俺の価値創造契約

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俺の 木下 史彦 (株)永和システムマネジメント [email protected] 早稲田大学理工学部キャンパス; 2014-09-06(Sat) 新しい 契約形態 での 受託 開発 サービス立ち上げ 1,396 日間の記録 価値創造 XP祭り2014 Ore no New Agile Contracts in Action

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〜新しい契約形態での受託開発サービス立ち上げ 1,396日間の記録〜 2010年11月に「価値創造契約」を発表してから4年。数案件を実施し、さまざまな経験をしてきました。その貴重なエピソードを発表します。 @XP祭り2014

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Page 1: 俺の価値創造契約

俺の木下 史彦

(株)永和システムマネジメント [email protected]

  早稲田大学理工学部キャンパス; 2014-09-06(Sat)

新しい契約形態での受託開発 サービス立ち上げ 1,396日間の記録

価値創造 契 約

XP祭り2014

Ore no New Agile Contracts in Action

Page 2: 俺の価値創造契約

こんにちは

Page 3: 俺の価値創造契約

木下史彦 です

Page 4: 俺の価値創造契約
Page 5: 俺の価値創造契約
Page 6: 俺の価値創造契約
Page 7: 俺の価値創造契約

さて

Page 8: 俺の価値創造契約
Page 9: 俺の価値創造契約
Page 10: 俺の価値創造契約

システムを初期費用0円で提供します。

サービス利用料を月々お支払い頂きます。

初期投資不要初期投資が不要なため、まとまった資金を調達する必要がありません。

手続きカンタン!!一定量の追加開発についてはサービス利用料の範囲で対応できるため、追加開発の度に社内決済を通していただき、

契約するという面倒な手続きを踏む必要がありません。

長く使える!!継続してメンテナンス(必要な機能の追加開発や不要な機能の削除)をし続けますので、短期的にリプレイスを繰り返すことなく、

システムを長く使っていただくことができます。

効果がわかる!!毎月、費用対効果を測定し、効果がなければすぐに止められます(手数料なしで解約できます)。

(株)永和システムマネジメント

〒110-0005 東京都台東区上野2丁目7番7号 上野HSビル 8F

TEL:03-5818-7400 FAX:03-5818-7340 Email:[email protected] 会社HP:http://www.esm.co.jp/

Page 11: 俺の価値創造契約

おさらい

Page 12: 俺の価値創造契約

2010年11月11日

Page 13: 俺の価値創造契約
Page 14: 俺の価値創造契約

ソフトウェア開発の契約をアジャイルに

Page 15: 俺の価値創造契約

✓システムを初期費用0円で提供します。

✓サービス利用料を月々お支払いいだいたきます。

Page 16: 俺の価値創造契約

Copyright (c) 2010 Eiwa System Management, Inc.

従来型のサービス・契約との比較本サービス 一括受託 SaaS パッケージ

支払い 月額払い 納品時に一括払い 月額払い 納品時に一括払い、 もしくは、月額払い

カスタマイズ可能性

オーダーメイド(お客さま毎にカスタマイズ可能)

オーダーメイド(お客さま毎にカスタマイズ可能)

可能な場合もあるが、基本的には難しい

可能な場合もあるが、基本的には難しい

顧客要望による機能追加

月額費用の中で対応、追加費用を払うことで大きな機能追加も可能

追加費用を払えば可能 基本的に未対応 基本的に未対応

保守・サポート 月額費用の中に保守・サポートも含まれる

別途、保守契約を結ぶ必要がある

月額費用の中に保守・サポートも含まれる

別途、保守契約を結ぶ必要がある

用途・分野 特殊な業務・サービス 特殊な業務・サービス 汎用的な業務・サービス

汎用的な業務・サービス

Page 17: 俺の価値創造契約

所有から 利用へ

Page 18: 俺の価値創造契約

Copyright (c) 2011 Eiwa System Management, Inc.

お客さまにとってのメリットo初期投資が不要なため、まとまった資金を調達する必要がありません。

o一定量の追加開発についてはサービス利用料の範囲で対応できるため、追加開発の度に社内決済を通していただき、契約するという面倒な手続きを踏む必要がありません。

o継続してメンテナンス(必要な機能の追加開発や不要な機能の削除)をし続けますので、短期的にリプレイスを繰り返すことなく、システムを長く使っていただくことができます。

o毎月、費用対効果を測定し、効果がなければすぐに止められます(手数料なしで解約できます)。

Page 19: 俺の価値創造契約

解約手数料

なし

Page 20: 俺の価値創造契約

お客さまにとってのメリット

✓初期投資不要 ✓ノーリスク

Page 21: 俺の価値創造契約

プラン 料金 (1ヶ月あたり)

プランSS 150千円プランS 350千円プランM 700千円

プランL 1,000千円

プランLL 1,350千円

Page 22: 俺の価値創造契約

目標

Page 23: 俺の価値創造契約

長く使い続けられるシステムを育てていくことがお客さまとサービス提供者である私たち双方にとっての価値であり、そういった価値をお客さまと私たちが共同で創り出していく

Page 24: 俺の価値創造契約
Page 25: 俺の価値創造契約

Scope

Cost Schedule

Traditional Iron Triangle

Page 26: 俺の価値創造契約

Scope

Cost ScheduleQuality

Value

Constraints

Agile Iron Triangle

Page 27: 俺の価値創造契約

仮説

Page 28: 俺の価値創造契約

システムの価値は、そのシステムがどれだけ長く使われたかではかれる

Page 29: 俺の価値創造契約

Scope

Cost ScheduleQuality

Value

Constraints

Agile Iron Triangle

Page 30: 俺の価値創造契約

2011年2月18日

Page 31: 俺の価値創造契約

https://www.flickr.com/photos/sean_san_francisco/5454760157/

Page 32: 俺の価値創造契約

実績

Page 33: 俺の価値創造契約

実績数

2社 3システム (うち1システムは解約)

Page 34: 俺の価値創造契約

営業 (2013年度実績)

Page 35: 俺の価値創造契約

テレアポ

800社

Page 36: 俺の価値創造契約

展示会

Page 37: 俺の価値創造契約

コンタクト数

12社

Page 38: 俺の価値創造契約

受注数

0件

Page 39: 俺の価値創造契約
Page 40: 俺の価値創造契約

うまくい かなかった話

Page 41: 俺の価値創造契約

失敗 サービス利用 検討段階

Page 42: 俺の価値創造契約

Episode1

Page 43: 俺の価値創造契約

いつでも解約できますはお客さまにとってのメリットにならない

Page 44: 俺の価値創造契約

解約手数料

なし

Page 45: 俺の価値創造契約
Page 46: 俺の価値創造契約

✓ 失敗する前提でシステム開発をしないため、解約をメリットとして社内に説明できない。

✓ 解約すれば金銭的な損害は受けないかもしれないが、再び、別の会社に発注してシステムを作り直さなければならない。

✓ ユーザー企業の情シスは絶対に失敗を認めない。

Page 47: 俺の価値創造契約

Episode2

Page 48: 俺の価値創造契約

サービス利用料の設定が高い

Page 49: 俺の価値創造契約

プラン 料金 (1ヶ月あたり)

プランSS 150千円プランS 350千円プランM 700千円

プランL 1,000千円

プランLL 1,350千円

Page 50: 俺の価値創造契約

✓ 初期費用が準備できないような会社はそもそもシステム開発なんて考えない。

✓ 業務システムの開発は儲かっている会社がすること。

Page 51: 俺の価値創造契約

Episode3

Page 52: 俺の価値創造契約

そもそも怪しい

Page 53: 俺の価値創造契約

✓システムを初期費用0円で提供します。

✓サービス利用料を月々お支払いいだいたきます。

Page 54: 俺の価値創造契約

お客さまにとってのメリット

✓初期投資不要 ✓ノーリスク

Page 55: 俺の価値創造契約

リスク

Page 56: 俺の価値創造契約

意志決定をするということは、リスクを冒すことである。

P.F.ドラッカー

Page 57: 俺の価値創造契約

リスクを皆無にすることは不毛である。最小にすることも疑問である。得るべき成果と比較して冒すべきリスクというものが必ずある。

P.F.ドラッカー

Page 58: 俺の価値創造契約

Copyright (c) 2014 Eiwa System Management, Inc.

RubyxAgileの推移売上 顧客数

プロジェクト数

Page 59: 俺の価値創造契約

自信と覚悟

Page 60: 俺の価値創造契約

「ちゃんと やります」

Page 61: 俺の価値創造契約
Page 62: 俺の価値創造契約
Page 63: 俺の価値創造契約

社員のビジネスアイデアを会社がバックアップする自己実現プログラム

Page 64: 俺の価値創造契約

新規ビジネス 創生事業

Page 65: 俺の価値創造契約

条件: 「売上」と「コスト」が比例しないビジネスモデルであること

Page 66: 俺の価値創造契約

会社から10,000,000円の融資を受けた

Page 67: 俺の価値創造契約

✓ 自信と覚悟が伝わっていない

Page 68: 俺の価値創造契約

失敗 サービス提供 開始後

Page 69: 俺の価値創造契約

Episode4

Page 70: 俺の価値創造契約

社内のシステム化方針が変更されたことによる解約

Page 71: 俺の価値創造契約

実績数

2社 3システム (うち1システムは解約)

Page 72: 俺の価値創造契約

✓ 『価値創造契約』で開発したシステムをリリースした直後、経営者(CIO)が交代し、『価値創造契約』で運用しているシステムをERPに入れ替える方針となった。

✓ 方針転換は想定外。

Page 73: 俺の価値創造契約

解約手数料

なし

Page 74: 俺の価値創造契約
Page 75: 俺の価値創造契約

Episode5

Page 76: 俺の価値創造契約

チケットの使用に承認が必要なため、あまり使われていない

Page 77: 俺の価値創造契約

Copyright (c) 2011 Eiwa System Management, Inc.

保守・サポートoプランに応じて毎月、下記の枚数のチケットを発行します。 !

!

!

!

!

!n1チケットで1日程度の保守・サポート対応が可能です。 n必要に応じて別途チケットをご購入いただくことも可能です。

プラン チケット枚数

プランSS 1チケット

プランS 2チケット

プランM,L,LL 3~10チケットの予定

Page 78: 俺の価値創造契約

Copyright (c) 2011 Eiwa System Management, Inc.

お客さまにとってのメリットo初期投資が不要なため、まとまった資金を調達する必要がありません。

o一定量の追加開発についてはサービス利用料の範囲で対応できるため、追加開発の度に社内決済を通していただき、契約するという面倒な手続きを踏む必要がありません。

o継続してメンテナンス(必要な機能の追加開発や不要な機能の削除)をし続けますので、短期的にリプレイスを繰り返すことなく、システムを長く使っていただくことができます。

o毎月、費用対効果を測定し、効果がなければすぐに止められます(手数料なしで解約できます)。

Page 79: 俺の価値創造契約

✓ チケットの使用にお客さまの社内決裁が必要となり、追加開発のために予算を確保する場合と同じフローになるという状況が発生した。

Page 80: 俺の価値創造契約

Episode6

Page 81: 俺の価値創造契約

最終的な仕様は弊社で決めるという『価値創造契約』のルールは受け入れられにくい

Page 82: 俺の価値創造契約

Scope

Cost ScheduleQuality

Value

Constraints

Agile Iron Triangle

Page 83: 俺の価値創造契約

✓ 対象としているシステムの性質上、お客さまに判断を仰ぐ場面が多くなる。

✓ 弊社で仕様を判断したとしても、使いものにならないシステムが出来上がってしまうことがある。

✓ 仕様は弊社で決めると言っておきながら、知っていて当たり前の業務知識についてまったく不勉強であった。知識・勉強不足により、お客さまに確認すべきことが確認できていないことがあった。

Page 84: 俺の価値創造契約

Episode7

Page 85: 俺の価値創造契約

お客さまに理解いただけるドキュメントの不足

Page 86: 俺の価値創造契約

Copyright (c) 2011 Eiwa System Management, Inc.

権利関係o本サービスではシステムをレンタルするという形態をとるため、ソフトウェアの著作権は当社に帰属します。 n提供するのはあくまでもシステムを使ったサービスであり、システムそのものではありません。

nソースコードは納品しません。

Page 87: 俺の価値創造契約

✓ 『価値創造契約』で開発したシステムはお客さまに納品せず、弊社の資産になるため、弊社の開発者が分かるレベルの仕様書しか残してこなかった。

✓ お客さまが自分たちのシステムとして運用していくために、必要な情報が不足した。

Page 88: 俺の価値創造契約

自分たちの システム

Page 89: 俺の価値創造契約

Episode8

Page 90: 俺の価値創造契約

お客さまの担当者変更に伴う進め方、考え方の擦り合わせの難しさ

Page 91: 俺の価値創造契約

✓ 『価値創造契約』はこれまでにない新しい契約であるため、途中でお客さまのシステム担当者が交代した場合、新しい担当者から理解を得るのが難しい。

✓ 開発時は新しいものが段階的にできていく姿を見せながらお客さまの要望を取り入れていくため、お客さまに加点法で評価していただける。しかし、運用に入ったシステムは障害発生や過去のシステムと比較して使いづらくなったなど、お客さまは減点法で評価されることが多い。

Page 92: 俺の価値創造契約

Episode9

Page 93: 俺の価値創造契約

システム利用料に対する成果を求められる

Page 94: 俺の価値創造契約

✓システムを初期費用0円で提供します。

✓サービス利用料を月々お支払いいだいたきます。

Page 95: 俺の価値創造契約

✓ エンジニアの稼働に対する対価を支払うという考え方が抜けきらず、システムの運用に入ってから、対価に対してエンジニアの稼働が少ないという不満を抱かれるケースがあった。

Page 96: 俺の価値創造契約

以上

Page 97: 俺の価値創造契約

課題 山積

Page 98: 俺の価値創造契約

これから

Page 99: 俺の価値創造契約

原点

Page 100: 俺の価値創造契約
Page 101: 俺の価値創造契約
Page 102: 俺の価値創造契約
Page 103: 俺の価値創造契約
Page 104: 俺の価値創造契約

私たちが一番大切にしていることは、利用者に喜んでもらうことです。 私たちは早く継続的に価値あるソフトウェアを利用者に届けることで、これを実現します。

Page 105: 俺の価値創造契約

仮説

Page 106: 俺の価値創造契約

システムの価値は、そのシステムがどれだけ長く使われたかではかれる

Page 107: 俺の価値創造契約

目標

Page 108: 俺の価値創造契約

長く使い続けられるシステムを育てていくことがお客さまとサービス提供者である私たち双方にとっての価値であり、そういった価値をお客さまと私たちが共同で創り出していく

Page 109: 俺の価値創造契約

課題 山積

Page 110: 俺の価値創造契約
Page 111: 俺の価値創造契約
Page 112: 俺の価値創造契約

Scrum is about organizational change.Scrumとは組織のありかたを変えていくこと

Page 113: 俺の価値創造契約

XP is about social change.XPとは人と人のつながりのありかたを変えていくこと

Page 114: 俺の価値創造契約

システムを初期費用0円で提供します。

サービス利用料を月々お支払い頂きます。

初期投資不要初期投資が不要なため、まとまった資金を調達する必要がありません。

手続きカンタン!!一定量の追加開発についてはサービス利用料の範囲で対応できるため、追加開発の度に社内決済を通していただき、

契約するという面倒な手続きを踏む必要がありません。

長く使える!!継続してメンテナンス(必要な機能の追加開発や不要な機能の削除)をし続けますので、短期的にリプレイスを繰り返すことなく、

システムを長く使っていただくことができます。

効果がわかる!!毎月、費用対効果を測定し、効果がなければすぐに止められます(手数料なしで解約できます)。

(株)永和システムマネジメント

〒110-0005 東京都台東区上野2丁目7番7号 上野HSビル 8F

TEL:03-5818-7400 FAX:03-5818-7340 Email:[email protected] 会社HP:http://www.esm.co.jp/

Page 115: 俺の価値創造契約

学び

Page 116: 俺の価値創造契約

コミュニティ

私たちのやり方

お客さまの価値

私たちのやり方に変換

市場

イケてるPO

開発チーム

お客さま

アジャイルコーチ

共感

実績・事例

講演 OSS

人材

ソフトウェア

要求支援

支援

口コミ 評判

参加

ファン当社に発注する

永和システムマネジメント

実績・事例

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コミュニティ

私たちのやり方

お客さまの価値

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お客さま

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