⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ② ④ (...

19
― 21 ― ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ケアプラン第 2 表へ 介護支援専門員の行うアセスメント 働きかけ 働きかけ リ・アセスメント支援シートは、介護支援専門員が把握している情報から適切に ニーズを導き出せるように、上記の構造に合わせて作成している。 把握し見通す ③ 介護支援専門員の考える利用者の問題 利用者の生活上の支障 (~で困っているのではないか) (~で困っていると考えて欲しい) ⑤ 医師・専門職等意見 ADL(介護支援専門員の役割) 利用者又は家族が問題を認識していな いときは、認識するように働きかける。 利用者又は家族の意向が表明されてい ないときや、低いときは意向を向上させ るように働きかける。的外れのときは、 修正する働きかけを行う。

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― 21 ―

⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造

換転

ケアプラン第 2 表へ

介護支援専門員の行うアセスメント

働きかけ 働きかけ

リ・アセスメント支援シートは、介護支援専門員が把握している情報から適切にニーズを導き出せるように、上記の構造に合わせて作成している。

把握し見通す

③ 介護支援専門員の考える利用者の問題利用者の生活上の支障

(~で困っているのではないか)(~で困っていると考えて欲しい)

⑤ 医師・専門職等意見

利用者の状態

(健康状態・ADL等)

利用者又は家族の問題

(〜できずに困る等)

利用者又は家族の意向(生活への意欲を含む)

(〜したい等)

介護支援専門員の判断

(〜が必要)

 ①〜⑤を総合

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

  

  

  =

サービスの根拠となるニーズ

合致・一致

(介護支援専門員の役割)利用者又は家族が問題を認識していないときは、認識するように働きかける。

利用者又は家族の意向が表明されていないときや、低いときは意向を向上させるように働きかける。的外れのときは、修正する働きかけを行う。

Page 2: ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ② ④ ( …machidacm.web.fc2.com/images/20161129/20161129_2.pdf2016/11/29  · ― 21 ― ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造

― 22 ―

整理前

困難

意向の度合

高中

意向の表明

意向の度合

高中

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

意向・意見・判断

意向の表明

阻失

実施中検討中未検討不要

意向の表明

阻阻中

低意向の度合

対応難度

家 族 ・ 知 人 等 の 介 護 力

維持・改善の要

素、利点

介護者の

負担感

介護者の

健康

介護提供

医師・

専門職等

意見

家族

意向

失失意向の表明

作成日

作成者

関連

整理後

優先順位

視力

利用者

意向

家族

意向

意向の度合

維持・改善の要

素、利点

利用者名

認 知 と 行 動

意思決定

コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン

言語

維持・改善の要

素、利点

聴力

問題(困りごと)

補聴器

認知障害

情緒・情動

指示反応

精神症状

CM

判断

CMの利用者・家族の

意向への働きかけ

意思伝達

医師・

専門職等

意見

中高

利用者

意向

行動障害

昼夜

逆転

興奮

実施中

家 族暴言暴行

検討中

不要

未検討

利用者

意向

困難

実施中検討中

不要

未検討

医師・

専門職等

意見

意向の表明

家族

意向

失意向の度合

高中

利 用 者 家 族

対応難度

意向の表明

CMの利用者・家族の

意向への働きかけ

CM

判断

利 用 者 家 族

CM

判断

CMの利用者・家族の

意向への働きかけ

失低

意向の度合

利 用 者

対応難度

困難

無有

健康

高齢

問題無抑うつ不安

殆ど

聞こえない

はっきり

聞こえない

問題無

リ・アセスメント支援シート

無常時可

病身

日中

のみ可

夜間

のみ可不定期

状   態

無有

殆ど

見えない

はっきり

見えない

問題無

眼鏡

問題無問題有

無有

困難

時々

できる

できる

自立

軽度

中度

重度

困難

多動

通じ

ない

特別な場合以

外はできる

できる

通じる

時々

通じる

不潔

行為介護抵抗夜間不穏異食行為

無徘徊

見当識無関心

無妄想

幻覚

せん妄

Page 3: ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ② ④ ( …machidacm.web.fc2.com/images/20161129/20161129_2.pdf2016/11/29  · ― 21 ― ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造

― 23 ―

事例1

事例2

事例3

薬無

2

治療

拘縮

不良

義歯

の有

無等

食事

形態

(主

食)

便秘

12

4

  

日  

昼:

  回

・夜

: 

便秘

睡眠

時間

排泄

(便

口腔

衛生

食事

摂取

  

  

ml/

日医

師指

示量

  

  

ml/

日飲

水量

食事

摂取

形態

経口

摂取

普通

利用

者名

健 康 状 態

重湯

食事

維持

・改

善の

要素

、利

無 回/

週・

普通

多い

麻痺

じょ

く瘡

・皮

膚の

問題

入浴

麻痺

・拘

縮無

咀嚼

問題

不良

嚥下

障害

全部

部分

良好

飲水

身長

・体

重cm

きざ

栄養

状態

良普

常食

事形

態(

副食

未検

討対

応難

リ・

アセ

スメ

ント

支援

シー

ト 意向

の度

合高

回/

作成

18

不要

CM

の利

用者

・家

族の

意向

への

働き

かけ

実施

中検

討中

CM

判断

困難

22

24

10

家族

意向

作成

14

16

68

中低

20

阻意

向の

表明

20

整理

生活

全般

の解

決す

べき

課題

(ニ

ーズ

関連

整理

優先

順位

kg

状 

  

態問

題(

困り

ごと

)意

向・

意見

・判

主疾

病(症

状痛

み等

)

利 用 者

阻問

題無

多い

少な

とろ

みペ

ース

ト状

ペー

スト

少な

他 他

中低

失意

向の

表明

家 族

医師

・専

門職

等意

利用

者意

排泄

(尿

意向

の度

合高

経管

摂取

( 

  

kcal/

日・

  

回/

日・

  

  

  

  

  

かゆ

-2-

- 23 -

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― 24 ―

自立

一部

介助

リハ

ビリ

パン

全介

全介

パッ

全介

自立

自立

食事

見守

パッ

トト

イレ

トイ

レP

T

他(

 

  

 )

食堂

利用

者名

無有

尿器

排泄

(夜

間)

排泄

(失

禁)

自立

排泄

(排

便)

見守

ベッ

ド脇

入浴

中排

泄(

日中

)リ

ハビ

リパ

ンツ

利用

者意

家 族

ベッ

ド上

排泄

(排

尿)

利 用 者自

PT

尿器

一部

介助

見守

り一

部介

維持

・改

善の

要素

、利

点寝返

調理

と片

付け

維持

・改

善の

要素

、利

作成

意向

の度

意向

の度

合高

中低

掃除

・洗

濯自

自立

献立

I A D L

使用

機器

A D L

食事

場所

住環

立位

座位

更衣

・整

歩行

器一部

介助

起上

がり

一部

介助

自立

歩行

自立

一部

介助

自立

服薬

状況

自立

一部

介助

一部

介助

一部

介助

自立

一部

介助

一部

介助

CM

判断

医師

・専

門職

等意

対応

難度

困難

自立

問題

全介

全介

全介

全介

全介

自立

自立

利 用 者 家 族

問題

一部

介助

一部

介助

外出

その

自立

自立

一部

介助

火気

管理

自立

全介

車椅

移乗

自立

ゴミ

出し

買物

金銭

管理

自立

意向

の表

生活

全般

の解

決す

べき

課題

(ニ

ーズ

失意

向の

表明

関連

整理

CM

の利

用者

・家

族の

意向

への

働き

かけ

家族

意向

リ・

アセ

スメ

ント

支援

シー

検討

中未

検討

不要

意向

の度

困難

対応

難度

実施

中C

Mの

利用

者・

家族

の意

向へ

の働

きか

医師

・専

門職

等意

家族

意向

作成

実施

中検

討中

未検

討不

失低

意向

の表

明阻

高中

一部

介助

一部

介助

一部

介助

全介

全介

全介

全介

一部

介助

全介

全介

全介

利用

者意

中低

阻意

向の

度合

一部

介助

全介

一部

介助

全介

オム

ツ留

カテ

オム

ツ留

カテ

ベッ

全介

状 

  

態問

題(

困り

ごと

)意

向・

意見

・判

断整

理前

CM

判断

意向

の表

明阻

全介

優先

順位

-3-

- 24 -

Page 5: ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ② ④ ( …machidacm.web.fc2.com/images/20161129/20161129_2.pdf2016/11/29  · ― 21 ― ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造

― 25 ―

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― 26 ―

整理前

困難

意向の度合

高中

意向の表明

意向の度合

高中

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

意向・意見・判断

意向の表明

阻失

実施中検討中未検討不要

意向の表明

阻阻中

低意向の度合

対応難度

家 族 ・ 知 人 等 の 介 護 力

維持・改善の要

素、利点

介護者の

負担感

介護者の

健康

介護提供

医師・

専門職等

意見

家族

意向

失失

作成日

作成者

関連

整理後

優先

順位

視力

利用者

意向

家族

意向

例 ○○で困る。

○○で困る。(長男代弁)

意向の度合

維持・改善の要

素、利点

利用者名

認 知 と 行 動

意思決定

コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン

言語

維持・改善の要

素、利点

聴力

問題(困りごと)

補聴器

認知障害

情緒・情動

指示反応

精神症状

CM

判断

CMの利用者・家族の

意向への働きかけ

意思伝達

医師・

専門職等

意見

中高

利用者

意向

行動障害

昼夜

逆転

興奮

実施中

家 族暴言暴行

検討中

不要

未検討

利用者

意向

困難

実施中検討中

不要

未検討

医師・

専門職等

意見

意向の表明

家族

意向

失意向の度合

高中

利 用 者 家 族

対応難度

意向の表明

CMの利用者・家族の

意向への働きかけ

CM

判断

利 用 者 家 族例 ○○で困る。

CM

判断

CMの利用者・家族の

意向への働きかけ

失低

意向の度合

利 用 者

対応難度

困難

無有

例 ・人の話しを、よく聞いてあげることができる。

・いつも笑顔が絶えない。

・自分の気持ちを相手に伝えることができる。

・自分の気持ちを表情で伝えることができる。

健康

高齢

問題無抑うつ

不安

殆ど

聞こえない

はっきり

聞こえない

問題無

リ・アセスメント支援シート

無常時可

病身

日中

のみ可

夜間

のみ可不定期

状   態

無有

(例)平成24年3月 左目白内障手術

殆ど

見えない

はっきり

見えない

問題無

眼鏡

問題無問題有

無有

困難

時々

できる

できる

自立

軽度

中度

重度

困難

多動

通じ

ない

特別な場合以

外はできる

できる

通じる

時々

通じる

不潔

行為介護

抵抗夜間

不穏異食

行為

無徘徊

見当識無関心

無妄想

幻覚

せん妄

「状態」各項目・選択欄

それぞれ、該当する状態

に○をつける。

「状態」各項目・余白欄

項目ごとにある余白には、特

記事項を必要に応じて、記入

する。

「状態」各項目

「維持・改善の要素、利点」

利用者が楽しみのある幸せな生活を送れるように、利用者の生活を活

性化させるような現在の状態に対する利用者や家族の良いところ、優

れているところ、魅力的なところを具体的に記入する。

「利用者意向」・「家族意向」

・「なし」と発言→「なし」と記入

・介護支援専門員が確認していない場合→空欄

<利用者欄のみ>

認知症等で利用者が意向を表明できない場合は、利用者の立場

に立った家族等の発言を記入する。その場合は、文末に代弁し

た者をカッコ書きにより明記する(例:(長女代弁))。

利用者・家

族「意向の度合」

「意向の度合」は、該当する度合に

○をつける。

・高:利用者の意向が高い場合

・中:利用者の意向がそれほど高く

もなく低くもない場合

・低:利用者の意向が低い場合

・失:「利用者意向」欄に「なし」

と記入した場合で、利用者が

病気や喪失体験などにより本

来は「意向」があるはずだが

表明ができない場合

利用者・家族

「問題(困りごと)」

・「なし」と発言→「なし」と記入

・介護支援専門員が確認していない場合→空欄

<利用者欄のみ>

認知症等で利用者が困りごとを表明できない場合は、利用者の立場に立った

家族等の発言を記入する。その場合は、文末に代弁した者をカッコ書きによ

り明記する(例:(長女代弁))。

転換

(だから)

状態欄の項目

問題

(~で困る。)

利用者・家

族「意向の表明」「阻

」「利用者(家族)意向」欄に記入

した利用者(家族)の意向が、家

族関係や経済状況等諸事情によ

り、利用者(家族)が真の意向を

表明することが阻まれ相違してし

まっている場合に○をつける。

問題

(○○で困る)

利用者:意向(○○したい。)

家族:意向(○○になってほしい。)

転換

(だから)

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― 27 ―

かゆ

意向

の表

家 族

医師

・専

門職

等意

利用

者意

排泄

(尿

意向

の度

合高

経管

摂取

(例

)(

1,2

00

kcal/

日・

3回

/日

・朝

8時

、昼

12

時、

夕6

時)

ペー

スト

少な

他 他

中低

状 

  

態問

題(

困り

ごと

)意

向・

意見

・判

主疾

病(症

状痛

み等

)

利 用 者

阻問

題無

良好

咀嚼

問題

55

kg 6

8

多い

少な

20

22

24

10

家族

意向

優先

順位

整理

生活

全般

の解

決す

べき

課題

(ニ

ーズ

関連

整理

阻意

向の

表明

中低

14

16

18

20

CM

の利

用者

・家

族の

意向

への

働き

かけ

実施

中検

討中

CM

判断

困難

作成

不要

(例

)○

○が

必要

(A

診療

所B

医師

)。

○○

した

ほう

がよ

いの

では

ない

か(

C訪

看ス

テー

ショ

ンD

看護

師)

未検

討対

応難

リ・

アセ

スメ

ント

支援

シー

ト 意向

の度

合高

(例

)3

回/

作成

飲水

身長

・体

重cm

きざ

栄養

状態

良普

常食

事形

態(

副食

16

5.5

不良

嚥下

障害

全部

部分

維持

・改

善の

要素

、利

(例

)3

回/

週・

普通

多い

麻痺

じょ

く瘡

・皮

膚の

問題

入浴

麻痺

・拘

縮無

義歯

の有

無等

食事

形態

(主

食)

食事

摂取

形態

経口

摂取

普通

利用

者名

健 康 状 態

重湯

食事

睡眠

時間

排泄

(便

口腔

衛生

食事

摂取

拘縮

(例

)汁

物に

はと

ろみ

剤を

加え

てい

る。

不良

(例

) 1

,20

0m

l/日

医師

指示

量(

例)

1,8

00

ml/

日飲

水量

とろ

みペ

ース

ト状

便秘

治療

中 便秘

(例

)糖

尿病

治療

のた

め○

○○

(薬

名)

5㎎

を1

錠、

朝食

後に

服用

。食

事は

納豆

、青

菜類

を避

ける

こと

。有

無薬

21

24

(例

)3

日1

(例

)昼

:5

回 ・

夜:

2回

「薬」「薬」で「有」に○をつけた場合は、項目余白にどの疾病に対

し処方されているか等を記入する。必要に応じて、「薬剤情報提

供書」の写し等を添付する。

「食事量」

余白に1日の食事回数を記入

する。

「食事摂取形態」

「経管摂取」に○をつけた場合は、余白

に「栄養剤のカロリー・1日の回数・摂取

時間等」を記入する。

「食事形態(主食)」、「食事形態(副食)」

「他」に○をつけた場合は、余白に具体的

な内容を記入する。

「栄養状態」

医師の意見をもとに記入する。

「身長・体重」、「入浴」、「排泄(尿)」

該当する数値を記入する。

「排泄(便)」

該当する回数を記入し、便秘の有無につ

いて該当する状態に○をつける。

「睡眠時間帯」

該当する睡眠時間帯を○で囲み、睡

眠開始時間から終了時間に向けて

矢印を記入する。

「飲水」

医師の指示している量と実際の飲水量を

具体的に記入する。

「医師・専門職等意見」

「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」の決定に影響がありそう

な「状態」に対しての、利用者を支えるためにチームとして機能し

ている他の医師・専門職等の意見を記入する。意見を述べた者の所

属及び職名をカッコ書きにより明記する(例:A診療所B医師))。

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― 28 ―

自立

一部

介助

自立

自立

自立

見守

見守

全介

一部

介助

食堂

パッ

トト

イレ

トイ

レP

Tパ

ット

尿器

一部

介助

リハ

ビリ

パン

ツ全介

他(

(例

)居

間テ

レビ

前)

利用

者名

無有

入浴

排泄

(排

尿)

排泄

(夜

間)

排泄

(日

中)

リハ

ビリ

パン

利用

者意

家 族

ベッ

ド上

排泄

(失

禁)

自立

排泄

(排

便)

食事

利 用 者自

PT

尿器

一部

介助

見守

り一

部介

ベッ

ド脇

全介

作成

意向

の度

意向

の度

合高

中低

作成

I A D L

使用

機器

A D L

食事

場所

住環

立位

維持

・改

善の

要素

、利

点寝返

調理

と片

付け

維持

・改

善の

要素

、利

点座位

更衣

・整

歩行

器一部

介助

起上

がり

一部

介助

自立

歩行

自立

一部

介助

利 用 者 家 族

服薬

状況

自立

一部

介助

一部

介助

一部

介助

一部

介助

一部

介助

自立

一部

介助

CM

判断

全介

全介

対応

難度

困難

問題

無問

題有

実施

中検

討中

未検

全介

全介

医師

・専

門職

等意

阻中

買物

金銭

管理

掃除

・洗

献立

自立

自立

自立

自立

自立

自立

意向

の表

外出

火気

管理

自立

全介

車椅

移乗

自立

ゴミ

出し

生活

全般

の解

決す

べき

課題

(ニ

ーズ

失意

向の

表明

関連

整理

CM

の利

用者

・家

族の

意向

への

働き

かけ

家族

意向

リ・

アセ

スメ

ント

支援

シー

検討

中未

検討

不要

意向

の度

困難

対応

難度

実施

中C

Mの

利用

者・

家族

の意

向へ

の働

きか

医師

・専

門職

等意

家族

意向

CM

判断

不要

失低

意向

の表

一部

介助

一部

介助

一部

介助

全介

全介

全介

全介

全介

(例

)妻

が実

施し

てい

る。

実際

には

でき

る。

全介

全介

全介

中低

阻意

向の

度合

意向

の表

明高

全介

その

他(

例)

スロ

ープ

一部

介助

一部

介助

自立

全介

自立

一部

介助

留カ

オム

ツ留

カテ

ベッ

全介

全介

(例

)デ

イサ

ービ

スA

、リ

フト

浴、

職員

優先

順位

状 

  

態問

題(

困り

ごと

)意

向・

意見

・判

断整

理前

オム

利用

者意

「食事場所」

「他」に○をつけた場合は、具体

的な食事場所を記入する。

「入浴」

余白に入浴場所、入浴

方法、介助者等につい

て記入する。

「使用機器」

「その他」に○をつけた場合

は、使用機器等を具体的に記

入する。

「CMの利用者・家族の意向への働きかけ」

「状態」欄に記入した「維持・改善の要素、利点」等を活用し、

介護支援専門員が、利用者や家族の「問題(困りごと)」につい

て「利用者意向」「家族意向」に転換するための働きかけをして

いるかを記入する。また、意向があっても、利用者や家族の「意

向の度合」が低い場合は、高めるよう介護支援専門員が利用者や

家族に働きかけをしているかを記入する。

・実施中:意向へ働きかけをしている場合

・検討中:意向へ働きかけるかどうかを検討している場合

・未検討:意向へ働きかけるかどうかを検討していない場合

・不要:意向へ働きかける必要がない場合

(例)既に意向が高い、「問題(困りごと)」がない場合等。

「対応難度」

意向への働きかけが困

難である場合には、対

応難度の「困難」の欄

に○をつける。

「IADL」(「買物」から「服薬

状況」までの特記事項)

特記事項には、現在、

一部介助又は全介助の

状態である場合に、介

助をしている家族や

サービス等を記入する。

ただし、実際は利用者

ができる力を有してい

ると判断した場合は、

「実際にはできる」と

いう主旨を記入する。

「CM判断」

「状態」、「問題(困りごと)」、

「利用者意向」、「家族意向」、「医

師・専門職等意見」から、利用者が楽

しみのある幸せな生活を送れるよう利

用者の生活を活性化させるために、介

護支援専門員が必要だと判断したこと

を「○○が必要」と記入する。

Page 9: ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ② ④ ( …machidacm.web.fc2.com/images/20161129/20161129_2.pdf2016/11/29  · ― 21 ― ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造

― 29 ―

状 

  

態問

題(

困り

ごと

)意

向・

意見

・判

断優

先順

位整

理前

整理

後関

意向

と判

断が

一致

しな

かっ

たた

め、

ニー

ズに

なら

なか

った

理由

「リ

・ ア

セス

メン

ト支

援シ

ート

」を

作成

して

気が

付い

たこ

⑤ ⑥○

○し

たい

⑥○

○す

る。

⑤ ⑥⑤

へ統

合阻

意向

の度

合高

困難

CM

の利

用者

・家

族の

意向

への

働き

かけ

不要

意向

の表

明阻

高中

対応

難度

未検

討検

討中

特 別 な 状 況維

持・

改善

の要

素、

利点

実施

利 用 者

CM

判断

家族

意向

未検

討不

利用

者意

向意

向の

度合

対応

難度

家 族

医師

・専

門職

等意

CM

判断

CM

の利

用者

・家

族の

意向

への

働き

かけ

医師

・専

門職

等意

意向

の表

失意

向の

表明

低失

実施

中検

討中

高中

家 族低

困難

利用

者意

向意

向の

度合

家族

意向

意向

の度

失意

向の

表明

生活

全般

の解

決す

べき

課題

(ニー

ズ)

高中

作成

作成

1⑤

○○

した

い。

利 用 者

利用

者名

リ・

アセ

スメ

ント

支援

シー

社 会 交 流

社会

参加

対人

交流

維持

・改

善の

要素

、利

「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」(整理前)

・「利用者意向」と「CM判断」が一致した内容を記入する。意向が高い場合は文末を「~したい」等とし、意向が低い場合は文末を

「~する」等とする。

・「利用者意向」欄に「なし」と記入し、利用者の意向が実際になく、「家族意向」と「CM判断」が一致しており、利用者に提案可

能な内容である場合は、そのニーズを記入する。その場合は、文末に家族の誰であるかをカッコ書きにより明記する(例:(妻))。

・「利用者意向」又は「家族意向」と「CM判断」が一致しない場合は、何も記入しない。

・先頭の「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」から順番に番号をつける。

「関連」

「整

理前

」の

「生活

全般

の解

決す

べき

課題

(ニ

ーズ

)」の

中で

、互

いに

関連

して

いる

ニー

ズが

あれ

ば、

当該

ニー

ズの

番号

を記

入す

る。

「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」(整理後)

・関連しているニーズを比較し、最も利用者の生活を活性化させるニーズを

「整理後」欄に記入する。統合されたニーズについては、「整理後」欄に

「(統合先のニーズ番号)へ統合。」と記入する。

「優先順位」

・「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」の中で利用者が楽しみのある幸せな生活を送る

ために、最も利用者の生活を活性化させると考えられるニーズから優先順位をつける。

ただし生命が脅かされるような緊急性の高いニーズがある場合には、それが上位にくる。

「意向と判断が一致しなかったため、ニーズにならなかった理由」

・「利用者意向」又は「家族意向」と「CM判断」が一致しなかった

内容の項目について、その理由を記入する。

「リ・アセスメント支援シート」を作成して気が付いたこと」

・「リ・アセスメント支援シート」を記入したことにより、ケアマネジメント

に関して気が付いたことを記入する。

「特別な状況」

利用者の特別な状況(虐待・ターミナルケア、生

活上のこだわり、趣味、得意なこと等)について

記入する。

Page 10: ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ② ④ ( …machidacm.web.fc2.com/images/20161129/20161129_2.pdf2016/11/29  · ― 21 ― ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造

― 30 ―

リ・アセスメント支援シート 記入要領

1 「利用者名」

利用者名を記入する。

2 「作成日」

リ・アセスメント支援シートを作成した日を記入する。

3 「作成者」

リ・アセスメント支援シートを作成した介護支援専門員の氏名を記入する。

4 「状態」

⑴ 「コミュニケーション」

ア 「視力」から「意思伝達」まで、それぞれ該当する状態に○をつける。イ 各項目の特記事項は、必要に応じて項目ごとの余白に記入する。ウ 「維持・改善の要素、利点」は、利用者が望む生活を送れるように、利用者の生活を活性化させるような現在の状態に対する利用者や家族の良いところ、優れているところ、魅力的なところを具体的に記入する。(37頁参照)

⑵ 「認知と行動」

ア 「認知障害」から「精神症状」まで、それぞれ該当する状態に○をつける。イ 各項目の特記事項及び「維持・改善の要素・利点」は、⑴「コミュニケーション」イ及びウと同様に記入する。

⑶ 「家族・知人等の介護力」

ア 「介護提供」から「介護者の負担感」まで、それぞれ該当する状態に○をつける。イ 各項目の特記事項及び「維持・改善の要素・利点」は、⑴「コミュニケーション」イ及びウと同様に記入する。

Page 11: ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ② ④ ( …machidacm.web.fc2.com/images/20161129/20161129_2.pdf2016/11/29  · ― 21 ― ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造

― 31 ―

⑷ 「健康状態」

ア 「主疾病(症状痛み等)」は、主な疾病とその症状を記入する。イ 「薬」で「有」に○をつけた場合は、項目余白にどの疾病に対し処方されているか等を記入する。必要に応じて、「薬剤情報提供書」の写し等を添付する。

ウ 「口腔衛生」、「義歯の有無等」、「食事摂取」は、該当する状態に○をつける。エ 「食事量」は、該当する状態に〇をつけ、1日の食事回数を記入する。オ 「食事摂取形態」で「経管摂取」に○をつけた場合は、余白に「栄養剤のカロリー・1日の回数・摂取時間等を記入する。

カ 「食事形態(主食)」、「食事形態(副食)」で「他」に○をつけた場合は、余白に具体的な内容を記入する。

キ 「飲水」は、該当する状態に○をつけ、医師の指示している量と実際の飲水量を具体的に記入する。

ク 「栄養状態」は、医師の意見をもとに判断する。ケ 「身長・体重」は、該当する数値を記入する。コ 「麻痺・拘縮」「じょく瘡・皮膚の問題」は、該当する状態に○をつける。サ 「入浴」は、該当する回数を記入する。シ 「排泄(便)」は、該当する回数を記入し、便秘の有無について該当する状態に○をつける。ス 「排泄(尿)」は、該当する回数を記入する。セ 「睡眠時間帯」については、該当する睡眠時間帯を○で囲み、睡眠開始時間から終了時間に向けて矢印を記入する。

ソ 各項目の特記事項及び「維持・改善の要素、利点」については、⑴「コミュニケーション」イ及びウと同様に記入する。

⑸ 「ADL」

ア 「食事」は、該当する状態に○をつける。イ 「食事場所」で「他」に○をつけた場合は、具体的な食事場所を記入する。ウ 「排泄(排便)」から「排泄(失禁)」まで、それぞれ該当する状態に○をつける。エ 「入浴」は、該当する状態に○をつけ、余白に入浴場所、入浴方法、介助者等について記入する。

オ 「更衣・整容」から「歩行」まで、それぞれ該当する状態に○をつける。カ 「使用機器」で「その他」に○をつけた場合は、使用機器名を具体的に記入する。キ 各項目の特記事項及び「維持・改善の要素、利点」については、⑴「コミュニケーション」イ及びウと同様に記入する。

⑹ 「IADL」

ア 「買物」から「服薬状況」まで、それぞれ該当する状態に○をつける。特記事項には、現在、一部介助又は全介助の状態である場合に、介助をしている家族やサービス等を記入する。また、実際は利用者ができる力を有していると判断した場合は、「実際にはできる」という主旨を記入する。

イ 「住環境」は、該当する状態に○をつけ、余白に特記事項を記入する。ウ 「維持・改善の要素、利点」については、⑴「コミュニケーション」ウと同様に記入する。

Page 12: ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ② ④ ( …machidacm.web.fc2.com/images/20161129/20161129_2.pdf2016/11/29  · ― 21 ― ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造

― 32 ―

⑺ 「社会交流」

ア 「社会参加」、「対人交流」は、それぞれ該当する状態に○をつけ、項目ごとの余白に特記事項を記入する。

イ 「維持・改善の要素、利点」については、⑴「コミュニケーション」ウと同様に記入する。

⑻ 「特別な状況」

ア 利用者の特別な状況(虐待、ターミナルケア、生活上のこだわり、趣味、得意なこと等)について記入する。

イ 「維持・改善の要素、利点」については、⑴「コミュニケーション」ウと同様に記入する。

Page 13: ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ② ④ ( …machidacm.web.fc2.com/images/20161129/20161129_2.pdf2016/11/29  · ― 21 ― ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造

― 33 ―

5 「問題(困りごと)」

⑴ 「利用者」

ア 左側の「状態」に対応して、利用者が表明した「困る」という主旨の発言をそのまま「〜で困る」等と記入する。

イ 「なし」と言った場合は、「なし」と記入し、介護支援専門員が確認していない場合は、空欄にする。

ウ 認知症等で利用者が困りごとを表明できない場合は、利用者の立場に立った家族等の発言を記入する。その場合は、文末に代弁した者をカッコ書きにより明記する(例:(長女代弁))。

⑵ 「家族」

ア 利用者と同様に、左側の「状態」に対応して、家族が表明した「困る」という主旨の発言をそのまま「〜で困る」等と記入する。

イ 「なし」と言った場合は、「なし」と記入し、介護支援専門員が確認していない場合は、空欄にする。

【図1】(注4 53頁)

【図2】(注4 53頁)

状態(〇〇の状態)

問題(~で困る)

転換(だから)

転換(だから)

問題・(〇〇できずに困る)・(〇〇までしかできずに困る)

意向(肯定的な主旨の発言)・(〇〇したい)・(〇〇までできるようになりたい)

Page 14: ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ② ④ ( …machidacm.web.fc2.com/images/20161129/20161129_2.pdf2016/11/29  · ― 21 ― ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造

― 34 ―

6 「意向・意見・判断」

⑴ 「利用者意向(生活への意欲を含む)」

ア 「問題(困りごと)」に対応する、利用者が表明した「〜したい」「〜する」「〜してみる」等、肯定的な主旨の発言をそのまま記入する。

イ 「問題(困りごと)」が無い場合でも、利用者から状態に対して「〜したい」「〜する」「〜してみる」等、肯定的な主旨の発言があった場合には、そのまま記入する。

ウ 「なし」と言った場合は、「なし」と記入し、介護支援専門員が確認していない場合は、空欄にする。

エ 認知症等で利用者が意向を表明できない場合は、利用者の立場に立った家族等の発言を記入する。その場合は、文末に代弁した者をカッコ書きにより明記する(例:(長女代弁))。

オ 利用者の「意向の度合」は、該当する度合に○をつける。・高:利用者の意向が高い場合。・中:利用者の意向がそれほど高くもなく低くもない場合。・低:利用者の意向が低い場合。・失:「利用者意向」欄に「なし」と記入した場合で、利用者が病気や喪失体験などに

より本来は「意向」があるはずだが表明ができない場合。カ 利用者の「意向の表明」は、下記に該当する場合に「阻」に〇をつける。・阻:「利用者意向」欄に記入した利用者の意向が、家族関係や経済状況等諸事情により、

利用者が真の意向を表明することが阻まれ相違してしまっている場合。

⑵ 「家族意向(生活への意欲を含む)」

ア 「問題(困りごと)」に対応する、家族が表明した「〜になってほしい」という主旨の発言をそのまま記入する。

イ 「問題(困りごと)」が無い場合でも、家族から状態に対して「〜になってほしい」という主旨の発言があった場合には、そのまま記入する。

ウ 「なし」と言った場合は、「なし」と記入し、介護支援専門員が確認していない場合は、空欄にする。

エ 家族の「意向の度合」は、該当する度合に○をつける。・高:家族の意向が高い場合。・中:家族の意向がそれほど高くもなく低くもない場合。

【図1】(注4 53頁)

【図2】(注4 53頁)

状態(〇〇の状態)

問題(~で困る)

転換(だから)

転換(だから)

問題・(〇〇できずに困る)・(〇〇までしかできずに困る)

意向(肯定的な主旨の発言)・(〇〇したい)・(〇〇までできるようになりたい)

Page 15: ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造 ② ④ ( …machidacm.web.fc2.com/images/20161129/20161129_2.pdf2016/11/29  · ― 21 ― ⑺ 「リ・アセスメント支援シート」の構造

― 35 ―

・低:家族の意向が低い場合。・失:「家族意向」欄に「なし」と記入した場合で、家族が病気や喪失体験などにより

本来「意向」があるはずだが、表明ができない場合。オ 家族の「意向の表明」は、下記に該当する場合に「阻」に〇をつける。・阻:「家族意向」欄に記入した家族の意向が、利用者との関係や経済状況等諸事情に

より、家族が真の意向を表明することが阻まれ相違してしまっている場合。

⑶ 「医師・専門職等意見」

 「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」の決定に影響がありそうな「状態」に対しての、利用者を支えるためにチームとして機能している他の医師・専門職等の意見を記入する。意見を述べた者の所属及び職名をカッコ書きにより明記する(例:A診療所B医師))。

 ⑷ 「CM判断」

 「状態」、「問題(困りごと)」、「利用者意向」、「家族意向」、「医師・専門職等意見」から、利用者が楽しみのある幸せな生活を送れるよう利用者の生活を活性化させるために、介護支援専門員が必要だと判断したことを「○○が必要」と記入する。

⑸ 「CMの利用者・家族の意向への働きかけ」

ア 「状態」欄に記入した「維持・改善の要素、利点」等を活用し、介護支援専門員が、利用者や家族の「問題(困りごと)」について「利用者意向」「家族意向」に転換するための働きかけをしているかを記入する。また、意向があっても、利用者や家族の「意向の度合」が低い場合は、高めるよう介護支援専門員が利用者や家族に働きかけをしているかを、記入する。・実施中:意向へ働きかけをしている場合。・検討中:意向へ働きかけるかどうかを検討している場合。・未検討:意向へ働きかけるかどうかを検討していない場合。・不 要:意向へ働きかける必要がない場合。     (例)既に意向が高い、「問題(困りごと)」がない場合 等。

イ 「対応難度」は、意向への働きかけが困難である場合に○をつける。

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― 36 ―

7 「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」

⑴ 「整理前」

ア 「利用者意向」と「CM判断」が一致した内容を記入する。意向が高い場合は文末を「〜したい」とし、意向が低い場合は文末を「〜する」とする。

イ 「利用者意向」欄に「なし」と記入し、利用者の意向が実際になく、「家族意向」と「CM判断」が一致しており、利用者に提案可能な内容である場合は、そのニーズを記入する。その場合は、文末に家族の誰であるかをカッコ書きにより明記する(例:(妻))。

ウ 「利用者意向」又は「家族意向」と「CM判断」が一致しない場合は、何も記入しない。エ 先頭の「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」から順番に番号をつける。

⑵ 「関連」

 「整理前」の 「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」 の中で、互いに関連しているニーズがあれば、当該ニーズの番号を記入する。

⑶ 「整理後」

 関連しているニーズを比較し、最も利用者の生活を活性化させるニーズを「整理後」欄に記入する。統合されたニーズについては、「整理後」欄に「(統合先のニーズ番号)へ統合。」と記入する。

8 「優先順位」

 「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」の中で利用者が楽しみのある幸せな生活を送るために、最も利用者の生活を活性化させると考えられるニーズから優先順位をつける。ただし、生命が脅かされるような緊急性の高いニーズがある場合には、それが上位にくる。

9 「意向と判断が一致しなかったため、ニーズにならなかった理由」

 「利用者意向」又は、「家族意向」と「CM判断」が一致しなかった内容の項目については、その理由を記入する。

10「「リ・アセスメント支援シート」を作成して気が付いたこと」

 「リ・アセスメント支援シート」を記入したことにより、ケアマネジメントに関して気が付いたことを記入する。

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― 37 ―

「維持・改善の要素、利点」の具体例 「維持・改善の要素、利点」は、介護支援専門員が利用者を全人的かつ専門的にどう捉えているかを示す重要な項目です。 維持・改善の要素(可能性)については具体的に記述してください。 利点(ストレングス・強み)については、利用者が力を発揮できる要素として、下記のような事柄を具体的に捉えることが重要です。

(注 5 53頁)

状態項目 具体的な例

コミュニケーション

・人の話を、よく聞いてあげることができる。・人にすぐ慣れて親しむことができる。・いつも笑顔が絶えない。・自分の気持ちを表情で伝えることができる。

認知と行動

・したいこととしたくないことをはっきり言うことができる。・自分の思いを、相手にしっかり伝えることができる。・買い物などを、人に頼むことができる。・人に感謝の気持ちを言える。

家族・知人等の介護力

・三度の食事を工夫して作ってくれる妻がいる。・気持ちよく暮らせるように工夫してくれる家族と住んでいる。・世話をしてくれる妻を気遣って外出させ、留守番ができる。・話をよく聞いてくれる長男がいる。

健康状態

・食事をしっかり食べたり、外に出たりして、元気でいるぞという気持ちが強くある。

・自由の利く右手で大抵のことができる。・薬を忘れずに飲む事ができる。・医師に症状をしっかり伝えることができる。

ADL

・ゆっくりだが、自力でトイレなど室内を移動できる。・身の回りのことは自分でしようとするし、できる。・お風呂に入ることが大好きだ。・いつまでも自分の足で歩きたいと強く思っている。

IADL

・自分で商品を選んで買い物をすることが大の楽しみだ。・電話で食べたいものを注文できる。・新聞を読んだり、忘れないようにメモを取ったりする。・シルバーカーを使って、近所の友人宅まで往復できる。

社会交流

・近所に昔からの知り合いが多い。・人と話すことが好き。・人付き合いが上手で冗談もうまい。人を愉快にさせる。・二日おきに将棋をしに来てくれる友達がいる。

特別な状況

・絵や習字が上手で人に見せたりあげたりして喜ばれる。・人前で唄うことが好きで上手だし、おしゃれだ。・本屋に行って好きな本を選んで買いたい気持ちが強い。・お料理が好きで、人に作ってあげるのが自慢である。・外出するときには、おしゃれをする。

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― 38 ―

Ⅱ ケアプラン確認シート

⑴ ケアプラン確認シートとは

 「ケアプラン確認シート」は、「リ・アセスメント支援シート」と「ケアプラン第 2表」との関係及び「ケアプラン第 2表」の構造を示している。

⑵ ケアプラン確認シートで確認できること

 シート右側の利用者・家族と共に検討するケアプラン第 2表を活用して「ケアプラン第 2表」が適切に作成されているかを確認することができる。

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― 39 ―

状態

問題(困りごと)

意向・意見・判断

生活全般の解決すべき課題(ニ

ーズ)

優先

順位

整理前

関連

整理後

コミ

ュニ

ーシ

ョン

認知

と行

動・

家族

知人

等の

護力

・健

状態

・A

L・

IA

L・

社会

流・

特別

状態

利用者

利用者

○○したい。

するようになる。

ービ

の根

拠と

なる

ニー

家 族

家 族

○○させたい。

してほしい。

医師・

専門職等

意見

○○が必要。

○○したほうがよい

のではないか。

CM

判断

○○が必要。

【出典:『ケアプラン作成の基本的考え方』佐藤信人P85一部改変】

利用者

( a

nd・o

r ) 家

族の意向

「○○したい」

「○○させたい」

CMの判断

「○○が必要」

合意・一致

(利用者側)

(サービス側)

サービスの根拠となるニーズ

生活全般の解決すべき課題(ニーズ)

生活全般の解決すべ

き課題(ニ

ーズ)

目 標

援 助 内 容

長期目標

(期間)

短期目標

(期間)

サービス内容

※1

サービス種別

※2

頻度

期間

<意向が高い時>

例:○○したい。

<意向が低い時>

例:○○する。

(ニーズが実現し

たら)私は、○○

して暮らすんだ。

それ

が私

の望

みだ。

その

ため

に、

私は

、○

○す

るよ

うに

やっ

てみ

る。

うす

れば

うま

くい

くの

では

ないか。

○○

が必

要で

ないか。

自分でやる。

家族

がし

てく

れる。

友人

がし

てく

れる。

外の

力を

利用

する。その場合は、

サー

ビス

はこ

れを

活用

する

のが

一番

良い

ので

はないか。

<施設の場合>

施設

専門

職が

して

くれ

る(

各機

能)

認知

症の

ケー

ス等

で利

用者

の発

した

言葉

など

その

まま

書く

こと

がで

きな

い場

<意向が高い時>

例:○○したいのでは

ないか。(長女代弁)

<意向が低い時>

例:○○するのではな

いか。(長女代弁)

(ニーズが実現し

たら)本人は、○

○などして暮らす

ことができるので

はないか。本人は

それを望んでいる

のではないか。

その

ため

に、

本人

は○

○す

るよ

うに

やっ

てみ

てはどうか。

※意向の高さに応じて

表現が変わる。

※こ

の欄

が最

もそ

の人らしさを表す。

※ニーズに基づく

長期目標を達成す

るための段取り。

※短期目標を達成

するための段取り。

※介護保険のサー

ビスにとらわれな

い。

※家族等が代弁する場

合、誰

の意見かを末尾に

括弧書きで明記。

※必要に応じて、

段階的に目標を設

定する。

合致・一致

ケア

プラ

ン確

認シ

ート

注意

)利

用者

を誘

導し

よう

、管

理し

よう

と考

える

こと

は厳

禁。

利用

者・

家族

と共

に検

討す

る。

認知

症の

人の

とき

も、

ニー

ズ、

長期

目標

、短

期目

標は

利用

者本

人の

視点

・立

場で

検討

し記

載す

る。

N.

SA

TO

モデ

ル一

部改

転換

転換

リ・

アセ

スメ

ント

支援

シー

利用

者・

家族

と共

に検

討す

るケ

アプ

ラン

第2

・誰

がす

るの

です

か?

・それは何故ですか?

・ニーズが実現したら、あな

た(本人)にはどんな生活が

拡がっているのですか?

・あなた(本人)はどんな生

活がしたくて、そう思うので

すか?

Why?

なぜ

・ニーズに基づく

長期目標を達成す

るために、あなた

(本人

)はどうする

のですか?

・短期目標を達成する

ために、あなた(本人

に)は具体的には、何

が必

要だ

と思

いま

すか?

What?

何を

How

どう

する

Who?

誰が

その

まま

記載

する

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