20160521 行政評価3.0-市民参加とシビックテック

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行政改革 3.0:市民参加とシビックテック

一般社団法人コード・フォー・ジャパン 理事 白川 展之

[email protected]

行政経営フォーラム例会(第 59 回)日時: 2016 年 5 月 21 日(土) 10:00 ~ 17:10  場所:慶應義塾大学三田キャンパス南校舎 455 教室 

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ミッション:「オープンな文化を通じて従来の仕組みをハックすることによって、住みやすい社会を作る」シビックテックのコミュニティ

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一般社団法人コード・フォー・ジャパン法人概要• 目的:技術者と市民の協働により、社会の具体的な課題解決を実現する情報技術・プログラムをコーディングにより開発・実装することで、公共サービスを市民参加型のプロセスを通じて改善し、より良い政府・自治体の実現を通じて社会に貢献すること• 法人設立日:平成 25 年 10 月 25 日• 役員

• 代表理事 関 治之((合) Georepublic Japan 代表社員、株式会社HackCamp 代表) 

( 2009 年情報処理推進機構( IPA )未踏人材発掘育成プロジェクト採択)• 副理事長 高木 祐介(株式会社自動処理代表取締役)• 理事 白川 展之(某国立研究開発法人、慶應義塾大学 SFC 研究所他)• 監事 牧 葉子(前川崎市環境総合研究所長)

• 関連団体• 国際ネットワーク: OFFICIAL PARTNERS: Code for All

• Code for America, Code for Germany, Code for Poland, Code for the Caribbean, Code for the Netherlands, Code for Mexico City, Code for Pakistan, Code for Australia, Code for South Africa, Code for Japan

• 国内:公認ブリゲード38地域、平成 28 年 2 月現在(別紙参照)• 受けた助成等( 100 万円以上)• Yahoo 基金(平成 26 年度: 2013 )• Google-Impact-Challenge ( 2015 )主提案者(非特)マドレボニータと共同提案• その他• SUSANOO ( IT 企業家の孫泰三氏プロデュースによる(非特) ETIC のソーシャルスタートアップ支援プログラム)第一期( 2014 )、社会イノベーター公志園( 2015 )他

定款に定める事項① プログラミング・コーディングによって社会的課題の解決を図るシビックテクノロジーに関する技術開発・普及事業② 米国非営利法人 Code for America 他事業目的を共有する国内外の企業・団体及び自治体等との交流・連携事業③ 市民及び技術者の協働により地域における社会的課題の解決を図る自発的な活動・取組に対する補助・技術支援事業 ④ 地域における高度技術人材育成及びソフトウェア関連産業の振興に資する技術者育成・スキル標準化のための教育・研修⑤ 情報技術を起点に社会的課題の解決を図るイノベーションに関する国内事例の情報発信及び海外の最新動向に関する調査研究⑥ その他前各号に掲げる事業に附帯又は関連する事業実施事業フェローシップ事業• 長期:福島県浪江町「浪江町タブレットを利用したきずな再生・強化事業」(復興庁)  26 年度、 27 年度(選抜技術者を復興庁非常勤職員として採用し、役場に常駐)• 短期:コーポレートフェローシップ(企業・ NPO の IT 人材の自治体への短期研修派遣)  26 年度: SAP-Japan 協力で鯖江市で試行、 27 年度本格実施(鯖江市、神戸市、横浜市)ブリゲード事業• 日本国内の Code-for-X ( Xは地域名)との連携を実施• その他:イベント等コード・フォー・ジャパンサミット実施( 2014 年: 500人、 2015 )受けたイベント助成資金: , Google 、 Yahoo JapanGuthub 、日本 IBM 、朝日新聞等

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CFJの活動・事業紹介:「 CFJとは何か?」 ICT技術を通じた地域課題解決= IT消防団

• 日本の環境に合わせたシビックテックの普及による地域課題解決を志向。上下関係はない。フェローシップ事業(直営)(自治体への ICT 人材派遣) ブリゲード(支援)(全国のコミュニティとのネットワーキング)

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21,000人の町民の約 1/3が県外避難

活動事例:震災復興福島県浪江町への支援

各世帯にタブレット端末を配布する事業でオープン化を徹底。億単位の予算削減を実現

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本日の骨子

大きな、 3つの潮流(ドライバー)(行政需要、科学技術、市民自治)から読み解くデータ中心の行政評価=ビッグデータ時代に課題解決と評価の一体化

メインテーマ:シビックテックの解説なぜ行政にとって「シビックテック」が必要なのか?

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シビックテクノロジーとは?

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シビック・テクノロジー=シビックハック×技術• 住民自治とテクノロジー活用を通じて、社会課題を解決する公共サービスのモデルとして、世界で活動が広がっている

http://www.slideshare.net/hal_sk/ss-48684759, CC-BY 4.0

http://www.govtech.com/budget-finance/6-9-Billion-to-be-Spent-on-Civic-Tech-in-2015-Report-Says.html

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これからの地方自治体にこそシビックテックが必要

(一社)リンクデータ Sayoko Shimoyama

財政難

人員削減

多種多様な市民ニーズ

自治体職員だけで検討・対応するには限界がある

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シビック・テクノロジー=有望市場• 米国では、公共関連の新たな急成長市場として注目されている。

http://www.govtech.com/budget-finance/6-9-Billion-to-be-Spent-on-Civic-Tech-in-2015-Report-Says.html

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都市経営におけるビッグデータ活用:治安・警察例  Crime in Chicago   • 先駆けとして、コンプスタット

(CompStat) はアメリカ、ニューヨーク市警察の犯罪の削減及び防止を目的とした戦略管理システムが有名。• 「コンピューター・スタティック」もしくは「コンパレーティブ・スタティック」の略。

•計算資源のコモディティ化とオープンデータの整備によって、より身近な行政サービスにも容易に適用可能に!Source: http://www.crimeinchicago.org/

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SeeClickFix  市民ニーズ全般の収集・可視化

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FixMyStreet: 英国発祥の街の不具合報告ツール•愛知県半田市・大分県別府市で本運用大阪市・北海道室蘭市・福島県郡山市等で試験運用

Source: https://www.fixmystreet.jp/

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オープンガバメントと公共イノベーションOpen Govern m ent In novation Clusters

Data Access & Transparency

Prom ote governm ent data availability, transparency and accountability

Data Utility

Em power users to analyze governm ent data and leverage data to im prove public service delivery

Public Decision Making

Encourage resident participation in large-scale deliberative dem ocracy and com m un ity plan n ing efforts

Resident Feedback住民の声

Provide residents w ith opportun ities to in teract w ith governm ent officials and give feedback about public service delivery

Visualization & Mapping

Enable users to m ake sense of and gain actionable insight from civic data sources, speci fically th rough the v isualization and m apping of that in form ation

Voting

Support voter participation and fai r election processes

c l ust er exampl e o r g an izat io ns

desc r ipt io n

http://www.knightfoundation.org/media/uploads/publication_pdfs/knight-civic-tech.pdf

地理情報行政課題データの可視化

オープンデータ

住民参加

選挙

新たな資本・資源

市民参加による行政コスト削減

政治参加

領 域  効 果 

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コミュニティ創成と社会イノベーションCom m un ity Action In novation Clusters

Civic Crowdfunding

Suport local projects and organ izations that generate a public benefit th rough peer- to-peer lending and crowdfunding

Community Organizing

Manage social campaigns and in it iat ives

Information Crowdsourcing

Collect data from a large num berof individuals to in form and address civ ic issues

Neighborhood Forums

Power local groups of people to con nect, share in form ation and collaborate

Peer-to-Peer (P2P) Sharing

Promote resident- driven sharing of goods and services

c l ust er desc r ipt io nexampl e o r g an izat io ns

http://www.knightfoundation.org/media/uploads/publication_pdfs/knight-civic-tech.pdf

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データ中心科学における社会技術:シビックテックシビック・テクノロジーは、融合技術領域①政府データ透明性・アクセスの保証②シェアリング・エコノミー財・サービスの共同利用③クラウド・ファンディング公共サービスの多元的な資金源の開拓④社会ネットワーク専門家ネットワークと地域のネットワークの出会い⑤コミュニティ形成市民参加と社会的連帯 The Emergence of Civic Tech: Investments in a

Growing Field from Knight Foundation

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Code for Americaについて

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2009年 9月に設立した非営利組織代表:ジェニファー・パルカ(前米国 CTO補佐官)オープンガバメントに向けた活動:(リアルタイムも含む)データ生成・庁内ツールの構築、 ITを駆使した政策意思決定、社会デザイン(GIS等もフル活用!)約 50名のフルタイムスタッフ& 24名のフェローが 8〜 10の地方自治体に派遣。研修プログラムも充実約 50の米国内ブリゲード(ローカル版 CfA)ナイト財団、Google、Microsoft、 esriなどが寄付

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CFAの3つの事業の柱• コア事業:技術者・デザイナー自治体派遣1.フェローシップ・プログラム

• コミュニティ開発:地域の ICT 技術者等コミュニティによる自治体の情報化支援活動2.ブリゲード:消防団

• 新規事業:シビックテック関連起業家支援3.シビックテック関連ベンチャーの支援・エコシステム

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CODE for AMERICA

自治体

技術者、エンジニア

市民

街の課題を解決するサービスなど

開発、運用

利用

フェローシッププログラム

自治体内で課題解決を行う

アドバイザー

アドバイザー

フォローアップ地域の IT技術者を始めとするコミュニティ活動の実施

実施

参加

優秀な IT技術者やデザイナーを派遣し、自治体の課題解決を行う

優秀な技術者の派遣、サポート

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「シビックテック」=地域課題解決のための情報技術などを利用した公民連携活動•多様な行政ニーズへの対応を自律分散的に実現。必ずしも官の関与はなくてもよい。•オープンガバメント ⇒ プラットフォームとしての政府 (オライリー)• イノベーション: 創新 ⇒ ハック※ = 2次利用• IT分野のオープンソース(バザール)コミュニティの文化と地域コミュニティの融合から生まれたシビックハックハックから生まれる地縁を超えた共助・サービス

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地域課題 ×移住者 × 技術者=自治体の境界を越えたイノベーション地域課題に合わせた新サービスが新たな出会いにより生まれている。中小企業振興策・地域産業振興にとっても重要なツール。=初期投資がほとんどいらない。魅力的な居住環境で勝負できる。

http://karakurimono.biz/nnr-busnavi_released/

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行政評価 3.0

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行政評価 3.0 :米国における進化• 業績測定からデータ駆動型業績レビューへ

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オバマ政権下での行政評価の改革米国の行政評価の経緯

• クリントン政権: 1993 年政府業績評価法( Government Performance and Results Act: GPRA ):戦略計画、業績測定等• ブッシュ Jr 政権:「プログラム評価採点ツール (Program Assessment Rating Tool: PART)」⇒大統領予算を編成するために、 2004 年度の予算編成時から OMB により導入された連邦政府共通のプログラム評価の手法

アメリカの政府業績成果現代化法( GPRAMA )( 2010 )• 4 年単位の戦略計画(大統領任期に合わせる)等の運用改善とともに、業績情報のオープンデータ形式での情報公開を義務付ける等オープンガバメントに対応したデータ駆動型の行政を目指した改革。• 米国行政管理予算局( OMB : Office of Management and Budget )は、省庁に、優先順位の高い業績目標( High Priority Performance Goals:HPPGs )の導入し、• 評価の方法論として、四半期ごとのエビデンスデータを重視した Data-Driven-Review の実施を要請。

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変化の要因: 3つのキードライバー行政需要、科学技術、市民自治行政需要・社会課題: • 少子高齢化と課題先進国日本

市民社会・住民自治: • 市民参加・パーソナルデモクラシー科学技術・情報処理:ビッグ・データ:オープンデータ • 情報通信技術の発展と科学のパラダイム変化: データ中心科学

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 行政改革 3.0:データ中心の課題解決と住民自治が融合行革のモード  市民の態度 行政サービス情報公開:文書を公開させる

どうなっているかしりたい? 

官のベールを暴く行政評価:行政の政策を評価する 

何が問題かしりたい?

官 か ら 民 へ  NPM

開 放 政 府 : プ ラ ッ トフォームとしての政府資源としてのデータ

ともに考えともにつくる 

産学官民協働、当事者主導(シビック・ハック)

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結論:自治体行政評価の進化モデル

B型 :TQMモデル職員の意識改革ツールとして活用

A型 :査定管理モデル行政内部の管理ツールとして活用

D型 :ニュー・パブリック・   ガバナンスモデル戦略的な行政経営ツールとして活用

C型 :住民コミュニケーション・モデル(住民参画ツールとして活用 )

•現場での自律改革•個々人のレベルでの意識改革•制度や組織の慣行への挑戦

•資源配分による管理•管理部門による統制•調書主義

•公務員の徹底したプロ意識•住民の主体的参画•多元的、分権的統治秩序

•情報の積極開示•評価基準作成過程に おける住民主権と 行政との緊張関係•多元的議論と指標解 釈の自由

行政の組織内での努力 行政外からの刺激

より現場主義

より中央集権的

上山信一・伊関友伸「自治体再生戦略」(日本評論社) P51より

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おわりに:きっかけづくり:庁外・市民の盛り上げ:コミュニティ育成(庁内・外)• オープンソースコミュニティ × 地域コミュニティの場の創出

• シビックテック=道普請、田直し、 IT消防団• お祭り=地域の特性で自由に:インターナショナルオープンデータデイ、起業家側の試み( LODチャレンジ)

• 営利企業でもない、官でもない、非営利組織との連携を• 様々な、関連組織が連携してオープンデータ、オープンガバメントに向けた活動を実施中• 団体例

• 一般社団法人オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構( VLED )• 一般社団法人オープンナレッジファウンデーションジャパン( OKFJ ) ⇒  IIOD (後述)• 一般社団法人オープン・コーポレイツ・ジャパン• 特定非営利活動法人リンクト・オープン・データ・イニシアティブ• 特定非営利活動法人アイデア創発コミュニティ推進機構• 一般社団法人情報支援レスキュー隊( IT DART )• 一般社団法人リンクデータ

• オープンデータ活用ビジネス創出のためのマッチング支援サイト「Knowledge Connector」• LODチャレンジ 

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グラフィックレコーディング:会議での議論やカンファレンスの流れを視覚化し、参加者へ共有する手法。

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ご清聴ありがとうございました!