止めるサービス開発、止めないサービス開発
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Toshihiro Ichitani All Rights Reserved.
止めるサービス開発と 止めないサービス開発 ~ 適応型プロダクト開発の実際 ~
Ichitani Toshihiro 市谷聡啓ギルドワークス代表
模擬実験からリアルへそもそも行けない
価値探索 (仮説検証)
MVP開発 ・検証
プロダクト を育てる
Photo credit: Ferran. via Visual Hunt / CC BY-NC-ND Photo credit: Ferran. via Visual Hunt / CC BY-NC-ND
ターゲットユーザーに ニーズがない
ターゲットユーザーが 使わない
PSfitの確度が 20%を切る事実
机上検証・擬似環境検証 事業環境での検証
80%がPSfitしない
PSfitの目処が立たない
ターゲットユーザーに想定課題がないターゲットユーザーが居ない、出会えない
そもそも検証実験が進まない!想定課題に価値提案が適しないPhoto credit: antonychammond via Visual hunt / CC BY-NC-SA
オズビジョン様
http://hapitas.jp/
http://sp.hapitas.jp/
・ポイントコマースサービス「ハピタス」の運営 - 会員数 150万人 - 提携ショップ数 2000社 - 年間流通総額 200億円
・ギルドワークスとしては2014年5月から 現場コーチとしての開発現場支援を始め、 「スマートカート」 「ハピタスSmartPhone向けサイト」を担当
本編にご登場頂くお客様
SmartCart
Stop Service
・サービスコンセプト 日用品を最もお得に買えるネットショップを 提示してくれる →日用品の価格.comのイメージ
・ターゲットユーザー 乳幼児を抱える専業主婦
・SmartCartの座組 - 2014年8月よりMVP開発開始、 2015年3月開発停止 - 課題仮説の検証(顧客開発)は、 オズビジョン様にて担当。 - ギルドワークスは、顧客開発と並行して、 MVP開発とその後の検証を担当。
SmartCart (スマートカート)
2015年3月サービス開発停止
順調なスタートアップ
・インタビュー結果は、まずまず。 - コンセプト動画やイメージ図でのインタビュー ・ランディングページでの登録率、良好。 - サービス提供前にランディングページで事前登録率をみる → 十分な期待が持てる(=開発を加速したい) ・インタビューを継続しながら、MVP開発へ進む(顧客開発と並走)
価値探索 (仮説検証)
MVP開発 ・検証
プロダクト を育てる
机上検証・擬似環境検証 事業環境での検証突破
Moving Target
極端な Moving Target
1年、3ヶ月、1ヶ月… もはや時間単位ではない いつ変わるか分からない 1週間かもしれない、明日かもしれない
顧客開発に寄り添うソフトウェア開発一般的なソフトウェア開発
かつ当然、期間制約も予算制約も厳しい
適応型プロダクト開発の9つの方針第一に、関係者の目線を揃える ① 指針 (なぜ、何を検証すべきか?) の共有 ② 状況 (いつどうやって検証するのか?) の共有 ③ 期待 (次のサイクルの開発に何を求めるか) の可視化 ④ 着地点を常に追う (このまま継続するといつどうなるのか?)
第二に、開発を適応的にする ⑤ 程よい先読み力を備える (指針/状況/期待から次の想定を読む) ⑥ 1週間単位のイテレーション開発 ⑦ 書き換え可能な”地図”の用意 (迷子にならないためにA4一枚の線表) ⑧ バッファを持つ (適応への根本的な可能性を高める)
第三に、方式・設計を丁寧にやる ⑨ 高凝集、疎結合 (そして、石橋は早めに早めに叩く)
….PSfitしない!!
Photo credit: Vincent_AF via VisualHunt.com / CC BY-SA
MVPが使われない = ニーズが無いのか?
全く期待を感じさせないCVR..
その意見は自分事か、他人事かインタビュー結果では、
あれば使うだろうという意見実際には、サイトに訪れても、 カートを使わない(CVしない)
なぜ?? ユーザーテストを実施して、 ユーザーを目の前にして、
分かったこと
その意見は自分事か、他人事かインタビュー結果では、
あれば使うだろうという意見実際には、サイトに訪れても、 カートを使わない(CVしない)
なぜ?? ユーザーテストを実施して、 ユーザーを目の前にして、
分かったこと
「あれば使う」 ≠ 「自分も使う」 自分は使わない
なぜなら、◯◯(個々人のささやかな理由)だから
スイッチングコスト > プロダクトから得られる価値
止めるサービス開発
ユーザーが新たな手段を利用開始するためには、 切り替えするだけの理由がなければならない。 その理由を探るためには、ユーザーのいる世界の状況を、 ユーザーと同じように、見る、聴く、感じる必要がある。
止めるサービス開発
ユーザーが新たな手段を利用開始するためには、 切り替えするだけの理由がなければならない。 その理由を探るためには、ユーザーのいる世界の状況を、 ユーザーと同じように、見る、聴く、感じる必要がある。
価値探索 (仮説検証)
MVP開発 ・検証
プロダクト を育てる
机上検証・擬似環境検証 事業環境での検証突破できず
サービス開発を止める
ハピタス
・これまでのサービスコンセプト お買い物をもっとお得に
・これまでのターゲットユーザー ポイント獲得自体を目的とした、 ポイントゲッター
・ハピタスSPサイトリニューアルの座組 - 2015年9月よりリニューアル方向付け開始、 2015年10月-11月デザイン制作+開発、 2015年12月頭 ローンチ - ギルドワークスはプロジェクトマネジメント 及び、UIデザイン制作を担当。 - リニューアル開発は、 オズビジョン様内製チームにて担当。
ハピタス (スマートフォン向けサイト)
http://sp.hapitas.jp/
検証すべき仮説、適応すべき開発
<検証すべき仮説> ① 新ターゲットユーザーに、 どのようにすれば受け入れられるのか?
② 新ターゲットユーザーに、 どのようにして届けるのか?
<適応すべき開発上の制約> ③ ローンチまで実質1ヶ月の超短期開発
…「止めたサービス開発」での学びを活かす
ハピタスSPサイトリニューアルに向けた課題
ユーザーの世界へ自分も入る
ユーザーが新たな手段を利用開始するためには、 切り替えするだけの理由がなければならない。 その理由を探るためには、ユーザーのいる世界の状況を、 ユーザーと同じように、見る、聴く、感じる必要がある。
ユーザーの文脈における 傾向(しようとすること)を捉える
では、新ターゲットユーザーの見ている世界とは?
ユーザーの要求に ただ応えようするのではなく
それにしても開発期間が短いローンチまで実質1ヶ月の超短期開発
サイトの方向付け UIデザイン 開発
9月 10月 11月
…リスクが高すぎる
サイトの方向付け UIデザイン 開発
9月 10月 11月
曳光弾開発
曳光弾開発
http://www.amazon.co.jp/dp/4274066568
曳光弾開発 “開発開始直後の段階からプロジェクトが進みつつある方向を確認できるので、目標を絶えず定め直しながら開発を進めることがやりやすくなります。”
最初から全体がどのように連携するかを 念頭におき、本番と同じアーキテクチャで つくり始める。
・開発チームのリズムをつくる ・「このチーム、このプロジェクト」での課題を早期に 発見できるようにする ・ベロシティの安定化 → 「チームをあっためておく」
止めないサービス開発
どれほど正しいものを見定め、 どれほど正しくつくろうとしても、 プロジェクトチーム全体が それぞれの役割に拘泥することなく 目標に集中して向かわなければ 成果を引き寄せることはできない。
「プロジェクトふりかえりタイムライン」より
プロジェクトを頓挫させないために “越境”のための”越境”を恐れない。
最初の突破のために
ユーザーの文脈における 傾向を捉える
極端な制約条件下でも 形づくれる適応力
PSfitを引き寄せるための2つの構え
ユーザーの見ている世界、 しようとすることを捉え、寄り添う
極端なMoving Targetへの適応 超短期開発への適応