The Measure of Confidence

超高感度イオン源が拡げる GC/MS の新たな可能性

Agilent 5977B GC/MSD

ラボの生産性向上の鍵は 機器の信頼性と性能

Agilent 5977B GC/MSD は、環境、化学、石油化学、食品、法医学、医薬、材料分析に注力するラボを対象に設計されており、サンプルスループット、分析性能、事業成果の改善を支援します。

5977B GC/MSD は、長期にわたる GC および MS 技術をリードしてきた実績をもとに、業界最高の技術と革新を融合させたシステムです。アジレントは、超高感度イオン源 (HES) を導入することによってさらに新しい技術領域を切り開き続けます。

アジレントの GC/MS システムの高い堅牢性と信頼性により、メンテナンス作業を軽減でき、ラボの生産性向上に貢献します。現在、そしてこれからも、最も困難な課題の克服と、挑戦的な事業目標の達成をもたらします。

Agilent 5977B GC/MSD

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分析の課題 Agilent 5977B HES システムのメリット

作業量の増加と オペレーションコスト削減

イオン光学系や検出器の革新的な設計によってイオン透過性を向上させることで、高感度分析を実現しました。これによりワークフローの単純化を実現し、メンテナンス作業を低減し、機器の稼働時間を増加させます。

困難な測定課題 10 倍以上向上した感度向上した感度により、1.5 fg という極めて高感度な機器検出下限 (IDL) を実現、つまり従来のトリプル四重極の検出下限の性能が今、シングル四重極 MS で提供されます。

さらなるラボの効率と収益性 10 分の 1 のサンプル量サンプル前処理とメンテナンスの時間を短縮しつつ、同時に輸送コストも削減できます。信頼性の高い一貫した性能によって、これまでよりも長期間にわたる大規模なサンプルバッチの分析が可能になります。

機器検出下限 (IDL: Instrument Detection Limit) による客観的で正確な感度評価

アジレントの高性能 GC/MSD は据付時に従来の S/N 比による感度ではなく、さらに正確かつ厳密で、統計に基づく性能指標である IDL によって性能を保証します。IDL は、IUPAC や EPA などの機関が規定したガイドラインに準拠している客観的な指標となります。IDL は、定量下限付近の低い濃度レベルで測定され、定量分析における感度の実用的な指標となります。IDL の詳細については、技術概要 5990-8341JAJP をご覧ください。

Agilent 5977B EI MSD Agilent 5977B イナートプラス EI MSD Agilent 5977B EI/CI MSD Agilent 5977B HES MSD

IDL 24 fg 10 fg 10 fg (EI) 1.5 fg

分析とビジネスの ソリューション

従来のステンレス製イオン源は、低価格で以前の Agilent MSD と同等の性能を提供します。

不活性エクストラクタ EI イオン源は、化学的に反応しやすい活性化合物でも安定した結果をもたらします。ルーチン分析を行うラボにおける幅広いアプリケーションに対応をします。

不活性エクストラクタ EI イオン源は高い感度を実現します。膨大な EI マススペクトルのライブラリが使用可能で、ライブラリサーチによる化合物の推定が行えます。さらに、CI イオン源によるソフトイオン化で、分子式の推定が可能になります。

不活性な HES (超高感度イオン源) は超微量レベルのアプリケーションにおいて、きわめて高い感度を実現します。ハイスループットラボ向けに設計されており、ラボの運用効率を大幅に高めてラニングコストを削減できます。

イオン源の種類 ステンレス エクストラクタ EI: エクストラクタ CI: CI イオン源

HES

向上した感度により、1.5 fg IDL という極めて高感度な検出下限を実現、すなわち、従来のトリプル四重極の検出下限の性能が今、シングル四重極 MS で実現します。

3

運用効率を高める革新技術ラボの運用能力向上によって事業目標を達成

ラボの運用能力向上によって 事業目標を達成超高感度イオン源

この最新のイオン源は、従来の EI イオン源にはない新世代の設計を取り入れています。イオン化効率を高めるとともに、四重極アナライザに導入されるイオン量を最大化することで、高い分析性能によってラボの運用効率向上などの業界最高レベルのメリットをもたらします。

利点とメリット• サンプル注入量を削減することにより、メンテナンス頻度を最小化 (インサートライナメンテナンス頻度の低下、カラム寿命の長期化、サンプル前処理の高速化)

• 業界最高水準の検出限界

• 輸送、保管、廃棄、メンテナンスのコスト低減により、 業績を改善

イオン源クリーニングを減らし、 より多くの測定が可能Agilent JetClean セルフクリーニングイオン源

ルーチン分析中にマトリックス堆積物が蓄積することは避けられません。その結果、イオン源を定期的に取り外して、レンズなどのイオン源の部品を物理的に研磨洗浄した後、イオン源を元どおりに戻し、機器をチューニングし直して再度検量線を更新する必要がありました。JetClean セルフクリーニングイオン源は、精密に制御された洗浄ガス (水素の洗浄力) を利用して、MS の真空部分を開けることなく、イオン源の堆積物を除去します。イオン源のメンテナンスのために MS の真空を落としたり、汚れた高温のイオン源を取り出す必要はありません。JetClean は Agilent シングル四重極およびトリプル四重極 GC/MS システムに、オプションまたは後付けのアクセサリとしてご提供いたします。

利点とメリット• イオン源の分解と再組み立てが不要

• レンズなどの部品の洗浄が不要

• イオン源の汚染を防ぐための質量分析の専門知識が不要

4

クリーン、静か、確実、オイルフリーAgilent IDP-3 ドライスクロールポンプ

Agilent IDP-3 ドライスクロールポンプは、簡単にラボの GC/MS の生産性を高めるソリューションです。これで、面倒なロータリポンプの作業を一気に解決できます。

利点とメリット• オイルフリーの動作によりメンテナンスコストを 低減し、ポンプ故障を最小限に抑制

• オイル漏れや危険物である使用済みオイルの 廃棄に伴う手間が解消

• ラボの作業を妨げない、より静かで落ち着いたラボ環境を実現

• 省スペースで軽量なため、どんな機器構成にも 最適で、キャビネットへの収納も可能

• IDP-3 スクロールポンプは MSD での使用に最適化されており、Agilent 5977、5975、5973 GC/MS システムや、キャリアガスとして水素を使用 するシステムで使用できます。また、オプションの JetClean も使用可能

インテリジェント、直感的、革新的Agilent Intuvo 9000 GC システム

現代の GC ラボは、目の前にある問題を効率よく短時間で解決しなければならないというプレッシャーに常にさらされています。分析困難なサンプルマトリックスの取り扱い、重要なデータの完全性の確保、分析者の技術向上など、課題への対応次第では時間およびリソースの大きな浪費につながりかねません。Intuvo は、こうした課題を今までになかった考え方やアプローチで解決し、ラボ運営にかかわるすべての方に大きな利点をもたらします。

利点とメリットフェラルフリーのクイック接続やトリミング不要カラムから、カラムを保護するガードチップおよびスマート ID キーまで、さまざまな新技術を搭載した Intuvo 9000 なら、より多くのサンプルをより簡単に分析し、求められるデータ品質を実現することができます。

5

データの深い理解への近道アジレントのソフトウェアでシステムを最大限に活用

MassHunter は、食品、環境、法医学、研究市場における高スループットの定量と化合物同定に適しています。OpenLAB CDS は、医薬、化学、エネルギー市場における品質管理試験に最適です。

クロマトグラフィーラボにおける質量検出の精度と効率を向上

Agilent OpenLAB CDS のシンプルなインタフェースにより、Agilent 5977B GC/MSD ですばやくメソッドを作成し、結果を分析できます。最高標準レベルのデータインテグリティを実現し、時間のかかる作業を自動化することにより、精度の高い結果を迅速に提供することができます。

• 内蔵の管理機能で、非常に高いレベルのデータインテグリティを提供します。

• テンプレート、直感的なレポート作成、カスタム計算機能などにより、複雑なレポートを迅速かつ簡単に作成できます。

• 最先端のデータ解析機能により、大量のデータも高速に処理することができます。

データの深い理解への近道

Mass Profiler や Mass Profiler Professional などのプロファイリングツール、MassHunter 定性分析、MassHunter 定量分析で構成されるソフトウェアスイートにより、データを深く理解することができます。MassHunter は以下の特長を備えています。

• Batch-at-a-Glance や Compounds-at-a-Glance などの機能により、データの解析時間を短縮できます。

• 広く用いられている約 50 種類の QC クライテリアが組み込まれています。また、ピークバリデーション機能を用いたパラメータレス積分により、手動での積分の必要性を最小限に抑えることができます。

• 結果をクリックすると、関連するすべてのピーク、スペクトル、およびキャリブレーションデータが即座に表示されます。ポップアップによる追加情報も利用できます。

自動化されたメトリックスと Agilent MS システムの統合データ分析を 使用してデータ解析の品質と速度を向上します。

Agilent OpenLAB CDS

6

卓越した性能によって 信頼性の高い優れた GC 分離を実現世界で最も信頼性の高い GC システムをめざして、アジレントは開発を続けています。業績向上という最も重要な目的を見失うことなく、すべての分析工程においてパフォーマンスを向上させ、機能を改善するとともに、新たな分析機能を導入しています。

Agilent 7890B GC システムは、生産性を大幅に高め、より適切なリソース管理によって環境を守り、信頼性の高いデータを生成するために必要なすべてのテクノロジーを備えています。さらに、Agilent 5977B シリーズ GC/MSD のシームレスな双方向通信によってベント時間が短縮され、水素キャリアガスを使用する場合に便利なシステム保護機能が加わりました。ヘリウム使用を低減するモジュール、水素センサ、代替キャリアガスソリューションなどの多様なキャリアガスオプションによって、柔軟な運用が可能になり、ヘリウムガスの消費量を大幅に低減できます。

アジレント GC のすべてのモデルは、アジレントがこれまでに築いた揺るぎない分析技術と卓越した性能を基盤としています。Intuvo も例外ではありません。Intuvo は、高速ダイレクトヒーティング、フェラルフリーフィッティング、ガードチップリテンションギャップ技術、クリップレスカラムなど、独自の革新技術を採用することで、今までの GC では考えられなかった操作性と性能を実現させました。

Agilent 7820A GC システムは、ルーチン分析をシンプルにし、 Agilent GC システムで実証済みの信頼性を提供します。標準の GC メソッドを用いてルーチン分析を実施しているラボに適した手頃な価格の高品質 GC システムです。7820A GC は、稼働時間を最大化し、メンテナンス頻度を抑え、操作も簡単で、早期の投資回収を実現できるように設計されています。

7

食品および環境分析における 検出限界の低減とワークフローの 効率化

さらに多くの農薬をより迅速に同定

包括的な農薬スクリーニングを行う場合、複雑なマトリックス中の何百もの農薬について、フルスキャン GC/MS メソッドを用いて正確に確認できる迅速な方法が必要です。Agilent デコンボリューションソフトウェア (DRS) 農薬分析用 GC/MS アナライザ は、Agilent 7890 GC および Agilent 5977 GC/MSD をベースとしており、1 回の分析で、多くの農薬および内分泌かく乱物質を迅速にスクリーニングし、定量することができます。Agilent DRS と、農薬および内分泌かく乱物質のリテンションタイムロッキングデータベースにより、レポート作成がスピードアップし、スクリーニングされるターゲット化合物数を拡大します。このアナライザは、超高感度イオン源 (HES) を搭載する新しい Agilent 5977B GC/MSD によって分析時間を短縮し、さらなる高感度化によってより多くの農薬を検出し同定できます。

23.98 24.05 24.12 24.19 24.26 24.33 24.40 24.47 24.54 24.61 24.67 24.74 24.81 24.88 24.95 25.02 25.09 25.16 25.23 25.30 25.370

25

50

75A

B

TIC233

スキャン 4026 (24.621 分)

時間 (分)

アバンダンス

(0.43

4 %

)[186

13]

50

5560

6981 91

105

130

143

63 77 91 109 123 139 165 183

155 171 191

207

221

233253

267

260

281

300 315 327341

355 377 388 405 429 449 462 477 49175 100 125 150 175 200 225 250 275 300 325 350 375 400 425 450 475

0

1.6

3.3

4.9

6.5

質量電荷比 (m/z)

アバンダンス

[494

3]

C 抽出スペクトル (24.619 分)

50

15247

206

220

233

246 300 315348 387 462

75 100 125 150 175 200 225 250 275 300 325 350 375 400 425 450 4750

25

50

75

100

質量電荷比 (m/z)

アバンダンス

D RTL (MF = 84): フルシラゾール

50

15147

206

220

233

246 300 315

75 100 125 150 175 200 225 250 275 300 325 350 375 400 425 450 4750

25

50

75

100

質量電荷比 (m/z)

アバンダンス

AMDIS によるトマト中の 10 pg のフルシラゾールの分析。A) 抽出イオン m/z 233 (赤) および TIC (黒) の重ね表示。B) 未処理スペクトル。C) 成分の抽出スペクトル。 D) ライブラリスペクトル、AMDIS マッチファクター = 84。NIST リバース一致スコアは 73。

8

水中の半揮発性化合物の検出限界をさらに低減

半揮発性有機化合物 (SVOC) は、環境に重大な影響を及ぼす幅広い種類の汚染物質であり、世界的な関心を集めています。分析手法としては GC/MS 分析における選択イオンモニタリング (SIM) が一般的に用いられますが、GC/MS スキャン分析による測定によって、化合物確認のフルスキャンスペクトルなどのメリットがあります。スキャン分析ではSIM では測定できないサンプル中の予期せぬ未知化合物を検出して推定することができます。Agilent 5977B GC/MSD の超高感度イオン源 (HES) は、イオン源設計における革新技術を盛り込みました。感度が大幅に向上しており、以前は SIM でしか扱えなかった SVOC でも、ピコグラムまたはサブピコグラム域のスキャン検出限界が可能になります。

静的ヘッドスペースと Agilent 5977B HES GC/MSD による揮発性分析の改善HES の画期的な設計によって、多数の化合物の感度が向上します。そのため、検出限界の低減、サンプルサイズの削減、分析の高速化など、サンプル分析に対する柔軟なアプローチが実現します。0.02 μg/L から 20 μg/L のキャリブレーション範囲で、逆浸透 (RO) 水にスパイクした揮発性有機芳香族化合物 (VOA) の混合物に対する選択イオンモニタリングモードで実施し、メソッド検出限界 (MDL) を評価するために、0.04 μg/L の濃度で繰り返し注入を行なった結果のクロマトグラムを以下に示します。微量化合物の検出に HES が有効であることが示されています。

4.76 4.78 4.80 4.82 4.84 4.86 4.88 4.90 4.92 4.94 4.96 4.98 5.00 5.02 5.04 5.06 5.08 5.10 5.12

1.5

1.6

1.7

1.8

1.9

2.0

2.1

2.2

2.3

2.4

2.5

2.6

2.7

2.8

2.9

3.0

×102

Coun

ts

Acquisition time (min)

0.04 µg/L で塩化ビニルを 9 回繰り返し分析したときの EIC の重ね合わせ

ルーチン水質定性スクリーニングをわずか数分で

Agilent SureTarget GC/MS Water Pollutants Screener は、データ分析時間を 90 % 以上短縮し、自動化されたワークフローにより水サンプル中の汚染物質を確実に同定します。化合物ライブラリによって水サンプル中の 1,000 以上の汚染物質のスクリーニングをすばやく実行しつつ、データ処理時間を最小限に抑え、迅速にレポートを作成できます。

9

化学、石油化学、材料の 確実な同定と定量

フタル酸系可塑剤

正化学イオン化 (PCI) により、強い分子イオン応答に基づいてさまざまなフタル酸を同定することができます。5977B GC/MSD のハードウェアは、炭化水素 (イソブタンやメタン) やより穏やかな試薬 (CO2 や NH3 、メチルアミンなど) を含む幅広い試薬ガスを非常に高い感度で処理できるように構成できます。

バイオ燃料の特性解析

5977B GC/MSD は、バイオ燃料の分析において非常に高い精度と感度を実現します。不活性な流路、超高感度イオン源、高温の金メッキ石英四重極により、広範囲のバイオ燃料成分に対する着実な高感度分析が可能です。

SIM/SCAN 同時データ取り込みを簡単に設定でき、感度と選択性を最大限に活用しつつ、定性分析にフルスペクトルを利用できます。

信頼性の高い不純物測定を実現 アジレントのアルシンホスフィン GC/MS アナライザは、オレフィン製造において数 ppb 濃度のアルシンおよびホスフィンを日常的にモニタリングするための堅牢なソリューションです。7890 ガスクロマトグラフと 5977B 質量分析プラットフォームをベースとし、各システムはモノマーグレードのエチレンおよびプロピレンについて高感度な分析を実行できるように工場であらかじめテストされ設定されています。

ヘリウム中の 5 ppb 未満の濃度の分析対象物を 4.5 日にわたり 300 回分析し、50 回目ごとの分析についてトータルイオンクロマトグラム (TIC) を重ね合わせて表示しています。1 回目、50 回目、100 回目、150 回目、200 回目、250 回目、300 回目の分析を示しています。

15.5

299 fg(5.6 ppb)

PH3

246 fg(4.6 ppb)

H2S

387 fg(3.2 ppb)

AsH3

322 fg(3.4 ppb)

COS

16.0 16.5 17.0 17.5 18.0 18.5 19.0 19.5 20.0 20.5 21.0 21.514,80014,90015,00015,10015,20015,30015,40015,50015,60015,70015,800

Abun

danc

e

Time (min)

10

コンプライアンスに基づく 医薬品中の残留溶媒分析を改善

ヘッドスペースサンプリングを用いた GC 分析を行う医薬品の品質管理ラボは、5977B GC/MSD を利用することで、円滑な業務、感度の向上、高精度を実現できます。個別のバイアル加圧、自動バイアルリークチェック、バーコードリーダー、柔軟なバイアルサイズ、エネルギー節約モードなどの機能を備えた Agilent 7697A ヘッドスペースサンプラは、Agilent 5977B シリーズ GC/MSD との併用に適しています。また、OpenLAB CDS ソフトウェアは、残留溶媒やその他の関連アプリケーションにおけるコンプライアンス要件への準拠を支援します。

OpenLAB CDS で Agilent 7697A ヘッドスペースサンプラおよび Agilent 5977B シリーズ GC/MSD を使用して回収されたクラス 2 (混合 A) 残留溶媒に対するリファレンス クロマトグラム。このソフトウェアでは、複数の方法で GC/MS データの処理や提示ができるほか、FDA 規制下のラボに求められる高いレベルのデータインテグリティを 確保できます。

11

薬物とその代謝物の迅速定量分析における高い信頼性

Agilent GC/MS 毒物アナライザによる薬物のスクリーニング分析生体サンプル中の毒物を幅広くスクリーニングするには、無制限のターゲットに対するフルスペクトル同定確認とノンターゲットのスペクトル同定が必要です。Agilent GC/MS 毒物アナライザは、DRS、法中毒学データベースライブラリ、5977B GC/MSD を使用します。これらの技術を組み合わせることで、低濃度のイオンでより多くのターゲットをスクリーニングすることができ、分析時間が短縮されます。得られたスペクトルは従来のデータベースおよび NIST で検索可能です。

(mainlib) Cocaine40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150 160 170 180 190 200 210 220 230 240 250 260 270 280 290 300 310 320 330 340 350

0

50

100

42

42.0

A

B

55.0 67.0

82.0

94.0

122.0152.0 166.0

182.1

198.1215.1 239.1 257.1

272.1281.0

303.1341.0

5159 68

82

94105

122135 152 166

182

198 272303

0.91.0

×102

0.80.70.60.50.40.30.20.1

040 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150 160 170 180 190 200 210 220 230 240 250 260 270 280 290 300 310 320 330 340 350 360

Mass-to-charge (m/z)

Cou

nts

(%)

N

H

H

O

O

O

O

血清にスパイクした 100 pg コカインの質量スペクトル (A) と NIST スペクトル (B) の比較。コカインは NIST の最初のヒットです。マッチファクターは 810 (良) [3] であり、マッチファクターが 788 (可) であるプソイドコカインと識別されます。完全な回収に基づく相当濃度は 5 ng/mL です。 このレベルを超える濃度では、最初のヒットでコカインについて「優」の NIST ライブラリ一致スコア (¡900) が示されます。

本製品は法医学分野の研究用途での使用を想定しており、医薬品医療機器等法に基づく登録を行っておりません。

12

代謝物の確実な同定と生物系の 詳細な分析

メタボロミクスには通常、ハイフネートされた MS 技術による代謝物の包括的なプロファイリングが含まれます。GC/MS によって測定された代謝物の結果を多変量解析ソフトウェアによって「差異」を示す化合物を抽出して、その情報を生物的解釈に役立つパスウェイ上で視覚化することが可能となります。アジレントは GC/MS によって包括的な代謝物プロファイリングを実行するソフトウェアワークフローを提供しています。この高度な解析ソフトウェアは、高い再現性の測定が可能な 5977B GC/MSD システムによって得られた複雑なメタボロミクスデータを、Profinder によって確認し、多変量解析ソフトウェア Mass Profiler Professional (MPP) に取り込みます。MPP では多数の GC/MSD のピークの中から統計解析によって統計的有意差のある化合物を見つけ出し、それらの化合物を Fiehn リテンションタイムロック EI ライブラリで推定することができます。さらに Pathway Architect によって、パスウェイ上で結果を視覚化し、解釈をサポートすることで、メタボロミクス研究を強力にサポートします。

メトキシ化およびトリメチルシリル化、Agilent Fiehn ライブラリの使用後における、GC/MS によるヒト血漿中の 代謝物同定。上のパネル: トータルイオンクロマトグラム、スプリット 1:10 注入。下のパネル: NIST MS 検索と リテンションタイム情報を使用したグルコースの同定。

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不活性な流路の構築により、 確実な分析結果を提供

サンプルが少量化し、従来よりも活性の高い化合物をより高い信頼性で測定するニーズが高まり、分析の複雑さを増すにつれ、流路の活性によって引き起こされるサンプルのロスは、もはや許されないものになっています。疑わしい結果によって分析の繰り返しや確認が必要になれば、貴重なリソースが無駄に使用され、生産性が低下し、収益性が損なわれます。さらに、活性化合物の量がわずかであれば、十分なサンプルが残っていない可能性があるため、再分析さえもできないことがあります。

不活性に対する統合的なアプローチ: Agilent Advantage

GC 業界をリードするアジレントなら、サンプルが接触するすべての面の不活性を確保し、現代の分析に求められる ppb または ppt レベルの検出を実現することができます。

• Agilent J&W ウルトライナート GC カラムは、業界で最も厳しい試験混合物を用いたテストにより、一貫したカラムの不活性度ときわめて低いカラムブリードを確保しています。

• Agilent ウルトライナートライナは、ガラスウールの有無にかかわらず、堅牢で再現性と信頼性の 高い不活性な流路を実現します。

• 不活性化されたスプリット/スプリットレス注入口 (オプション) が、サンプル経路の不活性度を さらに向上させます。

• ウルトライナートゴールドシールは、金メッキの上に施された不活性処理により、きわめて不活性な表面と最高品質のシールを実現します。

• 不活性処理を施した UltiMetal Plus フレキシブルメタルフェラルはキャピラリ・フロー・テクノロジーのフィッティングに対応しているため、さらに少ないトルクで漏れのないシールを容易にし、カラム 破損のリスクを軽減します。

• ガスクリーンフィルタシステムは極めてクリーンなガスを提供し、カラムの損傷や感度の低下を 軽減して、ダウンタイムを短縮します。

GC/MSD (またはその他の検出器)

データ

イオン源

サンプル

セプタム

ウルトライナート GC ライナ

ウルトライナートゴールドシール

-Si-O

-H

-Si-O

-H

-Si-O

-H

-Si-O

-H

-Si-O

-H

-Si-O

-H

-Si-O

-H

-Si-O

-H

-Si-O

-H

-Si-O

-H

-Si-O

-H

-Si-O

-H

-Si-O

-H

フューズドシリカ表面

GC カラム内部

固定相

不活性処理

ポリイミド外層コーティング

バックフラッシュ: UltiMetal Plusフレキシブルメタルフェラルおよびパージ付きユニオン

Agilent J&W ウルトライナート GC カラム

UltiMetal Plus フレキシブルメタルフェラルと Ultimate Union

ガラスウール

リテンションギャップ

Agilent イナートスプリット/スプリットレス注入口

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システムバリデーションとデータ 測定に特化した GC/MS アナライザ

Agilent GC/MS アナライザは、材料、食品安全、環境、法医/毒物学試験アプリケーションのメソッドのニーズに対応できるように、工場でシステム設定がおこなわれ、化学的にテストされています。こうしたワークフローソリューションにより、納入直後から高品質データを得ることができ、多くのサンプルを処理することが可能になっています。

各アナライザには、あらかじめ設定された出荷検査時のクロマトグラムのレポートと確認用サンプルが付属し、分離機能の確認を実施できる状態で届けられます。それにより、設置が完了したらすぐにシステムバリデーションを実施することができ、メソッド開発コストを最大 80 % も削減することが可能です。もちろん、問題が生じた場合には、アジレントのサポートチームがいつでも対応します。

アプリケーションに合わせて最適化された カラムと補用品

カスタマイズされたレポート作成

アプリケーション設定

トレーニングとコンサルティング

15

分析ラボを総合的にサポート

Agilent CrossLab サービス担当エキスパートによる的確なサポートにより、目に見える成果を得ることができ、ご使用の機器を常に最高の性能で動作させダウンタイムを最小限に抑えることができます。アジレントは、移行サービス、アプリケーションコンサルティング、修理、点検サービス、コンプライアンス検証、トレーニング、および個々のニーズに応じたカスタム仕様のサービスを含むソリューションとサービス契約を提供しています。アジレントはお客様の成功をサポートします。

AgilentCrossLabFrom Insight to Outcome

ホームページwww.agilent.com/chem/jp

カストマコンタクトセンタ0120-477-111 email_japan@agilent.com

本製品は一般的な実験用途での使用を想定しており、医薬品医療機器等法に基づく登録を行っておりません。本文書に記載の情報、説明、製品仕様等は予告なしに変更されることがあります。

アジレント・テクノロジー株式会社 © Agilent Technologies, Inc. 2017Printed in Japan, September 7, 20175991-7620JAJP