スマホゲームの小規模開発チームで 意外とAdobe AIRが使われている話

株式会社ピース　増田 浩二2016 ／ 2 ／ 11

自己紹介

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株式会社ピース 代表 増田浩二

・Flashは2000年ぐらいから使っているが 　本格的に使ったのは2010年ぐらいから !・Adobe AIRでスマホアプリを作ってます

ふにゃもらけ というキャラが 登場するゲームを作ってます

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世間ではオワコンあつかいのFlashですが…

意外とスマホゲームの 個人・小規模開発チームで

Adobe AIRが使われています

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カジュアルゲームと 呼ばれるようなシンプルで 幅広いユーザー層に 遊んでもらえるゲーム

ここでいう個人・小規模開発チームのゲームとは…

例

ねこあつめ、なめこ、Flappy Bird、2048

ゲームの特徴

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・利用料は無料で、広告掲載でマネタイズ

・課金がある場合もあるが、ソシャゲに比べると 　売上に占める課金の割合は低め

・ゲームのボリュームは少ない

・1人～数人で開発されている

AIR製のゲームの紹介(1)

6

こんなフリーキックはイヤだ・シュールなフリーキックゲーム ・450万DL ・国内にとどまらず海外でも人気イタリアの総合無料ランキングで1位に!!

デベロッパー： ハップハップワールドともいえる独特の世界観で たくさんのファンを魅了している。

AIR製のゲームの紹介(2)

7

元カノ(仮)と今カノと僕・恋愛がテーマのアドベンチャーゲーム ・100万DL以上(Androidのみで)

デベロッパー： グローバルギア約3年で55本のアプリをリリース。 100万DLをこえるヒットアプリも多い。 アクション・放置ゲーム・RPGとあつかう ジャンルの幅も広い。

AIR製のゲームの紹介(3)

8

BeatTube・190万DL（iOSのみで） ・YouTubeの動画で遊べる音ゲー ・ユーザーが譜面データを投稿

デベロッパー： テクノンリリースしているアプリはBeatTubeのみだが AppStoreのゲーム無料ランキングで 100位前後を長期間にわたってキープしている

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AIRの利用状況についての 14デベロッパーに

アンケートにご協力頂きました

AIRアプリ開発の実際

開発している人数

10

1人 10

2人 2

3人～5人 1

それ以上 1

利用している開発環境

11

Flash CCのみ 7

Flash CC + IDE 6

IDEのみ 1

IDEは Flash Builderが3、 　　　 Intellij IDEAが3、 　　　 Flash Developが1 でした。

Stage3Dを使っているか？

12

はい 2

いいえ 12

「はい」の方も、Stage3Dだけを利用している訳ではないとのことです

Flashを使いはじめた時期

13

2004年以前 5

2005年～2009年 6

2010年～2014年 2

2015年 1

アプリ開発にAIRを採用した理由は？

14

Flashでの開発経験があったので 9

たまたま紹介されたので 2

Flashが好きなので生産性が高いので 5

AIRを使うメリットは？

15

・Flashの開発資産、開発経験が活かせる

・マルチプラットフォーム対応

・2Dゲームの開発環境として優秀

ライブラリやActionScript自体の情報は充実しているので 先人の知恵も活かせる

iOSとAndroidはもちろんだが、Webブラウザでも動く

・アニメの表現がしやすい ・1つの開発環境でデザインもプログラムもできる気軽さ・Flash CCでUIをレイアウトし、IDEで処理を書くことが 　できるので生産性が高い

AIRを使っていて困ること(1)

16

・公開されているANEが少ない

・国内のアドネットワークがAIRに非対応

・ANEを作るのが大変

広告売上が主な収益源のカジュアルゲームでは致命的。 これが理由でUnityに移行をしたという声も…

・情報が少ないActionScriptの情報は多いので問題ないが、 AIR固有の情報が少ない。特にANEの情報が少ない。

AIRを使っていて困ること(2)

17

・処理速度が遅い

・メリットが世に認知されていない ・コミュニティが閑散としている ・OSの新仕様や不具合への対応が遅い ・世間に取り残されている恐怖感がある

・Stage3Dでの開発は、Flash CCとIDEの連携が煩雑であり、 　AIR開発の最大の利点が完全に失われている

・Adobeにやる気が感じられない

・特にAndroidの一部の機種で遅い・パフォーマンスチューニングに関する情報がほぼなく、 　試行錯誤しなければいけない

アンケートまとめ

18

・Flash開発の経験者が、個人でスマホアプリを 　開発する際にAIRを利用しているケースが多い

・にも関わらず、最近 Flashをはじめた人は少ない

・AIRの情報が不足している

・漠然とした不安がある

・スマホアプリ開発環境としてAIRは優秀。 　ヒット作も多く、有用性は実証されている

AIRを盛り上げていくために

19

若いユーザーが必要

ユーザーコミュニティの活性化

・AIRの有用性が認知されていない・とりあえず無料ではじめることができるUnityなどに比べて敷居が高い

・コミュニティが閑散としている

・Flasherの高齢化問題

2020

ご清聴 ありがとうございました