「できる」を広げるフィンランドの図書館

平成 27 年 6 月 22 日 ( 月 )フィンランド教育セミナー in ひがしかわ

室蘭工業大学 図書・学術情報事務室 学術情報ユニット千葉 浩之

自己紹介

室蘭工業大学 図書・学術情報事務室 学術情報ユニット千葉 浩之

E-Mail: chiba@mmm.muroran-it.ac.jpFacebook: chiba.hiroyuki.x

2004.4- 北海道大学に勤務2012.6 附属図書館＝ EU 情報センター

日・ EU フレンドシップウィーク「フィンランド展」を企画

2013.11 国立大学図書館協会海外派遣事業でフィンランドの図書館を訪問

2014.4- 室蘭工業大学に勤務

ところで、図書館とは？

図書・記録その他の資料を集め、整理・保管して、利用者の閲覧に供するための施設。公共図書館・学校図書館・専門図書館などがある。

― デジタル大辞泉

図書館先進国フィンランド？ (1)

一人当たりの年間貸出冊数・日本 5.42 冊・フィンランド 16.76 冊日本は「日本の図書館統計 公共図書館 2014 集計」より計算http://www.jla.or.jp/Portals/0/data/iinkai/%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A/%E5%85%AC%E5%85%B12014.pdfフィンランドは「 FINNISH PUBLIC LIBRARY STATISTICS 」の 2014 年の数値よりhttp://tilastot.kirjastot.fi/en-gb/basicstatistics.aspx?AreaKey=Y2014T1N1

図書館先進国フィンランド？ (2)

一人当たりの年間来館回数・日本 2.48 回・フィンランド 9.29 回出典は前のスライド（年間貸出冊数）と同じ

「できる」を広げるフィンランドの図書館

1) 図書館でできること

2) 図書館ができること

3) 「できる」を広げるために

「できる」を広げるフィンランドの図書館

1) 図書館でできること

2) 図書館ができること

3) 「できる」を広げるために

Helsinki City Library – Pasila Library

宇宙をイメージ

除籍本を用いたアート成長しながら本の螺旋を登る

移民向けの図書館利用講習会（珍しくない）

図書館は生活するうえで大切な情報源

静寂エリアはふだんは館内の一部

受験シーズンは全館、静寂エリアに

図書館資料を使わない利用も OK

“ 資格勉強も歓迎します。 よい職に就いて生活が 豊かになれば よいと思います”

― Turku City Library

返却は自動（返却後の仕分けも）

大人用の貸出装置

子ども用（違いは高さだけ？）

子ども向け閲覧室

DVD も借りられる

CD も

ゲームソフトも

Rovaniemi City Library

図書館でゲームができる

閲覧室にキッチンもある

Helsinki City Library – Library 10

Pasila Library の音楽部門等が独立

歩き回る図書館スタッフ

対面でなく、隣で調べるカウンター

本棚、カウンターはキャスター付きで移動できる

楽器を借りられる

スタジオでセッションや収録も可能

フロア奥にはターンテーブル

スピーカー、プロジェクター、ライトも

訪問時にイベントはなかったが (^^;)

ランチタイム・ディスコ！　写真提供：Mr. Kari Lämsä

発表会等も　写真提供：Mr. Kari Lämsä

Helsinki City Library - Meetingpoint@lasipalatsi

都心で市民に打ち合わせ場所を提供

個人用ブースも（ Wifi 利用可）

3D プリンター

専門スタッフが 3D 図面の作成をサポート

オリジナルプリントも

フロア奥。訪問時はまたしてもイベントはなかったが (^^;)

高齢者向けパソコン教室　写真提供：Mr. Kari Lämsä

「できる」を広げるフィンランドの図書館

1) 図書館でできること

2) 図書館ができること

3) 「できる」を広げるために

KIRKOU プロジェクトHelsinki City Library× 学校図書館

・学校図書館は整備がまちまち・図書館職員と教員が協力して　長期的なリテラシー教育の　プログラムを組む

大学図書館、情報リテラシー教育を積極的に引き受ける

2004 年 大学への提言2013 年 提言改訂新入生から博士課程の学生まで（さらに研究者にも）2004 年の提言http://www.helsinki.fi/infolukutaito/ILopetus/recommendation.pdfhttp://www.helsinki.fi/infolukutaito/ILopetus/diagram_english.pdf2013 年に改訂された提言http://www.nationallibrary.fi/libraries/council/syn_networks/ilnetwork/Files/liitetiedosto2/ILsuositus_EN.pdf

・ University of Oulu の研究者支援Wiki・図書館の発案→各部局を巻き込む

成果の社会還元

文献の探し方

論文の書き方

研究資金の獲得

Toolbox of Research

“重要であるにも関わらず どの部署も教えていないので 図書館が教えることにした”

― Helsinki University Library

Data Management 教育

「できる」を広げるフィンランドの図書館

1) 図書館でできること

2) 図書館ができること

3) 「できる」を広げるために

「利用者の閲覧に供する」の先を考える

読む気付く

▲ ▲？

ここの「できる」に腐心してきた。もちろんこれからも。では、何のために読むのでしょう？

Helsinki City Library の場合

一大学図書館職員のひとつの回答案

読む気付く

▲ ▲書く

学生：レポート、卒論教員：研究の成果発表

おわりに

読む気付く

▲ ▲？