Ⅰ 国際センターが実施・紹介する留学 プログラム - …留学のてびき...

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留学のてびき 留 学 に つ い て 知 ろう! 国際センターが実施・紹介する留学    プログラム 実際のプログラムについて 寒い⽇本を離れて、ブリスベンの美しい⾃然や、世界的にも有名なビーチであるゴールドコーストを仲間とともに思いきり満喫すること ができました。また、ホームステイ先でホストファミリーとBBQをし、満天の星を見上げた経験は一生忘れられません。授業プログラム も充実しており、基本的な英語のスキルから本格的な国際関係学の内容まで、みっちりと組まれた授業で理解を深めることができます。 他にもさまざまなプログラムが⽤意されているため、英語や異⽂化を体験するという意味では⼗分すぎる内容だといえるでしょう。ただ し、私たちのために組まれている研修であるため、現地の学部生とともに授業を受けることはできません。 必要なのは、「勇気」だけ! 森 幹也 商学部 ▲プログラム最後の夜に、ホスト ファミリーとの別れを惜しんだ 参加学年 1年 研修期間 2017年2月 留学期間 2017年9月~2018年5月(2017年度派遣) 短期海外研修プログラムに参加した理由 幼い頃から海外留学に興味を持っており、⾼校時代から⼤学では何らかの留学プログラムに参加しよう と決めていました。派遣交換留学はまだ実現不可能なものだと考えていたため、せめてもの足がかり として、また未知の国での新しい体験を期待して短期海外研修プログラムに参加しました。同時期に 行われるシドニー⼤学春季講座とどちらにすべきか迷いましたが、ブリスベンとキャンベラを一度に 訪問できるという点にひかれ、クイーンズランド⼤学春季講座を選択しました。 留学を志したきっかけ・その国、大学を選んだ理由・留学までの準備 短期海外研修プログラムを経て、⼤学生活における4年間が、社会に出る前に異⽂化を体験し理解できるラストチャンスであることに 気付きました。2週間という期間は、その気付きを得て、さらに⻑い期間⾃分から異⽂化に⾶び込みたいという気持ちを起こすには⼗分で した。急いで派遣交換留学に関して調べ、ヨーロッパの中⼼に位置するオーストリアに興味を持ちました。その首都にあるウィーン経 済・経営⼤学(WU)はEU内トップクラスの留学生数を誇り、学生の多様性が期待できると考えたため、WUを第一志望に挙げて準備し ました。本来WUは第2期募集のため1年待つはずでしたが、幸運なことに追加募集がかかっていたため、帰国してすぐに応募しました。 実際の留学生活について ウィーンは非常に美しい街で、その中⼼部分は世界遺産にも登録されているほどです。一方郊外に行 けば広⼤な畑や森が広がる、どこを歩いても絵になる素晴らしい都市でした。学生もさまざまな国か ら来ており、それぞれ独特の価値観を共有しながらディスカッションを繰り広げたことは一生の経験 です。また、オーストリアは内陸国であるため、バスや鉄道を使って国境を越える旅を簡単に実現させ ることができます。30都市ほど旅行したのも、非常に思い出深い経験になりました。 ⽂字通り右も左もわからない土地に一⼈で赴き、⾃身の母国語とは違う言語でコミュニケーションを 取らなければいけないわけですから、最初の数⽇は苦労します。しかし、そんな苦労とは比にならない ほど多くのものを全身で吸収できる、⼈生で二度とないと思えるほど貴重な時間でした。 ▲ クロ ア チ ア・ドブ ロ ブ ニ ク でのひとり旅 ▲スイス・マッターホルンの近く にある大雪原を友⼈と訪れた 香港大学(香港) 6月~8月下旬 3 延世大学(ソウル) 2月下旬~6月 留学先の国について物理的に移動しながら学ぶことで、その国の価値観や風土、生活様式を体験を通じて学習すること ができました。また、プログラム生は欧米からの学生が2/3以上を占めるため、彼らの国の価値観からの意見などを踏 まえた議論を頻繁に行います。そのため、東アジアの⽂化、政治などについて多角的な視点から学ぶことができるの が本プログラムの最⼤の魅力であると考えます。現地でのインターン経験も他ではできない経験になると思います。 2017-18派遣生 法学部 政治学科 高田玲奈 3都市で各国の政治・歴史に関する講義をともに受け、議論をし、班に分かれプレゼンテーションをするという授業体制によるだけ でなく、授業外でも、各国の学生がそれぞれの国で案内役を務めながらともに観光や旅行などを通し交流を深めていくことができ、 深い友情が芽生えるのは言うまでもなく、出発前は想像もつかなかった、アジアに対する俯瞰的な共通認識をメンバーで共有 できたと思います。 法学部 法律学科 卒業生 Y. S. 慶應・延世・香港 東アジアリーダーシッププログラム(通称3キャンパスプログラム)は、交換留学の中でも非常に珍しい、3⼤学(延世⼤学、 香港⼤学社会科学部、慶應義塾⼤学)が協力して実施するプログラムです。1年をかけて3つの⼤学を巡りながら英語による講義を受講し、参 加者と共同生活を送ることで、東アジア地域に関する理解を深めることを⽬的としています。3⼤学の学生のほかに、パートナー⼤学(プリン ストン⼤学、ジョージタウン⼤学、コーネル⼤学、南カリフォルニア⼤学、キングス・カレッジ・ロンドン、ジュネーブ⼤学)から選抜された学生も 一部参加します。 同じ興味や関⼼を持つ留学生と1年をかけてともに3つのキャンパスで学びながら、フィールドトリップやインターンシップもともに行うため、 深い絆が生まれます。他の⼈とは違った留学経験になること、間違いなしです! 慶應・延世・香港  東アジアリーダーシッププログラム ◦東アジアのみならず、 欧米のトップスクールの学生とも緊密なネットワークを構築できる 授業およびプログラム参加者の共通言語は英語なので、英語力が⾃ずと⾼められる ◦香港⼤学ではNGOやNPOなどの団体で約1ヵ⽉間のインターンシップ必修科⽬として組み込まれている ◦一定の受給資格を満たしていれば、⽇本学生⽀援機構(JASSO)による 給付型奨学金(月額70,000円×6ヵ月) が⽀給される ◦実際の国外留学期間は2月下旬~8月下旬の約半年間のため、 丸1年留学するのは時間的にも費⽤的にも厳しい…という方にぴったり • オープニングセレモニー • 国際センター設置の英語による科⽬を 履修 • 東京近郊へのフィールドトリップ • Underwood International College 設置の英語による科⽬を履修 • Jeonju(全州)などへのフィールドトリップ • Faculty of Social Sciences設置の 科⽬を履修 • インターンシップ • クロージングセレモニー 慶應義塾大学(三田キャンパス) 9月~2月上旬 1 2 クイーンズランド大学 2016年度 クイーンズランド大学春季講座 ウィーン経済・経営大学 (オーストラリア) (オーストリア) 013 014 短期海外研修 交換留学 将来、どんなに「留学すればよかったな」と思っても、時間を巻き戻すことはできません。難しそうに思えても、⾃信がなくても、 一歩踏み出す勇気さえあれば後はどうとでもなります。⼈生最後の学生生活を最⾼のものにするために、思い切ってチャレンジ してみませんか? 後輩へのアドバイス 起床、 ホームステイ先で朝食、 登校 昼食 アクティビティー 帰宅、夕食 友人と図書館で勉強 ホストファミリー と遊ぶ オペラ・ オーケストラ鑑賞 ウィーン市内を散歩 行きつけのバーで 友人と飲み会 友人と昼食 起床、 自室で朝食 授業 (国際関係論・英語など) 授業 (マーケティングなど) 自室で 授業の復習 12 3 6 9 15 18 21 0 12 3 6 9 15 18 21 0 平日 平日 〈短期研修プログラム〉 〈交換留学〉 ある一日のスケジュール ここが魅力! 1年間のプログラムの流れ S t u d e n t V o i c e

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Page 1: Ⅰ 国際センターが実施・紹介する留学 プログラム - …留学のてびき 第Ⅰ部 国際センターが実施・紹介する留学 プログラム 留学について知ろう!実際のプログラムについて

留学のてびき第Ⅰ部 留学について知ろう!国際センターが実施・紹介する留学    プログラム

実際のプログラムについて寒い⽇本を離れて、ブリスベンの美しい⾃然や、世界的にも有名なビーチであるゴールドコーストを仲間とともに思いきり満喫することができました。また、ホームステイ先でホストファミリーとBBQをし、満天の星を見上げた経験は一生忘れられません。授業プログラムも充実しており、基本的な英語のスキルから本格的な国際関係学の内容まで、みっちりと組まれた授業で理解を深めることができます。他にもさまざまなプログラムが⽤意されているため、英語や異⽂化を体験するという意味では⼗分すぎる内容だといえるでしょう。ただし、私たちのために組まれている研修であるため、現地の学部生とともに授業を受けることはできません。

必要なのは、「勇気」だけ!

森 幹也 商学部

▲プログラム最後の夜に、ホストファミリーとの別れを惜しんだ

参加学年 1年 研修期間 2017年2月

留学期間 2017年9月~2018年5月(2017年度派遣)

短期海外研修プログラムに参加した理由幼い頃から海外留学に興味を持っており、⾼校時代から⼤学では何らかの留学プログラムに参加しようと決めていました。派遣交換留学はまだ実現不可能なものだと考えていたため、せめてもの足がかりとして、また未知の国での新しい体験を期待して短期海外研修プログラムに参加しました。同時期に行われるシドニー⼤学春季講座とどちらにすべきか迷いましたが、ブリスベンとキャンベラを一度に訪問できるという点にひかれ、クイーンズランド⼤学春季講座を選択しました。

留学を志したきっかけ・その国、大学を選んだ理由・留学までの準備短期海外研修プログラムを経て、⼤学生活における4年間が、社会に出る前に異⽂化を体験し理解できるラストチャンスであることに気付きました。2週間という期間は、その気付きを得て、さらに⻑い期間⾃分から異⽂化に⾶び込みたいという気持ちを起こすには⼗分でした。急いで派遣交換留学に関して調べ、ヨーロッパの中⼼に位置するオーストリアに興味を持ちました。その首都にあるウィーン経済・経営⼤学(WU)はEU内トップクラスの留学生数を誇り、学生の多様性が期待できると考えたため、WUを第一志望に挙げて準備しました。本来WUは第2期募集のため1年待つはずでしたが、幸運なことに追加募集がかかっていたため、帰国してすぐに応募しました。

実際の留学生活についてウィーンは非常に美しい街で、その中⼼部分は世界遺産にも登録されているほどです。一方郊外に行けば広⼤な畑や森が広がる、どこを歩いても絵になる素晴らしい都市でした。学生もさまざまな国から来ており、それぞれ独特の価値観を共有しながらディスカッションを繰り広げたことは一生の経験です。また、オーストリアは内陸国であるため、バスや鉄道を使って国境を越える旅を簡単に実現させることができます。30都市ほど旅行したのも、非常に思い出深い経験になりました。⽂字通り右も左もわからない土地に一⼈で赴き、⾃身の母国語とは違う言語でコミュニケーションを取らなければいけないわけですから、最初の数⽇は苦労します。しかし、そんな苦労とは比にならないほど多くのものを全身で吸収できる、⼈生で二度とないと思えるほど貴重な時間でした。

▲クロアチア・ドブ ロブ ニク でのひとり旅

▲スイス・マッターホルンの近くにある大雪原を友⼈と訪れた

香港大学(香港)6月~8月下旬3延世大学(ソウル)

2月下旬~6月

留学先の国について物理的に移動しながら学ぶことで、その国の価値観や風土、生活様式を体験を通じて学習することができました。また、プログラム生は欧米からの学生が2/3以上を占めるため、彼らの国の価値観からの意見などを踏まえた議論を頻繁に行います。そのため、東アジアの⽂化、政治などについて多角的な視点から学ぶことができるのが本プログラムの最⼤の魅力であると考えます。現地でのインターン経験も他ではできない経験になると思います。

2017-18派遣生 法学部 政治学科 高田玲奈

3都市で各国の政治・歴史に関する講義をともに受け、議論をし、班に分かれプレゼンテーションをするという授業体制によるだけでなく、授業外でも、各国の学生がそれぞれの国で案内役を務めながらともに観光や旅行などを通し交流を深めていくことができ、深い友情が芽生えるのは言うまでもなく、出発前は想像もつかなかった、アジアに対する俯瞰的な共通認識をメンバーで共有できたと思います。

法学部 法律学科 卒業生 Y. S.

慶應・延世・香港 東アジアリーダーシッププログラム(通称3キャンパスプログラム)は、交換留学の中でも非常に珍しい、3⼤学(延世⼤学、香港⼤学社会科学部、慶應義塾⼤学)が協力して実施するプログラムです。1年をかけて3つの⼤学を巡りながら英語による講義を受講し、参加者と共同生活を送ることで、東アジア地域に関する理解を深めることを⽬的としています。3⼤学の学生のほかに、パートナー⼤学(プリンストン⼤学、ジョージタウン⼤学、コーネル⼤学、南カリフォルニア⼤学、キングス・カレッジ・ロンドン、ジュネーブ⼤学)から選抜された学生も一部参加します。

同じ興味や関⼼を持つ留学生と1年をかけてともに3つのキャンパスで学びながら、フィールドトリップやインターンシップもともに行うため、深い絆が生まれます。他の⼈とは違った留学経験になること、間違いなしです!

慶應・延世・香港 東アジアリーダーシッププログラム

◦東アジアのみならず、欧米のトップスクールの学生とも緊密なネットワークを構築できる

◦授業およびプログラム参加者の共通言語は英語なので、英語力が⾃ずと⾼められる

◦ 香港⼤学ではNGOやNPOなどの団体で約1ヵ⽉間のインターンシップが 必修科⽬として組み込まれている

◦ 一定の受給資格を満たしていれば、⽇本学生⽀援機構(JASSO)による 給付型奨学金(月額70,000円×6ヵ月)が⽀給される

◦ 実際の国外留学期間は2月下旬~8月下旬の約半年間のため、 丸1年留学するのは時間的にも費⽤的にも厳しい…という方にぴったり

• オープニングセレモニー• 国際センター設置の英語による科⽬を

履修• 東京近郊へのフィールドトリップ

• Underwood International College設置の英語による科⽬を履修

• Jeonju(全州)などへのフィールドトリップ

• Faculty of Social Sciences設置の科⽬を履修

• インターンシップ• クロージングセレモニー

慶應義塾大学(三田キャンパス)9月~2月上旬1 2

クイーンズランド大学 2016年度クイーンズランド大学春季講座

ウィーン経済・経営大学

(オーストラリア)

(オーストリア)

013 014

短期海外研修

交換留学

将来、どんなに「留学すればよかったな」と思っても、時間を巻き戻すことはできません。難しそうに思えても、⾃信がなくても、一歩踏み出す勇気さえあれば後はどうとでもなります。⼈生最後の学生生活を最⾼のものにするために、思い切ってチャレンジしてみませんか?

後輩へのアドバイス

起床、ホームステイ先で朝食、登校

昼食

アクティビティー

帰宅、夕食

友人と図書館で勉強

ホストファミリーと遊ぶ オペラ・

オーケストラ鑑賞ウィーン市内を散歩

行きつけのバーで友人と飲み会

友人と昼食

起床、自室で朝食授業

(国際関係論・英語など) 授業(マーケティングなど)

自室で授業の復習

12

3

6

915

18

210

12

3

6

915

18

210

平日 平日

〈短期研修プログラム〉 〈交換留学〉

ある一日のスケジュール

ここが魅力!

1年間のプログラムの流れ

S t u d e n t V o i c e

Page 2: Ⅰ 国際センターが実施・紹介する留学 プログラム - …留学のてびき 第Ⅰ部 国際センターが実施・紹介する留学 プログラム 留学について知ろう!実際のプログラムについて

留学のてびき第Ⅰ部 留学について知ろう!留学体験記

遡及進級の有無およびその理由

遡及進級を  した  しなかった

留学と就活をそれぞれ中途半端に終わらせたくなかったため、留学中は留学に集中し、帰国後にしっかり準備して就職活動をすることに決めました。

実際の留学生活について⾃分が想像していた以上に動物まみれの留学でした。オーストラリアの⾃然や野生動物は本当に素晴らしく、⼤学でのハードな授業とも相まって、⾃分の関⼼がある分野について実にたくさんのことを学べた10ヵ⽉間でした。また、「どう生きるべきか」という問いについても非常に多くの視点や、⾃分が当たり前に思ってきたことに対する有意義かつ覚醒的な疑問を得ることができました。私は栃木で育った割にあまり野生動物に親しみのない生活を送っていたので、犬が好き!くらいの軽いノリで前半は座学に励んでいることが多かったです。動物生理学や分類学など学んだことのない分野で、最初は「腸」などの英単語もわからなかったのですが、そこから本当によく勉強しました。また、動物学専攻の中で友⼈ができて、授業や実習に行くことが楽しみになりました。オーストラリアの右下を中⼼に旅行した夏休みを経て、後半に⼊ってフィールドワークが中⼼の授業を履修しました。これが⾃分の⾃然に対する親近感を爆発的に上昇させて、もしかしたら⼈生を変えた決定的なイベントだったかもしれないです。その後、夏休み(12⽉)にはボランティアで10⽇間の野生動物保護区域での野生動物の調査に参加し、これも⾃然とそこに住まう魑魅魍魎たちへの憧憬を強めることとなりました。⽇本にいたら、行ってみようと考えもしなかったことばかり最終的にはやっていて、留学で世界が広がるというのはこういうことなんだと実感しました。多様な背景を持つ友⼈たちから学ぶことも非常に多かったです。料理やシャワーの頻度などの生活習慣から⼈生観まで、共同生活を送っているとたくさんの違いに気付くことが多く、それによってこれから⾃分にとって最良の選択が何であるかについて深く考え直すきっかけとなりました。当然つらいこともたくさんありましたが、そのとき感じた悔しさ、孤独感、憤りは⾃分の成⻑の糧となり、⾃分をもっと賢くしているものなので、そういう経験も含めて留学してよかったと思います。

実際の留学生活についてワシントンD.C.やアメリカン⼤学での具体的な経験については細かく留学報告書に書いたので、興味のある方はぜひ⽬を通してください。ここではなかなか⼈に伝える機会のない、「留学を通して⾃分がどう変化したか」について書きたいと思います。⽇本では、「はっきり言わなくても伝わる」、また「⼈と同じであることが良しとされる」⽂化が存在しますが、米国だとこれが通⽤しません。米国、特にワシントンD.C.という国際色豊かな環境では国籍や⼈種はもちろん、価値観が違うことが当たり前です。そのため、⾃分の意見を積極的に言わないと理解されない、また「個性がない⼈」と判断されてしまうこともあります。私⾃身も、小学生の時に米国に滞在経験のある帰国子女ですが、留学中は「⾃己表現」に苦労をしました。例えば、世界情勢や⽇本についてはもちろん、「⾃由ってどういう意味だと思う?」

「旅って何のためにすると思う?」「今後の⼈生どう生きたいと思う?」など今まで考えたことのないことを、友⼈との何気ない会話の中で聞かれることが多くありました。そこでうまく⾃分の考えを伝えられず、もどかしい思いをたくさんしました。時には⾃信をなくし、⽇本にいる友⼈に泣きながら電話する⽇もありました。しかし、悲観的になってばかりだと限られた時間を無駄にしてしまうと思い、常に前を向き、「今までの当たり前と違うこと」を受け⼊れる努力をしました。「違うこと」を受け⼊れられるようになったことで視野が広がり、⾃分はどういう⼈間かを考え直すきっかけにもなりました。この経験を通じて、世界のどこでも⾃分らしくいられる⾃信がつきました。また、アメリカン⼤学は留学生の受け⼊れを積極的に行っており、今まで交流したことのないような⼈たちとたくさん出会えました。世界中から来た学生と喜怒哀楽をともにした留学生活は貴重な思い出です。今でも彼ら彼女らとはつながっており、お互いに刺激を与え合える友⼈です。このような友⼈に出会えたことも、私にとって⼤きな財産となりました。

▲動物学専攻の友⼈たちに祝ってもらった誕生日

▲ロシア⼈の友⼈と桜の木の前で

▲ビーチクリーンアップでたくさんのプラごみを回収

▲寮で日本食パーティーを開催

好奇心と情熱の1年間

夏⽬ 佳枝 理工学部 生命情報学科(2020年3月卒業予定)

「自分らしさ」を確立した留学経験

山中 美希 法学部 政治学科(2019年9月卒業予定)

春休みに友⼈とアメリカ▶中西部にロードトリップ 

小型爬虫類・哺乳類の▶分布調査のお手伝い 

留学期間 2018年2月~2018年12月(2017年度派遣)留学期間 2017年8月~2018年5月

(2017年度派遣)

留学を志したきっかけ・その国、大学を選んだ理由・留学までの準備交換留学をした友⼈たちに刺激を受け留学を考え始め、具体的に何が勉強したいか調査・研究・⾃問⾃答をしている中、学科では学ぶことができなかった動物学、また⽇本では勢力が微弱な動物に関連した社会運動について学びたいと強く感じました。3期にしか間に合わないタイミングでしたが、オーストラリアはたまたまこれらを学ぶのにとてもふさわしい場所のようでしたので、行き先に決めました。願書を作るにあたり、さらに⾃己分析と現地についての知見を深め、具体的にどの教科を履修するかやオーストラリアで動物保護関連の事業を行っている団体などについて調査しました。出願するか実はぎりぎりまで迷っていたので、背中を押してくれた友⼈には感謝したいです。

留学を志したきっかけ・その国、大学を選んだ理由・留学までの準備小学生の時に米国に滞在経験があったことから漠然と世界の国や⽂化に興味がありました。また、⾼校時代に海外の模擬国連会議に参加した時、海外の学生が堂々と⾃分の意見を英語で発信している姿に刺激され、「海外の⼤学に留学したい」と強く思いました。アメリカン⼤学は私が学びたい国際関係学のカリキュラムが非常に充実しており、また世界中から留学生を積極的に受け⼊れている国際色豊かなカラーがあったことに魅力を感じ、志望しました。過去に慶應から交換留学で派遣された先輩がいなかったため、他校の⼈から⼤学の情報を得ました。また、志望理由書は留学経験のある友⼈に添削してもらい、面接対策も両親に⼿伝ってもらいました。

遡及進級の有無およびその理由

遡及進級を  した  しなかった

卒業研究の時期と留学が被ったため。もう1年今しかできない勉強ができるなら、遡及進級ができなくても留学しない理由はないと考えました。

留学での楽しい思い出、辛い経験を得て⼤きく成⻑することができました。海外の学生とキャンパスライフをともにできる機会は今後なかなかない貴重な経験なので、少しでも興味があれば周りに頼って思い切って応募してみてください!応援しております!

情熱は元から⾃分の内に存在するものではなく、コミットメントを積み重ねることで育っていくものだと誰かが言っていました。その積み重ねを動機付けるのは⾃分の好奇⼼とある程度の暇な時間で、⼤学生はこのどちらも兼ね備えているのではないでしょうか。何が言いたいのかというと、⽇本から遠い国のこと、⾃分が知らなかった分野のこと、「普通」とは異なる価値観のことなど、もっと気になってたくさん調べてみてください。

派遣時学年 4年交換留学派遣時学年 3年交換留学

メルボルン大学アメリカン大学 (オーストラリア) (米国)

015 016

後輩へのアドバイス後輩へのアドバイス

授業(紛争論) 友人とレストランでブランチ、キャンパス外に出かける

図書館や大学のカフェで勉強、友人と雑談してリラックス

友人とカフェテリアで夕食図書館や大学のカフェで勉強

友人とカフェテリアで昼食、雑談

起床、寮で朝食

授業(途上国政治論)起床、寮で軽く朝食

友人と寮で映画を観たり、おしゃべりしたりなど図書館や大学の

カフェで勉強

友人とカフェテリアで夕食

12

3

6

915

18

210

12

3

6

915

18

210

平日 休日 起床、身支度してコーヒーを買って登校

授業(生態学)

授業(比較動物生理学)

自分の時間(勉強、映画鑑賞、読書)

起床

夕食、ルームメイトとお茶を飲みながら雑談友人とジェラート屋さんに寄ってから帰宅実習(比較動物生理学)授業(動物の福祉と倫理)

共有スペースでルームメイトたちとパーティー

夕食

自室で休憩

友人とブランチ自炊のためにマーケットで買い物

12

3

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210

12

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平日 休日

ある一日のスケジュール ある一日のスケジュール

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第1章 留学準備

第  部 留学のてびきⅠ

035 036

留学してみよう!と思ったら

2015~2017年度 派遣交換留学生 卒業後進路一覧

就職先 人数三菱商事 11伊藤忠商事 9みずほフィナンシャルグループ 8三井物産 8みずほ銀行 6三菱東京UFJ銀行 6丸紅 5EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング 4JPモルガン証券会社 4PwCコンサルティング合同会社 4住友商事 4全⽇本空輸 4⽇本アイ・ビー・エム 4野村證券 4KPMGコンサルティング 3アマゾンジャパン合同会社 3外務省 3サイバーエージェント 3第一生命保険 3デンソー 3⽇産⾃動車 3博報堂 3⽇⽴製作所 3ブリヂストン 3SMBC信託銀行 2SMBC⽇興証券 2あおぞら銀行 2アクセンチュア 2アステラス製薬 2アビームコンサルティング 2伊藤忠丸紅鉄鋼 2エヌ・ティ・ティ・データ 2キヤノン 2ゴールドマン・サックス証券 2国際石油開発帝石 2小松製作所 2資生堂 2ジョンソン・エンド・ジョンソン 2ソニー 2損害保険ジャパン⽇本興亜 2⼤和証券 2デロイトトーマツコンサルティング合同会社 2電通 2東京海上⽇動火災保険 2トヨタ⾃動車 2豊田通商 2⽇本アイビーエム・ソリューション・サービス 2⽇本航空 2⽇本政策投資銀行 2

就職先 人数⽇本郵船 2農林中央金庫 2野村総合研究所 2富⼠フイルム 2ブルームバーグ・L.P. 2弁護⼠法⼈アンダーソン・毛利・友常法律事務所 2三井住友銀行 2三菱電機 2メリルリンチ⽇本証券 2森トラスト・ホテルズ&リゾーツ 2有限責任監査法⼈トーマツ 2JTBグローバルマーケティング&トラベル 1JX金属 1JX石油開発 1LINE 1SUBARU 1TBSテレビ 1UBS証券 1VMware 1アサツーディ・ケイ 1朝⽇新聞社 1味の素 1一般社団法⼈共同通信社 1インテリジェンス 1江崎グリコ 1エヌ・ティ・ティ都市開発 1⼤塚製薬 1⼤林組 1花王 1国際観光振興機構 1コンデナスト・ジャパン 1サントリーホールディングス 1信金中央金庫 1新⽇鐵住金 1新⽇本有限責任監査法⼈ 1住友化学 1住友生命保険 1セールスフォース・ドットコム 1石油資源開発 1ソニーグローバルソリューションズ 1ソフトバンク 1⼤和証券投資信託委託 1⼤和総研 1帝国ホテル 1デロイトトーマツ ファイナンシャルアドバイザリー 1電通国際情報サービス 1東映 1東急不動産 1東京ガス 1

就職先 人数東芝 1東レ 1独⽴行政法⼈国際協力機構 1内閣府 1ニコン 1⽇本経済新聞社 1⽇本電気 1⽇本放送協会 1⽇本通運 1⽇本テレビ放送網 1⽇本取引所グループ 1⽇本民間放送連盟 1ネスレ⽇本 1野村アセットマネジメント 1博報堂DYデジタル 1バークレイズ証券 1パナソニック 1ビー・エム・ダブリュー 1⽇⽴建機 1⽇⽴コンサルティング 1富⼠通 1ブラザー工業 1ブラックロック・ジャパン 1プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン 1ボッシュ 1マツダ 1みずほ総合研究所 1三井デザインテック 1三井不動産 1三井不動産リアルティ 1三菱UFJモルガン・スタンレー証券 1三菱地所 1三菱総合研究所 1村田製作所 1明治安田生命保険 1⽂部科学省 1ゆうちょ銀行 1ユニクロ 1ユニリーバ・ジャパン 1横浜銀行 1楽天 1リクルートキャリア 1ロバート・ウォルターズ・ジャパン 1

他、1名就職した企業28社進学・留学・その他 人数

⼤学院進学 86留学 31その他 59

※学生部就職・進路⽀援担当に平成31年3⽉31⽇現在、進路届けを提出した学生。総計448名。※慶應義塾⼤学卒業生全体の進路状況については、 右記のWebサイトにて確認できます。 http://www.gakuji.keio.ac.jp/life/shinro/main.html

派遣交換留学生 就職活動記

挫折の日々、それでも留学を全力ですすめる理由

石井 友佳⼦ 法学部 法律学科(派遣時3年 2019年3月卒業)

寮でハロウィン用の▶カボチャにデコレーション 

留学期間 2017年9月〜2018年6月(2017年度派遣)

派遣先大学 カリフォルニア大学アーバイン校(米国)遡及進級の有無およびその理由

遡及進級を  した  しなかった特に理由はありません。単位が足りていたので、遡及進級をしました。

PwCコンサルティング合同会社就職先

10ヵ⽉という期間は本当にあっという間でしたが、思い返してみれば毎⽇がとても濃く、そして充実したものでした。現地の学生とホリデーを利⽤した小旅行や、ハロウィンやサンクスギビングなどのイベント、留学生同⼠で夜な夜な語り合った⽇々等、楽しい思い出もたくさんあります。しかし、辛くて苦しい思い出はそれと同じあるいは倍以上あります。暮らしたことがない街で、⾃分とは異なる価値観やバックグラウンドを持つ学生と生活をするのですから、ストレスを感じるのは当たり前です。それに加えて、言葉という⼤きな壁が⽴ちはだかっていたので、初めのうちは不安や焦りを感じる毎⽇でした。しかし、今思えば、そのような経験ができたことそれ⾃体がとても貴重なことであり、それを⾃分の力で乗り越えられたという経験が⾃分に⼤きな⾃信を与えてくれているのだと思います。そして、⾃分に⾃信を持てたというのは、就職活動をするうえで強みになりました。また、留学をしたからこそ知ることができたこともたくさんあります。特に、私にとっては、外から⽇本を見るという経験は⾃身の将来を考えるうえで⼤きな影響を与えることになりました。留学をする中で、⾃分が⽇本⼈であると⾃覚させられることや⽇本という国について考えさせられることが何度もありました。そのような経験が、⾃分が⽇本のためにできることは何だろうかと考えるきっかけとなり、実際に就職活動をするうえでの軸となりました。正直に言って、留学と就職活動の両⽴はとても難しいです。就職活動に影響が出るから留学を諦める学生もいます。私個⼈としては、就職活動を理由に留学を諦めることは非常にもったいないと思います。留学先でのさまざまな経験や多種多様な⼈たちとの出会いというのは、時間がたっぷりある⼤学生だけに許されたものだと考えるからです。多くの留学経験者が言う通り、留学というのは⾃身の考えや⼈生観が⼤きく変わるきっかけになります。少しでも留学をしてみたいという気持ちがあるのであれば、ぜひチャレンジしてほしいです。

▲ ベテランズデ ーを利用してシカゴ旅行

いつ就職活動を始めましたか留学中に就職活動をしましたか

留学中に就職活動はほとんどしていません。夏採⽤を受けようと考えていたため、帰国直前頃は複数社にエントリーをし、ES等を書いていました。

内定はいつ頃もらいましたか 夏採⽤では内定をいただけなかったため、一つ下の代で就職活動をしていました。秋インターンに参加した企業より、11⽉頃内定をいただきました。

留学がもたらした就職活動への良い影響を教えてください

たくさんありますが、中でも留学中にさまざまな考えを持つ学生や社会⼈の方にお会いしたことは非常に有益な経験だったと思います。彼らと話す中で、⾃分⾃身の将来像をより具体的に描くことができましたし、明確な将来像があったからこそ、⾃身の軸がぶれることなく就職活動を行うことができました。

留学が就職に不利に働いたと思った点はありますか。またそれをどのように克服しましたか

授業の関係上、帰国⽇が6⽉下旬になってしまったため、エントリーできる企業が限られてしまったこと。

留学を⽬指す中で、不安に思うことはたくさんあると思います。しかし、どんなに不安に感じて悩んでも意味がありません。留学先で起こることは誰も予想することができないからです。予知できないことに不安を感じるよりも、留学をしたい理由や留学先で成し遂げたいことを突き詰めて考えましょう。留学をしたいという強い意志・パッションがあれば、どんな壁でも乗り越えることができます。留学先には、一緒に頑張ろうと励まし合える素晴らしい仲間たち、⾃分が理解できるまでとことん付き合ってくださる熱⼼な教授やTAがいます。時には彼らを頼りながら、どんなことがあっても⾃分を信じて努力することが⼤切です。皆さんが、留学してよかったと⼼から思える素敵な留学生活が送れることを願っています。頑張ってください。

後輩へのアドバイス

▲スクールマスコットのアリクイと記念撮影

Page 4: Ⅰ 国際センターが実施・紹介する留学 プログラム - …留学のてびき 第Ⅰ部 国際センターが実施・紹介する留学 プログラム 留学について知ろう!実際のプログラムについて

第1章 留学準備

第  部 留学のてびきⅠ

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留学してみよう!と思ったら

派遣交換留学生 就職活動記

留学先での最高の経験

木山 慶悟 総合政策学部(派遣時3年 2019年3月卒業)

留学先大学の日本語文化クラブの▶メンバーとの写真 

留学期間 2017年8月〜2018年5月(2017年度派遣)

派遣先大学 ウィリアム・アンド・メアリー大学(米国)

全日本空輸株式会社就職先

いつ就職活動を始めましたか留学中に就職活動をしましたか

就職活動のためのOB訪問や業界研究を2年次から細々と始めていました。留学開始後は、8⽉頃からボストンキャリアフォーラムのための就職活動を開始し、11⽉まで続けていました。イベント後は⽇本での一般の学生と同じ時期に行われる採⽤活動のために3年次後期にあたる2018年3⽉頃から準備を始めました。

内定はいつ頃もらいましたか 留学中に参加したボストンキャリアフォーラムにてIT系企業に内定をいただきました。また帰国後の4年次6⽉中旬にも内定をいただき、そちらを就職先として選択しました。

留学がもたらした就職活動への良い影響を教えてください

まず、留学をしたことで価値観、キャリアに対する考え方が⼤きく変わったと感じます。それだけでなく、留学先では、企業からの派遣留学生として来ていた、MBAの学生の方との交流から就職活動のアドバイスや、志望企業選びに際する参考となるような業務の話を教えていただくことができました。これらの経験は、就職活動において何にも代え難い助けとなったと思います。

留学が就職に不利に働いたと思った点はありますか。またそれをどのように克服しましたか

どうしても5⽉に帰国することとなってしまうために、一般の学生に対して出遅れてしまう・もしくは情報不足に悩まされるということがありました。しかしながら、⽇本にいた⼤学の友⼈などとも情報交換をすることで、それを最⼤限克服する努力をしました。

遡及進級の有無およびその理由

遡及進級を  した  しなかった留学期間後に志望する企業を受けることができたため。

「少しの悔いもない」学生生活にするために

江口 紗月 商学部 商学科(派遣時4年 2019年3月卒業)

留学期間 2017年9月〜2018年5月(2017年度派遣)

派遣先大学 クィーンズ大学(ビジネス)(カナダ)

花王株式会社就職先

就職活動が不安で留学をするか迷っている⼈の背中を、少しでも押すことができないかとこの⽂章を書いています。就職活動が始まる中、交換留学に行くという決断はとても⼤きいと思います。実際、私もとても不安でした。交換留学・就職活動を終えた今、就職活動はゴールではなくスタートであり、交換留学はそのスタートを後押しし、その後の⼈生を豊かにしてくれるものであったと、振り返ります。就職活動記執筆にあたり、留学中の⽇記を見返しました。約9ヵ⽉、劣等感・⾼揚感・満足感等、信じられないほどさまざまな感情を抱きながら過ごしました。⽇本で育ち、英語が堪能でもなかった私は、授業で⼿を挙げることさえ一苦労でした。しかし、予習を欠かさず行い、常に一番前の席に座り続けることで少しずつ発言できるようになりました。⾃分の無力さに落ち込んだ夜も数えきれません。そんな中、友⼈との⾷事は私の活力でした。すべてがかけがえのないものであり、⾃分の可能性や視野を広げてくれました。交換留学を通して、興味の幅も広がり、⾃分のありたい姿・なりたい姿も明確になりました。春からは、ものづくりに携わります。働く中で、各国にいる尊敬し愛おしい友⼈の顔を思い浮かべるのだと思います。交換留学を経て、学生生活に少しも悔いがないと思えるし、社会⼈生活が楽しみになりました。このままでいいのかと疑問を抱くのであれば、これから始まるスタートに向けて、交換留学に挑戦することは決して無駄ではないと思います。

いつ就職活動を始めましたか留学中に就職活動をしましたか

⼤学3年次にインターンやOBOG訪問をしましたが思うようには絞り込めませんでした。⼤学4年留学中の11⽉、ボストンキャリアフォーラムに参加し、⾃分の希望する方向性を見いだしました。情報解禁になった翌年3⽉、留学先のカナダからESを提出しました。帰国後の5⽉、テストセンター受験や面接に臨みました。

内定はいつ頃もらいましたか 2018年6⽉上旬

留学がもたらした就職活動への良い影響を教えてください

⾃己分析、企業選択、ES・面接の点から3点挙げます。①留学は最⾼の⾃己分析ツールだったこと                       

留学先のビジネススクールでは少⼈数制の授業を多くとりました。教授や他国の学生と徹底的に議論することで世界の中の⽇本、また、各国の留学生の中の⾃分を客観的にみることができ、⾃分⾃身への理解を深めることができました。

②企業選択の軸が定まったこと 留学前はグローバルに働くことに漠然と憧れを抱いていましたが、留学を通して⽇本⼈としての

意識が⾼まり、⽇本に貢献したいという気持ちが強くなりました。また、海外の学生と会話をするうちに、「どの会社に行きたいのか」ではなく、「何をしたいのか」「どういう⼈間になりたいのか」を軸に考えるようになりました。

③留学を通して得た気付きがESや面接に生きたこと ⻑期海外生活により、海外と⽇本の⽂化や習慣の相違が明らかになり、またマイノリティの⽴場

を経験したことによりさまざまな気付きがありました。カナダでは障がいのある方や困っている⼈を見つけると積極的にそして⾃然に⼿助けをします。“⽇本的なマイノリティ感”を感じることはありません。また、学校や社会のデジタル化は⽇本よりはるかに進んでいると感じる一方、使いにくい⽇⽤品があふれていたり⾷品に対する粗雑さを感じたりすることが多くありました。このような、留学したからこそ得ることができた気付きをESや面接に取り⼊れることができました。

留学が就職に不利に働いたと思った点はありますか。またそれをどのように克服しましたか

⽇系企業就職志望の私が、時期や環境の観点から不利だと感じた点を2点挙げます。①帰国時期により選考に間に合わない企業もある点 私の留学先の⼤学は後期の試験が4⽉に終了したため5⽉には帰国することができ6⽉の面接

開始時期に間に合いましたが、テストセンターの⽇程等の関係で応募が難しい企業もありました。商社・海運・一部航空では夏採⽤がありましたが、実施していない企業はあきらめざるを得ませんでした。そういった状況下で私は、採⽤担当の方にメールで事情を説明して対応していただいたり、留学生⽤の就活サイトなどでのスカイプ面接を活⽤したりしました。「こうしなければいけない」という固定観念にとらわれずにさまざまな方法を模索することで時期的なハンディを乗り越えられると思います。

②面接の経験が少ない点 5⽉帰国では面接の準備時間が不⼗分だと考え、留学先⼤学の就活セミナーに参加しました。

また、帰国後に慶應の学生部で面接指導をしていただきました。

新学期のオリエンテーション▶にてグループのメンバーと

▲後期から始めたシェアハウスでのルームメイトと

▲ハロウィンパーティー用のカボチャオブジェ作り

「交換留学」の他にも「語学留学」「世界一周」等さまざまな選択肢があると思います。いずれにせよ、「少しの悔いもない!」と思えるような、納得のいく決断ができるよう、応援しています!

後輩へのアドバイス

留学生活ではいろいろな出会いがあり、いろいろな挑戦が皆さんを待っています。その準備として⽇本にいるときから何かに挑むことは、後々役⽴つと思います。皆さんも新たな⾃分と出会えるように、⾃分を信じて頑張ってください!

後輩へのアドバイス

僕⾃身は、英語が苦⼿で⼊学当初は留学なんて頭の片隅にもなかった学生でした。そんな僕が留学を決意するきっかけとなったのは、尊敬する先輩が留学を通じて⼤きく成⻑する姿を見ることがあったためです。その先輩の挑戦する姿を見て、僕⾃身も何かに挑戦したいという思いが強くなり、留学に挑むことを決意しました。ただ、留学生活は実際には想像していたような楽しく甘いものではありませんでした。毎⽇深夜まで受験生のように勉強しなければならなく、また寮の⾷事もなかなか口に合わず、ホームシックで何度も帰りたくなりました。そんな中でも僕が頑張り、結果として変わることができたのは、挑戦することの⼤切さと楽しさをあらかじめ学んでいたからです。挑戦することが好きだったからこそ、どんなに辛くても前を向くことができました。スポーツから学業、課外活動までいろいろな挑戦をすることは結果として温かい友⼈を得ることへとつながり、最後まで頑張る⼤きな要因となりました。また、挑戦を続けたことでさまざまな学びと経験を得ることができ、それが就職活動へとつながり、これからにつながると思っています。⼈によって留学生活をどう感じるかは違うと思いますが、僕個⼈としては、留学生活で学ぶためには挑戦を忘れないことが必要不可欠であると思っています。楽しいことも苦しいこともひっくるめて挑戦をするということ、その重要性を皆さんも留学を通じて見つけることができると思っています。

▲ボランティアで行った日本文化紹介 イベントの様子

▲現地の小学校にボランティアで行った際の様子

遡及進級の有無およびその理由

遡及進級を  した  しなかった

4年次に留学をしたため。