5 プロテオミクス...• タンパク質のgo、cog、代謝経路解析 •...

11
プロテオームプロファイリング 定量プロテオミクス ターゲットプロテオミクス リン酸化プロテオーム タンパク質同定 プロテオミクス 5

Upload: others

Post on 30-Jan-2021

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

  • - 53 -

    プロテオミクス

    プロテオームプロファイリング

    定量プロテオミクス

    ターゲットプロテオミクス

    リン酸化プロテオーム

    タンパク質同定

    プロテオミクス5

  • - 54 -

    プロテオミクス

    プロテオームプロファイリング

    製品概要プロテオームプロファイリング(タンパク質組成分析)は組織・血液などのペプチドやタンパク質の検出を目指す

    技術です。液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析法に基づき、タンパク質の混合物を質量分析法で同定し、デー

    タ解析が行われます。トランスクリプトーム解析とともに、生体システムにおけるダイナミックな変化を網羅的に

    解析できます。

    技術特長 • 高解像度と高精度:解像度は 105 超、精度は 1ppm 未満 • 高同定率:3,000 種類以上のタンパク質を同定可能 • 無制限:理論的にはどんな生物種も解析可能

    ワークフロー

    タンパク質抽出

    SDS-PAGE

    酵素カット

    酵素カット

    HPLC

    LC-MS/MS

    MS と MS/MS スペクトル

    ピークのリスト

    データベースでの捜索

    信頼できるタンパク質の同定

    品質管理とデータのフィルタリング

    データの統計と品質管理

    タンパク質の同定

    タンパク質の機能アノテーション • タンパク質の GO 解析• タンパク質の COG 解析• タンパク質の pathway 解析

  • - 55 -

    プロテオミクス

    データ解析 • データの統計と品質管理 • タンパク質同定の結果 • タンパク質の GO 解析 • タンパク質の COG 解析 • タンパク質の代謝経路解析

    技術パラメーター

    1.サンプル要件

    サンプル タンパク質

    サンプル量≧ 500µg

    (濃度 ≧ 1mg/mL)

    2. 解析:SDS-PAGE-LC-MS/MS ・ SCX-HPLC -LC-MS/MS

    3. 質量分析プラットフォーム:Triple TOFTM 5600・LTQ OrbitrapVelosTM

    納品物納品データ例

    表 1 スペクトルマッチングの情報リスト

    Querynumber

    ChargePdeptide

    massIonsscore

    Homologyscore

    Identityscore

    EvaluePeptide

    sequenceProtein ID Modification

    Retentiontime

    55 3 -0 48.14 28 38 0.006KTVTAM-DVVYALK

    IPI00453473Oxidation

    (M)@625.38

    2089 2 -0 46.5 0 40 0.013 MLTELEK IPI00007047Oxidation

    (M)@113.4

    Charge

    # of

    que

    ry

    0

    2

    65.6876%

    28.0031%

    5.3306%0.8816% 0.0886% 0.0084%

    3 4 5 6 7

    1000

    020

    000

    3000

    040

    000

    5000

    060

    000

    図 1 ペプチド分布のチャージ

    significantnot significant

    # of

    frag

    men

    tions

    Fragment lons Mass delta/Da

    -0.5

    368

    -0.4

    737

    -0.4

    105

    -0.3

    474

    -0.2

    842

    -0.2

    211

    -0.1

    579

    -0.0

    947

    -0.0

    316

    0.03

    160.

    0947

    0.15

    790.

    2211

    0.28

    420.

    3474

    0.41

    050.

    4737

    0.53

    680.

    6000

    7e+05

    6e+05

    5e+05

    4e+05

    3e+05

    2e+05

    1e+05

    0e+00

    図 2 二次イオンの質量誤差分布

    納期約 40 営業日

  • - 56 -

    プロテオミクス

    定量プロテオミクス

    製品概要定量プロテオミクスは、プロテオームを構成するすべてのタンパク質を精確に同定した上で、タンパク質の差異発現

    をスクリーニングすることができ、細胞生理や細胞病理の機能解明に利用されています。研究方法は安定同位体標識

    法(iTRAQ・SILAC・ICAT 他)と非標識定量法(label-free)があります。

    技術特長 • 柔軟性:label-free と iTRAQ の二つの定量法を柔軟に選択可能 • 高解像度と高精度:LTQ Orbitrap VelosTM プラットフォームでは、解像度は 105 超、精度は 1ppm 未満 • ハイスループット:iTRAQ では 8 サンプルを 1 ランで、label-free では大規模サンプルを同時に解析可能

    ワークフロー

    タンパク質の機能アノテーション

    ・GO 解析・COG 解析・Pathway 解析 ・DEPs のクラスター分析

    ・DEPs の GO 解析・DEPs の pathway enrichment 解析

    Differentially expressed proteins (DEPs) のスクリーニング

    タンパク質の定量

    データベースでの捜索

    品質管理とデータのフィルタリング

    MS と MS/MS スペクトル

    LC-MS/MS

    HPLC 分離

    iTRAQ 標識 標識なし

    酵素カット

    タンパク質抽出

  • - 57 -

    プロテオミクス

    データ解析

    1.標準データ解析 • データ統計 • タンパク質同定の結果 • タンパク質定量の結果 • タンパク質の GO 解析 • タンパク質の COG 解析 • タンパク質の代謝経路解析 • 異なるタンパク質の GO 解析 • 異なるタンパク質の代謝経路解析 • マルチサンプルの発現パターンのクラスター分析

    2.カスタマイズ(iTRAQ定量法のみ) • プロテオミクスとトランスクリプトームデータの比較分析

    • プロテオミクスとトランスクリプトーム解析結果の比較分析

    • 異なるタンパク質と遺伝子の比較分析 • プロテオミクスとトランスクリプトームのクラス

    ター分析

    • タンパク質相互作用ネットワークの解析 • お客様のご要望に合わせ、データ解析をカスタマイズします。

    技術パラメーター

    1.サンプル要件

    サンプル タンパク質

    サンプル量≧ 500µg

    (濃度 ≧ 1mg/mL)

    2.解析:iTRAQ・Label-free

    3.質量分析プラットフォーム:Triple TOFTM 5600・LTQ OrbitrapVelosTM

    納品物納品データ例

    図 1 タンパク質のカバレッジ分布

    Peptide ratios

    Peptide Ratios(117/119)Distribution

    Num

    ber o

    f pep

    tides

    -2 -1 -0 1

    1400

    1200

    1000

    800

    600

    400

    200

    0

    図 2 ペプチドの比率分布図

    70%-100%(0)

    60%-70%(0)

    50%-60%(2)

    40%-50%(9)

    30%-40%19)

    20%-30%(41)

    15%-20%(39)

    10%-15%(63)

    5%-10%(134)

    0%-5%(252)

    0%

    45%

    2%

    24%

    3%

    7%

    7%

    11%

    納期iTRAQ:約 40 営業日Label-free:約 60 営業日

  • - 58 -

    プロテオミクス

    ターゲットプロテオミクス

    製品概要ターゲットプロテオミクスでは、多重反応モニタリング(MRM:Multiple Reaction Monitoring)技術に基づき、特別な機能を持つタンパク質を相対定量と絶対定量の二つの方法で解析できます。ターゲットプロテオミクスは特異

    性が高く高感度な質量分析法として、低濃度タンパク質の同定・翻訳後修飾されたタンパク質の同定・バイオマーカー

    の検証・ファミリータンパク質とオルソロガスタンパク質の差異検出などの研究で利用されています。

    技術特長 • 高解像度:オルソロガスタンパク質の高感度検出が可能 • ハイスループット:数十個のタンパク質を同時に定量可能 • 高再現性:MRM 技術に基づくターゲットプロテオミクスの結果は、異なる実験室で再現可能 • 短周期:抗体作成からの解析では半年必要だったものが、ターゲットプロテオミクスでは 10 週で解析可能 • 広検出範囲:検出範囲は 1,000 ~ 10 万

    ワークフロー

    • ターゲットタンパク質の同定• ターゲットタンパク質の定量

    生データ

    LC-MRM

    トリプシン消化

    タンパク質

    サンプル解析MRM 技術開発

    ターゲットタンパク質の情報

    MRM トランジションのデザイン

    MRM トランジションの最適化

    データ解析

    1.標準データ解析 • ターゲットタンパク質の選定 • トランジションの予測 • ターゲットタンパク質の同定 • ターゲットタンパク質の定量

    2.カスタマイズ • お客様のご要望に合わせ、データ解析をカスタマイズします。

  • - 59 -

    プロテオミクス

    技術パラメーター

    1.サンプル要件

    サンプル タンパク質

    サンプル量 ≧ 500µg

    (濃度 ≧ 1mg/mL)

    2.解析:MRM

    3.質量分析プラットフォーム:QTRAP® 5500

    納品物納品データ例

    Inte

    nsity

    Retention Time

    23.0

    4000

    3000

    2000

    1000

    023.5 24.0 24.5 25.0

    y11-1172.5906+ y7-758.4155+

    Predicted 24.1

    図 1 クロマトグラフィーのピーク

    Replicate

    Mea

    sure

    d Ti

    me

    sample1 sample2

    24.6

    24.4

    24.2

    24.0

    23.8

    23.6

    23.4

    23.2

    y11 - 1172.5906+y5 - 558.2994+

    y7 - 758.4155+y4 - 457.2518+

    y6 - 657.3678

    図 2 獲得したピークエリアの保持時間の比率

    納期約 60 営業日

  • - 60 -

    プロテオミクス

    リン酸化プロテオーム

    製品概要リン酸化プロテオーム解析では、タンパク質のリン酸化修飾情報を網羅的に解析できます。リン酸化部位の識別と

    機能分析はもちろんのこと、iTRAQ や Label-free などの相対定量法を併用して、リン酸化されたタンパク質の解析もできます。この技術はリン酸化部位の同定率を高めるだけでなく、細胞内シグナル伝達ネットワーク中のリン酸

    化タンパク質も迅速に解析できます。リン酸化プロテオーム解析は既にシグナル伝達ネットワークの研究・疾患研究・

    環境応答などの研究領域で利用されています。

    技術特長 • 高解像度:リン酸化されたアミノ酸部位を精確に同定可能 • 高効率:1 ランで何千ヶ所ものリン酸化部位を同定可能 • ハイスループット:iTRAQ では、8 サンプルのリン酸化タンパク質を同時に同定可能 • 複数の断片化モデル:Collision-induced dissociation (CID)・electron-transfer dissociation (ETD)・ Higher-energy C-trap dissociation (HCD) などのフラグメンテーションモデルを提供

    • 複数のスキャンモデル:MS2 や MS3 などのスキャンモデルを提供

    ワークフロー

    タンパク質抽出

    酵素カット

    リン酸化タンパク質の濃縮

    LC-ESI-MS/MS

    ピークのリスト

    データベースでの捜索

    信頼できるタンパク質の同定

    品質管理とデータのフィルタリング

    タンパク質の機能アノテーション

    ・タンパク質 GO 解析・タンパク質 COG 解析・タンパク質 Pathway 解析

    リン酸化タンパク質の Enrichment 解析・GO Enrichment 解析・Pathway Enrichment 解析

  • - 61 -

    プロテオミクス

    データ解析

    1.標準データ解析 • データベースの検索 • データベース検索結果の統計解析 • データベース検索結果の品質管理 • リン酸化タンパク質の検出と同定 • タンパク質の GO、COG、代謝経路解析 • リン酸化タンパク質の GO、Pathway Enrichment 解析

    2.カスタマイズ • お客様のご要望に合わせ、タンパク質相互作用ネットワークの解析等、データ解析をカスタマイズしま

    す。

    納品物

    納品データ例

    Num

    ber o

    f pro

    tein

    s

    The number of peptides0 5

    020

    4060

    8010

    012

    0

    10 15 20 25 30 35

    図 1 タンパク質でユニークなペプチドの分布

    Mass delta (ppm)-10

    20

    40

    60

    80

    100

    120

    -5 0 5 10

    Mas

    cot I

    on S

    core

    図 2 ペプチドマッチングの誤差範囲

    Peptide Length

    Num

    ber o

    f Pep

    tides

    140

    120

    100

    80

    60

    40

    20

    01 3 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 295

    図 3 ペプチドの長さの分布

    納期約 60 営業日

    技術パラメーター

    1.サンプル要件

    サンプル タンパク質

    サンプル量≧ 5mg

    (濃度 ≧ 1mg/mL)

    2.解析:TiO2 Enrichment・LC-ESI-MS/MS

    3. 質量分析プラットフォーム:LTQ Orbitrap VelosTM・Triple TOFTM 5600

  • - 62 -

    プロテオミクス

    タンパク質同定

    製品概要タンパク質同定とは、MALDI-TOF/TOF または LC-MS/MS 質量分析法を用いて、電気泳動したゲルから切り出したタンパク質スポットやバンドを、免疫沈降 (IP:immunoprecipitation) や精製してから同定を行う技術です。データ解析はタンパク質同定の結果とデータ解析の結果(GO と pathway 解析)を含みます。

    技術特長 • 高解像度と高精度:LTQ Orbitrap VelosTM プラットフォームでは、解像度は 105 超、精度は 1ppm 未満 • 高速スキャニング:Ultrafle Xtreme プラットフォーム(TOF と TOF/TOF モード)のスピードは 1KHz 以上 • 高感度:低濃度のタンパク質に対して優れた検出効果があり、ナノグラムレベルでも検出可能

    ワークフロー

    タンパク質抽出

    酵素カット

    MALDI-TOF/TOF LC-MS/MS

    MS/MS ピークのリスト

    データベースでの捜索

    信頼できるタンパク質の同定

    ・タンパク質同定の結果

    ・タンパク質の GO 解析・タンパク質の COG 解析 ・タンパク質の Pathway 解析

    データ解析 • データの統計と品質管理 • タンパク質同定の結果 • タンパク質の GO 解析(LC-MS/MS 解析のみ) • タンパク質の COG 解析(LC-MS/MS 解析のみ) • タンパク質の Pathway 代謝経路解析(LC-MS/MS 解析のみ)

  • - 63 -

    プロテオミクス

    技術パラメーター

    1.サンプル要件 • SDS-PAGE スライス・2D-PAGE ゲルスポット : ≧ 1.5mm3 クマシーブルー染色や銀染色によってゲルを可視化させ、電気泳動後、一週間以内に弊社まで送付してください。

    銀染色の場合、グルタルアルデヒドを混入しないように注意してください。

    2.解析:LC-MS/MS・MALDI-TOF/TOF

    3.質量分析プラットフォーム:MALDI TOF/TOFTM・LTQ Orbitrap VelosTM・Triple TOFTM 5600

    納品物納品データ例

    表 2 タンパク質でマッチングしたペプチドの情報リスト

    Protein ID:gi/533066Sequence Coverage:28.82%Matched peptides shown in Bold Red:

    VGFKAGVKDY KLTYYTPDYE TKDTDILAAF RVTPQPGVPP EEAGAAVAAE

    SSTGTWTTVW TDGLTSLDRY KGRCYHIEPV AGEESQFIAY VAYPLDLFEE

    GSVTNMFTSI VGNVFGFKAL RALRLEDLRI PPAYVKTFQG PPHGIQVERD

    KLNKYGRPLL GCTIKPKLGL SAKNYGRAVY ECLRGGLDFT KDDENVNSQP

    FMRWRDRFLF CAEAIYKAQA ETGEIKGHYL NATAGTNEDM MKRAVFAREL

    IDs 90.00%

    None IDs 10.00%

    図 1 サンプルの識別率

    M/Z

    Inte

    nsity

    020

    00

    809.

    3366

    839.

    0858

    855.

    0509

    861.

    0671 8

    77.0

    424

    917.

    2810

    921.

    3223

    985.

    5725 10

    05.6

    100

    1025

    .610

    010

    50.0

    928

    1060

    .080

    910

    63.0

    629

    1250

    .092

    8

    1464

    .060

    9

    1963

    .062

    9

    871.

    0310

    800 1000 1200 1400 1600 1800 2000

    4000

    6000

    8000

    1000

    0

    図 2 プライマリ PMFのスペクトル

    納期ゲルスポット:約 15 営業日ゲルバンド:約 20 営業日