5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 ·...

43
5 / 255 1. 品目の総括 1.1 品目の概要 1 機械器具 51 医療用嘴管及び体液誘導管 2 一般的名称 レーザ式血管形成術用カテーテル エキシマレーザ Turbo カテーテル 3 クラス分類 4 Spectranetics Corporation 5 使用目的又は効 本品は、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄又は再閉塞病変への経皮的 血管内治療に使用する。 6 構造・原理 概要 ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動 脈硬化組織を蒸散させ、通過開存させることを意図する光ファイバカテ ーテルである。 ・本品は、エキシマレーザ発生装置である、「エキシマレーザ血管形成装置」 (承認日:平成 13 9 25 日、承認番号:21300BZY00528000 以下、 専用装置という)と併用する機器である。 ・カテーテルには、親水性コーティングが施されている。 ・本品は、滅菌された状態で供給される単回使用医療機器である。 ・本品には、用法に応じた異なる次の 2 種類のタイプがある。 (1) OTW タイプ: ガイドワイヤ挿入方法がオーバー・ザ・ワイヤ式のカテーテル (2) ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ: 蒸散可能な内径範囲を拡大するため、カテーテル先端部に偏心性を 持たせるガイディングカテーテル付属のオーバー・ザ・ワイヤ式のカ テーテル 原理 本品は、専用装置により得られたレーザ光を、狭窄あるいは閉塞した病変 に伝送する。専用装置から送られたレーザ光が、本品の先端チップから照射 され、線維化、石灰化、アテローム化病変等を紫外線フォトアブレーション することにより血管を再開通させる。 ガイディングカテーテル付属 OTW タイプのガイディングカテーテルは、 先端部にあるステージにレーザカテーテルを配置し、レーザ照射部の偏心性 を保ちながら蒸散させることによって、蒸散可能な内径範囲を拡大すること ができる。 7 使 本品をガイドワイヤに沿って病変部まで挿入し、病変部位へレーザエネルギー を照射し血管形成術を行う。

Upload: others

Post on 20-Mar-2020

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

5 / 255

1. 品目の総括

1.1 品目の概要

1 類 別 機械器具 51 医療用嘴管及び体液誘導管

2 名

一般的名称 レーザ式血管形成術用カテーテル

販 売 名 エキシマレーザ Turbo カテーテル

3 ク ラ ス 分 類 Ⅳ

4 申 請 者 名 Spectranetics Corporation

5 使用目的又は効

果 本品は、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄又は再閉塞病変への経皮的

血管内治療に使用する。

6 構 造 ・ 原 理

概要 ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに

よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

脈硬化組織を蒸散させ、通過開存させることを意図する光ファイバカテ

ーテルである。 ・本品は、エキシマレーザ発生装置である、「エキシマレーザ血管形成装置」

(承認日:平成 13 年 9 月 25 日、承認番号:21300BZY00528000 以下、

専用装置という)と併用する機器である。 ・カテーテルには、親水性コーティングが施されている。 ・本品は、滅菌された状態で供給される単回使用医療機器である。 ・本品には、用法に応じた異なる次の 2 種類のタイプがある。

(1) OTW タイプ: ガイドワイヤ挿入方法がオーバー・ザ・ワイヤ式のカテーテル

(2) ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ: 蒸散可能な内径範囲を拡大するため、カテーテル先端部に偏心性を

持たせるガイディングカテーテル付属のオーバー・ザ・ワイヤ式のカ

テーテル 原理

本品は、専用装置により得られたレーザ光を、狭窄あるいは閉塞した病変

に伝送する。専用装置から送られたレーザ光が、本品の先端チップから照射

され、線維化、石灰化、アテローム化病変等を紫外線フォトアブレーション

することにより血管を再開通させる。 ガイディングカテーテル付属 OTW タイプのガイディングカテーテルは、

先端部にあるステージにレーザカテーテルを配置し、レーザ照射部の偏心性

を保ちながら蒸散させることによって、蒸散可能な内径範囲を拡大すること

ができる。

7 使 用 方 法

本品をガイドワイヤに沿って病変部まで挿入し、病変部位へレーザエネルギー

を照射し血管形成術を行う。

Page 2: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

6 / 255

8 備 考

申請年月日: 平成 30 年 1 月 26 日 申請区分: 新医療機器 一般的名称の該当性:本品は大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄又は再

閉塞病変を「エキシマレーザ血管形成装置」(承認番号:21300BZY00528000)により得られたレーザ光で蒸散させる経皮的血管内治療に使用するカテーテル

であり、一般的名称「レーザ式血管形成術用カテーテル」の定義である「狭窄

又は閉塞した血管内のアテロームをレーザで直接蒸散する目的で使用する光フ

ァイバを装備した柔軟なチューブをいう。」に該当し、本品の一般的名称を「レ

ーザ式血管形成術用カテーテル」とすることは妥当である。

Page 3: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

7 / 255

1.2 開発の経緯

1.2.1 開発のコンセプト

1.2.1.1 患者背景 1、2

国内において食生活の欧米化及び高齢化社会により、生活習慣病が原因となる動脈硬化性疾患は増加傾

向にあり、下肢末梢の動脈硬化により発症する閉塞性動脈硬化症(Arteriosclerosis obliterans (以下、ASO)、

あるいはPeripheral arterial disease(以下、PAD):閉塞性動脈硬化症あるいは末梢動脈疾患とも称せられる)

も増加傾向にある。 PAD は、内臓、腕、下肢へ血液を供給する末梢動脈がアテローム性動脈硬化症に起因して完全閉塞又は

部分閉塞する疾患のことをいう。アテローム性動脈硬化症は、動脈硬化の一種で、高血圧や高血糖などの

理由により血管内膜が傷つき、その隙間から血管内膜の下に入り込んだコレステロールが白血球の一種で

あるマクロファージに捕食され、その死骸が溜まりアテローム状(粥状の塊)になり、血管のしなやかさ

を失った状態であると考えられる。加齢とともにアテローム性動脈硬化症が進行すると、動脈の重大な狭

窄に至り、組織壊死(血液と酸素の欠如)やそれに起因した脳卒中や心臓発作を引き起こすことがある。 また、下肢に関わるPAD が重篤化すると下肢切断にいたる可能性のある重症虚血(Critical limb ischemia

(以下、CLI ))となる。下肢切断は患者のADL のみならずQOL 及び切断手術後の予後も悪化させる。

欧米では、下肢ASO患者が推定1,500 万~2,000 万人存在し、そのうちの重症虚血肢は75 万人とされてい

る。また重症虚血肢の年間発症は8 万~25 万人とされている。しかしながら、このような状況下にあって

も十分な治療を施行されているものは少なく、血行障害による安静時疼痛や潰瘍・壊死の皮膚病変を呈す

るものなど、大腿部からの大切断手技を選択せざるを得ないケースもあり、年間82,000 件の患者が下肢切

断にいたっている。また、その予後は大腿部切断の施行にも拘らず、良好ではない。 国内においても、高齢者の下肢切断原因が、交通事故から下肢閉塞性動脈硬化症に推移しつつあり、今

後もますます重症虚血肢の増加が予想される。また、第24 回糖尿病合併症学会において、退院時に切断の

あった患者の方が再切断のリスクが高くなることが報告されている(Japan Medicine 2009 年10 月21 日:

糖尿病治療とフットケアより)。このように、血管内治療における初期治療成功率と再治療回避率の向上

により、救肢率の改善が期待されているのが現状である。

1 引用文書: 南都伸介著、他「重症虚血肢診療の実践」南江堂 2 引用文書:南都伸介著、他「閉塞性動脈硬化症(PAD)診療の実践」南江堂

Page 4: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

8 / 255

1.2.1.2 開発コンセプト

Spectranetics Corporation(以下、Spectranetics社)は、1993年に冠動脈形成術用のレーザカテーテルのPMA(P910001)を取得した。この機器の原理は、波長308 nm付近のエキシマレーザを用い、熱的影響の低い組

織蒸散を行うものであり、病変を分子レベルで分解する血管内治療機器として有用であった。Spectranetics社は、この機器から長年、冠動脈疾患に対するLaser+POBA(以下、Laser Assisted PTA)治療の実績を上

げてきており、慢性下肢動脈閉塞も冠動脈閉塞と同様のメカニズムにより発生する病変であることから、

冠動脈形成術用レーザカテーテルの技術を準用可能と考え、下肢末梢動脈治療用レーザカテーテルとして

下肢末梢動脈閉塞適応への開発に至った。

「下肢末梢における血管形成術への使用」を担保するために、設計上において、最も重要なインプットは、 エキシマレーザ血管形成装置(承認番号:21300BXY00528000)により得られたレーザ光を、経皮的血管

形成術により血管病変に伝送できることであり、そのため、以下の項目を満たす必要があった。 ・血管内使用の担保。 ・血管径および臨床的要求に適合した、サイズ・作動長、可撓性及び操作性。 ・標的病変に対する、エキシマレーザアテレクトミー(ELA)施行と血管開通の実現性。 ・以上の事項による安全な施術。

開発に際しては適用部位の違いから、冠動脈用レーザカテーテルと比較して構造及び仕様が検討され、

以下の変更が実施された。

① サイズバリエーション追加:冠動脈用レーザカテーテルは血管径の細い冠動脈を対象としているた

め、0.9 mm~2.0 mmのサイズバリエーションであるが、下肢動脈の血管径を考慮して2.3 mm、2.5 mm径サイズ及び、ガイディングカテーテル付属OTWタイプの3種類のバリエーションを追加した。

② ・・・の・・:下肢先端までの適用を考慮し、0.9 mm~2.0 mmカテーテルは、冠動脈用レーザカテ

ーテルよりも・・・を・ ・ほど・・した。

③ ・・・・・・・:・・・・・・・は冠動脈用レーザカテーテルの範囲内で設定しているが、・・・ ・・・・・・・・・・・・は、最終的に全て・ ・・・・と同じ・ ・まで・・・・・。さらに、・ ・・・・・・・・・・・・・は、・・・・・・・・・・・・・・・。

④ ・・・・・・・・・・・・・・・・:冠動脈用レーザカテーテルの・・・・・・・・・・・・・・、 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ことによって、・・・・・・・・・・・・とともに、 ・・・・・・・・・・・・・・・ことで・・・及び・・・を・・・・・・・である。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・が、その後、

使用性の向上のため、専用ガイディングカテーテルと2.0 mm OTWタイプが一体化したガイディング

カテーテル付属OTWタイプに改良された。

Page 5: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

9 / 255

1.2.2 設計開発の経緯

1.2.2.1 米国における設計開発の経緯

米国における、開発の経緯と許認可の過程は以下のとおりである。 2004 年、レーザカテーテルの下肢への適用に対して 510(k)を取得した(K040067)。その際に、実施し

た・・・試験は、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・患者を対象とする

ことで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・に設定していた。当時の医療レベルにおいては、薬物治療による温存療法のみを拠り所とし、 血行状態が悪化した場合には下肢切断を余儀なくされる患者に対して、“大腿部から足部にいたる下肢末 梢動脈の血流確保”を目的とした低侵襲性治療を施すことが、・・ ・・試験における臨床的意義であった。 しかしながら、FDA からは下肢救済適応を使用目的とするためには、・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・その後、FDA との協議の結果、追加審査においては、・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・により、下肢血管形成術へのレーザ治療の臨床的有用性を担保することが可能であるとされ、 「下肢血管形成術」を使用目的とする認可を得た。 2004 年の510(k)取得以来、2006 年までに本品の使用性及び品質の向上を目的に様々な改良が加えられた

が、2007 年にレーザカテーテル用ガイディングカテーテルとしてTurbo Booster の認可を単独で取得した

(K071226)。また、・ ・年には・・・ ・試験に基づき、レーザカテーテルとTurbo Booster(本申請に含

まず)の併用による有用性が確認された(K071226)。Turbo Booster の先端には、・・・・・・・・が付

属されており、・・・・に・・・・・・・・を・・させることで、・・・・・・・・・・・・・・・が可

能となった。この考えは、冠動脈用レーザカテーテルの・・・・・・・・・・・・・・であり、・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・で、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・である。・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・となっている。

2009 年には、・・・・・・・・と・・・・・・・を・・・した Turbo Tandem System が認可された (K091299)。Turbo Tandem System は、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・となった。さらに、・・年には、・・・・ ・・・・・・を追加し、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・となった。また、・・・・・・ ・・を追加したことで、・・・・・・・により、・・・・・・・・・・・及び・・・・・・・・間に侵入 した・・を除去できるようになり、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・となった。 2013 年には、2.3 mm 及び 2.5 mm Turbo Elite の OTW タイプに、0.035 in ガイドワイヤ対応品(本申請 に含まず)が追加された(K123632)。従前の 2.3 mm 及び 2.5 mm Turbo Elite の OTW タイプは、0.018 in ガイドワイヤへの対応であったが、この追加モデルは、比較的汎用されている 0.035 in ガイドワイヤで使 用できる。外径は、従前の 2.3 mm 及び 2.5 mm 製品と同一であるが、0.035 in ガイドワイヤに対応し、内 腔径を大きくする必要がある。そのため、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・。

前向き多施設共同無作為化対照試験である EXCITE ISR 試験の実施により、2014 年、ステント内再狭窄

に対する適用を取得した(K140775)。 本治験の目的は、大腿膝窩動脈のステント内再狭窄に対し、レーザ+PTA 治療と PTA 単独治療を比較し

有効性と安全性の評価を行うことであり、米国 40 施設において 250 名を対象に実施された。安全性主要評

価項目である術後 30 日までの MAE(死亡、大切断、TLR)の回避率は、レーザ+PTA 群の 94.2%に対し

PTA 単独群では 79.5%と、レーザ+PTA 群の優越性が確認された。有効性主要評価項目である術後 6 か月

の TLR 回避率においても、レーザ+PTA 群の 73.5%に対し PTA 単独群では 51.8%と、レーザ+PTA 群の

優越性が確認された。

Page 6: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

10 / 255

表 1.2.2.1-1: 米国における認可の過程

1 PMA 番号: 機 器 名: 概 要:

910001(1993 年 2 月 19 日) Spectranectics CVX-300 Excimer Laser System レーザ発生装置とともに冠動脈用レーザカテーテルの承認を取得

2 510(k)番号: 機 器 名: 概 要:

K040067(2004 年 4 月 27 日) CliRpath Excimer Laser Catheter(開発時名称:Extreme II Laser Catheter) 既存の冠動脈用レーザカテーテル 0.9 mm~2.5 mm サイズを下肢用レーザカテーテルとして 承認取得 ・・ ・臨床試験生成期(浅大腿動脈から膝窩動脈までの血管形成術において、臨床使用における有効性・安全性を評価した試験)

3 510(k)番号: 機 器 名: 概 要:

K043465(2005 年 8 月 18 日) 2.5 mm Turbo CLiRpath Excimer Laser Catheter 2.5 mm OTW の有効長を・・ mm から・・ mm に延長 2.5 mm OTW に親水性コーティングを追加(潤滑性向上) 2.5 mm OTW のファイバ数を・・本から・・本に増加(アブレーション能力の向上) 2.5 mm OTW に対して・・・・・・・・・・から・・・・・・に変更

4 510(k)番号: 機 器 名: 概 要:

K052296(2005 年 9 月 2 日) CliRpath Excimer Laser Catheter 0.9 mm RX, OTW 及び 2.3 mm OTW に対して・・・・・・・ から・・・・・・・に変更

5 510(k)番号: 機 器 名: 概 要:

K052514(2005 年 10 月 19 日) CliRpath Turbo Plus Excimer Laser Catheter 1.4 mm~2.5 mm RX, OTW に対するリピテーションを 40 Hz から 80 Hz に変更

6 510(k)番号: 機 器 名: 概 要:

K060012(2006 年 9 月 29 日) CliRpath Turbo Peripheral Catheters 1.4 mm 及び 1.7 mm OTW のインナールーメンを 2.0 mm 及び 2.3 mm OTW と同一の・・・・・・・ ・・・・・・・・・・に変更 1.4 mm OTW のコネクタ部の・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・を向上させて出力を向上 1.7 mm OTW に対して・・本のファイバを増加して出力を向上 2.0 mm OTW に対して・・のファイバを増加して出力を向上 2.3 mm OTW に対して・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・に変更し出力を向上

7 510(k)番号: 機 器 名: 概 要:

K071226(2007 年 6 月 29 日) Turbo Booster Guiding Catheter 下肢用レーザカテーテルと併用するガイディングカテーテルとして単独で承認(現行品のガイディングカテーテル部の原型)(本申請に含まず)

8 510(k)番号: 機 器 名: 概 要:

K071227(2007 年 7 月 11 日) CliRpath Turbo Excimer Laser Catheters and Turbo Elite Excimer Laser Catheters ・・ ・試験(・・・・・・・・・・に浅大腿動脈から膝窩動脈までの血管形成術において、本品、及び本品と付属品(Turbo Booster・・・・・・・・・・・・・・)を併用して、浅大腿動 脈及び膝窩動脈の血管径・・・・・・・・に適合した内腔を形成する臨床使用における有効性・安全性を評価した試験)

Page 7: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

11 / 255

表 1.2.2.1-1: 米国における認可の過程(つづき)

9 510(k)番号: 機 器 名: 概 要:

K091299(2009 年 7 月 1 日) Spectranetics Turbo Tandem System

10 510(k)番号: 機 器 名: 概 要:

K094036(2010 年 1 月 25 日) Turbo Tandem System Model 472-110

11 510(k)番号: 機 器 名: 概 要:

K123632(2013 年 1 月 25 日) 2.3mm and 2.5mm Turbo Elite 0.035inch Atherectomy Catheters 2.3 mm, 2.5 mm OTW に 0.035inch ガイドワイヤ対応品を追加(本申請に含まず)

光ファイバ

径 (μm) 光ファイバ 本数(本)

総出力 (mJ) 45Fl.設定時

出力 (mJ/mm2)

2.3 mm 2.3 mm (0.035 in) 2.5 mm 2.5 mm (0.035 in)

12 510(k)番号:

機 器 名: 概 要:

K140775(2014 年 7 月 23 日) Spectranetics Turbo Tandem System 及び Turbo Elite ニチノールベアステントのステント内再狭窄に対する治療として、本品(0.9-2.5mm OTW タイプ及び、ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ)による前向き多施設共同無作為化対照試験EXCITE ISR 試験を実施。ステント内狭窄に対する適用を取得した。

Page 8: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

12 / 255

1.2.2.2 本邦における開発の経緯

本邦では、下表のとおり冠動脈治療用レーザカテーテル、リード抜去用シース及びエキシマレーザシス

テムの承認を取得している。本品のエキシマレーザシステムである「エキシマレーザ血管形成装置」は、

既に医療分野で普及しているシステムであるが、このシステムのプログラムは、本品の使用に対応したも

ので、本品の上市後の本品との適合性に問題はない。なお、「エキシマレーザ血管形成装置」は、別途本品

適用に対する一部変更承認申請を行う。

販売名 承認番号

エキシマレーザ血管形成用レーザカテーテル 21300BZY00527000(平成 13 年 9 月 25 日)

エキシマレーザ血管形成装置 21300BZY00528000(平成 13 年 9 月 25 日)

エキシマレーザ血管形成用 OS カテーテル 21900BZY00070000(平成 19 年 7 月 23 日)

エキシマレーザ心内リード抜去システム 22000BZX00968000(平成 20 年 7 月 1 日)

非臨床試験では、当該申請品目のうち、0.9 mm OTW タイプについては、既承認品との同一性から試験

を省略し、「エキシマレーザ血管形成装置」との適合性を含め 1.4 mm~2.5 mm の OTW タイプ及びガイデ

ィングカテーテル付属 OTW タイプについて評価を行った。生物学的安全性を除く非臨床試験結果の充足

性について、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下、PMDA)に見解を求めたところ(医療機器評

価相談 性能・・・・・・)、説明の不足はあるものの概ね妥当であるとの助言を得た。 臨床評価については、米国において開発初期に実施された臨床試験による申請を進めてきたが、試験実

施当時とは医療環境が大きく変化しており、臨床試験の目的、患者背景等の差異から当該臨床試験成績を

そのまま用いることは困難と考え、本邦において新たに臨床試験を実施することとした。 ・ ・年・・・・・ ・月に実施した治験相談(・・・・・・)を経て、急性期の治療不成功の発生率を

主要評価項目として設定し、・・・・・の POBA 単独治療群をヒストリカルコントロールとする単腕試験

を実施した(識別記号:DVX_TLC)。治療不成功の発生率は 2.0%(1/51 例)と対照と比較して有意に低い

値を示したが、・ ・年・・・ ・・・月実施の評価相談(・・・・・)において、病変背景の差異によるヒ

ストリカルコントロールの妥当性、術者バイアスが加味された可能性による主要評価項目の結果の妥当性

及び慢性期一次開存率が低いことによる慢性期成績悪化の懸念から、当該臨床試験結果のみによる有用性

の評価は困難との指摘を受け、この結果を用いた本邦における承認申請を断念した。 本品は、米国において 2014 年 7 月にニチノールベアステントのステント内再狭窄に対する治療の認可

(K140775)を取得しており、EXCITE ISR 試験では、大腿膝窩動脈におけるステント内再狭窄病変(ステ

ント外延伸病変を含む)に対するレーザ+PTA 治療群の有効性と安全性について PTA 単独治療群を比較対

照として評価が行われている。現在、下肢末梢動脈疾患に対しては、血管内治療が積極的に行われている

が、ステント内再狭窄例においては、バルーン治療及びステント再留置以外の選択肢が残されていない状

況である。一方、学会では、バルーン又はステントによる治療効果向上のため、治療前に内径確保を図る

アテレクトミーデバイスの必要性について議論されており、薬剤溶出型バルーンカテーテル等、今後開発

が進められてくる治療の選択肢が増加することを考慮すると、本品によるデバルキングへの期待は一層高

まるものと考えられることから、EXCITE ISR 試験の試験結果を用いて製造販売承認申請を検討することと

した。

Page 9: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

13 / 255

(1) 物理的、化学的特性

本申請品目のうち、0.9 mm の OTW タイプについては、有効長以外は、レーザパラメータ設定を含め既

承認品目である冠動脈用レーザカテーテル(販売名:エキシマレーザ血管形成用レーザカテーテル(承認

番号:21300BZY00527000))と同一であるため、物理的、化学的特性に関する試験は省略した。1.4 mm~

2.5 mm の OTW タイプ及び、ガイディングカテーテル付属 OTW タイプの物理的、化学的特性は適切なも

のであった。

表 1.2.2.2-1: 物理的、化学的特性に関する試験の概略 評価項目 試験内容概略 資料番号

0.9 mm OTW タイプ

エキシマレーザ血管形成用レーザカテーテル(承認番号:21300BZY00527000)の 0.9 mm OTW タイプと・・・・・・・であること

から試験は省略している(1.3 類似医療機器との比較参照)。

1.4、1.7、2.0、2.3 mm OTW タイプ 1 ・・・接続部強度試験 1 接続部の強度確認 4.1.1 2 ・・・接続部強度試験 2 接続部の強度確認 4.1.2 3 ・・・・・・・・接続部強度試験 1 接続部の強度確認 4.1.3 4 ・・・・・・・・接続部強度試験 1 接続部の強度確認 4.1.4 5 ・・・部接続部強度試験 1 接続部の強度確認 4.1.5 6 ・・・耐圧性試験 1 ・・・・の耐圧性確認 4.1.6 7 ・・・融着強度試験 1 接続部の強度確認(故障モード確認) 4.1.7

2.5 mmOTW タイプ 8 ・・・接続部強度試験 3 接続部の強度確認 4.1.8 9 ・・・接続部強度試験 4 接続部の強度確認 4.1.9

10 ・・・・・・・・接続部強度試験 2 接続部の強度確認 4.1.10 11 ・・・耐圧性試験 2 ・・・・の耐圧性確認 4.1.11 12 ・・・融着強度試験 2 接続部の強度確認(故障モード確認) 4.1.12

7 Fr ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ 13 ・・・・・・・・・強度試験 ・・・・・・・・・破断強度確認 4.1.13 14 ・・・・・・・・接合強度試験 2 接続部の強度確認 4.1.14 15 ・・・部接合強度試験 3 接続部の強度確認 4.1.15 16 ・・・接合強度試験 接続部の強度確認 4.1.16 17 ・・・・部接合強度試験 1 接続部の強度確認 4.1.17 18 ・・・・部接合強度試験 2 接続部の強度確認 4.1.18 19

・・・・・・・・・・・・引張強度

試験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・

4.1.19 20 ・・・・試験 透視下の・・・・・・・の確認 4.1.20

Page 10: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

14 / 255

(2) 生物学的安全性

本申請品目のうち、OTW タイプは、既承認品目である「エキシマレーザ血管形成用レーザカテーテル(承

認番号:21300BZY00527000)」と・・・・・・・・・・・・・・・・・・・である。 ただし、「エキシマレーザ血管形成用レーザカテーテル」においては、現在、1.4 mm 以上のバリエーシ

ョンは製造中止となっており、また、本品の OTW タイプの 1.4 mm~2.5 mm のシャフト(アウタージャケ

ット)原材料の・・・・・・・・・・・・・・は記載されていない。しかしながら、当該原材料は、血管

狭窄部貫通用カテーテル「クイック-クロスⅡ(承認番号:22500BZI00007000)」に使用前例がある。 本申請では、新規原材料を有するガイディングカテーテル付属 OTW タイプ及び全申請品目のインナール

ーメンにおいて並行使用が可能な原材料である・・・・・・・・・・について、それぞれ生物学的安全性

の評価を行った。 Spectranetics 社は、本品目の開発前に既に同等のアイデアに基づいた・・・・・・・・・・・・・・ ・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ディーブイエック

ス社は、この毒性スクリーニング結果と欧米での原材料に由来する不具合が無いことから治験に使用する

ことを容認したが、本邦の申請にあたり、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・につい

て、改めて ISO 10993 に準拠し再評価を行った。 また、本申請品目のインナールーメン原材料として・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・が設定

されている。当該申請では、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・を使用し

た最終製品を検体として評価された結果も追加した。 いずれも本品の生物学的安全性が確認できる結果を得た。

表 1.2.2.2-2: 生物学的安全性に関する試験の概略 評価項目 試験内容概略 資料番号

検体:ガイディングカテーテル付属 OTW 1 細胞毒性試験 ISO 10993-5, コロニー形成(L929 細胞) 4.3.1

2 感作性試験 ISO 10993-10, Guinea Pig Maximization, 抽出溶媒:0.9%NaCl, 綿実油

4.3.2

3 皮内反応試験 ISO 100993-10, 抽出溶媒:0.9%NaCl, 綿実油 4.3.3 4 急性全身毒性試験 ISO 10993-11, 単回投与, 抽出溶媒:0.9%NaCl, 綿実油 4.3.4 5 溶血性 ISO 10993-4(ASTM F 756), 直接法・抽出法 4.3.5 6 発熱性物質試験 ISO 10993-11 (USP<151>) 4.3.6

検体:・・・・・・・・・・・使用レーザカテーテル 7 細胞毒性試験 ISO 10993-5, コロニー形成(L929 細胞) 4.3.7 8 感作性試験 ISO 10993-10, Guinea Pig Maximization, 抽出溶媒:0.9%NaCl 4.3.8

9 感作性試験 ISO 10993-10, Guinea Pig Maximization, 抽出溶媒:綿実油 4.3.9

10 皮内反応試験 ISO 100993-10, 抽出溶媒:0.9%NaCl, 綿実油 4.3.10

11 急性全身毒性試験 ISO 10993-11, 単回曝露, 抽出溶媒:0.9%NaCl, 綿実油 4.3.11 12

血液適合性試験

溶血性 ISO 10993-4(ASTM F 756-08), 抽出法 4.3.12

13 凝固 (PT) ISO 10993-4, プロトロンビン時間(PTT) 4.3.13

14 凝固 (PTT) ISO 10993-4, 部分トロンボプラスチン時間(PTT) 4.3.14

15 発熱性物質試験 ISO 10993-11 (USP<151>) 4.3.15

Page 11: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

15 / 255

(3) 安定性及び耐久性

本申請品目のうち、0.9 mm OTW タイプについては、有効長以外は、レーザパラメータ設定を含め既承

認品目である「販売名:エキシマレーザ血管形成用レーザカテーテル(承認番号:21300BZY00527000)」と同一であるため、安定性に関する試験は省略した。1.4 mm~2.5 mm の OTW タイプは、前述の試験省略

品目との形状、構造及び原材料の類似性から・・試験により 2 年間の安定性を確認した。ガイディングカ

テーテル付属 OTW タイプは 2 年間の・・・試験により安定性を確認した。

(4) 性能

本申請品目のうち、0.9 mmOTW タイプについては、・・・以外は、レーザパラメータ設定を含め既承認

品目である「販売名:エキシマレーザ血管形成用レーザカテーテル(承認番号:21300BZY00527000)」と

同一であるため、性能に関する試験は省略した。また、7 Fr ガイディングカテーテル付属 OTW タイプの

レーザカテーテルは 2.0 mmOTW と・・・・・であるため、主要性能であるアブレーション能は 2.0 mmOTWと同一と判断し試験は省略されている。1.4 mm~2.5 mm の OTW タイプ及びガイディングカテーテル付属

OTW タイプの性能は適切なものであった。レーザを用いた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・試験で、特筆する有害事象は見られなかった。

表 1.2.2.2-3: 性能に関する試験の概略 評価項目 試験内容概略 資料番号

0.9 mmOTW

エキシマレーザ血管形成用レーザカテーテル(承認番号:21300BZY00527000)の 0.9 mm OTW タイプと・・・・・・・であること

から試験は省略している(1.3 類似医療機器との比較参照)。

1.4、1.7、2.0、2.3 mmOTW 1 ・・・・・・・・試験 1 各サイズカテーテルの・・・・・・を確認 4.7.1 2 ・・・・・・・・・試験 1 ・・・・・の検証 4.7.2 3 ・・・・・・・試験 1 ・・・・・・・性能の確認。 4.7.3 4 ・・・・・・・・・試験 1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・がないか確認 4.7.4

2.5 mmOTW 5 ・・・・・・・・試験 2 各サイズカテーテルの・・・・・・を確認する。 4.7.5 6 ・・・・・・・試験 2 ・・・・・・・性能の確認。 4.7.6 7 ・・・・・・・・・試験 2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・がないか確認 4.7.7 8 ・・・・・・・試験 3 ・・・・・・・性能の確認。 4.7.8

7 Fr ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ 9 ・・・・・・・・試験 3 各サイズカテーテルの・・・・・・を確認する 4.7.9

10 ・・・・・・・・・試験 2 ・・・・・の検証 4.7.10 11 ・・・・・・・・・試験 3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・がないか確認 4.7.11 12 ・・・・・・・試験 4 ・・・・・・・性能の確認。 4.7.12

・・・・・・・に対する影響

13 ・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・試験

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・

4.7.13

Page 12: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

16 / 255

(5) 使用方法

本申請品目のうち、0.9 mmOTW タイプについては、・・・・・は、レーザパラメータ設定を含め既承認

品目である「販売名:エキシマレーザ血管形成用レーザカテーテル(承認番号:21300BZY00527000)」と

同一であり、また、既承認品目は、解剖学的により複雑な冠動脈への適応が認められていることから操作

性に関する使用方法の検証試験も省略された。1.4 mm~2.5 mm の OTW タイプ及びガイディングカテーテ

ル付属 OTW タイプの使用方法は適切なものであった。

表 1.2.2.2-4: 使用方法に関する試験の概略 評価項目 試験内容概略 資料番号

0.9 mmOTW タイプ

エキシマレーザ血管形成用レーザカテーテル(承認番号:21300BZY00527000)の 0.9 mmOTW タイプと・・・・・・・であることか

ら試験は省略している(1.3 類似医療機器との比較参照)。

1.4、1.7、2.0、2.3 mmOTW

1 ・・・・・・試験 1 シース内での本品の・・・・を確認(・・・試験) 4.8.1

2 ・・試験 1 (2.0 mm のみ) レーザカテーテル・・・・・・・・できることを確認 4.8.2 2.5 mmOTW

3 ・・・・・・試験 2 シース内での本品の・・・・を確認(・・・試験) 4.8.3 4 ・・試験 2 レーザカテーテル・・・・・・・・できることを確認 4.8.4 5 ・・・・・・・・・試験 1 本品の・・・・・・・・・・・を確認 4.8.5

7 Fr ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ 6 ・・・・・・・試験 シース内での本品の・・・・を確認 4.8.6 7 ・・・・・・・・・試験 レーザカテーテル拡張時の・・・・・・・・・・を確認 4.8.7 8 ・・・・・試験 手元と先端部の・・・・・・を確認 4.8.8 9 ・・・・・・・・・試験 2 レーザカテーテルの・・・・・・・・・を確認 4.8.9

10 ・・・・・・試験 ガイディングカテーテルの・・・・・・・・できることを確認 4.8.10 11

・・・・・・・・・・・・・・・・・

試験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・できているかを確

認 4.8.11

12 ・・・・試験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ことを確認

4.8.12

Page 13: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

17 / 255

(6) ステントに対するレーザの影響

ニチノールベアステント内でのレーザ治療実施を模擬し、ステントに対するレーザエネルギーの影響を

検証するとともに、・・・・・・・・・を模擬した耐久性試験を行った。ステントに対するレーザの影響は

極わずかであり、耐久性に対しても非照射群との差は見られなかった。

表 1.2.2.2-5: 使用方法に関する試験の概略

評価項目 試験内容概略 資料番号

1.4、1.7、2.0、2.3 mm OTW

1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・試験

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

4.9.1

2 ・・・・・・・・・・・・・・・試験

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・

4.9.2

3 ・・・・・・・・・・・・試験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・ ・に準拠した電気化学測定を行い、レーザ非処置対照群と比較す

る。 4.9.3

Page 14: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

18 / 255

(7) 性能及び安全性に関する規格

本申請書の「性能及び安全性に関する規格」に規定した項目と各試験の規格値の妥当性を表 1.2.2.2-6 に

示す。

表 1.2.2.2-6: 性能及び安全性に関する規格の妥当性

号 項目 規格・仕様 試験又は確認方法 設定根拠

性能

1 導光路性能

カテーテルからの・

・は、別表1に規定

する範囲内であるこ

と。

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・

別表1の規格値は、・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・

物理的化学的特性

2 接合部強度

又は破断強度

各接続部強度又は破

断強度は、別表 2 の

強度を担保するこ

と。

ISO 10555-1:1995 に準拠する。

承認及び認証基準において、カテーテルの

強度に関して規定する JIS と同等の規格で

ある。

3 エックス線不

透過性

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

4 ・・・・・・・

・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・

安全性

5 生物学的安全性

ISO 10993-1 で評価

し、許容できるもの

であることを確認す

る。

ISO 10993-1 に準拠する。

平成24 年3月1 日薬食機発0301第20号「医

療機器の製造販売承認申請等に必要な生物

学的安全性評価の基本的考え方について」

に準拠した試験である。

6

エチレンオキサ

イド滅菌の残留

ISO 10993-7 : 2008

の「一時的接触機器」

の要求事項に適合す

る。

ISO 10993-7:2008 に準拠する。

平成 22 年 10 月 12 日来食機発 1012 第 2 号

「エチレンオキサイド滅菌における滅菌残

儲物の許容限度の取り扱いについて」に準

拠して設定された規格である。

7 エンドトキシン ・・・・/製品以下 USP 比色法に準拠する。

血管内カテーテルで通常設定される規格で

あり、米国における公的規格であり、日局

と同等規格であるため妥当である。

Page 15: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

19 / 255

(8) 臨床試験

本申請品目のうち、OTW タイプとガイディングカテーテル付属 OTW タイプを用いた EXCITE ISR 試験

では、ステント内再狭窄病変(ステント外延伸病変を含む)に対するレーザ+PTA 治療において、急性期

手技成功率の向上とともに 12 か月までの TLR 回避率が優位に保たれていることが示されており、本申請

品目+PTA治療により従前の PTA単独治療と比べて長期にわたりステント再留置を含む再治療を回避可能

であることが示された。 また、国内臨床試験(DVX_TLC)報告書は、血管内治療において本品が実行可能であることを示したフ

ィージビリティ試験と位置づけ、参考資料として添付した。

Page 16: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

20 / 255

(8-1) 海外臨床試験(EXCITE ISR 試験)概略

項目 内容 試験の目的 大腿膝窩動脈におけるステント内再狭窄病変(血管径≧5 mm、Rutherford 分類 1-4、

慢性の末梢動脈疾患)に対するレーザ+PTA 治療と PTA 単独治療を比較し、有効性

と安全性の評価を行う。

試験の種類 多施設共同前向き無作為化対照試験 対象 大腿膝窩動脈におけるステント内再狭窄病変を呈する患者

症例数 計画時目標症例数:318 例(レーザ+PTA 群:212 PTA 単独群:106) 登録症例数:252 例(レーザ+PTA 群:170 PTA 単独群:82) 有効性評価解析対象症例数(ITT):230 例(レーザ+PTA 群:157 PTA 単独群:73) 有効性評価解析対象症例数(PP):194 例(レーザ+PTA 群:133 PTA 単独群:61) 安全性評価解析対象症例数(ITT):244 例(レーザ+PTA 群:167 PTA 単独群:77) 安全性評価解析対象症例数(PP):203 例(レーザ+PTA 群:140 PTA 単独群:63)

使用方法・使用期

間・観察期間 【レーザ+PTA 群】

Turbo Elite もしくは Turbo Tandem を用いてステント内再狭窄病変に対するレー

ザ照射を行う。その後、市販品のバルーンカテーテルを用いて拡張する。 検査及び調査はレーザ+PTA 治療施術日を起算日として、退院時、術後 1 か月、

6 か月及び 12 か月に実施する。 【PTA 単独群】 市販品のバルーンカテーテルを用いて拡張する。 検査及び調査は PTA 単独治療施術日を起算日として、退院時、術後 1 か月、6か月及び 12 か月に実施する。

検査・観察項目 診察、臨床検査、投薬状況、Rutherford 分類、足関節上腕血圧比(ABI)、Duplex超音波検査(DUS)、ステントの完全性、血管造影検査、治験手技、有害事象、歩

行障害質問票(WIQ スコア) 主要評価項目 【有効性】

レーザ+PTA 群及び PTA 単独群における術後 6 か月の TLR 回避率を比較し、レ

ーザ+PTA 群の PTA 単独群に対する優越性を検証する。 【安全性】

レーザ+PTA 群及び PTA 単独群における術後 30 日の MAE 非発生率を比較し、

レーザ+PTA 群の PTA 単独群に対する非劣性もしくは優越性を検証する。

治験期間 ・・・・・・・・・・・ ・ ・・・・・・・・・・・ 代表施設名及び 施設数

・・・・・・・・・・他 40 施設

有効性評価の結果 本試験の有効性主要評価項目である術後 6 か月の TLR 回避率については、レーザ

+PTA 群 78.3%(123/157 例)、PTA 単独群 58.9%(43/73 例)の結果(P<0.005)を

示し、レーザ+PTA 群の PTA 単独群に対する優越性が確認された。 安全性評価の結果 安全性主要評価項目である術後 30 日の MAE 非発生率についても、レーザ+PTA 群

94.6%(158/167 例)、PTA 単独群 79.2%(61/77 例)の結果(P<0.001)を示し、

レーザ+PTA 群の PTA 単独群に対する優越性が確認された。

Page 17: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

21 / 255

【結果と考察】 本治験の有効性主要評価項目である術後 6 か月間の TLR 回避率については、レーザ+PTA 群で 78.3%

(123/157)であり、PTA 単独群の 58.9%(43/73)と比較して統計学的な優位性が示された。また、安全性

主要評価項目である術後 30 日間の MAE 非発生率についても、レーザ+PTA 群は 94.6%(158/167)であり、

PTA 単独群の 79.2%(61/77)と比較して統計学的な優位性が示された。本試験により、本治験機器が大腿

膝窩動脈におけるステント内再狭窄病変に用いるレーザ血管内治療機器としての性能を満たしていること

が確認されたことから、本治験機器を用いたレーザ+PTA 治療は、新たな治療手段の選択肢の一つとして

臨床現場に提供することが可能と考えられる。

Page 18: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

22 / 255

(8-2) 国内臨床試験(DVX_TLC)概略

項目 内容 試験の目的 浅大腿動脈から膝窩動脈に形成された狭窄または閉塞した病変に対する本治験機

器を用いた経皮的血管内治療(以下、レーザ+PTA)の有効性の検証と安全性の評

価をすることである。

試験の種類 多施設共同前向き非比較試験 対象 浅大腿動脈(深大腿動脈との分岐点よりも目視で 20 mm 遠位)もしくは膝窩動脈

(膝蓋骨の頭側縁より目視で 30 mm 近位)に治療が必要な症候性虚血がある患者

症例数 計画時目標症例数:50 例 登録時症例数:51 例 有効性評価解析対象症例数(FAS):51 例 有効性評価解析対象症例数(PPS):41 例 安全性評価解析対象症例数:51 例

使用方法・使用期

間・観察期間 浅大腿動脈から膝窩動脈に形成された狭窄または閉塞物質(アテローマ)を蒸散

させた後に、当該病変を適用とする既承認の「バルーン拡張式血管形成術用カテ

ーテル」等(バルーンカテーテル)による従来からの経皮的血管内治療(以下、

PTA)を行う。 検査及び調査は、対象選択時、術前、術中、術後、退院時、術後 1 か月、6 か月、

12 か月に実施する。

検査・観察項目 Rutherford 分類、QOL スコア、ABI 測定、血管エコー、血管造影、臨床検査 主要評価項目 【有効性】

治療不成功の発生率

【安全性】 術後 1 か月までの死亡、治療肢の大切断、治療病変部の再血行再建術、治療病

変部の TLR、外科的手術を必要とする治療肢の虚血 治験期間 ・・・・・・・・・・・ ・ ・・・・・・・・・・・

代表施設名及び 施設数

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 他 13 施設

結果 下肢末梢動脈治療用レーザカテーテル(以下、本品)を用いたレーザ+PTA 群の

治療不成功の発生率は、2.0%(1 例/51 例)、95%信頼区間[0.0, 5.8]であり、PTA単独群の治療不成功の発生率(40%)と比較し、統計学的に有意な差をもって低い

ことが確認された。 また、安全性に関する主要評価項目である術後 1 か月までに死亡、治療肢の大切

断、治療病変部の再血行再建術、治療血管の外科的手術を必要とする治療肢の虚

血の発現はなかった。この結果を・・・・・の PTA 単独群と比較したところ、本

治験の重大な有害事象の発現率は PTA 単独群との差異が認められないことが示さ

れた。

【考察】 本治験において、レーザ+PTA 治療については、米国における臨床成績と同等の結果であり、本邦にお

ける手技の実行性も確認された。

Page 19: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

23 / 255

1.2.2.3 独立行政法人医薬品医療機器総合機構による対面助言

【非臨床試験】 参考資料 1

当該申請品目において、性能を示すために実施した非臨床試験結果の妥当性を確認するため、平成・・

年・・月・・日に、医療機器評価相談 性能【・・・・・】を実施した。性能を示すための非臨床試験結

果は、おおむね妥当と評価されたが、相談資料における説明では不足部分があるため、申請時には説明を

追加することが指摘された。その助言に基づく対応は以下のとおり。

表 1.2.2.3-1: 医療機器評価相談【・・・・・・・】の概略 助言内容 助言に対する対応

(1) 試験検体の妥当性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(2) 試験方法の妥当性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(3) 評価基準の妥当性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・

その他の事項 本品の生物学的試験について、平成 24 年 3 月 1 日付薬食 機発 0301 第 20 号「医療機器の製造販売申請等に必要な生物学的 安全性評価の基本的考え方について」に基づき、最終製品におけ

る評価の充足性を確認しておくこと。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Page 20: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

24 / 255

【臨床試験(プロトコル)】 参考資料 2

当該申請品目において、本品を使用した経皮的血管内治療の安全性及び有効性を評価することを目的と

した臨床試験を実施するにあたり、主に試験デザインの妥当性について機構の見解を問うため、主に以下

の 4 項目について平成・・年・・月・・日に医療機器治験相談【・・・・・・】を実施した。 1.比較対照データの妥当性について 2.登録患者の選択基準及び除外基準の妥当性について 3.評価項目の妥当性について 4.評価症例数の妥当性について

その助言に基づく対応は以下のとおり。

表 1.2.2.3-2: 医療機器評価相談【・・・・・・・・・・】の概略 助言内容 助言に対する対応

(1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・に使用する場合 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・

(2) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・に使用する場合 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・ ・

Page 21: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

25 / 255

表 1.2.2.3-2: 医療機器評価相談【・・ ・】の概略(つづき)

助言内容 助言に対する対応 <症例数について> ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・

<その他> ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・

Page 22: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

26 / 255

【臨床試験(臨床試験結果)】 参考資料 3

また、治験相談の助言に基づき、設計された治験デザインにて実施された臨床試験の結果について、得

られた結果の妥当性及び申請資料(臨床部分)の充足性を確認するため、平成・・年・・月・・日に、医

療機器臨床評価相談【・・・・】を実施し、機構側からは以下の指摘を得た。

1. ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2. 主要評価項目について

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3. ・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・

4. 安全性の評価について

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Page 23: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

27 / 255

【臨床試験(海外臨床試験結果:ステント内再狭窄)】 参考資料 4

この度、これまでに実施済みの対面助言の結果、国内における本申請品目の申請内容の検討結果を踏ま

え、その適用を大腿膝窩動脈に留置されたステント内の再狭窄病変に限定し、本申請品目での海外臨床試

験結果を用いた、承認申請を計画しており、米国にて実施した臨床試験である EXCITE_ISR 試験の結果に

ついて、得られた結果の妥当性及び申請資料(臨床部分)の充足性を確認するため、平成・・年・・月・・

日に、医療機器臨床評価相談【・・・・】を実施し、機構側からは以下の助言を得た。

(1) 本品の安全性について 機構は、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・と考える。 (2) 本品の有効性について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・ ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(3) ・・・・・・・・・・・

・ ・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・ ・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・

Page 24: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

28 / 255

以上のことから、機構は・・・・・・・・・・・・・・・・・・と考える。

Page 25: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

29 / 255

Page 26: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

30 / 255

表 1.2.2.3-3: 開発の経緯図

資料番号 試験項目 ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・

物理的、化学的特性

・・・・ ・・・試験(1.4, 1.7, 2.0, 2.3 Turbo Elite)

・・・・ ・・・試験(2.5 Turbo Elite)

・・・・ ・・・試験(7F Turbo Tandem)1

・・・・ ・・・試験(7F Turbo Tandem)2

・・・・ 不透過性試験(7F Turbo Tandem)

生物学的特性

ロ-1-2-1 細胞毒性試験(7F Turbo Tandem)

ロ-1-2-2 感作性試験(7F Turbo Tandem)

ロ-1-2-3 皮内反応試験(7F Turbo Tandem)

ロ-1-2-4 急性毒性試験(7F Turbo Tandem)

ロ-1-2-5 溶血性試験(7F Turbo Tandem)

ロ-1-2-6 発熱性物質試験(7F Turbo Tandem)

ロ-1-2-7 細胞毒性試験(・・・・・・・・・・使用品)

ロ-1-2-8 感作性試験(・・・・・・・・・・使用品)

ロ-1-2-9 感作性試験(・・・・・・・・・・使用品)

ロ-1-2-10 皮内反応試験(・・・・・・・・・・使用品)

ロ-1-2-11 急性毒性試験(・・・・・・・・・・使用品)

ロ-1-2-12 溶血性試験(・・・・・・・・・・使用品)

ロ-1-2-13 プロトンビン時間試験(PT)(・・・・・・・・・・使用品)

ロ-1-2-14 部分トロンボプラスチン試験(PTT)(・・・・・・・・・・使用品)

ロ-1-2-15 発熱性物質試験(・・・・・・・・・・使用品)

性能

・・・・ ・・・試験(1.4, 1.7, 2.0, 2.3 Turbo Elite OTW)

・・・・ ・・・試験(2.5 Turbo Elite OTW)

・・・・ ・・・・・・・試験(2.5 Turbo Elite OTW)

・・・・ ・・・・・試験(7F Turbo Tandem)

・・・・ ・・・・・・・試験(7F Turbo Tandem)

使用方法

・・・・ ・・試験(1.4, 1.7, 2.0, 2.3 Turbo Elite OTW)

・・・・ ・・試験(2.5 Turbo Elite OTW)

・・・・ ・・・・・試験(7F Turbo Tandem)

・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・試験(7F Turbo Tandem)

Page 27: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

31 / 255

表 1.2.2.3-3: 開発の経緯図(つづき)

資料番号 試験項目 ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・

ステントに対するレーザの影響

・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・試験

・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・試験

・・・・ ・・・・・・・・・・・・試験

・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・試験

臨床試験

へ 臨床試験(EXCITE ISR)

・・・・ ・・・・・・・・・・・・

Page 28: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

32 / 255

1.3 類似医療機器との比較

本品の類似医療機器として、同一の原理を有し冠動脈形成術に使用されるレーザ式血管形成術用カテーテル(表 1.3-1)を、また、レーザ製品以外の振動式末梢血管貫通用カ

テーテルシステム(表 1.3-2)を比較対象として、差分に関する情報を記載した。

表 1.3-1: 類似する医療機器との差分に関する情報(レーザ製品)

項 目 申請品目(案) 既承認品目 1 既承認品目 2 差分に関する情報

一般的名称 レーザ式血管形成術用カテーテル レーザ式血管形成術用カテーテル レーザ式血管形成術用カテーテル

販売名 エキシマレーザ Turbo カテーテル エキシマレーザ血管形成用レーザカテーテル エキシマレーザ血管形成用 OS カテーテル

会社名 Spectranetics Corporation (選任製造販売業者:ディーブイエックス㈱) ディーブイエックス株式会社 ディーブイエックス株式会社

承認番号 - 21300BZY00527000 21900BZY00070000

承認年月日 - 平成 13 年 9 月 25 日 平成 19 年 7 月 23 日

クラス分類 クラスⅣ クラスⅣ クラスⅣ

使用目的又は効果

本品は、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄又は再閉塞病変への経皮的血管内治療に使用する。

PTCA 困難病変に対する冠動脈形成術に使用する。

PTCA 困難病変に対する冠動脈形成術に使用する。

本品は、大腿膝窩動脈のステント内病変に適用する。

形状、構造及び原理

【寸法等】

OTW タイプ 0.9 mm: 150±3 cm(有効長)

1.4 mm: 150±3 cm(有効長) 1.7 mm: 150±3 cm(有効長) 2.0 mm: 150±3 cm(有効長) 2.3 mm: 125.5±5.5 cm (有効長) 2.5 mm: 112.5±2.5 cm(有効長)

ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ

7 Fr(2.0 mm OTW レーザカテーテル) : 110±1 cm(有効長)

OTW タイプ 0.9 mm: 1350 ±50mm(有効長) RX タイプ 0.9 mm: 1350±50mm(有効長) RX タイプ(エキセントリック) 1.7 mm: 1350±50mm(有効長) 2.0 mm: 1350 ±50mm(有効長)

(OTW タイプはない) (偏心性を意図した品目はない) RX タイプ(先端部ガラスビーズ添加) 1.4 mm: 1310~1390 mm(有効長) 1.7 mm: 1310~1390 mm(有効長) 2.0 mm: 1310~1390 mm(有効長)

0.9 mm の構造は既承認品と同等

であり、有効長が冠動脈適用品より長い。既承認品目 1 は、承認当時 1.4~2.0 mm OTW を有してい

たが、需要の問題で現在では承認内容から削除されている。2.3 及び 2.5 mm は、下肢末梢用として

新規に設定されたものである。 ガイディングカテーテル付属

OTW のガイディングカテーテル先端部は、台形構造を有し、その上までレーザカテーテルを伸長

させることで Crossing profile を稼ぎ、偏心性病変に対応する。既承認品目 1 では、ファイバ配列と

ガイドワイヤルーメンを偏心的に配列させて対応している。

Page 29: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

33 / 255

項 目 申請品目(案) 既承認品目 1 既承認品目 2 差分に関する情報 【出力設定範囲:】

フルエンス(mJ/mm2)/リピテーション(Hz) 【出力設定範囲】 フルエンス(mJ/mm2)/リピテーション(Hz)

【出力設定範囲: フルエンス(mJ/mm2)/リピテーション(Hz)】

OTW タイプ 0.9 mm: 30-80 mJ/mm2/25-80 Hz

1.4 mm: 30-60 mJ/mm2/25-80 Hz 1.7 mm: 30-60 mJ/mm2/25-80 Hz 2.0 mm: 30-60 mJ/mm2/25-80 Hz 2.3 mm: 30-60 mJ/mm2/25-80 Hz 2.5 mm: 30-45 mJ/mm2/25-80 Hz

ガイディングカテーテル付 OTW

7 Fr 適合(2.0 mm OTW レーザカテーテル): 30-60 mJ/mm2/25-80 Hz

OTW タイプ 0.9 mm: 30-80 mJ/mm2/25-80 Hz RX タイプ 0.9 mm: 30-80 mJ/mm2/25-80 Hz RX タイプ(エキセントリック) 1.7 mm: 30-60 mJ/mm2/25-40 Hz 2.0 mm: 30-60 mJ/mm2/25-40 Hz

RX タイプ(先端部ガラスビーズ添加)

1.4 mm: 30-60 mJ/mm2/25-40 Hz 1.7 mm: 30-60 mJ/mm2/25-40 Hz 2.0 mm: 30-60 mJ/mm2/25-40 Hz

出力設定範囲は、既承認品目 1及び 2 の範囲内である。

原理 本品は、専用装置により得られたレーザ光を、狭窄あるいは閉塞した病変に伝送する。専用装置から送られたレーザ光が、本品の先端チップから照射され、線維化、石灰化、アテローム化病変等を紫外線フォトアブレーションすることにより血管を再開通させる。 ガイディングカテーテル付属 OTW タイプのガイディングカテーテルは、先端部にあるステージにレーザカテーテルを配置し、レーザ照射部の偏心性を保ちながら蒸散させることによって、蒸散可能な内径範囲を拡大することができる。

原理: 本品は、エキシマレーザ血管形成装置より得られたレーザ光を動脈内閉塞病変部位へ伝送する。エキシマレーザ血管形成装置より送られたレーザ光が、本品の先端チップから照射され、繊維化、石灰化、アテロー ム化病変を紫外線フォトアブレーションすることにより血管を再貫通させる(紫外線フォトアブレーションとは、エネルギー光子が周辺組織への熱損傷を与えることなく、細胞レベルで分子結合を破壊するプロセスをいう)。

(記載なし) 原理は同一である。 蒸散可能範囲を拡大させるガイディングカテーテルの使用原理を追記。

Page 30: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

34 / 255

項 目 申請品目(案) 既承認品目 1 既承認品目 2 差分に関する情報 主たる原材料

体に接触する部分の組成: OTW タイプ 白金イリジウム合金 エポキシ樹脂 ポリエステルエラストマー ポリエーテルブロックアミド ポリビニルピロリドン共重合体 シリカ ポリイミド ポリテトラフルオロエチレン ステンレス鋼 ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ ・・・・・・・・ 白金イリジウム合金 エポキシ樹脂 ポリエーテルブロックアミド ポリビニルピロリドン共重合体 シリカ ポリイミド ポリテトラフルオロエチレン ステンレス鋼 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ポリエーテルブロックアミド ポリビニルピロリドン共重合体 テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ポリカーボネート エチレン・プロピレン・ジエン三元共重体 アクリレートウレタン

体に接触する部分の組成: ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・・・ ・・・・・・

体に接触する部分の組成: ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・ ・・・・・・・・・

・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・ ・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・

Page 31: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

35 / 255

項 目 申請品目(案) 既承認品目 1 既承認品目 2 差分に関する情報

性能及び安

全性に関す

る規格

導光路性能仕様(mJ) OTW タイプ 0.9 mm: 5.3-6.4

1.4 mm: 12.4-14.8 1.7 mm: 20.8-25.0 2.0 mm: 31.1-37.2 2.3 mm: 50.0-60.0 2.5 mm: 75.0-77.5

導光路性能仕様 カテーテル先端のレーザ出力(mJ) 0.9 mm OTW: 5.3-6.4

導光路試験 カテーテル先端のレーザ出力(mJ)

当該出力規格は、通常行われるキャリブレーション時の設定 45 Flu.におけるカテーテルからの

総出力範囲であり、ファイバの総断面積に比例する。 0.9 mm OTW は、類似医療機器と

同径、同本数のファイバ構成をしているため、規格範囲は同一である。1.4~2.5 mm OTW の規格範

囲は、それぞれのファイバ構成に依存している。

ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ

7 Fr 適合(2.0 mm OTW レーザカテーテル) : 31.1-37.2

0.9 mm RX: 5.3-6.4 1.7 mm RX(エキセントリック) : 14.9-18.3 2.0 mm RX(エキセントリック) : 22.2-27.2

1.4 mm RX: 11.7-14.3 1.7 mm RX: 17.0-20.8 2.0 mm RX: 28.8-35.2

ガイディングカテーテル付 OTWは、2.0 mm OTW と同一である。

・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

- - 新たに製造元の設計検証を基に設定されている。

接続部強度又は破断強度 OTW タイプ

モデル

・・・・・ ・・・・・ ・・・・・・の 接 合強度

・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・の接合強度

・・・・・ ・・・・・ ・・・・・の接合強度

・・・・・ ・・・・・ ・・の接合強度

0.9 mm ・・ 以上

・・ 以上 ・・

以上

1.4mm

・・ 以上

・・ 以上

1.7mm ・・ 以上

・・ 以上

2.0mm ・・ 以上

・・ 以上

2.3mm

2.5mm

接続部強度

1.7, 2.0 mmRX (E)

カテーテルの引張り強さが・・・以上であること。

モデル

・・・・・ ・・・・・ ・・・・・・の 接 合強度

・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・の 接 合強度

・・・・・ ・・・・・ ・・・・・の 接 合強度

・・・・・ ・・・・・ ・・の接着強度

0.9 mm OTW

・・ 以上

・・ 以上 ・・

以上

0.9 mm RX

・・ 以上 ・・

以上 ・・ 以上

カテーテル強度:

カテーテルサイズ

・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・の接合強度

・・・・・ ・・・・・ ・・・・・の接合強度

・・・・・ ・・・・・ ・・の接着強度

1.4mm RX ・・以上 ・・以上 ・・以上 1.7mm RX ・・以上 ・・以上 ・・以上 2.0mm RX ・・以上 ・・以上 ・・以上

接続部の強度は、それぞれ ISO 10555 に準拠又は包含する試験

に準拠しており、それぞれの径により ISO 10555 の基準及びそれ以上の規定を設定している。

Page 32: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

36 / 255

項 目 申請品目(案) 既承認品目 1 既承認品目 2 差分に関する情報

性能及び安全性に関する規格

ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ

モデル 7F

(2.0 mm) ・・・・・・・・・・・・ ・・・ ・・・以上

・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・ ・・・以上

・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・ ・・・以上

・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・

・・・以上

・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・ ・・・以上

- -

外観試験: 表面が滑らかであり、傷、ひび、割れ、汚

れ、異物混入等の、使用上差しつかえを生じるような欠陥がないこと

外観上の規格であり、日常の管理で管理されているものである

ため、当該規格には設定しない。

- - 接続部確認試験

接続部の接着及び接合精度に不具合がないこと

外観上の規格であり、日常の管理で管理されているものであるため、当該規格には設定しない。

- - 先端チップ表面確認試験

先端チップ表面に研磨むらやファイバー

配置に不具合がないこと

外観上の規格であり、日常の管理で管理されているものである

ため、当該規格には設定しない。

・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・

・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・

(記載なし) 同一。

性能及び安

全性に関する規格

生物学的安全性 ISO 10993-1 で評価し、許容できるものであることを確認する。

生物学的安全性 ISO 10993-1 で評価し、許容できるものであることを確認する。

(記載なし) 同一。

無菌性の保証 無菌性保証水準 (SAL) 10-6を満たすこと。

(記載なし) 同一内容を製造方法欄にて担保している。

エチレンオキサイド滅菌の残留物 ISO 10993-7:2008 の「一時的接触機器」の要求事項

に適合する。

エチレンオキサイド滅菌の残留物 ISO 10993-7:2008 の「一時的接触機器」の要求事項に適合する。

(記載なし) 同一。

エンドトキシン ・・EU/製品以下

エンドトキシン ・・EU/製品以下

エンドトキシン試験

20 EU(器具あたり)以下であること

同一。

Page 33: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

37 / 255

項 目 申請品目(案) 既承認品目 1 既承認品目 2 差分に関する情報 使用方法 【OTWタイプ】

1. 4~9 Fr(治療中に使用する最大使用機器に合わせる。)のイントロデューサシースを順行性又は逆行性に総大腿動脈へ穿刺する。また、患者に対しては各医

療機関のインターベンションプロトコルに従って抗凝固療法を行う。

2. イントロデューサシース又はガイディングカテー

テルから造影剤を注入してベースラインとなる血管造影を行う。多重造影を行い、標的病変部の解剖学的変形や形態を詳細に描き出し、画像を作成する。

3. イントロデューサシース又はガイディングカテーテルから病変部に適切なガイドワイヤ(0.014inch又は、0.018inch)を挿入する。

4. 適切なサイズのレーザカテーテルを選択する: カテーテルのサイズ 血管径

0.9 mm 1.4 mm 以上 1.4 mm 2.1 mm 以上 1.7 mm 2.6 mm 以上 2.0 mm 3.0 mm 以上 2.3 mm 3.5 mm 以上 2.5 mm 3.8 mm 以上

5. 親水性コーティングを活性化させるため、レーザ

カテーテルを滅菌生理食塩液内に浸漬、もしくは滅菌生理食塩液で湿らせたガーゼで拭く。

6. レーザカテーテルのガイドワイヤルーメンを5〜10 mLのヘパリン加生理食塩液でフラッシュする。

7. レーザカテーテル遠位先端からガイドワイヤを通し、近位端に達するまでガイドワイヤを進める。X線

透視下においてレーザカテーテルを標的病変部に進める。X線不透過マーカバンドは病変部に対する位置を示す。

8. X線透視下でイントロデューサシース又はガイディングカテーテルから造影剤を注入し、レーザカテーテルの位置を確認する。

9. レーザカテーテルが病変部に位置していることを確認した後、下記の〔エキシマレーザ治療のための生理食塩液注入手順〕を参照し、指示に従って生理食塩

液によるフラッシュおよび注入を行い、レーザ治療領域から造影剤を除去する。

10. 専用装置は、フットスイッチを踏んでいる間、継

続的にレーザエネルギーを照射するため、レーザ照射時間は術者によって制御される。連続的なレーザ照射は、一般的に20秒を超えないことが推奨される。

本品はディスポーザブル製品であって、1回限りの使用で使い捨て、再使用しない。 本品は本品専用のエキシマレーザ血管形成

装置(承認番号:21300BZY00528000)に接続

して使用する。 (1) 装置の準備、初期設定が完了した後に、

適切なタイプの本品を選び出し、これを

装置に接続してレーザ出力を確認する。 (2) 経皮的セルディンガー手法によりガイ

ディングカテーテルを冠動脈入口部分

まで挿入する。 (3) ガイディングカテーテル内にガイドワ

イヤを挿入して冠動脈内に進め、狭窄部

を通過させる。 (4) レーザカテーテルをガイドワイヤに沿

って挿入し、X線透視下で病変部まで進

める。 (5) レーザカテーテルを病変部に接触させ

るようにして、生理食塩液潅流法を行い

ながらレーザ照射を行う。 (6) レーザ照射後、冠動脈造影により病変の

改善を確認する。

本品はディスポーザブル製品であって、1回

限りの使用で使い捨て、再使用しない。 本品は本品専用のエキシマレーザ血管形成装置(薬事法承認番号:21300BZY00528000)に接

続して使用する。 カテーテルのタイプ (1) タイプ VCos:モノレール型同心性カテー

テル ラピッドエクスチェンジタイプで、1 人

の術者で操作可能。 使用方法 (1) 装置の準備、初期設定が完了した後に、

適切なタイプのカテーテルを選び出し、これを装置に接続してレーザ出力を確

認する。 (2) 経皮的セルディンガー手法によりガイ

ディングカテーテル(別途準備)を冠動脈

入口部分まで挿入する。 (3) ガイディングカテーテル内にガイドワ

イヤー(別途準備)を挿入して冠動脈内に

進め、狭窄部を通過させる。 (4) レーザカテーテルをガイドワイヤに沿

って挿入し、X線透視下で病変部まで進

める。 (5) レーザカテーテルを病変部に接触させ

るようにして、生理食塩液潅流法を行い

ながらレーザ照射を行う。

標準的なガイドワイヤ挿入法でガイドワイヤを挿入・留置し、病変部へガイドワイヤを配置させ

るのは同一。 レーザを照射しながら 1 秒間に

1mm 以下で前進させるスピードは同一であるが、冠動脈適用製品は、5 秒間の連続照射後、必

ず 10 秒間の待機時間(照射できない)がレーザ発生装置側でプログラムされているが、本申請

品目の場合、待機時間はプログラムされておらず、基本的に制限なしでレーザ照射が可能であ

る。

Page 34: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

38 / 255

項 目 申請品目(案) 既承認品目 1 既承認品目 2 差分に関する情報 使用方法

11. 狭窄部治療の標準的手技 a. X線透視下において、専用装置のフットスイッチを踏み作動させ、レーザエネルギーを照射しながら、ゆっくりと1秒間で1 mm以下の速度でレーザカテ

ーテルを前進させる。フットスイッチを解放し専用装置を停止させる。

b. 病変をより大きく除去するために、レーザパスを

繰り返し行うことができる。レーザカテーテルを前進する時に抵抗(石灰化など)がある場合は、専用装置を停止するためにフットスイッチを放し

てレーザ照射を直ちに停止する。レーザカテーテルを前進させるために、フルエンスおよびパルスレートは、増加させることができる。熱の蓄積に

よる影響を避けるために、レーザカテーテルは前進させながらレーザ照射しなければならない。

12. 手技中は、下記の手順〔エキシマレーザ治療のため

の生理食塩液注入手順〕に従い、生理食塩液の注入を行う。

13. レーザカテーテルはすでにキャリブレーションさ

れているため、フルエンス又はパルスレートを増減する際、レーザカテーテルを患者から取り出す必要はない。専用装置の操作マニュアルを参照するこ

と。 14. レーザ再開通術後、フォローアップの血管造影、

および必要に応じてバルーン血管形成術を実施す

る。 【ガイディングカテーテル付属OTWタイプ】 1. 7Fr.のイントロデューサシースを順行性又は逆行性

に総大腿動脈へ穿刺する。また、患者に対しては各医療機関のインターベンションプロトコルに従っ

て抗凝固療法を行う。 2. イントロデューサシース又はガイディングカテー

テルから造影剤を注入してベースラインとなる血

管造影を行う。多重造影等を行い、標的病変部の解剖学的変形や形態を詳細に描き出し、画像を作成する。

3. イントロデューサシース又はガイディングカテーテルから病変部に0.014inchのガイドワイヤを挿入する。

(7) 必要に応じて、レーザカテーテルを注

意深くゆっくりと(1 回の照射は最大 5秒間 *もしくは 10 秒間 **で停止する。照射しながらカテーテルを進める速度は 1 秒間で 1mm 以下を目安とする)先

に進めて(5)と(6)を行う。この操作を繰り返して、狭窄部分を通過させる。

*:出力 60mJ/mm2対応品目の場合 **:出力 80mJ/mm2対応品目の場合

(6) レーザ照射後、冠動脈造影により病変

の改善を確認する。 (7) 必要に応じて、レーザカテーテルを注意

深くゆっくりと(5 秒間 1 回毎の焼灼で1mm を目安とする)先に進めて(5)と(6)を行う。この操作を繰り返して、狭窄部分を通過させる。

レーザ照射にかかわる使用方法は同一であるが、ガイディングカテーテル付属OTWタイプにつ

いては、当該品目に特有の使用法を設定した。

Page 35: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

39 / 255

項 目 申請品目(案) 既承認品目 1 既承認品目 2 差分に関する情報 使用方法 4. 本品の使用前に、血管径を確認すること。

タイプ 血管径 7 Fr. 5 mm 以上

5. 親水性コーティングを活性化させるため、本品の有

効長部分を滅菌生理食塩液内に浸漬、もしくは滅菌

生理食塩液で湿らせたガーゼで拭く。 6. レーザカテーテルのガイドワイヤポートを生理食

塩液でフラッシュする。 7. 本品の使用前に、標的治療セグメント内において、

レーザカテーテルを用いて2 mm以上の内腔を作成するか、これらの内腔が存在することを血管造影上

で確認する。 8. 本品の遠位先端からガイドワイヤを通し、近位端に

達するまでガイドワイヤを進める。 9. X線透視下においてレーザカテーテルを標的病変

部へ進める。その際、レーザカテーテルの損傷を最小限に抑えるため、レーザカテーテルの先端が収納

位置にあることを確認すること。 10. 生理食塩液加圧注入システムをイントロデューサ

シース又はクロスオーバーシースハブに接続する。

生理食塩液は本品から注入することはできないが、イントロデューサシース又はクロスオーバーシースからレーザ照射領域に注入することができる。本

品およびすべてのラインを生理食塩液でフラッシュし、レーザ照射を開始するまで閉鎖する。

11. 本品の先端が病変部に到達したら、プロキシマルお

よびディスタルの両ディスクを押圧して、レーザカテーテルを遠位先端の傾斜上へ進める。

12. X線透視下でレーザカテーテルの位置を確認する

ため、イントロデューサシース又はクロスオーバーシースから造影剤を注入する。

13. レーザカテーテルが病変部と接触していることを

確認した後、下記の〔エキシマレーザ治療のための生理食塩液注入手順〕を参照し、指示に従って生理食塩液によるフラッシュおよび注入を行い、レーザ

治療領域から造影剤を除去する。 14. 専用装置は、フットスイッチを踏んでいる間、継続

的にレーザエネルギーを照射するため、レーザ照射

時間は術者によって制御される。連続的なレーザ照射は、一般的に20秒を超えないことが推奨される。

Page 36: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

40 / 255

項 目 申請品目(案) 既承認品目 1 既承認品目 2 差分に関する情報

15. 狭窄部治療の標準的手技 a. X 線透視下において、専用装置のフットスイッチ

を踏み、レーザエネルギーを照射しながら、ゆっ

くりと 1 秒間で 1mm 以下の速度でレーザカテー

テルを前進させる。本品へのトルクを調整して先

端方向を維持すること。 b. 病変をより大きく除去するために、レーザーパ

スを繰り返し行うことができる。レーザカテーテ

ルを前進する時に抵抗(石灰化など)がある場合

は、専用装置を停止するためにフットスイッチを

放してレーザ照射を直ちに停止する。レーザカテ

ーテルを前進させるために、フルエンスおよびパ

ルスレートは、増加させることができる。熱の蓄

積による影響を避けるために、レーザカテーテル

は前進させながらレーザ照射しなければならな

い。 16. ハンドルメカニズムにあるリリースアームを押圧

することによって、レーザカテーテルを収納する。 17. 本品のハンドルメカニズムにより、機器を 60~90°

回転させ、レーザ治療手順(13~16)を繰り返し、

希望する効果が得られるまで行う。本品の方向およ

びアラインメントの基準点を維持するため、システ

ムは必ず、同一方向(時計回り又は反時計回り)に

回転させること。本品へのトルクを調整して先端方

向を維持すること。 18. 手技中は、下記の手順〔エキシマレーザ治療のた

めの生理食塩液注入手順〕に従い、生理食塩液の注

入を行う。 19. レーザカテーテルはすでにキャリブレーションさ

れているため、フルエンス又はパルスレートを増減

する際、レーザカテーテルを患者から取り出す必要

はない。専用装置の操作マニュアルを参照するこ

と。 20. 本品を抜去する際、X 線透視下において、ハンド

ルメカニズムにあるリリースアームを押圧してレ

ーザカテーテルを収納させ、レーザカテーテルの遠

位先端部がステージ上にないことを確認する。 21. ディスタルガイドワイヤの位置を保持しながら、

患者から本品を引き抜く。

Page 37: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

41 / 255

22. レーザ再開通術後、フォローアップの血管造影、および必要に応じてバルーン血管形成術を実施する。

〔エキシマレーザ治療のための生理食塩液注入手順

〔注意〕この手法は2名の術者での実施を推奨してお

り、術者が本レーザカテーテル及び、専用装置のフットペダルを操作し、補助術者が生理食塩液注入用シリンジを操作し、(必要に応じて)X線透視

ペダルを操作する。 1. レーザ治療に先立ち、500 mLの生理食塩液を用意

する。生理食塩液を滅菌済み静脈ラインへ接続し、

マニホールドのポートに連結する。 2. 動脈に適切なサイズのガイディングカテーテルを

通常の方法で挿入する。側孔のないガイディングカ

テーテルの使用を推奨する。 3. X線透視下で、病変部までレーザカテーテルを進め

る。必要に応じて造影剤を注入し、レーザカテーテ

ルの先端位置を確認する。レーザカテーテル先端と病変部の間に造影剤が滞留するようであれば、レーザカテーテルをわずかに(1~2 mm程度)引き戻し、

生理食塩液でフラッシュして、造影剤を除去する。ただし、レーザ照射前には、レーザカテーテルの先端が病変部に位置していることを確認する。

4. 3.で使用したシリンジをマニホールドから取り外し、新しいルアロック・シリンジ(20mL以上の容量を推奨)を取り付ける。新たに取り付けるシリン

ジには、気泡の混入を防止するため、あらかじめ生理食塩液を充填する。

5. 生理食塩液(少なくとも20~30 mL)をフラッシュ

させ、マニホールド、コネクタチューブ、Yコネクタおよびイントロデューサシース又はガイディングカテーテル内の残留血液と造影剤を完全に除去

する。除去後、シリンジに生理食塩液を再充填する。 6. X線透視下で、レーザカテーテルの先端が病変部に

位置していることを確認する。(必要に応じてレー

ザカテーテルを前進させる。)この時、造影剤は注入しないこと。

7. 専用装置の照射準備ができていることを確認した

時点で、10 mLの生理食塩液を速やかに(1~2秒以内で)注入する。この急速注入により、レーザ照射領域への血液の逆流を制限する。

8. 急速注入の後、注入動作を止めることなく、補助術者は、生理食塩液の注入速度を2~3 mL/秒に下げて注入する。補助術者が注入速度を下げた時に、術者

はフットペダルを踏んで専用装置を作動させ、レーザ照射を開始する。

Page 38: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

42 / 255

項 目 申請品目(案) 既承認品目 1 既承認品目 2 差分に関する情報

9. レーザ照射プロセス全体を通じて、必ず生理食塩液

の注入を行うこと。 10. レーザ照射を終了した時に生理食塩液の注入を停

止する。次のレーザ照射に備え、マニホールドスト

ップコックを戻し、シリンジに生理食塩液を再充填する。

11. 上述7.~10.の手順に従って、生理食塩液の急速注入

を行い、生理食塩液を持続注入しながら、次のレーザ照射を行う。

12. レーザ処置中の治療結果を、造影剤を使用して確

認した場合は、専用装置を再作動する(上述7.~10.の手順でレーザ照射を行う)前に上述4.~6.の手順を行う。

製造方法 (滅菌方法)

エチレンオキサイドガス滅菌 エチレンオキサイドガス滅菌 エチレンオキサイドガス滅菌 同一。

出典 現承認書 現承認書

Page 39: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

43 / 255

表 1.3-2: 類似する医療機器との差分に関する情報(レーザ製品以外)

項 目 申請品目(案) 既承認品目 3 差分に関する情報

一般的名称 レーザ式血管形成術用カテーテル 振動式末梢血管貫通用カテーテルシステム -

販売名 エキシマレーザ Turbo カテーテル クロッサーシステム -

会社名 Spectranetics Corporation (選任製造販売業者:ディーブイエックス㈱) 株式会社メディコン

承認番号 - 22200BZX00595000 -

承認年月日 - 平成 22 年 4 月 30 日 -

クラス分類 クラスⅣ クラスⅣ -

使用目的又は

効果 本品は、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄又は再閉塞病変への

経皮的血管内治療に使用する。

本品は、経皮的血管形成術(PTA)が適用できる患者において、慢性完

全閉塞病変(CTO)であって狭窄部へのガイドワイヤの通過が困難な場合に、ガイドワイヤの通過を補助し、その通過部を確保することを目的に使用する。対象血管は、下肢動脈(腸骨動脈領域を除く。)のうち血

管内治療が推奨される病変とする。

本品は、大腿膝窩動脈のステント内にお

ける再狭窄又は再閉塞病変の適用であるが、既承認品目 3 は、腸骨動脈を除く下肢動脈全体である。

形状、構造及び原理

【寸法等】 【寸法等】クロッサーカテーテル

OTW タイプ 0.9 mm: 150±3 cm(有効長)

1.4 mm: 150±3 cm(有効長) 1.7 mm: 150±3 cm(有効長) 2.0 mm: 150±3 cm(有効長) 2.3 mm: 125.5±5.5 cm (有効長) 2.5 mm: 112.5±2.5 cm(有効長)

ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ

7 Fr(2.0 mm OTW レーザカテーテル) : 110±1 cm(有効長)

CRU14P: 1.09 mm(先端部外径): 1460 mm(有効長) CRU14S: 1.09 mm(先端部外径): 1460 mm(有効長) CRU118: 1.55 mm(先端部外径): 1250 mm(有効長)

本品は、適用部位に対応するため 0.9 mm~2.5 mm のサイズバリエーションと偏心性病変の対応としてガイディングカテ

ーテル付属 OTW を有している。既承認品目 3 は、1 mm と 1.5 mm タイプのみであり、ガイドワイヤの通過の補助を目的

としているため細径タイプのみが用意されているものと考えられる。カテーテルの有効長は同等である。

Page 40: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

44 / 255

項 目 申請品目(案) 既承認品目 3 差分に関する情報 【出力設定範囲:】

フルエンス(mJ/mm2)/リピテーション(Hz)

OTW タイプ 0.9 mm: 30-80 mJ/mm2/25-80 Hz

1.4 mm: 30-60 mJ/mm2/25-80 Hz 1.7 mm: 30-60 mJ/mm2/25-80 Hz 2.0 mm: 30-60 mJ/mm2/25-80 Hz 2.3 mm: 30-60 mJ/mm2/25-80 Hz 2.5 mm: 30-45 mJ/mm2/25-80 Hz

ガイディングカテーテル付 OTW

7 Fr 適合(2.0 mm OTW レーザカテーテル): 30-60 mJ/mm2/25-80 Hz

原理 本品は、専用装置により得られたレーザ光を、狭窄あるいは閉塞し

た病変に伝送する。専用装置から送られたレーザ光が、本品の先端チップから照射され、線維化、石灰化、アテローム化病変等を紫外線フォトアブレーションすることにより血管を再開通させる。 ガイディングカテーテル付属 OTW タイプのガイディングカテーテルは、先端部にあるステージにレーザカテーテルを配置し、レーザ照射部の偏心性を保ちながら蒸散させることによって、蒸散可能な内径範囲を拡大することができる。。

原理: 本品は、クロッサーカテーテルとクロッサーエレクトリスクから構成される。クロッサーカテーテルは、トランスデューサーを介してクロッサーエレクトリスクに接続する。トランスデューサー内にあるピエゾ素子(圧電素子)を介して、電歪効果から高周波電流(20.5KHz)を機械的振動に変換させる。この機械的振動をクロッサーカテーテルの先端チップに伝播させ、血管内の石灰化した硬化病変を貫通させる。

本品は、エキシマレーザをエネルギー源としてフォトアブレーションによるアテローム蒸散を行うが、既承認品目 3 は、高周波電流を機械的振動に変換させ、振動による病変破壊を行う。

製造方法 (滅菌方法)

エチレンオキサイドガス滅菌 電子線滅菌 異なる。

出典 平成 22 年 4 月 30 日付承認書及び申請資料 添付文書:2013 年 9 月 9 日作成(第 1 版)

Page 41: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

45 / 255

1.4 外国における使用状況

1.4.1 外国における認可(承認)状況

表 1.4.1: 外国における認可(承認)状況

名 販売名 認可年月 使用目的

年間使用概数

2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

(1~10 月)

Turbo Elite Laser Catheters

K040067 2004 年 4月 27日

Turbo Elite は、鼠径下動脈の狭窄及び閉塞の治療に適応される。Turbo Booster との

併用及び/又は Turbo Tandem システムの補助としての使用では、機器は、鼠径下動

脈のアテレクトミーに適応される。 また、0.014inch 及び 0.018inch の Over-the-Wire(OTW)Turbo Elite レーザカテーテルも、経皮的血管形成術(PTA)との併用によ

り、大腿膝窩動脈におけるニチノールベアステントのステント内再狭窄の治療のた

めに Turbo Tandem システムの補助として適応される。

・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・

Turbo Tandem Laser system

K091299 2009 年 7 月 1 日

Turbo Tandem システムは、鼠径下動脈のアテレクトミーに適応される。7Fr の Turbo Tandem システムは、鼠径下動脈の新規又は再狭窄病変部のレーザアテレクトミー及

び補助的な経皮的血管形成術(PTA)を併用した大腿膝窩動脈におけるニチノール

ベアステントのステント内再狭窄(ISR)の治療に適応される。Turbo Tandem を使用

した治療では 2.0 mm 以上のパイロットチャネルが存在していなければならない。

・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・

EU

Turbo Elite Laser Catheters

Self-Declaration 2008 年 3月 19日

鼠径下動脈のアテレクトミーに適応される。 ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・

7Fr Turbo Tandem System and 8Fr Turbo Tandem System

Self-Declaration 2010 年 9 月 9 日

鼠径下動脈のアテレクトミーに適応される。 ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・

Turbo Elite Excimer Laser Catheters

75826 2007 年 12 月 5日

Turbo Elite は、鼠径下動脈の狭窄及び閉塞の治療に適応される。Turbo Booster との

併用及び/又は Turbo Tandem システムの補助としての使用では、機器は、鼠径下動

脈のアテレクトミーに適応される。 また、0.014inch 及び 0.018inch の Over-the-Wire(OTW)Turbo Elite レーザカテーテルも、経皮的血管形成術(PTA)との併用によ

り、大腿膝窩動脈におけるニチノールベアステントのステント内再狭窄の治療のた

めに Turbo Tandem システムの補助として適応される。

・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・

Turbo Tandem Laser Guide Catheter with Laser Ablation Catheter

86868 2011 年 8 月 9 日

Turbo Tandem システムは、鼠径下動脈のアテレクトミーに適応される。7Fr の Turbo Tandem システムは、鼠径下動脈の新規又は再狭窄病変部のレーザアテレクトミー及

び補助的な経皮的血管形成術(PTA)を併用した大腿膝窩動脈におけるニチノール

ベアステントのステント内再狭窄(ISR)の治療に適応される。Turbo Tandem を使用

した治療では 2.0 mm 以上のパイロットチャネルが存在していなければならない。

・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・

他 ― ― ― ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・

― ― ― ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・ ・・

Page 42: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

46 / 255

1.4.2 外国における不具合の発生状況

本品は、2012 年 1 月から 2018 年 10 月までに OTW タイプは、・・・・本、ガイディングカテーテル付属

OTW タイプは、・・・・本販売され、FDA に報告された有害事象及び不具合が計・・件発生した。

表 1.4.2-1: 外国における有害事象及び不具合(OTW タイプ)

(調査年月:2012 年 1 月~2018 年 10 月)

有害事象 発生件数 発生率(%) 死亡 ・ 0.002 切断 ・ 0.001 穿孔 ・ 0.002 解離 ・ 0.001 攣縮 ・ 0.001 血栓症 ・ 0.002 出血(血液溢出) ・ 0.002 塞栓 ・ 0.005 動静脈瘻 ・ 0.002 不明、その他 ・ 0.002 併用機器の破損(ガイドワイヤ) ・ 0.005 機器遺残(カテーテル先端部) ・ 0.004 動脈瘤 ・ 0.002 裂離 ・ 0.001

不具合 発生件数 発生率(%) カテーテル先端部の破損 ・ 0.008 カテーテルの破損 ・ 0.031 その他 ・ 0.001

*:カテーテル破損の・・件の発生のうちの 1 件は、カテーテルの種類が不明であり、本申請に含まれる製品かは不明である。

表 1.4.2-2: 外国における有害事象及び不具合(ガイディングカテーテル付属 OTW タイプ)

(調査年月:2012 年 1 月~2018 年 10 月) 有害事象 発生件数 発生率(%)

塞栓 ・ 0.035 不明、その他(手技失敗) ・ 0.035

不具合 発生件数 発生率(%) カテーテル先端部の破損 ・ 0.139 カテーテルの破損 ・ 0.070

Page 43: 5 / 255 - 医薬品医療機器総合機構 · 2019-08-20 · ・本品は、カテーテルの先端から照射されるエキシマレーザエネルギーに よって、大腿膝窩動脈のステント内における再狭窄及び再閉塞病変の動

47 / 255

報告された死亡例の詳細は以下のとおりである。

表 1.4.2-3: 死亡例の詳細

発生日 地域/国名 詳細 1 2012 年

6 月 25 日

米国 報告書番号:1721279-2012-00075 モデル:420-006(2.0 mm Turob Elite (OTW)) 詳 細:SFA の完全閉塞を Cordis 7fr シース及び Terumo 0.018 インチ・ガイド

ワイヤを用い、Turbo Elite 2.0 mm で血管内治療を行った。術者は、SFA内の石灰化プラークに対して数回レーザ照射を行ったが、透視画像に

てカテーテル先端部が無くなっていることに気づいた。回収処置は、

不成功に終わり、先端及び不透過マーカは血管内に遺残した。患者は、

その後、尿毒症で死亡したが、遺残物抜去とは関係なかった。機器を

回収して確認したが、先端部(不透過マーカ)は無くなっていた。不

透過マーカがあった部分に焦げを認めた。

2 2016 年 3 月 14 日

米国 報告書番号:1721279-2016-00042 モデル:417-152(1.7 mm Turbo Elite (OTW))

詳 細:患者(女性)の右 SFA に対して末梢血管インターベンションを実施し

ていた。患者は複数の末梢及び大動脈バイパスの経験を有する。Anselガイディングシース(Cook)を挿入し、血管造影を行ったところ、SFA近位部から内転筋管の上部にかけて軽度な CTO 病変が確認された。術

者はヘパリン投与後、Turbo Elite OTW 1.7mm を使用してレーザ照射を

開始し、設定を変えながら 4 回パスを行った。レーザの総照射時間は

4 分余りであった。なお、レーザ手技は全て IFU 及びプロトコルに従

って実施された。レーザ照射後、バルーン(Cook, 6×100)の準備が

行われていたが、当該患者は不快感と嘔気を訴え、血圧の低下が確認

された。救急車を呼び、胸部圧迫と気道確保を行ったが成功しなかっ

た。その後、救急医療班が到着し、患者を安定させようと試みたがう

まくいかず、救急車で病院まで搬送した。当該患者は 3 月 16 日まで延

命処置を施されていたが、家族が生命維持装置を外すことを選択し、

患者は死亡した。なお、当該事象の原因は不明であり、術者はレーザ

使用によるものとは考えていない。

3 2017 年 5 月 21 日

米国 報告書番号:1721279-2017-0014 モデル:410-152(0.9 mm Turbo Elite(OTW))

詳 細: 患者(女性)の左前下行枝(LAD)の狭窄部位の治療のため、冠状動

脈用機器が見つからず、鼠径部以下の以下の動脈狭窄・閉塞治療用の

Turbo Elite カテーテル 0.9mm を用いて手技を行い、レーザカテーテル

の 2回目の通過後、LAD で穿孔が発生した。救命治療のために心嚢穿

刺が行われ、更なる治療のために他の場所へ移送可能な状態まで安定

していたが、その後のインターベンションが成功せず、患者は死亡し

た。レーザ照射後に穿孔が生じたため、本品及び手技と当該事象の因

果関係は否定できないが、本品の適用外での使用である。