2.elmの概要...kamada yutaka, oyama naoyuki and sugihara masayoshi corresponding author’s...

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2.1 はじめに H モードは,最もポピュラーな改善閉じ込め状態であ り,世界のほぼ全てのトカマク装置で得られ十分な研究実 績があるため,ITER の標準運転モードとなっている.こ のモードは,Lモードからの一種の相転移のような現象(L -H遷移)で発生し,Fig. 1のように,プラズマ周辺部で「周 辺輸送障壁」と呼ばれる熱や粒子の拡散を遮る層が形成さ れて顕著に閉じ込めが改善される.この周辺輸送障壁が形 成されている領域を「ペデスタル部」と呼ぶ.H モードで は,このペデスタル部に形成された圧力の空間勾配が急峻 になるため周辺局在化モード(Edge LocalizedMode:ELM) と呼ばれる不安定性が生じ,周期的(10~100 Hz 程度)な 熱や粒子の放出現象が発生する.第章にも記したよう に,このペデスタル部の構造と動特性の理解は,ITER に とって極めて重要であると同時に,科学的魅力に富んでい るため,これまで多くの研究が積み重ねられてきた[1,2]. 周辺ペデスタル部の状態は,燃焼プラズマの性能にとっ て極めて重要である.周辺ペデスタル部のパラメータは, コアプラズマの境界条件を決定するとともに,スクレイプ オフ層およびダイバータ領域へ向かう熱・粒子流の源を決 定するからである.即ち,H モードのペデスタル部は,総 合性能を決定する要となる.トカマク型核融合炉で燃焼プ ラズマを維持するためには,高い閉じ込め改善度,高い規 格化ベータ値,高い自発電流割合と完全非誘導電流駆動, 高い密度,高い燃料純度,高い放射パワーの全てを同時に 満足する必要がある[3].そこでのペデスタルの役割は,以 下のとおりである.温度分布に硬直性がある場合,エネル ギー閉じ込め時間や核融合利得は,ペデスタル温度に大き 小特集 EdgeLocalizedMode(ELM)研究の最近の成果 2.ELM の概要 鎌田 裕,大 山 直 幸,杉 原 正 芳 日本原子力研究開発機構 (原稿受付:2006年5月25日) ELM は,H モードの周辺輸送障壁で発生する間欠的・周期的な熱や粒子の放出現象であり,核融合プラズマ の総合性能の要であるペデスタル構造の決定要因の一つである.最も一般的な ELM は Type I ELM と呼ばれ,ペ デスタル圧力が MHD 安定性のしきい値に達した場合に発生する.Type I ELMy H モードでは,良好な閉じ込め 状態を定常的に維持できるが,ELM に伴う大きなエネルギー流出は,ダイバータ板の損耗やプラズマ性能に大き な影響を与える恐れがあるため,流出エネルギーを制御し矮小化することが必要である.現在までに,ペレット 入射,共鳴摂動磁場印加,小振幅 ELM を伴う運転領域などが有力な方法として開発されてきている.ここではこ れらの研究の現状と,ITER へ適用する際の課題について概説する. Keywords: ELM, pedestal, H-mode, QH mode, EDA, HRS, grassy ELM, pellet, ergodization 2. Various Types of ELMs KAMADA Yutaka, OYAMA Naoyuki and SUGIHARA Masayoshi corresponding author’s e-mail: [email protected] J.PlasmaFusionRes.Vol.82,No.9(2006)566‐574 Fig. 1 H モードの周辺ペデスタル構造. Fig. 2 ITER における周辺イオン温度と核融合利得の予測値. !2006 The Japan Society of Plasma Science and Nuclear Fusion Research 566

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Page 1: 2.ELMの概要...KAMADA Yutaka, OYAMA Naoyuki and SUGIHARA Masayoshi corresponding author’s e-mail: kamada.yutaka@jaea.go.jp J.PlasmaFusionRes.Vol.82,No.9(2006)566‐574 Fig. 1

2.1 はじめにHモードは,最もポピュラーな改善閉じ込め状態であ

り,世界のほぼ全てのトカマク装置で得られ十分な研究実

績があるため,ITERの標準運転モードとなっている.こ

のモードは,Lモードからの一種の相転移のような現象(L

-H 遷移)で発生し,Fig. 1 のように,プラズマ周辺部で「周

辺輸送障壁」と呼ばれる熱や粒子の拡散を遮る層が形成さ

れて顕著に閉じ込めが改善される.この周辺輸送障壁が形

成されている領域を「ペデスタル部」と呼ぶ.Hモードで

は,このペデスタル部に形成された圧力の空間勾配が急峻

になるため周辺局在化モード(Edge LocalizedMode: ELM)

と呼ばれる不安定性が生じ,周期的(10~100 Hz 程度)な

熱や粒子の放出現象が発生する.第1章にも記したよう

に,このペデスタル部の構造と動特性の理解は,ITERに

とって極めて重要であると同時に,科学的魅力に富んでい

るため,これまで多くの研究が積み重ねられてきた[1,2].

周辺ペデスタル部の状態は,燃焼プラズマの性能にとっ

て極めて重要である.周辺ペデスタル部のパラメータは,

コアプラズマの境界条件を決定するとともに,スクレイプ

オフ層およびダイバータ領域へ向かう熱・粒子流の源を決

定するからである.即ち,Hモードのペデスタル部は,総

合性能を決定する要となる.トカマク型核融合炉で燃焼プ

ラズマを維持するためには,高い閉じ込め改善度,高い規

格化ベータ値,高い自発電流割合と完全非誘導電流駆動,

高い密度,高い燃料純度,高い放射パワーの全てを同時に

満足する必要がある[3].そこでのペデスタルの役割は,以

下のとおりである.温度分布に硬直性がある場合,エネル

ギー閉じ込め時間や核融合利得は,ペデスタル温度に大き

小特集 Edge Localized Mode(ELM)研究の最近の成果

2.ELMの概要

鎌田 裕,大山直幸,杉原正芳日本原子力研究開発機構

(原稿受付:2006年5月25日)

ELMは,Hモードの周辺輸送障壁で発生する間欠的・周期的な熱や粒子の放出現象であり,核融合プラズマの総合性能の要であるペデスタル構造の決定要因の一つである.最も一般的なELMはType I ELMと呼ばれ,ペデスタル圧力がMHD安定性のしきい値に達した場合に発生する.Type I ELMy Hモードでは,良好な閉じ込め状態を定常的に維持できるが,ELMに伴う大きなエネルギー流出は,ダイバータ板の損耗やプラズマ性能に大きな影響を与える恐れがあるため,流出エネルギーを制御し矮小化することが必要である.現在までに,ペレット入射,共鳴摂動磁場印加,小振幅ELMを伴う運転領域などが有力な方法として開発されてきている.ここではこれらの研究の現状と,ITERへ適用する際の課題について概説する.

Keywords:ELM, pedestal, H-mode, QH mode, EDA, HRS, grassy ELM, pellet, ergodization

2. Various Types of ELMs

KAMADA Yutaka, OYAMA Naoyuki and SUGIHARA Masayoshi

corresponding author’s e-mail: [email protected]

J. Plasma Fusion Res. Vol.82, No.9 (2006)566‐574

Fig. 1 Hモードの周辺ペデスタル構造.

Fig. 2 ITERにおける周辺イオン温度と核融合利得の予測値.

�2006 The Japan Society of PlasmaScience and Nuclear Fusion Research

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Page 2: 2.ELMの概要...KAMADA Yutaka, OYAMA Naoyuki and SUGIHARA Masayoshi corresponding author’s e-mail: kamada.yutaka@jaea.go.jp J.PlasmaFusionRes.Vol.82,No.9(2006)566‐574 Fig. 1

く左右される.Fig. 2 は,ITERにおける核融合利得の予測

値をペデスタル温度に対してプロットしたものである[4].

輸送モデルによっての違いはあるが,いかに高いペデスタ

ル温度が得られるかが ITERの性能を左右することがわか

る.後述のように,ELMはペデスタル圧力をほぼ一定に規

定するため,周辺密度を上昇させようとすると,周辺温度

が低下してしまう.したがって,高い密度で高い温度を得

ようとすると,ペデスタル圧力を上昇させなければならな

い.一方,高ベータでのMHD安定性を確保するためには,

ペデスタル部の圧力を上昇させ,プラズマ全体に亘り適度

に平坦な圧力分布とし,中心部での過度の圧力勾配の上昇

を避ける必要がある.また,閉じ込めや安定性の基本的な

決定要素である電流分布に関しても,ペデスタル部の圧力

勾配が駆動する自発電流が大きな要素となる.ペデスタル

部の温度,密度および揺動やELMは,粒子輸送および,中

性粒子や不純物の侵入を決定するため,粒子制御の中心的

要素である.このように,周辺ペデスタルは,プラズマの

総合的性能にとって極めて重要な位置を占める.その圧力

を制限するのがELMであり,その理解と制御は炉心プラ

ズマ研究の最も重要な課題の一つとなっている.本章は,

このようなELMを扱う小特集の導入として,ELM現象と

ELMのタイプについて概観し,ITERにおける ELM制御

と課題について述べる.

2.2 ELM現象と ELMのタイプ2.2.1 Type I ELM

Type I ELMy Hモードは,多くのトカマク装置で最も通

常見られる状態であり,高い閉じ込め性能を支える良好な

ペデスタルを持っている[1].Fig. 3 は,JT-60U での ELM

崩壊とその後の回復の様子である[5].図からわかるよう

に,ELM崩壊の発生によってプラズマ蓄積エネルギーが

低下し(�����),放出されたエネルギーがダイバータに大

きな熱流束を与える(Fig. 3(a),(b)).ELM崩壊時にペデスタ

ル部の電子温度,イオン温度が瞬時に低下している(Fig. 3

(c)-(e)).崩壊の後,トロイダル回転(Fig. 3(f))は早い段階

で元のレベルに復帰し,周辺輸送障壁としての良好な閉じ

込めが回復し,周辺温度が上昇しはじめる.そして,再び

周辺圧力がある critical な値に戻ると,次のELM崩壊が発

生するのである.このELM間の周辺部輸送は,新古典拡散

から予測される値程度に低下している[6].

Type I ELMの出現領域をペデスタル肩部での温度

(Te-ped)と密度(ne-ped)で示したのがFig. 4 である[7].Fig.

4白丸は,プラズマ断面の三角度が高い状態(0.44-0.48)場

合でのELMy Hモードの例であるが,密度×温度(即ち圧

力)がほぼ一定の線上に乗ることがわかる.この圧力限界

は,磁場配位に依存する.Fig. 4の黒丸は内部輸送障壁が形

成されてコア部での閉じ込めが改善された結果,全��値が

上昇した放電のものである,この場合,ペデスタル部の

��値は全��値にほぼ比例して上昇する.一方,低三角度で

はこのような全��値に対する相関は弱い(この高三角度で

のペデスタル部とコア部の相関は,内部輸送障壁の有無に

よらず,したがって分布の硬直性の反映ではない).この結

果は,三角度が高い場合にシャフラノフシフトによって周

辺部のMHD安定性が改善されることを示唆している.

このELMの安定性は,実際には圧力ではなく,圧力勾配

とそれが駆動するブートストラップ電流で決まると考えら

れている(第3章,第5章).一方,ペデスタル肩部での圧

力は,圧力勾配(ELMで制限)とペデスタル幅で決定され

る.このペデスタル部の小半径方向の幅は,基本的に輸送

過程が決定要素となっていると考えられているが,未だ明

確ではない[2].実験的には,ポロイダルベータ値やポロイ

ダルラーマー半径に対する正の依存性が見られる場合や,

広いパラメータ領域であまり変化しないという報告もあ

る.Hモードの周辺輸送障壁の形成が乱流の抑制であるこ

とはよく知られているが,その決定要因である回転シアと

径電場形成,密度勾配,イオン温度勾配,電子温度勾配,磁

気シア等が強く相関しつつ最終的なペデスタル構造を決め

ていると考えられるのであるが,定量的にペデスタル幅を

予測するレベルには達していない.プラズマ周辺部での磁

気シアとの関連を含めたモデルの提案もなされている.加

えて,周辺部特有の現象である中性粒子の侵入も考慮しな

くてはならない.ペデスタル部の温度分布は輸送過程がそ

の決定要因と考えられる.一方密度分布のペデスタル幅

は,特に高密度において温度の幅よりも狭くなる傾向が多

Fig. 3 Type I ELMの崩壊と回復のサイクル(JT-60U)[5].

Fig. 4 Type I ELMy Hモードでのペデスタル電子密度(ne-ped)と電子温度(Te-ped).JT-60U[7].

Special Topic Article 2. Various Types of ELMs Y. Kamada et al.

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くの装置で見られている.即ち,密度分布の決定要素とし

ては,粒子源の分布も重要な決定要素である.これは,密

度分布のペデスタル巾が,温度の巾よりもせまい場合に

は,圧力勾配が急峻な領域は,密度分布の幅で決まること

を意味しており,高密度において観測されたELMの振幅

の減少と周波数の増加と関連していると考えられる.以上

のパラメータ相関を概念的にFig. 5 に示す.基本は周辺部

安定性(ELM)と輸送であり,それらを支配する電流,圧

力,回転等の分布や中性粒子の侵入が相関し合う.その結

果である周辺温度や密度がコアプラズマの性能を左右し,

それで決まる全ベータ値・シャフラノフシフトが再び周辺

部安定性に影響するという考え方である.今後は,これら

の相関を定量的に評価して行く必要があるが,ELMの理

解は,その現象のみの理解ではなく,このような周辺構造

の決定機構の一つとして捉える必要がある.

2.2.2 小振幅 ELM/ELM無し Hモード

Type I ELMによって放出される蓄積エネルギーはプラ

ズマの蓄積エネルギーの10%近くに及ぶ場合があり,

ITERでは,ELMごとに現在のJT-60Uの最大の蓄積エネル

ギーである10 MJの熱が瞬間的にダイバータ板に達する可

能性もある.このため,高いペデスタル圧力を保ちつつ,

いかにELMの振幅を小さくできるかが研究開発の大きな

目標となっている[2,8].そこでは,Type IELMyHモード

と同等の閉じ込め性能で,不純物蓄積や密度制御性に優

れ,かつELMによる過大な熱パルスが無い状態が求めら

れる.各国の装置(Alcator C-Mod,ASDEX-U,DIII-D,

JET,JT-60U,JFT‐2M,NSTX等)で,このような小振幅

ELM/ELM無しHモードの研究が盛んに行われてきた.特

に,近年,国際トカマク物理活動(ITPA)の下で様々な「国

際装置間比較実験」が行われ,現象の理解の一般化が大き

く進んでいる.以下にこのようなHモードのタイプを述べ

る.

� Type III ELMTypeIELMと同様に,Hモードが発生する全てのトカマ

ク装置で見られる現象である[9‐11].Type I ELMに比べ

て�����は小さいが,エネルギー閉じ込めは10-30%低い

状態である.L-H遷移パワーに近い低加熱パワーで発生し,

加熱パワーを上昇すると周波数が減少し,やがてType I

ELMが発生する.ペデスタル電子温度がしきい値�����より

低い場合に発生する(Fig. 6)[9].�����は低密度(低衝突度)

では密度に反比例し,高密度(高衝突度)ではほぼ一定で

ある.抵抗性交換型モード[12]や抵抗性バルーニングモー

ド[13]による説明が試みられ,実験を再現する結果が得ら

れている.

� EDA(Enhanced D�)H-modeAlcator C-Mod で発見されたHモードである[14,15].

Type IELMyHモードと同等の閉じ込め性能を有し,ELM

が存在しないにもかかわらず,密度や不純物の蓄積が無

い.プラズマ周辺部に局在した短波長の連続モード(quasi

-coherent mode,QCモード,50-120 kHz)によって粒子

輸送が増大したことによってELMが無くても定常状態が

維持されている(Fig. 7)[16,17].このとき,ダイバータ部

での�線の発光が増大することからこの名前がつけられ

ている.高安全係数(��>3.5)と高三角度(>0.35)で出現

しやすい.また,高衝突度(������)で発生する.ASDEX

-UとDIII-Dで�,��,��等の無次元量を一致させることで,

EDAモードにまでは至らないものの,このquasi-coherent

mode が再現することが確かめられた.JFT‐2Mから報告

Fig. 5 周辺ペデスタル部におけるパラメータ相関の概念図.

Fig. 6 周辺電子温度と周辺圧力勾配図上でのTypeIIIELMの発生領域(ASDEX-U)[9].

Fig. 7 EDA Hモードでの quiescent coherent modeの発生とそれに伴う D�線強度の上昇(Alcator C-mod)[16].

Journal of Plasma and Fusion Research Vol.82, No.9 September 2006

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されたHRS(High Recycling Steady)‐H-mode[18]は,揺

動の詳細に若干の違いがあるが,上記と同様の特徴を持っ

ている[8,19].

� Quiescent H-mode(QH-mode)DIII-D で見いだされ[20],その後ASDEX-U[21],JT-60

U[22],JET[23]で再現されている.上記のEDA Hモード

と同様に,Type I ELMと同程度の閉じ込め性能が得られ

る.やはり,周辺揺動の発生によって粒子輸送が増加する.

この揺動はEdge Harmonic Oscillation(EHO)と呼ばれ

(Fig. 8)[24,25],ペデスタルの foot 近傍に局在し,磁気揺

動,電子温度・密度揺動で観測される.EDAの QCモード

に比べて長波長であり,基本波長(6-10 kHz)と多くの

ハーモニック振動を伴う(��1,2,3,4).第一壁と最外殻

磁気面との距離がある程度以上広いことが必要で,出現の

しきい値がある.DIII-D では,counter NB 入射時にのみ出

現するが,JT-60U では Co-NB 入射でも出現する[22].

EDA等とは異なり,むしろ低周辺密度・高周辺温度(低衝

突度)が必要で,������で得られている.

� Type II ELMDIII-Dから1990年に報告された[26].高楕円度(>1.8)で

三角度を増す(>0.5)と,Type I ELMが小型化した.最近

では,ASDEX-U[27],JET[28]で研究が進められ,特に,

高い密度���������������で,高い閉じ込め 性 能

(��������,Type I ELMの約10%減)と不純物蓄積の無い

定常状態を維持している.ここで,nGW はグリンワルド密

度である.ペデスタル部で広帯域低周波数の磁気揺動(30

-50 kHz)が発生する.このとき,密度揺動の増加も観測

されている.ただし,EDAとは異なり,粒子リサイクリン

グの顕著な増加は見られない.Type Iと共存する場合もあ

る.ASDEX-U では,ダブルヌル配位に近く,密度�����が 0.85 以上,安全係数が��������で発生する(Fig. 9)

[29].現在,�����で得られている.

� Grassy ELMJT-60U から報告された[30].高三角度,高安全係数,高

ポロイダルベータ値で発生する.三角度が高いと,より低

い安全係数で出現する(Fig. 10)[31].EDAやType IIのよ

うな周辺のコヒーレントな揺動は発生しない.ペデスタル

圧力は,Type I と同等かあるいは高い場合もあり,閉じ込

め性能は良好で不純物蓄積も問題ない.最近,プラズマ周

辺部でのトロイダル回転をゼロからCounter方向に変化さ

せた場合にGrassy ELMとなりやすいこともわかってきた

Fig. 9 Type II ELMの発生.�Xpはダブルヌル配位への近接さを表す量.(ASDEX-U)[29].Fig. 8 QHモードの波形(a)と周辺磁気揺動(b)(DIII-D)[24,25].

Special Topic Article 2. Various Types of ELMs Y. Kamada et al.

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[32].低衝突度(��~0.2)で達成されており,内部輸送障

壁との両立性も良い.Type I ELMとの混合状態を経て純

粋なGrassy 状態となる.このことは,異なるELMが同居

する状態が存在することを意味し,Type I ELMからの

モード数や固有関数の連続的変化では説明できない.

Grassy ELMは,JET[33],ASDEX-U[34]でも再現されて

いる.

�小振幅 ELM/ELM無し HモードのまとめFig. 11 は,ここまで述べてきた小振幅ELMあるいは

ELMの無いHモードの特徴をまとめたものである.この中

で特に衝突度(collisionality)とELMによる蓄積エネルギー

の放出割合(ELM size)の関係についてFig. 12 に示す.

ITERの運転領域である低い衝突度で実現されているのは

GrassyELMとQHモードであり,それ以外はいずれも衝突

度が高い.

Fig. 10 (a) Grassy ELMの波形:三角度の減少につれて Grassy→Mixture→ Type I ELMに変化する.(b)三角度と安全係数 q95平面でのGrassy ELM (○)と Type I ELMの出現領域 (c)高三角度配位.(JT-60U)[31].

Fig. 11 小振幅 ELM/ELM無し Hモードの特徴[8].

Journal of Plasma and Fusion Research Vol.82, No.9 September 2006

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2.3 ITERにおける ELM制御と課題2.3.1 ITERの設計および運転に対する ELMの影響

上述のように,ITERが目標とする高い閉じ込め性能を

実現するためには,高いペデスタル部の性能(温度または

圧力)が要求される[4,35].一方,Type I ELMに伴うエネ

ルギー流出量�����は,ペデスタル部の蓄積エネルギー

����とともに大きくなり[8,36],このために ITERのよう

に����が大きな装置では�����が必然的に大きくな

る.このようなELMが制御されない状態で頻繁に発生す

ると装置の健全性や運転上,種々の問題が生じる.まずダ

イバータ板の損耗が問題となる.これを簡単に評価してみ

よう.ITERの����がどの程度となるかについては多くの

予測があり[37‐43],その幅もかなり広いが,全蓄積熱エネ

ルギー(320-360 MJ)の 1/3 程度であろうと予想される.

したがって����に対するELM時の流出エネルギーの比

(����������)に��スケーリング[44]を適用すると,20

MJ程度が流出することになる.ELM熱負荷データベース

によると[44],�����のうち60-70%がダイバータ部に流

入し,その受熱面積は定常受熱面積の 1.5 倍程度となる(�

5 m2).したがって受熱エネルギー密度は 2.6 MJ/m2程度と

評価される.一方このような受熱に対する炭素繊維強化炭

素複合材料(Carbon Fiber Reinforced Carbon Material,

CFC材)の熱拡散の計算によると,受熱エネルギー密度が

1MJ/m2を超えると,表面温度はCFC材の昇華温度を超

え,損耗により寿命が短くなってしまう[45].2.6 MJ/m2

の受熱では,2 cm厚のダイバータ板は約 1,000 回程度の

ELMで寿命となると予想される.後述するようにこのよ

うなELMの周波数は 1-2 Hz であるので,数ショットの

400秒放電でダイバータ板の寿命を迎えることになってし

まう.このような現象は 1MJ/m2という閾値を超えるか否

かが重要であり,現在の装置では問題とならないが,ITER

では大きな問題となるのである.このような大きなELM

はダイバータ板の寿命だけでなく,運転上も大きな支障と

なる可能性がある.上記の損耗量は1回のELMあたり約

1025個の炭素不純物が放出されることに相当し,プラズマ

性能にも大きな影響を与える恐れがある.またこれに付随

して炭素ダストによるトリチウムの共堆積が増大すること

も懸念される.このようなことから ITERにおいては何ら

かの方法で大きなELMを制御し矮小化することが必須の

こととなる.ただしいずれの制御法においても高いペデス

タル性能を保つものでなくてはならない.以下に現在

ITERで検討されている各種ELM制御法について述べる.

2.3.2 各種 ELM制御法の ITERへの適用例と課題

�ペレット入射この制御法はペレット入射によりELMを誘起し,その

頻度を大きくすることで1回あたりの�����を小さくし

ようとするものである[46,47].Fig. 13にASDEX-Uの実験

結果を示す.Fig. 13(a)はガスパフ状態での自然発生ELM

を示す.ELM周波数 ����は51 Hzであり,この時の平均的

な�����の全蓄積エネルギーに対する割合は3.7%程度で

ある.これに対して,83 Hz でペレットを入射すると,

ELM誘起はこの入射によって完全に支配され,周波数は

ペレット入射周波数と同一になる.そしてこれに応じて

�����の全蓄積エネルギーに対する割合は 2.6%にまで低

下する.このようにペレット入射周波数を大きくしていく

と,ELM誘起がペレット入射周波数により支配されてい

く様子をFig. 14 に示す.またこの時,ペデスタル性能は

Fig. 15に示すようにガスパフによる燃料供給時の自然発生

Fig. 13 ELMによる蓄積エネルギーと D�信号の時間変化.(a)ガスパフによる自然状態の場合,(b) 83 Hzでペレットを入射した場合.(ASDEX-U)[47].Fig. 12 小振幅ELM/ELM無しHモードにおけるELMによる蓄積

エネルギーの放出割合と衝突度[8].

Fig. 14 ペレット入射周波数の増加に伴う ELM周波数の増加.(ASDEX-U)[47].

Special Topic Article 2. Various Types of ELMs Y. Kamada et al.

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ELMの場合とほぼ同じであり,顕著な閉じ込め性能の低

下は観測されていない[48].ELMを誘起するためにはペ

レットが径方向に,ある深さにまで到達する必要があり,

その深さは高磁場側から入射した場合には,ペデスタル幅

����に対して(0.5-1.0)����程度であることが確かめられ

ている[47].

この方法を ITERに適用する場合に必要となるペレット

の仕様を求めてみよう[49].まずELMにより流出する平

均パワー���������������は,大きなELMに対してセ

パラトリックスを横切り流出するパワー����の40%程度と

なることが知られている.ITERでの予想値�����20 MJ,

�����80 MWを用いると �����1.6 Hz が自然発生ELM

の周波数であると期待される.この時のダイバータ板への

受熱エネルギー密度は前述したように 2.6 MJ/m2程度とな

り,これを許容値 1MJ/m2以内に下げるには,周波数を 2.6

倍以上にすればよいことになる.したがってペレットを

4-5 Hz 以上で入射することになる.一方ペレットサイズ

はELM誘起に必要な到達深さとペレット入射速度の条件

から決まり,例えば 400 m/s のペレットでは溶融計算から

直径約3.2 mm程度で�����程度まで到達できるという結

果が得られている[50].

このようにペレットによる方法は確実にELMを制御し

矮小化できるものとして,ITERでは第一候補として設計

が行われているが,物理的にさらに確認する必要がある点

として,エネルギー閉じ込めの劣化が小さいことを,自然

発生ELMの周波数が小さい領域で確認することがあげら

れる.ASDEX-Uでは20-80 Hz程度の範囲で,蓄積エネル

ギーが ����

����という非常に弱い依存性でしか劣化しないこ

とを示しているが[46],このような依存性がさらに低い自

然発生ELMの周波数領域でどのようになるかを確認する

必要がある.

� 共鳴摂動磁場印加法

この方法はペデスタル領域に外部から共鳴摂動磁場

(Resonant Magnetic Perturbation,RMP)を印加してエル

ゴディック層を作り,輸送を増大させて圧力勾配をピーリ

ング・バルーニング(Peeling Ballooning,PB)不安定の臨

界値以下にとどめることにより,バースト的なELMを起

こさせないようにするものである.DIII-D で実験が行われ

良好な結果が得られている[51‐54].Fig. 16 は DIII-D で用

いられたRMP生成コイル(I‐コイル)である.トロイダル

方向に6個のサドルコイルをそれぞれ上下に設置し,トロ

イダルモード�� ,ポロイダルモード������の摂動磁

場によりペデスタル近傍にRMPを生成する.Fig. 17 は

RMPによるELMの変化を示す.時刻3秒あたりで I‐コイ

ルをオンし4.4 kAの電流を流すことにより,それまでの典

型的なType I ELMは不規則な小振幅の磁場および密度揺

Fig. 15 ペレット入射した場合(白丸)としない場合(黒丸)のプラズマ分布の相違.(a)電子密度,(b)電子温度[48].

Fig. 16 (a) DIII-Dのポロイダル断面と共鳴摂動磁場印加用コイル(I‐コイル)位置.(b) I‐コイルのポロイダルおよびトロイダル配置と通電パターン[20].

Fig. 17 (a) I‐コイルによる長時間の ELM制御の実施例とその時の下部ダイバータにおける D�信号.(b) I‐コイルの通電による ELM振幅の変化[53].

Journal of Plasma and Fusion Research Vol.82, No.9 September 2006

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動に変わる.このような状態は I‐コイルに通電している間

中続き,エネルギー閉じ込め時間より十分長い時間持続で

きることが示されている.4.4 kA の I‐コイル電流により生

成される摂動磁場はトロイダル磁場の1/5,000程度であり,

ITERなどへの外挿もこの程度が目安となる.このような

摂動磁場が印加された時,ペデスタル部は複雑な応答をす

る.顕著な応答は密度の減少であり,電子およびイオン温

度はあまり変わらない.したがってペデスタルの圧力は若

干低下(したがって蓄積エネルギーも低下)するものの,閉

じ込めスケーリング則の密度依存性により,閉じ込め改善

度(HHファクター)はあまり変わらない結果となってい

る.このような密度やその揺動の振る舞いは,次節で述べ

る小振幅ELMと類似しており,その背景物理の共通性を

強く示唆するものである.実際DIII-D グループは,小振幅

ELMの一種であるQHモードとの類似性の観点から精力的

に研究を進めている.大部分の小振幅ELMが磁場配位や

プラズマ電流などの運転領域の調整で実現されるのに対し

て,この方法は外部からの能動的手段により実現できる可

能性を持つ興味深い制御法である.

一方この制御法を ITERに適用しようとすると,多くの

工学的困難に突き当たる.最も容易にRMPコイルを配置

できる場所は真空容器およびトロイダルコイルの外側であ

るが,ここはプラズマ表面から 3 m近く離れており,10 ガ

ウス程度のRMPを生成するには400 kA程度の電流が必要

である[55].しかも生成されたRMPは減衰長が長ため,主

プラズマ内部に大きな磁気島が生成されてしまう.例えば

�����の位置における磁気島幅は 8 cm程度と評価される

[55].このような大きな磁気島はそれ自体で閉じ込めに影

響を与えると考えられるが,この磁気島が種となって新古

典ティアリングモード(Neo-classical Tearing Mode,NTM)

が成長し,閉じ込めがさらに大きく劣化することが懸念さ

れる.これを避けるためには,RMPコイルを真空容器の中

に設置する必要があり,ブランケットモジュール(Blanket

Module)に巻き付ける案などが検討されている.この場合

には20 kA程度の電流で必要なRMPを生成でき,しかも減

衰が速いので主プラズマ内の磁気島幅も 4 cm以下にでき

る[55].しかし真空容器内へのコイルの設置はBMの電磁

力支持構造への影響,放射損傷,遠隔補修など工学的困難

が非常に大きい.したがってこの制御法を実際に ITERに

組み込むためには,これが物理的に真に優れた制御法であ

ることを確認することが必要である.確認すべき物理課題

としては,� ITER の標準運転シナリオの放電条件下(例えば安全係数���)での制御性能,�主プラズマ内部に生成される磁気島のNTMやモードロッキングに対する影

響,�粒子補給用ペレットにより大きなELMが誘起されないこと,等があげられる.これらの課題は将来DIII-D

や JET,MASTなどで実験研究が計画されており,その結

果が待たれるところである.

�小振幅 ELMを伴う運転領域第2.2.2節で述べたように,これまでに多くの装置で,振

幅が非常に小さいELMや,あるいは非バースト的な揺動

状態が実現されている.ここでは主としてこれらの ITER

への適用について概説する.

多くの小振幅ELM運転領域を特徴づけるのはプラズマ

形状(特に三角度��)と安全係数���である.典型的な運転

領域は(������,�������)であるが,Type I ELMとの

混在でなく小振幅ELMを安定的に得るためにはさらに高

い���値(>4)が必要な場合が多い.ITERでは������

であり,プラズマ形状の点からは条件を満たしているが,

標準運転シナリオでは�����であるから���値の条件を満

たすことが難しい.プラズマ電流を下げたハイブリッドシ

ナリオ(�������)では限定的ながら���の条件が満たされ

る.さらに定常運転シナリオ(�����)では十分にこれら

の条件が満たされるため,小振幅ELMでの運転が可能と

考えられている.

ペデスタル部の衝突度��は,自発電流への影響を通して

ピーリングバルーニング安定性にとって重要なパラメータ

である(第5章).そこで��を用いてこれらの小振幅ELM

の運転領域を分類してみると,ITERのように小さい��(<

0.1)で実現される小振幅ELMはQHモードとGrassy ELM

のみであり,EDA,HRS,Type II ELMは����が運転領

域となっている.一方現在の装置で��を小さくしようとす

ると,必然的にプラズマ密度が低くなり,実際QHモード

や��の小さいGrassy ELMは低密度で得られている.した

がって��が小さいQHモードやGrassyELMが低密度の運

転領域に限定されるかどうかが,ITERへの適用の可否を

決める大きなポイントとなる.

参 考 文 献[1]ITER Physics Basis, Nucl. Fusion 39, 2137 (1999).[2]Progresson ITERPhysicsBasis, to appear inNucl.Fusion.[3]Y. Kamada et al., Nucl. Fusion 41, 1311 (2001).[4]V. Mukhovatov et al., Nucl. Fusion 43, 942 (2003).[5]M. Yoshida et al., Plasma Phys. Control. Fusion 48, A209

(2006).[6]H. Urano et al., Phys. Rev. Lett. 95, 035003 (2005).[7]Y. Kamada et al., Plasma Phys. Control. Fusion 44, A279

(2002).[8]N. Oyama et al., Plasma Phys. Control. Fusion 48, A171

(2006).[9]W. Suttrop et al., Plasma Phys. Control. Fusion 39, 2051

(1997).[10]A.E. Hubbard et al., Phys. Plasmas 5, 1744 (1998).[11]R. Sartori et al., Plasma Phys. Control. Fusion 46, 723

(2004).[12]Y. Igitkhanov et al., Contrib. Plasma Phys. 40, 368 (2000).[13]A.V. Chankin et al., Plasma Phys. Control. Fusion 41, 913

(1999).[14]Y. Takase et al., Fusion Energy 1996, Proc. 16th Int. Conf.

(IAEA, Vienna, 1997) Vol.1, p.475.[15]MGreenwald et al., Nucl. Fusion 37, 793 (1997).[16]A.E. Hubbard et al., Phys. Plasmas 8, 2033 (2001).[17]E.S.Marmar,Proc 18th IAEA Fusion Energy Conf. Sorrento,

Oct. 2000) IAEA-CN-77/EX2/5.[18]K. Kamiya et al., Nucl. Fusion 43, 1214 (2003).[19]K. Kamiya et al., Plasma Phys. Control. Fusion 46, 1745

(2004).

Special Topic Article 2. Various Types of ELMs Y. Kamada et al.

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[20]K. H. Burrell et al., Plasma Phys. Control. Fusion 44, A253(2002).

[21]W. Suttrop et al., Plasma Phys. Control. Fusion 45, 1399(2003).

[22]Y. Sakamoto et al., PlasmaPhys. Control. Fusion 46, A299(2004).

[23]W. Suttrop et al., Nucl. Fusion 45, 721 (2005).[24]K.H. Burrell et al., Plasma Phys. Control. Fusion 46, A165

(2004).[25]P.Gohil et al., PlasmaPhys.Control.Fusion45, 1399 (2003).[26]T. Ozeki et al., Nucl. Fusion 30, 1425 (1990).[27]J. Stober et al., Nucl. Fusion 41, 1123 (2001).[28]G. Saibene et al., Nucl. Fusion 42, 1769 (2002).[29]J. Stober et al., Proc 20th IAEA Fusion Energy Conf. EXP1

-4.[30]Y. Kamada et al., Plasma Phys. Control. Fusion 42, A247

(2000).[31]Y. Kamada et al., Plasma Phys. Control. Fusion 44, A279

(2002).[32]N. Oyama et al., Nucl. Fusion 45, 871 (2005).[33]G. Saibene et al., Nucl. Fusion 45, 297 (2005).[34]J. Stober et al., Nucl. Fusion 45, 1213 (2005).[35]M. Shimada et al., Nucl. Fusion 44, 350 (2004).[36]A.W. Leonard et al., J. Nucl. Mater. 266-269, 109 (1999).[37]T. Takizuka, Plasma Phys. Control. Fusion 40, 851 (1998).[38]J.G. Cordey et al., Nucl. Fusion 43, 670 (2003).

[39]K. Thomsen et al., Plasma Phys. Control. Fusion 44, A429(2002).

[40]M. Sugihara et al., Nucl. Fusion 40, 1743 (2000).[41]T. Onjun et al., Phys. Plasmas 9, 5018 (2002).[42]P.B. Snyder et al., Nucl. Fusion 44, 320 (2004).[43]M. Sugihara et al., Plasma Phys. Control. Fusion 45, L55

(2003).[44]A. Loarte et al., Plasma Phys. Control. Fusion 45, 1549

(2003).[45]G. Federici et al., Plasma Phys. Control. Fusion 45, 1523

(2003).[46]P. Lang et al., Nucl. Fusion 44, 665 (2004).[47]P. Lang et al., Nucl. Fusion 45, 502 (2005).[48]H. Urano et al., Plasma Phys. Control. Fusion 46, A175

(2004).[49]A.R. Polevoi et al., Nucl. Fusion 43, 1072 (2003).[50]A. Polevoi et al., Plasma Phys. Control. Fusion 43, 1525

(2001).[51]T.E. Evans et al., Phys. Rev. Lett. 92, 235003-1 (2004).[52]K. Burrell et al., Plasma Phys. Control. Fusion 47, B37

(2005).[53]T.E. Evans et al., Nucl. Fusion 45, 595 (2005).[54]R.A. Moyer et al., Phys. Plasmas 12, 056119-1 (2005).[55]M.Becoulet, presented at 10th ITPA meeting on H-mode edge

pedestal, MIT (2006).

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