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76
1 アジュバントを用いたがんワクチンの開発例 1. がん治療の現状 2. がん治療における免疫療法の可能性 3. がん抗原特異的免疫療法 (抗体療法、がん抗原ペプチドワクチン 療法) の位置付け 4. がん免疫療法剤としてのアジュバントの可能性 BCG-CWSを例として- ・薬理学的特性と作用機序 ・製剤について ・現状と今後の展開 株式会社MBR

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1

アジュバントを用いたがんワクチンの開発例

1. がん治療の現状

2. がん治療における免疫療法の可能性

3. がん抗原特異的免疫療法 (抗体療法、がん抗原ペプチドワクチン療法) の位置付け

4. がん免疫療法剤としてのアジュバントの可能性

-BCG-CWSを例として-

・薬理学的特性と作用機序

・製剤について

・現状と今後の展開

株式会社MBR 柳 義 和

2

魔法の弾丸 (Magic Bullet)

切ったり(手術)、

焼いたり(放射線療法) 、

毒殺(化学療法) するという

野蛮な方法ではなく、

がん細胞に選択的に作用して、

治癒に導く薬!

新潮社, 東京, 1989

3

がん免疫療法剤としてのアジュバント

獲得免疫 (抗原特異的免疫反応) の誘導には、抗原 (第1シグナル) に加え

てアジュバント (第2シグナル) が必須である.

アジュバント (第2シグナル) の多くは病原体成分 (TLRリガンド、PAMP).

免疫システムは病原体に対する生体防御機構として進化.

感染の場合には、病原体そのものが第 2シグナル (病原体成分であるPAMP) を持

つので 病原体 (抗原) に対する抗原特異的免疫反応が誘導される.

「がん」は第 2シグナルを持たない.

体の中に「がん」ができても抗原特異的免疫反応が誘導され難い.

アジュバント (第2シグナル) を投与すれば、生体は「がん」にたいして

も抗原特異的な免疫反応を誘導することができる.

3

4 「東京女子医科大学消化器センター癌免疫療法チーム」HPから引用

「病原体」に対する免疫応答 免疫システムは、「自然免疫」と「獲得免疫」からなる.

「自然免疫」は、侵入してきた病原体に対して非特異的、即時的に作用.

「獲得免疫」は「病原体」に対して数日後から作用.

5

獲得免疫を作動させるには自然免疫の活性化が必須

「自然免疫活性化ワクチンの開発 (石井 健)」より引用

・PAMP

自然免疫賦活化受容体

抗原特異的免疫反応

6

PAMP (pathogen-associated molecular pattern) は、細菌、マイコ

プラズマやウイルスなどの病原体由来成分で、第 2シグナルとして

Toll-like receptor (TLR) 等の病原体センサーに作用して自然免疫を

活性化し、抗原特異的な免疫反応を作動させるために必須である.

PG, ペプチドグリカン; LTA, リポテイコ酸; LPS, リポ多糖

ssRNA, 一本鎖RNA; dsRNA, 二本鎖RNA

PAMP (Pathogen-Associated Molecular Pattern)

PAMP

* PAMP: Pathogen-Associated Molecular Pattern 7

8

「がん」は第 2シグナル (PAMP) に相当するものを持たないので、

「がん」に対しては「獲得免疫」が作動し難い.

第 2シグナル (PAMP) をプラスすれば「がん」に対しても「獲得免

疫」が作動する.

9

10

「がん細胞」を免疫学的に排除できる可能性に

ついては異論がない.

事実、世界中の多くの企業が TLR ligand など

の自然免疫を刺激する薬剤の開発に凌ぎを削っ

ている.

11

がん治療の現状

レ 「がん」と診断されたヒトの半分は治り、半分は

治らない.

この状況は、この30年来変わっていない!

レ 「治る」のは手術と放射線療法で治療される場合

がほとんど (「早期がん」と「局所進行がん」) .

一時的に治療が奏効しても約50%が再発する!

レ 「くすり」で治るのはほんの一部.

11

12

「あと10年も経てば、こ

の病気だってたいした病気

ではないんだが・・・・・・」

1977年11月

12

取材で、沢山の研究者たちに会うごとに、

「我々はいまどこにいるのですか?」と聞きま

した。「がんとの闘いをマラソンレースにたとえ

ると、ゴールのガン克服まで、あとどれくらい走

らなければならないのですか」と。

何を持って「がん克服」とするかによって答え

は違って来ます。そこで「がんを普通の慢性病

のひとつとみなされるようになる」ことをもっ

て、がん克服としました。

みんな大真面目に答えてくれましたが、十年、

二十年でがんが克服される日がくるというよう

な楽観的な人は一人もいませんでした。(十年

と答えた人が一人いましたが、それは製薬会社

の社員でした。)最低でも二十年、三十年は必要

との見方が大半でした。

文藝春秋社

株式会社MBR (Mycobacterium Research) がん治療の現状

~多くのがんはやはり不治の病~

13

14

現在の研究の延長線上にはがん克服はない!

新たな戦略が必要

「がん克服」を困難にしているのは、がん細胞の特性

にある.

・Heterogeneity (多様性)

・Plasticity (可塑性、変幻自在さ)

・Disorganization (chaos) (無秩序さ)

「がん克服」は「がん細胞の特性の克服」であり、

それにはアジュバントによる免疫療法しかない!

仮 説

既存の治療法で治癒が得られる場合でも、多くの場合、手術、放射線療法後に

「微小転移」、また化学療法後に僅かな「耐性細胞」が残ることは避けられない

はずであるが、それらは免疫的に排除されていると考えるのが自然である。

もしそうであれば、既存の治療法に「免疫力強化」をプラスすることは、治癒率

向上のために極めて有効な手段となる。

15

分子標的薬剤の限界

標的分子がないがん細胞には効かない (がん細胞の

heterogeneity).

標的分子がなくなってしまったがん細胞には効かない (がん細胞の plasticity).

16

Bevacizumab (Avastin ®) の臨床成績 (Overall survival)

進行大腸癌患者に対する 化学療法 (irinotecan + fluorouracil + leucovorin) vs.

化学療法 + bevacizumab の比較試験

Hurwitz H, et al.:Bevacizumab plus irinotecan, fluorouracil, and leucovorin

for metastatic colorectal cancer. N Engl J Med 350, 2335-2342, 2004 16

17

特異的免疫療法

-抗体療法、がん抗原ペプチドワクチン療法-

抗体療法やがん抗原ペプチドワクチン療法は、免疫システムを利用した分子標的療法である.

抗原ペプチドワクチン療法の問題点

• 標的抗原陽性の患者の全てのがん細胞が標的抗原を持つのか

(がん細胞の heterogeneity) ?

• 治療中にがん細胞が標的抗原を消失することはないのか

(がん細胞の plasticity) ?

• 「がん」に対して獲得免疫を作動させるために必要なのは抗原では

なく、アジュバントではないか?

抗原は自己のがん細胞が持っている.

がん抗原ペプチドワクチン療法 -1-

がん抗原ペプチドワクチン療法: 1 種類の抗原ペプチド

複数の抗原ペプチド

がん細胞の特徴

多様性 (heterogeneity): 対応する抗原を持たないがん細胞があるかも知れない.

可塑性 (plasticity): 対応する抗原がなくなるがん細胞があるかも知れない.

18

がん細胞の多様性 (heterogeneity) と可塑性 (plasticity) に対応できるか?

がん抗原ペプチドワクチン療法 -2-

1. 今まで国内外で数多くのがん抗原ペプチドワクチン療法の臨床研

究が報告されているが、その効果は必ずしも十分なものではない.

2. その臨床研究では、多くの場合、アジュバントとして Montanide

ISA51が使われている.

3. Montanide ISA51は Incomplete Freund’s Adjuvant (IFA) である.

第2シグナルとして作用するかどうかはよく分かっていない.

アジュバント (第2シグナル) を使わないと何が起こるか?

使用する抗原に対して予め免疫が成立していないと効果が得られない

(ブースターワクチン療法) .

アジュバント (第2シグナル) を使わないと免疫寛容が誘導される可能性

がある.

20

21

がん抗原ペプチドワクチン療法 -3-

アジュバント (第2シグナル) を使えばどうなるか?

抗原特異的免疫反応をより強く誘導できる.

自己のがん細胞由来の抗原に対して抗腫瘍免疫を誘導できるのでがん

細胞の多様性 (heterogeneity) と可塑性 (plasticity) にも対応できる!

なぜアジュバント (第2シグナル) が使われないのか?

良いアジュバントがない.

効果の強いアジュバントは毒性も強い.Complete Freund’s Adjuvant

(CFA) はヒトでは使えないとされている.

21

22

「がん細胞」を免疫学的に排除できる可能性に

ついては異論がない.

事実、世界中の多くの企業が TLR ligand など

の自然免疫を刺激する薬剤の開発に凌ぎを削っ

ている.

23

株式会社MBR (Mycobacterium Research) SMP-105 (BCG-CWS) の優位性

Ampligen (Mismatched-double strand RNA)(TLR3), Monophosphoryl lipid A (TLR4), Imiquimod (TLR7) , CpG DNA (TLR9) 等 .

新規TLR 作動薬などの自然免疫に作用する薬剤のヒトでの用法・用量の設定は必ずしも容易ではない.

新規TLR 作動薬などについては、予期せぬ副作用 (自己免疫疾患やサイトカインストーム等) のリスクがある.

BCG-CWS については多数の臨床研究があり、既にヒトでの有効性と安全に使えることが分かっている.

• 「自然免疫」はヒトと動物で種差が大.

• 今まで臨床で使われたことのあるTLR 作動薬は、がん免疫療法

剤としては必ずしもヒトで十分な効果を示していない.

24

株式会社 MBR MBR: Mycobacterium Research

会社概要などはホームページ (http://www.mbresearch.co.jp) を参照下さい

設立日 2006年11月6日

本社 〒567-0085 大阪府茨木市彩都あさぎ 7-7-15

彩都バイオインキュベータ 210号

刀根山研究所 〒560-8552 大阪府豊中市刀根山5-1-1

独立行政法人 国立病院機構 刀根山病院内

資本金 46,100千円

がん免疫療法剤 SMP-105 (BCG-CWS) の開発を目的に設立

住友製薬で、抗パーキンソン病治療薬DOPS (ドロキシドパ) 、スミフェロン (インターフェロン-α)、カルバペネム系抗菌剤メロペネム、アンスラサイクリン系抗がん剤 アムルビシン、肝細胞がん治療薬 ミリプラチン 等の研究開発で中心的な役割を果たした医薬品開発の実務経験者 (合成、薬効薬理、製造、知財、臨床開発、ライセンス) と抗酸菌研究の専門家 矢野郁也 大阪市大名誉教授を中心に設立された会社です.

25

騎士道物語を読み過ぎて妄想に陥った主人公が、自らを伝説の騎士と思い込み、「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」(ラ・マンチャの騎士・キホーテ卿) と名乗り、痩せこけた馬の

ロシナンテにまたがり、従者サンチョ・パンサを引きつれ遍歴の旅に出かける物語.

26

1. がん免疫療法剤 SMP-105 (BCG-CWS) の開発

2. 抗酸菌等の菌体成分由来の免疫調節物質の研究

3. 結核及び非結核性抗酸菌感染症の診断薬の開発

4. MBR-108 (SM-108) の開発

5. ドロキシドパ (Droxidopa) の用法・用量の

検討、効能追加

事 業 内 容 株式会社MBR (Mycobacterium Research)

26

27

がん免疫療法剤 SMP-105 (BCG-CWS) の開発

BCG-CWSは、結核予防ワクチンや表在性膀胱がん治療薬として使われている BCG (Mycobacterium bovis-Bacillus Calmette-Guérin) の細胞壁骨格成分 (Cell Wall Skelton).

BCG-CWSは、古くからアジュバントとして実験的に広く使われて来た Complete Freund’s Adjuvant (CFA) の活性本体. Azuma I, Kishimoto S, Yamamura Y, et al. Adjuvanticity of mycobacterial cell walls.

Jap J Microbiol 15, 193-197, 1971.

細胞壁骨格 (CWS): ミコール酸-アラビノガラクタン- ペプチドグリカン

不完全フロイントアジュバント (Incomplete Freund’s Adjuvant, IFA)

: 油相 (IFA*) : 水相 Ag: 抗原

Ag

Ag

Ag

Ag

Ag

Ag

28

GPシリンジコネクタ 製造販売: ニプロ株式会社

販売: 株式会社グリーンペプタイド

1 : 1 (v/v)

Water-in-oil emulsion

*IFA: Montanide ISA51

完全フロイントアジュバント (IFA + Mycobacteria) (Complete Freund’s Adjuvant, CFA)

29

GPシリンジコネクタ 製造販売: ニプロ株式会社

販売: 株式会社グリーンペプタイド

1 : 1 (v/v)

Water-in-oil emulsion

* IFA: Montanide ISA51

**Mycobacteria: 結核菌やBCG菌

: Mycobacteria**

: 油相 (IFA*) : 水相 Ag: 抗原

Ag

Ag

Ag

Ag

Ag

Ag

CFAのMycobacteria をSMP-105/BCG-CWSに代えることができる!

30

GPシリンジコネクタ 製造販売: ニプロ株式会社

販売: 株式会社グリーンペプタイド

1 : 1 (v/v)

Water-in-oil emulsion

*IFA: Montanide ISA51

: 水相 Ag: 抗原

Ag

Ag

Ag

: 油相 (IFA*)

: SMP-105/BCG-CWS

Ag

Ag Ag

CFA は、ヒトでは副作用が強く、使うことができないとされている.

CFA の効果と副作用は、SMP-105/BCG-CWS及びオイル成分の量に依存

今まで、ヒトで使われて来たBCG-CWS 製剤は、BCG-CWSの量を CFA と同じにして、また、オイル成分の量を CFA の 1/50~1/100にして、ヒトに使えるようにした CFA ということができる.

31

Oil-in-water emulsion * 油相: Montanide ISA51/Drakeol 6VR

**水相: 1% polysorbate 80溶液

: 水相**

: 油相*

: SMP-105/BCG-CWS

• IFA/CFAに含まれる界面活性剤 アラセルAは、ヒトで使われてきたBCG-CWS製剤では使用されず、ミネラルオイル (Drakeol 6VR) だけが使われている.おそらく不純物の副作用による.

• SMP-105製剤ではMontanide ISA51 (IFA) を使用.

32

BCG-CWS を取り上げた理由

1. 医療ニーズ

‘がん難民’ という言葉に象徴されるように、大部分の進行がんの治療は今なお極めて不十分.今までの延長線上にない、新たな治療戦略が必要.

この現状打開の鍵は免疫療法にある.

2.ヒトでの有効性

BCG-CWSは1970年代から臨床研究が行われ、現在までに 3,000 名以上に投与され、ヒトでの有効性と安全性が分かっている.

3.作用機序

これまで、BCG-CWSは非特異的免疫療法剤に分類 (作用機序不明).

免疫科学の進歩により免疫応答における自然免疫の重要性が明らかにされ、BCG-CWSの作用も自然免疫の活性化を介して抗原存在下で強力な抗原特異的免疫反応を誘導するという機序に依っていると考えられる.

32

BCG-CWS と SMP-105

今まで世の中で基礎および臨床研究に使われて来

たBCG-CWS と MBRが製造する SMP-105は、い

ずれも BCG Tokyo 172株から、基本的には同じ

方法で製造された BCGの細胞壁骨格成分 (Cell-

Wall Skeleton).

SMP-105は医薬品としての開発を目指したために

核酸除去、蛋白質除去、脂質除去などの過程をよ

り徹底的に実施.

SMP-105は、より高純度、一定品質のミコール酸-

アラビノガラクタン- ペプチドグリカンの化学構造を

持つBCG-CWS .

不純物あるいはBCG-CWSの非構成成分

• 糖およびアミノ酸; 3% (w/w) 以下

• DNAおよびtrehalose dimycolate (TDM); 0.05% (w/w)以下

• エンドトキシン; 0.0015 endtoxin units/mg 以下

BCG菌体 (BCG Tokyo 172株)

除脂質 (有機溶媒処理)

SMP-105

細胞壁

脂質

蛋白質

核酸

除蛋白 (Protease処理)

(水・有機溶媒に不溶な画分)

除核酸 (Nuclease処理

破砕

33

株式会社MBR (Mycobacterium Research)

SMP-105 (BCG-CWS) 原薬の製造

Chem. Pharm. Bull. 55 (6) 843-852 (2007)

34

35

SMP-105 と今まで臨床で使われて

きた BCG-CWSと の比較

1) 純度 SMP-105 >> BCG-CWS

2) TLR4 agonist 活性 (in vitro) SMP-105 <<< BCG-CWS

3) TLR2 agonist 活性 (in vitro) SMP-105 < BCG-CWS

4) In vivo 抗腫瘍効果 (モルモット) SMP-105 ≧ BCG-CWS

5) 臨床効果 (抗腫瘍効果) SMP-105 ?

(=)

BCG-CWS

36

生物活性をin vitroで定量的に測定することができなかった.

SMP-105 の問題点: SMP-105は水にも有機溶媒にも不溶の取り扱い難い高分

子物質.水に均一に分散することが困難.

SMP-105 (BCG-CWS) の in vitro 試験用製剤

SMP-105を0.01% polysorbate 80 に懸濁し、超音波やホモジナイザーで物

理的に分散させたものを用いて行われた (以下、「SMP-105懸濁液」) .

SMP-105 水性懸濁製剤: 0.2% polysorbate 80 (SMP-105 PS) あるいは0.1%

phosphatidyl cholineと0.03% polysorbate 80 (SMP-105 PC) を用いること

により2 種類のSMP-105の単粒子分散水性懸濁製剤の調製方法を確立.

生物活性をin vitroで定量的に測定することができきるようになった.

37

SMP-105 (BCG-CWS) 水性懸濁製剤

SMP-105 原薬の ELISA による定量が可能になった.

SMP-105 の in vitro生物活性の定量的な測定が可能になった.

今までの油性懸濁製剤に代わる新たな製剤としての開発の可能性.

SMP-105 PS (1 mg/ml) Vehicle

38

BCG-CWS の TLRに 対する作用

BCG-CWS はTLR2 およびTLR4アゴニスト活性を示すことが報告されている

39

SMP-105 の TLRに 対する作用

図は、thioglycollate刺激マウス腹腔滲

出細胞 (TG-PEC) にSMP-105懸濁液

を作用させた時のIL-6とTNF-αの産生

を示している。

TG-PECは、正常マウスとTLR2、

TLR4およびMyD88ノックアウトマウ

ス (TLR2KO、TLR4KOとMyD88KO)

から調製された。

IL-6とTNF-αの産生は、TLR4KOマウ

スと正常マウスとではほとんど差が認

められなかったが、TLR2KOと

MyD88KOマウスでは極めて低値で

あった。

このことは、SMP-105がTLR2に作用

するが、TLR4には作用しないことを

示している。

Murata M: Cancer Sci 99, 1435-1440, 2008.

図 .

40

SMP-105 の TLRに 対する作用

図は、ヒトTLR2遺伝子を導入したHEK-Blue-

2 細胞 (InVivoGen、San Diego、USA) に対

するSMP-105の作用を示している。

SMP-105は水性懸濁液SMP-105PCを用い

たが、濃度依存性にTLR2アゴニスト活性を

示した。

一方、SMP-105のTLR4アゴニスト活性はヒト

TLR4遺伝子を導入したHEK-Blue-4細胞

(InvivoGen、San Diego、USA) を用いて検

討したが、活性は全く認められなかった (デー

タは示されていない)。

図 .

Yanagi Y, Kishimoto S, and Fukushima S: 69th Annual Meeting of Japanese Cancer Association

Abstract Number P-0851, 2010.

41

SMP-105 による樹状細胞の成熟化、活性化作用

図は、SMP-105懸濁液をBC-1に作用させ

るとBC-1細胞上のCD86、CD40、I-Ad、H-

2Kdの発現が増加することを示している。そ

の作用は、質的には他のTLRアゴニスト、

Pam3CSK4 (TLR2アゴニスト)、LPS

(TLR4アゴニスト) 、CpG1826 (TLR9アゴ

ニスト) に類似していた。

このデータは、SMP-105が他のTLRアゴニ

ストと同様、樹状細胞 (DC) の成熟化や活

性化を起こすことを示している。

BC-1細胞: BC-1は表現型的にも、機能的

にも未成熟骨髄樹状細胞由来のマウス細

胞株。

Miyauchi M, Murata M, Shibuya K, et al.:

Drug Discoveries & Therapeutics 4, 135-143,

2010.

図 .

42 Miyauchi M, Murata M, Shibuya K, et al.: Drug Discoveries & Therapeutics 4, 135-143, 2010.

図 .

SMP-105 のBC-1に対する作用には貪食が必要

BC-1 のサイトカイン (IL-12/IL-23 p40) 産生

に対するサイトカラシンB の阻害作用

(10 µg/mL) (0.1 µg/mL) (10 µg/mL)

□ サイトカラシン B (1 µg/mL)

■ サイトカラシン B (10 µg/mL)

SMP-105によるBC-1におけるIL-12/IL-23 p40の産生は、サイトカラシンB 1~10 µg/mLで処理す

ることによって阻害された。一方、BC-1におけるPam3CSK4およびMDP-Lys (18) によるIL-12/IL-

23 p40の産生はサイトカラシンBの影響を全く受けなかった。

43

SMP-105 のBC-1に対する作用: Latex 粒子の影響

図は、SMP-105のBC-1に

対する IL-12/IL-23 p40 産

生作用が、Latex粒子 (平

均粒子サイズ0.8 µm) を加

えることによって増強され

ることを示している。

Yanagi Y, Kishimoto S, and

Fukushima S: 69th Annual

Meeting of Japanese Cancer

Association Abstract

Number P-0851, 2010.

図 .

44

SMP-105 のBC-1細胞に対する作用: 抗TLR2抗体の影響

BC-1におけるSMP-105のIL-12/IL-23 p40産生作用は抗TLR2抗体によって全く影響を受けなかったが (図) 。 Yanagi Y, Kishimoto S, and Fukushima S: 69th Annual Meeting of Japanese

Cancer Association Abstract Number P-0851, 2010.

図 .

45

Pam3CSK4のBC-1細胞に対する作用: 抗TLR2抗体の影響

BC-1におけるPam3CSK4による作用はIL-12/IL-23 p40産生作用は抗TLR2抗体によって明確に阻害された (図) 。

Yanagi Y, Kishimoto S, and Fukushima S: 69th Annual Meeting of Japanese

Cancer Association Abstract Number P-0851, 2010.

図 .

SMP-105 Oil-in-Water Emulsion

* IFA: Montanide ISA 51 VG

SMP-105 aqueous suspension

SMP-105-IFA* suspension Aqueous medium

SMP-105-aqueous suspension was emulsifed with Montanide ISA51 VG.

SMP-105 suspended in Montanide ISA 51 VG was emulsifed with water.

IFA

46

47

A: Water

B: SMP-105 suspended in IFA*

was emulsified with water.

C: SMP-105-aqueous suspension

was emulsifed with IFA.

SMP-105 IFA Water

Injected quantity per footpad

A - - 200 mg

B 100 μg 84 mg 100 mg

C 100 μg 84 mg 100 mg

SMP-105-induced Adjuvant Arthritis in Rats

* IFA: Montanide ISA 51 VG 47

48

SMP-105 Oil-in-Water/Water-in-Oil Emulsion

W/O O/W W/O O/W

* W/O: Water-in-Oil Emulsion ** O/W: Oil-in-Water Emulsion

・ SMP-105とoil (Montanide ISA 51 VG) の量が同じであれば、剤形に依らずアジュバント活性と副作用 (投与局所の炎症など) に大きな差はない。

・ アジュバント活性と副作用 (投与局所の炎症など) は、SMP-105と oil の量に依って調節可能。

48

49

SMP-105 (BCG-CWS) の 油性懸濁製剤 1)

CFA 2) 動物用 ヒト用

SMP-105 0.5 mg/mL 1 mg/mL 1 mg/mL

Montanide ISA51 420 mg/mL 16 mg/mL 6 mg/mL

動物での毒性 +++ + ±

ヒトでの毒性 使用できない +++ +

1) 油性懸濁製剤: Oil-in-water emulsion

2) CFA: Complete Freund’s Adjuvant , Water-in-oil emulsion

50

BCG-CWS 用時調製油性懸濁液 ~1970年代から臨床研究に使用されてきたBCG-CWSの製剤~

BCG-CWS原薬 Mineral oil* (BCG-CWSの4~8 倍量)

BCG-CWS- Mineral oil 懸濁液 1.1 % Tween 80-saline

BCG-CWS油性懸濁液 (Oil-in-water emulsion)

BCG-CWS: 1 mg/mL

Mineral oil: 4~8 mg/mL

* Mineral oil: Drakeol 6VR

ポッター型ホモジナイザー

ポッター型ホモジナイザー

ポッター型ホモジナイザーによる SMP-105油性

懸濁製剤 (Oil-in-Water Emulsion) の調製

図 1 図 2

51

株式会社MBR (Mycobacterium Research)

SMP-105 (BCG-CWS) 製剤 の製造

SMP-105 油性懸濁製剤

SMP-105: 0.2 mg/vial

Montanide ISA51: 1.2 mg/vial

Mannitol: 10 mg/vial

SMP-105 油性懸濁液

SMP-105: 1 mg/mL

Montanide ISA51: 6 mg/mL

Polysorbate 80: 1% (w/v)

Mannitol: 50 mg/mL

1% Polysorbate 80溶液 0.2 mL

52

53

SMP-105 の 免疫アジュバント活性

53

マイトマイシンC処理 Lewis lung

carcinoma細胞 (3LL細胞) とSMP-

105注 (12.5 μg/マウス) とを混合し

てday 0、7にマウスの腹側部皮内

に接種し (感作)、day 14に後肢足蹠へ3LL細胞を接種(惹起)して24

時間後に足蹠の厚みを測定した。

図は、SMP-105注投与群では、対照群 (ビークル投与群) に比較して

明確な浮腫 (遅延型過敏反応) が

起こることを示している。また、浮腫の程度は、SMP-105注の用量に相

関することが分かっている。

一方、SMP-105の代わりに、代表的なTLR2 アゴニストである

Pam3CSK4 (12.5 μg /マウス)を

SMP-105の代わりに用いても浮腫は全く惹起されなかった。

Miyauchi M, Murata M, Shibuya K, et al.:

Drug Discoveries & Therapeutics 4, 135-143,

2010.

54

SMP-105 の 免疫アジュバント活性試験

55

SMP-105 の マウスにおける抗腫瘍効果

マイトマイシンC処理 3LL細胞とSMP-105

注 (12.5 μg/マウス) を混合して7日毎に4

回マウスの腹側部皮内に接種し (感作)、

最終感作7日後に腹側部皮内に3LL細胞

の生細胞を移植して、腫瘍容積を経時的に測定した。

図に示したように、SMP-105注は、正常マ

ウスとTLR4 KOマウスでは明確な抗腫瘍効果を示している。

一方、その抗腫瘍効果はMyD88 KOマウ

スでは完全に損なわれたが、TLR2 KOマウスでは部分的に損なわれただけであっ

た。

マウスにおけるSMP-105の抗腫瘍効果にMyD88以降のシグナル伝達が極めて重要

な役割を果たしていることは明らかである

が、TLR2を介したシグナル伝達の関与は部分的、TLR4は全く関与していないことが

示された。

55

図 .

Murata M: Cancer Sci 99, 1435-1440, 2008.

SMP-105 の モルモットにおける抗腫瘍効果

56

SMP-105 の モルモットにおける抗腫瘍効果 -1-

57

図 .

モルモットline 10ヘパトーマに対するSMP-105の抗腫瘍効果 (原発腫瘍容積の経時的変化)

モルモット化学発がん細胞株 line 10ヘパトーマ細胞を同系モルモットstrain 2に皮内移植し、移植部位と同じ体側の少し離れた場所にSMP-105注 3.75、15あるいは60 μg/モルモットをday 0、day 7、day 14に皮内投与した。 n=8 (vehicle投与群はn=10)

図 .

Kashiwazaki Y, Murata M, Sato T, Miyauchi M, et. al.: Drug Discov Ther 2, 168-177, 2008.

SMP-105 の モルモットにおける抗腫瘍効果 -2-

58

モルモットline 10ヘパトーマに対するSMP-105の抗腫瘍効果

モルモット化学発がん細胞株 line 10ヘパトーマ細胞を同系モルモットstrain 2に皮内移植し、移植部位と同じ体側の少し離れた場所にSMP-105注 3.75、15あるいは60 μg/モルモットをday 0、day 7、day 14に皮内投与した。 n=8 (vehicle投与群はn=10)

Day 31における腋窩リンパ節の湿重量の平均値、*: p < 0.05 (vs vehicle)

図 .

Kashiwazaki Y, Murata M, Sato T, Miyauchi M, et. al.: Drug Discov Ther 2, 168-177, 2008.

SMP-105 の モルモットにおける抗腫瘍効果 -3-

59 Kashiwazaki Y, Murata M, Sato T, Miyauchi M, et. al.: Drug Discov Ther 2, 168-177, 2008.

図 .

60

1) Yamamura Y, Ogura T, Yoshimoto T, et al.: Successful treatment of the patients with malignant pleural effusion with BCG cell-wall skeleton. Gunn 67, 669-677, 1976.

2) Yasumoto K, Manabe H, Ueno M, et al.: Immunotherapy of human lung cancer with BCG cell-wall skeleton. Gunn 67, 787-795, 1976.

3) Yamamura Y, Sakatani M, Ogura T, Azuma I: Adjuvant immunotherapy of lung cancer with BCG cell wall skeleton (BCG-CWS). Cancer 43, 1314-1319, 1979.

4) Ochiai T, Sato H, Hayashi R, Asano T, Sato H, and Yamamura Y: Postoperative adjuvant immunotherapy of gastric cancer with BCG-cell wall skeleton. 3- to 6-year follow up of a randomized clinical trial. Cancer Immunol Immunother 14, 167-171, 1983

5) Ikegami H, Horai T, Hattori S: Combined modality studies on small cell carcinoma of the lung ? current status in Japan. Recent Results Cancer Res 76, 257-266, 1981.

6) Hayashi A: Interferon-γ as a marker for the effective cancer immunotherapy with BCG-cell wall skeleton. Proc Japan Acad 70, 205-209, 1994.

7) Hayashi A, Noda A: Does the cell wall skeleton from Baccille Calmette-Guerin directly induce interferon-γ, independent of interleukin-12? Jpn J Clin Oncol 26, 124-127, 1996.

8) Hayashi A, Doi O, Azuma I, Toyoshima K: Immuno-friendly use of BCG-cell wall skeleton remarkably improves the survival rate of various cancer patients. Proc Japan Acad 74, 50-55, 1998.

9) 林 昭: よみがえったBCG-CWS. 医学のあゆみ 別冊 415-421, 2002.

10) 児玉 憲, 瀬谷 司: Toll-like receptorとがん免疫療法. Biotherapy 17, 490-493, 2003.

11) Kodama K, Higashiyama M, Takami K, Oda K, Okami J, Maeda J, Akazawa T, Matsumoto M, Seya T, Wada M, Toyoshima K: Innate immune therapy with a Bacillus Calmette-Guerin cell wall skeleton after radical surgery for non-small cell lung cancer: a case-control study. Surg Today 39, 194-200, 2009

12) Hayashi A, Nishida Y, Yoshii S, Seo Y Kim, Uda H, Hamasaki T: Immunotherapy of ovarian cancer with cell wall skeleton of Mycobacterium bovis Bacillus Calmette-Guerin: Effect of lymphadenectomy. Cancer Sci 100, 1991-1995, 2009.

BCG-CWS の臨床研究文献

BCG-CWSの肺がんに対する臨床研究 -1-

61 Yamamura Y, Sakatani M, Ogura T, and Azuma I: Cancer 43, 1314-1319, 1979.

BCG-CWSの肺がんに対する臨床研究 -2-

62 Yamamura Y, Sakatani M, Ogura T, and Azuma I: Cancer 43, 1314-1319, 1979.

63

BCG-CWSの胃がんに対する臨床研究 -1-

対照群: 手術のみ

化学療法群: MFC療法週1回、10週後にTegafur 療法 (Tegafur

を連日経口投与)

免疫療法群: 化学療法+BCG-CWS

Ochiai T, Sato H, Hayashi R, Asano T, Sato H, and Yamamura Y: Cancer Immunol Immunother 14, 167-171, 1983.

64

BCG-CWSの胃がんに対する臨床研究 -2-

Ochiai T, Sato H, Hayashi R, Asano T, Sato H, and Yamamura Y: Cancer Immunol Immunother 14, 167-171, 1983.

65

Fig. . Survival curves. Case-group patients

(n=71) vs. controls (n=71). P=0.114

Table . Patient backgrounds

BCG-CWS (+)

BCG-CWS (-)

66

BCG-CWSを肩に皮内投与すると腋窩リンパ節が反応性に腫脹する例が

みられる。またこれが皮膚に自壊してくる頻度も高い。これはBCG-CWS投

与を中止すれば、何か月かで消退する。肩の皮内にBCG-CWSを接種した

場合、第1の所属リンパ節は、鎖骨上窩ではなく腋窩であろうと考えられる。

このような反応を示す症例は経験的に非常に予後がよい。

非小細胞肺癌術後再発例に対するBCG-CWSの使用経験

児玉 憲, 瀬谷 司

Toll-like receptorとがん免疫療法

Biotherapy 17, 490-493, 2003.

肺癌切除後、鎖骨上窩リンパ節に再発が見られた症例 7例にBCG-CWS治療が行われ、良好な成績が得られている。

67

肺癌切除後、鎖骨上窩リンパ節に再発が見られた症例 7例にBCG-CWS治療が行われ、良好な成績が得られている。

非小細胞肺癌術後再発例に対するBCG-CWSの使用経験

児玉 憲, 瀬谷 司

Toll-like receptorとがん免疫療法

Biotherapy 17, 490-493, 2003.

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非小細胞肺癌の術後再発例 に対する

BCG-CWSの使用経験

児玉 憲ら

69

症例 No. 5

手術日 1997. 1.14、完全治癒切除

性別、年齢 男性、74歳 (1999.3.29)

組織 腺癌

Stage IIA

再発日 1998.12.15

再発部位 肺、鎖骨上窩リンパ節

再発に対する治療

放射線 鎖骨上窩リンパ節 (60 Gy)

化学療法 なし

BCG-CWS投与開始 1999.3.29

副作用 腋窩リンパ節の腫脹、潰瘍

IFN-γの誘導 + (3ヶ月目に 1,770 pg/ml)

児玉 憲ら

70 児玉 憲ら

71 児玉 憲ら

72 児玉 憲ら

73

Fig. . Estimated survival-free probability of patients based on the Cox model. Survival-free probability of patients with (a) no or partial lympha- denectomy and (b) complete LN-ad.

Cancer Sci 2009; 100: 1991-1995

74

BCG-CWSの臨床研究から

多くの臨床研究において、BCG-CWSは単独使用.

投与部位の皮膚障害の起こらない患者では効果が見られない.

投与部位近傍のリンパ節の腫脹や炎症 (潰瘍) が見られる症例は、一般的に予後がよい.投与部位の皮膚障害と有効性には相関性がある.

胸水症例に対する胸腔内投与の成績は良い.

リンパ節郭清の程度と有効性は関連がある.リンパ節ができるだけ温存されている方が予後が良い.

頭頸部がんで比較的よい結果が得られている.投与部位 (上腕部) は病変部位に近い方がいいのかも知れない.

治癒切除後のアジュバント療法の成績は必ずしも十分な結果ではない.むしろ再発症例でよい結果が得られている.

術前投与でよい結果が得られることがある.膵臓がん、非小細胞肺がんなど.

AML、悪性リンパ腫などでも良い結果が得られている.

75

BCG-CWSの臨床研究のまとめ

レ 多くの臨床研究において、BCG-CWSは単独使用.

レ BCG-CWSが効果を発揮するためには幾つかの条件が必要.

・厳しい前治療などにより免疫不全状態にないこと.

・免疫を抑制する化学療法や放射線療法と同時併用しないこと.

・自己のがん細胞が抗原として認識されること.

・抗腫瘍免疫が誘導される場としてリンパ節が必要.

作業仮説

BCG-CWSにより活性化された樹状細胞がリンパ節に移動し、

抗原 (がん細胞) を認識し、抗原提示細胞 (APC) として 抗原

特異的な免疫応答を誘導する.

BCG-CWSは、自己のがん細胞を抗原として

アジュバントとして作用している.

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株式会社MBR (Mycobacterium Research)

SMP-105 (BCG-CWS) の開発上の課題

BCG-CWSは水にも有機溶媒にも不溶の、物性的に極めて取り扱い難い高分

子物質.医薬品として開発する上で克服すべき幾つかの問題点があった.

恒常性の保証された、一定品質の SMP-105原薬の製造.

SMP-105 油性懸濁製剤の製造法の確立.

一定品質の、用時調製の容易な製剤の製造法の確立.

SMP-105の簡便で、正確な活性測定方法などの確立.

SMP-105は水に均一に分散することが困難であり、その生物活性をin

vitroで定量的に測定することやELISAによる定量ができなかった.

SMP-105 油性懸濁製剤の製造 (GMP準拠) とそれを

用いた非臨床試験 (毒性試験など) の実施.

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