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Ⅲ 質疑応答(Q&A)集
≪質疑応答(Q&A)集 目次≫
1 共通事項
Q1 出納員
1-1「出納員不在時の事務処理」 ······································· 共通事項 1
1-2「出納員不在時の支払証の交付(1)」 ································ 共通事項 1
1-3「出納員不在時の支払証の交付(2)」 ································ 共通事項 1
1-4「出納員の任命手続き」 ··········································· 共通事項 2
1-5「出納員の解任手続き」 ··········································· 共通事項 3
1-6「出納員交替のときの手続き(1)」 ·································· 共通事項 6
1-7「出納員交替のときの手続き(2)」 ·································· 共通事項 6
1-8「出納員不在時の現金の引継ぎ」 ··································· 共通事項 7
Q2 経理員
2-1「経理員の任免手続き」 ··········································· 共通事項 7
2-2「経理員が出納員に任命された場合の手続き」 ······················· 共通事項 7
Q3 現金取扱員
3-1「現金取扱員の任免手続き」 ······································· 共通事項 8
3-2「現金取扱員が出納員に任命された場合の手続き」 ··················· 共通事項 9
3-3「現金取扱員の職名の変更」 ······································· 共通事項 9
Q4 口座振替
4-1「口座振替払いの支払不能の場合の処理」 ··························· 共通事項 10
Q5 送金通知書
5-1「送金通知書が債権者に届かない場合」 ····························· 共通事項 12
5-2「送金通知書の再発行」 ··········································· 共通事項 12
Q6 支払証
6-1「支払証用紙の交付」 ············································· 共通事項 13
Q7 債権者登録(変更)
7-1「債権者登録されていない債権者への支払い」 ······················· 共通事項 13
Q8 システム
8-1「支払証が出力されていない場合」 ································· 共通事項 13
8-2「更正処理ができる時期」 ········································· 共通事項 14
8-3「更正を誤った場合の処理」 ······································· 共通事項 14
8-4「支出負担行為の変更額を誤って入力した場合」 ····················· 共通事項 14
8-5「支出負担行為日の訂正」 ········································· 共通事項 14
8-6「異なる支出負担行為から支出命令をした場合」 ····················· 共通事項 15
8-7「資金前渡の精算」 ··············································· 共通事項 16
8-8「賃金を支払う場合の支払証の金額」 ······························· 共通事項 16
Q9 資金管理
9-1「支払限度額超過」 ··············································· 共通事項 16
2 歳入
Q1 通則
1-1「調定日について」 ··················································· 歳入 1
1-2「歳入科目の新設」 ··················································· 歳入 1
1-3「納入通知書と納付書の違い」 ········································· 歳入 1
1―4「納期限の指定」 ····················································· 歳入 2
1-5「指定金融機関へ払い込む期日の『即日又は翌日』の意味」 ··············· 歳入 2
Q2 所属年度
2-1「複数年度にわたる使用料の所属年度」 ································· 歳入 3
2-2「出納員が3月に受領し指定金融機関へ4月に払い込んだ場合の所属年度」 ·· 歳入 3
2-3「延滞金の所属年度」 ················································· 歳入 3
2-4「預金利子の所属年度」 ··············································· 歳入 3
2-5「私用電話料の所属年度」 ············································· 歳入 3
Q3 収入証紙
3-1「証紙の消印方法」 ··················································· 歳入 4
3-2「証紙の消印を誤った場合等」 ········································· 歳入 4
3-3「破損した証紙、既に消印された証紙」 ································· 歳入 5
3-4「貼付された証紙の額が手数料の額より多い場合」 ······················· 歳入 5
3-5「証紙収入の場合『収入の内容を示す関係書類』とは何か」 ··············· 歳入 5
3-6「証紙の売りさばき場所」 ············································· 歳入 5
3-7「証紙代金の還付」 ··················································· 歳入 6
3 歳出
Q1 支出通則
1-1「支出負担行為決議書の日付」 ········································· 歳出 1
1-2「請求者と異なった名義人口座への振り込み」 ··························· 歳出 1
1-3「法人が登録されていない印鑑を使用した場合」 ························· 歳出 2
1-4「契約単価より安い価格の請求書」 ····································· 歳出 2
1-5「物品の検認日前の日付の請求書」 ····································· 歳出 2
1-6「見積書、請求書の宛名」 ············································· 歳出 3
1-7「部分払」 ··························································· 歳出 3
1-8「検査等の履行確認が4月になった場合」 ······························· 歳出 3
1-9「源泉徴収所得税の取扱い」 ··········································· 歳出 3
1-10「自動車重量税印紙の購入」 ··········································· 歳出 4
1-11「出張時における有料道路の通行料及び駐車料金」 ······················· 歳出 4
1-12「廃棄物処理の支出科目について」 ····································· 歳出 5
1-13「緊急支払について」 ················································· 歳出 5
Q2 支出科目
【01報酬】
2-1「審議会への出席と報酬の支給」 ······································· 歳出 7
2-2「非常勤職員の報酬の算定方法」 ······································· 歳出 7
【04共済費】
2-3「社会保険の加入について」 ··········································· 歳出 8
2-4「労働保険料の翌年度への充当」 ······································· 歳出 8
2-5「非常勤職員の社会保険料」 ··········································· 歳出 9
【07賃金】
2-6「欠勤した場合の賃金の減額」 ········································· 歳出 9
2-7「賃金を追給した場合の年末調整」 ····································· 歳出 10
2-8「委任による賃金の支払」 ············································· 歳出 10
【08報償費】
2-9「図書カード購入の支出科目」 ········································· 歳出 10
2-10「研修会講師に対する謝礼等」 ········································· 歳出 10
2-11「民家の水道を利用した場合の支出科目」 ······························· 歳出 11
【11需用費(修繕料)】
2-12「体育館の屋根の塗り替え費用の支出科目」 ····························· 歳出 11
【11需用費・14使用料及び賃借料】
2-13「ソフトウェア購入費用の支出科目」 ··································· 歳出 11
【13委託料】
2-14「テレビ放送料の支出科目」 ··········································· 歳出 12
2-15「庁舎移転に要する経費の支出科目」 ··································· 歳出 12
2-16「ポスター作成に要する経費の支出科目」 ······························· 歳出 12
【15工事請負費】
2-17「債務負担行為による契約を締結した場合の支払方法」 ··················· 歳出 13
【19負担金、補助及び交付金】
2-18「研修会の資料代、参加費等の支出科目」 ······························· 歳出 14
2-19「既に完了した事業にかかる補助金交付の可否」 ························· 歳出 14
Q3 支出の種類
【資金前渡(常時資金)】
3-1「常時資金として前渡できる経費」 ····································· 歳出 15
3-2「常時資金の限度額」 ················································· 歳出 15
3―3「常時資金の節間流用について」 ······································· 歳出 15
3-4「前渡職員の口座の名義変更について」 ································· 歳出 16
4 契約
Q1 契約通則
1-1「契約の相手方である法人の代表者の変更」 ····························· 契約 1
1-2「代表取締役でない者を相手方とする契約」 ····························· 契約 1
1-3「契約期間の遡及の可否」 ············································· 契約 1
1-4「契約における『申込』と『承諾』の関係」 ····························· 契約 2
Q2 契約の種類
2-1「支出科目と『契約の種類』との関係」 ································· 契約 3
Q3 契約の方式
3-1「随意契約のできる金額要件とその他の要件との関係」 ··················· 契約 3
3-2「同一価格の見積書が提出された場合」 ································· 契約 3
3-3「規格の異なる物品の見積合わせ」 ····································· 契約 4
Q4 単価契約
4-1「複数業者との物品購入単価契約」 ····································· 契約 4
Q5 最低制限価格
5-1「随意契約における最低制限価格」 ····································· 契約 4
Q6 入札
6-1「ケタ間違いと思われる入札書」 ······································· 契約 5
Q7 履行確認
7-1「検認者が異動になった場合の検認表示」 ······························· 契約 5
7-2「公共料金の検認」 ··················································· 契約 6
Q8 履行確認と確定の時期
8-1「委託料の確定について」 ············································· 契約 6
【法令等の略称】
地方自治法 :自治法
地方自治法施行令 :自治令
高知県会計規則 :会計規則
高知県契約規則 :契約規則
高知県会計規則の施行について(依命通達):会計規則の施行について(依命通達)
高知県契約規則の施行について(依命通達):契約規則の施行について(依命通達)
Q&A 共通事項-1-
1 共通事項
Q1 出納員
1-1「出納員不在時の事務処理」
質
問
出納員が不在の場合の事務処理はどうすればよいか。
回
答
1 副出納員を置いている出先機関にあっては、会計規則第5条第3項の規定及び会計規則の施行に
ついて(依命通達)第1.5.(1)により、出納員に事故があるときは(出張、病気、その他の理由に
より事務を行うことができない場合)、副出納員が当該出納員に代わり、その権限に属する事務(支
出命令の確認入力等)を処理することができます。この場合、出納員に代わって行ったことを明確
にするため、出納員の印を押印する欄に、副出納員が押印をした上で、「代」と記載します。
なお、出納員が欠けた場合(休職、停職、免職、退職)は、副出納員を、辞令により出納員に任
命します。この場合、副出納員の解任の手続きは不要です。
2 経理員を置いている出先機関にあっては、出納員が行うべき事務(支出命令の確認入力等)につ
いては、経理員が指示を受けて行う支払証の押印・交付を除き、出納員不在の場合は行うことがで
きませんので、必要があれば、出納員の任命の手続きを行ってください。
3 出納員が、緊急な出張や病気休暇又は特別休暇等で不在となることがあらかじめ判明していなか
った場合又は緊急やむを得ない事態で不在となった場合は、10日間(土曜日、日曜日、祝日等の休日
を含む連続する10日間)を限度として出先機関の長が出納員を任命することができます。
ただし、任命することができる者の範囲が限定されていますので、会計規則の施行について(依
命通達)により確認する必要があります。また、任命できる期間が限定されていますので、出納員
が不在となる期間が10日間を超えることが予想される場合は、辞令による任命の手続きを併せて行
う必要があります。
4 経理員又は現金取扱員が出納員に任命された場合には、それぞれ経理員又は現金取扱員の解任の
手続きが必要です。ただし、出先機関の長に出納員を任命された場合の解任の手続きは不要です。
※任命又は解任の手続きについては、Q&A「出納員の任命手続き」、「出納員の解任手続き」を参
照してください。
1-2「出納員不在時の支払証の交付(1)」
質
問
出納員が不在の場合、経理員による支払証への押印及び交付はできるか。
回
答
経理員を置いている出先機関にあっては、会計規則第 53条第2項の規定及び会計規則の施行につい
て(依命通達)第3.9により、特に必要があると認めるときは、経理員が出納員の指示に基づいて支
払証への押印及び交付を行うことができます。出納員が休暇又は旅行等により直接その事務に従事で
きないこととなる場合にあっても、出納員があらかじめ行う支出の決定や支出命令確認入力をもって、
経理員に指示したものとみなし、これを行わせることができます。
1-3「出納員不在時の支払証の交付(2)」
質
問
出納員が不在の場合、副出納員による支払証への押印及び交付はできるか。
また、副出納員による支払証発行管理簿の確認及び出納員確認印欄への押印はできるか。
回
答
Q1-2と同様に、副出納員による支払証への押印及び交付はできます。この場合、出納員の指示
に基づく副出納員の立場で、押印及び交付をすることになります。
出納員に事故があるとき(出張、病気、その他の理由により事務を行うことができない場合)は、
副出納員が当該出納員に代わり、出納員の立場で、支払証発行管理簿の確認及び出納員確認印欄への
押印ができます。
この場合、出納員に代わって行ったことを明確にするため、出納員確認印欄に、押印をした上で、
「代」と記載します。
Q&A 共通事項-2-
Q1 出納員
1-4「出納員の任命手続き」
質
問
出納員の任命には、どのような手続きが必要か。
回
答
出納員の任命は、会計規則第4条による充て職を原則としており、手続きは不要ですが、次の場合は手
続きが必要です。
1 充て職の定めのない場合、充て職の出納員の不在となる期間が10日間を超えることがあらかじめ判明
している場合又は副出納員を置く出先機関において出納員が欠けた場合。 ※辞令による任命
(1) 出納員の任命
次の書類を主管課を通じて会計管理課(資金・国費担当)に提出してください。
・出納員の任命についての内申書(様式例は4ページの1を参照してください。)
・主管課の内申書
(2) 事務引継及び引継書の作成
作成された出納員事務引継書(会計規則第2号様式及び第2号様式の添付書類。以下「事務引継書」
という。)については、副本を会計管理課(資金・国費担当)に提出してください。
(3) 取扱店(銀行)への通知
次の書類を取扱店に提出してください。
・出納員異動(新設・廃止)通知書(規則第3号様式)
・印鑑票(会計規則の施行について(依命通達)別表第2)
(4) 副出納員、経理員又は現金取扱員の解任手続き
ア 副出納員が出納員に任命された場合、解任の手続きは不要です。
イ 出納員に任命された者が経理員であった場合は解任し、次の書類を会計管理課(資金・国費担
当)に提出してください。
・ 経理員異動報告書(会計規則の施行について(依命通達)別表第1)
ウ 出納員に任命された者が現金取扱員であった場合は、現金取扱員の解任の手続きを行ってくだ
さい。(解任の手続きについては、Q&A「現金取扱員の任免手続き」を参照してください。)
2 緊急な出張や病気休暇又は特別休暇等で不在となることがあらかじめ判明していなかった場合又は緊
急やむを得ない事態で不在となった場合。(10日間限度。副出納員を置く出先機関を除く。)※出先機
関の長が任命を専決
(1) 出納員の任命
伺いにより決定し、本人へは口頭で通知します。また、会計管理課(資金・国費担当)に文書で報
告してください。(報告の様式例は4ページの2を参照してください。)
(注意)次のような分断した任命はできません。
(2) 事務引継
事務引継は、口頭で可能です。(事務引継書の作成並びに帳簿の締め切り及び押印は不要です。)
(3) 取扱店(銀行)への通知
次の書類を取扱店に提出してください。
・出納員異動(新設・廃止)通知書(規則第3号様式)
・印鑑票(会計規則の施行について(依命通達)別表第2)
(4) 経理員又は現金取扱員の解任手続き
出先機関の長に出納員を任命された者が経理員又は現金取扱員であった場合、会計規則の規定によ
り、出納員に任命された期間については解任されたものとして取り扱われますので、手続きは不要で
す。この場合、経理員又は現金取扱員としてではなく、出納員として事務を行うこととなりますので、
間違いのないようにしてください。
Q&A 共通事項-3-
Q1 出納員
1-5「出納員の解任手続き」
質
問
出納員の解任には、どのような手続きが必要か。
回
答
解任にあたっては、次の事務処理が必要です。
1 辞令により任命された出納員(Q1-4の1による任命)を解任する場合 ※辞令による解任
(1) 出納員の解任
次の書類を主管課を通じて会計管理課(資金・国費担当)に提出してください。
・出納員の解任についての内申書(様式例は5ページの3を参照してください。)
・主管課の内申書
(2) 事務引継及び引継書の作成
作成された事務引継書については、副本を会計管理課(資金・国費担当)に提出してください。
(3) 取扱店(銀行)への通知
次の書類を取扱店(銀行)に提出してください。
・出納員異動(新設・廃止)通知書(会計規則第3号様式)
・印鑑票(会計規則の施行について(依命通達)別表第2)
(4) 副出納員、経理員又は現金取扱員の任命手続き
ア 出納員に任命されていた者が副出納員であった場合、充て職により副出納員に任命されます。
イ 出納員に任命されたことにより経理員を解任された職員を再度経理員として任命した場合は、
次の書類を会計管理課(資金・国費担当)に提出してください。
・経理員異動報告書(会計規則の施行について(依命通達)別表第1)
ウ 解任されていた現金取扱員については、再度任命の手続きを行ってください。
2 出先機関の長に任命された出納員(Q1-4の2による任命)を解任する場合 ※出先機関の長が解任
(1) 出納員の解任
伺いにより解任し、本人へは口頭で通知します。また、会計管理課(資金・国費担当)に文書で報
告してください。(様式例は、5ページの4を参照してください。)
期間を限定して任命している場合は事務処理は不要ですが、任命期間が満了するまでに解任しなけ
ればならなくなった場合は、伺いにより解任し、会計管理課(資金・国費担当)に文書で報告するこ
ととなります。(様式例は前述のとおり。)
(2) 事務引継及び引継書の作成
作成された事務引継書については、副本を会計管理課(資金・国費担当)に提出してください。(口
頭で行うことができる場合があります。Q&A「出納員交替のときの手続き(1)」を参照してくださ
い。)
(3) 取扱店(銀行)への通知
次の書類を取扱店(銀行)に提出してください。
・出納員異動(新設・廃止)通知書(会計規則第3号様式)
・印鑑票(会計規則の施行について(依命通達)別表第2)
(4) 経理員又は現金取扱員の任命手続き
出納員に任命されていた者が経理員又は現金取扱員であった場合、会計規則の規定により、経理員
又は現金取扱員に再度任命されたものとして取り扱いますので、手続きは不要です。
Q&A 共通事項-4-
(様式例)
1. 辞令による任命の場合の内申書
第 号
年 月 日
高知県会計管理者 様
(主管課経由)
出先機関長 印
出納員の任命について(内申)
○○事務所出納員について、下記のとおり任命してくださるようお願いします。
記
1 職氏名
職名及び氏名
2 任命期間(任命日)
平成 年 月 日~平成 年 月 日(平成 年 月 日)
3 任命理由
出納員○○○○が○月○日から○日まで出張(研修)のため不在となるが、当該期間中に
支出の決定及び確認入力を行う必要があるため。
出納員○○○○が○月○日傷病のため入院したが、入院期間が長期となる見込みのため。
2.出先機関の長が出納員を任命した場合の報告書
第 号
年 月 日
高知県会計管理者 様
出先機関長 印
会計規則第4条第3項ただし書きの規定による出納員の任命について(内申)
出納員○○○○不在のため、会計規則第4条第3項ただし書きの規定により下記のとおり出納
員を任命しましたので報告します。
記
1 職氏名
職名及び氏名
2 任命期間(任命日)
平成 年 月 日~平成 年 月 日(平成 年 月 日)
3 任命理由
出納員○○○○が、○月○日から入院しており不在だが、○月分電話料の支払期限が○月
○日となっており、支出の決定及び確認入力を行う必要があるため。
出納員○○○○が、○月○日から○日まで特別休暇により不在だが、○月○日が支払期限
の支払いがあり、支出の決定及び確認入力を行う必要があるため。
Q&A 共通事項-5-
3. 辞令により任命された出納員を解任する場合の内申書
第 号
年 月 日
高知県会計管理者 様
(主管課経由)
出先機関長 印
出納員の解任について(内申)
○○事務所出納員について、下記のとおり解任してくださるようお願いします。
記
1 職氏名
職名及び氏名
2 解任日
平成 年 月 日
3 解任理由
会計規則第4条第3項の規定による充て職の出納員○○○○が○月○日に退院し、○月○
日から職場復帰となるため。
4. 出先機関の長に任命された出納員を解任した場合の報告書
第 号
年 月 日
高知県会計管理者 様
出先機関長 印
会計規則第4条第3項ただし書きの規定による出納員の解任について(内申)
○月○日任命した出納員について、下記のとおり解任しましたので報告します。
記
1 職氏名
職名及び氏名
2 解任日
平成 年 月 日
3 解任理由
会計規則第4条第3項の規定による充て職の出納員○○○○が○月○日に退院し、○月○
日から職場復帰となるため。
任命日から 10日が経過したため。
Q&A 共通事項-6-
Q1 出納員
1-6「出納員交替のときの手続き(1)」
質
問
出先機関の長に任命された出納員が解任される場合の事務引継は、どのように行えばよいのか。
回
答
1 出先機関の長に任命された出納員(B)の前任者である出納員(A)と、後任者である出納員が同一の
者(A)である場合
A(充て職又は辞令による) B(出先機関の長の任命による) A(充て職又は辞令による)
・BからAへの事務引継は、口頭で可能。(帳簿の締切り及び押印並びに事務引継書の作成は不要です
が、BからAへの文書による報告が必要です。報告は事務引継書又はこれに準じた様式によってくだ
さい)
・取扱店(銀行)への通知が必要。
2 出先機関の長に任命された出納員(B)の前任者である出納員(A)と、後任者である出納員が別の者
(C)である場合
A(充て職又は辞令による) B(出先機関の長の任命による) C(充て職又は辞令による)
・BからCへの事務引継は、口頭では不可。(帳簿の締め切り及び押印並びに事務引継書の作成が必要)
事務引継書の副本を、会計管理課(資金・国費担当)に送付すること。
事務引継書における前任者の欄;B
〃 後任者の欄;C
・取扱店(銀行)への通知が必要。
3 出先機関の長に任命された出納員(B)が、引き続き充て職又は辞令により任命された場合
A(充て職又は辞令による) B(出先機関の長の任命による) B(充て職又は辞令による)
・BからBへの事務引継は、口頭では不可。(帳簿の締め切り及び押印並びに事務引継書の作成が必要)
事務引継書の副本を、会計管理課(資金・国費担当)に送付すること。
事務引継書における前任者の欄;B
〃 後任者の欄;B
・取扱店(銀行)への通知は不要。
1-7「出納員交替のときの手続き(2)」
質
問
出納員に人事異動があった場合は、どうすればよいか。
回
答
1 充て職の出納員が人事異動となった場合
任命又は解任の手続きは不要ですが、下記の手続きが必要です。
2 充て職でない出納員が人事異動となった場合
前任者の解任の手続き及び後任者の任命の手続きのほか、下記の手続きが必要です。(任命又は解任の
手続きについては、Q&A「出納員の任命手続き」、「出納員の解任手続き」を参照してください。)
(1) 事務引継及び引継書の作成
作成された事務引継書については、副本を会計管理課(資金・国費担当)に提出してください。
(2) 取扱店(銀行)への通知
・出納員異動(新設・廃止)通知書(会計規則第3号様式)
・印鑑票(会計規則の施行について(依命通達)別表第2)
Q&A 共通事項-7-
Q1 出納員
1-8「出納員不在時の現金の引継ぎ」
質
問
出納員不在時に現金取扱員が収納したが、銀行の営業時間終了後のときなど、即日払い込みができず、翌
日現金取扱員が不在となるため、在勤した出納員に引継ぎができない場合の事務処理はどうすればよいか。
回
答
会計規則の施行について(依命通達)第2.8.(5)ただし書きにより、所属長の指名する立会人のも
とで、現金取扱員は口頭連絡により出納員に当該現金を引継ぐとともに安全に保管し、翌日出納員が払い
込むこととしてください。
(例)銀行の営業時間終了後のため、払い込みができない場合
[納付のあった日] A [翌 日]B
出納員不在 現金取扱員不在
納入者 現金取扱員 出納員 出納員 指定金融機関等
[15:00以降現金の納付] 【口頭連絡で引継】 [払い込む]
所属長の指名する立会人
*現金出納簿への記入の仕方
・A[現金取扱員の現金出納簿]・・・「○○立会のもと口頭連絡により出納員△△へ引継」
・B[出納員の現金出納簿]・・・・「*月*日(口頭連絡で引継ぎを受けた日)現金取扱員
◇◇より○○立会のもと口頭連絡により引継」
Q2 経理員
2-1「経理員の任免手続き」
質
問
経理員の任命又は解任には、どのような手続きが必要か。
回
答
経理員は、出先機関の長が任命することができます。
任命できる人数は、3名以内(これにより難い場合は、会計管理者にあらかじめ協議しなければなりませ
ん。)であり、そのうち1名については、依命通達に規定する者でなければなりません。
任命又は解任は、伺いによって行い、本人には口頭で通知してください。
また、次の書類を会計管理課(資金・国費担当)に提出してください。
・経理員異動報告書(会計規則の施行について(依命通達)別表第1)
2-2「経理員が出納員に任命された場合の手続き」
質
問
経理員が出納員に任命された場合、経理員の任命又は解任の手続きは必要か。
回
答
1 出納員に任ずる辞令の交付を受けた場合
経理員の解任の手続きが必要です。伺いにより解任し、本人へ口頭で通知し、次の書類を会計管理課(資
金・国費担当)に提出してください。
・経理員異動報告書(会計規則の施行について(依命通達)別表第1)
2 上記1で任ずる期間が終了した場合で、出納員を免ずる辞令の交付を受けたとき
経理員の任命の手続きが必要です。伺いにより任命し、本人へ口頭で通知し、次の書類を会計管理課(資
金・国費担当)に提出してください。
・経理員異動報告書(会計規則の施行について(依命通達)別表第1)
* 出先機関の長に出納員を任命された場合又は任命後解任された場合は、手続きは不要です。ただし、
出先機関の長に任命された出納員が、引き続き辞令により出納員に任命された場合は、辞令による任命
の前日で解任の手続きを行う必要があります。
Q&A 共通事項-8-
Q3 現金取扱員
3-1「現金取扱員の任免手続き」
質
問
現金取扱員の任命又は解任にはどのような手続きが必要か。
回
答
次の書類を主管課を通じて会計管理課(資金・国費担当)に提出してください。ただし、県税事務所及
び税務課の充て職の現金取扱員については、手続きは不要です。
1 任命の場合
・現金取扱員の任命についての内申書(様式例は次のページ)
・主管課の内申書
2 解任の場合
・現金取扱員の解任についての内申書
・現金取扱員証(紛失の場合は、紛失届を提出)
・主管課の内申書
(様式例)
1 課の場合
第 号
年 月 日
高知県会計管理者 様
執行機関長 印
現金取扱員の任免について(内申)
○○課現金取扱員について、下記のとおり任命(解任)してくださるようお願いします。
記
任命・解任の別 年 月 日 職 名 氏 名
*添付書類
解任・・・交付済みの現金取扱員証
2 出先機関の場合
第 号
年 月 日
高知県会計管理者 様
(主管課経由)
出先機関長 印
現金取扱員の任免について(内申)
○○事務所現金取扱員について、下記のとおり任命(解任)してくださるようお願いします。
記
任命・解任の別 年 月 日 職 名 氏 名
*添付書類
解任・・・交付済みの現金取扱員証
Q&A 共通事項-9-
Q3 現金取扱員
3-2「現金取扱員が出納員に任命された場合の手続き」
質
問
現金取扱員が出納員に任命された場合、現金取扱員の任命又は解任の手続きは必要か。
回
答
現金取扱員が出納員に任命された場合は、現金取扱員の解任の手続きが必要です。(任命された期間中
は、出納員の職名で現金受領を行うことになります。)
また、出納員を解任された場合は、再度現金取扱員の任命の手続きを行ってください。
県税事務所及び税務課の充て職の現金取扱員については、手続きは不要です。
3-3「現金取扱員の職名の変更」
質
問
現金取扱員の職名が変更になった場合は、どのような手続きが必要か。
回
答
現金取扱員証に記載されている職名を訂正しますので、現金取扱員証を添えて文書で提出してください。
Q&A 共通事項-10-
Q4 口座振替
4-1「口座振替払いの支払不能の場合の処理」
質
問
会計管理課(資金・国費担当)から支払不能の連絡があったが、どういう処理をすればよいか。
回
答
支払不能は、支出命令のときに指定した振込先(金融機関名、預金種別、口座番号、口座名義人)が実
際の口座と違う場合に起こります。支払不能があった場合、振込先の金融機関から指定金融機関に連絡が
あり、指定金融機関から会計管理課(資金・国費担当)にその報告があります。
会計管理課(資金・国費担当)から支払不能の連絡を受けたときは、次により直ちに処理してください。
支出命令の訂正は、誤りの内容が軽微だと判断できるものに限って行う処理です。債権者や受領者(口
座名義人)が変更になるような重要な誤りの場合は、支出命令を取り消し、改めて支出命令を行う必要が
あります。
1 支出命令の訂正
支出命令の訂正を行うには、出先機関では出納員に、本庁では会計管理課(会計支援担当)に次の書類
を提出し審査を受けます。支払不能の連絡があったときには、直ちに処理をしてください。
① 支出命令訂正決議書(会計規則の施行について(依命通達)別表第7)
② 支出命令訂正通知書の押印前のもの (同通達別表第8)
③ もとの支出命令書(添付書類を含む)
④ 請求者から提出された振込口座訂正の文書((b)のとき)
⑤ 債権者登録変更申請書(特定債権者以外の場合)
(特定債権者の場合は、変更処理後、支出命令訂正決議書の「訂正理由及び処理結果」欄に○/△(日付)
債権者登録変更済みと記入する)
<①、②の記載上の注意>
「執行済」欄は全項目について、「訂正」欄は訂正する項目についてのみ記入すること。「訂正理由」
は誤りの原因を記入すること。
Q&A 共通事項-11-
出納員から会計管理課(資金・国費担当)へは、次の書類を送付してください。
① 支出命令訂正決議書の写し
② 支出命令訂正通知書の押印前のもの
なお、支出命令訂正決議書の原本は、支出命令書とともに保管します。
指定金融機関へは、会計管理課(資金・国費担当)から支出命令訂正通知書で通知します。
2 支出命令の取消
支出命令の取消を行うには、出先機関では出納員に、本庁では会計管理課(会計支援担当)に次の書類
を提出し、審査を受けます。処理は迅速に行ってください。特に、⑤返納通知書には発行日から7日以内の
返納期限が記載されますので、その期限前に会計管理課(資金・国費担当)に着く必要があります。
① 支出命令取消決議書(高知県会計規則の施行について(依命通達)別表第7)
② 支出命令取消通知書の押印前のもの(本庁に限る) (同通達別表第8)
③ もとの支出命令書(添付書類を含む)
④ 戻入決議書(返納義務者は四国銀行県庁支店、債権者コード0888754461)
⑤ 返納通知書(公印が押されたもの)
⑥ 債権者登録変更申請書(特定債権者以外の場合)
(特定債権者の場合は、変更処理後、支出命令訂正決議書の「訂正理由及び処理結果」欄に○/△(日付)
債権者登録変更済みと記入する)
<①、②の記載上の注意>
「執行済」欄のみ全項目について記入すること。
出納員から会計管理課(資金・国費担当)へは、次の書類を送付してください。
① 支出命令取消決議書の写し
② 支出命令取消通知書の押印前のもの
③ 返納通知書
指定金融機関へは、会計管理課から返納通知書を添えて支出命令取消通知書で通知します。
《取消を要する事例》
○ 債権者が有限会社であるのに、口座名義が株式会社であった場合
→ 県への変更届の抜かりが考えられる。取消(銀行戻入)を行い、変更届の提出を受け、改めて
株式会社に支出する。
○ 債権者が法人であるのに、口座名義が個人であった場合
→ たとえ、法人の代表者の口座であっても支払の相手が違うことになる。
法人名義の口座がないときは取消(銀行戻入)を行い、支払方法を隔地払に変えて改めて支出
する。
○ 債権者の死亡や法人の解散の場合
→ 取消(銀行戻入)を行い、県の債務があるときは、改めて相続人に対して支出する。
Q&A 共通事項-12-
Q5 送金通知書
5-1「送金通知書が債権者に届かない場合」
質
問
隔地払いの相手方から、送金通知書が届かないとの連絡があった。いつ送付したか調査できないか。
回
答
送金通知書は、会計管理課(資金・国費担当)の担当者が支払日の午前中に直接、県庁内郵便局に持ち
込んでいます。
所在不明等で返送された場合は、会計管理課(資金・国費担当)から各執行機関に連絡します。
住所に誤り等があった場合は、支出命令訂正決議書(出先機関はその写し)と支出命令訂正通知書を会
計管理課(資金・国費担当)に提出してください。正しい住所に送り直します。
返送されていない場合は、「未到着」として送金通知書等再発行願(会計規則第43号様式)により手続
きをとってください(詳細は、Q&A「送金通知書の再発行」参照)。
5-2「送金通知書の再発行」
質
問
送金通知書を紛失したと連絡を受けたが、再発行はできるのか。
それは、どういう手続きが必要か。
回
答
送金通知書の亡失又は未到着の場合の処理は、次のとおりです。
1 支払日から1年が経過していない場合(会計規則第65条)
送金通知書等再発行願(会計規則第 43号様式)により支払承認書を交付します。その手続きは、次のと
おりです。
① 各出先機関又は課で債権者から再発行願(記入、押印したもの)を受けとる。
② 各出先機関又は課で支出命令書の内容を確認のうえ、再発行願の中にある「未払証明書」の太枠内
に必要事項を記入し、債権者に渡す。
(債権者は、「支払場所」として指定された金融機関で未払証明を受ける。)
(参考)
通知番号…年度、執行機関コード、支出命令決議番号、内訳番号の18桁
発行者名…高知県会計管理者(執行機関名)
③ 各出先機関又は課で、未払証明済みの再発行願を受けとる。
④ 再発行願に支出命令書の写し等、もとの支払内容が分かる書類を添えて各出先機関の出納員(本庁
の場合は会計管理課(資金・国費担当))に提出する。
⑤ 出納員又は会計管理課(資金・国費担当)でその内容を調査して正当であると認めたときは、支払
承認書に公印を押して債権者に交付する。
(債権者は、この書類によって支払を受けることができる。)
2 支払日から1年が経過している場合(会計規則第66条)
送金通知書の発行から1年を経過すると、指定金融機関においてその送金を取消します。しかし、県の
債務が消滅したわけではないので、債権者から支払の請求を受けて新たに支払をします(自治令第 165条
第2項)。その手続きは、次のとおりです。
① 支出負担行為担当者は、その支払の消滅時効が完成していないか調査確認する。
② 支出負担行為担当者は、債権者から請求書と送金通知書(送金通知書を亡失し、それに伴う未払証
明書の交付を受けているときは、当該未払証明書)の提出を受け、支出の手続きをとる。
Q&A 共通事項-13-
Q6 支払証
6-1「支払証用紙の交付」
質
問
支払証用紙が残り少なくなったが、どうすればもらえるか。郵送はできるか。
回
答
会計管理課(資金・国費担当)で交付しますので、次の書類に出納員の公印を押して持参してください。
支払証用紙交付申請書(財務会計事務処理要領別紙第1号様式)
支払証用紙受取書 ( 〃 第2号様式)
用紙が残り少なくなるまでに、できるだけ出張の機会を利用して取りに来てください。
郵送が必要な場合は、支払証用紙交付申請書を送付してください。会計管理課(資金・国費担当)から
送付しますので、受領後、支払証用紙受取書を送付してください。
Q7 債権者登録(変更)
7-1「債権者登録されていない債権者への支払い」
質
問
債権者登録されていない債権者に支払いをしたい場合はどうすればよいのか。
回
答
債権者登録申請書の提出を受け、新規登録をしてください。
登録にあたっては、「債権者登録要領」及び「財務会計システム操作手引書」を参照してください。
Q8 システム
8-1「支払証が出力されていない場合」
質
問
サポートメニュー/帳票取り出しを開いたが、今日支払う支払証が、画面表示にない。どのようなこと
が考えられるか。
回
答
1 まず、出納員権限でログインしているか確認してください。
2 次に、支出命令の確認入力が済んでいるか、確認してください。
3 確認入力が済んでいる場合は、次のことが考えられます。
(1) 支出額の全額を控除している。
(2) システム上のトラブル → 会計管理課(資金・国費担当)に連絡してください。
Q&A 共通事項-14-
Q8 システム
8-2「更正処理ができる時期」
質
問
歳入更正、歳出更正が行えるのはいつか。また、更正確認入力後処理済印を押印するとあるが、処理済
印がない場合はどうするのか。
回
答
歳入更正は収入済のもの、歳出更正は支出済のものについて更正できます。
処理済印がない場合は、確認入力した日付けを記入し、確認者(出納員)の認印を押しても差し支えあり
ません。
なお、更正の手続きでは更正決議書に更正理由を記載のうえ、本庁にあっては2通作成して会計管理者
に、出先機関にあっては、1通作成して出納員に送付することとなっています。
8-3「更正を誤った場合の処理」
質
問
A科目からB科目に更正処理をしていたが、本来はC科目に更正すべきであった。そのためB科目から
C科目への更正処理をしようとしたが、エラーになる。どのように処理をするのか。
回
答
本来、更正の更正というのはあり得ませんので、先に行ったA科目からB科目への更正を取り消し、A
科目からC科目への更正をおこなってください。
また、更正後に戻出、戻入処理はできませんので、更正を取り消してから戻出、戻入処理をおこなって
ください。
8-4「支出負担行為の変更額を誤って入力した場合」
質
問
支出負担行為の変更額を誤って入力した場合、どうすればよいか。
回
答
財務会計システムの《431》支出負担行為変更取消業務により取消処理を行ってください。
なお、操作方法は、サポートメニューのオンラインヘルプまたはメニューバーのヘルプをクリックして
ください。
8-5「支出負担行為日の訂正」
質
問
4月1日の支出負担行為を9月1日に変更したが、その後8月1日に訂正する必要が生じた場合、どの
ように処理をすればよいか。
回
答
システムでは、一度支出負担行為の変更を行うとそれ以前の日には訂正できませんので、支出負担行為
の変更を行うときには十分注意して行ってください。
間違って入力した場合は、手書きで訂正するようになります。この時帳簿(支出個別表)も訂正をし、
担当者の認印と理由を記載しておかなければなりません。
Q&A 共通事項-15-
Q8 システム
8-6「異なる支出負担行為から支出命令をした場合」
質
問
A社からパソコンとファクシミリのリースを受け、年間の支出負担行為を4月1日にそれぞれ別々に行
った。5月に4月分の請求書が届いたが、パソコンリース料を間違ってファクシミリの支出負担行為の方
から支払ってしまった。どうしたらよいか。
回
答
下図の--------以下の処理をしてください。
これを持って金融機関へ
返納通知書 支払証
戻入済になると、支出負担行為額は減額されます。
(その分の負担行為はなかったことになる)
そのため、支出負担行為額の増額を行う必要があります。
A社
ファクシミリリース料
支出負担行為決議書
A社
パソコンリース料
支出負担行為決議書
パソコンリース料
支払い
戻入決議書作成
納入義務者は所属長
(2+執行機関コード)
支出命令書作成
支出相手方は所属長
(2+執行機関コード)
戻入後
増額負担行為
Q&A 共通事項-16-
Q8 システム
8-7「資金前渡の精算」
質
問
資金前渡精算を行おうとしたところ、「資金前渡でない」等のエラーが発生したが、どのように精算す
ればよいか。
回
答
支出負担行為兼支出命令書及び歳入歳出外現金払出通知書の作成時に、支払区分「3前渡(一般)」を
入力していないと、債権者が資金前渡職員となっていてもシステムで精算を行うことはできません。
この場合、手書きにより資金前渡精算書を作成することになります。
8-8「賃金を支払う場合の支払証の金額」
質
問
資金前渡により臨時職員の賃金を支払おうとしたが、支払証の金額と支出命令書の首標金額とが違って
出力された。または、支払証が作成されなかった。なぜか。
回
答
支出命令書の首標金額から控除額を差し引いた額が支払証の金額になります。
よって、支払証が出力されないのは、全てを控除するように書類が作成されているためと思われます。
支払当日にあわてることのないよう、支出命令書を作成した時に首標金額の下に表示されている差引支払
額の金額の確認を行えばミス防止になります。
Q9 資金管理
9-1「支払限度額超過」
質
問
支出命令を入力し送信したら、「支払限度額超過」というエラーメッセージが表示された。どうすれば
よいか。
回
答
「支払限度額」とは、その月の支出予定額に、本庁では 1,000万円を、出先機関では 500万円を加算し
た額です。実際の支出額がこれを超えると、支出命令書の作成ができなくなります。この場合、会計管理
課で支出予定額の変更登録をする必要があります。
実際の支出額と支出予定額を比較し、款・節ごとに変更後の額(当初予定額と増加額との計)を算出し、
どういう原因で相違したのか調べて会計管理課(資金・国費担当)に連絡してください。
Q&A 歳入-1-
2 歳入
Q1 通則
1-1「調定日について」
質
問
調定はなぜ3月 31日までに行わなければならないのか。
回
答
調定は、予算の執行そのものであって、予算が効力を失う年度経過後は、当然予算執行はできないもの
ですから、調定は3月31日までに行わなければなりません。
しかし、膨大な地方公共団体の会計事務のすべてを3月31日をもって終わらせることは不可能です。
このため、収支の整理に要する期間が必要となり、「普通地方公共団体の出納は、翌年度5月31日をも
って閉鎖する。」と定められています(自治法第235条の5)。
この会計年度経過後の4月1日から5月31日までの期間を「出納整理期間」といい、5月31日を「出納
閉鎖日」と称しています。この出納閉鎖日までは会計年度経過後でも、その年度に属する現金の出納を行
うことができます。
出納整理期間は、単に現金の未収及び未払いを整理する期間ですので、歳入の調定については自治令第
142条に定める附帯収入等の特例を除き、3月31日までに終わっていなければなりません。
1-2「歳入科目の新設」
質
問
当初予算で予定していなかった収入が発生したが、受け入れる科目等に該当するものがありません。
どうすればよいか。
回
答
財政課に歳入科目等の新設を依頼してください。
1-3「納入通知書と納付書の違い」
質
問
納入通知書と納付書の使い分けについて具体的に知りたい。
回
答
(1) 納入通知書は、地方公共団体の歳入の原因である法令、契約等に基づき、歳入徴収者が調定を行
い納入義務者に対して通知する場合に使用するものです。例えば、使用料、手数料、財産収入、諸
収入の物品売払代金、光熱水費等を収納するときに使用します。
(2) 納付書は、歳入の性質上納入通知書によりがたいもの、その他納入の通知を必要としないもの等
を収納するときに使用します。
なお、公印を押印する必要はありません。
(例)
ア 地方交付税、地方譲与税、国庫補助金、県債、滞納処分費等を収納する場合
イ 私人に収入事務を委託した場合に受託者が収納金を払い込む場合
ウ 資金の前渡を受けた者が源泉徴収をした金額を払い込む場合
エ 納入通知書を紛失し、又は著しく汚損した場合
オ 出納員又は現金取扱員が収納金を払い込む場合
Q&A 歳入-2-
Q1 通則
1-4「納期限の指定」
質
問
「随時の収入」の調定を行い納期限を指定するとき、調定日から 20日目が土曜日、日曜日等にあたる場
合、納期限はいつにすべきか。
回
答
土曜日、日曜日、祝日等の休日を納期限に指定しても間違いではありませんが、この場合相手に混乱を
招くことがありますので、前日の金曜日等にするのが望ましいでしょう。後日の月曜日等にすると調定日
から起算して20日を超えますので注意してください。
(民法第142条には、納期限日が休日等の場合、期間はその翌日をもって満了とするとの規定があります
ので、それとの混乱をさけるため納期限を休日等にするのは望ましくありません。)
なお、納入通知書は納期限の10日前までに納入義務者に送付しなければなりません。
1-5「指定金融機関へ払い込む期日の『即日又は翌日』の意味」
質
問
現金を収納した出納員は、納付書又は現金払込書により即日又は翌日に指定金融機関等に払い込まなけ
ればならないと規定されているが、即日又は翌日とは、どういう意味か。
回
答
会計規則第35条第3項にいう「即日又は翌日」とは、即日でも翌日でもよいという意味ではなく、「即
日」が原則で、「翌日」はその例外という意味です。
したがって、指定金融機関等への払込みは、現金を収納した「即日」に行うのが原則で、「翌日」とい
うのは、指定金融機関等の取扱時間を過ぎた場合等に限られます。
なお、現金取扱員が直接払い込む場合も同様です。
Q&A 歳入-3-
Q2 所属年度
2-1「複数年度にわたる使用料の所属年度」
質
問
行政財産を8月から翌年7月末日まで使用許可し、使用料を一括前納させる場合、この使用料は両年度
に分けるべきか。
回
答
自治令第142条第1項第2号により、納入通知書等を発した日の属する年度の歳入になり、両年度に分け
る必要はありません。
2-2「出納員が3月に受領し指定金融機関へ4月に払い込んだ場合の所属年度」
質
問
出納員が3月 31 日に使用料を領収し、4月1日に指定金融機関に払込をする場合の所属年度は旧年度
か、新年度か。
回
答
出納員が領収した日の属する年度、すなわち、旧年度です。(自治令第142条第1項第3号)
なお、収納事務の委託を行っている場合は、委託先の歳入金取扱者が領収した日の属する年度になりま
す。
2-3「延滞金の所属年度」
質
問
出納整理期間中に収納される延滞金の所属年度は、旧年度か新年度か。
回
答
歳入に係る督促手数料、延滞金及び滞納処分費(私法上の違約金は含まない。)の所属年度は、滞納し
ている当該歳入の属する年度によって区分します。(自治令第142条第3項)
したがって、質問の場合、旧年度になります。
なお、財務会計システム上では新年度となりますので、年度更正を行ってください。
2-4「預金利子の所属年度」
質
問
歳計現金に係る預金利子が4月1日から5月 31日までの間に預金通帳に記載されたときは、当該預金利
子収入は、当該利子記入のなされた日の属する会計年度に入れるべきか、又は預金にかかる歳計現金の所
属年度に入れるべきか。
回
答
預金利子は、「随時の収入」で「納入通知書を発しないもの」に該当するので、自治令第142条第1項第
3号により、領収した日の属する年度、つまり、新年度の歳入となります。しかし、利子の受け入れにあ
たっては、事前に銀行等からの支払日を確認し、遅滞なく受入処理を行うべきです。
なお、預金口座を開設する場合は、公金の保全のため、決済用預金としてください。
2-5「私用電話料の所属年度」
質
問
3月分の電話料金の請求書が4月に届いたが、その中に、職員の私用分が含まれていた。この私用分を
調定することになるが、その所属年度は旧年度か新年度か。
回
答
随時の収入であり、「納入通知書を発するもの」に該当するので、納入通知書等を発した日の属する年度、
つまり、新年度の歳入になります。
Q&A 歳入-4-
Q3 収入証紙
3―1「証紙の消印方法」
質
問
証紙の消印はどのようにすればよいか。
回
答
証紙の消印は、文書の収受日付印(受付印)又は消印用の日付印で行います。(収入証紙事務取扱要領)
消印の際は、
・ 台紙と証紙の彩紋(色模様)とにかけて、鮮明に消印する
に気をつけてください。
(不適切な例)
消印が台紙にかかっていない 消印が台紙にかかっていないものがある
3-2「証紙の消印を誤った場合等」
質
問
証紙の消印の日付けを間違ったとき等の事務処理は、どのように行えばよいか。
回
答
一度押した消印はそのままにして手を加えることはせず、次のように処理してください。
(1) 消印の日付けを間違った場合
証紙を貼付している申請書等の、余白に「誤って○月○日で消印したが、×月×日に訂正」と記
入し、担当者の認印を押す。
例
誤って4月1日で消印したが、4月5日に訂正 ㊞
(2) 消印の日付けが不鮮明な場合
証紙を貼付している申請書等の、余白に「○月○日で消印」と記入し、担当者の認印を押す。
19. 4. 1
消 印
高知県
消印 消印
Q&A 歳入-5-
Q3 収入証紙
3-3「破損した証紙、既に消印された証紙」
質
問
申請書に破損した証紙を貼っている場合、どの程度の破損なら受理してかまわないか。また、申請者が
既に消印している場合はどうか。
回
答
収入証紙が破損していたり、申請者が既に消印していたりする場合は、次の事例を参考にして、その証
紙が有効かどうかを判断してください。
《有効と判断できる事例》
1 損傷の場合
損失面積が彩紋部分(縦2.2×横3.3㎝)の5分の1以内であり、かつ、両断していない証紙
2 汚染の場合
申請書に貼付後、納入者が印鑑又は署名で消印したことが明らかな証紙
(収入証紙の消印にはあたりませんので、受付印又は消印用の日付印により消印してください。)
3 その他の場合
明らかに書き損じた申請書に貼付された証紙
(その証紙貼付申請書を正規の申請書に添付し、消印してください。)
3-4「貼付された証紙の額が手数料の額より多い場合」
質
問
納める手数料は 4,800 円なのに、5,000 円の証紙を持って来た申請人が「買い換えるのが面倒だからこ
れで受け取ってくれ」と言うのでそのまま受理してかまわないか。
回
答
受付をする前に正しい金額の証紙を貼付してもらってください。
申請書を受理し消印をした後で貼付した証紙の金額の誤りに気付いた場合は、納付額全額を収入調定し
たうえ、証紙振替要求確認書を作成するとともに、還付額を歳出予算(23節償還金、利子及び割引料)か
ら還付します。
なお、償還金に係る予算がない場合は、流用等で対応してください。
3-5「証紙収入の場合『収入の内容を示す関係書類』とは何か」
質
問
証紙収入の場合、収入調定書に添付すべき「収入の内容を示す関係書類」とは何をさすのか。
回
答
証紙収入の場合、「収入の内容を示す関係書類」とは、収入証紙の貼られた申請書又はその写しをさし
ます。それらは、収入調定書の決裁後は、収入調定書に当該書類名、保管部署等を記載したうえで、別途
保管しても差し支えありませんが、証紙収入事務取扱要領に基づいて整備してください。
3-6「証紙の売りさばき場所」
質
問
高知県収入証紙はどこで買うことができるのか。
回
答
会計管理局ホームページ(http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/180000/)に売りさばき人と売りさば
き所の一覧表が掲載されています。
売りさばき所は、警察署内等にある交通安全協会、四国銀行・高知銀行の一部の店舗、県庁生協、福祉
保健所内等にある食品衛生協会、一部の町村役場などです。
Q&A 歳入-6-
Q3 収入証紙
3-7「証紙代金の還付」
質
問
証紙代金を還付することができるのはどのような場合か。
回
答
証紙の代金を還付することができるのは、下記の理由により今後使用する見込みがなくなった場合に限
られています。
還付金額は、証紙の額面の96.76%の額です(売りさばき人に売り渡すときに売りさばき手数料として
3.24%の額を差し引いているので、還付金額はその額を差し引いた96.76%の額になります)。
還付は、会計管理課へ証紙代金還付請求書(収入証紙条例施行規則第8号様式)を提出していただいて、
行います。
《還付することができる場合》
1 収入印紙、他の都道府県や高知市の収入証紙等と誤って購入した
2 現金による納付の場合に誤って購入した
3 制度の改正等で購入した証紙が不要になった
Q&A 歳出-1-
3 歳出
Q1 支出通則
1-1「支出負担行為決議書の日付」
質
問
支出負担行為決議書(第 25 号様式(その2)を含む。)には、起案日、決裁日、支出負担行為日があ
るが、その違いは何か。
回
答
支出負担行為日は、契約行為等に対応する日であり、契約書を作成する場合は契約日、契約書を作成
しない場合は発注日、補助金は交付決定日になります。また、起案日は支出負担行為を起案した日、決
裁日は決裁権者が決裁をした日(ただし、会計管理者等への合議を要するものは、合議の完了した日)
になります。
つまり、起案日、決裁日、支出負担行為日の順になり、また、会計管理者に事前合議を要するものは、
起案日、【会計管理課受付日】、決裁日(会計管理局決裁日)、支出負担行為日の順に日付は後になるわけ
です。(もちろん結果的に同日となる場合もあります。)
なお、財務会計システムでは支出負担行為日は入力を省略したときには処理日が表示されますので、
契約予定日がなく、決裁になり次第契約を行う場合は、支出負担行為日は決裁になるであろう日を想定
して入力し、契約する日と異なる場合は訂正するようにしてください。
訂正は、財務会計システムの《416》歳出項目訂正で行うことになります。
ただし、支出負担行為(変更)又は支出命令を行った後やその月の帳簿が出力された後は、システム上
の訂正ができませんので、手書きで日付を訂正し担当者の認印を押印してください。この時帳簿等(支
出個別表)も訂正し、担当者の認印を押印してください。(共通事項Q&A「支出負担行為日の訂正」参
照)
1-2「請求者と異なった名義人口座への振り込み」
質
問
請求書へ振込先(預金口座)が指定されている場合
① 請求者以外の口座でもよいか。
② 指定されている以外の口座に担当者の確認で支払ってよいか。
③ 受領の委任を受けている者から、さらに他の者に受領委任ができるか。
回
答
① 業者の県に対する一般的な取引は、見積、契約、請求、受領の権限により行われています。つまり、
請求者は請求権と別に受領権を有していると考えられますから、請求者以外の者に支払うのであれば、
受領権を委任した旨の委任状を提出してもらうべきでしょう。
ただし、団体の場合で、例えば請求書は施設の長、指定の口座名義は事務長のように、同一名義で
なくても同一団体へ入金すると認められる場合には、指定があった口座へ振り込みを行うこととして
差し支えありません。
個人の場合には、委任状を提出してもらうか、請求書に受領権を委任した旨の記載をしてもらうべ
きです。
いずれにしても、取扱いのいかんによっては、不正行為の原因にもなりかねませんので、十分調査
したうえ事務処理を行うことが必要です。
② 請求書という公式文書で取引先が指定してきたわけですから、その口座を変更する場合は、その旨
を文書で通知してもらうべきです。
また、指定された口座が財務会計システムの債権者情報に登録されている口座と異なる場合があり
ますが、財務会計システムに登録する際に提出してもらう債権者登録申請書は、あくまで登録申請で
あり、県からの支払口座を指定したものではありませんので、請求書で指定された口座に支払うよう
にしてください。
③ 再委任については、民法第 104 条の規定により、本人(委任をした者)の許諾を得たとき又はやむ
を得ない事由があるときでなければできないことになっています。
Q&A 歳出-2-
1-3「法人が登録されていない印鑑を使用した場合」
質
問
契約の相手方が法人である場合、契約書(見積書、請求書、領収書)へ押印する印鑑は、登記所に登
録された印鑑を使用させなくても差し支えないか。
また、請求書に会社印のみ印刷されているものや全く印影が印刷されていないものがあるが、適法な
請求書として受理してよいか。
回
答
契約の相手方が例えば株式会社である場合、実際に契約等の行為を行うのは会社の代表である代表取
締役ですから、契約書等に使用する印鑑は、登記所に登録した代表取締役印とし、それが登録印である
ことを証する印鑑証明書を添付してもらうべきです。しかし、慣行として、印鑑証明書を添付する代わ
りに、当該契約等の行為が法人を代表して当該代表取締役が行うものであることを明示し、責任の所在
を明らかにするため、会社印と代表取締役印を押印する取扱いを行っています。
したがって、代表取締役の意思で押印されたものか、個人の立場で押印されたものか疑問を生じる余
地のある認印等でなく、登記所に登録された代表取締役印を使用させるべきでしょう。
しかし、あらかじめ住所、氏名、印影等を印刷した請求書の中には、会社印を印刷したものや印影を
印刷していないものもあります。印影の意味については先に述べましたが、後日紛争の起こる余地をな
くすために代表者印を押印するものですので、電気料等の公共料金のようにその請求書が一般に広く認
知されているものについては、そのまま受理しても問題ないと考えられます。また、印刷されている請
求書は、代表者の印影がなくても同一書式のものが相当枚数流通し、一般に認知されていると考えられ
ますので、取引の規模や過去の実績等からみて、後日紛争の起こる余地はないと判断される取引先であ
れば、そのまま受理しても差し支えないと考えられます。
1-4「契約単価より安い価格の請求書」
質
問
ガソリンの値下がりにより業者から契約単価より安い価格で請求があったが、そのまま支払ってよい
か。
回
答
単価契約を締結しているということは、相手方はその単価で請求する権利を有し、県はその単価で支
払う義務が生じているということです。つまり、そのまま支払を行えば、契約単価と請求単価との差額
分について、相手方には債権が、県には債務が残ることになりますので、単に請求金額を支払うだけで
なく、相手方に債権も一部放棄してもらわなければなりません。
このような事態が生じないように日ごろから価格状況を把握し、適切な時期に契約の変更手続きを行
うようにしてください。
1-5「物品の検認日前の日付の請求書」
質
問
遠隔地から物品を購入した際、数日前の日付の入った請求書が同封されてくることがある。このよう
な請求書は有効なものとして取り扱ってよいか。
回
答
県が物品等を購入する場合は、見積→支出負担行為(経費支出伺)→注文(契約)→納入→検査→支
払(支出命令)といった流れで行われます。また、納入以降の流れを細かく見ると、物品の納品→給付
の完了の確認検査→物品の受領→相手方に対する検査終了の通知→請求書の受理→支払(支出命令)と
なります。
つまり、代金の請求は、給付完了確認後に行われるはずのもので、直接当事者が立ち会って一連の行
為が行われる場合は問題が生じませんが、質問のように遠隔地から物品とともに送付してくる場合は、
請求権が生じていない時点で作成した請求書を受理することになります。
しかし、そのような取扱いが一般的な社会慣習に反しているということでもありませんし、そのこと
だけで請求書の妥当性を疑う必要はないと考えられますので、とりあえず保管をしておき、給付完了確
認後に受理しても差し支えないと考えられます。
また、物品とともに見積書も同封されてくる場合がありますが、見積書は支出負担行為決議書を作成
する(契約をする=物品を注文する)ときに必要な書類ですので、支払の際には必要ありません。くれ
ぐれも、物品とともに送られてきた見積書により支出負担行為をすることのないようにしてください。
なお、予定価格が 10万円以下の物品の購入は、見積書でなく見積調書やファックス送信された見積書
で支出負担行為ができますので、支出負担行為の決裁後注文する(=県の意思決定を行った後に契約す
る。)という原則を徹底してください。
Q&A 歳出-3-
1-6「見積書、請求書の宛名」
質
問
見積書、請求書の宛名には、知事の職名と氏名が明記されているが、職名だけでもよいか。
回
答
地方公共団体の有する権限は、その各々の事項についてその権限を有する者(職名)が定められてお
り、契約を締結する等、実際にこの権限を行使する場合は、その職にある個人が地方公共団体を代表し
て行使するものであると考えられますので、当該事項につき権限を有する法令上の地位及びその氏名を
明示したうえでこれをなすべきであり、このことは外部の者からの意思表示(見積書、請求書)を受け
る場合においても同様であると考えられます。したがって、見積書、請求書の宛名は、本庁においては
知事名、出先機関においては出先機関長名(ただし、専決に係るものにあっては、知事)となります。
しかし、見積書、請求書は相手方の意思を表示する文書であり、権限を有する者の職、氏名までなく
ても、相手方の意図が明確である場合は、有効なものとして取り扱っても差し支えありません。(有効な
ものの例:高知県、課室名、出先機関名、執行機関が特定できる職名)
1-7「部分払」
質
問
年間保守契約の委託料等で、毎月分の金額を翌月支払いすることにしているものがあるが、この支払
は部分払に該当しないか。
回
答
部分払とは、給付の完了前に請負契約に係る既済部分又は買入契約に係る既納部分に対する対価の支
払をすることをいうものです。1か年の契約期間全体にわたる役務の提供が給付であり、その完了前に
既済部分又は既納部分の代価を支払う場合には、部分払となります。
しかし、1か年の契約であっても、毎月の役務の提供がそれぞれ完成された給付であり、それが完了
する都度その対価を支払うのであると考えられる場合には、毎月の支払は部分払ではなく精算払である
ということになります。
個々の支出が、そのいずれにあたるかは契約内容により判断することになりますが、日常的な保守等
の契約については、通常後者に該当すると考えられます。
1-8「検査等の履行確認が4月になった場合」
質
問
相手方の工事等は3月中に完了していたが、検査が4月になった場合の所属年度はいずれになるのか。
回
答
歳出の会計年度所属区分については、自治令第 143条に規定があり、「工事請負費、物件購入費、運賃
の類及び補助費の類で相手方の行為の完了があった後支出するものは、当該行為の履行があった日の属
する年度」と定められています。また、「当該行為の履行があった日」とは、「履行確認の日」とされて
います。したがって、検査(履行確認の日)が4月になった場合は、新年度予算から支出することにな
ります。
つまり、検査日によりその所属年度が決定するわけですが、検査が遅れたために支払が遅延すれば政
府契約の支払遅延防止等に関する法律に触れることになりますので、注意が必要です。
1-9「源泉徴収所得税の取扱い」
質
問
講師の報償費等を支払う場合に所得税を源泉徴収しているが、源泉徴収しなければならないのはどの
ようなものか。
回
答
所得税法によると、源泉徴収義務者は給与や退職手当、利子、配当等、報酬・料金などを支払う際に、
その支払う金額のうちから所定の所得税を差し引く方法によって徴収し、一定の期限までに国に納付す
ることになっています。そのなかで、各執行機関で源泉徴収する必要があるのは、主に「特定の報酬、
料金等」(所得税法第 204条)になります。
その主なものは、原稿料、デザイン料、著作権使用料、講演料、翻訳料、校正料、速記料、版下料、
印刷物に掲載するための写真の報酬、弁護士、弁理士、税理士、測量士、不動産鑑定士、企業診断員等
の業務に関する報酬・料金、芸能や放送への出演の報酬・料金等ですが、その範囲は多岐にわたってい
ます。
特に問題になるのは、源泉徴収する必要があるかどうかということですが、例えば「会議等のテープ
おこし」が「速記料」に該当するというように、法令等の記載内容だけでは判断が困難なものもありま
Q&A 歳出-4-
すし、仮に法令等から判断し源泉徴収をしていなかったところ、後日税務署から徴収漏れを指摘される
という事態になれば、既に支払っている相手方から税を徴収し、延滞税や不納付加算金等を県が負担し
て国に納付するということになりますので、注意が必要です。
したがって、報償費等を支払う際には安易に判断せず、事前に作成する「伺い」等支払う根拠のわか
る書類を税務署に持参して確認を行い、その確認内容を支払書類に記載するようにしてください。
また、支出科目が(8)報償費の場合に限らず、(12)役務費や(13)委託料で支払うものでも源泉徴収す
べき場合がありますので、注意してください。
1-10「車検に伴う印紙の購入と前払い」
質
問
県有車の車検時に必要な印紙(自動車重量税及び自動車検査登録手数料)は、資金前渡により事前に
購入し、車検を行う業者に現物を渡すこととなっているが、この印紙を販売している所が少なく、対応
に苦慮している。
車検を行う業者に対する支払で処理することはできないか。
回
答
車検に伴う印紙の購入費については、自動車重量税は公課費、自動車検査登録手数料は役務費として
区分されており、印紙の販売を行っている自動車整備振興会等が支払の正当債権者となります。しかし、
本県では印紙の取扱いをしている所がきわめて少なく、印紙の購入のために出張をするといった非合理
的な対応をしなければならなくなります。このため、車検を行う業者の了解があれば、請求書(見積書
を徴する場合は見積書も含む。)の内訳に自動車重量税あるいは自動車検査登録手数料の印紙代金を明示
してもらい、自動車検査登録手数料は需用費(部品交換を伴わない場合は役務費)に、自動車重量税は
公課費に区分して支払っても差し支えありません。
なお、印紙代は消費税の対象とはなりません。また、印紙代金及び自賠責保険料の前払いが必要とな
る場合がありますので、支払の際には注意してください。
1-11「出張時における有料道路の通行料及び駐車料金」
質
問
出張の際に必要になる有料道路の通行料及び駐車料金はどのように取り扱えばよいか。
回
答
平成 18年4月1日より旅費制度が改正されたことに伴い、出張時に利用する有料道路の通行料及び駐
車料金は、公用車(借上車を含む。)又は自家用車の利用とも一定の要件のもと「(9)旅費」での支出も
可能となりました。その取扱いは「職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例等の施行に伴う旅費の
取扱いについて」(平成 18年3月 27日付 17高行管第 433号総務部長通知)及び「出張時における有料
道路の通行料等の公費負担の取扱いについて」(平成 14年9月 20日付 14高行管第 235号行政管理課長
通知)に基づくこととなります。
ただし、「(9)旅費」で支出する場合は精算払に限られます。旅行前に支給を受けることが必要な場合
は、「(14)使用料及び賃借料」で資金前渡の方法により支出してください。
なお、「(14)使用料及び賃借料」で支出する際には、以下の点に注意してください。
① 高速道路の通行料を交付を受けた資金ではなく個人所有のクレジットカード(ETCの利用を含
む。)で支払った場合は、立替払となるので、注意してください。
② 不測の事態により、前渡資金を超えて支払を行ったとしても、支払後に超過分を支給することはで
きませんので、そのような可能性がある場合はあらかじめその可能性も考慮に入れた額を前渡するよ
うにしてください。
③ 立替払を認めるものではないので、執行職員は資金の交付を受けてから支払を行うようにしてくだ
さい。(常時資金)
全ての経費が税金で賄われていることから、その支出が県民の理解を得られるものであるかどうかを
判断基準とし、所属長の権限と責任において、当該出張の業務内容、利用による短縮時間、利用期間や
時間帯等を十分勘案したうえで執行してください。
※ 自宅等発着の旅行、ゆとり出張等の旅行命令に従わない旅行の際の利用については、その必要性に
ついて慎重に考慮したうえで執行することとし、その額は公署発着の旅行及び旅行命令に従った旅行
を限度として支出することとなります。
Q&A 歳出-5-
1-12「廃棄物処理の支出科目について」
質
問
廃棄物の処理を行う場合の支出科目は何か。
回
答
廃棄物処理の支出科目については、以下の文書を参考にしてください。
廃棄物処理フロー図
【Q&A】
Q.業者に依頼して一般廃棄物を収集してもらうときの支出科目は何か?
A.収集だけを依頼するのであれば役務費です。
収集と処分を依頼する場合は委託料です。
収集をして、市町村の処分場に運んでもらいその料金の支払も依頼する場合は委託料です。
Q.市町村の処分場へ持ち込み処分してもらう場合に、市町村に支払うときの支出科目は何か?
A.一般廃棄物、産業廃棄物にかかわらず役務費です。
ただし、産業廃棄物として処分する場合は、産廃処理委託契約を結ぶ必要があります。
Q.冷蔵庫を買い換えるときに、業者の見積書に新規の冷蔵庫代と処分する冷蔵庫のリサイクル料が
記載されてきたが、支出科目は何か?
A.新規の冷蔵庫代は需用費若しくは備品購入費です。
リサイクル料は役務費です。
※ 交換契約(同一物品を交換する場合のみ認められる。)
引き取る対象物の価格が見積られていることが条件です。(下取り価格 △1,000円)
このとき、処理料を見積ったものは交換契約には該当しません。
(×処理料 1,000円 →産廃処理委託を結ぶか、リサイクル料を払います。)
Q.冷蔵庫を処分したいが処分の方法と支出科目は何か?
A.家電リサイクル法に則りリサイクルするのであれば役務費です。
産業廃棄物として廃棄物処理法に則り処理委託するのであれば委託料です。
Q.パソコンを処分したいが処分の方法と支出科目は何か?
A.産業廃棄物として廃棄物処理法に則り処理委託するのであれば委託料です。
(PCリサイクルの規格に則り、メーカーと処理委託契約書を締結した場合は委託料です。)
Q.パソコンの購入時にリサイクル料が上乗せされている場合、リサイクル料の支出科目は何か?
A.購入時の支出科目(需用費(消耗品費)若しくは備品購入費)です。
Q.自動車の購入時及び車検時に請求される自動車リサイクル料の支出科目は何か?
A.本体の支出科目で支出します。
新車購入時→備品購入費
車検時→需用費(修繕料)(物品交換がない場合には役務費も可)
Q.自動車リサイクル法に則り廃車する場合の支出科目は何か?(リサイクル料未払)
A.役務費です。
【参考】
家電リサイクル法=特定家庭用機器再商品化法
廃棄物処理法=廃棄物の処理及び清掃に関する法律
自動車リサイクル法=使用済自動車の再資源化等に関する法律
1-13「緊急支払について」
質
問
支払日の1営業日前(金融機関)に、財務会計システムの【423支出命令確認】業務にて緊急支払
の処理を行ったが、支払日当日、口座に入金されていない旨の問い合わせが債権者からあった。どうい
うことか。
回
答
緊急支払の場合は、債権者の口座への入金が午後からとなりますので、2営業日前までに必ず確認入
力を行ってください。
廃棄物処理フロー図 H14.01.25 出納室審査班
・廃棄物の種類は? → 収集運搬の方法は? → 処分の方法は? → (支出科目)
※ 市町村には、一部事務組合、広域連合等を含む。
※ 県有車には、車両のみの借り上げの場合を含む。
一般廃棄物
ア)市町村 エ)市町村
イ)収集運搬業者 オ)市町村
ア)エ)役務(指定袋購入は需用費)
イ)役務 オ)役務(支払を業者に依頼;イ)オ)委託)
カ)処分業者
(再生処理を含む)
ウ)県有車 キ)市町村
ク)処分業者
(再生処理を含む)
キ)役務
ク)委託
ケ)収集運搬業者 サ)処分業者
(再生処理を含む)
シ)市町村
ケ)サ)委託
ケ)委託 シ)役務
コ)県有車 ス)処分業者
(再生処理を含む)
セ)市町村
ス)委託
セ)役務
産業廃棄物
・同一業者 イ)カ)委託
・運搬処分別業者 イ)役務 カ)委託
Q&
A 歳出-
6-
Q&A 歳出-7-
Q2 支出科目
【01報酬】
2-1「審議会への出席と報酬の支給」
質
問
知事の諮問に応じるため各種の審議会があるが、2つ以上の審議会の委員を兼任している者がいる。同日に
開かれた複数の審議会に出席した委員の報酬は、各々から支給できるか。
回
答
自治法の規定に基づき設置された附属機関としての審議会等の委員に対しては、報酬を支給しなければなら
ないこととされています。この場合の報酬は、審議会の会議に提供した役務に対する対価として支給されるも
のです。したがって、設問の場合は、それぞれの審議会の委員としての報酬を支給すべきです。
2-2「非常勤職員の報酬の算定方法」
質
問
非常勤職員が時間外勤務をした場合、1時間当たりの報酬単価の算出方法はどうなるか。また、欠勤をした
場合の報酬の算定方法はどうなるか。
回
答
(1)1時間当たりの報酬単価の算出方法については、次のとおりです。
ア 1時間当たりの額(円未満四捨五入)
(ア)月 16日勤務、月額の場合 (イ)週 29時間勤務、月額の場合
月額×12(月) 月額×12(月)
= A = A
年間勤務日数(日)×7時間45分 29(時間)÷5日×正職員の年間勤務日数
イ 所定時間外勤務に対する1時間当たりの割増額
アで求めた1時間当たりの額「A」(ただし、円未満の端数処理は行いません。)に次に掲げる割合を乗
じて得た額(円未満四捨五入)
(勤務を割り振られた日)
100分の 125(午後 10時から午前5時までの間にあっては、100分の 150)
(勤務を割り振られていない日)
100分の 135(午後 10時から午前5時までの間にあっては、100分の 160)
(例)月 16日勤務、年間勤務日数 183日、報酬月額 144,400円(うち通勤手当相当額4,000円)で
100分の 125の率による場合
144,400円×12日 125
時間外勤務報酬単価 × = 1,527.23427… → 1,527円
183日×7時間 45分 100
(例)週 29時間勤務、定数内職員の年間勤務日数 244日、報酬月額 147,700円で 100分の 135の率に
よる場合
147,700円×12日 135
時間外勤務報酬単価 × = 1,690.74336… → 1,691円
29時間÷5日×244日 100
Q&A 歳出-8-
(2)欠勤がある場合の報酬の算定方法は次のとおりです。
報酬額 = 当該月の報酬額 -(時間単価 × 欠勤時間数)
(例)月 16日勤務、」年間勤務日数 183日で報酬月額 145,900円の非常勤職員が、2日出勤、6日欠勤で退
職(辞令上8日勤務)
《当該月の報酬額》
145,900円 ×12月
×8日= 76,537円(円未満切り捨て)
183日
《時間単価》
145,900円×12月÷(183日×7時間 45分) = 1,234.47911… → 1,234円(円未満四捨五入)
《支給金額》
76,537円 - 1,234円×(6日×7時間 45分=46時間30分→47時間) = 18,539円
※欠勤時間については、月の合計で 30分以上は切り上げ、
30分未満は切り捨てになります。
57,998円(円未満切り捨て)
通勤手当相当額(4,000円)は1日単位で欠勤した場合でも日割計算をせず、全額非課税対象として取り扱
うこととなりますので注意してください。
なお、年次有給休暇及び病気休暇等で当該月に出勤した日がない場合は、通勤手当相当額(4,000円)は課
税対象となります。
【04共済費】
2-3「社会保険の加入について」
質
問
6か月雇用予定の臨時職員から健康保険及び厚生年金保険に加入しない旨の申し出があったが、その旨を受
け入れて資格取得の手続きをしなくてもよいか。
回
答
健康保険、厚生年金保険では事業所単位で適用を受け、そこで働く人が被保険者になります。
県は強制的に適用を受ける事業所(法人事業所)ですから、職員本人の意思に関係なく加入させなければな
りません。
2-4「労働保険料の翌年度への充当」
質
問
雇用保険料、労働者災害補償保険料について、精算の結果概算保険料に過払いを生じた場合、翌年度保険料
へ充当できないか。
回
答
労働保険の保険料の徴収等に関する法律の規定によると、概算保険料の額が確定保険料の額を超える場合に
は、その超える額を次の保険年度の労働保険料又は未納の保険料等に充当し、又は還付することになっていま
すので、翌年度保険料へ充当しても差し支えありません。
会計年度独立の原則に反するのではないかという意見もありますが、法律で別段の規定がなされており、問
題はないと思われます。
Q&A 歳出-9-
2-5「非常勤職員の社会保険料」
質
問
当事務所の非常勤職員が来年度中に 65歳を迎えるが、社会保険料の取扱いはどうなるのか。
回
答
まず雇用保険ですが、65 歳になる年度の4月1日から「高年齢労働者」としての被保険者となり、保険料
は免除されます。
次に、健康保険は年齢に関係なく、退職するまで加入できますが、介護保険については「40歳以上 65歳未
満の医療保険加入者」が被保険者(第二号被保険者)とされています。
そして、厚生年金保険に加入できる者は「満 70歳未満の者」とされていますので、70歳の誕生日の前日を
もって加入資格を喪失します。この場合、該当者については資格喪失日から5日以内に資格喪失届を日本年金
機構高知事務センターに提出しなければなりません。
また、介護保険料及び厚生年金保険料は誕生日の前日の属する月から徴収不要ですので、1日が誕生日の人
は、前月分の保険料から不要です。
高齢者を雇用する場合は、履歴書等で生年月日を確認し、社会保険料の取扱いに注意してください。
【07賃金】
2-6「欠勤した場合の賃金の減額」
質
問
臨時的任用職員が欠勤をした場合、賃金の減額方法はどうなるか。
回
答
欠勤がある場合の賃金の算定方法は次のとおりです。
賃金額=(日額×その月の出勤日数)-(時間単価×欠勤時間数)
※一日欠勤……出勤日数にカウントしない
(時間単位の欠勤の合計が7時間 45分となっても、「一日欠勤」とはしない。)
【参考】
① 1時間当たりの額
日額×5(日)
= A(円位未満四捨五入)
38.75(1週間の平均勤務時間)
② 割増賃金の1時間当たりの額
①で求めた1時間当たりの額「A」(ただし、円位未満2位を四捨五入)に次に掲げる割合を乗じて得
た額(円位未満四捨五入)
(勤務を割り振られた日)
100分の 125(午後 10時から午前5時までの間にあっては、100分の 150)
(勤務を割り振られていない日)
100分の 135(午後 10時から午前5時までの間にあっては、100分の 160)
(例)
6,940×5
1時間当たりの額 =895.48387… → 895円
38.75
125
時間外勤務手当単価 895.5× =1,119.375 → 1,119円
100
150
895.5× =1,343.25 → 1,343円
100
Q&A 歳出-10-
2-7「賃金を追給した場合の年末調整」
質
問
12 月分の賃金を誤って実際の勤務日数より1日少なく算定し支給していたが、1月になってこれに気づき
1日分追給をした。この場合の賃金は旧年分、新年分どちらの給与収入に含めたらよいのか。また、年末調整
はどうなるか。
回
答
誤って支給した賃金の追給分は、12 月中に支払うべきことが確定している給与ですから、旧年分の給与と
なります。従って、旧年分の給与収入に追給分を加算したところで年末調整の再調整を行い、不足税額が生じ
た場合は徴収することになります。
2-8「委任による賃金の支払」
質
問
臨時的任用職員の賃金を委任によって支払うことはできるか。
回
答
地方公務員の給与は、地方公務員法第 25条により、直接本人に支払われなければならないこととされてい
ます。したがって、委任状の提出による本人以外の者への支払はできません。
【08報償費】
2-9「図書カード購入の支出科目」
質
問
行事の記念品として特定の参加者に配布する図書カード購入にかかる支出科目は何か。
回
答
配布物品は、報償費又は需用費で購入するのが一般的です。その違いは、配布の相手方(特定の者か否か)
や県の受けた利益に対する代償といえるかどうか等により判断しなければなりません。例えば、駅前で配るピ
ーマン(県産品消費宣伝用資材)は需用費で購入しますし、質問のように図書カード等を行事の記念品又は参
加賞、表彰の副賞、モニターへの謝礼などとして渡すために購入する場合は、報償費が適当と考えられます。
なお、その物品の価格は、報償費であればその代償である役務の内容により決定されるわけですが、需用費
であれば代償(消費拡大につながるという期待はあるにしても)なくして公費で配布するわけですから、その
価格は低額にならざるを得ないでしょう。
2-10「研修会講師に対する謝礼等」
質
問
所属する法人を通じて研修会の講師を依頼し、講演料をその法人に支払う場合の支出科目は報償費か。
回
答
報償費から支出するものは、他者からの役務の提供等により地方公共団体が受けた利益に対する代償(純粋
な謝礼)で、給付の対価ではありません。ですから、謝意を表す相手方からは見積や請求行為がなされず、こ
の点で売買や請負などの契約行為とは明確にその性格が異なります。
よって、どのような依頼形態をとったかで支出科目のみならず源泉徴収の取扱いまで異なる場合があります
ので、十分注意してください。
【事例】
① A氏個人が持つ資格に着目して講師を依頼した。なお、講演内容は彼の勤務先である甲社の業務には直接
関係ないが、社員を派遣してもらうことになるので依頼文書を出した。謝礼はA氏に対して支払う。
⇒ 報償費で支出、要源泉徴収
② 依頼までは①と同様であるが、A氏から謝礼は甲社の口座に振り込んでほしいと要請があったため、甲社
に支払う。
⇒ それが単なる受領の委任であれば、源泉徴収のうえ報償費で支出。甲社が社員を派遣することによっ
て発生した会社の収入と判断したうえでのことならば、源泉徴収せずに報償費で支出(場合によっては
変更伺のうえ③の処理)
③ 甲社の業務内容に着目して講師を依頼した結果、A氏が派遣されてきた。甲社に対して費用(講師派遣料、
交通雑費)を支払う。
⇒ 役務費で支出、要見積・請求
④ 講演を専門にフリーで活動しているA氏に講演依頼をし、A氏本人に講演料を支払う。
⇒ 役務費で支出、要見積・請求、要源泉徴収
Q&A 歳出-11-
2-11「民家の水道を利用した場合の支出科目」
質
問
道路清掃を行うときに、清掃人のための休憩所を設置する。その際に、隣接する民家の水道を利用させても
らっている。それに対して何らかの支払をしたいが、支出科目は何が適当か。
回
答
考えられるのは、需用費(光熱水費)か報償費のいずれかだと思われます。まず需用費ですが、行政の執行
に伴う物品の取得及び修理等に要する経費等のほか、その効用が比較的短期間に費消される性質のもの、とさ
れています。一方、報償費は、役務の提供等に対する純粋な謝礼を支出するための科目、と位置づけられてい
ます。
質問の場合、メーターを設置し使用量を確定したうえで支払うのであれば需用費から支出することになるで
しょうし、水道使用料を正確に計算することが困難であれば、利用させてもらったことに対する謝礼として、
報償費から支出しても差し支えありません。
【11需用費(修繕料)】
2-12「体育館の屋根の塗り替え費用の支出科目」
質
問
体育館の屋根に錆が出てきたため塗装する場合、需用費(修繕料)又は工事請負費のいずれから支出するべ
きか。
また、建物等の修理の場合、大規模なものは工事請負費、小規模なものは需用費(修繕料)という一説があ
るが、その区分は金額、工事規模いずれにより判断すればよいか。
回
答
一般的に工事請負費は、土地、工作物の位置・形状を直接変更するのに対し、修繕料は、建物や備品の一部
を修理・補修するものと考えられています。
言い換えると、前者は本体の価値なり効用を積極的に増加させるためのものである(結果として比較的大規
模な施工となる。)のに対して、後者は本体の使用価値や効用の減少を防ぎ、維持管理のため、軽微でかつ補
完的な要素が強い(比較的小規模)ものと解されますから、単純に両者を金額や規模などの数量的な基準によ
って区分することは適当ではありません。
また、名称に「修理」や「修繕」という言葉を用いていても、内容は「修理+増築」というように新たに付
加価値を生む要素を含んでいることもあろうかと思いますので、個々の事案について具体的な施工内容から判
断をするしかないでしょう。
なお、本件については、工事規模は比較的大きくなるかもしれませんが、施工内容は体育館の使用価値・効
用の減少を防ぎ、維持管理のためであると考えられますので、需用費(修繕料)から支出して差し支えないと
思います。
【11需用費・14 使用料及び賃借料】
2-13「ソフトウェア購入費用の支出科目」
質
問
ソフトウェアの購入に係る支出科目について
回
答
ソフトウェアの購入にあたっては、その購入形態によって支出科目が違ってきますので、以下のとおり取り
扱ってください。
① CD-ROM等の記録媒体に記録されているパソコン用市販ソフトを購入する場合
⇒ 物品の購入にあたりますので、消耗品費で支出します。ただし、1件の単価が 10万円を超えるもの
は備品購入費になりますが、バージョンアップについては需用費(消耗品費)で差し支えありません。
② インターネット経由で有償のソフトを入手(ダウンロード)する場合
⇒ 購入形態がクレジット決済等のオンライン処理での購入は認めていません。
③ ライセンスパック契約の追加購入等、記録媒体が存在しないソフトウェア購入の場合
⇒ 記録媒体が存在せず物品の購入ととらえることができないことから、ソフトウェアの使用許諾契約に
基づき使用料及び賃借料で支出します。
Q&A 歳出-12-
【13委託料】
2-14「テレビ放送料の支出科目」
質
問
テレビ放送料の支出科目は、広告に要する経費として役務費とされているが、本県出身者によるトーク番組
の制作・放送に要する経費の支出科目も同様でよいか。
回
答
役務費で支出するのは、あくまでも広告料であり、県からのお知らせとして住民に対する周知のためのテレ
ビ放送をする場合に限られます。本件は番組制作の意図がはっきりしませんが、単なる広告ではないと考えら
れますので、委託料から支出することが適当でしょう。
2-15「庁舎移転に要する経費の支出科目」
質
問
建設中だった新庁舎がこの度落成し、来年度当初からそちらに移転することとなったが、この移転に要する
経費を役務費から支出してよいか。
回
答
業者に依頼する内容が、単に物を運ぶことにとどまるのであれば役務費から支出することになります。
しかし、庁舎の移転ともなると大がかりな作業になることが予想され、一定の作業(梱包など)は職員が行
うにしても、大型事務用機器や移動式書架の取り外し・設置、特殊機械の使用など様々な作業を一括して専門
業者に依頼するのが実情だと思われます。
この場合は各節(需用費、役務費など)からそれぞれ支出するのではなく、委託料として支出することとな
ります。
2-16「ポスター作成に要する経費の支出科目」
質
問
ポスターを作成したいが、支出科目は何が適当か。
回
答
一般的にポスターを作成する場合、デザインの決定、原画の作成、そして印刷といった工程が必要です。つ
まり、すべてを一括して依頼するのが現実でしょうから委託料が適当です。ただし、すでに作成したポスター
を増刷する場合は印刷のみとなりますので、需用費から支出することとなります。
Q&A 歳出-13-
【15工事請負費】
2-17「債務負担行為による契約を締結した場合の支払方法」
質
問
債務負担行為による工事請負契約で支払が2年度にわたる場合、前金払及び部分払はどのように行えばよい
か。
回
答
それぞれの年度の予算額の範囲内で、それぞれの年度における出来高額に応じて所定の基準により支払うこ
ととなります。
すなわち、第一年度における前金払は、第一年度出来高予定額に所定の比率を乗じた額の範囲内で、また部
分払は、出来高予定額に対し所定の比率を超える出来高を達成したときに行い、第二年度においても、債務負
担行為が歳出予算化された後、第二年度の出来高予定額に対する前金払及び部分払を行うこととなります。
この取扱いは、第一年度の段階では、第二年度の債務負担行為は歳出予算化されていないので、第二年度に
係る部分についての支出をすることができないことによるものです。
なお、第一年度の最終の出来高部分払は、工事全体は完成していないので、契約規則第 58条の規定により
出来高の9/10を限度として支払い、残り1/10については、第二年度において工事が完成した後支払うこ
ととなります。建設工事請負契約書標準書式の「債務負担行為に係る契約の前金払の特則」及び「債務負担行
為に係る契約の部分払の特則」の条項を確認のうえ処理してください。
【例】契約金額 180,000千円
第一年度支払限度額 72,000千円(出来高予定額 80,000千円)
第二年度支払限度額 108,000千円(出来高予定額 100,000千円 )の場合
(第一年度)
前金払額 80,000千円×0.4=32,000千円 ・・・・・・・・・・・・・・・・・①
前金払額
9 32,000千円
第一回部分払額 80,000 千円×( - )=40,000千円・・・・・②
第一年度出来高金額 10 80,000千円
第一年度出来高予定額
(第二年度)
前金払額 100,000千円×0.4=40,000千円・・・・・・・・・・・・・・・・・・③
前金払額
9 40,000千円
第二回部分払額 60,000 千円×( - )=30,000千円 ・・・・・④
第二年度出来高金額 10 100,000千円
第二年度出来高予定額
精算払額 180,000千円-(①+②+③+④)=38,000千円
Q&A 歳出-14-
【19負担金、補助及び交付金】
2-18「研修会の資料代、参加費等の支出科目」
質
問
地方公共団体で構成する全国△△協議会が主催の研修会、講習会などに参加する場合の資料代、テキスト代
としての参加費及び視察経費等を徴収される場合の支出科目は何が適当か。
回
答
一般的に費用の内訳が示されることは少なく、参加費として一括して徴収される場合が多いと考えられま
す。その場合、開催趣旨、その内容にもよりますが(19)負担金で予算措置しているものや予算の執行状況を勘
案して負担すると判断したものは(19)負担金によることとして差し支えありません。参加費○○円(テキスト
代含む。)等負担内容が示されている場合は、その内容を確認し、公費負担できるかの判断のうえ、(19)負担
金で支出するようにしてください。なお、一般的なものを一部例示しますので参考にしてください。
【例示】
① 参加費として○○円(テキスト代含む。)
⇒ (19)負担金で対応可。
② 参加費として○○円、テキスト代△△円
⇒ あえて区別して支出する必要はないと考えられますので、参加費、テキスト代とも(19)負担金で対応
可。
※ 研修に必要な書籍等で、書店や売店等で販売しているものを購入する場合は テキスト代を(11)需
用費で支出することも可能です。
③ 参加費として○○円(テキスト代、バス借上げ代含む。)
⇒ (19)負担金で対応可。
④ 参加費として○○円(テキスト代、バス借上げ代、宿泊料金(素泊まり)含む。)
⇒ 指定宿泊施設(会議、研修等の主催者からあらかじめ宿泊施設が指定され、他の宿泊施設を利用する
ことができない場合をいう。)と判断したものについては、すべて(19)負担金で対応可(その場合旅費の
減額調整が必要となるので注意すること。)。
⑤ 参加費として○○円(テキスト代、バス借上げ代、宿泊料(1泊2食付)含む。)
⇒ 指定宿泊施設と判断したものについては食事代相当分を確認し、旅費で支給される場合の宿泊諸費内
に収まる場合は、すべて(19)負担金で対応可(その場合旅費の減額調整が必要となるので注意するこ
と。)。なお、食事代相当分が宿泊諸費を超える場合の食事代相当分については原則(9)旅費(宿泊諸費
の定額)で対応すること。
⑥ 参加費として○○円(テキスト代、バス借上げ代、昼食代含む。)
⇒ 昼食代は開催趣旨、その内容にもよりますが、一般的には参加者において負担することが適当と考え
られることから、昼食代相当分を確認して参加費から除外のうえ(19)負担金で対応可。
※ 職務上の必要性から語学学校や民間のパソコン教室へ職員を参加させる場合等(任意の主催者が任意の者
を対象とする。)の受講料は、(12)役務費(手数料)から支出して差し支えないでしょうし、一定の期間、
職員を派遣して研修を実施してもらうといった研修委託の方法を採るのであれば(13)委託料から支出する
ことになるでしょう。
2-19「既に完了した事業にかかる補助金交付の可否」
質
問
ある市町村が既に完成した公共施設について、補助金の交付を申請をしてきたが、これについて補助金を交
付することができるか。
なお、当該補助金交付要綱には、既に完了した事業を補助対象とするかどうかについての明確な規定はない。
回
答
補助金とは、通常、国や地方公共団体がその施策推進の手段として、特定の事業を行う者に対し、その事業
の遂行を育成、助長、奨励するために交付するものとされています。
一般的に、事業を実施した結果(実績)により申請する補助金や事前に事実上の指導監督を受けて行った事
業、又は災害関連の事務事業に対する補助金の場合のようにその性質上事務事業の完了後に補助することがや
むを得ないと考えられるものなどを除いては、既に完了した事務事業について補助することは、先に述べた助
長、奨励の効果が期待できないため、適当でないと考えられます。
従って、質問のように、補助金交付要綱や採択基準等に既に完了した事業であっても補助対象とする旨の明
確な定めがない場合には、補助対象とすることは適当でないと考えられます。また、交付決定前に着手してい
る場合も、やはり適当とは言えませんので十分注意してください。
Q&A 歳出-15-
Q3 支出の種類
【資金前渡(常時資金)】
3-1「常時資金として前渡できる経費」
質
問
1 『経常的に支払を必要とし、かつ、一度に支払う額が2万円を超えないものに係る経費』とは、どういっ
た経費が該当するか。
2 『不測の事態により支払を要する経費』の不測の事態とはどういった事態が該当するか。
回
答
1 「経常的」な経費とは、具体的な節や内容の規定はありませんが、日常業務の中で執行する一般的な経費
のことであり、特殊な支払や補助金など現金で支払うことが合理的ではない経費は含みません。
2万円とは、業者等への1度の支払(1契約)の限度額であり、執行職員(実際に支払を行う職員)に1
度に渡す限度額ではありません。
(例)文具 10,000円と電気製品 15,000円を別々の店で購入するため、執行職員に 25,000円を1度に渡し
てもかまいません。ただし、両方を同じ店で1度に購入すると合計(1契約)25,000 円となり、対応
できません。また、1店舗への支払を故意に分割して2万円以内の領収書にするような支払は認められ
ません。
2 不測の事態とは、時間的に通常の対応ができない事態をいいます。
(例)・急に出張が決まり資料代が必要になった。
・出張は決まっていたが、資料代が必要なことが直前に判明した。
・資料代が必要なことは、相当以前からわかっていたが、事務処理を忘れていた。
3-2「常時資金の限度額」
質
問
常時資金として所持できる額はいくらまでか。
回
答
常時資金の経費として認められているものは、下記のとおりです。
(ア)経常的に支払を必要とし、かつ、一度に支払う額が2万円を超えないものに係る経費。ただし、食糧費
及び用品等調達特別会計において取扱う物品を除く。
(イ)交際費
(ウ)犯罪の被収容者若しくは被疑者を県外から護送する際の護送員の旅費
(エ)犯罪の捜査若しくは犯則の調査に要する経費又は被収容者若しくは被疑者の護送に要する経費
(オ)不測の事態により支払を要する経費
上記の経費で前渡できる限度額は次の額となります。
(ア)+(オ) の合計額は30万円
(イ)、(ウ)、(エ) は各所要予定額
※ (ア)+(オ)の限度額(30 万円)とは、1年間の限度額ではなく、常時資金として所持しておく額
の限度という意味。
※ 常時資金の追加を行うときには、合計額が限度額を超えることのないように資金残額を確認のうえ追加
すること。
(例)1回目の(ア)+(オ)の前渡額 20万円の残額が5万円になった時点での追加額は 25万円まで可能。
その他、交際費等は所要予定額まで追加可能。
3-3「常時資金の節間流用について」
質
問
経常的な経費として(11)需用費を 30万円所持していたが、(12)役務費により支払うべき事態が生じた。
この時、出納簿で需用費を役務費に流用して使用できるか。
回
答
常時資金の節間の流用、更正等は一切、認められません。
従って、必要な節で前渡残額が不足していれば、他の節で残額がいくらあろうとも使用できません。
仮に、30 万円満額残高があって、他の節で使用したければ、不要の節について戻入をして必要な節を前渡
するしかありません。
Q&A 歳出-16-
3-4「前渡職員の口座の名義変更について」
質
問
人事異動等で前渡職員が変更となったが、前渡職員の口座の名義変更はできるか。
回
答
4月1日の人事異動で前渡職員を変更する場合、前任の前渡職員口座を後任者に名義変更して使用しても構
いません。ただし、この場合は、3月 31日の残高を必ず「0円」にしてください。
Q&A 契約-1-
4 契約
Q1 契約通則
1-1「契約の相手方である法人の代表者の変更」
質
問
法人との間で契約を締結していたが、法人の代表取締役が変更になった。その際の事務手続きはどの
ようにするべきか。
回
答
法人の代表者の行為の権利義務は、すべて当該法人に帰属するものですから、少なくとも客観的に代
表権を有している者が代わったとしても、その効力には何ら影響はありません。
しかし、請求書は新しい代表者名で作成されるわけですから、その変更内容を記載した文書を受領し
ておくべきです。
1-2「代表取締役でない者を相手方とする契約」
質
問
契約を締結する場合、代表取締役を契約の相手方とするのが原則であるが、代表権のない取締役(専
務取締役、常務取締役)や支店長、営業所長を相手方として契約できるか。
回
答
1 社長、専務取締役、常務取締役その他会社を代表する権限を有する者と認められるような名称を付
した取締役は、たとえ代表取締役でなくても、外部の者が代表取締役と誤認しやすいと考えられるの
で、善意の第三者保護の見地から、このような表見代表取締役の行為については、会社が善意の第三
者に対しては責を負うべきとされ(商法第 262条(現在、会社法第 354条))、第三者が取引に際しそ
の都度登記簿を当たらなくても注意を怠ったとされることはないものです。したがって、契約の効力
も、当該専務等が代表権を有しないことを知っていた等特段の事由がない限り、有効であると考えら
れます。
2 契約の相手方については、商法第 38条第1項(現在、会社法第 11条第1項)の規定による「営業
主に代わりその営業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をなす権限を有する支配人」であるかど
うかを考慮する必要があります。その判断の主なものでは、支店長の名称を持つ者は表見支配人であ
り、支店次長は表見支配人ではない(支店長が事故等で支店長の職務を代行していることが明白な場
合を除く)とされています(横浜地裁昭和 26年 12月 14日判決)。
そのほかには、営業所長、出張所長等の名称もありますが、その者が表見支配人であるかどうか事
例ごとに判例も分かれており、契約の相手方としては適当でないと考えられます。
1-3「契約期間の遡及の可否」
質
問
年間委託契約を締結する場合などにおいて、予算や事務上の都合により、契約が4月1日に締結でき
ないことがある。このような場合、業者と話し合い決定した日を契約締結年月日とし、契約期間を4月
1日から翌年3月 31日までとすることは適当か。
回
答
民法の規定によると、契約は一方の申し込みに対して他方の承諾があれば成立するものであり、要式
行為ではないのですが、自治法では「普通地方公共団体が契約につき契約書を作成する場合においては、
当該普通地方公共団体の長又はその委任を受けた者が契約の相手方とともに契約書に記名押印しなけれ
ば、当該契約は、確定しないものとする。」(第 234条第5項)とされています。
つまり、契約書に双方が記名押印した時点で契約が確定するわけですから、給付の開始日が4月1日
である契約について、4月2日以後に契約書に記名押印し、遡及させることはできませんので、仮に休
日であっても、4月1日に契約を締結するべきです。
このため、本県では、①事業の施行伺いの起案、決裁、②入札業者の指名伺いの起案、決裁、③事業
の説明、④見積書の徴取、については、3月中にできることとし、⑤予定価格調書の作成及び決裁、⑥
清掃、警備、海岸・道路・水門等の管理、浄化槽、消防設備に係る庁舎管理等の継続的な維持管理業務
及び県有施設を利用する者に対する生活支援業務の入札については、当初予算成立後にできることとし
ています。(平成 10年 3 月 16 日付け 9管第 209 号総務部長、副出納長通知 平成 19 年 3 月 12 日付け
18高出納第 576号出納局長通知)
なお、長期継続契約を締結することができる契約に関する条例(平成 17年 3月 29日条例第 2号)に
Q&A 契約-2-
該当する契約については、年度開始前の契約を締結することができますが、関係通知等に従って、適切
に処理を行うこととしてください。
また、国庫補助金等特定財源を伴うもので、真にやむを得ないものに限り、契約書中に、4月1日か
ら実際に契約書に記名押印した日までの間に行われた行為を追認する旨の条項を設けて対応していま
す。
※ 要式行為・・・書面の作成、その他一定の方式に従ってなされることを要する法律行為
1-4「契約における『申込』と『承諾』の関係」
質
問
見積書とはどのような性格のものなのか。いかなる取引においても必要なものなのか。
回
答
契約とは相対立する複数の意思表示が合致することで、通常は一方が条件を提示し(申込)、他方がそ
れに同意を与える(承諾)ことによって成立します。日常の取引に置き換えると業者から提出される見
積書が「申込」で、その価格や内容を検討のうえ適当と判断したうえで注文することが「承諾」にあた
ります。(実際にはこちらから見積の依頼をすることになりますが、それは申込みをさせるための動機付
けである「申込の誘引」と解されます。)
民法や商法では「申込」は要式行為ではありませんが、行政においては書面主義を原則としているこ
とから相手方の意思表示を確実なものとして担保するため、商慣習上広く用いられている「見積書」を
徴しているところです。地方公共団体の実務上、見積書とは相手方が請負、売買等の契約の目的物の代
価を算定した申込みの書類であり、①見積合わせをするために必要であるとともに、②予定価格との対
査のために必要である、という二面の性質を持っていると考えられます。
本県においては平成9年度から一部の契約に「見積調書」を導入していますが、これは場合によって
は適時に見積書が提出されないことがあり、事務処理上重大な支障を来していたのでこれを改善する目
的で採用したものです。業者から提出されるものではありませんが、相手方の意思表示は確認できるこ
とや、少額なものに限定しており見積合わせの必要性がないことから「見積書」に替わるものとして取
り扱っています。
ところで実際に県が締結する契約には様々な種類があり、営利を目的としていない相手と契約をする
場合もあります。例えば、県有施設の管理運営のために県が設立した財団法人に当該施設の管理運営を
委託する場合、その財団法人は法的には県とは別人格を有していても現実的には県の監督下にあり、財
団運営の財源となる委託料収入についても予算段階で一定の査定を受けているので、契約自由の原則の
中にあっても当該契約の趣旨からして相当の制限が加えられており、「見積書」を徴したとしてもそれは
相手方の自由な意思に基づくわけではありません。
また、地元の意向調査等を市町村に委託する場合、商人たる性格を持たない市町村には対外的に見積
金額を積算する根拠に乏しいでしょうし、この場合における市町村は申込者ではなく、むしろ承諾を与
える立場にあると考えられます。
このほか、公益法人や営利を目的としない任意団体に一定の事務を委託する場合がありますが、内容
によっては対価の積算自体ができないことがあります。
つまり、通常の契約では注文者である県は「誘引」をし、「申込」を受け、予定価格やその他の条件に
見合うものであればこれを「承諾」する立場にあることは先に述べましたが、実際上一部の委託業務で
は契約の目的又は性質により相手方が特定されており、なおかつその相手方が独自の積算技術をもって
対価を算定することが困難な(見積能力がない)場合があり、これらの契約においては、こちらから金
額、仕様、契約書案などの条件を提示(申込)し、相手方がこれに同意(承諾)を与えるといった方法
が双方の意思を合致させるうえでの現実的な処理となるでしょう。
契約金額が県の一方的な積算でしかないという問題は残りますが、業務を行ううえで実際に必要な費
用(コスト)を対価として支払うと考えれば、県でも妥当な委託金額が算出できるものと考えられます。
いずれにしても、契約においては見積書を徴することが原則であることには変わりなく、これらの扱
いはあくまでも例外的なものであって、決して弾力的に運用されるべきものではありません。
Q&A 契約-3-
Q2 契約の種類
2-1「支出科目と『契約の種類』との関係」
質
問
事務簡素化の観点から可能なものは極力1号随契によって処理したいと考えるが、需用費などはその
性格上様々なものが含まれており、契約規則第 31条第1号から第6号のいずれによるか判断に迷う場合
があり、苦慮している。
回
答
自治令に基づき契約規則第 31 条では1号随契によることができる契約の種類及びその上限額につい
て、①工事又は製造の請負(250万円)、②財産の買入れ(160万円)、③物件の借入れ(80万円)、④財
産の売払い(50 万円)、⑤物件の貸付け(30 万円)、⑥前各号に掲げるもの以外のもの(100 万円)、と
規定しています。需用費は物品の取得や修理に要する経費として支出するものですが、どのような契約
形態によるかで適用される区分が異なります。
例えば、①が工事請負費に適用されることは当然としても、工事請負費以外に適用されないわけでは
ありません。建築物の修繕は、修繕料から支出されるものでも一般に工事の方法によることが多く、そ
してこの場合の契約形態は請負ですから①になります。印刷製本も、請負によるものは製造の請負とし
てこれに該当します。しかし、請負によるものすべてがここに属することにはなりません。運送などは
一種の請負契約といえますが工事、製造ではありませんから⑥になります。また、備品などの修繕で、
簡単な作業や消耗品の交換によるものは⑥です(この場合、程度によっては役務費の方が適切なことも
あります)。印刷物を買い取った場合は、②に該当します。
なお、入札にあたっては、①についてのみ「契約の内容に適合した履行を確保するため特に必要があ
ると認めた場合に最低制限価格を設ける」ことができることとされています。
Q3 契約の方式
3-1「随意契約のできる金額要件とその他の要件との関係」
質
問
自治令第 167条の2第1項に該当し、随意契約をしたいが、第1号(金額要件)と第2号~第9号(そ
の他の要件)の両方に該当する。
この場合、支出負担行為決議書に記載する随意契約の根拠は、どちらを記載するのが適当か。
回
答
自治令第 167 条の2第1項第1号は、予定価格が地方公共団体の規則で定める金額以下の契約を締結
する場合は随意契約によることができるものと規定しています。このことから、予定価格が契約規則第
31条で定める金額以下の場合であれば、すべて随意契約することができます。
したがって、第1号の要件に該当する場合においては、第2号以下の各号に規定する要件について判
断する必要はありませんので、第1号該当と記載してください。ただし、第3号のように発注時からの
契約の手続きの方法が第1号と異なるなど、第1号該当とすることが適切でない場合などは、第2号~
第9号該当と記載してください。
なお、「予定価格」とは、契約の目的物の価格を仕様書や設計書等によって予定したものであり、その
価格を記載したものが「予定価格調書」です。つまり、予定価格は取引にあたってのいわば腹づもりで
あり、それを具現化したものが予定価格調書ですから、調書の作成を省略したとしても予定価格自体は
存在することになります(一般的には、市場実態等を勘案した積算金額や積算基礎等がそれにあたりま
す)。
3-2「同一価格の見積書が提出された場合」
質
問
物品を購入するにあたり、2業者から見積書を提出してもらったところ、同じ価格であった。どのよ
うに処理するのが適当か。
回
答
競争入札に付した場合に、落札となるべき同価の入札をした者が2人以上あるときは、直ちに当該入
札者にくじを引かせて落札者を定める(自治令第 167 条の9)ことになりますが、同価の見積書に係る
取扱いについての規定はありません。
随意契約における見積書は、相手方からの「契約の申込み」として提出されるものであり、事前に最
低価格者と契約する旨の条件を付した等特段の事情がない限り、最低価格の申込者と契約しなければな
らないという法令上の原則もありません。しかし、最低価格の申込者以外と契約するとなると、その合
理的な理由(誰が見ても納得の得られる理由)を明示する必要があり、現実的には非常に困難ですので、
一般的にはそのようなことは行われていません。
Q&A 契約-4-
質問の場合は同じ価格ですので、①価格以外の内容、条件を加味して、有利な方と契約する、②くじ
引き等により決定する、③再度見積書を提出させる、のいずれの方法であっても問題ありません。
3-3「規格の異なる物品の見積合わせ」
質
問
随意契約において、規格の違う物品を記載した見積書により見積合わせを行う場合は、どのような場
合か。
回
答
「見積合わせ」とは、複数の業者から見積書を徴して、提示された内容、条件を比較検討したうえ、
契約の相手方を選定する方法をいいます。
一般的には購入する物品は特定され、異なった規格による複数の見積書を徴取することはあり得ず、
同一規格の物品を指定して見積合わせを行い、最も低価格の見積書を提示した者と契約することになり
ます。
しかし、電気製品のように、複数のメーカーが類似した製品を製造している場合において、一定の性
能を備えてさえいればメーカーを問わないものであれば、個々の規格は相違していても、最も低価格の
見積書を提示した者と契約することができます。この場合は、県の求める性能を明らかにするとともに、
「県の求める性能を備えていればメーカーは問わない」旨、全ての業者に明示し、見積書を徴取してく
ださい。
Q4 単価契約
4-1「複数業者との物品購入単価契約」
質
問
ガソリンを店頭渡しの条件で単価契約する場合に、事業箇所からの距離、事業の能率等を勘案して管
内を分割し、2以上の業者と契約できるか。また、この場合契約単価が異なることに問題はないか。
回
答
同一物品の購入単価契約を複数締結することは可能です。その場合は、別に契約手続きを行うことに
なりますので、結果的に多少単価が異なることになっても問題ありません。
ただ、以下の点に注意してください。
① 個々の契約により物品を購入するのは、どのような場合なのかを明確にし、契約の相手方にも徹底
すること(全てその契約で調達するといった誤解を与えないようにすること)。
② 「当然に1回に契約すべきものを故意に2回以上に分割して1号随意契約として扱ってはならない
こと」(契約規則の施行について(依命通達))に違反しないよう、妥当な理由を明示すること。
③ その予定価格は、取引の実例価格、需給の状況、履行の難易、数量の多少、履行期間の長短等を考
慮して定めることになるが、個々の予定価格が異なるのであれば、その異なっている理由を明示する
こと。
Q5 最低制限価格
5-1「随意契約における最低制限価格」
質
問
工事又は製造の請負を随意契約により締結する場合に、必要に応じて最低制限価格を設けることがで
きるか。
回
答
最低制限価格制度は、工事又は製造の請負契約の入札において、常に最低の価格を提示した者を契約
の相手方とする取扱いとした場合、当該入札価格では契約の内容に適合した履行がなされないおそれが
あると認められたり、その者と契約を締結することが公正な取引の秩序を乱すこととなるおそれがあっ
て著しく不適当であると認められる場合においても、この者を落札者としなければならないというよう
な不合理を防止しようとするものです。
ところで、随意契約とは、必ずしも価格競争の方式によらないで契約の相手方を選定しようとするも
のですから、不信用、不誠実な業者を排除することは競争入札に比して著しく容易であり、また、この
ような合理的な理由があれば価格のみが有利な者と契約する必要がないことから、最低制限価格を設定
する必要はないと考えられます。
Q&A 契約-5-
Q6 入札
6-1「ケタ間違いと思われる入札書」
質
問
委託業務の入札には最低制限価格を設定していないが、ケタ間違いと思われる低価格の入札があった
場合、落札とするべきか。
また、落札とした場合、当該業者が契約の辞退を申し出た場合はどう取り扱ったらよいか。
回
答
委託業務については、低価格の入札を排除する規定はなく、間違いであるかどうかの判断も困難であ
り、入札書の書き換え・撤回はできない以上落札とするべきです。
この場合、契約の辞退はできますが、辞退した場合は自治令第 167 条の4第2項第5号及び物品購入
等関係指名停止要領(あるいは建設工事指名停止等措置要領)の規定により、指名停止の対象となりま
す。
なお、契約を辞退した場合、以後の取扱いは同令第 167 条の2第1項第9号の規定により随意契約を
行うことができますが、入札に付するいとまがない等緊急を要する場合以外は原則として入札の方法に
よるべきです。
この場合、一度落札している以上更改入札はできませんので、設計書の内容を変更し、新たな設計書
を作成して当初からやり直すのが適当です。
Q7 履行確認
7-1「検認者が異動になった場合の検認表示」
質
問
当所では物品購入などはその担当者を検認者としている。当月中に納品されたものにかかる請求書は
翌月に一括して送られてくることが多いが、検認者が人事異動になった場合、納品の事実を前任者に電
話で確認のうえ、後任者が自己の名において納品日で検認してもよいか。
回
答
契約規則の施行について(依命通達)では、検査調書の作成を省略した場合は、工事完成届、納品書
等(履行の届出も省略する場合は請求書)に検査職員が検査年月日を記載して給付完了の確認印を押印
することとされていますので、納品書があればそちらに検認の表示をしたうえで証拠書類に添付してく
ださい。
納品書が提出されない場合ですが、質問にあるような方法を採ると、後任者は前任者が検査したこと
についての確認をするにとどまり、自分自身で検査していないにも関わらず給付完了の確認印を押すた
め、検査職員の責任の所在が曖昧になり適当ではありません。
そこで、当該事務を直接担当する職員でなくても十分な検査が可能な場合は、あらかじめ検認者○○
(不在の場合は□□)といった検査職員の定め方をしておくのも一つの方法ですし、下に示す例により
異動前に納入済物品のリストを作成しておき、支払時に添付してもよろしいかと思います。
いずれにしても検査職員には重大な責務があることは今さら申すまでもありませんので、任命にあた
っては当該給付内容を直接確認できる職員を検査職員にしておくべきでしょう。
【例】
年 月分 納入物品確認表
業者名 品 名 数量 検認日 印 負担行為No.
※ 証拠書類にコピーを添付する場合は、原本別途保管の表示
Q&A 契約-6-
7-2「公共料金の検認」
質
問
光熱水費や電話料などの検認はどのようにすればよいのか。
回
答
光熱水費や電話料については、数量を検査職員が独自に把握することは物理的に不可能であることや、
給付を目的とする相手方の業務自体にその公共性から法令等で制限や義務が課せられており、一方的な
理由で契約が履行されないことはおおよそ考えられません。
そこで、光熱水費(電気、ガス、水道料に限る)及びNTT等への電信電話料の支払に限り、検認の
表示をする必要はありません。
なお、光熱水費として支払われるメーター付で供給を受けるプロパンガスについても、電気、水道と
同様の供給形態であり、検認の表示は必要ないこととします。
Q8 履行確認と確定の時期
8-1「委託料の確定について」
質
問
委託料の契約額の確定は出納整理期間内にできるか。
また、その場合に検査はどのように行えばよいか。
回
答
一般的な委託契約では契約時に額が確定していますのでできませんが、いわゆる以内契約を行った場
合には出納整理期間内に契約額の確定をすることができます。
検査については、年度内に終了していなければいけません。このときの検査は履行完了の検査ですの
で、適正に委託業務を遂行したかを検査します。したがって、委託業務費の収支決算等の経費の状況ま
では検査対象とはしません。検査の方法ですが、当該委託契約についての業務日誌等、業務の遂行状況
を確認できる書類での書面審査や現地調査等により行うこととなります。
契約額の確定は、その後、決算書や収支計算書の提出を受け行うこととなります。このときの決算書
の提出及び契約額の確定が出納整理期間内になっても差し支えありません。なお、確定する契約額は、
先に検査に合格した業務内容に限り認められることとなります。
※ 以内契約とは、その業務を行うために支払った経費のみを委託料として支出する契約であり、利益
を目的とした契約には馴染まないので注意してください。また、契約書で契約金額や確定について等、
書式の記載が一定の内容になっていないと以内契約とはなりません。