国⽴国会図書館東⽇本⼤震災アーカイブ...
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国⽴国会図書館東⽇本⼤震災アーカイブ(ひなぎく)について
令和元年度東⽇本⼤震災アーカイブ国際シンポジウム
-震災伝承施設と震災アーカイブ-
令和2年1⽉11⽇(⼟)於東北⼤学災害科学国際研究所
国⽴国会図書館電⼦情報部主任司書中川 透
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本⽇の内容
1.ひなぎくの概要◦ 基本理念、検索対象、連携方法、連携機関
2.ひなぎくのこの一年の動き◦ 他機関アーカイブとの新規連携◦ 新規コンテンツの公開◦ イベント実施・参加◦ 「ひなぎくを使ってみよう」の充実 「テーマ別検索」
3.ひなぎくの今後◦ 大震災発災後10年目を迎えるにあたり
1.ひなぎくの概要
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ひなぎくとは(https://kn.ndl.go.jp/)
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東日本大震災に関する記録を一元的に
検索・閲覧・活用できるポータルサイト
1.ひなぎくの概要① >
ひなぎくの基本理念
「国立国会図書館東日本大震災アーカイブ構築プロジェクトの基本的な方針」(平成24年 国図電 1204273 号 )
国内に分散する東日本大震災の記録等を,国全体として収集・保存・提供すること
「震災に関するあらゆる記録・教訓を、次の世代へ」
関係する官民の機関が,それぞれの強みを活かし分担・連携・協力し,全体として国の震災アーカイブとして 機能すること
東日本大震災の記録等を国内外に発信するとともに 後世に永続的に伝え,被災地の復興事業,今後の減災・ 防災対策,学術研究,教育等への活用に資すること
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1.ひなぎくの概要② >
ひなぎくの検索対象
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1.ひなぎくの概要③ >
図書、雑誌、報告書、ウェブサイト、写真、映像・動画等
(国立国会図書館のデータベースを含む)令和元年11月末現在
検索可能データ数:
約 429 万件
H7阪神・淡路大震災やH16新潟県中越地震など、過去の震災の情報も
H28熊本地震など、東日本大震災後の情報も
地方公共団体、図書館、研究機関、報道機関、企業・各種団体
43 機関、49 件のデータベースと連携
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ひなぎくの連携⽅法
①デジタルアーカイブとのメタデータ連携⇒「ひなぎく」で一括検索⇒コンテンツは各アーカイブのサイトに遷移して閲覧
②図書館蔵書目録等のデータベースとのメタデータ連携⇒「ひなぎく」で一括検索⇒一次資料の閲覧は各所蔵機関等へ
③コンテンツを収集し、「ひなぎく」に投入⇒「ひなぎく」で一括検索⇒「ひなぎく」の画面で閲覧(一部、館内限定公開あり)※コンテンツのデータは「ひなぎく」の電子書庫に保存
1.ひなぎくの概要④ >
各機関のデジタルアーカイブ
各機関のメタデータ等
画像・動画等のコンテンツ
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}~�ÄÅÇ一元的Ö検索
ひなぎくで検索できる主なアーカイブ①自治体によるアーカイブ
• 青森震災アーカイブ(八戸市・三沢市・おいらせ町・階上町)• いわて震災津波アーカイブ~希望~(岩手県)• 久慈・野田・普代震災アーカイブ(久慈市・野田村・普代村)• 東日本大震災アーカイブ宮城(宮城県及び県内市町村)• 東日本大震災アーカイブFukushima• 郡山震災アーカイブ(郡山市・富岡町・双葉町・川内村)• 浦安震災アーカイブ(浦安市)
大学・教育機関によるアーカイブ• みちのく震録伝(東北大学災害科学国際研究所)• 日本災害DIGITALアーカイブ(ハーバード大学エドウィン・O・ライシャワー日本研究所)• はまどおりのきおく-未来へ伝える震災アーカイブ-(いわき明星大学)• 東日本大震災の記録 (学校法人東北学院)
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1.ひなぎくの概要⑤ >
ひなぎくで検索できる主なアーカイブ②福島第一原子力発電所事故に関するアーカイブ
• 赤十字原子力災害情報センターデジタルアーカイブ(日本赤十字社)• 福島原子力事故関連情報アーカイブ(日本原子力研究開発機構)• 放射線医学県民健康管理センターデジタルアーカイブ(福島県立医科大学)
オンラインサービス・動画サービスによるアーカイブ• niconico(ドワンゴ)• 東日本大震災写真保存プロジェクト(Yahoo!Japan)• 未来へのキオク(Google)
報道機関によるアーカイブ• NHK東日本大震災アーカイブス(日本放送協会)• 河北新報震災アーカイブ(河北新報社)• 3.11 忘れないFNN東日本大震災アーカイブ( フジテレビジョン・FNN )
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1.ひなぎくの概要⑥ >
ひなぎくで検索できる主なアーカイブ③
東日本大震災以前の震災に関するアーカイブ• 震災文庫(神戸大学附属図書館)
※阪神・淡路大震災(1995年)• 長岡市災害復興文庫 (長岡市立中央図書館文書資料室)
※中越地震(2004年)• みえ防災・減災アーカイブ(三重県・三重大学みえ防災・減災センター)
※昭和東南海地震(1944年)
東日本大震災以後の震災に関するアーカイブ• 熊本地震デジタルアーカイブ(熊本県)
※熊本地震(2016年)
ほかにも様々なアーカイブを検索できます。詳しくは「検索対象データベース一覧」 https://kn.ndl.go.jp/static/dbをご覧ください。
その他、民間団体が運営するアーカイブ• NWEC災害復興支援女性アーカイブ• 3がつ11にちをわすれないためにセンター (せんだいメディアテーク)• 3.11いわてNPOチラシアーカイブ (いわて連携復興センター)
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1.ひなぎくの概要⑦ >
2.ひなぎくのこの一年の動き
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他機関アーカイブとの新規連携
〇「3.11いわてNPOチラシアーカイブ」平成31年3月11日連携開始
令和2年1月10日連携開始
〇「災害写真データベース」(一般財団法人消防防災科学センター)消防防災科学センターの災害調査活動等の過程で蓄積された写真データを収録。ひなぎくでは地震災害に関するものを検索可能。
令和元年度内に連携開始予定
〇「震災ライブラリーオンライン版」(東北大学附属図書館)
〇「語り継ぐもの・中越地震データベース」
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2.ひなぎくのこの一年の動き① >
連携時期調整中
〇「大槌町震災アーカイブ~つむぎ~」
平成31年3月13日連携開始
〇「岩手県の自然災害と東日本大震災に関する資料リポジトリ」
新規コンテンツの公開
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平成31年3月公開
国立国会図書館で収集した東日本大震災に関する紙媒体のチラシ・小冊子等をデジタル化し、国立国会図書館館内限定で公開
4月公開 政府インターネットテレビに掲載された東日本大震災に関する動画
令和元年5月公開
岩手未来機構 スペインの現代芸術家・シシリア氏による作品及び被災地での活動記録の写真
6月公開 東京電力ホールディングス株式会社ウェブサイト上に掲載された調査映像等の動画
平成30年原子力規制委員会 記者発表及び会議等の動画
8月公開 日本バス協会ウェブサイト上に掲載された東日本大震災現地調査の動画
10月公開 長岡市立中央図書館文書資料室 新潟県中越地震に関する写真
11月公開 『石巻市復興を考える市民の会 アーカイブ 8年間の「ボランティア」活動記録』の電子ファイル
2.ひなぎくのこの一年の動き② >
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イベントの実施・参加〇こども霞が関見学デー
「地震を知ろう・考えよう(地震の記録を見る)」(開催日:8月7日 会場:国立国会図書館東京本館)
〇「防災推進国民大会2019」にてポスター展示(開催日:10月19日、20日 会場:名古屋コンベンションホール)
〇「世界防災フォーラム2019/防災ダボス会議2019@仙台」にてポスター展示
(開催日:11月10日~12日 会場:仙台国際センター)
〇「第21回図書館総合展」の企画展示「全国の災害アーカイブ実施図書館」 にてパネル展示
(開催日:11月12日~14日 会場:パシフィコ横浜)
2.ひなぎくのこの一年の動き③ >
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「ひなぎくを使ってみよう」の充実 ①
トップページにひなぎくの使い方ページへのリンクを設置
2.ひなぎくのこの一年の動き④ >
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「ひなぎくを使ってみよう」の充実 ②一般にデータベースを利用するには、検索語を自分で思いつく必要があり、コンテンツを活用するためには、具体的な利用法をイメージする必要がある。
ひなぎくでは、検索語が思いつかなくても利用できるような検索ツールや事例紹介を用意している。
検索語︖︖︖
• テーマ別検索
• 地震年表(明治期以降)
• 地震年表(江⼾期)
利⽤法︖︖︖
• 防災学習
• 地震関連展⽰
• 他機関での利活⽤事例
令和元年6月公開
2.ひなぎくのこの一年の動き⑤ >
「テーマ別検索」①
震災に関わる事象を時系列ごとに即したテーマに分け、テーマごとに関連する用語表から検索することが可能
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2.ひなぎくのこの一年の動き⑥ >「ひなぎくを使ってみよう」の充実 ③
「テーマ別検索」②用語表(例)
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2.ひなぎくのこの一年の動き⑦ >「ひなぎくを使ってみよう」の充実 ④
「テーマ別検索」③検索条件を入力せずに、ワンクリックで検索結果を表示
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2.ひなぎくのこの一年の動き⑧ >「ひなぎくを使ってみよう」の充実 ⑤
「地震年表(明治期以降)」
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過去の震災の記録を知りたいというニーズに応え作成
明治以降の震災の記録をワンクリックで検索
2.ひなぎくのこの一年の動き⑨ >「ひなぎくを使ってみよう」の充実 ⑥
「地震年表(江⼾期)」
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江戸期の地震については史料類へのリンクを作成
2.ひなぎくのこの一年の動き⑩ >「ひなぎくを使ってみよう」の充実 ⑦
「防災学習チラシ」
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当館が取り組んだ事例の紹介のほか、下記のような防災学習チラシを公開しています。
2.ひなぎくのこの一年の動き⑪ >「ひなぎくを使ってみよう」の充実 ⑧
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ワークショップの開催【予告】
「国立国会図書館東日本大震災
アーカイブ防災学習ワークショップ」
ひなぎくを始めとした震災アーカイブの紹介、震災アーカイブのコンテンツを活用した防災学習授業のアイデアを検討し、発表
主催: 国立国会図書館後援: 岩手県
日時: 令和2年2月17日(月)13時30分~16時00分
会場: アイーナ いわて県民情報交流センター602会議室
2.ひなぎくのこの一年の動き⑫ >
3.ひなぎくの今後
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⼤震災発災後10年⽬を迎えるにあたり
震災の記録を次の世代に伝えていくために
〇閉鎖アーカイブへの対応→アーカイブ活動が継続困難となり、他に適切な承継機関等が見つからない場合、ひなぎくが
その記録等を受け継ぐ。
〇利活用の推進→膨大なデータの中から必要な情報を見つけるための創意工夫
→利活用事例の把握
3.ひなぎくの今後 >