楽天の中のわたしと勉強会

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1 楽天の中のわたしと勉強会 楽天株式会社 開発部 よしおかひろたか| 2009年10月24日

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"プログラマとして現場を歩んできたよしおかが、楽天のテクノロジーを紹介します。またカーネル読書会を主宰してきた経験から、オープンイノベーション時代における技術者のありかた、キャリアの積み方などについて語ります。" http://tech.rakuten.co.jp/rtc2009/subject.html#lecture_1

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楽天の中のわたしと勉強会

楽天株式会社 開発部 よしおかひろたか| 2009年10月24日

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本日のお話

• 自己紹介

• 楽天を中から見ると

• 勉強会のチカラ

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自己紹介

よしおかひろたか(@hyoshiok) 楽天株式会社 開発部 アーキテクチャー&コアテクノロジー課アーキテクトグループ

楽天の全社共通インフラの課題解決のお手伝いなどを

カーネル読書会主宰

DEBUG HACKS 著者、

セキュリティ&プログラミングキャンプ プログラミング部門主査 http://d.hatena.ne.jp/hyoshiok http://twitter.com/hyoshiok

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で、開発者の皆様

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• わたくし、8月に楽天に転職しました

• 楽天の中の人になって早3ヶ月

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• そこで、最近コードを書いていない

プログラマーからみた

楽天の現状と

勉強会のチカラ

中の人目線の自画自賛の部分~

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楽天テクノロジーカンファレンスのあゆみ

内容

2007 「つきぬけろ」

2008 「広がる」

2009 「集まれ 」

トピック ・技術研究所設立

・Webサービス公開

•楽天10周年

•創業からの事業を支えた技術の紹介

・コミュニティとの連携

•OSSコミュニティが協力

•コミュニティセッション

・ROMA重大発表 ・楽天ジャングル

•エンジニアを元気に。

•より参加型のお祭りイベントに。

楽天10周年 楽天×コミュニティ 楽天×エンジニア

楽天と わたし

・撮影禁止だって~ ・中の人になっちゃい

ました

・よりオープンに ・コミュニティ大集合 テクノロジーアワード受賞

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楽天市場・楽天ブックスの規模感

• 注文件数2908万件(2009年度第2四半期)

– 一日あたり32万件強、1時間あたり13400件

• 流通総額1944億円(2

009年度第2四半期)

– 一日あたり20億円強、1時間あたり9000万円

• 日本最大規模のEC

サイト

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• 商品数、4200万

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ITインフラ、大規模データセンター

サーバは数千台規模

大型サーバーも

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ハイブリッドなシステム

• 大量なWebサーバー

• 堅牢なトランザクションシステム

• 金融系メインフレームも • レガシーからWebまで

【PC】 【モバイル】 【閲覧履歴】

楽天IDで データを共有

分散KVS、ROMAの利用

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文化の衝突

• 商用ソフトとオープンソース

• レガシーとWeb2.0

• ウォーターフォールとアジャイル

• 高い稼働率とスケーラビリティ

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組織の限界

• 組織が肥大化すると

– 蛸壺(他の事業部なにする人ぞ)

– 横串(クロスファンクション)は言うほど簡単ではない

• 文化の融合が必要、対立ではなく

• そこで、社内コミュニティ

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社内コミュニティ

• コミュニティ・オブ・プラクティス

• 組織:縦割り

• プロジェクト:横串

• 社内コミュニティ:縦でも横でもない – 志を共有するメンバーによってドライブ

– コミュニティは組織を活性化するビタミン

• そこで勉強会

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勉強会の隆盛

300件/月以上開催

id:hanazukinと愉快な仲間達による人力作業によって編集公開されている。

IT勉強会カレンダー

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勉強会のイメージ

• 主催者が個人的興味の延長で開催

• ボランティアによって運営

• 無償ないしは廉価 – 商用セミナー、教育コースとの違い

• 技術者の人的ネットワーク、知識獲得のプラットフォーム、キャリア形成のツール

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事例:カーネル読書会

• Linuxおよびオープンソース技術に関する勉強会 – 1999年4月から。10年続いている。

• 第100回開催した。Linusも参加してくれた。

– 中学生から50代まで、素人からカーネルハッカーまで、毎回数十人参加

– よしおかが主宰。横浜Linux Users Group (YLUG)有志と運営 http://ylug.jp

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社外勉強会を社内で開催

• 楽天でカーネル読書会を開催した – 大変だったこと

• 申請書類がいっぱい。(空調、ゲストカード、イベント申請、エレベータ、会場、開錠…)

• 社内ワークフロー、誰に何を頼めばいいかわからない

– うれしかったこと • ボランティアがいっぱい立候補してくれた(多分10人以上) 楽天カーネル隊を結成♪

• 社内ワークフローとか、教えてくれる人がいた

• エライ人が理解を示してくれた(社内スポンサー)

• ビアバッシュ(ピザとビールのパーティ)ができた

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カーネル読書会@楽天

• 社外勉強会を社内でやると…

• メリット(社員にとって、会社にとって) – 自社での開催なので、参加の敷居が低い。最新技術動向の入手。議論の場の提供。外部からの刺激による開発者の活性化。モチベーションアップ。外部人材との交流。企業イメージ向上。

• リスク、コスト – 情報流出⇒会場以外には入れない

– 会場提供⇒直接的な費用はほとんど発生しない

– 勤務時間外⇒コストはほとんどかからない

• メリット>コスト

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楽天社内コミュニティ

• ジャングル – LT大会

– 開発合宿

• 勉強会(社内、 社外)

• 楽天テクノロジーカンファレンス実行委員会

• クリーンナップ大作戦

• ランチ~(カフェテリアを 利用したカジュアルな ミーティング)

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オープンイノベーション

• オープンソースのテクノロジは外部にある。 – コラボレーション重要

• イノベーションの外部化 – NIH (Not Invented Here) 症候群との対極

• オープンソースと 勉強会の動作原理 – コミュニティのノリ

– 楽しいからやる

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コミュニティのノリ

• コミュニティとのかかわりかた

• 外も中もない感覚、経験

• 気持ちいいことの拡大再生産

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技術者として

• オープンイノベーションの時代

– 社外に価値の源泉を求めざるおえない

– 会社に閉じこもっていてはいけない

– コミュニティ的なノリ

• 技術は会社のものではない、社会のものだ

– 社会をよくしていくという価値観

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日本には

• GoogleやAmazonのようなWeb2.0の覇者はいない

• Mixi, Gree, DeNA, PFI,ライブドア、はてな、ドワンゴ、楽天、…、Web企業はある

• それぞれの会社の技術者は勉強会で繋がっている

• 価値観を共有している

• オープンイノベーションによる産業構造の変化、価値創造エンジン⇒勉強会がある

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開発者のみなさん

• 解ける問題ではなく、解くべき問題を解こう*

• 楽天には解くべき問題がいっぱいある

• それは、コミュニティの問題でもある

*)学生を成功に導くアドバイス http://leoclock.blogspot.com/2009/04/ullman.html

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で、開発者の皆様

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わたしのミッション

楽天の芸風をかえる

開発者コミュニティを醸成することによって

より、オープンに、

より、アジャイルに、

より、スケーラブルに、

開発者がもっともっと元気になったら素敵だ

心に火をともしに行きます

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まとめ

• 楽天の中のわたしと勉強会

– 楽天の規模感

– 勉強会、社内コミュニティ

– わたしのミッション • よりオープンに

• よりアジャイルに

• よりスケーラブルに

• そして開発者を元気に

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