アジア圏における人事事情

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ベトナムとアジアの人材活用について

一般社団法人国際人材革新機構（iforce）

代表理事樋口公人・理事市川剛実


アジェンダ

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1.自己紹介

2.アジアのなかのベトナム

3.ベトナムとアジアの雇用情勢

4.人材の賃金と離職率

5.採用とマネジメントの留意点

6.まとめ

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1．自己紹介


自己紹介

4

樋口公人（ひぐちきみと）

ＮＰＯ法人アジア人材開発・雇用創出支援機構（HUDEC）代表理事 CEO一般社団法人国際人材革新機構（iForce）代表理事 CEO

2003年より（財）日本ILO協会にて政府ODA事業を中心とした人材開発による開発途上国の支援を行う。

主に海外進出した民間大手日系自動車メーカーをはじめ、部品関連中小メーカー、建築、建設企業の現場の管理監督者の育成プラニング、HRマネジメントプラニングを担う。

アジアを中心に外国人の面接・ケアをした数は3000人を超え、海外40カ国以上に人的ネットワークを持つ。

同法人の解散後の2011年3月、11月に両代表理事CEOに就任。グロービス経営大学院MBA（経営学修士）。


２．アジアの中のベトナム


世界のGDP割合の歴史

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アジアの中のベトナム

7

ユーラシア大陸のヨーロッパ以外の地域、つまり、アジア大陸（島嶼・海域を含む）であり、六大州の一つ。ユーラシア大陸の面積の約80%をアジアが占め、人口は世界最多で世界人口の約60%がアジアに住んでいる。

面積 44,579,000 km²人口 3,879,000,000人口密度 89/km²国数 48

Vietnam is here.


人口ピラミッドと平均年齢

88

（出所）U.S. Census Bureau, International Data Base.


ちなみに日本

9出所：総務省・統計局


経済成長率

10

（出所）IMF (World Economic Outlook Databases)

※2012年は予測値


インフレ率

11

※2012年は予測値

（出所）IMF (World Economic Outlook Databases)


ベトナムの金利（おまけ情報）

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インフレが収まりつつあるベトナムで年利12％の定期預金年利12％の定期預金はどうだろう。預金通貨はベトナムドンになるが。ベトナムドンの普通預金は金利3%程度だが、１年定期はなんと12%。

※年利13パーセントというと、仮に100万円を預ければ1年後は113万円、10年後には300万円、20年後には1000万円に増えることになる(複利で計算した場合)。


３．ベトナムとアジアの雇用情勢


世界の失業率ランキングとベトナム、アジア諸国

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◆失業率ランキング◆

58位フィリピン 7.03

62位インドネシア 6.56

73位パキスタン 5.95

81位スリランカ 4.90

82位日本 4.55

83位ベトナム 4.51

86位台湾 4.39

90位ミャンマー 4.02

91位中国 4.00

92位韓国 3.41

93位香港 3.40

95位マレーシア 3.20

97位モンゴル 3.00

98位ブルネイ 2.70

100位シンガポール 2.00

101位タイ 0.68

失業率ランキングの上位は

アフリカ、南米、欧州の国々が占め

アジア諸国の失業率はおしなべて

高くない。

ベトナムの失業率も経済の好調さを

反映して年々下がっている。

IMF - World Economic Outlook Databases (2012年4月版)


産業別雇用者数

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中国

韓国

フィリピン

日本

ベトナム

52.62%

11.96%

14.4%

農林漁業

卸売、小売…

製造

製造43.2%

建設12.6%

金融、保険…12.6%

インド

製造36.5%

運輸、倉庫…18.4%

金融、保険…18.4%

卸売・小売35.6%

製造28.2%

運輸、倉庫…14.5%

農林漁29.1%

製造26.1%


インドネシア

製造29.3%


建設12.6%

製造30.9%


金融、保険…24.8%


４．アジア人材の賃金と離職率


賃金水準比較

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出所：「アジア主要都市・地域の投資関連コスト比較（2010年1月時点）」JETRO 2010年4月


賃金/最低賃金上昇率

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■ベトナムは5年間で最低賃金が倍増され尚も賃上げが続く■アジアの賃金は平準化へ

出所：「アジア主要都市・地域の投資関連コスト比較（2010年1月時点）」JETRO 2010年4月 ※ハノイ、ジャカルタは最低賃金


参考情報

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アジア各国の離職率

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出典: Towers Watson 2011 HR Policies and Practices / Benefits Data Source （定年、会社都合を除く自己都合退職率）※iforceで修正


５．採用とマネジメントの留意点


人材の重要な種類

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どんな国、事業、戦略でも、リテンションが必要な人材は？

コア人材

（事業競争上で不可欠な機能を担い、通常、他の社員による代替が難しい人材）


人材の継続した確保のために

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①コア人材をどのように調達していくのか

②コア人材をどのように自社の制度の中に位置づけるか（処遇の考え方･方法）


考えられる施策マトリクス１と２

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調達戦略

育成・内部登用中心外部採用中心

３

１

４

２

人材の取扱い

１．ポジションの空きが生じるたびに、都度採用できるような制度にしておく、欧米企業に多い職務中心の人材管理の方法

２．新卒･若手を採用し、OJT、Off JTを組み合わせて中長期的に育成を図り、多くの日本企業に多い国内向け制度

決められた制度重視

都度運用重視


アプローチポイント１と２

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特に、外部からの採用についてはの最大のメリットは、短期で必要な人材の調達が可能→ある程度の報酬で。しかし成果・貢献に応じて処遇を見直す必要あり。

※自社の組織文化（価値観やスタイル）への適応と集団としての求心力を如何に活かすが重要なポイント


考えられる施策マトリクス３と４

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調達戦略

育成・内部登用中心外部採用中心

３

１

４

２決められた制度重視

都度運用重視

人材の取扱い

３．コア･ポジションについて、当該領域の経験･実績の豊富な人材を、特別な採用枠･条件で外部から採用

４．対象者には特別な育成プログラム･機会等を与えながら、中長期的に能力･特性を見極め、コア･ポジションへ抜擢･登用


アプローチポイント３と４

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従来のマネジメントを１８０度変えるという意味ではない。オペレーショナル基盤は必要であるし、そのモチベーション維持も最も重要。

「運用」というのは、一人一人のマネジメントに気を遣い、本社エグゼクティブから直接声をかけたり、予算権限を与えたり、特別予算から報酬を与えたり、自分は優秀と認められ、必要かつ期待されているなどの、モチベーションコントロールがポイント

※システマチックにスマートにはできないということ

９０年代後半オペレーショナルな人材を求める

現在コア人材を求める

雇用の保証

定型的・習熟

同一的公平性

キャリアの成長

問題解決

選別と差別

社員の志向

仕事の特性

マネジメントのポイント

生産主要時代のマネジメント

市場主要時代のマネジメント


まとめ１：戦略との整合性

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自社

競合市場（顧客）

タスク環境

全社理念

全社戦略

組織構造ＨＲシステム

社内文化・風土

ＨＲ戦略

人材像

「人材」だけを考えるべきではなく、全体感が必要。■その国、地域、環境において、とるべき戦略により人材戦略もそれに合致したものをとる。

■現地の調査をしっかりと行い、その上で自社の戦略を検討した中に人材の活用方法を見つける。

変化激しい

変化激しい


まとめ２：アジアでHR戦略を検討する上での注意点

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ジョブマーケット

採用

退職

配置

育成

評価

報酬

制度・運用

■自社の特性がどのポイントで活かされるか、また必要であるかを十分検討。■現実は泥臭く、スピーディに変化させることも必要。■どれも正しい答えはない。しかもスマートにいかないことを十分に理解した上で。

そもそもすぐに活用できる人材の量自体は少ない

履歴書では過大に自己評価

現地人の提案する評価軸活用

出戻りはよくあること・・・一度雇用すると解雇大変日本への研修は最高のロイヤリティUP

わかりやすい報酬制度現地採用と駐在の違いなど

数年で賃金が倍になるようなマーケット


心の片隅へ

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やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

〜山本五十六〜


以上、

ご清聴ありがとうございました。


参考

アジア圏における人事事情

Business