平成22年第4回紋別市議会定例会会議録(第2日) · - 11 -...

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- 11 - 平成22年第4回紋別市議会定例会会議録(第2日) 1 開会日 平成22年1213日() 開会午前1001分 2 議事日程 日程第1 一般質問 質問順位 1 石 哲 君 2 石 久 就 君 3 阿 部 徳 明 君 4 牧 野 正 則 君 3 出席議員(18名) 議 長 山 中 憲 一 君 副議長 青 輝 君 円 角 光 君 牧 野 正 則 君 野 一 君 藤 川 和 子 君 阿 部 徳 明 君 宮 川 正 己 君 梶 川 友 子 君 石 久 就 君 鈴 敏 弘 君 10 石 哲 君 11 森 秋 嘉 君 12 14 阿 部 徹 君 15 阿 部 秀 明 君 16 藤 孝郎 君 17 弘 明 君 4 欠席議員(なし) 5 説明員 宮 川 良 一 君 棚 橋 一 直 君 安 部 光 典 君 総務部次長 毅 君 市民部長 長谷川 隆 君 保健福祉部長 荻 野 不二 君 能 戸 邦 博 君 厚 君 高 野 一 君 水 道 部 長 髙 橋 嬉八郎 君 広域病院開設準備室長 潤 市 君 観光交推進室長 青 邦 雄 君 行財政改革推進室次長 山 利 幸 君 船 哲 君 会計管者 伸 市 君 佐 藤 久 祐 君 財 政 課 長 牧 野 昌 教 君 尾 形 勝 己 君 黒 主 税 君 芳 則 君 健康推進課参事 志子 悟 君 水 課 長 史 君 高 橋 喜 光 君 農政林務課長 西 脇 満 弘 君 農政林務課参事 野呂 厚 司 君 観光交推進室参事 平 祐 一 君 観光交推進室参事 酒 井 弘 道 君 観光交推進室参事 佐 賀 孝 一 君 土 課 長 加 藤 公 之 君 建築住宅課長兼参事 吉 川 友 二 君 兼広域公園推進室長 兼まちづく推進室次長 兼行財政改革推進室長 兼定額給付金等給付事務対策室次長 紋別地区防組合 事務連絡室長 兼行財政改革推進室参事 健康推進課長 兼保健事務長 兼まちづく推進室次長 企調整課参事定額給付金等給付事務対策室参事 商工労働課長兼参事 兼まちづく推進室参事 企調整課長 兼定額給付金等給付事務対策室参広域病院開設準備室参事事務取扱

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平成22年第4回紋別市議会定例会会議録(第2日)

1 開会日時

平成22年12月13日(月)

開会午前10時01分

2 議事日程

日程第1 一般質問 質問順位 1番 石 田 哲 夫 君

2番 石 田 久 就 君

3番 阿 部 徳 明 君

4番 牧 野 正 則 君

3 出席議員(18名)

議 長 山 中 憲 一 君 副議長 青 田 輝 智 君

1番 円 角 光 君 2番 牧 野 正 則 君

3番 野 村 淳 一 君 4番 藤 川 和 子 君

5番 阿 部 徳 明 君 6番 宮 川 正 己 君

7番 梶 川 友 子 君 8番 石 田 久 就 君

9番 鈴 木 敏 弘 君 10番 石 田 哲 夫 君

11番 森 本 秋 嘉 君 12番 柴 田 央 君

14番 阿 部 徹 君 15番 阿 部 秀 明 君

16番 藤 田 孝太郎 君 17番 飯 田 弘 明 君

4 欠席議員(なし)

5 説明員

市 長 宮 川 良 一 君 副 市 長 棚 橋 一 直 君

安 部 光 典 君 総 務 部 次 長 村 井 毅 君

市民生活部長 長谷川 隆 君 保健福祉部長 荻 野 不二男 君

能 戸 邦 博 君 前 田 厚 君

高 野 昭 一 君 水 道 部 長 髙 橋 嬉八郎 君

広域病院開設準備室長 姫 田 潤 市 君 観光交流推進室長 青 木 邦 雄 君

行財政改革推進室次長 山 本 利 幸 君 船 木 哲 夫 君

会 計 管 理 者 姫 田 伸 市 君 佐 藤 久 祐 君

財 政 課 長 牧 野 昌 教 君 尾 形 勝 己 君

黒 木 主 税 君 松 村 芳 則 君

健康推進課参事 志子田 悟 君 水 産 課 長 渡 辺 史 君

高 橋 喜 光 君 農政林務課長 西 脇 満 弘 君

農政林務課参事 野呂田 厚 司 君 観光交流推進室参事 大 平 祐 一 君

観光交流推進室参事 酒 井 弘 道 君 観光交流推進室参事 佐 賀 孝 一 君

土 木 課 長 加 藤 公 之 君 建築住宅課長兼参事 吉 川 友 二 君

建 設 部 長

兼広域公園推進室長

兼まちづくり推進室次長

総 務 部 長

兼行財政改革推進室長

兼定額給付金等給付事務対策室次長

紋別地区消防組合

事務連絡室長

庶 務 課 長

兼行財政改革推進室参事

健康推進課長

兼保健センター事務長

産 業 部 長

兼まちづくり推進室次長

企画調整課参事兼

定額給付金等給付事務対策室参事

商工労働課長兼参事

兼まちづくり推進室参事

企画調整課長

兼定額給付金等給付事務対策室参事

技 監

広域病院開設準備室参事事務取扱

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事 業 課 長 柏 葉 哲 男 君 浄 水 場 長 小野寺 賢 治 君

庶務課庶務係長 山 本 隆 博 君

○教育委員会

教 育 長 西 田 修 次 君 教 育 部 長 山 本 利 幸 君

体育振興課長 中 坪 道 夫 君

○監 査 委 員 斉 藤 博 哉 君

6 議会事務局出席職員

事 務 局 長 佐 藤 輝 雄 君 事務局 次 長 小笠原 昭 廣 君

議 事 係 長 佐 藤 健 吾 君 議 事 係 田 中 優 二 君

一 般 質 問 通 告

質問順位 1 番 石 田 哲 夫 君

1.環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加問題について

① 例外なき国境措置の撤廃は、地域経済に壊滅的な打撃となる。

② 国内総生産(GDP)で9兆円が減少、地域の影響額試算について。

2.農業経営支援システムの構築について

① 営農組織の育成や法人化の促進について。

② 経営の効率化に意欲ある経営体を支援する体制整備。

3.農業試験場の跡地利用について

① 研究施設の撤退と跡地処理に関する独立行政法人からの提案。

② 跡地の利活用に係る検討内容について。

4.森林・林業再生プランについて

① 森林J-VERによる今後の事業展開について。

② カーボンオフセット事業の概要と効果について。

③ フォレスター制度、導入の主旨と今後の事業展開について。

質問順位 2 番 石 田 久 就 君

1.道都大学跡地の利活用について

(1)企業誘致の取り組みについて

(2)大学施設の市民開放について

(3)大学備品の市民への売却について

2.安心して産科医療を受けられる体制づくりについて

(1)「エントリーネット119」の導入について

(2)「陣痛119番」の導入について

3.休日夜間急病センターについて

(1)利用状況について

(2)適切な受診の周知について

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(3)安全管理について

4.紋別市営住宅及び借上げ公営住宅の入居について

(1)入居承継承認の厳格化について

(2)市営住宅使用料滞納について

(3)市営住宅でのペットの飼育について

5.市民のスポーツ振興について

(1)学校開放事業の実施内容について

(2)学校開放事業の拡大と管理体制について

(3)学校施設の有効利用について

(4)総合型地域スポーツクラブの設置について

質問順位 3 番 阿 部 徳 明 君

1.TPP交渉への参加による紋別市の影響等について

2.道都大学跡地利用について

3.水産加工業の振興について

4.建設問題について

① 市道の改修計画と維持補修について

② 渚滑コタン川の整備について

③ 市営住宅の入居者抽選について

質問順位 4 番 牧 野 正 則 君

①「安心・安全」紋別産品づくりプランについて

・紋別ブランドづくりの現状は

・ハマナス牛の展開についての問題点、販路拡大について紋別市の見解

・ホワイトカレーを今後どうするのか

・他地域との差別化は図れるのか

②交流拡大事業について

・この事業を推進するためのインフラ整備について

・交流マイスターの育成の具体的なプランは

③観光について

・年間観光入込客数673,000人の達成に向けての具体的な施策は

・地域資源を利用した新しい体験観光の状況について

・地域情報の発信の現況と新たな手法について

・観光ボランティアガイドの育成事業の成果について

④空港対策について

・羽田便利用客に対するメリット(補助)は出来ないのか

・ツアー商品は何社が扱い、どのような商品があるのか

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・レンタカー助成事業の実績は

⑤プレミアム商品券について

・現在の状況は(販売数量、参加店の数)

・時期の設定について紋別市の見解は

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午前10時1分 開会

○議長(山中憲一君) ただいまより本日の会議を開きます。

本日の出席議員数は、ただいまのところ18名であります。よって、開議の定足数に達しましたので、これ

より休会前に引き続き会議を開きます。

本日の会議録署名議員には、1番円角光君、6番宮川正己君の両君を指名いたします。

ここで事務局職員より諸般の報告を申し上げます。

議事係長。

○議事係長(佐藤健吾君) ご報告を申し上げます。

まず、本日の配付文書でございますが、本日の議事日程、一般質問通告書7件とじ込みを配付してござい

ます。

次に、本日の議事日程ですが、日程第1までとなってございます。

以上で報告を終わります。

○議長(山中憲一君) これより本日の議事に入ります。

日程第1、一般質問を行います。

一般質問通告者は、10番石田哲夫君、8番石田久就君、5番阿部徳明君、2番牧野正則君、7番梶川友子

君、3番野村淳一君、4番藤川和子君の7人であります。

順次発言を許します。

10番石田哲夫君、登壇を願います。

○10番(石田哲夫君) おはようございます。

私は、未来の会の一員として、さきに提出しております一般質問通告書に沿って質問をさせていただきま

す。

さて、宮川市長におかれましては、山積する政策課題の解決に向けて精力的な対応を図られており、これ

ら日ごろのご労苦に心から敬意をあらわすものであります。私自身も8月の改選によって2期目の船出をさ

せていただきました。これに伴い、市民各位からお寄せいただいた貴重なご意志に感謝を申し上げ、地域の

発展に微力ではありますが、誠意ある議員活動を展開する所存ですので、今後とも理事者及び職員の皆さ

ん、そして議員各位のさらなるご指導、ご鞭撻をお願いいたします。

それでは初めに、農業問題、とりわけ現在政治問題として議論が沸騰している環太平洋戦略的経済連携協

定、以下TPPと表現させていただきますが、この問題から質問をさせていただきます。

政府は、今年3月に新たな食料・農業・農村基本計画を閣議決定しました。新政権下初となる基本計画

は、平成32年度までに食料自給率を現行の40%台から10ポイント上乗せをして50%にする目標数値を示した

ほか、戸別所得補償制度や農業の6次産業化、食の安全・安心などを基本として取り組むなど、農政の大転

換を示しました。また、国際農業交渉への対応として、EPA、経済連携協定、FTA、自由貿易協定につ

いて、国内農業、農村の振興等を損なわない、このことを基本的なスタンスと位置づけました。

このような中で、政府は包括的経済連携協定に関する基本方針を閣議決定し、TPPについて関係国との

協議に向け、参加を検討するとしています。TPPは、国境措置として設定している関税化を100%撤退す

ることが原則となっていることから、これが実施されますと、国内の農業のみならず金融、保険、医療など

の幅広い分野における規制の廃止を前提とすることから、未曾有の危機的状況が発現してまいります。仮

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に、これら国境措置が撤廃された場合、国内農業への影響、さらに経済的影響について、平成19年2月に農

林水産省が公表した試算では、国内における農業生産の主力作物であります米を中心として小麦、牛肉、乳

製品、砂糖などの主力農畜産物で約3兆6,000億円の生産額が減少し、関連産業を含めた就業機会の喪失な

どで国内総生産、GDPの約9兆円が減少するとされています。これによって、食料自給率が現行の40%か

ら12%と大幅に減少するほか、272万ヘクタールの農地が耕作放棄地化になるなど、農業の多面的機能への

影響もはかり知れなく、日本農業への壊滅的な打撃によって地域社会、経済が崩壊し、食料の安全保障、安

定供給に大きな不安を及ぼすことになります。

こうした状況を踏まえ、我が国の農業生産基地である北海道では、道やJA北海道中央会、経済、消費者

団体など18団体で構成する北海道農業・農村確立連絡会議は、政府や与野党に対し、TPPへ参加をしない

ように要請していますが、大部分を専業農家が占め経営規模の拡大化が進行している北海道農業でも、生産

規模の大きいアメリカや豪州など複数国との交渉となることから、高いハードルを課せられる交渉環境とな

ることは必至の状況にあります。

そこで、第1点目の質問ですが、TPPへ参加は、農業をはじめとして地域社会の存続さえも脅かしかね

ない極めて深刻な問題です。私は、地場産業の振興が地域経済の原動力と考える立場で、宮川市長はこのT

PP参加問題についてどのような見解をお持ちかお尋ねいたします。

第2点目は、本市の主力農畜産物であります牛乳、乳製品や牛肉、砂糖の原料となるてん菜など、重要品

目の関税撤廃の例外措置が認められない場合、北海道における農業生産額は5,600億円が失われ、農業者の

約7割を超える3万7,000戸が営農困難になるばかりでなく、関連する産業従事者を含め17万人の雇用が消

滅するなど、その経済的影響額は2兆1,000億円を超えると試算されております。これに関連して、このよ

うな状況に追い込まれた場合、紋別市にあっても甚大な影響は避けられませんが、地域における同様の農業

生産額の減少などの影響額について試算されていればお知らせください。

次に、農業支援システムの構築について質問をさせていただきます。

本市の農業は、国の各種制度や地方行政の支援措置により網走総合振興局管内でも有数の農業生産高を誇

り、地域経済の一翼を担っていることは周知のことと認識しています。しかしながら、昨年度に樹立いたし

ました第5次紋別市総合計画及び紋別市農業振興計画でもご指摘のとおり、農業分野においても高齢化の波

が押し寄せ、同時に次世代の地域農業を支える担い手が極端に不足を来たしていることから、地域農業の安

定的な継続を危ぶむ声も聞こえています。

このような中で、地域の農業者並びに関係者は実態に甘んじて、ただ静観しているわけではなく、祖先が

血と汗で開拓した農地を保全し、農業生産活動を通じて地域集落を維持しながら農村文化を継承していくと

した一連の地域活動を実践することを主眼に、このたび数戸の農業者が団結して法人化による組織的な農業

経営を実施しようとする機運が高まっています。これらの法人化への取り組みは、数年前に発足した沼の上

地区の法人化による組織的農業経営の事例がありますが、これらの事業展開を図る上で経営の効率化が最優

先されるために、経営拠点を集約するための施設建設や附帯する機械設備に多額の投資を必要とすることで

あります。この農業生産法人化構想が農業経営の継続と集落の存続、雇用の拡大や長期的な農地の保全な

ど、まさしく農業が持つ多面的機能を発揮するもので、その事業効果は極めて大きいものと言えます。本市

では、さきにも触れましたが、第5次紋別市総合計画並びに紋別市農業振興計画で農業振興に関する基本方

針の1項目に営農組織の育成や法人化の促進などにより経営の効率化を図るとした推進方策を明示していま

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すが、本項と現在取り組もうとしている当該法人化構想とも合致すると考えられますが、宮川市長のご見解

をお示しください。

また、質問の2点目として、法人化経営の取り組みについては、さきにも述べたとおり、多額の資金を必

要とし、この投資額がその後の経営を圧迫しかねないことになりますが、これの支援策を措置していただけ

ないかお尋ねいたします。

私は、農業に法人化による組織経営を導入することがすべての農業経営形態に当てはめるつもりはありま

せん。あくまでも農業経営の基本は、家族による労働力で農業生産にいそしむのが日本型の経営システムで

あることを理解しています。その上で、質問の3点目に、今後家族経営を含めて農業経営の効率化を図ろう

とする意欲のある経営体への支援体制を整備し、農業者を誘導するのも有効な手段であると考えますが、ご

見解をお示しください。

次に、小向地区に所在する独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター紋別試

験地の撤退にかかわる跡地の利用問題について質問させていただきますが、当該施設の名称を以下試験場と

して呼称させていただきます。

現在、さきにお示しした独立行政法人が運営し、かつては海岸線一帯を覆っている強酸性土壌の重粘土に

おける畑作物の生育や肥培管理の研究を目的に、北海道農業試験場重粘地研究室として発足しました。この

試験場は、地域農業との密接な関係を保ちながらその使命を担ってまいりましたが、今年3月末をもって十

勝管内芽室町に所在する畑作研究室と統合となりました。これに伴って、研究スタッフと研究補助員、事務

担当者などの職員も引き揚げて、現在は研究圃場における研究の継続と研究施設の維持管理のため、定期的

に職員が派遣されている状況にあります。このような施設の維持管理等を含めて、独立行政法人では来年の

9月ころをめどとして完全に撤退をするとした情報をお聞きいたしました。この試験場の撤退自体は、国の

行財政改革や重粘地研究室の特異性と農業技術の変革などがあってやむを得ないものと理解ができます。し

かし、当該施設は国が民有地の提供を受けて開設したと当時を知る方から聞き及んでいますが、その歴史的

経過を踏まえた場合、施設を撤去してしまうのは地域としても、また今日まで当該研究施設にかかわってき

た多くの関係者に申しわけない気持ちも一方であります。このことにつきまして、開設者の独立行政法人か

ら試験場の撤退と跡地の処分について、紋別市に具体的な提案があったとお聞きしましたが、その内容、条

件などをお知らせください。

また、単に施設などを撤去せずに、その後の利活用について検討されてる内容があれば、あわせてお知ら

せください。

次に、紋別市が推進する森林J-VERとカーボンオフセット事業並びに現在国が進める森林・林業再生

プラン、とりわけフォレスター制度等の人材育成に関して質問をさせていただきます。

紋別市は、ご案内のように実に8割の面積を広大な森林に覆われ、緑豊かな自然景観と地球的な環境の保

全に寄与していると言っても過言ではないと考えています。特に、近年では地球上から排出される二酸化炭

素が原因とされる地球温暖化現象に伴う論議において、京都議定書に見られるように先進諸国と発展途上国

との論争にまで発展し、その対応策を模索していることが伝わってきます。

このような状況にある中で、紋別市が推進しようとしている森林J-VER、これの取得はさきの森林認

証林の間伐作業を行った森林を対象に、みずからの努力で二酸化炭素の排出削減が困難な企業などが、他の

場所で削減量を購入する場合、売却できるとお聞きしましたが、今後に向けてどのような事業の展開を図ろ

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うとしているのかお示しください。

また、森林J-VERの活用事業として実施するカーボンオフセット推進事業について、温室効果ガス排

出企業とカーボンオフセット協定を締結して資金の調達を行うとの内容ですが、本事業の趣旨としているよ

うに、これによって調達された資金を活用し、森林の保全や整備管理を推進すると伺っています。つきまし

ては、この事業を活用して紋別市が推進しようとしている事業の規模並びに協定を想定しているカーボン・

オフセット推進ネットワークとの関係、さらにネットワークを構成している企業体などと売却を予定してい

る二酸化炭素排出量、これによって調達を見込む資金について、またこの事業展開が地球にもたらすだろう

効果についても概要をお知らせください。

次に、森林・林業再生プランの一部としてとらえられるフォレスター制度等の人材育成についてですが、

国では林業を活性化させる一助として森林の管理を行うためのフォレスターやプランナー、森林オペレータ

ーなどスペシャリストの育成を行う目的で本事業が示されているとお聞きしましたが、市場原理の導入やグ

ローバル化が進行する第1次産業として、生産コストの削減と経営の効率化は何よりも求められることか

ら、優先して取り組もうとするべきと考えますが、現時点で検討している内容があればお示しください。

以上で私の質問を終了しますが、再質問は留保させていただきます。

○議長(山中憲一君) 答弁を求めます。

宮川市長。

○市長(宮川良一君) おはようございます。

それでは、石田哲夫議員のご質問にお答えいたします。

初めに、環太平洋戦略的経済連携協定参加問題についてでありますが、1点目のTPP参加問題に対する

見解につきましては、本市の農林水産業は食品加工や流通、観光などの産業と密接に結びつき、経済、社会

を支える地域の基盤産業として大きな役割を果たしており、TPPへの参加は地域経済や地域社会の崩壊に

つながる深刻な問題であると認識しております。私は、農業をはじめ紋別市の基幹産業が将来にわたって地

域を支え発展していくために、国はTPPを含む国際交渉においては、食の安全、安定供給や食料自給率の

向上、国内農業、農村の持続的な発展が確保されるよう慎重に対応することが必要であると考えておりま

す。また、日本の工業製品等の輸出拡大やそれに伴う経済効果を一概に否定するものではありませんが、各

産業間のバランスのとれた発展を願うものであり、合意形成が図られず、明確な国内対策が示されない現状

の中での関税撤廃を原則とするTPP交渉への参加は拙速であると言わざるを得なく、認めることはできな

いと考えております。

2点目の本市における農業生産額の影響額につきましては、北海道と同様の手法で平成18年の農業産出額

に基づき市内の主力品目であるてん菜、酪農、肉用牛の3品目について影響額を試算しております。農業生

産の損失は、てん菜では安価な農産物が輸入され、品質面で輸入品との差別化が難しく、生産継続が困難に

なるため壊滅状況で1億3,000万円、酪農では生乳出荷はほぼ100%が加工原料向けであることから、これも

生産が壊滅と判断して52億6,000万円、乳用種の牛肉は安価な外国産牛肉に対抗できず9億1,000万円にな

り、農業生産額では63億円と試算しております。また、関連産業、地域経済につきましては、オホーツク総

合振興局の農業産出額をもとに推計した結果、関連産業で62億3,000万円、地域経済で104億6,000万円の影

響を受け、総計で229億7,000万円の損失が見込まれることになります。

雇用への影響は、具体的な数字は示せませんが、本市の農業関連産業は生乳等の集出荷を行う運送業、乳

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製品加工業の製造業や農協などのサービス業までそれぞれが連鎖的につながりがあるため、かなりの影響が

あるものと予測されます。

次に、農業経営支援システムの構築についてでありますが、1点目の法人化による組織的な農業経営の実

施に対する見解につきましては、地域の中核的な担い手となる農業生産法人の推進は、スケールメリットを

活かした生産性の合理化はもとより、農地の集約、担い手の就業確保、雇用の創出、粗飼料収穫作業の受託

などの相乗効果が生まれ、農業が持続的に発展をしていくために重要であると認識しているところでありま

す。

2点目の法人化に対する支援策につきましては、第5次総合計画並びに紋別市農業振興計画の主要施策に

位置づけ、農協及び関係機関と連携し、機会あるごとに地域農業者に必要性を訴えてまいりましたが、設立

には農業者がその必要性を十分認識し、法人設立に向けた地域的な結集による機運の醸成が重要でありまし

た。今回の下渚滑、中渚滑地区における大規模農業生産法人の設立の動きは、農業者の揺るぎない意欲と情

熱によるもので、明るい話題と受けとめております。このたびの大規模農業生産法人設立につきましては、

10億円を超える多額の資金を必要とすることから、国の補助事業による支援が不可欠な状況であり、農協及

び関係機関と十分な連携を図り、補助事業の採択を受けるために全力を尽くしてまいりたいと考えておりま

す。

また、主要施策の実現を図るため支援策を講じる考えであり、具体的な支援内容は今後十分協議、検討を

行ってまいります。

3点目の家族経営農家に対する経営効率化支援の実施につきましては、本市における酪農は、規模の拡大

に伴い家族労働主体での経営が限界に達しており、高齢化や後継者、配偶者不在を原因とする労働力不足に

直面している状況であると認識しております。この問題を解決するため、現在計画がある農業生産法人等を

設立するのも一つの方策でありますが、一方で意欲的な個別経営を行う農業者の育成、確保も地域農業の持

続的な発展のために必要不可欠と考えております。そのため、労働力を補完するために、酪農ヘルパー組織

の運営やほ育・育成広域預託牧場の建設などの支援を行っておりますが、従業員、実習生などの雇用労働力

等を確保する受け入れ態勢が未整備の状況となっており、従業員等が入居できる住宅の確保や食と住に対応

した宿泊施設の設置を農協や農業者から要請されているところであります。このため、その受け入れ態勢の

充実を図ることは、多様な担い手の育成、確保にもつながることから、雇用労働力等の確保を重要な課題と

位置づけ、農協及び関係機関や地域農業者と具体的な推進方法について今後協議、検討を行ってまいりたい

と考えております。

次に、農業試験場の跡地利用についてでありますが、1点目の具体的提案につきましては、本年10月につ

くばの機構本部と北海道農業研究センターの担当職員が来庁し、施設の現地確認と土地及び施設の処分につ

いての説明をされたところであります。その内容は、土地及び施設の処分時期は作物収穫を終える来年9月

以降と考えていること、処分に当たっては競売が基本だが、公共機関や農協等の農業関係機関には随意契約

による一括処分も考えているとのことでありました。

2点目のその後の利活用につきましては、処分時期が来年9月以降であることから、具体的な検討はして

おりませんが、紋別市といたしましては土地及び施設の取得は難しいと判断しており、農協に対して情報提

供を行い、取得の検討を要請したところであり、今後農協に対し購入の意思確認を含め協議を深めてまいり

ます。

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次に、森林・林業再生プランについてであります。

1点目の森林J-VERによる今後の事業展開と2点目のカーボンオフセット事業の概要と効果につきま

しては関連がありますので、あわせてお答えをさせていただきます。

京都議定書の発効以来、地球温暖化対策が世界規模で取り組まれている中、国内では平成20年に環境省と

林野庁が連携して、国内のプロジェクトによるカーボンオフセット・クレジットの活用のための制度として

J-VER制度が創設され、間伐等の森林管理による二酸化炭素吸収量についてもクレジットの認証制度が

始まったところであります。

本市におきましても、市有林においてSGEC森林認証を取得し、持続可能な環境に配慮した森林施業に

努めてきており、その間伐施業林が有する二酸化炭素吸収機能を認証してもらうため、昨年度カーボンオフ

セット推進事業を創設し、森林J-VERを取得してまいりました。現在、2,003トンのクレジットを取得

し、保険的な意味合いを持つバッファー分3%を除く1,944トンのクレジットの取引が可能となっておりま

す。進行中のプロジェクトは、市有林の間伐林187ヘクタールを対象とし、年間平均約1,125トンの吸収量が

見込まれており、その有効期間は平成20年度から24年度までの5カ年間とされているため、今後取得可能な

吸収量は3カ年分、約3,300トンで、5カ年合計で約5,000トンを超えるクレジットの発行が可能と推計をさ

れております。市では、クレジットを流氷の森クレジットと命名し、流氷の保全、森から海への連環、環境

と交流、生物多様性の保全等をコンセプトとし、CSR活動、すなわち企業の社会的責任の一環としてカー

ボンオフセットに取り組んでおります全日本空輸株式会社を筆頭幹事とするカーボン・オフセット推進ネッ

トワークに加入する企業や港区をはじめとする都市部自治体に対して、森づくり協定等を基本として交流や

観光に結びつくような販売企画を検討しているところであります。

さきに新聞等でも発表がありましたように、本年10月に名古屋市で開催されました生物多様性条約の第

10回締約国会議、COP10のカーボンオフセットに応募し、200トンのクレジットを取引いたしました。こ

の取引により約200万円の収入が見込まれておりますが、この事例を参考に計算いたしますと、クレジット

5,000トンを取得し全量販売しますと、約5,000万円の資金の調達が見込まれることとなります。しかし、事

業が開始間もないこともあり、各プロジェクトが設定する価格が一定しておらず、今回の公募のような場合

には安価なプロジェクトが優先して選ばれるなど、今後市場の価格動向を見ながら販売することも必要であ

り、また流氷の森クレジットの地域特性を活用し、交流、観光等への副次的な効果をもたらすような企画に

は、価格にとらわれず積極的に取り組んでいくことも必要であると考えております。

現在、全日本空輸株式会社と来年度実施予定のANAの森づくりに向けて協議を進めているところであり

ますが、この取り組みに流氷の森クレジットの活用を予定しているところであります。市は、地域おこしの

取り組みとして環境に配慮した森林認証制度の活用を進めており、さらには地球温暖化対策に寄与するJ-

VER制度による資金の調達が図られることで地域の森林整備をさらに進めることはもちろんであります

が、これらの取り組みにより多方面にわたる産業や経済の活性化につながることを期待しているところであ

ります。

次に、国が進める森林・林業再生プランに盛り込まれておりますフォレスター制度等の人材育成事業につ

いてでありますが、国がさきに発表した森林、林業の再生に向けた改革の姿には、森林・林業再生プランを

受け人材育成プログラムが示されております。その内容は、1つに地域の森づくりを支援するフォレスター

制度の創設、2つに施業の集約化を図り、森林経営計画を策定する森林施業プランナーの育成、3つに作業

- 21 -

道サクセスオペレーター等現場レベルの技術、技能を有する者の育成が明記されました。さらにはこれらの

人材を育成するためには国、地方公共団体、大学等が連携して取り組む体制づくりが必要とされておりま

す。

本市は、国有林2万5,000ヘクタールを含む6万5,000ヘクタールの豊かな森林環境に恵まれ、これまでに

森林認証制度による環境に配慮した森林施業に努める一方、民有林においては集約化施業に向けた取り組み

が進行中であり、さらには先進的な高性能林業機械の導入によるオペレーターの養成事業等の実践を積み上

げているところであります。これらの財産を生かし、本市のフィールドを活用した人材育成プランが可能で

あるか現在調査研究しているところであり、国や北海道、さらには林業関係、大学等にも働きかけ、情報の

収集活動を行っているところでございます。

以上で答弁を終わらせていただきます。

○議長(山中憲一君) 石田哲夫君。

○10番(石田哲夫君) それでは、何点か再質問させていただきたいと思います。

初めに質問させていただきましたこのTPP問題であります。

今議会でもTPPに参加をすることに反対をするというような意見書の提出もされているようでありま

す。そのほかにまた、各道あるいは府県において反対をする、そういった運動の高まりも見せております。

私、数日前の新聞を見ていたところ、全国町村会でもそういったTPPへの参加に反対をすると、そういっ

た決議がなされたというような報道も見ております。全国市長会では、この関係について現在どのような対

応を進めているのか、まず第1点目にそのことについて質問をさせていただきたいと思います。

○議長(山中憲一君) 西脇農政林務課長。

○農政林務課長(西脇満弘君) お答えいたします。

全国市長会でも全国町村会と歩調を合わせて同じような行動をとっているとお聞きしております。

以上でございます。

○議長(山中憲一君) 石田哲夫君。

○10番(石田哲夫君) わかりました。

先ほど市長のご答弁の中で、いわゆる国内の農業政策、そういったものがまだ完全にできていない中での

このTPPへの参加というのは、拙速であるというような内容の話を伺いました。私もまさしくそのとおり

だというふうに認識しているものであります。

このTPP問題、確かに今年あたりからこういった問題が報道もされ、農業団体を中心に非常に不安をあ

おっているっていう状況になっております。これは、何も今回このTPPの問題が改めてといいますか新た

に出てきた問題でなくて、言うなればもう既に二十数年経過してますけれども、ガット・ウルグアイ・ラウ

ンドっていうのがありました。このときに、いわゆる国境措置も含めた現在のスタイルが確立したわけなん

でありますけれども、このガットの時点でもう既にこのような状況になるっていうことは国も多分考えてい

たんじゃないかというふうには思われます。したがって、その後出てまいりました4年前のFTAの問題、

さらにEPA、これらの共通して言えることは、場面こそ違いますけれども、言うなれば現在関税化によっ

て農業保護をとっている日本をはじめ諸国がそういう状況にあるっていうことでの、これを、関税を撤廃を

して自由に物の流れをしようっていう機運は二十数年前にもう既にできておりました。この間、農業団体あ

るいは農業者がこういった状況を迎えるに当たって、国内政策をきちんととっていれば、こんな不安も広が

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らなかったんでないかというふうに考えているわけであります。したがって、過去の内閣、二十数年来の内

閣はほとんどこういった問題についての対策を打ってこなかったっていうのが最大の問題でなかったかなっ

ていうふうに考えております。そういった私の意見も交えて、この問題については終わらせていただきたい

と思います。

次に、法人化の関係であります。

法人化につきましては、市長のご答弁にもあったように、農業者みずからがそういう工夫をして、その地

域を守るだとか、あるいは農業生産を維持、拡大していくっていう、そういった農業者みずからの発想と努

力が必要だっていう考え方であります。私もそのとおりだと思っておりますんで、一面ではそういう農業経

営の拡大、組織的な経営を導入するっていう問題につきましては、今回中渚滑、上渚滑地区からそういった

機運が高まっているっていうご答弁でありましたけれども、今後に向けては何とか対応していきたいってい

う市長さんの前向きの発言、ご答弁がありましたので、ひとつそれに期待をさせていただきたいっていうよ

うに考えております。

それから、3点目の試験場の問題でありますが、ご答弁では来年の9月以降、これは収穫時期っていいま

すか、試験の作物があそこにまだ植えられておりますから、それの収穫を待って、そういうふうにしたいっ

ていうふうに言われていたと、そういうことだと思いますが、ここで1つだけ質問させてください。

先ほど物件あるいは施設、畑もそうなんですが、これについては基本的には競売をかけてやることが基本

だと。農業団体が引き受ける場合については、随意契約でもいいというようなご答弁だったと思うんです

が、もう一度確認をさせてください。

○議長(山中憲一君) 西脇課長。

○農政林務課長(西脇満弘君) お答えいたします。

独立行政法人からは、今石田哲夫議員がおっしゃられたとおり、基本的には競売によるもので行いたい

と。ただ、農業団体や関係する市町村などが購入を希望する場合には、価格等もあわせてご相談に乗ります

よという返事をもらっております。

以上でございます。

○議長(山中憲一君) 石田哲夫君。

○10番(石田哲夫君) それともう一点は、9月以降にそういうような状況になるっていうことでありますけ

れども、先ほどご答弁いただいた内容では、これから農協あるいはそういった農業団体のほうと検討に入る

んだっていうことでありますが、もし何か腹案があればひとつお教えいただきたいのと、もう一点は先ほど

のご答弁の中に、これは法人化の関係と関連して出てきた話ですけれども、市内ではいわゆるこれから担い

手の育成をするためのいわゆる研修施設というんでしょうか、そういった宿泊施設も含めてまだ未整備にな

ってるっていうことも先ほどのご答弁で伺いました。今回のこの試験場の跡地をそういった施設、いわゆる

研修施設だとか、あるいは宿泊施設と兼ねるような、そういった施設利用っていうものを兼ねてできないの

かどうか、そこら辺も検討の中身に入ってるのかどうか、ひとつお伺いをしたいと思います。

○議長(山中憲一君) 能戸産業部長。

○産業部長兼まちづくり推進室次長(能戸邦博君) お答えをさせていただきたいと思います。

先ほどご答弁したとおり、独立行政法人のほうから原則競売という、こういうお話をいただいておりまし

て、ただ法人のほうも不動産鑑定士とか入れてるもんですから、現実実際にその作業に入ったときに不調に

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終わるのではないかなという、そういった想定をしてございまして、その際にはこの公的な機関、またはそ

の関係の団体と随意契約、それなりの金額で購入をしていただいて、これまでこの施設をこういうふうに使

ってきたものですから、それをうまく活用できるようなものにしたいということでございます。

それで、ご質問のどういったものに使っていくのかということで、私どもは総合計画に合わせて農業の振

興計画5年間つくってございまして、法人化も大規模の農業経営もそうですし、個人の魅力ある農業経営も

大変必要なことだと思ってございます。ただ、今現況では高齢化の問題とか今後についての担い手の対策と

いうのが急務であるということで、いろいろなご意見をいただいてございます。そういった中で、いろいろ

この物件はどうだ、これはどうだとか、こういったお話もございまして、こういった物件の調査、あわせて

近隣のまちではもう既にこういった担い手対策をとってるものですから、こういったことも勉強もさせてい

ただきながら、農協さん等と具体的なお話をしながら、そういったことをイメージをしながら進めてまいり

たいなと、このように考えてございます。

○議長(山中憲一君) 石田哲夫君。

○10番(石田哲夫君) 大変ありがとうございます。いずれにしましても、これから前向きにいろいろ検討し

ていきたいっていうご答弁でありましたので、それらについては私も農業の関連で長い間携わってきました

んで、ひとつそういった方向でさらなるご検討をお願いしたいっていうふうに考えております。

最後に、森林・林業再生プランについてご質問させていただきたいと思います。

先ほどの答弁で、言うなれば森林、林業も随分以前から比べるとさま変わりをしてきたなっていうふうな

私自身は印象でとらえております。何分にも私も山の中で生まれて育ってきた一人でありますから、この森

林ていうイメージは随分変わってきて、最近では京都議定書にあらわれてるような状況の中で、いわゆる地

球的な温暖化対策の一つとして森林の利活用が進んでいくっていう状況になってまいりました。特に、紋別

市は森林認証っていう大きな役割もできてきましたんで、これからこういった事業を最大限活用して、この

地域の森林を守ることとあわせてひとつ人の交流っていうことも市のほうではいろいろ考えてるようであり

ます。

その中で、確認のためにもう一度お聞きすることは恐縮でありますけれども、いわゆる流氷と森のクレジ

ット、5年間でいわゆるCO2

の吸収量が3,300トンで、この森林の面積からいうと5,000トンぐらいが発行

可能だろうというようなご答弁でお聞きいたしました。それに伴う資金の調達でありますが、5,000万円ぐ

らい見込まれているっていうことであります。しかし、これも最低の単価が決まってるわけではないと思い

ますんで、これが市場の動向で需要と供給の絡みも当然この中に入ってくるんでしょうから、これらについ

てはこれからも変動して、上のほうに変動してくれればメリットはこちらもどんどん増えてくるんですが、

市場性の問題でありますから、買い手がつくということはそれなりに価格を売りやすくするっていうことが

入ってこようかと思います。これらについての将来的な見通し、わかる範囲でひとつご答弁をいただきたい

と思います。

○議長(山中憲一君) 野呂田農政林務課参事。

○農政林務課参事(野呂田厚司君) お答えいたします。

市長さんの答弁の中で5,000トンというお話ですが、これは現在2,000トンを保有しているんですが、これ

は平成20年と21年の吸収量分を認証してもらった分であります。京都議定書の範囲内での認定となるもんで

すから、残り3カ年分、今後取得することが可能ということで、それが1,000トンずつで合計5,000トンとい

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うことでご理解をいただきたいと思います。

価格につきましては、制度が正式に動き出してまだ間もないということもあります。当初1トン5,000円

から3万円前後での大きな幅の中で価格が、各プロジェクトの価格っていうのが各それぞれで設定をして取

引をすることが可能なものですから、そういう価格動向の中で動いてきたことは確かであります。

それで、今回市のほうでCOP10のほうに応募をした段階では、市のほうで想定している価格、トン1万

円というような価格で応募したところでありまして、これが大体中庸ぐらいの位置で採用されてるというの

が実態であります。

今後、現在この森林J-VER等、全国で100ぐらいのプロジェクトが発足しそうということでお聞きし

ております。こうなると、吸収量も今現在2万トン前後なんですが、これが10万トンまで供給が膨らむとい

うようなことも予想されておりまして、今後価格は買い手市場になるのか売り手市場になるかにもよります

けれども、ある程度想定しながら、いいプロジェクトに対して、いい企画に対してこの紋別のプロジェクト

を提供できればなというふうに考えております。

以上であります。

○議長(山中憲一君) 石田哲夫君。

○10番(石田哲夫君) ありがとうございました。

それでは、最後の質問でありますけれども、フォレスター制度についてご答弁をいただきました。この事

業、いわゆる森林、林業、これらを育成するあるいは今後伐採だとか間伐、そういったことでの総体的な考

察というんでしょうか、そういった部分でのプランナーの育成をするだとか、あるいは現場のオペレーター

の育成だとか、あるいは高性能の機械を導入するだとか、そういった部分での言うなれば人の育成にこうい

った事業が行われるっていうことでお聞きいたしました。そういった理解のもとで質問させていただきます

けれども、具体的に、こういった制度にのったとしても、あるいはどういうふうな育成の仕方があるんだろ

うかっていうことで頭の中でちらっと今考えてみたんですが、なかなか具体的に進めようとすると、例えば

そういう人材を育成するための逆に言うと施設だとか教材だとか、そういったものが当然必要になってくる

んでないのかっていうふうに考えるわけであります。その点について、何かご答弁以外で、もうちょっと先

を見越した、そういうような対応を考えていらっしゃるのかどうか、その点を最後にお聞きしたいと思いま

す。

○議長(山中憲一君) 野呂田参事。

○農政林務課参事(野呂田厚司君) お答えさせていただきます。

当紋別市、森林認証ということでこの5カ年間認証制度の拡大普及ですとか、またそれに伴う低コスト施

業の推進ですとかさまざまな取り組みをしてまいりました。昨年10月に地元の素材生産業者がドイツ産のコ

ンビマシンという集材もできる高性能機械を導入して、それを道都大学のラグビー場のフィールドを使わせ

ていただきまして、ここで実際木を切って木をまた運搬するというような、なかなか機械の展示だけのそう

いうようなイベントはどこでもできるんですけども、実際そういう木を切って効率のよさだとかを実践でき

るフィールドというのは、この紋別が一番適しているのかなというふうに考えております。

現在、本年度事業でもその事業体は国の事業に応募いたしまして、現在フィンランドからハーベスタとい

う機械を1台導入することとなっておりまして、これで伐木から集材、そして運搬まで一連した作業が高性

能林業機械で賄われるということもありまして、これら事業を通してその機械を運転するオペレーターの養

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成の実践事業を今現在やってるところでありまして、これもまたその実践の成果というものを今後見据えて

いかなきゃなりませんので、我々としてもできるだけそういうものに一緒に参加しながら、こういうような

国の施策に乗っかってこの地域でそういうような人材育成のプランが立てれればということで今調査してる

ところであります。

○議長(山中憲一君) 次に、8番石田久就君、登壇を願います。

○8番(石田久就君) おはようございます。

私は、21の会の一員として、さきに通告しました事項について質問させていただきます。

初めに、道都大学跡地の利活用についてお尋ねいたします。

一昨年のリーマン・ショック以降、一部の業界を除いてはなかなか回復が難しく、大手メーカーにおける

国内工場の閉鎖や再編、海外進出が加速するなど、道内への企業立地についても過去最低水準にあると聞い

ております。このような社会状況を考えると、誘致活動に対する企業の反応が鈍く、紋別市のみならず道都

大学跡地に企業を誘致するということは、非常に厳しいと理解をするものであります。

この道都大学は、平成17年3月に撤退し、平成20年3月には土地、建物の無償譲渡を受けたわけですが、

撤退からおよそ5年半が経過し、建物や設備なども老朽化が進んできており、このままでは使われないまま

朽ち果ててしまうことにもなりかねないと危惧するところであります。企業誘致が進まないのであれば、み

ずから跡地利用を考えつくり出すとともに、今ある野球場や体育館を市民に開放し、活用してもらうなど、

改めて検討することも必要であると考えます。そこで、何点かについてお尋ねいたします。

1点目に、現在当市はどのような企業誘致活動を行っているのか、また今年企業などからの打診や視察が

何件程度あったのか、さらにはそれらの企業の感触はどのようなものであったのかお聞かせください。

企業誘致が進展しないのであれば、みずから施設や土地の利用をつくり出す努力も必要ではないかと考え

ますが、そのような考えがあるのかどうかについてもお聞かせください。

2点目に、昨年から屋内体育館を市内小中学校の野球部や少年団が使っており、全道大会などに出場し活

躍したと伺っております。市民やスポーツ合宿誘致などで体育館や野球場、ラグビー場などの利用が図られ

ると考えますが、体育施設などの市民貸し出しについての考えはないのか。

3点目に大学の中には相当数の備品等が残されており、それらは市の公共施設の備品を更新する中で優先

的に活用しているようですが、その他当市として当面必要としない備品について、必要とする市民に対して

低廉な価格で積極的に売却を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

次に、安心して産科医療を受けられる体制づくりについてお尋ねいたします。

北海道からの移管が決まった道立紋別病院については、医師確保や医療機能の確保など新しい運営組織に

対する期待は非常に大きなものとなっております。この病院移管に関しては、市長をはじめ担当者の相当な

努力があったものとお礼を申し上げますとともに、今後も医師確保をはじめさらなる努力を続けられるよ

う、強くお願いを申し上げる次第であります。

さて、この平成23年4月から稼働予定である西紋5市町村の病院については、病院事業として安定した運

営が必要であり、恒久的に存続させるためには行政のみならず我々地域住民もできることは行うという多面

的で、そして地域全体での努力も必要だと感じています。この新たな病院のメインテーマは2次医療、2次

救急の確保ということですが、同時に我々市民が求めるものの一つに、通常分娩の全面再開があります。道

立紋別病院での出産については、医師の退職に伴い一時は分娩受け入れを休止しておりましたが、現在では

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緊急分娩の受け入れを再開するとともに安全確保を最優先する一定の条件下で、通常分娩の扱いも実施して

いただいているところであります。新病院においては、産婦人科の医師を増員するなど、分娩に関して制約

なく対応いただくことを願っており、この分娩に関しても医師確保のみならずいろいろな側面から妊婦の方

が安心して産科医療を受けられる体制づくりが必要だと感じております。

本来、新病院で分娩すべての対応ができることを期待しておりますが、医師不足などの全国的な課題に対

して当地域だけが急に課題が解消することは困難であると思われます。そのため、最終的な目的は、すべて

に対応できる分娩体制の構築であるものの、その部分に達するまではいろいろな手法を検討、導入していか

なければならないと思います。こうしたことを受け、今までも消防救急隊員による分娩講習会の開催のほ

か、市保健センターによる講習会などを通じ、緊急治療が必要と認められるときの救急車の活用周知を図る

など、妊産婦の不安解消に尽力いただいていることは承知しております。今後、新病院が誕生し、新たな体

制になることに伴い、市の施策としても新たな仕組みが必要であると考えます。そこで何点かお尋ねいたし

ます。

1点目に、近隣の美幌町や津別町、十勝の清水町などでは、緊急時に妊婦を救急車で搬送するための事前

登録制度であるエントリーネット119を妊婦に対する支援策として実施しています。当該制度については、

医療体制が十分でない地域での出産の不安をなくすねらいがあるもので、母子手帳の交付時に登録の有無を

確認し、母体状況や担当病院、医師からの指示事項など必要な情報を事前登録しておくことでカードが発行

されるというものであります。この登録を行うことにより、緊急時にはカードに記載された番号を伝えるだ

けで情報が伝わる仕組みであり、緊急時の情報伝達の簡素化が図れるほか、救急車内で担当医師と連絡をと

り、搬送時の適切な事前処置を行うことも可能になるメリットを有しております。妊婦であるという状況を

消防などの行政機関が共有することで本人や家族だけで不安を感じるのではなく、いろいろな機関が緊急時

の出産に備えているという安心感を与えることにつながると考えます。そこで、紋別市ではこのエントリー

ネット119の導入の考えはないのか。

2点目に、全国の妊婦に関する施策では、このエントリーネット119のほか民間タクシー会社が参加する

陣痛119番など、行政のみならず民間を含めた取り組みが進められております。この陣痛119番は、加盟タク

シー会社に事前に登録することで陣痛時に出産する病院まで迅速に送迎していただくという仕組みでありま

す。この事業は、妊婦のみならず家族を含めて安心できるサポートの一つであり、家族の不在時に陣痛が起

きた場合、迅速に送迎してもらえることはエントリーネット119同様、非常に有用な取り組みであります。

埼玉県では、県内の医療法人恵愛会恵愛病院の協力を得て民間タクシー会社が事業を立ち上げるなど、安心

して出産を迎える環境づくりを行っています。このような時期だからこそ、陣痛時の対応方法や妊婦の方の

輸送時に係る講習会とともに行政や病院が連携した仕組みを構築し、他地域と差別化を行い、安心して出産

できる地域を目指してはどうかと思うのですが、いかがでしょうか。私は、この陣痛119番も妊婦に対する

心強いサービスになると確信しておりますが、このような新たな取り組みの導入に対する見通しについてお

尋ねいたします。

次に、休日夜間急病センターについてお尋ねいたします。

初期救急医療の整備は市町村の責務とされているため、休日夜間において自力により受診可能な急病患者

に対し、応急的な診療を行い、その者が重症救急患者であるときは2次あるいは3次救急医療施設への診療

依頼をする役割を担うのが初期救急医療機関であると認識しております。平成21年8月より開設した休日夜

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間急病センターについては、当初は常勤医体制がとれず多くの医師の交代制により運営される状況であった

ものが、現在では常勤医2名を含め10名体制となり、月に20日以上の開設日数を維持していると伺っており

ます。かつては、紋別医師会が1次救急医療を、また道立紋別病院が2次救急医療を担ってきたところ、道

立紋別病院の夜間や休日の心疾患をはじめとする2次救急体制の維持が困難になったことにより休止とな

り、また紋別医師会の医師の高齢化などから、市内の救急医療体制が困難となる中、現在では救急患者に対

し応急的な診療を行う休日夜間急病センターがあることは、市民にとって安心できるものであると思われま

す。しかしながら、緊急性のない軽症者によるコンビニ受診などにより、そこに勤務する医師を疲弊させて

しまうこととなり、本来の1次救急としての診療が困難になりかねません。この休日夜間急病センターの安

全管理などを含め、今後も永続的に運営されることが望まれるため、紋別医師会の協力を求め、市民が安心

して医療が受けられる体制にしていかなければならないと考えます。これらのことから、何点かについてお

尋ねいたします。

1点目に、休日夜間急病センターの平成22年4月から10月までの7カ月間の利用状況で月ごとの開設日数

及び月平均日数、月平均患者数、日平均患者数、事前に電話があった月平均患者数、直接来所された月平均

患者数、救急車により搬入された月平均患者数、電話にて自宅で経過を見るよう勧めた方の月平均人数は何

人になるのか。

2点目に、開設して1年以上経過した中で、休日夜間急病センターの適切な受診方法等については、市民

に対して徐々に周知がされてきているものの、いまだに苦情が聞こえてくる状況であります。よって、開設

以来、紋別医師会の協力のもと、在宅当番医制による緊急時の対応との違いを市民に説明する義務があるの

ではないかと思われます。これからも市民にとって必要な施設である以上、急病センターの適切な受診方法

等について今まで以上の周知をして、通常受診とは異なることを市民に理解していただく必要があると思い

ますが、いかがでしょうか。

3点目に、安全管理についてですが、休日夜間急病センターは宮川市長が設置者となっておりますが、防

火、防災体制等はどのようになっているのか、また安全管理のための職員研修などは実施されているのかお

尋ねいたします。

次に、紋別市営住宅及び借り上げ公営住宅の入居についてお尋ねいたします。

現在の紋別市の人口は、11月末の住民基本台帳で2万4,792人となっており、依然として減少傾向が続い

ております。さらには、人口減少による地域の低密化、生活圏の郊外化が進み、中心市街地の空洞化となる

状況になっていると思われます。急速な高齢化が進む中、中心市街地は高齢者にとって官公庁、医療施設、

商業施設等が集積した利便性の高い居住地域であり、今後子育て世帯から高齢者世帯、障害者等が住みやす

い住環境整備と安全で安心して暮らせる良質な公営住宅が中心市街地に必要であると思われます。住宅に困

窮する低所得者に対して、低廉な家賃の住宅を供給することを目的とする、この公営住宅入居に関しては、

だれが真に困窮する人かを調べる方法はいまだ確立されていないのが現状であります。当市には、平成21年

度末現在、1,144戸の市営住宅があり、本年10月末で入居を希望しているいわゆる待機者数は約43世帯とな

っており、入居倍率は高く、入居が困難な状況になっています。そこで、公営住宅の入居に関して、何点か

についてお尋ねいたします。

1点目に、公営住宅における入居承認の厳格化についてでありますが、東京都は平成14年度にこれまで3

親等まで認めていた入居権の引き継ぎ、つまり入居承継基準を1親等に改正し、申込者本人の死亡後、配偶

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者またはその子供が入居資格収入基準月額20万円を超える場合には承継できなくしており、さらに平成19年

8月からは子供への承継も認めず、配偶者だけに限るとしました。同様の動きは、全国の自治体に広がり、

埼玉県さいたま市や鳥取県では、これまで同居6親等まで認めていたものを、また宮城県と神奈川県では3

親等まで認めていた権利の承継を原則配偶者に限るとするなど、平成21年12月1日現在、47都道府県、18政

令指定都市のうちだけでも35自治体が入居承継基準を改正しております。これら各自治体が権利承継を厳し

くする背景には、国土交通省が平成17年12月に公営住宅の適正管理についてのガイドラインを出し、承継が

認められるのは原則として同居している配偶者、高齢者、障害者など、特に居住の安定を図る必要がある者

とする指導によるものであります。

現在の当市の条例では、公営住宅に入居している申込者とその配偶者の死亡後、その子供が承継し入居し

ている、または申込者とその配偶者が離婚等により単身で入居しているなど、通常の入居申し込みをする場

合ではその資格を有しない方、またはその申込者と実際の入居者が異なる方など、さまざまなケースがある

と想定するところでありますが、過去5年間において申込者の死亡後、配偶者が承継されている方はどのく

らいいるのか、また配偶者以外で承継された方の年齢と家族構成はどのようになっているのか。

2点目に、住宅使用料の滞納者についてですが、平成15年度末、当市における公営住宅使用料の滞納額は

約6,500万円であったものが、平成16年の悪質滞納者に対する公営住宅明け渡しと滞納使用料の支払いを求

める訴訟の実施後、年々滞納額の減少、平成21年度末においては滞納額約4,600万円になっていると伺って

おります。この平成16年の第1回目の訴訟に際しては、通常の業務を行いながら訴訟の準備をし、紋別市と

して悪質滞納者は絶対に許さないとした当時の住宅管理課長と職員の姿勢によるものと敬意を表するところ

であります。過去6回にわたる訴訟で公営住宅明け渡しと滞納使用料の支払いを求めておりますが、その後

の滞納使用料の支払いについてはどのようになっているのか、また訴訟対象者となり得る滞納額等の現在の

基準と連帯保証人として果たすべき義務と連帯保証人となるための条件、さらには現在連帯保証人のいない

入居者はどのくらいいるのか。

3点目に、市営住宅でのペットの飼育についてですが、この質問については全国的にも問題となってお

り、過去何年にもわたり多くの議員による質問がありましたが、その都度検討するなどとの答弁が繰り返さ

れていますが、今後どのような方向性を持っているのかお尋ねいたします。

次に、市民のスポーツ振興に関してお尋ねいたします。

市民が気軽に楽しむことができるスポーツやレクリエーション活動の充実を図ることは、市民の健康づく

りや交流活動など活気あふれるまちづくりを進めていく上で重要な施策であると思われます。当市において

は、スポーツセンターをはじめ多くの体育施設を整備して市民が活動する場を提供しているほか、市内の小

中学校の体育館を開放することで市民が日常的に活動する場や多様化する活動の場を提供し、一定の市民ニ

ーズにこたえてきていると思われます。しかしながら、この学校開放事業については、市内小中学校全校が

学校開放の指定校になっていない状況であり、利用者からは活動の場を増やしてほしいとの声も聞かれま

す。また、この学校施設である体育館開放に関しては、紋別市立小学校及び中学校の施設の開放に関する規

則に基づき実施していますが、この規則中に言う管理員とは実際のところ各学校の管理職の方が務めてお

り、これらの管理職の方が利用団体の活動終了時に合わせ体育館へ赴き施錠を行っていると伺っておりま

す。そのため、施錠を含め管理を行う時間帯が夜間であることを考えると、その負担は決して軽いものでは

ないと思われます。これらのことから、スポーツの振興に関して何点かお尋ねいたします。

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1点目に、文部科学省ではこの学校開放事業を推進するため、施設整備での助成や学校教育法による学校

施設の利用について、学校教育上、支障のない限り積極的に活用するよう求めていることや、現在の利用者

の声からも、市内の小中学校すべてを開放校に指定して、市民により多くの活動の場を提供すべきであると

考えます。今年度の学校体育館の開放事業の実施内容と管理体制、また今日まで学校開放を実施していない

学校についてはどのような事情や理由から開放校に指定されていないのか。

2点目に、市内各学校における体育館開放事業について文部科学省が発表している平成20年度体育スポー

ツ施設の現況調査の概要についての調査結果では、全国の3万4,859校のうち3万429校、率にして87.3%が

体育館の開放を行っているという結果が出ております。また、この体育館開放事業をしている学校のうち、

施設の開場、施錠など、管理を学校長等の管理職が対応している施設は5,989校と、全体の19.68%となって

おり、多くの自治体ではかぎの管理などを利用団体みずからや地域団体に管理をお願いしたり、もしくは民

間警備会社に委託するといった形をとっております。当市においても、市民により多くの活動の場を確保す

るために、学校開放の拡大とこれら管理に係る学校管理者の負担を解消、軽減するために今後どのような対

応を考えているのか。

3点目に、スポーツ振興を所管する文部科学省においては、地域住民に開かれた信頼される学校づくりと

題して、地域や子供たちの実情に応じた教育を可能とする特色ある学校づくりや自主的、自立的な学校運営

を実現するとともに、保護者や地域住民が学校運営の状況について把握し、積極的に参加できるようにする

という目標を掲げております。また、地域コミュニティの役割を担うスポーツクラブづくりを目指し、総合

型地域スポーツクラブの設置促進やスポーツの意義や価値が広く国民に共有され、より多くの人々がスポー

ツの楽しさや感動を分かち、互いに支え合う新たなスポーツ文化の確立を目指すスポーツ立国戦略も進めて

おります。全国的に少子化が進んでいる中、週休2日制が導入され、本来の意味での活動の場としての役割

が減少した学校施設を地域コミュニティや生活学習の場として従前以上に有効利用することは非常に意義あ

るものと考えますが、今後使用されてきたスポーツ用途のほか新たな用途拡大に関してビジョンがないの

か。

4点目に、市長公約には文化やスポーツの活発な活動ができる環境づくりと支援と掲げられており、この

公約に関連しては、平成21年度スタートしております第5次紋別市総合計画のスポーツレクリエーションの

部分には総合型地域スポーツクラブの設置についての生活指標が掲げられております。管内で既に設置済み

である北見市や網走市におくれはとっているものの、紋別市においてもやっと始動するものと期待をしてい

るところであります。財団法人日本体育協会のホームページを拝見しますと、現時点で上渚滑総合スポーツ

クラブ設立準備委員会が創設準備中となっておりました。総合計画上、成果指標では当該スポーツクラブの

設置目標は3カ所となっておりますが、現在のところ上渚滑総合スポーツクラブ設立準備委員会はどのよう

な進捗状況なのか、また他の総合型地域スポーツクラブの設置に関して、今後具体的にどう取り組みを進め

ていくのかお尋ねいたします。

これで私の質問は終わりますが、再質問については留保いたします。

○議長(山中憲一君) 答弁を求めます。

宮川市長。

○市長(宮川良一君) それでは、石田久就議員のご質問にお答えいたします。

初めに、道都大学跡地の利活用についてでありますが、1点目の企業誘致の取り組みにつきましては、本

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市の状況を企業等に知っていただくため、気象、風土や地勢をはじめ立地環境や助成制度、道都大学跡地な

どを紹介するパンフレットを作成し、紹介や視察のあった企業などに配布しております。

また、全国的に企業立地情報を発信するため、市のホームページに企業立地ガイドを作成しており、企業

立地環境や各種優遇措置のほか企業立地や道都大学跡地パンフレットの閲覧やダウンロードが可能になって

おります。このほか、北海道東京事務所や北海道経済産業局企業立地支援センターなどの機関を通じた企業

誘致情報の発信や企業情報の収集、紋別出身者、紋別ゆかりの方々、市内事業所の東京事務所等から寄せら

れた情報などを活用し、企業訪問などを行っております。

本年の企業等からの打診や視察でありますが、情報通信や生涯学習関係企業のほか農業系の大学などから

の視察が5件ありました。視察関係者からは、道都大学跡地が広大な面積であること、相当数の施設が存在

することから、改修に係る設備投資や維持管理費が多額になることなどの理由により現時点において企業が

立地するには至っておりません。しかしながら、視察した大学関係者からは景観や立地環境がよいことか

ら、施設の一部を利用したゼミナールや部活動の合宿などでの使用が可能であるというお話もいただいてお

りますことから、今後も大学関係者への働きかけを継続していきたいと考えております。

次に、みずから跡地利用計画をとのことでありますが、現在国は林業の再生事業として10年後の木材自給

率50%以上を目標に現場指導者や林業機械オペレーターをはじめとする人材育成などの事業に取り組もうと

しております。このことから、大学跡地を人材育成のための研修施設や実習体験フィールドとして活用でき

ないか検討しており、その可能性を見きわめるため、森林組合や市内林業事業所、林野庁などから情報を収

集しているところでありますが、今後は実現に向けて北海道などと協議してまいりたいと考えております。

2点目の道都大学跡地の体育施設等を市民に貸し出しする考えはないかとのご質問でありますが、大学跡

地の室内野球練習場につきましては、市内の野球少年団や中学、高校の野球部に所属する生徒の父母連合か

ら、体力づくりと競技力向上のため練習場の利用について要請書が提出され、ほかにない施設であることか

ら、照明、暖房、トイレの設置等は父母連合が行うことを条件に冬期間のみ限定しお貸ししたものでありま

す。

そのほか体育施設を市民に全部開放するためには、電気設備、給排水設備などの改修と整備が必要なこと

や、屋外施設については表土入れ替えなど多額の初期経費が必要となり、また施設の維持管理経費につきま

しても、費用対効果を見きわめた判断が必要となりますので、市民の皆様には市内の体育施設を利用してい

ただくようお願いをしていることでご理解を願います。

3点目の大学備品の市民への売却についてでありますが、旧道都大学の各種備品等につきましては、旧学

部棟、本部棟、体育館などに設置されていた事務用机、いす、ロッカー、パイプいすなどがあり、各公共施

設や小中学校で有効活用を図っており、今後も利用可能な備品の整理を進めてまいります。

また、備品を市民に低廉な価格で売り払うことにつきましては、その備品の残存価格の評価や市民が求め

る備品の選別のほか、市内販売業者への影響などを勘案しながら取り組んでまいりたいと考えております。

次に、安心して産科医療を受けられる体制づくりについてでありますが、1点目のエントリーネット

119につきましては出産予定の希望者に対し、緊急分娩の際に氏名、住所、かかりつけ産科病院、分娩予定

日などの情報を事前に消防署へ登録し、そこで発行されたカードの番号を伝えるだけで消防署からかかりつ

け病院へ連絡し指示をいただき、病院へ速やかに搬送するものであります。市における緊急分娩への対応

は、現行の救急体制の中で母子手帳に記載されている医療情報を参考に、速やかな搬送と道立紋別病院の産

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科への受け入れ態勢が整っておりますが、出産を予定されている方々により一層の安心感を提供できますこ

とから、関係医療機関及び消防との協議を含め研究課題とさせていただきます。

2点目の陣痛119番の導入につきましては、現在全国21都道府県のタクシー会社68社が子育て支援タクシ

ー事業の一環として自主的に取り組んでおりますが、北海道では移送距離や冬期間の交通事情等もあり、現

在札幌と帯広の2社が実施している状況であります。事業の実施には、妊婦さんの安全確保が最優先でなけ

ればなりません。このことから、行政としてのかかわりのほか、事業の仕組みや搬送時間、車内での緊急分

娩時の対応、補償など、地元タクシー会社が検討しなければならない事項もありますことから、前段のエン

トリーネット119とあわせて今後の研究課題とさせていただきます。

次に、休日夜間急病センターについてでありますが、1点目の利用状況につきましては、本年4月の開設

日数は20日間、5月、6月も同じく20日間、7月は21日間、8月は22日間、9月は26日間、10月は27日間で

あります。1日の平均患者数は10.8人となっており、月平均につきましては開設日数は22.3日間、患者数は

240.6人、そのうち事前に電話があった患者数は166.9人、直接来所された患者数は49.9人、救急車により搬

入された患者数は23.8人、また電話にて自宅での経過を見ることをお勧めした方は67.3人であります。

2点目の適切な受診の周知についてでありますが、市のホームページや広報誌、センター内の掲示、また

町内会の回覧板でのお知らせなどを実施してまいりましたが、今後保健センターで行っております町内会や

各種団体への健康教育の場などを利用しお知らせするなど一層の周知に努め、理解と協力をお願いしてまい

ります。

3点目の安全管理についてでありますが、防火体制の対応につきましては消防関係法規上、防火管理者の

設置の必要はありませんが、防災等の対応もあわせて夜間休日の開業時に不測の事態が生じたときには市の

職員が速やかに休日夜間急病センターに出勤し対応する体制をとっております。また、防火防災等の職員研

修は今後マニュアルを作成し実施してまいります。

次に、市営住宅及び借り上げ公営住宅の入居についてでありますが、1点目の入居承継承認の厳格化につ

きましては、過去5年間における本市の承継承認件数は平成17年度が4件、18年度が12件、19年度が11件、

20年度が15件、21年度が14件で、合計56件となっております。このうち名義人が死亡などした後に配偶者が

承継されたケースは平成17年度が2件、18年度が9件、19年度が5件、20年度が11件、21年度が10件の合計

37件となっております。また、配偶者以外で承継した件数はこの5年間で19件あり、内容は親へが3件、子

へが12件、兄弟へが1件、孫へが3件となっていることから、年齢層につきましては幅が広く、一番若年で

は孫での26歳、一番の高齢では兄弟の74歳となっております。また、配偶者以外の承継者の家族構成は単身

者が14件、世帯者が5件となっており、いずれも入居承継の承認を受けた者であります。

なお、公営住宅制度におきましては、住宅困窮者の入居機会の公平性と、入居名義人と同居していた者の

入居の安定との調和を図る観点から、公営住宅法施行規則において入居承継の承認を行ってはならない最低

限の基準のみが定められております。

また、平成17年12月に国より出された通達、公営住宅管理の適正な執行についてでは、長年にわたり同一

親族が居住し続け、入居者、非入居者間の公平性を著しく損なっている実態が見られることから、真に住宅

に困窮する低額所得者に対して的確に公営住宅が供給されるよう、入居名義人が死亡し、または退去した場

合において、入居承継が認められるものを原則として現に同居している配偶者及び高齢者、障害者等で特に

居住の安定を図る必要がある者としております。

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以上のことから、国の通達を参考に現状も踏まえながら見直しの方向で検討してまいります。

2点目の住宅使用料の滞納についてでありますが、平成16年度より悪質滞納者に対して市営住宅の明け渡

しと滞納使用料の支払いを求める訴訟を実施しておりますが、その内容は平成16年度から21年度までの6年

間で17名に対し訴訟を行い、この提訴により強制執行した者が8名、自主退去した者が4名、また和解等に

よる継続入居者が5名となっております。

滞納使用料の支払い状況につきましては、訴訟時点の滞納総額1,600万1,640円のうち強制執行したものが

45万1,900円、自主退去した者から7万1,600円、和解による継続入居者から516万2,290円の総額で568万

5,790円納入されましたが、未納額はまだ1,032万5,850円あり、対象者が低所得であることから給料の差し

押さえや強制執行時の動産の差し押さえも難しく、引き続き催告や臨戸を行い、粘り強く交渉していきたい

と考えております。

次に、訴訟対象者となりうる滞納額の現在の基準につきましては、紋別市家賃滞納処理等事務整備要綱に

より滞納月数12カ月以上、または滞納額20万円以上の者のうち、呼び出しに応じない者、納付誓約書を提出

しない者、納付誓約書どおり履行しない者、市からの通知等に対し応答がなく、納入の意思が全く認められ

ない者、現年度の完納者であっても納付誓約書の提出のない者のいずれかに該当する者としております。

次に、保証人についてでありますが、連帯保証人として果たすべき義務につきましては、入居者が家賃を

滞納した場合はその者にかわって支払う、入居者または同居者が市営住宅を破損等した場合は、入居者と連

帯して修繕または原状回復する、入居者が退去時に修繕を怠ったり、また修繕費を納付しない場合もその責

めを負うなど、連帯保証人の責任は非常に重いものとなっております。また、連帯保証人となるための条件

ですが、市条例において市内に居住し、独立の生計を営み、かつ入居者と同程度以上の収入を有する者とな

っております。また、連帯保証人のいない入居者につきましては、本年8月に入居者全世帯を対象に実施し

た保証人の確認調査の結果、現時点で変更手続きが必要な世帯は15世帯、いまだ回答がない世帯が125世帯

となっていることから、早急に手続きを終えるよう指導しているところであります。

3点目の市営住宅でのペットの飼育についてでありますが、平成15年度から新規入居者に対してはペット

飼育をしない誓約書の提出を求めており、また平成19年度には市営住宅入居者ハンドブックにペット飼育の

禁止を記載し、全世帯に配布するなど周知徹底を図ってきたところであります。しかし、近年の少子・高齢

化が進行する中で、単身での入居者も増え、ペットにいやしを求める方が増えていることから、本市におい

ては本年3月に策定した紋別市公営住宅ストック長寿命化計画の中で、ペット飼育について独自の取り組み

ができないか検討することとしたところであります。

このような背景のもと、今後建て替えが予定されている団地につきましては、住棟の一部をペット共用可

能住宅として位置づけするなどエリア分けをし、その他の既存団地においては一部の住戸、もしくは住棟単

位でのペットの飼育が可能かどうか入居者のアンケート調査等も実施し、合意が得られた団地については飼

い主のマナーの徹底やルールづくりを進めてまいります。また、建物の維持管理のための敷金の負担等につ

いても研究するなど、ペット飼育者と共存可能な団地形成の実現に向けて取り組んでまいります。

以上で答弁を終わらせていただきますが、教育問題につきましては教育長が答弁いたします。

○議長(山中憲一君) 教育問題について答弁を求めます。

西田教育長。

○教育長(西田修次君) それでは、石田久就議員の教育問題についてお答えいたします。

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市民のスポーツ振興についてでありますが、1点目のうち今年度の学校開放事業の実施内容と管理体制に

つきましては、紋別市小学校及び中学校の施設の開放に関する規則及び実施要綱に基づき実施をしておりま

す。開放校としましては、休校中の中渚滑小学校を除いて市内12校中、潮見小学校、元紋別小学校、小向小

学校、沼ノ上小学校、渚滑小学校、渚滑中学校、潮見中学校の計7校であります。開放曜日は学校によって

違いますが、週日のうち2日間、開放時間は原則午後6時から午後9時までとしております。実施に当たっ

ては、管理員として学校管理者の学校長、教頭のいずれかを委嘱しております。

続いて、学校開放を実施していない学校についてでありますが、未実施校は上渚滑小学校、上渚滑中学

校、紋別小学校、紋別中学校、南丘小学校の計5校であり、そのうち上渚滑小学校、上渚滑中学校について

は、地域の要望がなく、地区体育館で充足しております。紋別小学校、紋別中学校につきましては、学校開

放校にしておりませんが、歴代学校長の管理下において各種団体に利用させており、実態としては学校開放

事業と同様の利用になっており、南丘小学校は管理上の理由により開放しておりません。

2点目の学校開放の拡大と学校管理者の負担軽減についてでありますが、拡大の基本的な考え方として

は、市内全校を対象として休校中の学校、廃止予定の学校、地域の要望がない学校を除いた学校を指定する

ことで、関係部署と協議、準備を進めております。具体的には、紋別小学校、紋別中学校、南丘小学校の3

校を新たに指定して、今年度の開放校7校から廃校予定の沼ノ上小学校を除き、次年度以降は9校で実施し

たいと考えております。

事業の内容については、学校長の指定する非開放日、行事等及び学校教育上の支障がない限り、週日の月

曜日から金曜日までの5日間を開放日とし、学校長裁量による各種団体の利用許可については見直し、すべ

て学校開放事業に一元化したいと考えております。

次に、管理員の委嘱による学校管理者の負担問題についてでありますが、校長会から改善要望があり、校

長会や関係する学校長と全体、個別を含めて協議を重ねてきており、管理体制については民間委託したいと

考えております。また、夜間利用による照明設備やトイレの利用料金については、学校教育上の予算を充用

しているため、利用者からは実費相当分の負担をお願いすることで進めてまいります。

3点目のスポーツ以外の体育館の新たな用途のビジョンはないかとのことでありますが、今のところ学校

が所在する地域の各種グループや生涯学習等のサークルの方からは体育館の利用についての要望はありませ

んが、次年度から学校開放事業の拡大を考えておりますので、その中で要望等がありましたら対処したいと

思います。

4点目の総合型地域スポーツクラブについてでありますが、文部科学省の身近な地域でスポーツに親しむ

ことのできる新しいタイプのスポーツクラブで、子供から高齢者までさまざまなスポーツを愛好する人たち

のそれぞれの志向とレベルに合わせて地域住民が自主的に運営する組織として位置づけされております。当

市では、上渚滑地域が総合型地域スポーツクラブ育成モデル事業の指定を受けて、上渚滑体育協会や上渚滑

連合町内会等で上渚滑総合スポーツクラブ設立準備委員会を平成20年度に立ち上げております。平成20年

度、21年度の準備期間を経て、今年度に上渚滑総合スポーツクラブが設立され、次年度から具体的な活動に

取り組んでいくと聞いております。

また、今後のスポーツクラブの設立につきましては、上渚滑総合クラブの活動状況を見ながら取り組んで

まいりたいと思います。

以上、答弁といたします。

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○議長(山中憲一君) 石田久就君。

○8番(石田久就君) それでは、何点か再質問させていただきます。

まず、道都大学の備品の市民への売り払いに関してですけれども、もともと中古の備品でもありますし、

先ほどの答弁では残存価格の評価という難しいことが必要なのかどうか、それからまた市民が求めている備

品なのかということは、市民に見てもらわなければ、その用途を含めて利用方法などもわかりませんし、答

弁の中にもありました市内販売業者への影響等も言っておられましたけれども、もともと市民の財産ですの

で、市が必要としない備品は市民に使っていただいて当然であると思います。いずれにしても、不要な備品

はそのまま放置しておいてもごみにしかなりませんし、市内販売業者への影響があるからといって市民の財

産をただごみにしてしまうのはどうかと思いますので、今後ジャンク品としての販売方法であったりインタ

ーネットでの販売など、いろいろと検討をしていただきたいなと思います。

それから、安心して産科医療を受けられる体制づくりに関しては、全国的に産科の医師が不足している中

で、エントリーネット119や陣痛119番を含めいろいろな取り組みをしている地域がありますので、答弁にも

ありましたように、研究課題ということで市民のためにいろいろと研究していただきたいなと思います。今

言った2点については意見として言っておきます。

それから、休日夜間急病センターについてですが、平成19年4月1日に施行された改正医療法では、医療

の安全管理のための体制の確保が無床診療所を含むすべての医療機関の管理者の責務として義務づけられま

したが、この休日夜間急病センターについても、ここに言う無床診療所ということでよろしいのか。それと

この休日夜間急病センターの管理者はだれになるのか、あわせてお尋ねいたします。

○議長(山中憲一君) 志子田健康推進課参事。

○健康推進課参事(志子田 悟君) お答えいたします。

まず、休日夜間急病センターでございますが、これは無床診療所ということになります。

また、管理者においてですが、この設置者は紋別市長でございますが、医療のことについての管理につい

ては、ただいま常勤医であります雨宮氏にお願いしているところでございます。

○議長(山中憲一君) 石田久就君。

○8番(石田久就君) そうすると、この医療法で言われる管理者というものについては雨宮先生ということで

よろしいんですか。

○議長(山中憲一君) 志子田参事。

○健康推進課参事(志子田 悟君) はい、そうでございます。

○議長(山中憲一君) 石田久就君。

○8番(石田久就君) わかりました。先ほども言いましたように、医療機関の管理者に義務づけられている責

務というものは、医療法第6条の10、病院、診療所または助産所の管理者は厚生労働省令で定めるところに

より医療の安全を確保するための指針の策定、従業者に対する研修の実施、その他当該病院、診療所、また

は助産所における医療の安全を確保するための措置を講じなければならないとなっています。つまり、医療

の安全管理、院内感染対策、医療品の安全管理、医療機器の安全管理、これらの体制の確保が義務づけられ

ていることになり、これらの体制を実施しない場合、一番重たい罰則は保険医療機関の取り消しもあります

が、当該センターではどのような措置を講じているのかお尋ねいたします。

○議長(山中憲一君) 志子田参事。

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○健康推進課参事(志子田 悟君) お答えいたします。

ご質問にございますように、医療安全の確保、院内感染対策、医療品安全確保、そして医療機器安全確保

につきましては、現在休日夜間急病センターの実情に合わせまして医療安全管理指針、院内感染対策指針、

院内感染対策防止マニュアルなどの指針等の作成をしている最中でありますが、本年4月以降、常勤医師の

着任により、医師の指示のもと、これらの対策を含め、スタッフミーティングを実施しているところであり

ます。また、看護師の研修を始めたところでございまして、これらの安全対策を含めまして体制整備に努め

てまいりたいと考えている次第でございます。

以上です。

○議長(山中憲一君) 石田久就君。

○8番(石田久就君) 今答弁の中にもマニュアルを作成している途中であるということでしたけれども、もう

1年以上経過した中で開設されてるわけですから、なるべく早目に作成されていただきたいなと思います。

それと、こういう安全管理に関してはいろいろな責任の所在であったり、何か不測の事態が起きたときの

管理については重要なことになると思いますけれども、現在医師を除く看護師または事務職はすべて臨時職

員という扱いになっていると思いますけれども、今後こういう医師を除いたほかは臨時職員だけという状態

で安全管理上、問題があるのではないかと思われますけれども、今後体制の見直しなどは考えておられるの

かどうかお尋ねいたします。

○議長(山中憲一君) 宮川市長。

○市長(宮川良一君) 休日夜間の急病センターの体制でございますけれども、昨年9月に開業をして、今年の

4月から常勤医の先生が来ていただいて、大体診療体制が整ってきたということであります。その中で、市

としては従来までこの医療に関係する部署は実質的にありませんで、保健福祉部の中で対処してきたという

実際の実情がございます。しかしながら、来年4月からセンター病院も広域病院として変わる環境にもあり

ますし、またこの医療という部分につきましては上渚滑の診療所、そしてこの休日夜間急病センターの関係

につきましての管理体制というものにつきましては、今後庁内協議の中で、庁内の機構の組織改革も含めた

中で対処、新たな体制づくりも含めて庁内協議をさせていただいて、間違いのないようなその運営をしてい

きたいというふうに考えてございますので、その点でご理解いただきたいというふうに思います。

○議長(山中憲一君) 石田久就君。

○8番(石田久就君) わかりました。市民にとって必要な施設でありますので、体制の見直し等を含めて努力

されていただきたいなと思います。

次に、市営住宅及び借り上げ公営住宅についてですけれども、まず入居承認承継の厳格化について。

先ほどの答弁では、例えば一番若年では26歳ということでしたけれども、当然単身であれば通常の入居申

し込み時点でその資格を有していないことになりますし、このようなことは公平性を著しく損なっていると

私は思います。国のガイドラインが出されたのは平成17年12月、東京都が承継は基本的に配偶者のみとした

のが平成19年8月であることを考えると、紋別市としても既に検討され結論が出ていても当然であると思い

ます。見直しの方向で検討するとの答弁でしたので、近い将来、そのようになるとは思いますけれども、い

つごろまで検討して結論はいつごろ出るのかお尋ねいたします。

○議長(山中憲一君) 吉川建築住宅課長。

○建築住宅課長兼参事(吉川友二君) お答えいたします。

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いつごろまでに結論が出せるかということなんですけども、現在国のほうにおきまして公営住宅法の改正

が予定されておりまして、その中で同居の要件についても触れられておりますので、その辺との兼ね合いも

出てくると思いますので、できるだけ早い時期、できれば1年から2年ぐらいの間で見直しを進めていきた

いというように考えております。

○議長(山中憲一君) 石田久就君。

○8番(石田久就君) わかりました。

次に、訴訟対象者となり得る基準についてですけれども、12カ月以上、20万円以上とのことですけれど

も、まだまだ民間のアパート、マンションではあり得ないような数字で、厳しく基準を見直す必要があると

思いますけれども、今後も悪質滞納者については紋別市は絶対に許さないという姿勢で取り組んでいただき

たいと思います。

それから、ペットの飼育については、今後の建て替え予定住宅から一部ペット共用可能となるとのことで

すけれども、既存の公営住宅については、現在は誓約書をもらっている以上、厳格に対応していただきたい

と思います。答弁は要りません。

次に、学校開放事業についてですが、学校開放事業については地域の要望のない学校を除き9校が平成

23年より実施され、これで市内の対象となる学校すべてが開放されることになりますので、実施に向けて関

係部署と協議をされ、事業運営が円滑に図られるようお願いしておきたいのと、またこの事業が拡大、拡充

されることに伴い、市内のスポーツ団体、サークルなど、多くの市民に活動していただけるよう広報などに

よる周知をして、市民の健康づくりやスポーツ振興に寄与するよう今後とも努力していただきたいと思いま

す。

以上です。

○議長(山中憲一君) ここで昼食のため、午後1時まで休憩いたします。

―――――――――

午前11時58分 休憩

午後1時1分 再開

―――――――――

○議長(山中憲一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

次に、5番阿部徳明君、登壇を願います。

○5番(阿部徳明君) 新風の会を代表して、さきの質問通告に従い順次質問をさせていただきます。

まず最初に、TPP交渉への参加による第1次産業への影響についてお尋ねいたします。

菅首相のTPP、環太平洋戦略的経済連携協定への参加検討の表明以降、関係閣僚からも積極的な発言が

あり、民主党政府は11月9日に関係国との協議を開始する内容の基本方針を閣議決定したわけであります。

TPPは、原則例外品目はなく、関税の完全撤廃であり、第1次産業の崩壊につながるとの思いから、各地

で農業団体を中心に反対運動が急速に広がりを見せております。紋別市にあっても、基幹産業は農林水産業

でありますから、その影響は大きいものと考えます。

私は、漁業者でありますので、まず漁業生産への影響を見てみますと、対象品目はホタテガイ、昆布、ス

ケトウダラ、イカ、サンマ、タラの計6品目で、北海道水産林務部の試算では、漁獲金額1,392億円で、影

響金額は530億円となっております。紋別漁業の秋サケは影響がないものの、一方の主力であるホタテガイ

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は相当な打撃を受けるものと予想されます。

また、農業はより壊滅的な打撃を受けるとされています。紋別市農協における主力である酪農、肉牛につ

いては、その影響が深刻であることから、去る11月27日に網走市において管内農業協同組合農民組織が主催

となり、1,500人規模のTPP交渉への参加断固反対、オホーツク総決起大会が開催されたところであり、

この集会にはオホーツク総合振興局管内の漁業、林業、商工会議所などが共催すると同時に、後援として各

市町村長もすべて参加したと聞いております。したがって、宮川市長も参加をしており、TPP交渉には明

確に反対の意思表明をされたものと考えます。そこで、以下お尋ねいたします。

1点目、紋別市の影響はどのくらいあると考えておられるのか。

2点目、宮川市長のTPP交渉に対するお考えをお聞かせください。

3点目、紋別市の産業構造からして、市長会などを通じて反対の立場で積極的な発言をすべきと思うが、

いかがでしょうか。

以上、3点についてお尋ねいたします。

次に、道都大学跡地利用についてお尋ねいたします。

平成20年に紋別市は道都大学より校地58万3,346平方メートルを無償譲渡されました。その広大な敷地の

中には、学部棟も含めてさまざまな建物が残されており、利用が困難なもの、またさきの決算委員会でも一

部明らかにされましたが、野球の室内練習場のような一部手を加えることにより現状のままで使うことがで

きる施設、一方で企業誘致としての活用などさまざまな議論が一般質問を通してされてきたものを承知いた

しております。宮川市長も市政執行方針で、当市の特性や概存施設を生かせる業種、企業への誘致に加え、

選択肢の幅を広げるため分割譲渡などを検討すると表明されました。無償譲渡を受けて2年が経過し、過去

議会の場でも各議員より多くの質問がされていますが、その都度市長はみずからトップセールスをし、積極

的に企業誘致の考えを市民に語っておられたわけであります。そこで、以下お尋ねいたします。

1点目、企業誘致についての今日までの取り組みと現状、さらには企業側からのアプローチについてあっ

たのかどうかについて。

2点目、一部施設を市民に開放していることが決算委員会で明らかにされたが、そのことが広く周知され

ていない点と、開放の状況について。

3点目、企業誘致が進まない現時点で、私は市民に健康増進の意味からも陸上競技場や野球場などは広く

開放すべき施設と考えますがいかがでしょうか。

以上、3点についてお尋ねいたします。

次に、水産加工業の振興についてお尋ねいたします。

HACCPとは、食品の製造工程ごとに食中毒菌や残留農薬などの危険を予測し対策を立て、特に重要な

工程を集中的に管理する衛生管理の方法であります。最終製品の一部を抜き取り、検査して、全体の安全性

を確認するという一般の方式に比べてさらに安全な食品の提供につながる点ですぐれています。食品の製

造、加工、調理など、施設の衛生基準が向上し、食中毒などの食品事故に遭うリスクが少なくなります。道

内企業におけるHACCP認証工場について、平成21年3月の調査では、紋別が18企業で、次に江別の15、

岩見沢の12となっております。評価基準は1から8段階で、紋別の18企業のうち3社は北海道認定レベル7

以上を取得しております。一口にHACCPといっても、その認証を受け取得するまでにはハード面、ソフ

ト面で大変な労力が必要であります。紋別の企業がいかに熱心に努力を積み重ねてきたか、市長にもより理

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解を深めていただきたいと思います。

私は、紋別の産業の活性化は今後の食の安全・安心を考えると、HACCP抜きには考えられないと思っ

ております。市でも、このHACCP制度に対して理解を深めていただき、道内外に地域のセールスポイン

トとしてもっと強くアピールして、バイヤーや観光客など多くの人々が紋別に来てくれるようにすることが

できれば、飛行機の搭乗率や宿泊施設、また飲食業など副次的な経済効果も期待でき、紋別の産業の活性化

につながるのではないでしょうか。

また、HACCPに関連してのことですが、紋別水産製品検査センターも昨年の実績を下回っています。

ロシアからのカニの輸入が激減したことが原因と見られます。カニばかりでなく、紋別の水産物、例えばサ

ケなどに対してのHACCP認証工場が必要になってくると思います。市もHACCP制度に取り組む企業

の皆さんの結果としての成果を生み出すために精いっぱい努力する、すなわちマネジメントすることが必要

ではないでしょうか。そこで、以下お尋ねいたします。

1点目、HACCPへの企業努力をどう評価し、地域活性化に資するものとしてどう位置づけているの

か、また行政としてどう支援しようとしているのか。

2点目、工場施設などに当たり、以前の工場よりHACCP対応とするためには、雑駁ではありますが、

約1.5倍の建設費用がかかると言われていますが、市補助金の上積みなど支援の拡大は考えられないのか。

3点目、工場建設に当たり、市補助金のほかふるさと融資など、国や北海道の支援なども多くあると聞い

ているが、企業にはそれが具体的な形で見えてきていないとの指摘も多く、これをわかりやすく取りまと

め、これら制度を企業が使いやすく情報提供するのも行政の役割と思ったりしていますが、いかがでしょう

か。

4点目、特にカニなど原料確保のため業界と連携を密にし、市が中心となって北海道や国に具体的に要請

することが産地形成上、ぜひとも必要と考えますが、いかがでしょうか。

以上、4点についてお尋ねいたします。

次に、建設関係について何点かお尋ねをいたします。

まず、市道の改修計画と維持補修についてお尋ねをいたします。

この8月、市議会議員選挙で市内を駆け回りました。その中で、要望が多かったのが簡易舗装道路の改修

についてでありました。市道については、大部分が舗装整備がされたのではないかと思っておりますが、地

域によって地盤が悪い場所とか冬期間の凍上のために傷みの激しい箇所が見受けられ、冬になると凍結で盛

り上がり、軽自動車だと車の底にひっかかったりしてしまうほどだという訴えが多くありました。特に、潮

見町、落石町など、市内の北方向に多かったように思います。また、U字溝と車道との段差がある箇所も市

内至るところで見受けられます。そこでお尋ねいたします。

1点目、車道の改修計画についてお知らせください。

2点目、U字溝及び車、歩道の補修計画について、維持的な補修で直るのか、また敷設替えになるのかに

ついてお知らせください。

次に、渚滑コタン川の整備についてお尋ねいたします。

安心・安全な水道水を紋別市民に提供するため、昨年渚滑川取水口横に第2水源の整備がなされました。

今年9月、12月の民友新聞でも、集中豪雨で高濁度、第2水源が市民生活を守ったと紹介されておりました

が、その結果が早速あらわれたのだと安心し、評価をしているところであります。しかし、その第2水源

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も、その周辺の渚滑コタン川の未整備によりちょっと雨が降ると水浸し状態だと聞いております。

渚滑コタン川については、渚滑セブンイレブン裏から海側は公共残土の埋め立てにより河床をつくり、一

定程度の整備を進めてきていたと理解しておりますが、取水口周辺はいまだ整備がされておりません。ま

た、取水口からの導水管は敷設後、40年以上を経過し、その取り替えが急務であることが以前から指摘され

ております。その導水管敷設替え工事も平成25年ころからを予定されているようでありますので、渚滑コタ

ン川の整備は急を要すると思われます。そこでお尋ねいたします。

渚滑コタン川の整備状況と今後の計画についてお知らせいただきたいと思います。

最後に、市営住宅の入居者選定についてお尋ねいたします。

まちなか居住団地の建設や緑町公営住宅の建て替えによる市営住宅の質的向上のほか、民間住宅との家賃

比較による割安感などにより、市営住宅への入居希望者が多くなっているように思います。入居に当たって

は、年2回程度の募集があり、その都度申し込み抽せんが行われ、当選者が順次入居している状況でありま

す。一番公平、公正な方法として、以前より行われていることは理解をしておりますが、何せくじによる抽

せんですから、くじ運が悪く3年も5年も、5回も10回も申し込んでも希望の市営住宅に入居できない方が

数多くいることも現実であります。その方たちは、自分のくじ運の悪さを嘆きながらも、何か希望の市営住

宅に一日も早く入居できる方法はないのか、工夫がないのかというのが率直な意見であり、私のところにも

複数のこんな相談が寄せられています。道営住宅では、このような声を解決する方法として、要綱を定め、

くじ運の悪さを幾分なりとも解消できる方法で入居者を決定していると聞いております。そこでお尋ねいた

します。

1点目、道営住宅で工夫を凝らした方法でやっていると聞いておりますが、その内容をお知らせくださ

い。

2点目、市営住宅と道営住宅では事情が違うとは思いますが、市営住宅入居者選定に当たり、このような

工夫をぜひともとっていただきたいと思いますが、市長の考え方をお知らせください。

以上で私の質問は終わりますが、再質問は留保いたします。

○議長(山中憲一君) 答弁を求めます。

宮川市長。

○市長(宮川良一君) それでは、阿部徳明議員のご質問にお答えいたします。

初めに、TPP交渉への参加による影響についてでありますが、1点目の紋別市への影響につきまして

は、本市漁業の主力であるホタテについて申し上げますと、北海道は道内全体の影響を176億円と試算して

おり、全道の約7%を占める本市では12億4,300万円の減少と推計され、関連産業も含めて大きな影響を受

けることが予想されます。

農業への影響と2点目のTPP交渉に対する考え方につきましては、さきに石田哲夫議員のご質問にお答

えしたことでご理解を願います。

3点目の市長会等を通じた反対の積極的発言につきましては、全道市長会では11月18日に、東京都で開催

された民主党道内選出国会議員との政策懇談会において、農業をはじめとする北海道の基幹産業が将来にわ

たって地域を支え、着実に発展していくため、国のTPP交渉を含む包括的経済連携の推進等に当たって

は、多様な農業の共存を基本理念とした、これまでの日本提案を堅持し、食の安全、安定供給、食料自給率

の向上、国内農業、農村の振興を損なわないよう対応すること、米や小麦、でん粉、砂糖、牛肉、乳製品等

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の重要品目を関税撤廃の対象から除外すること、道民合意がないまま関税撤廃を原則とするTPPへの参加

を決して行わないことの以上3項目について強く要請したところであります。今後も全道市長会の一員とし

て、国の動向を見きわめながら、関係機関と歩調を合わせた取り組みを行ってまいります。

次に、道都大学跡地利活用についてでありますが、1点目の企業誘致の取り組みと現状、企業からのアプ

ローチの有無につきましては、さきに石田久就議員のご質問にお答えしたことでご理解願います。

2点目の一部施設の市民開放についてでありますが、貸し出しに関する経緯につきましては、さきの石田

久就議員のご質問にお答えしたとおりでありますが、市といたしましてはスポーツ少年団の活動支援、地域

スポーツの推進のため、冬期間でも土の上で練習ができる網走管内において数少ない施設であり、ほかに代

替性のある施設がないことから、照明、暖房の確保、簡易トイレの設置、日常の除雪や使用時の門扉の開閉

については、父母連合が行うことを条件に、野外のグラウンドが使用可能となる4月末までの予定で室内練

習場をお貸ししております。この利用につきましては、児童生徒による冬期間の使用で紋別野球協会からの

支援要請もあり、広く野球関係者には理解をいただいているものと考えておりますが、市民への周知は特に

行ってはおりません。

次に、開放の状況につきましては、紋別、潮見、南が丘スポーツ少年団、紋別中学校、潮見中学校野球

部、紋別高校野球部が土日、冬休み、春休みを含めた4月末日まで利用するもので、使用する団体の責任者

が室内練習場の安全を点検しながら使用しているものであります。

3点目の大学跡地の体育施設開放につきましても、さきに石田久就議員のご質問にお答えしたことでご理

解を願います。

次に、水産加工業の振興についてであります。

1点目のHACCPへの評価と行政の支援についてでありますが、本市は水産加工業の振興について総合

計画の衛生管理体制の推進を主要施策に掲げ、食の安心・安全の確保と強化を目指し、平成18年度から地場

製造業活性化支援事業を創設し、HACCPに取り組む企業に対し支援を続けてまいりました。また、各企

業も食の安心・安全を真摯に考え、施設整備を行ってまいりました。その結果、紋別市は道内でもHACC

P対応施設数が高い水準にあると評価を受けているものと考えております。あわせて市では水産加工業協同

組合が作成したバイヤー向けパンフレットの作成や東京で開催された商談会などに人的支援をするなど、紋

別ブランドを官民一体となって周知に努めてまいりました。今後とも引き続き紋別産品の食の安心・安全に

ついてPRを進めてまいります。

2点目の工場新設等への支援の拡大についてでありますが、工場の新設等の支援につきましては、補助要

件は異なりますが、投資額300万円から3,000万円までは地場製造業活性化支援事業、3,000万円以上は産業

施設誘致等促進条例と利用者が工場等の整備費に応じ利用されておりますことから、支援の拡大は行わず、

引き続き制度の実施を進めてまいります。

3点目の工場新設等に対する国等助成制度の周知についてでありますが、工場の建設等に当たり、国、道

の補助制度等は所管する機関や省庁が多岐にわたり、窓口となる市の部署も異なりますので、今後それぞれ

の補助制度について関係する部署が連携をして補助制度をまとめた文書の配布やホームページによるわかり

やすい周知に努めてまいります。

4点目のカニ等原料確保に向けた国、道への要請についてでありますが、本年度のカニの輸入量は例年に

比べ激減しており、地域経済に与える影響も大きく、憂慮すべき事態であると認識しております。そのため

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に、本年6月には稚内市とともに国会議員への中央陳情を行うとともに、本市で開催された民主党地域政策

懇談会において地域の実情を訴えてきたところであります。また、9月には水産庁職員による現地調査、

10月には稚内市職員との情報交換、11月には北海道職員との意見交換などを行ってきたところであります。

今後とも引き続き情報収集に努めるとともに、現状の打開と今後の輸入について関係機関への要請や協議

を重ねてまいります。

次に、建設問題についてであります。

1点目の市道の改修計画と2点目のU字側溝と車道及び歩道の維持補修につきましては関連がありますの

で、あわせてお答えをさせていただきます。

議員ご指摘のとおり、市街地における生活道路はほぼ整備を終えてきたところでありますが、舗装構成が

簡易であるため、春先の凍上や経年劣化により改修を必要とする道路が増えてきております。そのため、路

面の損傷度や沿線状況並びに交通量等を考慮しながら平成11年度より約19キロメートルを順次整備し、自動

車の円滑な走行と良好な生活環境の確保に努めております。

また、凍上等に起因した車道とU字側溝に生じた段差により安全な通行及び住宅の出入りに支障を来たし

ている箇所につきましては、管渠へ排水方法を変更することで凍上対策を行っており、歩道につきましては

歩行者の安全性を確保するため、段差解消等の維持補修を行っております。これからも道路環境の整備につ

きましては、地域の状況を把握しながら、人と車が安全で快適に利用できるよう、改修と維持補修との連携

を図り、優先度の高い道路から引き続き整備推進に努めてまいります。

次に、渚滑コタン川の整備についてでありますが、本河川につきましては、災害の発生防止と流水の正常

な機能が維持され、また河川環境の整備と保全がされるよう平成13年度から家畜市場裏より公共残土を利用

しながら河川整備を進めてきており、平成17年度には国道までの約500メートルを、さらに本年9月末まで

で国道から旧鉄道跡地の約500メートルが完了したところであります。今後とも公共の安全が保持されるよ

う引き続き旧鉄道跡地から渚滑5線までの約600メートルについて公共残土を利用し河川整備を進めていく

予定であります。

なお、第2水源地周辺の浸水につきましては、本河川から流出したものではなく、異常気象による長雨に

より地形の低いところに水がたまったものと考えております。

次に、市営住宅の入居者抽せんについてでありますが、1点目の道営住宅の抽せん方法につきましては、

複数年度連続して落選されている方や北海道が特に居住の安定を図る必要があると定めた方に抽せん番号を

複数付与し、当選率を引き上げるというもので、具体的には複数年度連続して落選していて、申し込み時に

それまでの応募回数がわかる抽せんカードを持参している方を対象に連続落選の年数に応じて本年度分1戸

に落選年度回数分を加え、その者の抽せん番号を増やすものであり、また特に居住の安定を図る必要がある

者として、北海道規則による高齢者、障害者、子育て世帯等の対象条件に該当する場合は、その該当する分

だけさらに抽せん番号が増える仕組みとなっております。

2点目の市営住宅入居者選定においても、工夫した抽せん方法をとるべきではとのことでありますが、市

営住宅と道営住宅とでは募集方法が異なり、道営住宅は一定のあき戸数が生じたときに住戸別に入居者を募

集し、抽せんにより入居者を決定しておりますが、この方法ではあき住戸が生じても入居希望者はすぐに入

居できない状況となっております。一方、市営住宅は年2回、建て替え及び用途廃止予定団地を除く市内す

べての団地を対象として、希望団地ごとの入居者の募集を行い、抽せんにより入居の順番を決定しており、

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あき住戸が生じた場合は優先順位により入居希望者が即入居できることとなっております。

なお、市営住宅の応募状況につきましては、オーシャンビュー団地やアルモニー団地などのまちなか公営

住宅や緑団地、落石町団地、落石1丁目団地などの比較的新しく利便性のよい団地に集中しており、これら

の団地につきましてはあき住戸がなかったり、または少ないことから、入居順番が上位であっても入居が困

難となっているのが実態であります。しかし、希望する団地への入居を目指し、何度も募集に応じて抽せん

に参加される希望者も多くいることから、紋別市入居者選考委員会の意見もいただきながら、本市の実態に

適した抽せん方法について研究していきたいと考えております。

以上で答弁を終わらせていただきます。

○議長(山中憲一君) 阿部徳明君。

○5番(阿部徳明君) 1点目のTPP交渉への参加による紋別市の影響などについてのことに関しては、さき

の石田議員からの質問とほぼ同様ですので、あと水産関係に関しては市長の今の答弁で理解しました。

それと2点目の道都大学跡地利用についてでありますが、これは石田久就議員も同じような質問をして、

その質問の回答の中に、パンフレットなどを出して市民の人たちには理解してもらうようにしてるっていう

こと、先ほどの答弁の中にありましたので、この2点目についてもそういうことで理解をしました。

3点目の水産加工業の振興についてでありますが、私の質問の中にもありましたんですけども、やっぱり

紋別はHACCP認証レベルでは道内1位だと私は思っております。実際資料を調べたところ、道内1位な

んです。それで、この紋別、この地域がやっぱり北海道一っていうことをもっと道内外にもう今以上にアピ

ールして、いろいろな食の安心・安全には紋別っていう市はもう特にか一生懸命やっているっていうことを

アピールすることによっていろんな産業につながるんでないかというような考えでありますので、ぜひその

ように強力にやってもらいたいということと、あとロシアの輸入ガニの激減の問題に対してですが、もうこ

れは急務にやってもらわないと、今現状紋別のカニを扱ってる水産業者でも今の状態だと、来年はもうこの

まんまだと仕事できないと、もう仕事をやめるほかないというような業者も何業者かいますので。ぜひと

も、稚内と競合しながらやっていくっていうこともわかるんですけども、これも今もう12月ですよね。これ

もう年明けて春も3月、4月ったら、もう仕事に入りますので、本当もう目の前のことなんです。そんなこ

とで、これはもう本当急務に、とにかく今までの方法ではもう紋別港には輸入ガニが入ってこないので、と

にかくもう北海道だとか行政に訴えて、とにかく早い段階で何とかロシアから船が入ってくるようにってい

うことで、ぜひ水産課長はじめよろしくお願いします。

あと、建設問題についてでありますが、建設問題についてはできるだけいろいろ、ちょうど市議会議員選

挙が8月にあったときにいろいろそういうような声が多数ありましたので、よろしく早いうちに整備するよ

うに。

あと、渚滑コタン川の整備についてですが、異常気象のせいであの水浸しになったと。そしたら、来年は

じゃあ異常気象がないのかと。これはあってからでは遅いのであって、なるべく異常気象、ぜひこれだけも

う地球環境が変わってきてるんですから、ぜひとも早く何らかの対策をとってもらうようにお願いします。

以上、私の再質問はあれなんですけど、今の水産業のことに関してと渚滑コタン川の水浸しのおそれがあ

るっていうことでのちょっと回答を係のほうからちょっと説明をお願いします。

○議長(山中憲一君) 渡辺水産課長。

○水産課長(渡辺 史君) お答えいたします。

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まず、1点目の行政が積極的に食の安心・安全についてPRが足りないというようなご指摘がございまし

たけれども、私どもも答弁にもございましたように、地場製造業活性化支援事業によりまして企業の皆さん

へよりHACCPをとりやすくするような制度もつくっておりますし、昨年度から始めております港区との

かかわり合いの中で、地場の安心・安全な食の売り込みも積極的にやっておりますので、今後引き続きその

ようなことで産業部だけじゃなくて、関係する部署と連携をとりながらそういうPRに努めてまいりたいと

いうふうに思いますし、カニの問題につきましては、待ったなしということで、私どもも先ほど答弁にもご

ざいましたように、水産庁あるいは道に行きまして要請活動をして実情を訴えてるところでございますが、

早急なる打開に向けてアクションを起こしていきたいなというふうに考えてることでご理解いただきたいと

いうふうに思います。

○議長(山中憲一君) 加藤土木課長。

○土木課長(加藤公之君) コタン川についてお答えします。

コタン川につきましては、先ほど市長さんのご答弁もありましたけども、順次今整備に努めているところ

でありますが、第2水源の近くにつきましてはまだ自然の状態でありまして、昨年なんかもまだ水たまりと

いう感じになっておりますし、また第2水源が今のコタンの位置からっていうことから考えまして、約

300メートル以上離れておりまして、位置的にも一番低いとこに第2水源ができてるということもございま

して、地下水位の変動等によりまして昨年度の水没の大きな原因としてはそういうことが考えられるんじゃ

ないかと思います。また、コタン川につきましては、今後も随時整備推進に努めてまいりたいと考えており

ますんで、よろしくお願いいたします。

○議長(山中憲一君) 阿部徳明君。

○5番(阿部徳明君) わかりました。いずれにしても、何回ももうくどいようで申しわけないんですけども、

本当に関係してる業者の人たちは来年もう仕事ができないっていうことで、本当にもう大変な思いをしてる

と思いますので、よろしくそちらのほうなるべく早く進めてもらうようにお願いします。

あと、コタン川のことに関しては理解しました。

これで私の再質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

○議長(山中憲一君) 次に、2番牧野正則君、登壇を願います。

○2番(牧野正則君) 私は、未来の会の一員として、さきに通告した順に従って質問をさせていただきます。

日本人がかつて経験したことのない少子高齢化の時代に入り、都市部でも旧住宅街での老人のひとり暮ら

し、孤独死など、高齢化による問題が提起されています。また、北海道も例外ではなく、とりわけ地方都市

では急速な高齢化が進み、さらに人口減に拍車がかかっている状況にあります。紋別市は、今後どのような

都市像を描き、将来を見据え、地域の住民の声を聞き、それを具現化するため市民とともに紋別市のさらな

る発展のため必要な施策を展開していかなければなりません。しかしながら、紋別市が向かう方向性、いわ

ゆる目標に向かう軸が見えない。ビジョンがはっきり見えないのであります。これからの地方は、自分たち

のまちをどのようなまちにしたいのかビジョンを定め、核となる目標を掲げ、市民と一体になってまちづく

りを進めていくことが必要条件と考えます。

今後の紋別市施策の指針となる第5次総合計画がつくられました。紋別市は第1次産業のウエイトが高

く、他の都市との産業構造の違いが鮮明に出ています。しかも、各産業の就業人口も減少しています。さら

には、市民意識アンケート調査では、実に紋別市民の83.3%が紋別市は元気がないと感じている結果が出て

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います。今後この総合計画の指針にのっとり、各種施策が3カ年ごとに見直され、達成に向けて実施され、

紋別の発展に官民一体となって寄与していく重要な指針であります。上記のことを踏まえ、ビジョンを明確

にし、そして目標達成に尽力していただきたいと思います。

それでは、各項目の質問に入らせていただきます。

まず、安心・安全もんべつ産品プランについて伺います。

紋別市は言うまでもなく、オホーツクの新鮮な食材を届ける生産地であり、食材の質、量とも北海道を代

表する地域であります。その食材を使った製品も多々市場に出ていますが、製品から紋別というイメージが

感じられる製品はごく少数しかありません。地域間競争が激化する中、このオホーツク地方でも、網走市で

は釣きんきが、北見市では北見塩焼きそば、端野町ではたんのカレーマラソン、興部町ではノースプレイン

ファームの生キャラメル、チーズ等、各地でまちおこし、商品の開発等に盛んに試行錯誤して取り組んでい

ます。

また、オホーツク地域ではふれあいファームというキャッチフレーズのもと、私たちの農場で農業を身近

に感じてみませんかというプレートをつくり、体験、見学、手づくり、食事、収穫直売、宿泊と地域に合わ

せたファームインを実施しています。紋別でも4軒の農場が体験、見学を実施していますが、いずれも体

験、見学のみであります。他の地域では、網走市では13軒、女満別では12軒、斜里では5軒、訓子府では

11軒、滝上では3軒となっています。つくったもの、収穫したものを直接消費者に味わってもらう、体験し

てもらう、このことがやがて口コミにより広がり、地域のブランドとしてつくられていきます。一足飛びに

紋別に来てください、海の幸、山の幸が新鮮でおいしいですよじゃだめなんです。

幸い、紋別市にはオホーツク海、山、川があります。他の地域ではない強みでもあります。この強みを生

かした観光は紋別ではあいすらんど共和国、流氷遠足、ガリンコ号の釣りクルーズ、渚滑川のフィッシング

等がありますが、まだまだ紋別は発展途上であります。地域ブランドとは地域そのものの魅力でブランドに

なるもの、そこに住む人がブランドになるもの。何も製品だけではありません。その地域の持っている価値

を見出し、人、物、資金の投下によりつくり上げていくものと考えます。これこそが行政にかかわる者の役

目ではないでしょうか。そこで伺います。

1つ目、紋別ブランドづくりの現状についてお聞かせください。

2つ目、はまなす牛の展開において問題点、販路拡大についての紋別市の見解をお聞かせください。

3つ目、ホワイトカレーの今後についてお聞かせください。

4つ目、他の地域との差別化をどのように図っていくのか見解をお聞かせください。

次に、交流拡大事業について伺います。

言うまでもなく、交流拡大事業は紋別市の事業の成功例として高く評価されます。21年度では16団体、

435人がこの地で合宿し成果を上げています。さらなる誘致に向けて頑張って実績を上げていただきたいと

思います。

おためし暮らしでは58人、日数にして延べ1,535日の滞在日数となっています。季節別では、夏16世帯、

秋8世帯、冬1世帯と、圧倒的に夏に集中しています。滞在日数も7日から63日までと長期の滞在となって

います。ここで滞在の目的を考えると、本州からの避暑が目的でしょう。これだけの人数がこの地に避暑に

来て生活を楽しんでいる現状がうかがえます。今後、避暑地としての紋別市を選択する人々はますます増え

てくると予測されます。そのため、居住の確保、情報の発信、地域の人々との交流など進めていかなければ

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なりません。そこで伺います。

1つ目、このおためし暮らしの事業を進める上で住居の確保、情報発信など、インフラの整備についてど

のような考えを持って進めているのかお聞かせください。

2つ目、交流マイスターの育成、具体的プランについてお聞かせください。

次に、観光について伺います。

紋別市の総合計画では、年間観光入り込み数67万3,000人に目標を設定してますが、21年度の数値では

48万2,823人と、前年比の95.1%と減少しています。減少している施設別では、オムサロの原生花園、マイ

ナス1万1,235人、紋別公園、マイナス2,889人、せせらぎ公園、マイナス2,344人、流氷科学センター、マ

イナス2,356人、オホーツクタワー、マイナス1,315人、ホワイトビーチ、マイナス2,809人、港まつり、マ

イナス3万3,840人、グルメまつり、マイナス1,762人となっています。反面、観光宿泊客数はプラスの

1,357人、上藻別駅逓で1,654人、流氷まつりが3,904人と健闘しています。全体ではマイナス2万4,755人と

前年キープができずに減少しています。紋別市の主要な施設、イベントがかなりダウンしています。そこで

伺います。

1つ目、67万3,000人の目標に向けて施策を具体的にお知らせください。

2つ目、地域資源を生かした新しい体験観光の現状についてお聞かせください。

3つ目、地域情報の発信状況と新たな手法があればお知らせください。

4つ目、観光ボランティアガイドの育成事業の成果についてお聞かせください。

次に、空港対策について伺います。

オホーツク紋別空港利用状況を見ると、残念ながら搭乗率は年々減少傾向にあります。この問題について

は、議会でたびたび議論されていましたが、数字を見る限り、残念ながら対策が有効に作用していない現状

であります。19年度53.1%、20年度52.4%、21年度51.7%と、過去3年間で1.4%、乗客数で1,522人減少し

ています。空港利用促進協議会決算では、毎年4,000万円もの資金を使い、具体的な中身がよくわからない

状況にあります。中身を精査し、紋別の観光に必要な部分を徹底的に議論し、そして中身をより確実性の高

い商品としてつくり上げ、都市圏の旅行業者と連携して販売していく、この姿勢が大切であります。このま

までは、旅行業者に丸投げであなた任せにほかなりません。紋別便が金額が他の空港より高い現状もありま

す。そのため、旭川、女満別空港利用客もかなり多いように思われます。そこで伺います。

1つ目、羽田便利用客に対するメリット、補助等はできないのか。

2つ目、ツアー商品として現状どのような商品が販売されているのか、あれば何社が扱っているのかお聞

かせください。

3つ目、レンタカーの助成事業の実績をお聞かせください。

次に、プレミアム付商品券について伺います。

第3回定例会で緊急雇用創出推進事業として1,228万5,000円、プレミアム商品券発行事業補助金2,650万

円が補正予算計上され、可決されました。趣旨は、地域商業の活性化の起爆剤として商工会議所並びに商店

街からの要請に応じたものと説明がありました。1万円で15%、1,500円のプレミアムというものでありま

すが、当初販売に苦戦、交換枚数を上げたことで販売が伸びたと聞いておりますが、現状をお知らせくださ

い。

また、この時期の設定について紋別市としてどのような見解を持っているのかお知らせください。

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以上で私の質問は終わりますが、再質問は留保いたします。

○議長(山中憲一君) 答弁を求めます。

宮川市長。

○市長(宮川良一君) それでは、牧野議員のご質問にお答えいたします。

初めに、安全・安心もんべつ産品づくりプランについてでありますが、1点目の紋別ブランドづくりの現

状につきましては、地域経済の活性化のため、生産者、事業者、行政が連携し安全・安心な食を基本として

他地域との差別化を図るさまざまな取り組みを進めているところであります。

平成19年3月に発足したもんべつ産品ブランド化推進協議会の現状につきましては、本年度の取り組みと

して地域資源や、それを使った製品の加工過程で排出される副産物の活用で新たな特産品の開発に取り組

み、今月8日にホタテの煮汁を使ったお茶漬けやオホーツクのカニをふんだんに使ったシュウマイなどの試

作及び試食会を開催しております。

また、情報収集と発信戦略として、昨年度に緊急雇用制度を使い地場製造業者等を回り、製品等のデータ

収集を行っておりますが、本年度はこのデータを活用し、ガイドブックの作成に取り組んでいるところであ

ります。市の施策では、安全・安心を確保する自主管理体制の充実や衛生管理体制に対する支援を行ってお

りますが、近年では地場製造業活性化支援事業において5件のHACCP導入実績があることや紋別市水産

製品検査センターで行う細菌検査用機器の充実などが行われているところであります。このほか、SGEC

森林認証取得の取り組みとして、近隣市町村を巻き込み29万7,000ヘクタールの日本一の面積を有する地域

として着実に注目される取り組みをしております。

2点目のはまなす牛についてでありますが、オホーツクはまなす牛につきましては平成18年度にオホーツ

クはまなす牛販路拡大事業の実施により道外への販路拡大と地産地消を目的に市も支援したところでありま

す。この結果、道外の販路拡大は従来からの販路であった大阪府に加え、愛媛県や鹿児島県にも拡大し、平

成21年度の出荷頭数は4,125頭と、平成18年度実績の3,701頭と比較すると11%の伸びとなっており、道外へ

の販路拡大については一定の成果があったものと認識しており、今後とも堅調に推移していくものと考えて

おります。しかしながら、地元消費者への浸透につきましては、生産者団体によるグルメまつりや流氷まつ

りなど、イベントでの販売促進活動の取り組みや学校給食への食材提供を行い普及に努めておりますが、地

元販売店は2店舗での取り扱いにとどまり、地元消費者への浸透は不十分と言わざるを得ない状況となって

おります。今後は、今までの販売促進活動や取扱店の維持を図るとともに、地元取扱店の新規開拓などにつ

いて機会あるごとに生産者団体へ働きかけてまいりたいと考えております。

3点目のホワイトカレーの今後についてでありますが、オホーツク紋別ホワイトカレーは紋別産のホタ

テ、牛乳、道産米と流氷をイメージするホワイトルーを使用することで他地域との差別化を図り、地産地消

型新ご当地グルメとして平成19年7月に北海道で6番目に誕生しました。新鮮な企画、商品として多くのテ

レビ、雑誌などに紹介され、1年8カ月で約2万食を販売し、現在道内だけでも20以上あるご当地グルメで

年間5,000食を売れば健闘していると言われる中、3年目の昨年は夏の天候不順による観光客の減少もあり

ましたが6,500食を販売、今年も11月現在で7店舗で約5,000食を販売しております。

しかしながら、議員ご指摘のとおりホワイトカレーイコール紋別というイメージの定着には至っておら

ず、多くの市民も名前は知っていても食べたことがないのが現実かと思います。参加提携店で組織する協議

会でも、ホワイトカレーの継続は観光面、経済面からも重要であるとの認識であり、来年度に向けて新組織

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を立ち上げ、新たな企画運営をしていくこととしています。具体的には、市民やフリーの来紋客層も興味、

関心を持てるようなPR活動の展開、近隣町村イベントへの参加、市民向けレシピの公開と食育活動への協

力のほか、現行のホワイトカレーのほかにもレトルトやパンなどでの提供も検討していくこととしていま

す。市といたしましても、協議会の活動に積極的にかかわり、ホームページやパンフレットを利用した広報

活動やイベントへの協力など、支援体制をとってまいります。

4点目の他地域との差別化でありますが、ブランド化協議会では今後も地域資源を使った産品の開発や改

善を加えていくとともに、情報発信用に作成を進めているガイドブックについても、本年度は水産加工品を

中心に掲載する予定でおりますが、来年度以降も掲載ジャンルを追加する形で充実してまいります。また、

地場製造業活性化支援事業で道内トップクラスにあるHACCP導入工場及び衛生管理体制の充実や国が示

す木材自給率50%を目指す国産材の利用促進政策により、産地証明がなされ、適正に管理された森林から産

出された木材として証明される森林認証材など、これらの取り組みにより他地域との差別化が図られ、地域

経済の活性化につながるものと考えております。

次に、交流拡大事業についてであります。

おためし暮らしにつきましては、2地域居住あるいは定住促進のため平成17年度に北海道移住促進協議会

に加盟をし、今日まで鋭意取り組んできたところであります。昨年度は全道的にも滞在日数及び利用人数が

増加傾向にある中、本市は滞在日数で全道1位という実績を残すことができました。このことにより、豊か

な自然環境に加え、魚介類に代表される安全・安心の食への理解がより深まり、地域の魅力を発信すること

ができたものと思っております。

1点目の住居の確保、情報の発信などインフラ整備についての考えでありますが、現在おためし暮らしに

使用している住宅は、旧教員住宅7棟と民間からの借り上げ住宅1棟を利用しておりますが、希望時期が重

なった場合など、お断りしているケースもあることから、来年度に向けさらに提供できる住宅の確保に努め

たいと考えております。また、おためし暮らしにかかわる情報発信につきましては、市のホームページの活

用と職員を関東圏、関西、中部圏に派遣し、プロモーションに参加させており、今後とも本市への理解を一

層深めていただくことに努めていきたいと考えております。

2点目の交流マイスターの育成についてでありますが、交流マイスターとは一般的に交流を支える指導者

を意味しているものでありますが、おためし暮らしを希望され滞在されている方は、ご自分の住まわれてい

る地域では体験のできない自然環境なり趣味などを通じて積極的に交流を希望される場合もありますことか

ら、受け皿となる交流マイスターの育成は肝要と考えております。本市には、幸いにも陶芸、ソバ打ち、織

物など指導的立場の方が多くおられますが、滞在者のニーズに可能な限りこたえられるような仕組みづくり

に取り組んでまいります。いずれにいたしましても、来年度におきましては体験型のメニューを組み入れ、

より一層地域への理解と市民との交流が図られるよう方策を講じてまいりたいと考えております。

次に、観光についてであります。

1点目の年間観光入り込み客数67万3,000人の達成に向けての施策についてでありますが、国では平成

20年8月に観光庁を新設し、観光立国の実現に向け訪日外国人の増加と国内旅行の宿泊数の増を進める施策

の展開をしており、北海道も国の観光立国推進基本法の基本理念を踏まえ、東南アジアを中心とする外国人

観光客誘致と滞在型観光の推進に積極的に取り組んでおります。本市におきましても、観光と交流事業、空

港利用対策を一元化し、交流人口の拡大を図るため、昨年8月に観光交流推進室を発足させ、観光協会を中

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心に官民一体となって観光施策を進めているところであります。国の積極的な観光推進の動きとともに、交

通インフラの整備も進み、高速道路の延伸や料金の一部無料化もあり、本市の今年度上半期における観光入

り込み客数は33万3,000人で、対前年比123.7%と、過去5年間で最高の入り込み客数となっております。網

走管内の状況を見ましても、網走市109.2%、北見市101.8%、斜里町102.6%、網走管内全体で107%で、他

の地域と比べても突出した伸び率であり、特に市が長年要請活動を続けてまいりました旭川紋別自動車道の

丸瀬布までの全線供用開始、金八トンネルの開通、道立流氷公園のオープンも追い風となり、さらに本年度

から取り組みました観光資源発掘事業や高速道路サービスエリアと連携したPR活動が功を奏したものと思

います。経済や政治の動向次第で不透明な要素はありますが、総合計画の着実な実現に向けて関係者が中短

期の方向性や隔年ごとの目標などを共有するなどして、地域資源を生かした新たな体験観光、食観光の取り

組みを計画的に推進するよう努めてまいります。

2点目の地域資源を生かした新しい体験観光の状況についてでありますが、北海道観光振興機構とのタイ

アップにより本年7月から10月にかけ、不思議遺産オホーツク、紋別市独自の事業として紋別三大ロマンな

ど、オムサロ遺跡、鴻之舞金山、三室番屋をめぐる体験観光や、これらの新しい観光資源の魅力を伝える無

料体験バスツアーも実施し、紋別の歴史遺産、産業遺産を中心とした新たな観光資源の発掘と体験観光の創

出を図っております。

また、来年1月からのロングランイベント、ウインターフェスティバルinもんべつでは、夜の紋別を楽

しむロマンチックツアーなど新たなイベントを実施し、スケールアップを目指すなど、自然環境や天候に左

右されない取り組みも強化しているところであります。しかしながら、多様なニーズに対応したメニューと

してはまだ十分ではなく、引き続き新たなメニューづくりが必要でありますが、市単独では限界もあり、近

隣町村との広域連携も強く推進してまいります。

3点目の地域情報の発信状況と新たな手法についてでありますが、近年観光情報の入手はパソコンの普及

で観光施設などが発信するホームページを利用することが主流となっておりますことから、市のホームペー

ジにつきましてはより利用しやすいよう、ポータルサイトを設けるなどリニューアルを進めており、観光協

会のホームページにつきましても昨年からブログを開始し、本年度は動画による情報発信をはじめ内容を充

実させております。

また、外国人観光客向けとして4カ国語に対応したパンフレットの作成やホームページについても同様の

対応に着手しております。このほか、新たな手法として最近急速に普及しておりますiPadに代表される

モバイル端末に対応した無線LAN、Wi-Fiの普及にも取り組んでおり、既に市内の観光施設、ホテ

ル、観光関連企業など9カ所で設置と運用が予定されております。今後も利用状況や利便性、利用者の声な

どを生かしながら普及について働きかけをしてまいります。

4点目の観光ボランティアガイドの育成事業の成果についてでありますが、市内には現在自然と野鳥の宝

庫であるコムケ湖をフィールドとするコムケの会、全国でもまれな金山を中心とする産業遺産と黄金体験学

習に取り組む上藻別駅逓保存会、各種イベントの観光ガイドを担う紋別市観光ボランティアガイドの会の3

つのガイド組織があります。コムケの会では、三室番屋復活プロジェクトが昨年秋から取り組みましたコム

ケネイチャーツアーを通年で受け入れできるようガイドの体制強化を図り、平日の個人客の受け入れのほか

本年11月現在7本、193名のツアー客を受け入れしております。さらに、三室番屋復活プロジェクトと連携

の中で、1年という時間をかけて四季折々の魅力を伝える新たなガイドの養成を継続中であります。上藻別

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駅逓保存会も本年度実施した不思議遺産オホーツク、紋別三大ロマンを契機に、鴻之舞のコースガイドのブ

ログ化を図り、観光客のニーズにこたえられるレベルの充実が図られていると聞いております。また、紋別

市観光ボランティアガイドの会においても、現在市内宿泊客に対応した早朝観光コースガイドの検討を進め

ており、来年度から実施をしたいと伺っております。

議員ご指摘のとおり、紋別には豊かな自然環境、食材、特色ある産業などすぐれた観光資源があります。

こうした観光資源や商品の魅力を伝える一番効果の高い手段は人であり、ガイドの養成はこれらの観光、と

りわけ体験型観光の推進のキーポイントであると思います。さらに市民対象に観光スポット体験ツアーや接

遇研究も実施し、ガイドや観光関係者のみならず市民すべてが観光客と交流する積極的な意識づくり、機運

づくりに努め、ホスピタリティー豊かな観光のまちづくりに取り組んでまいります。

次に、空港対策についてであります。

本年4月から11月までの搭乗者数は3万3,688人で、対前年同期と比較いたしますと969人の増となってお

り、対前々年度比では1,325人の増となっております。10月31日より機種が126人乗りから167人乗りに変更

になっており、このことから搭乗率で53.1%と、対前年同期比で0.1ポイントの減で、対前々年度では0.3ポ

イントの増となっております。

1点目の東京からのお客様に対する助成についてでありますが、団体に対するバス助成については、今後

も継続したいと考えております。個人客に関しては、現行では安価な紋別フリープランやANAスカイホリ

デーの商品があります。いずれも10日前までの予約が必要となり、紋別フリープランは紋別振興公社でのチ

ケット取り扱いとなります。このことから、首都圏でのPR不足が懸念されているところでありますが、東

京-紋別間をはじめ東京都港区商店街との交流の機会などをとらえ、紋別フリープランの周知に努めている

ところであり、今後は市のホームページをはじめふるさと納税をいただいている方やスポーツ、文化合宿で

つながりのある大学の校友会組織などを通じ幅広く需要の掘り起こしを図ってまいりますが、議員の皆様に

もぜひPRをお願いいたしたいと思っております。

2点目のツアー商品についてでありますが、本年度で申し上げますと、クラブツーリズムにおいて造成い

たしている商品としては、稚内・紋別・猿払で愉しむ本場の味オホーツク旬鮮グルメ旅や朱鞠内湖・神路渓

谷・錦仙峡秋の美景紅葉絵巻など、さらに年明けの船上から眺めるオホーツク海の日の出などがあり、その

ほかには読売旅行、朝日旅行、近畿日本ツーリスト、阪急交通社などでツアー商品を手がけていただいてお

ります。また、JTB、旅行計画、ビッグホリデーなど、現在まで延べにして十数社にツアー商品の造成を

いただいております。

3点目のレンタカー助成についてでありますが、近年の旅行客の嗜好が団体旅行から個人旅行に移行して

いる傾向から、平成19年度から実施をしております。期間につきましては、4月から10月までとし、平成

20年度は408台、昨年度は536台となっております。いずれにいたしましても、地域の持つ特色ある観光資源

の発信に努め、今後とも全日空のアドバイスをいただきながら、なお一層首都圏の旅行業者と連携を図って

いきますことでご理解願います。

次に、プレミアム付商品券についてでありますが、市内経済対策で小売商店の顧客拡大のきっかけづくり

や商業者の連携強化、市民の生活支援などを目的に紋別市プレミアム商品券実行委員会に対し、プレミアム

の一部を市が支援し、発行総額2億3,000万円で実施されております。

1点目の商品券販売状況につきましては、11月20日からの1週間は広く市民に行き渡るよう1人2セット

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を限度に販売しております。この期間の実績は6,311セット、6,311万円の販売があり、その後同月の29日か

ら1人5万円まで購入限度を引き上げ販売しております。12月6日現在の販売実績累計では1万2,768セッ

ト、1億2,768万円の売り上げとなっております。

2点目の本事業の実施時期についての見解でありますが、平成20年度から2カ年、国の緊急経済対策を受

け企業の経営安定化及びその効果による雇用の場の確保を最優先とした独自の金融支援策を講じてきており

ますが、今回は経済不況に対する緊急的な経済対策として国の補正予算が予想されましたが、年末商戦に間

に合わせるため、国の補正を待たずに先行して補正予算措置をさせていただき、事業実施しているものであ

ります。本事業は、前回の金融支援事業施策とあわせ適切な時期及び事業内容と判断をしております。

以上で答弁を終わらせていただきます。

○議長(山中憲一君) 牧野正則君。

○2番(牧野正則君) では何点か再質問をさせていただきます。

紋別のブランドづくりに関しては、今市長の答弁の中でほとんど確認できましたが、地域の生産業者、も

しくは観光業者との連携の中でデータを活用して取り組み中っていう今答弁ありましたね。取り組み中って

いう言葉が出ること自体が私ちょっと不思議に感じてしまうんです。なぜかというと、この問題に関しては

もう10年も15年も前から地域ブランドっていうことが言われてるわけです。去年の私12月にも質問したと思

いますけど、その中でもやはり取り組み中とかっていう形なんです。現在、地域ブランドの中で出てきて、

本当に紋別の商品として出てきてる商品ていうのは、カニ甲羅ですか、北の漁師の晩ごはん、イメージとし

てはあれぐらいしか浮かばないんです、私は。ただ、産地としての食材、先ほど阿部議員も言ってましたけ

ど、超一流商品が非常にとれる地域の中で、これだけのいい商品があるのに製品化がなかなかできない。取

り組みの中でHACCPの関連で北海道一だという言葉も出てました。であれば、なおさらそういう生産業

者、もしくは販売業者、それと観光業者と連携をとりながらやっていってできてても不思議じゃないという

ふうに感じるんです。この辺についてのちょっと見解、もう一度お聞かせ願えませんか。

○議長(山中憲一君) 能戸産業部長。

○産業部長兼まちづくり推進室次長(能戸邦博君) それではお答えをさせていただきます。

取り組んでいるのがちょっと遅過ぎるんじゃないのかというお話でございますけれども、市の実態といた

しましては牧野議員さんのご指摘のとおり、目に見える製品となかなか目に見えない製品があるのも事実な

んです。実際地元の加工業者さんについてもいろんな製品つくっていらっしゃるんですけれども、もう直接

お取引のある大手の方々、そういうバイヤーさん等の連携の中でつくられたものがこのまちから大消費地に

流れてるっていう実態もございます。そういった部分で、そういったものを、正直言って把握し切れてこな

かったというのが実態だと思うんです。それで、緊急雇用の予算を使わせていただいて、まずデータの集積

が一番原点なんじゃないのかということで、今回調査もさせていただきました。ただ、中にはもうそういっ

た形で実際に仕事されてまして、特に細やかなそういうことをアピールしなくても、なかなか地元でそうい

う商品を売るだとか、そういうことにつながらないような企業の方々がいらっしゃるのも事実なんです。た

だ、そういったものがつくられてますよっていう発信はすることはできるんだと思いますんで、そこら辺の

ところ、先ほど阿部議員のほうからもお話がありましたけれども、やはり紋別はHACCPという、そうい

う安心・安全の物づくりというのを進めてきてございますので、こういったものをあわせながら、今の議員

さんのご指摘のあるところを、なかなか本当に遅いというご指摘もありますけれども、それを活用しながら

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やってまいりたいなと、このように考えてございます。

○議長(山中憲一君) 牧野正則君。

○2番(牧野正則君) ブランドづくりは、地域が生き残るためにもう一番必要なことなので、さらに進めてい

ただきたいと思います。

次に、はまなす牛について伺います。

はまなす牛は皆様もご存じのとおりホルスタインの雄の牛を売ってるという、それを紋別のブランドとし

てはまなす牛という名前をつけて発信してるということなんですが、実際販路拡大のためにおととしです

か、フォーラムやって、いろんな試食会もやった中で、市の予算もつけてやったわけです。その後の展開に

ついて、先ほど数値聞かせていただきました。これに関しては、実際地産地消っていうんじゃなく、向こう

に販売なんです。この間話した中で担当の方言ってましたけど、北海道は牛の食文化がまだまだできてな

い。当然関西圏、関東圏が主であると。それで、関西圏のほうに売ってるのが多いんですよっていう話があ

りました。これは当然だと思います。でも、実質はこのはまなす牛っていう方向性が、僕このやったときに

地産地消っていうのがものすごく頭に入っちゃったわけです。紋別でも地産地消をやって、地場産の食材を

消費して、それで皆さんに喜んでもらおうという趣旨でやったと思うんです、その初めの趣旨は。それで、

いろんなレシピを、まだホームページ残ってます。もうこの間も見ましたけど、その後の活用っていうか市

に対するアピール、なかなかできないですね、市民に対するアピールが。販売してるところがポスフール

と、山中さんのニチエさんです。いろいろ話聞くと、頭単位でなかったらなかなか売れないと。ポスフール

で聞いたら、大体1カ月1頭だっていうんです。単価も高いと。ここにネックがあるわけです。それを解消

しない限り、地産地消してくれといってもなかなかホテルで使えない。先ほどの答弁の中でイベント等でア

ピールするって、これ非常に大切なことです。その中で、そのほかの地産地消のできる販売体制、価格を抑

えた流れとするのか。当然和牛じゃないですから、質的には落ちます。しかし、はまなす牛っていう名前を

つけてやる以上、農協さんメインになってると思いますけど、その辺の連携をとって、もう一度考え直して

やっていただきたいんです。せっかくあるブランドですので、この辺についての将来の見通し、価格も含め

た、ちょっと答弁いただけますか。

○議長(山中憲一君) 能戸産業部長。

○産業部長兼まちづくり推進室次長(能戸邦博君) はまなす牛についても、過去これをきちんとブランド化し

ていこうということで取り組んでまいりましたけれども、議員さんのご指摘のとおり、なかなかそういう形

になっていないんじゃないかということ。これで、ブランドの協議会の中でこれを進めるために実は水産の

部門、農業の部門、林業の部門とか、いろいろ戦略的な取り組みが必要だということで、そういう部会構成

もして取り組んだ実態もございます。ただ、つくられたものがそれなりに流通しているという状況の中で、

それ以上ちょっと議論が進まなかったという、そういう問題点がちょっとあったんです。それで、それじゃ

いけないんじゃないかということで、それはほかの議員の皆さんからもご指摘を受けておりましたので、今

年その組織の見直しを図りました。それで、戦略部会というのを廃止したんですけれども、今議員さんおっ

しゃられたようなはまなす牛について、地産地消も含め、また新たな流通で、当然高く買っていただくのが

一番いいわけですから、そういう流れに持っていけるようなお話し合い、勉強会なりを進めていきたいなと

思ってございます。ただ、これブランドの協議会そのものに全体に言えることなんですけれども、やはり生

産の現場、それと加工の現場、それとあと流通の現場、こういったものがなかなか細かなところまで把握し

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切れないでお話が進んでるっていうな実態も正直ございますんで、そこら辺のところもう少し真剣に振り返

りながら、それちょっと原点に立ち戻るということになりますと、また何年もおくれてという話でご批判も

いただくんだと思いますけれども、そういう考え方で進めてまいりたいなと、このように考えてます。牧野

議員さんおっしゃるとおり、やはりイベントを通じてはまなす牛の浸透なども図ってますけれども、やはり

地域の皆さんが月に一回なり年に何回かやっぱり食べてもらえるようなやっぱりそういう組み立てに持って

いかなければいけないのかなと、このように考えてございますので、そういうことで取り組んでまいること

でご理解をいただきたいと思います。

○議長(山中憲一君) 牧野正則君。

○2番(牧野正則君) 本当にはまなす牛、ホワイトカレーもそうですけど、そういうふうにやっていただきた

いと思います。

先ほども話出てましたオホーツクもんべつ産品ブランド化推進協議会の特産品部会で8日の日に試食会が

あって、私も行ってきました。その中で、非常にやっぱりこの山崎部会長をはじめつくってる皆さんが考え

て考えてつくった食材でした。今回8点ですか、9点ですか、その中で一番やっぱり印象に残ったのは、こ

この食材を使ったカニシュウマイだったんです。これ非常においしかったです。アンケートを見ると、やっ

ぱり今後の流通の問題、そして販売体制、HACCPの管理の問題、多々問題ありますけど、今やっとスタ

ートしたなと、これが5年前にスタートしてれば、今製品できて販売できてたかもしれない。そういう、あ

あ、もっと早かったらよかったなと思ったんです。これだけいい商品を若手の加工業の青年部の人たちとJ

Cの方ですか、つくっていただいて、非常に感心したっていうかうれしかったです。これが進んだ中ででき

れば、非常にまた紋別の顔として、これをただつくって終わらすんじゃなく、製品化するためにはどうした

らいいかという部分。例えばホタテの煮汁を使ったお茶漬けっていうのがありました。その中身を見ると、

ブルーのゼリーで固めてるんです、煮汁を。それでオホーツクのイメージをしてるっていう、ちょっと塩っ

ぱかったんですけど、味に関してはいろいろ加工するんで、まだこれから先になると思いますけど、カニシ

ュウマイとこれ、非常にオホーツク、紋別の地域の特性を感じるような商品のできばえでした。これを、こ

れから来年度も開発していくということで、今度は本格的な製品に向けてつくり込んで販路を見つけて、レ

トルトにするのか冷凍にするのかっていう方向性でいくと思います。この辺の支援も当然やる形になります

よね。その辺ちょっと確認したいんですが。

○議長(山中憲一君) 能戸産業部長。

○産業部長兼まちづくり推進室次長(能戸邦博君) お答えをいたします。

私も参加させていただきまして、大変おいしいものでございました。ただ、大変おいしくて、そのまま中

華料理屋さんのところに店頭に並んでもおかしくない商品ではないのかなというふうに受けとめました。た

だ、それをやっぱり製品化をしてきちんと流通に乗せるというようなことをやっていかなきゃならないんで

すけれども、それをある程度大きなものに量をつくっていくのかとか、あと限定的なものでやらないと、な

かなかあの製品はキープできないのかなというようなちょっとイメージを持ちながら参加をさせてもらいま

したけども。いろんなもの出てきましたので、それをどういうふうにこれから扱っていくのか、それは終わ

った後、関係者の皆さんとかお話もちらっと聞いておりましたので、そこら辺も含めながら検討をさせてい

ただきたいなと思います。

以上でございます。

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○議長(山中憲一君) 牧野正則君。

○2番(牧野正則君) もうぜひ検討してやっていただきたいと思います。

こういう試作品できたときに、試食っていうのが当然必要になりますから、この試食をやる場所が紋別に

ないんです。雄武だと道の駅でダッタンソバのコロッケとか試作品を売ってますが、実際紋別でこういうふ

うなのを提案できる、置く場所っていうのが、例えば海紋市場でやるのか氷紋の駅でやるのか、いろんなお

土産屋さんでやるのか、その辺も含めて協議会の人と検討してやっていただきたいと思います。

次に、交流拡大のほうについて伺います。

今現在、交流拡大ではおためし暮らしの中で6棟やってますね。金額見ると、全部そろってて金額的には

3万円から5万円で当然やってるということで、ほかより安い。これ非常にいいことなんですが、今後、先

ほども言いましたように、当然避暑という、温暖化の影響だと思うんですけど、避暑という形でこの地を、

オホーツクと言ったほうがいいですかね、このオホーツクに訪れる方が増えてくるとやっぱり思います。そ

の中で、今の現状の戸数で、先ほど答弁ありましたけど、足りない部分があるという話ですから、その中の

対策、市のほうとして新しい、あいてる住宅とか借り上げてやるとか、また空き家の公住使うとか、そうい

う方向性で何か考えてるのがあれば、お聞かせいただきたいと思います。

○議長(山中憲一君) 佐賀観光交流推進室参事。

○観光交流推進室参事(佐賀孝一君) お答えいたします。

現在、市長さんのご答弁にもありましたとおり、旧教員住宅を7棟、民間からの借り上げ住宅1棟の合計

8棟を使って提供させていただいております。答弁にもありましたとおり、季節的にはもちろん夏の向こう

が暑いときにこちらに来て涼んでお帰りになるというような需要も多いわけでありまして、そういったこと

からしますと、やはり需要の時期が重なるというような心配もございます。そこで、次年度ですけれども、

沼の上地区の教員住宅を2棟ほどおためしのほうに転換をするということで関係部局と協議をさせていただ

いているところであります。

もう一つ、民間の住宅の借り上げはというようなご提案だと思うんですけれども、なかなか季節限定の需

要ということがございまして、通年通して需要があるんであれば、民間の方にお話をして協力いただくとい

うことやぶさかではございませんけれども、5月、6月ぐらいから10月ぐらいというのが頻繁に来ていただ

く時期でございまして、その時期に限定してお借りをするということはなかなか民間の大家さんの理解を得

づらいというなことございまして、今のところは消極的に考えざるを得ないということでございます。

以上です。

○議長(山中憲一君) 牧野正則君。

○2番(牧野正則君) 内容についてはわかりました。新しく沼の上地区の教員住宅を2棟使うということです

ね。これもまた進めていただきたいと思います。

次に、観光について伺います。

観光のほうで私統計とか第5次総合計画の入り込み調査の関連、ずっと調べてみました。さきおととい、

遠軽の観光調査の結果が道新に載っていました。見てた方いると思います。その中で、ここの地方に来る、

どういう人か、どっから来てるのかっていう結果で、札幌が21.6%、旭川10.5%、道外が13.9%、海外が

1.1%で、旅行形態に関しては個人客が96.3%、団体客が1.1%なんです。今の施策の中でいろいろ聞いてい

ると、やはりどうしても団体客中心の観光誘致、そういうふうな方向性が、答弁しやすいですから、これ

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は、そういう形になってるんだと思います。個人に関してはなかなか見えない状況がある中で、これ遠軽の

調査、9カ所で調査してますから、ほぼ確実な数字だとは思います。マイカーが84.5で、残りレンタカー

6.5、バスが0.7なんです。紋別市の統計の中で調べてみると、残念ながら宿泊数っていうのが我々、私も旅

館業やってますから、旅館業とホテルの数字っていうのが一番確信が高い数字。道外客、道内客の数字って

いうのが出てました。それを見ると、この算出根拠は何かなっていうのが私疑問に思ったんです。率全部同

じなんです。一番根本な、ここにどこからどういう人が来てるのかっていう、根本な数字が、算出根拠がな

い、私見えなかったんです。それについてちょっと教えていただけますか。

○議長(山中憲一君) 大平観光交流推進室参事。

○観光交流推進室参事(大平祐一君) 観光の入り込み客の数字の算定につきましては、過去業者を使いまして

調査をした紋別市の入り込みの実態調査からパーセンテージを出して積算した数字を過去その数字を当ては

めて積算してきているという形になります。ただ、その数字が平成10年前後だったと思うんですが、そのこ

ろの数字ということで、もう10年程度たっていますので、そのところの数字が正しいかどうかという形にな

ってきますと、多少時代の流れとともに合わなくなってきているところもあるかと思います。

ただ、この数字を見直しをかけなければならないんですけれども、一気にかけてしまいますと、もともと

の数字からまたずれが出てくるというなことも考えられますので、算定数字については議員おっしゃるとお

り多少不具合が出てきてるところもございますが、そういった部分については今後アンケート、それから調

査などを行いまして、パーセンテージ、基礎数字の見直しを図りながら今後やっていきたいというふうに思

っております。

以上でございます。

○議長(山中憲一君) 牧野正則君。

○2番(牧野正則君) 算定が平成10年の数字を使ってるという、今平成22年ですよね。12年前ですから。で

も、何か腑に落ちないんです。遠軽でこれ道外客っていうのが13.9%なんです。紋別の実態調査の中では

37.2%なんです、全体の中の。でも、ここでもかなりの数字のずれが出てるわけです。これ9カ所で調べて

るわけですから、例えば遠軽さんでやったっていうことは、紋別もやれるわけです。ある一定期間やって、

同じ時期にそれをとっていけば、数値として確立してくるわけです。そういうふうな形で出したほうがより

中身がわかって、じゃあ道外客に食材売るのか、体験観光売るのか、道内客を中心にやるのか、どの人たち

にスポットを当ててやるのかっていう、そういう細部におりたときの訴えの方法がトータル的には見えるん

ですけど、中身になるとなかなかはっきりしてないという状況がありますので、それには一番のここに何し

に来てるのかっていう、それが一番重要なんで、その辺の数値の見直し、これ早急にやっていただいて、か

け離れても多分構わないと思います。これが実態だよという形であれば、当然構わないんで、それに向かっ

て今度の第5次総合計画の施策を実行するためにやっていくわけですから、もう早急にその辺を考えてやっ

ていただきたいと思います。それでなければ、実態がわからないのに施策の打ちようないですから。この辺

を考えてやっていただきたいと思います。

次に、地域情報の関連でお伺いしたいんですが、先月、札幌に行ったとき、駅のどさんこプラザ、あそこ

行って、あそこいつも観光パンフレットがだっと各地域置いてあるんです。ところが、私行くときいっつも

ないんです、少ししか。今言われたような部分のたくさんのパンフレットが情報発信として、ほかの地域の

ところはたくさん、かなりのスペースとって置いてるところもあるわけです。その把握の状況っていうのは

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どのようにしてるのか。こっちから持って行ってあそこに置くのか、向こうから連絡が入って置くのか。い

ろんなパンフレットをあちこち置いてあると思いますが、その辺の手法に問題があるのかなっていう気もす

るんです。札幌駅の北口のすぐそばです。年間、あそこだとやっぱり何万人もあそこ通るわけですから、そ

の中の情報発信と言ってる割にはそういうのがちょっと抜けてるような気がします。この地域の例えば道の

駅はそろってますが、ほかのとこ行くとなかなか見えないとかっていうのあるんで、情報発信、情報発信て

言うんであれば、そこまで徹底してやっていただきたいと思いますが、これについてちょっと教えてくださ

い。

○議長(山中憲一君) 大平参事。

○観光交流推進室参事(大平祐一君) 情報発信の関係でございますが、パンフレットの配布につきましては、

こちらパンフレットにつきましては部数、発行部数っていうんですか、制作部数もありまして、潤沢に配布

するということが本来できればよろしいんですが、限られた中でやるということで、多少行き届かないとこ

ろがあるかもしれません。北海道の駅、札幌駅のどさんこプラザについても、通年パンフレットについては

置かさせていただいてございます。そのほか、今年ですと春の春鮮まつりのパンフレットも私が直接持参を

して置いていただいたりというような形で、随時必要なものについては置いていただくように努力はしてい

ますが、季節のものについては季節が例えば何月何日で終了っていうことになりますと、撤収されてしまう

というなこともありまして、なかなか目につかないなというところは議員さんご指摘のところもあるかもし

れませんけども、できる範囲の中で積極的にやっているということでご理解をいただきたいというふうに思

います。

以上でございます。

○議長(山中憲一君) 牧野正則君。

○2番(牧野正則君) わかりました。そのようにやっていただきたいと思います。

次に、空港対策の関連です。

バスの補助事業で補助事業にはしてると。商品に関してはANAスカイホリデー、フリープランがありま

すが、それなかなかPR不足だっていう話がありました。ふるさと納税関連、紋別に関連、ゆかりの人に関

しても利用してくれという部分の中で、おとといマレーシア航空のあそこまでの、成田-マレーシア

5,000円です。こんな金額が出ちゃうと、紋別便2万7,000円払って来るのかなって疑問になっちゃいます。

そういうことを考えると、やはり空港対策の部分では、来る人を主にやらなきゃいけないと思うんです。今

の場合は、こちらから行く人の助成が多いです。フリープランに関しても紋別とか。ところが、向こうの東

京から来る人にフリープランどこにありますかって、ありますよって、紋別の紋別旅行しか扱ってないと。

これ手落ちですよね。東京から来てもらいたい。関西から来てもらいたい。その中で紋別にフリープランが

あるのに、紋別しか発売してない。これって手落ちじゃないんですか。これどう思いますか。

○議長(山中憲一君) 佐賀参事。

○観光交流推進室参事(佐賀孝一君) 議員さんおっしゃるように、人口密度からして、やはり東京圏、関東圏

というか、そちらのほうが多うございますので、着眼としてはこちらから出す努力、いわゆるここ3年ばか

り年間45%で推移している搭乗率を3%でも4%でも上げて5割に近づけたいという地域の努力を知ってい

ただきたいというようなこともあろうと思いますけれども、やはり数的にそれをクリアしようとすれば、や

はり関東圏なり関西圏といったやはり人がたくさんいるところからこちらに入っていただくというのが、こ

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れが方策かと思いますけれども、いかんせんその方法といいますか、例えば関東圏にいらっしゃる方に補助

をするという、なかなかその具体的な方策が見つからないというか、難しいのかなというな考えをしてござ

いまして、それで先ほども市長のご答弁にありましたとおり、従来の振興公社で持ってらっしゃる紋別シテ

ィープランのPRをより積極的に進めていきたいという考えでございます。

以上です。

○議長(山中憲一君) 牧野正則君。

○2番(牧野正則君) いや、ちょっと腑に落ちないんです。私自体がうちに来るお客さんは道外の方圧倒的に

多いんですけど、やっぱりかなり高いお金払って来てる方が多いです。フリープラン使ってる方は2人しか

いませんでした。その方は、インターネットやってて、ホームページから入ってこれるから情報としてとれ

るわけです。ですから、今回ホームページの改修、もしくは観光協会のホームページ等もかなり変わってき

ているのも見てます。そういう意味で、一番今打ち出す、私今言うことっていうのは、これ観光全般にかか

わります、ブランドもかかわりますけど、その辺ができたときに初めて機能する状況なんで、一つ一つの制

度高めていって、総合計画の3年目、再来年ですか、それまでには実際都市圏から呼ぶにはどうしたらいい

か、こういう地域遺産ありますよ、ブランドありますよ、そして価格はこれだけに抑えられますっていう、

価格の面に関しては当然全日空の関係と話した中でプランづくりやればできるんじゃないですか。団体であ

れば、団体割引っていう形で物すごい格安になってるわけです。ところが、個人になるとはるか前から買わ

なかったら値段的に下がらない。これだけギャップあるわけですから、やっぱり個人客中心に来てるのがオ

ホーツクですから、その辺の人たちにもっと来やすいようなプランづくり、団体で割引できるんだったら個

人だってできないわけじゃないですから、それをするためには当然全日空のほうと話さなきゃいけないです

が、旅行業者も含めて、やることはできないんですか。

○議長(山中憲一君) 佐賀参事。

○観光交流推進室参事(佐賀孝一君) できないというふうなことは断言はできませんけれども、極めて難しい

かなというふうには思っております。

以上です。

○議長(山中憲一君) 牧野正則君。

○2番(牧野正則君) できないことはないと言うけど断言できないんであれば、続けて検討してください。お

願いいたします。

最後になりますけど、プレミアム商品券に関してです。

前半苦労してたのは非常に新聞紙上等で出てました。現在12月6日時点で1万2,768セットですか。かな

りの上がってきて、残りわずかだと聞いております。時期的な設定、当然期末手当出たっていうこともあり

まして、私も買ってきました。その中で結構たくさん来てました。タイムリーに合うような、ちょうど、私

としては時期がよかったかなと思ってます。この後やるかやらないかっていうのはまた検討課題になっちゃ

いますけど、これに関しては単年度の単費ということで使ったので、よかったんじゃないかなと思います。

これで市場の、市内の、活性化になればと私も思っておりますので、よかったとは思っております。

質問は以上です。

○議長(山中憲一君) 本日の会議はこれで終わりたいと思います。

なお、明日引き続き午前10時から会議を開きますので、定刻までご参集願います。

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本日の会議はこれをもって散会いたします。

午後2時41分 散会

以上、会議録の内容に相違ないことを証するため、ここに署名する。

議 長

署 名 議 員

署 名 議 員