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台車を用いた運搬作業に与える通路幅の影響

流通情報工学科０４２３０１５鎌田　浩希

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標準作業時間の定義と重要性定義その仕事に適正を持ち、習熟した作業者が、所定の作業条件のもとで、必要な余裕を持ち、正常な作業ペースによって作業を遂行するために必要とされる時間 必

要条件

対象となる作業について作業を構成する動作が定義できる

標準作業時間の設定によりムリ・ムダ・ムラのない作業計画を立案することや計画を検討し、安定した作業を維持することができる

作業管理

出典　中小企業庁 (１９９３年 )

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標準作業時間の問題点作業時間に影響を与えると思われるもの　・物流センターのレイアウト商品棚の高さ、商品のロケーションなど・通路状況商品棚の間の通路幅、路面の摩擦など・その他積荷の重さなど

標準作業時間は作業時間に影響を与えると思われる要因を考慮していない

実用性がない

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研究目的

①台車を用いた運搬作業を例として、実験を行い通路幅の違いにより作業時間に与える影響を明らかにする

②通路幅という因子は考慮すべき要因だということを証明する

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商品棚

商品棚

通路

幅

２００ｃｍ

区間２

区間１

２００ｃｍ 区間３

３８０ｃｍ

始点

開始点

終了点

終点

足 足

台車

上から見た実験のレイアウト

台車の平面図

60cm

90㎝

実験概要１

6

実験概要２ 台車に積荷はない 被験者は成人男性４人 ４種類の通路幅を１０回ずつの計４０回計測する

通路幅は傾向誤差をなくすため、被験者ごとで乱数によるランダムな順番で計測する

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実験概要３　通路幅　両側に１０ｃｍの余裕がある通路幅 80cm→台車の１．３３倍　　過去の研究により速度が頭打ちとなる通路幅通路幅 100cm→台車の１．６７倍　　頭打ちを検証するための通路幅通路幅 120cm→台車の２倍　両側に５ｃｍしか余裕がない通路幅 70cm→台車の１．１７倍

出典　『貨物ターミナルにおける運搬作業計画に関する研究　－通路幅の運搬速度への影響について－』

8

60

75

90

105

120

1.0 1.5 2.0 2.5

( )通路幅に対する台車の倍率 倍

計測時間による速度平均

(cm

/)ｓ

計測時間による速度平均

実験結果　区間１

9

区間１　分散分析結果

被験者と通路幅が因子

変動因 自由度 Ｐ値 判定(T)全体 159

被験者 3 1.03885E-43 [**]通路幅 3 0.019720013 [* ]交互作用 9 0.380438926 [ ]

(E)誤差 144

10

区間１　各通路幅比較

通路幅７０ｃｍと１００ｃｍに有意差

通路幅 通路幅 P値 判定70 80 0.058312 [ ]70 100 0.001699 [* ]70 120 0.090708 [ ]80 100 0.200223 [ ]80 120 0.837721 [ ]

100 120 0.137847 [ ]

11

80

95

110

125

140

155

1.0 1.5 2.0 2.5

( )通路幅に対する台車の倍率 倍

計測時間による速度平均

(cm

/)ｓ

計測時間による速度平均

実験結果　区間２

12

区間２　分散分析結果

変動因 自由度 Ｐ値 判定(T)全体 159

被験者 3 4.50304E-39 [**]通路幅 3 1.10733E-05 [**]交互作用 9 0.240141741 [ ]

(E)誤差 144

被験者と通路幅が因子

13

区間２　各通路幅比較

通路幅 通路幅 P値 判定70 80 5.52E-07 [**]70 100 0.131204 [ ]70 120 0.063069 [ ]80 100 0.000291 [**]80 120 0.001006 [**]

100 120 0.723274 [ ]

どの通路幅も通路幅８０ｃｍに有意差がある

14

60

75

90

105

120

1.0 1.5 2.0 2.5

( )通路幅に対する台車の倍率 倍

計測時間による速度平均

(cm

/)ｓ

計測時間による速度平均

実験結果　区間３

15

区間３　分散分析結果(T)全体 157

被験者 3 6.42769E-26 [**]通路幅 3 0.676679061 [ ]交互作用 9 0.062105623 [ ]

(E)誤差 142

被験者のみが因子であり通路幅は因子ではない

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実験結論

　通路幅を７０ｃｍ、８０ｃｍ、１００ｃｍ、１２０ｃｍと設定して時間計測を行った結果、通路幅が運搬作業時間に影響を与えることが分かった　具体的に入る時 (区間１ )と商品棚の間を通行中 (区間２ )に影響を与えるが、出て行くとき (区間３ )には影響を与えない

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通路幅という因子１

荷揃え作業場

仮想の物流センター内装

商品棚

商品棚

商品棚

商品棚

商品棚

商品棚

商品棚

商品棚

台車を使った運搬作業で考える

通路

幅区間２　７６０ｃｍ

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通路幅という因子２ １日１人の労働時間８時間 区間２＝７６０ｃｍとする 出荷するため取りにいく商品は一つだけ運べるとする

荷物の負担は考慮しない 通路幅は７０ｃｍ、１００ｃｍの場合を例とする

通路幅 １人が１時間で運搬できる個数

(個／人・時 )

７０ｃｍ ５３０１００ｃｍ ５６７

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通路幅という因子３

0

500

1000

1500

2000

2500

0 2 4 6 8 10 12百万/小口貨物取扱個数（個 日）

()

人員配置

人

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

100.0

120.0

140.0

160.0

180.0

200.0

()

人数差

人

通路幅７０ｃｍ

通路幅１００ｃｍ

人数差

8.7

135.0

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結論

通路幅が作業時間に影響を与えることが明確になり、通路幅が因子として作業計画または立案に

大きな影響を与えるので、必ず考慮しなければならない因子であると証明できた

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ご清聴ありがとうございました

東京海洋大学海洋工学部流通情報工学科０４２３０１５鎌田　浩希

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添付資料積降 輸送機器などに対して運搬物を積み込む作業及び取り降ろす作業仕分け 運搬物を品種別、送り先方面別、顧客別などに分ける作業流通加工 包装、荷札付け、分解、組み立てなど保管から取出しができるようにする作業ピッキング保管場所から必要な運搬物を出荷伝票などに基づいて取出す作業荷揃え 出荷する運搬物を輸送機器にすぐ積み込めるようにそろえる作業運搬 運搬物を移動させる作業

交互作用→　互いに働きかけ、影響を及ぼすこと