。

財政見通しがないのに、なぜ、

「財源確保が困難」だといえるのか? =そこに矛盾があるのではないか。

Page 17: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

新庁舎建設を15年間凍結し、 第二庁舎を取得する

なぜ、5年や10年の延伸ではなく 第二庁舎の取得なのか?

市の説明に対するギモンー②

Page 18: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

なぜ、「行政報告」で済まそうとするのか?そんな軽いテーマではないはず

9月16日の総務企画委員会で行政報告をして、19日にでも補正予算を本会議に上程する

すぐに異議が出て 全員協議会 を開催することに

市の説明に対するギモンー③

結果的に

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理由は金利の問題があるから、というのはわかるが、いきなり出してきて調査も充分できず、市民にも知らせず、という進め方はどうか

9月24日の本会議で議決していただきたい

市の説明に対するギモンー④

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最大の論点ー“財政効果”の実態

15年間賃借し続ける場合の賃料

償還、長期修繕計画に基づく想定支出+火災保険

その差額 =約18億円 ー =

平成27年度

平成42年度

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“財政効果“試算に含まれていないもの

15年間賃借し続ける場合の賃料

償還、長期修繕計画に基づく想定支出+火災保険

その差額 =約18億円 ー =

平成27年度

平成42年度

【ここに含まれていないもの】 ①賃料の減額想定 ②市が取得することでの固定資産税等の減収 ③第二庁舎の大規模修繕コスト ④本庁舎の耐震補強工事(そもそも耐震診断未)

⑤後年負担(永続的な維持管理費+補修費) +

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協議の経過

<第二庁舎取得問題の一連の流れ>

8月25日(月)平成26年第3回定例会用議案の送付 ※当然ココには第二庁舎の議案は含まれておりません 9月 1日(月)平成26年第3回定例会初日 ←普通に定例会がはじまりました。 9月10日(水)夜中に非公式にある議員から電話でこの一報が入る 9月11日(木)共同控室(5会派7名)向けに市長から非公式に説明 9月12日(金)会派代表者会議にて説明 9月17日(水)全員協議会開催※①(資料説明のみで終わる) 9月19日(金)予備日の予定を変更して、全員協議会※② 9月22日(月)議事整理日(休会)の予定を変更して、全員協議会※③ 9月24日(水)本会議(各委員会で審査した陳情や議案の最終採決) 第二庁舎買取の補正予算上程される 9月25日(木)休会の予定を変更して、全員協議会※④ 9月26日(金)決算特別委員会(第1日目)の予定を変更して、全員協議会※⑤ 9月29日(月)決算特別委員会(第2日目)の予定を変更して、全員協議会※⑥ →ここの冒頭で議長から市長へ「議案の取り下げ」を進言し、調整のため休憩 9月30日(火)午前中暫く調整が続き、11:40全員協議会⑦が開かれ、 市長が議案の撤回を表明 →最終的に午後の本会議で議案の撤回を全会一致で承認

予備日や議事整理日、休会、決算特別委員会3日間の予定を変更し、この件の協議に充てた

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論点の整理

「第2庁舎取得」5つの論点

①新庁舎建設の凍結

②財政効果約18億円

⑤公共施設再配置の設計

→マイナス要因が加味されておらず →後年負担は想定せず

③市民への事後の説明

④投資する物件への調査 →中古の大型物件を取得するノウハウがなく、調査不足 →市長が単独で動いている点

→市民参加条例へ抵触 →検討委員への説明がなかった →市の最上位計画との整合性

→財政見通しも示されず、凍結の根拠が曖昧。他事業優先の影響?

→設計はされておらず、思いつき的な内容が例として盛り込まれていた

第二庁舎購入ありきの提案ではないのか

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①「新庁舎の凍結」について

【市の提案資料】何ページにも渡って ▼資材高騰・労務単価の上昇 →他市の新庁舎建設事情を引き合いに →約1.3倍もの建設コストが必要 (この時の一般財源は17億円必要) →縮減や他の手法も検討したが、現実的な案ではないことから、凍結を決断した

そもそも、元の事業費の55億円の場合の一般財源9億円の確保ができていない?

Page 25: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

【市の提案資料】何ページにも渡って ▼資材高騰・労務単価の上昇 →他市の新庁舎建設事情を引き合いに →約1.3倍もの建設コストが必要 (この時の一般財源は17億円必要) →縮減や他の手法も検討したが、現実的な案ではないことから、凍結を決断した

そもそも、元の事業費の55億円の場合の一般財源9億円の確保ができていない?

資材高騰・ 労務単価の上昇を凍結の理由にするが、そうでなくても「凍結」「第二庁舎取得」の話は出てきた といえる

①「新庁舎の凍結」について-2

Page 26: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

②財政効果約18億円-1

Page 27: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

②財政効果約18億円-2

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③市民への事後の説明ー1

市民参加条例

第4条 市は,市民に対し,適切な時期に,市の政策立案,その決定,実施の理由及び内容,その内容を具体化する手段及び市の政策実施の評価並びに市民参加の方法について,市民に分かりやすい方法で十分に説明する責務を負う。

市民参加条例に則っていないのではないか、という視点。

1 第1項は、市の説明責任を定めたもので、市民が市の施策について考え、行動する前提として、市は市民に分かりやすく十分に説明する責務を負うということです。また、当然のことですが、その説明は市の意思決定の前に行われるべきで、実行と並行することは想定していません。

これに反している、といえる。

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③市民への事後の説明ー2

15回もの会議を重ね2年近くかけて議論

新庁舎建設基本計画市民検討委員会

公募市民19人、合計27人の委員で構成

1万人アンケート、市民フォーラムも実施

新庁舎建設基本構想策定市民検討委員会

両市民検討委員にも知らせていなかった

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③市民への事後の説明ー3

【市の最上位計画】 小金井しあわせプラン

H23~27年の5年間の実施計画

H23~32年(10年間)の長期総合計画

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④投資する物件への調査

実は、建物強度の問題で第二庁舎は図書館にはできない。

ということがわかってきた ※あくまで議員の主張

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「第二庁舎を取得する」ということ

出典:「三鷹市都市再生ビジョン」

建設費(取得費)は氷山の一角にすぎない

⑤公共施設再配置の設計-1

Page 33: 新庁舎建設の凍結と第二庁舎取得騒動スライド(20141101)

公共施設の床を増やすことへの考え方

「施設白書」には第二庁舎の床面積は加味されていない

今後増やす施設は、全て “追加の将来負担” となることを念頭に判断が必要となる。

⑤公共施設再配置の設計-2

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小金井市施設白書P.23

今から15年後には、学校施設を中心とした建替え問題がピークを迎える=新庁舎を建てる余裕などないはず

⑤公共施設再配置の設計-3

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小金井市施設白書P.209

第二庁舎を除いた現状の公共施設の総量維持が困難な上に、6,000㎡もの床を増やしたらどうなるのか。現状の延床面積を抑制することが、既に求められているはず。

⑤公共施設再配置の設計-4