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渓流９条の会 ニュース ５号 ２００９年１２月１５日

平和でこそできる渓流釣り・山遊び

右手に釣り竿、左手に憲法を！

過労死裁判闘争の草分け、正義の味方・庶民の弁護士

大森鋼三郎さん死去 渓流９条の会の世話人であり、「渓流文庫」建設の発案者でもあった

大森鋼三郎さんが、７月１９日、胃癌のため帰らぬ人となりました。

このニュースの冒頭のスローガン「平和でこそできる渓流釣り・山遊

び。右手に釣り竿、左手に憲法を！」は、大森さんが結成総会の時、

閉会の挨拶で語ったものです。

大森さんは今年１月の新年会の時、瀬畑さんや加藤さん達と楽しく

毛針釣り談議を交わし、最後まで非常に楽しそうに過ごしておられました。この数日後に体調を崩され

たようです。遺品となった釣りザックには、渓流釣り解禁日を待ちこがれ、いつでも出かけられるよう

に釣り具の準備がされていました。

大森さんは、私が「根がかりクラブ」という渓流釣り団体の会長

をしていたときにお手紙をいた

だいて以来の付き合いとなりま

した。釣りでは、秋田県津梅川か

ら山越えして青森県の追良瀬川

源流部２泊３日、岩手県葛根田川

源流部周遊２泊３日、新潟県下田山塊ヤマヒルウジャウジャ仙見川

など結構ハードな釣りが多かったです。また、環境問題では「長良川河口堰建

設反対」行動に初期の頃から参加し、白神の「青秋林道工事中止に伴う林野庁

による入山規制」では、シンポジウムのパネリストとして奮闘し、当時の釣り

雑誌や山岳雑誌でその発言が注目を集めました。

大森さんが亡くなる少し前、大森さんに「渓流文庫」となる建物の内部の写

真と構想を送りました。来年５月１日に、その文庫を必ず立ち上げます。

大森さん、楽しみに見守っていて下さい。（渡辺政成・記）

発行―渓流９条の会事務局

（釣りキチ弁護士コンビの岡村さん）

（遺品の釣りザック）

（09年 1月新年会で瀬畑雄三さんと）

渓流９条の会結成総会で

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お別れの辞

大森鋼三郎君。僕は、貴兄の全く突然の逝去に、悲しみのどん底にいます。人は、必ず、人生の終点

である死を迎えますが、どうして貴兄が突然に死を迎えたのか、僕は、納得できないのです。が、これ

は、動かし難い事実です。友人としてお別れの辞を述べます。

貴兄と初めて会ったのは、僕と共に司法試験に合格した 1965 年の秋、現行憲法擁護を目的とする青

年法律家協会の司法修習生２０期会の準備会でした。僕たちは多くの同期生とともに活動をし、司法研

修所終了後は、この青法協活動を土台に、事務所は別々でしたが、共に民衆の弁護士として今日まで 40

年余活動してきました。

貴兄は、1973 年に、僕の所属する法律事務所の所長、内藤功が参議院議員選挙に立候補し、事務所

経営と内藤所長当選のために我が人生で最大の試練に立たされていたとき、「内藤功を励ます法律家協

会の会」の事務局長をかって出て、その当選に貢献してくれましたね。僕は、この時、本当に貴兄の友

情に感謝しても仕切れませんでした。

僕が貴兄とスクラムを組み、一緒にたたかった事件は僅かです。が、関根・明治パン東京工場過労死

労災認定事件のたたかいは、わが国労災裁判史に記録されるべき事件だと思います。貴兄は、「過労死」

が社会的に認知されていなかった時代に、この事件に取り組みました。被災者は、約２年間、明治パン

東京工場で、午後９時から翌朝午前６時までの拘束９時間、オール夜勤のパンの仕分け作業に従事し、

その９ヶ月後に「高血圧症」と診断されましたが、会社は、何らの配慮をすることなく同業務に従事さ

せていたところ、パンの仕分け作業中、突然倒れ、ケイレンした後、息を引き取った案件です。この事

件は、労基署から「業務外」と認定され、不服申し立ても却下され、東京地裁も 1975 年、遺族の請求

を棄却しました。この判決に怒った貴兄は、当時の総評弁護団労災研究会にこの事件を持ち込み、東京

高裁の裁判で、僕が法律鑑定意見書を作成しました。労働科学研究所の斉藤一所長は、昼夜逆転のオー

ル夜勤労働と心筋梗塞発症とは医学的に因果関係があるとの医学鑑定意見書を作成してくれ、そのお陰

で東京高裁は、1979年の７月、「業務上」認定の逆転勝訴判決をしてくれましたね。貴兄は、過労死事

件のパイオニアでした。あのときのビールの美味しかったことを、僕は今も覚えています。貴兄のこの

事件のお陰で、僕はその後今日まで過労死事件の仕事を続けてきました。本当に貴兄に感謝しています。

ところで貴兄は、満４０才を前にして大病を患い入院生活をしましたね。そして、貴兄は４０才にし

て結核に冒されて死去した父、大森詮夫の二の舞はしないと決意し、弁護士活動一筋の生活を方向転換

し、密かに岩魚釣りの源流の旅を一人でするようになりましたね。

そして貴兄は、その一人旅が寂しかったらしく、「過労死」寸前にいた僕を源流の岩魚釣りの旅に引

きずり込んでくれました。以来、約 26 年間、僕たちは、昨年まで二人で源流の岩魚釣りの旅を続けて

きました。源流の狭いテントに二人で寝たこともしばしばでした。行き先々で、貴兄と僕は「ご兄弟で

すね」と言われ、兄弟のように旅を続けてきました。僕は 2000年に発行した二人の共著『岩魚釣閑談』

のはし書きで、弁護士の「本業と釣りという、いわば『二足の草鞋』を履くことによって我々は精神と

身体の平衡を保ち、本業を全う」し、「ストレス性疾患にもかからず、大病も患わず」「人生を無事に過

ごすことができた」と記し、岩魚釣りの旅をさせてもらったことを本当に感謝しています。

だがあれから９年余の年月を経て、癌は貴兄の命を奪ってしまいました。貴兄の友人である僕たちは、

貴兄がこよなく愛したご家族・ご親族の皆様の悲しみを癒やすことができません。

鋼三郎君。夢でいいから、あの人なつっこい笑顔で、ご家族・ご親戚の皆様の悲しみを癒やして下さ

ることをお願いします。どうか、安らかにお眠り下さい。

２００９年７月２２日 友人代表 岡村 親宜

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岩手県花巻市豊沢川

迷子山女魚

４月末の岩手は関東者にとってはまだ冬です。昨夜からの冷え込みで早朝の花巻は凍っています。そ

れでも朝日は柔らかく霜に輝き、春を待ちわびて我先にと蕾をひらいた花たちが頭を振って霜を振り落

とします。早春がきらきらと音をたてて喜びに満ちています。

車は一路、目指す沢に向かっているようです。いつも道を覚え

ておこうと思いますが、方向音痴の私は途中であきらめるしかあ

りません。水先案内人に任せきって、彼が足で稼いで開拓した秘

密の花園への道は知らなくてもいいのかもしれないと思ったりす

るのです。だからいつも目的地は内緒です。

ナチュナル・ピュアに風になって

10 数年前、私には無理だと思っていた憧れの渓流への扉を、ほ

んの少し開く機会に恵まれました。鬱蒼とした森に抱かれた沢です。薄暗く湿り気を含んだ空気に木漏

れ日が届くと、幾筋もの光のカーテンが揺れ動き、渓の流れをさらに輝かせます。生まれたばかりの水

は命に満ちて、岩から岩へと溢れるように走ります。見つめていると、私を守る幾重もの殻がひらひら

と剥がれて流れ、軽くなってゆく私が渓に佇んでいます。

同行者は山に入ると野生化するとのこと、野生化した熊や狢が竿を持っ

て先行する後を、私は限りなくナチュラルにピュアに、風になって追いか

けます。思い込みの強い人は時に傍迷惑かもしれませんが、気に入ったの

です。道なき道を歩き、力強い流れを渡る渓流釣りです。

初めて釣れた山女魚の赤ちゃんは大きな掌にのって、つぶらな大きすぎる目で恨めしそうでした。薄

いゼリーに包まれた和菓子のような魚体には、山女魚模様もかわいらしく透けています。宝石のようだ

という表現を納得しつつも、掌の上で山女魚が火傷をしていくようで、早く早くと沢に帰しました。釣

り人の針になんか掛からない賢いお魚になるのよと願いつつ。あれ？その後も私は何の迷いもなく竿を

出し、仕掛けを流し、釣れないと嘆き、釣り人の業にも目覚めた日でした。

悔しいけれど、私が仕掛けを流しても釣れません。あそこの落ち込みに入れてごらんと教えられ、あ

れ、釣れてるんじゃないの？と指摘されないと釣れていることもわかりません。同じように歩いてるは

ずなのに、私が歩くとトロ瀬の魚が身を翻して岩陰に逃げ込みます。そりゃもう駄目だよと笑われます。

自分はどちらかといえば器用な方だと思ってきました。でも何回やっても、私の流し方では釣ったとい

う実感がないのです。渓流釣りが忘れられない理由の一つがこの悔しさです。

先行者がいないぞ・・・・イワナ釣れました

車は山間の温泉地を抜けさらに奥へと進みます。12号線から支流

の林道に入るともう山の中です。さらに進むと二股へ、ちょっと迷

い右の小さな沢を選びます。水先案内人でもあり今日の釣り行きの

師匠が足跡を確認します。幸運なことに先行者はまだ入っていない

ようです。車で行けるところまで行こうと上流を目指します。林道

が荒れ始め倒木に行く手を阻まれたところで、いよいよスタートで

す。高低差のある小さな沢です。小さめな沢と聞いて、３㍍と４㍍

の仕掛けを中心に用意しましたが、仕掛けが長すぎます。林道が荒れているだけに小さな流木があちこ

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ちで釣れます。同行の夫も苦戦しています。

先行しては途中で待っている師匠が見かねて「１号通しで１㍍にした方がいいよ」とアドバイス。先

行させてあげたいとの親心にも、私たちがついていけないのです。それでも最初の一匹が何とか釣れま

した。「腹が空いてりゃ見境なく食いつく馬鹿なイワナもいるよ」と、師匠が優しい励ましを下さいま

す。少し気持ちの余裕ができました。今回は何故か忙しない釣りなのです。大きく深呼吸をして気持ち

を立て直します。

針を結び直していると、目の前の岩陰からネズミがこちらを見ていま

す。慎ましく小さな手をすりあわせて、邪念のない黒い目です。「人を

見るのは初めて？」と話しかけても逃げません。豊かな雪解け水で白く

泡立つ落ち込みがリズミカルに続きます。落ち込みの底で、お腹を空か

せたお馬鹿なイワナが、餌を待って口を開けているような気がしまし

た。やっと魚目になってきたかな、渓の流れが見え始めました。良い流

れです。流れの端にはスミレや花わさびが群れています。一輪草や錨草

の白い花もあちこちに揺れます。先行する師匠がエノキ茸を見つけまし

た。嘘みたいにたくさん。茸って今？そう、渓流は美しさと不思議さに

溢れているのです。

釣れないのになんで釣りするの？と尋ねる人が居ます。思わず笑みが

こぼれます。何ででしょうね、好きなんですよ、私を包み込んでしまう

丸ごとの自然が全部。好きなことに訳などありません。釣れるか釣れないかはおまけのような気がしま

す。

釣りに行かれない期間がかなり長くありました。生活は優先順位でこなしますから、私だけの趣味は

ずっと後回しになったのです。この歳になると 10 年はうたた寝の間です。ふっと心に浮かぶ緑の森、

透明な水面に輝く光のマーブル模様、溢れるような流れ。深遠な森が育てる美しい魚。楚々と揺れる花。

記憶の中に心が遊ぶ場所があるのはとても幸せなことです。いざなってくれた山の神様たちへの感謝と

ともに。

渓流の美しさに感謝

師匠は私たちの面倒を見ながらもイワナ 10 匹釣り上げていました。スリムな魚体のお腹は黄色とい

うよりオレンジ色です。凍った沢の中でじっと我慢していた色です。今夜の宴には十分な量です。エノ

キ茸に花わさびも抱えて宿に向かいます。明日は渓流文庫を造るため、蔵の下見を兼ねた大掃除です。

全国的にも渓流に関する書籍を集めた処はないとのこと。点在する書籍を一堂に集め、誰でも見られる

ように、集えるように、杯を片手に渓流談義に花を咲かせたいというわけです。実は、今日の釣りは師

匠と夫の策謀なのです。明日こき使うために、目の前にぶら下げた美味しい餌にお馬鹿な私は飛びつい

たという訳、心優しい気遣いです。渓流を愛する人たちが、愛するが故に渓流魚の保護増殖を願い、環

境保全の必要を痛感すれば、自然破壊の根本問題にも目を向けざるを得ません。渓流９条の会の末席を

汚す身でもあります。今日の渓流の美しさに感謝するとともに、平和を願いながら明日は大掃除です。

瀬畑さんと加藤さんの毛針釣り名人が熱く語る

「毛バリ対談 魅力と奥義」

（エノキタケ）

（ワサビ）

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新年会で大森さんを間に挟んで、瀬畑雄三（ゆうぞう）さんと加藤恵治（えいじ）さんの毛針釣りの

話が大いに盛り上がり、大森さんの提案で実現したものです。貴重な話を我々だけで聞いてはモッタイ

ナイと、『しんぶん赤旗』で２回に分けて連載していただきました。この記事の中で「瀬畑雄三毛バリ

釣り教室が」が告知され、愛好家１５人が参加しました。

教室は福島県檜枝岐村の七入キャンプ場で行われ、すぐにイワナを釣り上げた人もいました。お昼に

は、近くで採れたコゴミやウドの天ぷらを食べながら交流会となりました。

（対談内容は別紙 新聞記事参照）

試してみました毛針釣り 卯月 武彦

「瀬畑雄三毛針釣り教室」では大変お世話になりました。釣りをする時間が短かったのが少し残念で

したが、色々なことを学ぶことができ、楽しい一時を過ごすことができました。瀬畑さんにお会いでき

ただけでも本当に光栄です。解散後に山菜のシャクとゴマナについても教えていただき、帰ってから天

ぷらにして家族でいただきました。その後３回、釣行しましたので、ご報告します。

毛針ではオデコ

６月下旬、栃木県の小蛇尾川に塩原から山越えで入渓しました。植野稔さん（プロ釣り師）のブログ

で箒川水系から山越えした記事を見て、「これは小蛇尾川だ」

と確信しました。山越えでしか入れないような川なら、下手

なテンカラ（毛針釣り）でも釣れるイワナがいるのではと考

えたのです。ところが、トロッコ軌道跡を下っていくと、下

から５０歳代くらいの女性が２人、釣り上がって来て「上か

ら来たの！下からの方が楽だよ」と言われました。下のダム

には一般車は入れないけど、徒歩でなら通れるそうです。

テンカラ釣りでは自作の毛針が沈まずに浮いてしまい、水

面で２回イワナが出ましたが、慌ててしまいヒットしません

でした。また、水面近くにいたイワナがキャストしたとたんに逃げてしまうこともあり、１匹も釣るこ

とができませんでした。エサ釣りに切りかえやっと３匹釣りました。

山越えの途中で初めてツキノワグマを見ることができ、カモシカ・テン・サルにもあいました。

初めて毛針で釣れました

７月下旬には隣の川の大蛇尾川に行きました。ここは２度目です。前回はエサ釣りで二股まででニジ

マス１匹を含め２０センチ以上を１３匹の釣果でした。

平日ということもあり他には誰もいません。取水堤から

二股まで、テンカラだけで釣り上がり、初めて２４セン

チと放流サイズのイワナ２匹を釣ることができました。

しかし、どちらもアタリがよくわかりませんでした。ラ

インが沈んでしまい、先端の変化がほとんど見えないの

です。ラインの素材に問題があるのでしょうか。ライン

は黄色いナイロンで『渓流２００３年夏号』の記事「瀬

畑流テンカラ・ラインの作り方」を参考に自作しました。

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二股から左の沢の最初の滝までエサ釣りで、２８、２３，２２センチのイワナを釣りました。

やはり毛針では釣れなかった

９月２０日、栃木県が禁漁になったので毛針釣り教室をした福島県の実川に行きました。右岸の林道

を約１時間半歩いて赤安沢出会いから入渓。テンカラではまったく釣れず、エサ釣りで６匹（２０～２

６センチ）のイワナを釣りました。釣りをやめた後キノコを探しましたが、初めての山なので闇雲に探

しましたがまったく見つかりませんでした。

今度は山菜・キノコ教室を

１０月３日、故郷の山梨県大月市の松姫峠近くの山にキノコ採りに

行きました。ここは、マツタケとマイタケが採れる場所として、死ん

だ父から教えられていたところですが、今回はシイタケ、クリタケ、

ナメコ、イグチが数本採れただけでした。

私が生まれ育った所は、大月市の山の中の集落（今は限界集落）で、

小学生の頃から、渓流釣りやキノコ・山菜採りをしていました。でも、

不思議なことに、私の田舎では山菜もキノコもごく一部の種類しか食べていないのです。例えば、コゴ

ミやイグチでさえも食べません。私の父は林業労働者で、毎日山の中で働いていましたが、タマゴタケ

は毒キノコだと信じていました。そんなわけで、私は山菜やキノコの知識があまりありません。今度は、

「山菜教室」や「キノコ教室」も開催していただけるとありがたいです。

川の環境守りたい

私の田舎の川では、３０年前まではヤマメとカジカしかいませんでした。その後、上流に渓流釣り場

ができ、大量のニジマスが放流されるようになり、カジカが姿を消しました。また１０年前にダム建設

で渓流釣り場が無くなり、ニジマスもいなくなりウグイが急に増え、今ではヤマメ１匹に対してウグイ

数匹の割合で釣れます。

カジカがいなくなったのはニジマスの影響でしようか。また以前はいなかったウグイが増えたのはダ

ムの影響でしょうか、それとも温暖化の影響でしょうか。天然のイワナやヤマメが釣れる川をいつまで

も残したいものです。

2010年５月１日完成式

３年前から準備をすすめてきた「渓流文庫」の完成が近づいてきました。

「改憲手続き法が施行される前に作ろう」が合い言葉でした。改憲手続き法の施行日が 2010 年５月

１８日、憲法記念日が５月３日、その直前、労働者の祭典５月１日メーデーの日に文庫完成式を行うこ

とになりました。メーデーの発生はアメリカの労働者が過酷な長時間労働に対して「８時間労働制」を

求めて立ち上がったものです。渓流文庫作りの言い出しっぺで、労働運動に一生を捧げた大森弁護士の

追悼にもなるでしょう。

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「文庫」の土蔵を掃除して来ました

０９年４月２９日、「渓流文庫」となる予定の「岩魚庵」（花巻

市）の敷地内の土蔵の大掃除をしました。

根上さん名児耶さん武田さんはご夫婦で参加。また、前日には世

話人の我妻さんや、会員の入江さんも来てくれました。

蔵の中には農機具や米びつ、長持などが保管されていましたが、

どれもしっかりしていたので、使用できる物はそのまま活用する

ことにしました。

蔵の中は想像していた以上にステキで、二階はペンション風で、

そのまま喫茶店かレストランにできそうです。

夜は、それぞれが調達してきたイワナや山菜・キノコ、そして

岡村さんの手の込んだ美味しい料理で楽しく交流しました。

完成式までの流れ

２００９年末 ニュース５号発行

カンパや展示物の要請

２０１０年４月中旬まで

大工・電気工事

展示物搬入

同４月３０日 展示完了

５月１日正午～ 完成式 ～交流会（時間無制限）

文庫の運営・管理など

今相談している内容です。

ご意見がありましたらお寄せ下さい。

□展示物の内容

渓流フィールドに関する物なら何でも。釣り・登山・沢登り・

キノコ・山菜など幅広く考えています。

（例）書籍・会報・資料・ビデオ（ＤＶＤ）・絵画・写真・魚拓

剥製・魚籠・釣り道具・その他

□展示物の所有権と管

理・運営

展示物は蔵の所有者である岡村さ んに寄付したものとしま

す。

管理・運営は渓流９条の会で行い ます。

□ 一般公開

年１回、５月のゴールデン・ウィー クの時期とし、希望者には

事務局の承諾を得て随時応じます。

管理人は地元の宮沢賢治名所案内人（元観光タクシー運転手）から立候補があり、相談中です。

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□設立費・運営費寄付（カンパ）のお願い

若干の内装工事や電気工事が必要です。また展示物の管理・運営費も必要になります。そこで、会員、

及び賛同者の皆さんに「渓流文庫設立寄付金」の協力を呼びかけますので、よろしくお願いします。

※ 支払い方法―「渓流文庫」郵便局口座へ入金願います・・・口座管理者 根上 茂

加入者名（振込先） 渓流文庫

口座番号 ００１６０－４－２７４７４０

★ できれば千円単位で、上限額の制限は設けません。

★ 振り込み手数料は各人でご負担をお願いします。

□展示物の提供方法

①事務局（渡辺又は根上）まで事前に届けていただく。東京近郊ならお伺いできることもあります。

②４月下旬、落成式（５月１日）の前日までに、現地「岩魚庵」に届けていただく。

事務局を中心に４月下旬から、釣りをしながら泊まり込んでいます。

③一時展示用の貴重品は、持参者が責任を持って持参・展示・返却をお願いします

④著書をお持ちのかたは、是非、「サイン本」の提供をお願いします

完成式と交流会

日 時―２００９年５月１日（土）正午～式典 その後交流会 時間無制限

場 所―「渓流文庫」（「岩魚庵」の敷地内）

岩手県花巻市大迫町亀ヶ森２１－２８（電話がありませんので、連絡は事務局の携帯へ）

参加費―２，０００円（飲み代、夕食・朝食代、宿泊料込み）

当日、「お祝い金」持参の方は必要ありません

持ち込み大歓迎―お酒、おつまみ類の持ち込み大歓迎です

宿泊可―前日も当日も宿泊できます。ただし、寝具（寝袋など）を

持参して下さい。

お手伝いを―書籍の展示や式典の準備などで人手が必要です。お手

伝い頂ける方は、前日お昼頃までに現地に来て下さい。

いよいよ来年５月に「改憲手続法」が動き出す

戦争協力につながる恐れの「国会法改正案」

憲法改定に必要な国民投票法がいよいよ２０１０年５月１８日に施行されます。しかし、改憲法案を

発議するために必要な「憲法審査会」がまったく行われていないことと、先の総選挙で改憲派議員が７

２％から３１％に激減（「朝日」調査）したために、憲法の条文を変える「明文改憲」は遠のきました。

（土蔵の前で記念写真。中には酒飲んで帰

っただけの人も）

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これは全国的に広がった９条の会を始めとする平和を願う国民的な運動の成果です。

しかし、ここで憲法にとって油断できない事態が発生して

います。それは、民主党がすすめる「国会法改正案」で、来

年１月の通常国会冒頭に提出されそうです。小沢一郎幹事長

は「まとまらないときは、多数決で決める」と早くも強行採

決を示唆しています。本来、国会運営ルールの変更は、十分

な時間をかけて全会派の合意ですすめるべきものです。残念

ながら、当初反対していた社民党も、小沢氏からの「選挙協

力」を口実とした恫喝的な脅しに屈して賛成の態度に変わっ

たといわれています。

民主党の改革案は５本の柱からなっていますが、もっとも注目を集めているのが「内閣法制局長官の

答弁禁止」です。内閣法制局長官は総理大臣の任命ですから、これまで政権に都合の良い解釈で憲法９

条の形骸化に利用されてきましたが、自衛隊の海外での武力行使や集団的自衛権については明確に「日

本国憲法下ではできない」と、９条の精神に沿った答弁をしてきました。

小沢氏は「アメリカとの共同歩調こそ、日本が世界平和に貢献するための最も合理的かつ効果的な方

策」（著書『日本改造計画』）との持論を持ち、「自衛隊はアフガン本土に派兵することができる」（『世

界』）と論文を発表。従来から「現憲法でも国連の活動であれば自衛隊の海外での武力行使が可能」と

述べており、内閣法制局長官の答弁に異議を唱えてきました。

小沢氏は自由党時代の２００３年５月には「内閣法制局設置

を廃止する法律案」を国会に提出しており、本気です。

昨年、私が国会傍聴していたとき、民主党がアフガン本土

への自衛隊派兵を求める「アフガン復興支援法案」を提案し、

自民党から憲法違反だと追求され「（政権を取ったら）政府

解釈を変える」と、答弁したときには我が耳を疑いましたが、

それが今、現実になってきています。その当時、参議院に参

考人として出席したペシャワール会の中村哲医師は「（民主

党案の）陸上自衛隊の派遣は有害無益、有害無益という言葉

が嫌いならば百害あって一利なし」と明快にアフガンのため

にならないと述べていました。 内閣法制局長官に代わって

大臣が答弁すれば「アフガンでの陸上自衛隊の活動も可能」

となり、アメリカ軍と一体となった戦争協力態勢ができあが

ります。憲法の条文を変えずに９条の精神を骨抜きにする究

極の解釈改憲です。また、鳩山首相も、「自衛軍の創設」や

「天皇元首化」などを盛り込んだ「新憲法提言」（０４年）

を発表し、中曽根康弘氏が中心の「新憲法制定議員同盟」の

顧問を務めているので、少しでも国民の監視が弱まると明文

改憲へも一気に突き進むおそれがあります。

民主党マニュフェストにあった「衆議院比例８０議席削

減」も気になるところです。週刊誌の記事にもありましたが、そうなれば「護憲」の共産党や社民党は

国会からいなくなるでしょう。

2009年 私の三大ニュース

① 水虫が治った

40年来のお友達だった、水虫が名児

耶さんからいただいた、怪しげな液

体で治った。瀬畑さんも治った。

② 定年退職

５月３日（憲法記念日）誕生日に６

３才で定年退職。寂しい老後になる

かと思ったが、時間があるため新し

い友人も大勢増えて遊びに大忙し。

③車にぶつけられた

青信号で横断歩道を歩いていて車に

はねられた。瞬間「轢かれたらキノ

コ採り行けない」と判断しボンネッ

トに飛び乗った。車は逃走、追いか

けて止めた。若い女の娘が泣きなが

ら謝ったので許した。２日後、ナメコ

採りに行った。

（スミマセン大事な紙面をこんなことに

・・・・渡辺）

（憲法で高校生と対話する９条の会の人たち）

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私たちのスローガン「平和でこそできる渓流釣り・山遊び」この精神で、改憲策動への警戒心を忘れ

ずに、新年も大いに遊びまくりましょう。（渡辺 政成・記）

突然キノコ採り １０月末、突然五味さんから「どこかキノコ採りに案内して」

と電話が入り、暇人の根上さんもお誘いして福島県甲子温泉付近

の山に出かけました。

２人ともお若くないので険しいコースを避けて、ブナ林をのん

びり散策。短時間でしたが、ブナハリタケ・ムキタケ・ウスヒラ

タケなど、まあまあの収穫でした。

新装開店の秘湯「大黒屋」の深くて大

きな湯船に浸かって、新甲子温泉の広場

で採ったばかりのキノコ料理で一杯やりました。そこに、東京から来たという、

ハイキング中の昔の娘さん集団がドッと襲来し、「天然のキノコなんて初めて

ーッ、美味しいね」と、ほとんど食べられてしまいました。でも、自然のすば

らしさを知ってもらい満足です。

新年会のお知らせ 昨年大好評だったので、今年もやることにしました。ぜひ参加して下さい。

日時―２０１０年２月６日（土）午後１時～

会場―根上 茂宅

西部池袋線石神井公園駅 南口から徒歩１５分 石神井郵便局そば

会費―２，０００円 肴１品持ち込み お酒もあると嬉しいね

参加―ご希望の方は、あらかじめ根上事務局員までご連絡下さい。

■会員の拡大― 会員数は現在７１人です。総会の時に、「９条」に相応しく

当面、９９人の会員にすることを確認しました。あと２８人、「渓流文庫」完成

式の２０１０年５月１日までに到達できたらいいですね。みなさんのお知り合いに

声をかけてみて下さい。

■ニュース原稿求― 今号は２人の会員さんが原稿を寄せて下さいました。待ち遠しくなるような、

楽しく、ためになる会報にしたいと思います。渓流や平和、憲法に関する原稿をお寄せ下さい。電話で

の情報だけでも良いですよ。

■財政支援も―「平和でなければ遊べない。カネが無ければニュースが出ない」皆さんからご協力い

ただいたカンパ、そろそろ底をつきそうです。ご協力をいただける方はこちらへ

郵便振り込み 記号１０３９０ 番号３６４３１７９１ 渡辺政成

それでは皆さん、良いお年を・・・２０１０年を希望の年に

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「渓流９条の会」会計報告

大変遅くなってしまいましたが、結成総会以降の会計報告をします

（2008年） 収入 支出 残金

4/15 繰越金 -680

カンパ（13人） 48,000 47,320

（2009年）

1/31 新年会費差引き残 25,000 72,320

5/20 毛針釣教室参加費差引き残 3,547 75,867

12/15 ハンコ・封筒など 4,900 70,967

ニュース作成・郵送費など（5号） 60,000 10,967

※ ニュースは毎回１００部くらい作成し、会員以外（カンパ協力者・行事にお手伝いいただい

た方、関係団体など）にも差し上げています

なお、今回は会員拡大や、文庫建設資金カンパをいただく都合上、150部作りました。ご希

望の方はご連絡下さい。

日常的な打ち合わせ会議費・交通費・通信費などは、全てボランティアで協力いただいてい

ます。

2009年 12月 18日現在の残金 １０，９６７円

※ 疑問な点や、ご批判がありましたら、遠慮無く申しつけて下さい

渓流９条の会事務局 渡辺 政成

「憲法くん」の松本ヒロさんと

松本ヒロさんは、社会派コント集団「ザ・ニュースペーパー」

を結成し１０年前からピン芸人として全国を駆け回っています。

ヒロさんは「お笑いスター誕生」で優勝したほどの実力お笑い芸

人です。ただネタが時の政府批判や天皇問題などが多く、テレビ

からはお声が掛かりません。永六輔さんがとても気に入っていて

先日は永さんのラジオ番組で得意のネタを披露。先輩に頼まれて

カレーの材料の「ジンサン（人参）」を探し回るネタは既に古典

の域に達しており、何度聞いても面白い。

ヒロさんお得意技は、憲法前文を丸暗記しての朗読と、一人芝居で「憲法くん」を演じることです。

日本国憲法のすばらしさを改めて認識させてくれます。今年の夏には会の世話人の我妻徳雄さんが、地

元の山形県米沢市にヒロさんを招いて憲法集会を持ち、参加者から大好評をいただいています。先日、

２年連続でヒロさんを交えて埼玉の９条の会のメンバーとの忘年会がもたれ、その時の写真です。

ヒロさんと渡辺

おまけの記事

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日本列島の中心部は森です

森からは、水が湧き出て渓流となります

渓流は、一年中、途切れることなく栄養をタップリ含んだきれいな水を流し続けています

その水は、イワナ・ヤマメをはじめとする魚介類を育て、田畑を潤します

渓流は日本列島に新鮮な血液を送り続ける「動脈」です

渓流は海の幸も育て、「森は海の恋人」という言葉に意義を挟む人はいません

私たちは、釣り、登山、沢登り、山菜・キノコ採りなどを通して渓流のすばらしさを知りました

このすばらしい渓流環境を維持し、そこで楽しむ行為は平和でこそできることです

（「渓流９条の会」結成呼びかけ文より）

こんな呼びかけに応えて、０８年２月、全国から５０人の渓流愛好家が結集して「渓流９条の会」（現

会員７１人）を立ち上げ、その時に「2010年 5月までに渓流文庫をつくる」ことが確認されました。

日本にはおよそ３万本の川が流れ、そのほとんどが渓流に端を発し、稲作を中心として庶民の祭りや

文化を育ててきました。しかし、この日本が誇る「渓流文化」全般に焦点をあてた施設はありませんで

した（おそらく、たぶん）。そこで、少し大げさですが「世界初」と思われる渓流関係の書籍や道具な

どを収める「渓流文庫」を作ることとしました。

主旨に賛同いただける方は、設立・運営費の寄付（カンパ）にご協力下さい。また、書籍や道具類の

提供（寄付）もお願いします。

文庫建設場所

■岩手県花巻市大迫町亀ケ森 21-28 「岩魚庵」敷地内の土塀

完成式 2010年５月１日正午～式典～交流会（時間無制限）

■ 寝具を持参頂ければ、茅葺きの古民家に宿泊できます（無料）

寄付金（カンパ）の方法

■郵便振り込み 加入者名（振込先）→ 渓流文庫

口座番号→ ００１６０－４－２７４７４０

展示物の提供について ご提供いただける方は事務局までご連絡を

■書籍・会報・資料・ビデオ（ＤＶＤ）・絵画・写真・釣り具・魚拓等々・・

■ 展示物は文庫に寄付して頂きます。著書をお持ちの方はサイン本の提供をお願いします。

「渓流９条の会」事務局

渡辺 政成 根上 茂

※このページはコピーして活用して下さい

（「渓流文庫」になる土蔵）

公開は毎年５月連休