access case report vol - stryker corporationaccess case report vol.3 ap001821.v1.0 | page 2 of 6 |...

6
Access case report Vol.3 Copyright © 2017 Stryker AP001821.v1.0 | Page 1 of 6 本邦での脳動脈瘤コイル塞栓術が、電気式離脱型コイルのさきがけであるGDC ® を用いて(ほぼ現在の様式で)行われる ようになってから、 20年が経過した。その間、技術、器具の進歩、そして術者の経験の蓄積により、対象となる動脈瘤は増加の 一途を遂げている。一方、コイル塞栓術においてはその根治性がクリッピングに劣るとされており、大型の動脈瘤、塞栓率の低 さが閉塞状態の不安定性に影響する。 塞栓率を上げるためにはコイルをどれだけ瘤内に留置できるか、ということが鍵を握るわけであり、コイル形状、剛性などに 様々な工夫がされてきたわけであるが、一方で術中におけるマイクロカテーテルの安定性も非常に重要となってくる。特に屈 曲蛇行の強い頭蓋内血管においてはマイクロカテーテルの形状をいかに付けるか、そしてマイクロカテーテルによっても形 状の付けやすさ、付けられた形状の保持力が違うため 1 、どのマイクロカテーテルを用いるか、が塞栓術の成否を分ける重要な ポイントとなってくる。 本稿では脳動脈瘤コイル塞栓術における適切なマイクロカテーテルのshaping methodにつき概説する。 はじめに 脳動脈瘤塞栓術における Microcatheter Shapingの基本 国立循環器病研究センター 脳神経外科 佐藤 徹 先生

Upload: others

Post on 22-Jul-2020

2 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: Access case report Vol - Stryker CorporationAccess case report Vol.3 AP001821.v1.0 | Page 2 of 6 | ÿ ? É ß R * J Microcatheter Shaping-f ® 国立循環器病研究センター脳神経外科

Access case report Vol.3

Copyright © 2017 StrykerAP001821.v1.0 | Page 1 of 6

 本邦での脳動脈瘤コイル塞栓術が、電気式離脱型コイルのさきがけであるGDC® を用いて(ほぼ現在の様式で)行われるようになってから、20年が経過した。その間、技術、器具の進歩、そして術者の経験の蓄積により、対象となる動脈瘤は増加の一途を遂げている。一方、コイル塞栓術においてはその根治性がクリッピングに劣るとされており、大型の動脈瘤、塞栓率の低さが閉塞状態の不安定性に影響する。 塞栓率を上げるためにはコイルをどれだけ瘤内に留置できるか、ということが鍵を握るわけであり、コイル形状、剛性などに様々な工夫がされてきたわけであるが、一方で術中におけるマイクロカテーテルの安定性も非常に重要となってくる。特に屈曲蛇行の強い頭蓋内血管においてはマイクロカテーテルの形状をいかに付けるか、そしてマイクロカテーテルによっても形状の付けやすさ、付けられた形状の保持力が違うため1、どのマイクロカテーテルを用いるか、が塞栓術の成否を分ける重要なポイントとなってくる。 本稿では脳動脈瘤コイル塞栓術における適切なマイクロカテーテルのshaping methodにつき概説する。

はじめに

脳動脈瘤塞栓術におけるMicrocatheter Shapingの基本

国立循環器病研究センター 脳神経外科

佐藤 徹 先生

Page 2: Access case report Vol - Stryker CorporationAccess case report Vol.3 AP001821.v1.0 | Page 2 of 6 | ÿ ? É ß R * J Microcatheter Shaping-f ® 国立循環器病研究センター脳神経外科

Copyright © 2017 StrykerAP001821.v1.0 | Page 2 of 6Access case report Vol.3

脳動脈瘤塞栓術におけるMicrocatheter Shapingの基本

国立循環器病研究センター 脳神経外科

佐藤 徹 先生

(1)動脈瘤の部位別のshapingについて

まずは各動脈瘤の部位における局所血管解剖(簡単に言うと血管の走行)にあったshapingを付けるための基本的事項について述べる。Sidewall typeの動脈瘤においてはマイクロカテーテルの形状が非常に重要である。代表的な内頚動脈傍鞍部瘤はほとんどの症例で血管内治療の適応となるが、この部位は内頚動脈のサイフォンのカーブの直後に瘤が上下内外のどちらかに突出するため、3次元的なマイクロカテーテルのshapingが要求される。Kwonらは内頚動脈傍鞍部瘤において上向きの動脈瘤(いわゆるanterior wall type)についてはStraightもしくはS shapeが、内向きの動脈瘤においてはpigtail shapeが主に使用され、pigtail shapeの左巻き、右巻きは左右どちらの内頚動脈であるかと一致した、と報告しており(Fig.1)2、これが原則であることは間違いない、と思われる。名古屋大学脳神経外科の泉孝嗣講師が2017年のBSNETで発表した「らせん曲げ」は基本的にはこのコンセプトをわかりやすく表現したものであり、母血管の血流方向に対して瘤がどちらに位置するかにより、時計回りもしくは反時計回りのshapeを付ける、というものである3。「らせん曲げ」の実際については症例1で提示する。一方、前交通動脈瘤や脳底動脈先端部瘤のようなterminal typeの動脈瘤においてはその瘤が母血管である前大脳動脈A1

一般的なコンセプト 部や脳底動脈に対して上向き(前向き)なのか、下向き(後方向き)なのかを把握してそのカーブに沿ったshapeが必要になる。ただし、手前に内頚動脈C1部から前大脳動脈A1部という急峻なカーブを有する前交通動脈瘤ではA1下面に支点を持つような形状が必要となることが多いのに対し(症例2参照)、脳底動脈先端部のように近位側の血管が直線的に走行する動脈瘤においては瘤内にコイルを密に留置するためにはマイクロカテーテルの出し入れによるコイルの畳み込み、という操作が重要であり、マイクロカテーテルが接することを強く意識した「支点を作るような」カーブ形状は必須ではない、と筆者は考えている。近年では脳血管撮影における3D-RA (rotational angiography)を用いてマイクロカテーテルのshapeを検討するのが主流である。筆者もマイクロカテーテルのshape、特に各カーブ間の距離を計算する場合には3-D RAのデータをもとに、マンドリルを格納している紙に掲載されたmeasureで各カーブ間の距離を設定することが多い(症例1参照)。さらには3D-RAのデータをもとに3-Dプリンターでプラスチックの血管モデルを作成し、そのモデルを用いて(すなわちモデルを手に取って)マイクロカテーテルのshapingを行う施設も徐々に出てきている4,5。この方法では精度の高い(血管の走行に適合した)マイクロカテーテルのshapingが可能である、とされており、これまで治療医の経験と立体感覚にかなり負う部分が大きかったマイクロカテーテルのshapingにおける最大の問題点を克服しているという点で、モデルの作成費用の低減と所要時間の短縮が達成できれば今後スタンダードになっていくことが期待される。

Fig.1:内頚動脈傍鞍部瘤におけるS, pigtail shaping(文献2より引用)A : 3次元的にshapeした左向きpigtail shape(Steam shape前)。左側、内向き瘤に使用する。B : Aのsteam shape後。C : 3次元的にshapeしたS shape(Steam shape前)。右側、内上方向き瘤に使用する。 黒矢頭はカーブの手前から下向きカーブの成分、白矢頭は上向きカーブの成分を示す。D : Cのsteam shape後。

A B C D

Page 3: Access case report Vol - Stryker CorporationAccess case report Vol.3 AP001821.v1.0 | Page 2 of 6 | ÿ ? É ß R * J Microcatheter Shaping-f ® 国立循環器病研究センター脳神経外科

Copyright © 2017 StrykerAP001821.v1.0 | Page 3 of 6Access case report Vol.3

脳動脈瘤塞栓術におけるMicrocatheter Shapingの基本

国立循環器病研究センター 脳神経外科

佐藤 徹 先生

(2)実際のshapingについて

現在市販されている多くのマイクロカテーテルは内部構造に金属のブレイドが施されており、shapeをつけるためには内部に形状を付けたマンドリルを通したうえで、その部位の加熱を行う。また、マイクロカテーテルの種類によっても差異はあるが、付けたいと思うカーブよりも強く形状を付けないと意図した通りの形状にならない(通称「倍曲げ」)、とされているが、筆者は「倍曲げ」までは行わず、1.5倍程度の角度をつけることが多い(Fig.2)。

加熱の方法としては従来薬缶やポットなどで熱湯を沸かし、形状を付けた部位を30秒~45秒程度水蒸気にあてることにより成形するのがスタンダードであった。しかし実際にはこの方法では熱伝導は必ずしも良くなく、形状がしっかりつかない、あるいは治療終盤になるとカテーテルにshapingした形状が保たれなくなる(通称「ヘタる」もしくは「ダレる」)現象もしばしば経験された。近年では熱風を出すエアガンを用いて水蒸気よりも高い温度で(150℃、30秒などの条件)shapingを行う方法も徐々に服有している。この方法では水蒸気法よりもマイクロカテーテルの形状がしっかりとつけることができ、かつ「ヘタりにくい」といわれている。おそらく日本で最も使用されているExce l s i o r SL-10 ® Microcatheterはカテーテルの追従性、コイル挿入時の摩擦の少なさにおいては現在でも非常に有能なマイクロカテーテルであるが、shapingに関しては比較的「ヘタりやすい」という印象が

あった。それに対し、Excelsior® XT-17™ Microcatheterは内腔が0.017inchと広くなり、また、マイクロカテーテルのshapeが取れにくく(つまり「ヘタりにくく」)なった。筆者は内頚動脈などの径の太い母血管でマイクロカテーテルのshapeが重要なsidewall typeの動脈瘤ではExcelsior XT-17を優先的に使用し、前交通動脈瘤などの比較的径の細い母血管の場合、あるいは素線径および一次コイル径の小さいfinishing coilを多用する小動脈瘤の場合にはExcelsior SL-10を使用するようにしている。

Fig.2:Excelsior SL-10のsteam shapingA: Steam shape前、shaping mandrelが挿入された状態。B: 30秒間のsteam shaping後。Mandrel(上)とExcelsior SL-10(下)の形状の差に注目。

A

B

症例

症例1 : 40代女性、未破裂左内頚動脈傍鞍部瘤(内向き)

Incidentalに最大径6mmの内頚動脈傍鞍部瘤を発見され、破裂予防目的で血管内治療を行うこととなった。動脈瘤は6mm x 5.2mm x 4.8mm, ネック径は2.6mmであった。術4日前よりアスピリン100mgによる抗血小板療法を開始し、全身麻酔下にコイル塞栓術を施行。

Fig.3:術前画像(3D-RA)A : いわゆるdown-the-barrel viewに近いworking angle (transparent

view)。B : 動脈瘤と母血管がよく分離できる(ネックがよくわかる)working angle。C : Aのviewにおけるマイクロカテーテルの理想的走行を赤線で示す。「らせん曲げ」理論によると進行方向に対し反時計回りのshapingが必要となる。

D : Aのviewにおけるマイクロカテーテルの理想的走行を赤線で示す。

A B

C D

Page 4: Access case report Vol - Stryker CorporationAccess case report Vol.3 AP001821.v1.0 | Page 2 of 6 | ÿ ? É ß R * J Microcatheter Shaping-f ® 国立循環器病研究センター脳神経外科

Copyright © 2017 StrykerAP001821.v1.0 | Page 4 of 6Access case report Vol.3

脳動脈瘤塞栓術におけるMicrocatheter Shapingの基本

国立循環器病研究センター 脳神経外科

佐藤 徹 先生

A B

C

3-D RAの検討の結果、サイフォンのgenuから動脈瘤ネックまでの距離は比較的短いこと、ネック径が比較的小さいことより、一旦瘤内に留置したマイクロカテーテルが手技中に母血管に逸脱した場合に再挿入が困難と考えマイクロカテーテルは形状が「ヘタりにくい」Excelsior® XT-17™を用いることとし、Fig.4のような左向きの「らせん曲げ」の形状をsteam shape法で付けた。

Fig.4:マイクロカテーテルのshapingの実際A : Steam shape前、shaping mandrelが挿入された状態。やや反時計回りのshapingが施されている。

B : Steam shape前、別角度からの撮影。マイクロカテーテル先端にはFig.3Dに示したように瘤の長軸方向に沿った滑らかなカーブがつけられている。

C : 40秒間のsteam shaping後。Mandrel(上)とExcelsior SL-10(下)の形状の差に注目。

瘤内へはガイドワイヤー先行でExcelsior XT-17を誘導し、Target® 360などコイル8本を瘤内に留置、VER (volume embolization ratio) 30.16%で手技を終了した。手技中にマイクロカテーテルの位置は極めて安定しており、術中のkickbackなどによるExcelsior XT-17の母血管への逸脱はなかった。合併症なく退院。半年後のMRAでは動脈瘤はわずかなneck remnantを残すのみであった。

Fig.5:術中、術後画像A : Framing coil挿入時の術中写真(Fig.3Aの角度に対応)。マイクロカテーテル(コイルが中に入っている)は内頚動脈の瘤ネックの反対側の壁に支点をもって(黒矢頭)瘤内に挿入されている。カテーテルの先端チップを白矢印で示す。

B : Framing coil挿入時の術中写真(Fig.3Bの角度に対応)。マイクロカテーテル(コイルが中に入っている)は内頚動脈の大彎側の壁に沿って走行し(黒矢頭)瘤内に挿入されている。カテーテルの先端チップを白矢印で示す。

C : Aのviewにおける治療終了時の血管撮影。D : Bのviewにおける治療終了時の血管撮影。E : 治療1年後の3D-TOF MRA。動脈瘤は完全閉塞している。

A

C

E

B

D

本症例では「らせん曲げ」を施したExcelsior XT-17がその形状も相まって非常に安定した位置をキープできたことにより、比較的高いVER(筆者の施設での平均は26%程度)を達成でき、動脈瘤のほぼ完全な塞栓を得ることができた。

Page 5: Access case report Vol - Stryker CorporationAccess case report Vol.3 AP001821.v1.0 | Page 2 of 6 | ÿ ? É ß R * J Microcatheter Shaping-f ® 国立循環器病研究センター脳神経外科

Copyright © 2017 StrykerAP001821.v1.0 | Page 5 of 6Access case report Vol.3

脳動脈瘤塞栓術におけるMicrocatheter Shapingの基本

国立循環器病研究センター 脳神経外科

佐藤 徹 先生

症例2 : 80代男性、未破裂前交通動脈瘤

頭部外傷の精査で最大径6mmの前交通動脈瘤を発見され、本人の強い希望もあり破裂予防目的で血管内治療を行うこととなった。動脈瘤は6mm x4mm x 4.9mm, ネック径は3.5mmであった。術4日前よりアスピリン100mgによる抗血小板療法を開始し、全身麻酔下にコイル塞栓術を施行。3-D RAの検討の結果、動脈瘤ネックは左A2側にoffsetしており、S shapeの形状が必要であること、ただし、左A1の終末部が比較的細いことより、マイクロカテーテルは細めのExcelsior SL-10®を用いることとし、実際の血管走行よりやや強めの形状をsteam shape法で付けた。

Fig.6:症例2、術前画像(3D-RA)及びマイクロカテーテルのshapingA : A1からの上向き成分がよくわかるworking angle。B : 動脈瘤と母血管がよく分離できる(ネックがよくわかる)working

angle。C : Aのviewにおけるマイクロカテーテルの理想的走行を赤線で示す。ゆるやかな上向きのカーブの要素が必要と考えられた。

D : Aのviewにおけるマイクロカテーテルの理想的走行を赤線で示す。S shapeについてその各カーブの距離も示す。

E : 30秒間のsteam shaping後のSL10を示す。血管形状よりやや強めのshapeとなっている。

Fig.7:症例2、術中、術後画像A: Framing coil挿入時の術中写真(Fig.6Bの角度に対応)。マイクロカテーテルの先端を白矢印で示す。コイル(マイクロカテーテル)がS shapeで瘤内に入っている。

B: Filling coil挿入時の術中写真。マイクロカテーテルの先端を白矢印で示す。マイクロカテーテルのカーブが左A1で支点を作っている(黒矢頭)。コイルの走行からマイクロカテーテルは瘤の中央からやや右の方向に走行していることがわかる。

C: Bの状態でコイルを巻き続けると3-Dコイルの形状によりマイクロカテーテルのpaintingが生じ、マイクロカテーテルが瘤の左側に向いているが、S shapeの手前側のカーブがA1で支点を作り、カテーテルは安定している。マイクロカテーテルの先端を白矢印で示す。マイクロカテーテルのカーブが左A1で支点を作っている(黒矢頭)。

D: 治療終了時の血管撮影。E: 治療1年後の3D-TOF MRA。動脈瘤は完全閉塞している。

A

A

C

C

5.5mm

5.5mm

3mm

E

E

B

B

D

D

瘤内へはガイドワイヤー先行でExcelsior SL-10を誘導し、Target® 360などコイル5本を瘤内に留置、VER 26.67%で手技を終了した。手技中にマイクロカテーテルの位置は極めて安定しており、Target 360挿入時のマイクロカテーテルのpainting(左右にワイプするような動き)にも十分対応できた。合併症なく退院し、1年後のMRAでは動脈瘤の完全塞栓を得ることができた。

本症例では治療中のマイクロカテーテルの「ヘタり」も考慮して実際の血管形状よりやや強めのS shapeを施したExcelsior SL-10が治療の全行程を通じて瘤内で安定した位置にあり、VERも通常程度となり、動脈瘤の完全塞栓を得ることができた。

Page 6: Access case report Vol - Stryker CorporationAccess case report Vol.3 AP001821.v1.0 | Page 2 of 6 | ÿ ? É ß R * J Microcatheter Shaping-f ® 国立循環器病研究センター脳神経外科

AP001821.v1.0 | Page 6 of 6

脳動脈瘤塞栓術におけるMicrocatheter Shapingの基本

国立循環器病研究センター 脳神経外科

佐藤 徹 先生

製造販売元

112-0004 東京都文京区後楽2-6-1飯田橋ファーストタワーtel: 03-6894-0000www.stryker.co.jp

販売名:トラッカー エクセル インフュージョン カテーテル医療機器承認番号:21000BZY00720000 販売名:GDCコイル医療機器承認番号:21300BZY00488000

販売名:Target デタッチャブル コイル医療機器承認番号:22300BZX00366000

All Photographs taken by National Cerebral and Cardiovascular Center Hospital.Results from case studies are not predictive of results in other cases. Results in other cases may vary.

Stryker Corporation or its divisions or other corporate affiliated entities own, use or have applied for the following trademarks or service marks: Excelsior, Excelsior SL-10, GDC, Target and XT-17. All other trademarks are trademarks of their respective owners or holders.

Literature Number: 1700/00000/WKM/CO W 1700

Copyright © 2017 Stryker

最後に

以上、脳動脈瘤コイル塞栓術時におけるマイクロカテーテルのshapingにつき概説した。紙面の関係上、臨床で遭遇するsituationを網羅することはできなかったが、(1)3-D RAで血管走行を十分に把握し(2)カテーテルの特性を理解した使い分け、shapingを行うことにより、安全かつ根治性の高いコイル塞栓術が可能となることは紛れのない事実であり、症例ごとに十分な検討を行い、適切なマイクロカテーテルのshapingを行っていただきたい、と考えている。

1. Kiyosue H, Hori Y, Matsumoto S, et al. Shapability, memory, and luminal changes in microcatheters after steam shaping: a comparison of 11 different microcatheters. AJNR Am J Neuroradiol. 26(10):2610-6, 2005

2. Kwon BJ, Im SH, Park JC, et al. Shaping and navigating methods of microcatheters for endovascular treatment of paraclinoid aneurysms. Neurosurgery 67(1):34-40; discussion 40, 2010.

3. 泉 孝嗣. マイクロカテーテルのらせん曲げについて. 脳血管内治療ブラッシュアップセミナー(BSNET)2017テキスト, p.191-2. 2017.

4. Namba K, Higaki A, Kaneko N, et al. Microcatheter Shaping for Intracranial Aneurysm Coiling Using the 3-Dimensional Printing Rapid Prototyping Technology: Preliminary Result in the First 10 Consecutive Cases. World Neurosurg. 84(1):178-86, 2015.

5. Ishibashi T, Takao H, Suzuki T, et al. Tailor-made shaping of microcatheters using three-dimensional printed vessel models for endovascular coil embolization. Comput Biol Med.  77:59-63, 2016.

参考文献