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⼥優
野村真美さん⼈気ドラマ「渡る世間は⻤ばかり」の岡倉家4⼥・葉⼦役としてもおなじみの⼥優・野村真美
さん。世界を旅することが趣味だという、アクティブな⼀⾯を持つ野村さんは、写真だけでな
く何に対してもとても情熱的。“⼀⽣懸命に⽣きる姿”を写したいという強い思いを胸にいつもカメラを持ち歩いている野村さんに、写真への思いを存分に語っていただきました。
Beginning 出会い妹撮影会から時を経て 再び撮るときが来た
写真に興味を持ったのはいつごろですか?
はじめに写真を意識したのは20歳頃ですね。その頃仕事の関係もあって、フォトグラファーの⽅と友達になることが多かったんです。それで、撮った写真や現像しているところを⾒せてもらったり、カメラをいただいたりすることがあって、⾃然に写真への興
味がわいたんです。⼈に興味があったので、その頃は妹を撮って楽しんでいましたね。歳が離れていて、当時まだ⼩学校4〜5年だった妹にメイクをして、キャミソールを着せて、オーガンジーのショールをかけて、家の階段に寝そべらせて、モデルをさせたん
です(笑)。「⼿の位置はここ!」「リラックスして!」などと指⽰を出したりして撮っていたのをよく覚えています。
⼩学⽣の妹さんをとても⼤⼈っぽい雰囲気で撮ったのですね!
多分、私のグラビア写真好きが影響しているんだと思います。昔から⼥性が美しく撮られているのを⾒るのが好きで、中学⽣の頃
は漫画雑誌で漫画を読むより巻頭グラビアを⾒るのが好きだったんです(笑)。だから妹を撮ろうと思ったときも、ローズレッド
の⼝紅を引いて、ポーズをとらせて。そういうのがすごく楽しかったんですね。でも実は撮ったフィルムをなくしてしまって、現
像できてないんです! 妹にはあの写真⾒たかったな、なんて未だに⾔われます。私の頭にはファインダーからのぞいた絵が残ってますが、妹は撮られっぱなしで仕上がりを⾒られないままなんです。
それは残念でしたね。では、その頃から本格的に写真をはじめられたのですか?
いえ、写真への興味から妹や⼈を撮ったりもしていましたが、本格的にはじめたというわけではなかったんですね。旅が好きなの
で、旅先にカメラを持っていくこともあったんですが、どうも撮影をすることと、旅を楽しむことのバランスがうまくとれなかっ
たんです。それで、カメラは持って⾏かないと決めていたこともあって。
撮ることと、旅を楽しむことのバランスがとれないというのは?
現地でいいなと⼼を動かされた瞬間に「あ、写真撮ろう」とも思いますよね。そうなると、写真を撮ることに意識が集中してしま
い、⽬の前の感動をきちんと味わうことができなかったんです。素敵! の瞬間を味わうことと、素敵! の瞬間を写真に収めることは両⽴できないと感じました。それでカメラは持たないと決めたんです。だからずっと⻑い間、記念写真程度でしか写真を楽し
んではいなかったですね。でも、去年の秋頃あるフォトグラファーの⽅のパーティーに参加したことがきっかけで、ちゃんと撮っ
てみようと思ったんです。
その撮ろうと思ったきっかけを具体的に教えていただけますか?
簡単に⾔うと“撮るべきだ”と強く勧められたからです。パーティーでお会いしたフォトグラファーさんに今度アフリカへ⾏くんですとお話をしたんです。そしたら、アフリカへ⾏くなら是⾮カメラを持って⾏きなさい!と⾔われて。それも2⼈のフォトグラファーさんにです。とても強く⾔われたので、ああ、これだけ⾔うってことは、写真を撮るという流れが私に来ているのかもしれな
いと思いました。それでCOOLPIXをアフリカへ持って⾏くことにしたんです。
Pleasure 楽しみ写真と向き合うことで ⾃分を知る
久しぶりに写真を撮ることを意識しながらの旅はいかがでしたか?
そうですね、やはりこの瞬間を味わい損ねる! と思ってしまい、カメラを取り出すことを躊躇した場⾯もあったんですが、それでも撮影モードに切り替えることに慣れてきたら、撮ることも旅も⼗分に楽しめました。
アフリカの旅で出会った被写体で特に印象に残ったものはなんでしたか?
いろいろありますが、朝⾷のときに私のオレンジジュースのコップの中に⼊ってしまった蜂ですね(Photo's作品紹介の1番の写真)。「あっコップの中に何か⼊った」と思って⾒てみたら、蜂だったんです。よくよく⾒ると、ジュースの⽔⾯を波⽴たせて、
溺れまいとして必死でもがいていたんです。それを⾒た瞬間に、これを撮りたい!と、とても強く思いました。
⼀⾒、⾊合いがかわいらしくてキュートな写真なのかなと思いますが、よく⾒ると蜂が⽣きようともがいているわけですね。
そうなんです。私の中では「⽣と死の狭間」っていう題名がついています(笑)。蜂を⾒た瞬間、本当に⼀⽣懸命に⽣きようとも
がいていて、⼼を打たれたんですね。ギリギリの状況で⽣きようとしている姿に、とても感じるものがあって、私はこういうもの
が撮りたいんだと思ったんです。もちろん撮影したあと、すぐに蜂を助けましたけどね。
talk! talk! talk! ⼥優・野村真美さん
プロフィール
のむらまみ。1964年神奈川県⽣まれ。1985年にドラマ「ママ達が戦争を始めた!!」(⽇本テレビ系)でデビュー。以降、数々のドラマ、映画、舞台で活躍している。また、旅や登⼭が趣味の⾏動派。カラーセラピーライセンス資格を持つ。
主なドラマに「花らんまん」(⽇本テレビ系)「渡る世間は⻤ばかり」シリーズ「ガッコの先⽣」(TBS系)「忠⾂蔵 瑤泉院の陰謀」(テレビ東京系)「警視庁捜査⼀課9係」(テレビ朝⽇系)など。その他、⼟曜ワイド劇場や⽉曜、⽔曜ミステリーにも多数出演。主な映画に「吉原炎上」(五社英雄監督)「岸和⽥少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説」(⽵内⼒監督)「⼦宮の記憶」(若松節朗監督)など。
主な舞台に「宮本武蔵」「忠⾂蔵」(共に⽯井ふくこ演出)など。
4⽉から「渡る世間は⻤ばかり」第9シリーズが放送予定。
撮りたいテーマに気づいたのですね。
はい。写真が⾯⽩いなと感じるのは、その⼈となりが出ることですね。⼭が好
きな⼈は⼭を撮り、海が好きな⼈は海を、⼈が好きな⼈を撮るといったよう
に、好きなものを撮るわけじゃないですか。だから、何を撮るかによって、⾃
分が何に惹かれ、何に感じるのかがわかる。私の場合は、たとえば汗をかいて
⼀⽣懸命⽣きている姿とか、⽣命の息吹みたいなものが感じられたとき、魂の
叫びがあるようなもの、パッションがあるものに出会ったときにシャッターを
押したくなるんです。
野村さんの外⾒的な印象からは、意外なテーマのように思えます。
⾃分でも驚きました。真剣に写真と向き合うことで、⾃分が何に感じるか、よ
り鮮明にわかりましたね。
なぜそういうものに⾃分がひかれるのか考えたことはありますか?
多分、私⾃⾝が⼦供の頃から逆境を乗り越えてきたというのが⼤きいと思うんです。いろいろなことがあったのですが、受け⼊
れ、⽴ち向かって⽣きてきたので、そういった姿が出会った⼈や⽬の前の光景に⾒えると、⼼が呼応するんだと思うんです。たと
えば、ハワイの美しい海を⾒たとき、とても感動しましたが撮りたいとは思わなかったんです。でも、発展途上国で出会った、必
死に⽣きている⼈たちには撮りたいと、⼼を動かされました。やはり、⾃分が本当に撮りたいものっていうのは、⾃分が⽣きてき
た経験、感じてきたものが影響する気がします。
写真を撮るときに⼤切にしていることはありますか?
そうですね、被写体に対して強い気持ちを持ってシャッターを押すということですね。写真は撮る⼈の⼼を写し出すものだと思う
ので、やはり撮る側の気持ちが⼊っていないと意味がないし、いい写真とは思えないんです。でも私の場合、写真を撮るときだけ
じゃなくて、多分何をするにも熱く取り組むタイプなのかな……(笑)。
Photo's 作品紹介カメラと巡ったアフリカ旅での写真たち
Future これから写真は世界を広げる 新しい扉
写真をはじめたことで、何か⾃分の中で変わったことはありますか?
カメラは常に持ち歩いているので、どこかでいいものに出会えないかなという意識は頭の中にいつもあるんですよね。だから、景
⾊もさらっと⾒るのではなく、もう⼀歩踏み込んで⾒てみようと思うようになりました。でも、都会だと私の撮りたい“⼀⽣懸命今を⽣きている姿”を感じられるものになかなか出会えないですね。
写真の魅⼒は何だと思いますか?
⾃分を知ることができる、新しい⾃分との出会いをもたらしてくれるところが魅⼒的だと思います。⽣きていく中で、⾃分を知り
たいと思う気持ちは誰しも持っているものだと思うんです。⾃分を知ることは、他⼈を知ることにもつながり、それが結果的に⼈
間的成⻑になる。写真は⾃分を成⻑させてくれるもののひとつですね。
なるほど。写真は⾃分が成⻑していくためのひとつのツールでもあるわけですね。
そうですね。旅が好きだということも同じだと思うんです。旅をすることでも、⾃分を知ること
ができる。⽇本にいてもテレビやさまざまなメディアで世界中のことを知ることはできますが、
私は⾃分の⾝をもって知りたいんですね。世界を体感したい、より深くのことを五感を使って感
じたいと思うんです。⾒て、聞いて、匂いをかいで、⾷べて、触って、⼈とコミュニケーション
をとって。⾃分に与えられた限りある時間の中で世界のいろいろな場所へ⾏って、⽂化から、宗
教から、⼈から、芸術から、⼟から、何でもできるだけ感じたいんです。それが楽しいし、⾃分
を⼤きくしてくれると感じるんです。これからは旅に写真を合わせて、楽しんでいけたらいいで
すね。
写真というものは野村さんにとってどんな存在だと思われますか?
写真は簡単に⾔うと“新しい扉”だと思うんです。新しい⾃分との出会いや、世界を広げてくれるものですね。
これから写真で挑戦してみたいことはありますか?
⼀眼レフカメラで撮ることにも挑戦してみたいですね。⾃分の予感なのか願望なのかわかりませ
んが、私の頭の中に写真展をしているイメージがあるんです(笑)。なんとなくそういった絵が
浮かぶんですね。いろいろな形でこれからも写真を楽しんでいきたいと思います。
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