カーネル読書会の作り方@ライブドア

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勉強会の生み出す価値をカーネル読書会を例に議論する。勉強会の意義、それを社内へ持ってくる意義。

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カーネル読書会の作り方@ライブドア

楽天株式会社 開発部 よしおかひろたか| 2009 年 12月 4 日

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本日のお話

• 自己紹介• カーネル読書会の作り方• 勉強会のチカラ

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自己紹介よしおかひろたか(@hyoshiok)楽天株式会社 開発部

カーネル読書会主宰DEBUG HACKS 著者、 ISBN978-4-87311-404-0

セキュリティ&プログラミングキャンププログラミング部門主査http://d.hatena.ne.jp/hyoshiokhttp://twitter.com/hyoshiok

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で、開発者の皆様

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• そこで、最近コードを書いていないプログラマーからみた

カーネル読書会の作り方と勉強会のチカラ

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勉強会の隆盛

300 件 /月以上開催

id:hanazukin と愉快な仲間達による人力作業によって編集公開されている。

IT 勉強会カレンダー

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勉強会のイメージ

• 主催者が個人的興味の延長で開催• ボランティアによって運営• 無償ないしは廉価

– 商用セミナー、教育コースとの違い

• 技術者の人的ネットワーク、知識獲得のプラットフォーム、キャリア形成のツール

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カーネル読書会

• Linux およびオープンソース技術に関する勉強会– 1999 年 4 月から。10年続いている。

• 第 100 回開催した。 Linus も参加してくれた。

– 中学生から 50 代まで、素人からカーネルハッカーまで、毎回数十人参加

– よしおかが主宰。横浜 Linux Users Group (YLUG) 有志と運営http://ylug.jp

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カーネル読書会

• Linux や OSS に関する技術的な話題を扱う勉強会。– 10 年間、 100 回続いている– 第 100 回、 Linus さんや世界中のカーネ

ルハッカーも参加してくれた。うれしい。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20091023/339312/

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最近の話題

• 第 100 回記念、 Linus 他多数のカーネルハッカーが参加。 09/10/22• Linux Plumbers/LinuxCon 参加報告 09/10/13• はてなでのハード性能の引出し方 09/9/10• TOMOYO Linux プロジェクトのメインライン化記念 09/7/3• Semantic Web 09/6/5• Unique experiences as x86-64 maintainer 09/2/18• ブートローダと OS の親密な関係 (GRUB) 08/11/10• openSUSE 事始め 08/10/24• Debian パッケージ作成入門の入門 08/9/16• Google の基盤クローン Hadoop について 08/7/4/• 高速な Ruby 用仮想マシンの開発 07/12/27• GRAPE,GRAPE-DR と HPC の将来 07/12/17• GPLv3 、 Linux Fault Injection, LWN Kernel Report, IA64 maintainer,

Andrew Morton, 他多数

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なぜ勉強会

• 勉強会へ行く動機– 技術者として成長したい– 勉強会で繋がっている。出会い。楽しい。

• OSS と勉強会は相性がいい– 基盤系 Linux/Apache/MySQL/PHP/…– コミュニティ主体の開発方法論– ソースを読む~、ちょっとしたコツ

• 技術は会社のものではなく、社会のもの

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カーネル読書会で学んだこと

• 日本にはすごい技術者がいっぱいいる

• 日本語でとことん議論することは楽しい

• コミュニティ駆動の価値創造がある• 10 年間続けると違う景色が見える

– やってよかった、続けてよかった、楽しかった、宝物をいっぱいもらった、…

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わたしの野望

• 技術者として会社に、社会に貢献したい

• 技術者としてもっと成長したい– ハッカーになりたい

• 楽天の芸風を変えたい– がんがん勉強会いこーぜ~

• エンジニアに必要なのは少しの勇気とちょっとした行動力

– 楽天の開発者がどんどんコミュニティに貢献– 世界一のエンジニアをいっぱい輩出したい~

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組織の限界

• 組織が肥大化すると– 蛸壺(他の事業部なにする人ぞ)– 横串(クロスファンクション)は言うほど簡単ではない

• 文化の融合が必要、対立ではなく– 商用ソフトvsオープンソース– 外注vs自作– ウォーターフォールvsアジャイル– レガシーvsWeb2.0– 高い稼働率vsスケーラビリティ– スケールアップvsスケールアウト

• そこで、社内コミュニティ

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社内コミュニティ

• コミュニティ・オブ・プラクティス– 組織:縦割り– プロジェクト:横串– 社内コミュニティ:縦でも横でもない

• 志を共有するメンバーによってドライブ• コミュニティは組織を活性化するビタミン

– 例• 楽天テクノロジーカンファレンス実行委員会• 勉強会• ジャングル(開発コミュニティ)• ランチミーティング

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カーネル読書会を社内で開催

• 中途入社の人間がカーネル読書会を社内で開催した– 大変だったこと

• 申請書類がいっぱい。(空調、ゲストカード、イベント申請、エレベータ、会場、開錠…)

• 社内ワークフロー、誰に何を頼めばいいかわからない

– うれしかったこと• ボランティアがいっぱい立候補してくれた(多分 10 人以上)

楽天カーネル隊を結成♪• 社内ワークフローとか、教えてくれる人がいた• エライ人が理解を示してくれた(社内スポンサー)• ビアバッシュ(ピザとビールのパーティ)ができた

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カーネル読書会@楽天

• 社外勉強会を社内でやると…• メリット(社員にとって、会社にとって)

– 自社での開催なので、参加の敷居が低い。最新技術動向の入手。議論の場の提供。外部からの刺激による開発者の活性化。モチベーションアップ。外部人材との交流。企業イメージ向上。

• リスク、コスト– 情報流出⇒会場以外には入れない– 会場提供⇒直接的な費用はほとんど発生しない– 勤務時間外⇒コストはほとんどかからない

• メリット>コスト(よしおかの勉強会の第一法則)

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技術者として

• オープンイノベーションの時代– オープンソースのテクノロジは外部にある– 社外に価値の源泉を求めざるをえない– 会社に閉じこもっていてはいけない– コミュニティ的なノリ

• 技術は会社のものではない、社会のものだ– 社会をよくしていくという価値観

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日本には

• Google や Amazon のような Web2.0 の覇者はいない

• Mixi, Gree, DeNA, PFI, ライブドア、はてな、ドワンゴ、楽天、…、 Web企業はある

• それぞれの会社の技術者は勉強会で繋がっている

• 価値観を共有している• オープンイノベーションによる産業構造の変化、価値創造エンジン⇒勉強会がある

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わたしたちは価値観を共有している

• 4 Gbps を超える Webサービス構築術

インターネットは、その起源において、自由であり、公平であり、そして利用者のためのネットワークでした。中略。インターネットの世界でビジネスを展開する事業者にとって、インターネットの可能性を信じるということと、技術情報をオープンにし、共有するということは同義であるともいえます。中略。われわれは今もなお、インターネットの可能性を信じています。本書がその証拠です。監修者のことば、 2009 年 7 月、伊勢幸一

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で、開発者の皆様

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開発者のみなさん

• 解ける問題ではなく、解くべき問題を解こう*

• 我々には解くべき問題がいっぱいある• それは、コミュニティの問題でもある• 勉強会でそれを共有しよう• 世界を一緒に目指そう

*)学生を成功に導くアドバイス http://leoclock.blogspot.com/2009/04/ullman.html

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•Q&A