「バトルもの」の分析
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バトルもののおもしろさ ①戦闘に宿るストーリー性 キャラクターに対する感情移入、 シチュエーションが燃える ②戦闘自体のゲーム性 興味を惹く形式、独自のルール、 暴力/強さ/能力のおもしろみ、 かけひき、読み合いの妙 3
バトルもののおもしろさ ・戦闘に宿るストーリー性 感情移入、シチュエーション ・戦闘自体のゲーム性 ルール、暴力、かけひき →これらをジャンルごと、メディア(媒体)ごとに異なる読者のニーズを満たすように表現する。 たとえば少年マンガと青年マンガでは読者に許容されること、好まれる表現は違うし、同じ少年マンガでも雑誌ごとに読者の毛色は違う 4
バトルもののおもしろさ ①直接的な対決 ことばや暴力の衝突 目に見えるぶつかり合い
②間接的な対立
動機、行動原理、思想、性格、欲求、葛藤の対比/対立 目には見えないが、互いの内面にある敵対心や対抗心。 あるいは読者には見えている違い、対立軸 5
・主人公の能力
主人公が弱い・ヘタレ・平凡だとダルイ。消極的な人物では話も進めにくい。
そもそも主人公が何をする話なのか、何ができる存在なのかは、作品を選ぶときに受け手が非常に重視するポイント(他の作品との違いが際だつ部分のひとつ)。ここがキャッチーでない作品が評価されることは多くない。
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バトルもののキャラ造形
・何かしら突出した力を持つ存在である
・力を得る前後(または得たあと)に戦う目的、理由を獲得 ・自分にないものを仲間と補完しあう
万能というよりは、スキル面では際だった何かを持つ(獲得する/発生する)が、内面に傷を負っていたり、志に難があったり、対人関係がこじれていたりすると、話が転がりやすい。
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バトルもののキャラ造形:主人公の能力
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キャラクター マトリックス 過去 現在
近未来 (その巻終了までの変
化)
スペック (外見、能力)
性格 (character)
内面、本心 (mind,will,desire)
課題,障害,葛藤 (mission,conflict)
変化を起こす
行動、イベント
過去→現在
「話のきっかけ」
現在→近未来
過去の何かが現在の能力に
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キャラクター マトリックス 過去 現在
近未来 (その巻終了までの変
化)
スペック (外見、能力)
性格 (character)
内面、本心 (mind,will,desire)
課題,障害,葛藤 (mission,conflict)
変化を起こす
行動、イベント
過去→現在
「話のきっかけ」
現在→近未来
過去と向き合って新能力開眼
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キャラクター マトリックス 過去 現在
近未来 (その巻終了までの変
化)
スペック (外見、能力)
性格 (character)
内面、本心 (mind,will,desire)
課題,障害,葛藤 (mission,conflict)
変化を起こす
行動、イベント
過去→現在
「話のきっかけ」
現在→近未来
内面の成長が新しい能力に
能力とその理由はセットである(はず)
①経歴から能力 Ex.こういう過去があるから、こんな力を持っている ②能力から背景 Ex.こいつが火を操れるのは、こういう性格とトラウマに由来する ③見た目と能力のギャップから Ex.かわいい感じの見た目だから、能力を思いっきりエグいのに、という発想
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能力と「使いどころ」はセット(のはず)
①その能力ってどんなイベントで役に立ってる? 意外な見せ場があると「おお!」と思うはず
②その能力がピンチに陥ったとき、このキャラどうする?
トントン拍子で進んでいては、話はおもしろくならない。どうにもならなそうな状況に追い込まれて、そこからどうにか工夫して脱出しているはず ③その能力って誰と組み合わせると面白い?
ピンでは無力になる状況でも、組み合わせれば乗り越えられるようになっていると盛り上がる
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どんなバトルものも全編戦っているわけではない
日常パートがあり、 息を抜く部分がある。
抜けた部分、笑える部分、お茶目な一面があるからこそ、バトルシーンも際だつ。
多面性を見せ、ギャップを見せることはキャラの魅力を増す 23
バトルもののキャラ造形 ・味方の組み合わせ方 よくあるのは、火、水、土、風…といった属性で組み合わせるやりかた。
受け手もわかりやすいし、作り手もやりやすい
↓
作品のコンセプト、テーマ性、寓話性、象徴など、一本スジが通っていた方が統一感は出る(し、パッと見の「ガワ」で他の作品との違いも出やすい)。 26
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キャラクター マトリックス 過去 現在
近未来 (その巻終了までの変
化)
スペック (外見、能力)
性格 (character)
内面、本心 (mind,will,desire)
課題,障害,葛藤 (mission,conflict)
変化を起こす
行動、イベント
過去→現在 「話のきっかけ」
現在→近未来
そもそも論で言えば…
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キャラクター マトリックス 過去 現在
近未来 (その巻終了までの変
化)
スペック (外見、能力)
性格 (character)
内面、本心 (mind,will,desire)
課題,障害,葛藤 (mission,conflict)
変化を起こす
行動、イベント
過去→現在 「話のきっかけ」
現在→近未来
そもそも論で言えば…
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キャラクター マトリックス 過去 現在
近未来 (その巻終了までの変
化)
スペック (外見、能力)
性格 (character)
内面、本心 (mind,will,desire)
課題,障害,葛藤 (mission,conflict)
変化を起こす
行動、イベント
過去→現在 「話のきっかけ」
現在→近未来
そもそも論で言えば…
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バトルものでも動機は重要 各キャラクターに 能力だけを先に分類・分担しても 「誰が何する話」なのかが 定まっていないと、焦点がぼやける
「主人公はどんな動機・目的を持って何をするのか」。そしてパートナーはそれにどう関係するのか。
クライマックスで戦う相手は主人公と思想・思考・価値観がどう違うのか。 それらのぶつかり合いで、主人公の個性が出るし、 ドラマが生まれる。
3つのパワー
3つのパワー 序盤 途中 終盤
Skill (能力)
Will (意志、きもち)
Network (関係性)
向き合う課題
Skill,Will,Networkの①不足を描く ②一進一退③手に入れさせる 33
ない ↓↑ ある
味方の組み合わせ方①skillの相互補完
能力を補うような配置 属性(光、闇など) 職業(戦士、魔法使いなど) 近距離、遠距離 強い、弱い →能力は、かぶらないほうが(当然)よい。見た
目的にも全然違うエフェクトが生じるもののほうが好ましい →それぞれ「使いどころ」と「使えないところ」を示すイベントがあるといい
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①skillの相互補完 例、『とある魔術の禁書目録』 属性(科学、魔法) 神裂(槍)、ステイル(炎) 上条当麻(近),御坂美琴(遠) レベル5とレベル0 能力をキャラの性格とも紐付け、 バラけているとわかりやすい。
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味方の組み合わせ方①skillの相互補完
①skillの相互補完
力は人格や内面を象徴するものでもある(火、闇)。 エンタメの物語とは、ある人物がピンチ/コンフリクトに直面して、それを乗り越えるためにアクションを起こし、その結果として変化/成長がもたらされるもの。つまり、そのキャラが困難や問題だと思うような出来事に遭遇しないかぎり、原則、そのキャラは変化しないし、がんばりもしない。
→主人公との対比も
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味方の組み合わせ方①skillの相互補完
力と意志を補うような配置 Power1st,Mind2nd型と Mind1st,Power2nd型
それぞれ考え方が違う方が、すれ違いの演出ができる。
それによって、能力面での協力が成立するかしないかというドラマも生まれる。
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味方の組み合わせ方②skillとwillの相互補完
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キャラクター マトリックス 過去 現在
近未来 (その巻終了までの変
化)
スペック (外見、能力)
性格 (character)
内面、本心 (mind,will,desire)
課題,障害,葛藤 (mission,conflict)
変化を起こす
行動、イベント
過去→現在 「話のきっかけ」
現在→近未来
キャラごとに能力と行動原理を対比できるように作るとよい
片方は能力に優れているが意志はそれほどでもなく、片方が強い意志があるが能力が追いついていない、というペアにすると衝突も協力も描ける。 →羨んで衝突、憧れて結束 →ネットワークを作って倒す
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味方の組み合わせ方②skillとwillの相互補完
なぜ戦うのかは複合化していくことが多い
・消極的理由 防衛、ルール ・積極的理由 個人…復讐、好奇心、同情、 + 義憤、愛・友情、欲望 組織…維持、繁栄、利潤 社会…秩序維持、世界守る
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主人公 の 理由
戦闘が作劇上もつ意味
戦う前と、戦った後で、 関係や心情に
変化を起こしている
例えば… アイテムや信頼を手に入れる/失う。 決まっていなかったものが決まる。 秩序を取り戻す。序列が決まる。等々。 →こういうのがなく、無意味に戦っているものは読んでいて徒労感が生じる 59
敵=動機の複雑化を引きおこすか、複雑化に対応した存在
・消極的理由 防衛、ルール ・積極的理由 個人…復讐、好奇心、同情、 + 義憤、愛・友情、欲望 組織…維持、繁栄、利潤 社会…秩序維持、世界守る
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敵の順番=敵のランクづけ 敵の属性の分類 ①弱い/強い ②しゃべらない/しゃべる ③個人/集団 ④完全に悪/理屈あり
これらの組み合わせ。
作劇上、意味がある配置になるように&見た目的にもワンパターンにならないようになっているはず。 67
敵の順番=敵のランクづけ しかし…… ①弱い→強い ②個人→集団 ③しゃべらない→しゃべる ④完全に悪→理屈あり
どうしてこうなるのか?なぜそれぞれランクが上がったように感じるのか? 理屈を掘り下げてみる…
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敵の順番=敵のランクづけ ■しゃべらない/しゃべる ・動機の開示ができるかどうか
人間は意志のない存在、言語能力のない存在(精神のない生き物)を劣ったものとみなす傾向にある
・しゃべらない敵と戦闘中は自分の内面や仲間とのコミュニケーションに向き、しゃべる敵とは戦闘中に敵との対話に向きあわざるをえなくなる 73
敵の順番=敵のランクづけ ■しゃべらない/しゃべる 村上もとか『岳人列伝』 クライマーの話=しゃべらない敵 Vs.自然との戦い(山、吹雪、雪崩) vs.主人公自身の内面との戦い、身体的限界との戦い Vs.似たような登山者との張り合い(直接殴り合うわけではなく、速さを競う)
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敵の順番=敵のランクづけ ■しゃべらない/しゃべる Vs.しゃべらない敵だと…
・主人公自身の内面との戦い(過去のトラウマと向き合うことになる)
・敵と戦いながら、仲間とのディスコミュニケーションを解消しなければならない
といったように、自分や味方側とのいざこざを解消する方に力が入っていたりする
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補足
コンフリクトは、 多層である方が盛り上がる たとえば、 外敵とのバトルであると同時に、 自分のトラウマ/内面との戦いであり、
ギクシャクしていた仲間との関係を修復するきっかけになるイベントでもある。
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敵の順番=敵のランクづけ ■完全に悪/理屈がある ただのチンピラよりも、 理屈がある敵の方がランクが高い →敵に理屈が合った方が、戦いは燃える
※ホラーでは、理屈が最後まで謎の敵の方が怖かったりするが、大半のバトルものでは理屈が最終的には判明した方が盛り上げやすい 79
敵の順番=敵のランクづけ ■完全に悪/理屈がある ただのチンピラよりも、 理屈がある敵の方がランクが高い →敵に理屈が合った方が、戦いは燃える
↓
序盤~中盤の敵はどうでもいい理由で戦っているやつや見るからに悪役、自分の利得や虚栄心を満たすために戦っているやつ、 クライマックスの敵はまっとうな動機がある敵、 というバリエーション
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正義/悪の判断軸 1、見た目(美) 外見や立ち振る舞いが不快な異物 =悪 かっこいい=善 ヒーロー=生理的に正義
人間は見た目が美しいものを正義、醜いものを悪だと容易に勘違いする。そういう思考のバイアスを持った生き物である
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白倉伸一郎『ヒーローと正義』を参考
正義/悪の判断軸 2、強さ 勝つ。 だから正義(に見える) ※勝つと、かっこいいから 難しく言うと、勝てる人=資源を多く持っている(はず)の存在とみなされ、生物として適応能力が高い、こいつについていけば生き残れそうだ、こいつに逆らうと自分の生存があやぶまれるかもしれないと(無意識に)みなされている。
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正義/悪の判断軸 3、動機/理屈(性格、内面) 戦うための ・個人的な必然性 復讐,怒り,欲望,人捜し,友情 ・社会的な大義名分 世界救う,秩序維持,人助け があるほうがよい。
理由もなく戦っている存在(たとえば命令されたロボットとか)を「正しい」とは思いにくい。理屈が通っていた方が納得感があり、悪とはみなされにくくなる
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理想状態、あるべき姿、目的、目標 (What to be)
理想状態、あるべき姿、目的、目標 (What to be)
現状、スタート地点 (be)
現状、スタート地点 (be)
バトルもののストーリーは、逆から見れば、ラスボスの物語である
障害、敵対者、葛藤
(conflict)
障害、敵対者、葛藤
(conflict)
敵もコンフリクトに立ち向かっている
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主人公もラスボスも動機重要 クライマックスで戦う敵の動機がショボいと一気に盛り下がってしまう。
主人公サイドと思考法や行動の対比をして、敵にも理があるんだなと思わせるもの方がよい。 主人公と、重要な敵の動機(および能力)は、 セットであるはず。
正義/悪の判断軸:【重要】
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・敵がしょうもないと 主人公がしょぼく見える…からこそ、
・敵および敵組織の最終目的は(またはゲームの目的は)重要
重要な敵の動機・目的は、作品全体のコンセプトやテーマと関わることも多い。
正義/悪の判断軸 4、倫理
ギリギリでダークサイドに落ちるか、落ちないか
いくら理由があっても踏み越えちゃいけないだろう、という一線はあり、それを超える存在は倫理的(≒正義)だとはみなされない 104
正義/悪の判断軸
4、倫理 ジレンマに負け悪事に… →主人公が過去に悪事に手を染めた後からスタートするケースもある。 すると、かげりが宿る ※主人公側が、だんだん倫理を獲得するパターンもある。ダークヒーローものとか
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戦いたくない相手と戦わざるをえなくなると燃える
・vs.親友、恋人、師、家族 ・理由は…誤解、人質、騙され、裏切り、三角関係など →しかも、意外性ある起承転結に
なる。クライマックスでの「実はこいつが!」展開にもっていきやすい
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1、見た目…良い 2、強さ…強い 3、動機…ある 4、倫理…ギリギリアウト 主人公に近い人物だと こういうタイプが作りやすい (ので、よく見られる)
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戦いたくない相手と戦わざるをえなくなると燃える
攻防の構造:作例 怖くてでかい敵が暴れている →ちっこい主人公が、そのへんから拾った石を投げる →石の勢いで地面がえぐれて吹っ飛ぶ →敵、逃げる 反撃させてor後攻で勝つからおもしろい
かけひき=印象を変える
バトルもののおもしろさのひとつは、「どっちが勝ちそうなのか」の印象が どんどん変わっていくことにある 122
・絶対的な強さ
“3㍍の至近距離から発射されたライフルの弾丸を身を翻して避ける神業を見せる” 比類なきムチャクチャな強さ
124 『仮面ライダーSUPERBOOK』で平山亨が松田定次監督をたたえて
強さを描く順番
・相対的な強さ =比較できる何かがある強さ たとえば…
“ヒーローがやられたときのすさまじさを見せて相手の強さを感じさせる” →そのあと反撃して倒す
125 『仮面ライダーフォーゼ』坂本浩一監督によるヒーローの演出法を参照
強さを描く順番
・絶対的な強さ:主人公強い ↓ ・相対的な強さ:敵も強い ↓ ・でも主人公の方が強い
ジャンプのバトル漫画はこういう見せ方を徹底している。どっちが強そうなのか? という印象を操作しまくっている 126
強さを描く順番
攻防の構造その他の例:『ONE PIECE』1話
①酒場で山賊暴れて海賊シャンクスを腰抜け扱い(山賊>海賊) ②ルフィ、山賊に敗北(山賊>ルフィ) ③海賊、山賊をボコる(海賊>山賊)
④山賊のボス、ルフィをさらうが近海の主に喰われる(近海の主>山賊)
⑤シャンクス、眼光だけで海の主をビビらすが腕を失う(海賊>海の主) ⑥10年後ルフィ、主を倒す(ルフィ>主) 127
攻防の構造:『ONE PIECE』1話
シャンクス≧ルフィ>海の主>山賊 ①酒場で山賊暴れて海賊シャンクスを腰抜け扱い(山賊>海賊) ②ルフィ、山賊とケンカ。敗北 ③海賊、山賊をボコる(海賊>山賊)
④山賊のボス、ルフィをさらうが近海の主に一瞬で喰われる(近海の主>山賊)
⑤シャンクス、眼光だけで海の主をビビらすがルフィを助けるために腕を失う(海賊>海の主) ⑥10年後のルフィ、主を倒す(ルフィ>主) 128
攻防の構造:作例2
味方「こういう作戦でいこう」(具体的に言う) →予想が外れてピンチに →立て直して倒す こういうケースもある。
いずれにしても読者に期待させたうえで予想との落差をつくっている。
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攻防の構造:作例3 →敵の攻撃:主人公が到底勝てないと思わせるくらい強い →主人公防戦:完全にピンチ →敵が「冥土の土産に聴かせてやろう」的
な感じで真の動機を開示:弱さを漏らす。生っぽいところを見せる →主人公説教:反撃/口で勝つ →主人公の決死の一撃:物理で勝つ
物理での勝利の前に、論破をさせる 135
攻防の構造:パターン →敵の動機開示:悪そう度ダウン
胸の内を明かすことは、自分のやわい部分/弱い部分を見せること(だからこそ、ひとは他人に容易に心を開かないし、自分の情報についてオープンにしたがらない)。それまで謎だった本心を明かすことは、それだけで強そうな印象を弱める効果がある。そのかわり、自己開示した/された相手には、同情や共感が生じる。 137
ピンチに①本人が原因 能力には条件や適性がある →剣が使えない、遠距離の物理戦に不向き……
ある局面では最強だが、その条件を外れるとそうではなくなる設定だと、追い込みやすい
最初は万能に見せておいて、あとから能力に存在する意外な制約条件を明かす パターン 142
ピンチに②味方や一般人が原因
→人質、盾にされる →能力を発動すると近くにいる人間を傷つけてしまう可能性がある →味方が足を引っぱる、能力者が集団戦が苦手
能力使用を邪魔しちゃう存在あらわる。
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ピンチに③敵が原因
→能力を無効化される、こちらの弱点を狙ってくる →こちらサイドが戦うのをためらう相手 →単純に、こちらよりも強い
ある能力を考えたら、それを無化する力、それを上回る力、相性の悪い相手、追い込み方をいっしょに考えましょう
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ピンチに④それ以外が原因 地形やゲームのルールなどが原因 →場所と能力の相性が悪い →勝利条件とのミスマッチ たとえば、何かを破壊されてはいけないという状況なんだけど、こちらの動きが遅くてしくじる、とか。単純に戦えば余裕で勝てるけど、特定のルール、環境下では必ずしも勝てないというケース
→裏をかかれる キャラ以外の要素もある 145
ピンチにする方法は無数にある
①本人が原因 ②味方や一般人が原因 ③敵が原因 ④それ以外(地形やルールなど)が原因
「俺TUEEEにしたらバトルがつまんなくなるのでは?」という考えは浅はか。
能力をショボいやつを主役に据えているものの方がつまらないことが圧倒的に多い。
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ゲーミフィケーションの例 ①シンプルな“最初のルール”+“明確な数値目標”を提示 ・ゲーム化による当事者(プレイヤー)化 ②最初の5分間で “プレイすればすぐわかる”ゲームの魅力を伝える ・「まずは○○回」的な“チュートリアル”を設定 ・最初5分は適当でも展開、30分は常にミッションを与えられ進む ③やればやるほど“レベルが上昇” ・フィードバックを明示し、短く何度も行い、有能感を演出。 ④レベルデザインで「上達の実感」「適度な手応え」→程よい挑戦感覚 ・「覚え」「遊び」「応用し」「極める」の順番でステップを踏むby宮本茂 ・回数などを参加者同士“競わせる”(ランキング導入) ・アトラクションの前段階も演出。移動~待ち時間にも期待を高める。 ⑤○○時間以内に××を呼びかけるといった“時間軸”を導入 ・緩急をつける、期間限定イベントを開催 ⑥ズルの阻止と応用(あえて組み込む) ・ズルは取り締まりすぎてもユーザーが離れる。
井上明人『ゲーミフィケーション』(NHK出版)を参考に作成